JP2011240798A - サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の部材を追加することなくコイルスプリングの折損時における安全性を向上したサスペンション装置を提供する。
【解決手段】シェルケース11が前輪2を回転可能に支持するハブベアリングハウジング40に取り付けられたショックアブソーバ10と、ショックアブソーバの上端部近傍に配置されたアッパスプリングシート22と、シェルケース外周面から張り出したロワスプリングシート14と、アッパスプリングシートとロワスプリングシートとの間にわたして設けられるコイルスプリング30と、シェルケースの外周面から突出し、スタビライザバーがリンク60を介して接続されるスタビライザブラケット17とを備えるサスペンション装置1を、スタビライザブラケットの少なくとも一部は、ロワスプリングシートからのショックアブソーバの軸線方向距離が、フリー状態におけるコイルスプリングの1ピッチに相当する位置に設けられる構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の車両に用いられるストラット式のサスペンション装置に関し、特にコイルスプリングの折損時における他部品の損傷を防止したものに関する。
乗用車等の自動車の前輪用サスペンション装置として、マクファーソンストラット式のものが広く普及している。
マクファーソンストラット式のサスペンション装置は、ショックアブソーバ及びコイルスプリングをアセンブリ化したストラットの下端部によって、ハブベアリングハウジングの上端部を支持し、車体に対して揺動可能なサスペンションアームによってハブベアリングハウジングの下端部を支持するものである。
このようなサスペンション装置においては、ショックアブソーバの減衰力発生機構等を収容する円筒状の筐体であるシェルケースの外周面から、外径側に張り出して形成されたロワスプリングシートによって、コイルスプリングの下端部を受ける構成となっている。
上述した構成において、コイルスプリングの腐蝕や外傷などが起点となって、コイルスプリングの折損が生じた場合に、折れたコイルスプリングがタイヤやブレーキホースに接触すると、タイヤのバーストやブレーキフルード漏れによるブレーキの欠陥が生じることが懸念される。
コイルスプリング折損時の車両の安全性確保に関する従来技術として、例えば特許文献1には、スプリングシートの端部を上方に立ち上げて延伸し、コイルスプリングの脱落を防止するつば部を設けることが記載されている。
特開2001−001729号公報
しかし、上述したようなつば部等のコイルスプリング折損対応専用の部材を設ける構成とした場合、重量やコストが増加してしまう。特に、このような部材は車両の通常走行時(コイルスプリングの非折損時)にはデッドウェイトに過ぎず、乗り心地や走行性能のためには本来極力軽くするべきバネ下重量が増加してしまうことになる。
本発明の課題は、専用の部材を追加することなくコイルスプリングの折損時における安全性を向上したサスペンション装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、上端部が車体に取り付けられ、下部に設けられるシェルケースが前輪を回転可能に支持するハブベアリングハウジングに取り付けられたショックアブソーバと、前記ショックアブソーバの上端部近傍に配置されたアッパスプリングシートと、前記ショックアブソーバのシェルケース外周面から外径側に張り出したロワスプリングシートと、前記アッパスプリングシートと前記ロワスプリングシートとの間にわたして設けられるコイルスプリングと、前記ロワスプリングシートの下方において前記シェルケースの外周面から突出し、スタビライザバーがリンクを介して接続されるスタビライザブラケットとを備えるサスペンション装置であって、前記スタビライザブラケットの少なくとも一部は、前記ロワスプリングシートからの前記ショックアブソーバの軸線方向距離が、フリー状態における前記コイルスプリングの1ピッチに相当する位置に設けられることを特徴とするサスペンション装置である。
請求項2の発明は、前記スタビライザブラケットの前記ショックアブソーバの軸線回りにおける位置は、前記コイルスプリングの下端部が前記ロワスプリングシートから離間する座巻き終了点に対して90度以上離間して配置されることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置である。
請求項3の発明は、前記スタビライザブラケットは、前記ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースの前記シェルケース近傍における最高箇所よりも高い位置に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサスペンション装置である。
請求項4の発明は、前記スタビライザブラケットの下方において前記シェルケースの外周面から突出し、前記ハブベアリングハウジングが締結されるハウジングブラケットを備え、前記ハウジングブラケットの上端部は、前記ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースの前記シェルケース近傍における最高箇所よりもフリー状態における前記コイルスプリングの1ピッチ以上高い位置に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のサスペンション装置である。
