JP2011240290A - 液体フィルター用濾過材及びカートリッジフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】濾過層を含む液体フィルター用濾過材であって、該濾過層が、ポリフェニレンスルフィド長繊維からなるスパンボンド不織布であり、該ポリフェニレンスルフィド長繊維の平均繊維径が、1〜10μmであり、該濾過層が、目付50〜300g/m2、及び空孔率40〜70%を有する、液体フィルター用濾過材。
【選択図】なし
Description
該濾過層が、ポリフェニレンスルフィド長繊維からなるスパンボンド不織布であり、
該ポリフェニレンスルフィド長繊維の平均繊維径が、1〜10μmであり、
該濾過層が、目付50〜300g/m2、及び空孔率40〜70%を有する、液体フィルター用濾過材。
[2] 該ポリフェニレンスルフィド長繊維の結晶化度が、18%以上である、上記[1]に記載の液体フィルター用濾過材。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の液体フィルター用濾過材を含み、かつ該液体フィルター用濾過材がプリーツ形状である、カートリッジフィルター。
[4] 上記[3]に記載のカートリッジフィルターによって、温度100℃以上の加熱水である媒体を濾過する、カートリッジフィルターの使用方法。
本発明の一態様は、濾過層を含む液体フィルター用濾過材であって、該濾過層が、ポリフェニレンスルフィド長繊維からなるスパンボンド不織布であり、該ポリフェニレンスルフィド長繊維の平均繊維径が、1〜10μmであり、該濾過層が、目付50〜300g/m2、及び空孔率40〜70%を有する、液体フィルター用濾過材を提供する。
結晶化度[%]=100×[(融解部熱量)−(冷結晶部熱量)]/(完全結晶の融解熱量)
(式中、上記熱量の単位は、全て[J/g]である。)
空孔率(%)={1−目付(g/m2)/比重(g/cm3)/厚み(mm)/1000)}×100
本発明の別の態様は、上述した本発明の液体フィルター用濾過材を含み、かつ該液体フィルター用濾過材がプリーツ形状である、カートリッジフィルターを提供する。本発明の液体フィルター用濾過材は、特に、プリーツ加工により濾過表面を増大させて、カートリッジフィルターとして好適に用いることができる。上記プリーツ加工の方法は、特に限定されないが、例えば、ナイフ型加工機、ロータリー型加工機等を用いた加工方法が挙げられる。
本発明の別の態様は、上述した本発明のカートリッジフィルターによって、温度100℃以上の加熱水である媒体を濾過する、カートリッジフィルターの使用方法を提供する。本発明のカートリッジフィルターは、高捕集性及び長寿命でありながら耐熱性に優れるため、温度100℃以上の加熱水から懸濁物質、不純物質等を除去するために好ましく適用できる。100℃以上の加熱水としては、例えば、火力発電所等の復水及びヒータドレイン水、各産業で使用されるボイラーで発生する復水等が挙げられる。
試料の任意の10ヶ所を、2500倍のマイクロスコープ倍率にて撮影(1ヶ所あたり5点測定)して、50点の繊維の直径を測定し、それらの平均値(数平均)を平均繊維径とした。次いで、平均繊維径から、平均繊度[dtex]を計算により求めた。
JIS L 1906 5.2「単位面積あたりの質量」項に準じて測定した。
上記(2)で測定した目付及び荷重2kPa(20gf/cm2)の加圧子を用いて測定した厚み[mm]から求めた。各濾過材で使用した材質の比重より次式に従って算出した。
空孔率(%)={1−目付(g/m2)/比重(g/cm3)/厚み(mm)/1000)}×100
なお式中、比重としては、ポリフェニレンスルフィドの理論比重1.35g/cm3を用いた。
JIS L 1096 8.27.1「通気性」A法 フラジール形法に準じて測定した。
示差走査熱量計(TAインスツルメント社製:DSC2920)を用いて、5.0mgの試料を下記条件で測定し、下記式(2)により、結晶化度[%]を算出した。なお式中、完全結晶の融解熱量として、ポリフェニレンスルフィドの完全結晶の理論的な融解熱量146.2J/gを用いた。
測定雰囲気:窒素ガス150mL/min、昇温速度:20℃/min
測定範囲:30〜350℃
結晶化度[%]=100×[(融解部熱量)−(冷結晶部熱量)]/(完全結晶の融解熱量)
なお、上記熱量の単位は、全て[J/g]である。
JIS11種粉塵を水に分散した濃度10ppmの試験液を、均一に攪拌しながら、実施例及び比較例でのカートリッジフィルターに流量10L/minでフィルター外側から内側に流れるようにして通水した。通水開始から30分後の濾過前液及び濾過後液を採取し、超純水で100倍希釈し、粒度分布測定器(PARTICLE MEASURING SYSTEMS INC.社製 LS−200(シリングサンプラ)及びLiqulaz−S02−HF(パーティクルセンサー))を使用し、1.0μm(測定範囲0.97〜1.03μm)径粒子の捕集性を下記式に従って求めた。