請求項5の発明は、荷重が負荷されたときの前記コイルスプリングの中心軸が、車幅方向内側を凸として湾曲するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のサスペンション装置である。
請求項6の発明は、前記コイルスプリングの下端部における荷重中心を前記コイルスプリングの中心軸に対して車幅方向外側にオフセットして配置したことを特徴とする請求項5に記載のサスペンション装置である。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)スタビライザブラケットの少なくとも一部は、ロワスプリングシートからのショックアブソーバの軸線方向距離が、フリー状態におけるコイルスプリングの1ピッチに相当する位置に設けられることによって、折損してロワスプリングシートから落ちたコイルスプリングが回転しつつ降下する際に、その先端部をスタビライザブラケットに当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホースへの攻撃を防止することができる。
また、通常の車両に設けられるスタビライザブラケットをコイルスプリングとブレーキホースとの干渉防止に用いることができるため、コイルスプリングの脱落対策のために新たな専用の部材を付加する必要がない。
(2)スタビライザブラケットのショックアブソーバの軸線回りにおける位置は、コイルスプリングの下端部がロワスプリングシートから離間する座巻き終了点に対して90度以上離間して配置されることによって、座巻き終了点で折損したコイルスプリングの破断箇所を、確実にスタビライザブラケットに導いて上述した効果をより確実に得ることができる。
(3)スタビライザブラケットは、ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースのシェルケース近傍における最高箇所よりも高い位置に配置されることによって、折損したコイルスプリングとブレーキホースとの接触を確実に防止することができる。
(4)ハウジングブラケットの上端部は、ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースのシェルケース近傍における最高箇所よりもフリー状態におけるコイルスプリングの1ピッチ以上高い位置に配置されることによって、折損したコイルスプリングがスタビライザブラケットで止まらなかった場合であっても、ハウジングブラケットに当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホースへの攻撃を防止することができる。
(5)荷重が負荷されたときのコイルスプリングの中心軸が、車幅方向内側を凸として湾曲するようにしたことによって、折損したコイルスプリングが車幅方向内側へ移動するため、タイヤと接触して攻撃することを防止できる。
(6)コイルスプリングの下端部における荷重中心をコイルスプリングの中心軸に対して車幅方向外側にオフセットして配置したことによって、上述した効果を確実に得ることができる。
本発明を適用したサスペンション装置の実施例1を車両前方から見た図である。 図1のII−II部矢視図である。なお、折損し脱落したコイルスプリングを破線で図示している。 図2のIII−III部矢視図である。 図1のサスペンション装置のスタビライザブラケット周辺部を車両後方側から見た拡大図であって、コイルスプリング折損時の状態を示している。 図1のサスペンション装置のハウジングブラケット周辺部を車両前方側から見た拡大図であって、コイルスプリング折損時の状態を示している。
本発明は、専用の部材を追加することなくコイルスプリングの折損時における安全性を向上したサスペンション装置を提供する課題を、以下のような構成によって解決した。
(1)スタビライザブラケットをスプリングシートからコイルスプリングの1ピッチ長下側近傍に配置して、折損したコイルスプリングをスタビライザブラケットに当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホースへの攻撃を防止する。
(2)スタビライザブラケットを通過したコイルスプリングをハウジングブラケットに当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホースへの攻撃を防止する。
(3)コイルスプリングを中心軸が車幅方向内側に湾曲するよう荷重軸を設定し、折損したコイルスプリングが車幅方向内側へ動くようにしてタイヤへの攻撃を防止する。
以下、本発明を適用したサスペンション装置の実施例について説明する。
サスペンション装置1は、例えば乗用車等の自動車の前輪2が支持されるマクファーソンストラット式のものである。前輪2は、タイヤ3及びリム4からなる。
サスペンション装置1は、実質的に左右対称に構成されるが、図1乃至図6においては、例として右側のものを図示している。
サスペンション装置1は、ショックアブソーバ10、アッパマウント20、コイルスプリング30からなるストラットによって、ハウジング40の上部を支持するものである。
ハウジング40の下部は、図示しない車体に対して揺動可能とされた図示しないサスペンションアームによって、ボールジョイントを介し揺動可能に支持されている。
ハウジング40には、ブレーキ装置50が取り付けられている。
また、ショックアブソーバ10には、スタビライザ装置のスタビライザリンク60が接続されている。
ショックアブソーバ10は、上下方向にほぼ沿って配置されたロッド軸線に沿って伸縮し、伸縮速度に応じた減衰力を発生する油圧式緩衝装置である。
ショックアブソーバ10は、シェルケース11、ダストブーツ12、バンプラバー13、ロワスプリングシート14、ハウジングブラケット15、ブレーキホースブラケット16、スタビライザブラケット17等が設けられている。
シェルケース11は、ショックアブソーバ10のシリンダ、ピストン等の減衰力発生機構が収容される円筒状の筐体である。
シェルケース11の上部には、図示しないロッドがシェルケース11に対して伸縮可能に突き出している。
ダストブーツ12は、例えばゴム等によって形成された蛇腹状の筒状体であって、ロッドの周囲に配置されている。
バンプラバー13は、ダストブーツ12の上部に設けられ、バウンド側ストローク時に底付きを防止するクッションとして作用するものである。
ロワスプリングシート14は、コイルスプリング30の下端部を受ける皿状の部分である。ロワスプリングシート14は、シェルケース11の外周面から外径側につば状に突き出して形成されている。
ロワスプリングシート14には、コイルスプリング30の下端部側の先端部(巻き始め部)を収容する段部14aが形成されている。この段部14aは、ショックアブソーバ軸線に対して車両前方側かつ車幅方向内側の領域に配置されている。
ハウジングブラケット15は、ハウジング40の上部が上下一対のボルトによって締結される部分である。
ハウジングブラケット15は、シェルケース11の下部外周面から、車幅方向外側に突き出して形成されている。ハウジングブラケット15は、ハウジング40を挟持するよう前後一対が設けられている。
ブレーキホースブラケット16は、ブレーキ装置50の後述するブレーキホース53を支持する部分である。
ブレーキホースブラケット16は、シェルケース11の下部外周面から車両前方側に突き出して形成されている。
スタビライザブラケット17は、スタビライザリンク60のボールジョイントが締結される部分であって、シェルケース11のロワスプリングシート14の下側における外周面から突き出して形成されている。
スタビライザブラケット17は、ショックアブソーバ10の軸線に対して車両後方側の車幅方向内側の領域に配置されている。
アッパマウント20は、ストラットの上端部を図示しない車体のストラットタワーに取り付ける部分である。
アッパマウント20は、マウント部21、アッパスプリングシート22等を備えて構成されている。
マウント部21は、ストラットの上端部を防振ゴムを介して車体に固定するものである。ストラットは、マウント部21の上部から突き出したボルトを車体に形成されたボルト穴に挿入し、ナットで締結することによって固定される。
また、マウント部21は、前輪2の転舵時にストラット全体を回転させる軸受を備えている。
アッパスプリングシート22は、マウント部21の下部に設けられ、コイルスプリング30の上端部を受ける皿状の部分である。
コイルスプリング30は、前輪2の接地荷重を受ける圧縮バネであって、実施例の場合には、例えば右巻に形成されている。コイルスプリング30の下端部において、コイルスプリング30がロワスプリングシート14から離間し始める座巻き終了点は、巻き始めから例えば3/4周程度離れており、例えば、車幅方向外側のタイヤ3と隣接する箇所に配置されている。
このような構成によって、コイルスプリング30の荷重中心軸Aは、図1に示すように、下端部が座巻き終了点附近となるように傾斜し、コイルスプリング30の中心軸に対してオフセットされる。
ハウジング40は、前輪2を回転可能に支持するハブベアリングを収容する部材である。
ハウジング40には、ブレーキ装置50が取り付けられる図示しない座部や、図示しないステアリングタイロッドが接続される図示しないナックルアーム等が一体に形成されている。
ブレーキ装置50は、前輪2を制動するものであって、ロータ51、キャリパ52、ブレーキホース53等を備えて構成されている。
ロータ51は、リム4の内径側に配置され、前輪2とともに回転する円盤状の部材である。
キャリパ52は、摩擦材によって形成されたブレーキパッドによってロータ51を挟持し、制動力を発生させるものである。キャリパ52は、ハウジング40に締結されている。キャリパ52は、ブレーキホース53から供給されるブレーキフルードの液圧によってブレーキパッドを押圧するピストン及びこのピストンが挿入されるホイールシリンダを備えている。
ブレーキホース53は、車体側の図示しないマスタシリンダ、ハイドロリックコントロールユニット等から、ブレーキフルード液圧をキャリパ52内のホイールシリンダに伝達するものである。
スタビライザリンク60は、左右のフロントサスペンション間にわたして設けられ、サスペンションストロークの左右差に応じたバネ反力を発生するスタビライザバーと、ショックアブソーバ10のスタビライザブラケット17とを連結するものである。
次に、スタビライザブラケット17について、より詳細に説明する。
図4に示すように、スタビライザブラケット17は、被締結面部17a、上面部17b、下面部17cを、例えば鋼板を曲げ加工することによって一体に形成したものである。
被締結面部17aは、上下方向にほぼ沿いかつ上端部が車幅方向内側となるようにやや傾斜して配置された平板状の部分であって、スタビライザリンク60上端部のボールジョイントが締結される部分である。
上面部17b及び下面部17cは、被締結面部17aの上端部及び下端部から車幅方向外側に伸びて形成されている。被締結面部17a、上面部17b、下面部17cのシェルケース11側の端部は、シェルケース11と溶接等によって固定されている。
このような構成により、スタビライザブラケット17をシェルケース11の径方向から見た断面形状は、車幅方向外側が開いたコの字状に形成され、折損したコイルスプリング30の破断した端部を上面部17bと下面部17cとによって案内し、被締結面部17aに突き当てることが可能となっている。
上面部17bのロワスプリングシート14からのショックアブソーバ10軸線方向における距離は、コイルスプリング30のフリー状態における1ピッチの長さPよりも小さく設定されている。
一方、下面部17cのロワスプリングシート14からのショックアブソーバ10軸線方向における距離は、上述した長さPよりも大きく設定されている。
このような構成により、被締結面部17aの一部は、ロワスプリングシート14からのショックアブソーバ10軸線方向の距離が、コイルスプリング30の1ピッチの長さPに相当する位置に設けられることになる。
次に、ハウジングブラケット15とブレーキホース53との位置関係について説明する。
図5に示すように、ブレーキホース53が引き回される途中で、最も高い位置を通過する箇所である最高箇所53aと、ハウジングブラケット15の上端部とのショックアブソーバ10軸線方向に沿った距離Lは、コイルスプリング30のフリー状態における1ピットの長さPよりも大きく設定されている。
以下、上述した実施例において、コイルスプリング30が折損した場合について説明する。
コイルスプリング30の折損は、その下端部における座巻き終了点から発生することが多く、実施例の場合この座巻き終了点は車幅方向外側に設けられている。
実施例の場合、上述したようにコイルスプリング30の荷重中心軸がコイルスプリング30の中心軸に対して車幅方向外側にオフセットされていることから、荷重付与時にはコイルスプリング30の中心軸は車幅方向内側に湾曲する。このため、コイルスプリング30の折損が生じると、コイルスプリング30は車幅方向内側に動くため、タイヤ3に干渉して攻撃することが防止される。
その後、折れたコイルスプリング30の下端部は、ロワスプリングシート14から落ち、コイルスプリング30の巻方向に沿って、上から見た場合に時計回りにらせん状に回転しながら降下する。
このとき、スタビライザブラケット17を上述した配置としたことによって、コイルスプリング30の先端部は、スタビライザブラケット17の被締結面部17aに突き当たり、さらなる降下が防止され、コイルスプリング30の破断面がブレーキホース53に当たってこれを損傷させ、ブレーキフルードの漏れ等が生じることを防止できる。
また、このとき、スタビライザブラケット17の下面部17cは、コイルスプリング30の先端を支えて降下を防止する棚部として機能する。
なお、万一コイルスプリング30がスタビライザブラケット17において止まらず、さらに降下した場合には、コイルスプリング30の先端部は、スタビライザブラケット17より下方に位置するハウジングブラケット15に突き当たり、それ以上の降下は防止される。
ここで、ハウジングブラケット15の上端部とブレーキホース53の最高箇所53aとの距離Lは、コイルスプリング30の1ピッチの長さP以上に設定されていることから、コイルスプリング30がブレーキホース53に当たることは防止される。
以上説明した実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)スタビライザブラケット17の少なくとも一部が、ロワスプリングシート14からのショックアブソーバ10の軸線方向距離が、フリー状態におけるコイルスプリング30の1ピッチに相当する距離Pに設けられることによって、折損してロワスプリングシート14から落ちたコイルスプリング30が回転しつつ降下する際に、その先端部をスタビライザブラケット17に当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホース53への攻撃を防止することができる。これによって、ブレーキフルードの漏れによるブレーキ装置50の欠陥を防止することができる。
また、通常の車両に設けられるスタビライザブラケット17をコイルスプリング30とブレーキホース53との干渉防止に用いることができるため、コイルスプリング30の脱落対策のために新たな専用の部材を付加する必要がない。
(2)スタビライザブラケット17のショックアブソーバ10の軸線回りにおける位置は、コイルスプリング30の下端部がロワスプリングシート14から離間する座巻き終了点に対して、上から見て時計回りに90度以上離間して配置されることによって、座巻き終了点で折損したコイルスプリング30の破断箇所を、確実にスタビライザブラケット17に導いて上述した効果をより確実に得ることができる。
(3)スタビライザブラケット17は、ハウジング40に設けられるブレーキ装置50のキャリパ52に接続されるブレーキホース53のシェルケース11近傍における最高箇所53aよりも高い位置に配置されることによって、折損したコイルスプリング30とブレーキホース53との接触を確実に防止することができる。
(4)ハウジングブラケット15の上端部は、ブレーキホース53の最高箇所53aよりもフリー状態におけるコイルスプリング30の1ピッチ長P以上高い位置に配置されることによって、折損したコイルスプリング30がスタビライザブラケット17で止まらなかった場合であっても、ハウジングブラケット15に当ててさらなる降下を防止し、ブレーキホース53への攻撃を防止することができる。
(5)荷重が負荷されたときのコイルスプリング30の中心軸が、車幅方向内側を凸として湾曲するようにしたことによって、折損したコイルスプリング30が車幅方向内側へ移動するため、タイヤ3と接触して攻撃することを防止できる。
(6)コイルスプリング30の下端部における荷重中心をコイルスプリング30の中心軸に対して車幅方向外側にオフセットして配置したことによって、上述した効果を確実に得ることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
例えば、スタビライザブラケットやハウジングブラケットの形状、構造や配置は、上述した本発明の効果を得られる範囲内で適宜変更することができる。
また、コイルスプリングを湾曲させる手法も上述した実施例のように座巻き終了点の設定によるものの他、他の手法によってもよい。
1 サスペンション装置 2 前輪
3 タイヤ 4 リム
10 ショックアブソーバ 11 シェルケース
12 ダストブーツ 13 バンプラバー
14 ロワスプリングシート 14a 段部
15 ハウジングブラケット 16 ブレーキホースブラケット
17 スタビライザブラケット 17a 被締結面部
17b 上面部 17c 下面部
20 アッパマウント 21 マウント部
22 アッパスプリングシート 30 コイルスプリング
40 ハウジング 50 ブレーキ装置
51 ロータ 52 キャリパ
53 ブレーキホース 53a 最高箇所
60 スタビライザリンク

Claims (6)

  1. 上端部が車体に取り付けられ、下部に設けられるシェルケースが前輪を回転可能に支持するハブベアリングハウジングに取り付けられたショックアブソーバと、
    前記ショックアブソーバの上端部近傍に配置されたアッパスプリングシートと、
    前記ショックアブソーバのシェルケース外周面から外径側に張り出したロワスプリングシートと、
    前記アッパスプリングシートと前記ロワスプリングシートとの間にわたして設けられるコイルスプリングと、
    前記ロワスプリングシートの下方において前記シェルケースの外周面から突出し、スタビライザバーがリンクを介して接続されるスタビライザブラケットと
    を備えるサスペンション装置であって、
    前記スタビライザブラケットの少なくとも一部は、前記ロワスプリングシートからの前記ショックアブソーバの軸線方向距離が、フリー状態における前記コイルスプリングの1ピッチに相当する位置に設けられること
    を特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記スタビライザブラケットの前記ショックアブソーバの軸線回りにおける位置は、前記コイルスプリングの下端部が前記ロワスプリングシートから離間する座巻き終了点に対して90度以上離間して配置されること
    を特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記スタビライザブラケットは、前記ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースの前記シェルケース近傍における最高箇所よりも高い位置に配置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサスペンション装置。
  4. 前記スタビライザブラケットの下方において前記シェルケースの外周面から突出し、前記ハブベアリングハウジングが締結されるハウジングブラケットを備え、
    前記ハウジングブラケットの上端部は、前記ハブベアリングハウジングに設けられるブレーキキャリパに接続されるブレーキホースの前記シェルケース近傍における最高箇所よりもフリー状態における前記コイルスプリングの1ピッチ以上高い位置に配置されること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のサスペンション装置。
  5. 荷重が負荷されたときの前記コイルスプリングの中心軸が、車幅方向内側を凸として湾曲するようにしたこと
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のサスペンション装置。
  6. 前記コイルスプリングの下端部における荷重中心を前記コイルスプリングの中心軸に対して車幅方向外側にオフセットして配置したこと
    を特徴とする請求項5に記載のサスペンション装置。
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