捕集性(%)={(A−B)/A}×100
A:濾過前の粒子数 B:濾過後の粒子数
JIS11種粉塵を水に分散した濃度300ppmの試験液を、均一に攪拌しながら、実施例及び比較例でのカートリッジフィルターに流量10L/minでフィルター外側から内側に流れるようにして通水し、初期圧力損失より圧力損失が0.2MPa上昇するまでに要した時間をフィルター寿命とした。
上記(7)と同様の試験液を、実施例及び比較例でのカートリッジフィルターに流量10L/minでフィルター外側から内側に流れるようにして通水した時の初期圧力損失を測定して流量圧損とした。
ASTM−D1238−82法に準じて、荷重5kg、温度315.6℃の条件において測定した。単位は[g/10min]である。
実施例及び比較例の濾過材を、該濾過材が水中に完全につかるように、水とともにステンレス製の密閉ポットに入れ、175℃の乾燥機内で約半年静置することによって熱水処理し、経時的に取り出して、自然乾燥後、濾過材の経及び緯方向の収縮率、並びに経方向の強伸度の変化を調べた。
収縮率(%)=(L0−L1)/L0×100%
(L0:初期マーク長、L1:熱水処理後のマーク長)
A&D製テンシロン型引張り試験機を用い、掴み幅20mm、チャック長さ100mm、引張り速度200mm/分の条件で破断強伸度を測定した。
(P0:熱水処理前の経破断強度、P1:熱水処理後の経破断強度)
伸度保持率(%)=(X1/X0)×100
(X0:熱水処理前の経破断伸度、X1:熱水処理後の経破断伸度)
メルトフローレートが70g/10minである直鎖型(すなわちパラ型)のポリフェニレンスルフィド(PPS)ポリマーを溶融し、ノズル径0.25mmの紡糸口金から単孔あたりの吐出量0.5g/minで押し出し、エジェクターで吸引しながら紡糸速度8×103m/minで延伸し、移動する多孔質帯状体の上に捕集・堆積させて、結晶化度31%、平均繊維径7μmのスパンボンド不織布(a)を得た。
メルトフローレートが70g/10minである直鎖型PPSポリマーを溶融し、ノズル径0.25mmの紡糸口金から単孔あたりの吐出量0.3g/minで押し出し、エジェクターで吸引しながら紡糸速度7×103m/minで延伸し、移動する多孔質帯状体の上に捕集・堆積させて、結晶化度30%、平均繊維径5μmのスパンボンド不織布(b)を得た。
メルトフローレートが70g/10minである直鎖型PPSポリマーを溶融し、ノズル径0.25mmの紡糸口金から単孔あたりの吐出量1.4g/minで押し出し、エジェクターで吸引しながら紡糸速度8×103m/minで延伸し、移動する多孔質帯状体の上に捕集・堆積させて、結晶化度21%、平均繊維径12μmのスパンボンド不織布(c)を得た。
メルトフローレートが70g/10minである直鎖型PPSポリマーを溶融し、ノズル径0.25mmの紡糸口金から単孔あたりの吐出量0.5g/minで押し出し、エジェクターで吸引しながら紡糸速度5×103m/minで延伸し、移動する多孔質帯状体の上に捕集・堆積させて、結晶化度15%、平均繊維径12μmのスパンボンド不織布(d)を得た。
濾過層形成用に、スパンボンド不織布(a)を、目付が200g/m2となるように4枚積層し、次いで、260℃に加熱した長方形柄エンボス(圧着面積率11.4%)ロールとフラットロールとの間で、線圧50N/mmで部分的に熱圧着し、濾過層(1)を得た。この濾過層(1)の物性を表1、耐熱性を表2にそれぞれ示す。次に、濾過層(1)をプリーツ加工機((有)東洋工機社製)で山高さ1cmに加工してプリーツ基材を得た。
スパンボンド不織布(b)を用い、目付を100g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして、濾過層(2)を得た。この濾過層(2)の物性を表1、耐熱性を表2にそれぞれ示す。
製造例3において得られたスパンボンド不織布(c)を、目付が200g/m2となるように調整し、260℃に加熱した長方形柄エンボス(圧着面積率11.4%)ロールとフラットロールとの間で、線圧50N/mmにより、スパンボンド不織布(c)の内部を部分的に熱圧着し、濾過層(3)を得た。この濾過層(3)の物性を表1、耐熱性を表2にそれぞれ示す。
製造例3において得られたスパンボンド不織布(c)を、目付が350g/m2となるように調整し、260℃に加熱した長方形柄エンボス(圧着面積率11.4%)ロールとフラットロールとの間で、線圧200N/mmにより、スパンボンド不織布(c)の内部を部分的に熱圧着し、濾過層(4)を得た。この濾過層(4)の物性を表1、耐熱性を表2にそれぞれ示す。
製造例4において得られたスパンボンド不織布(d)を、目付が100g/m2となるように調整し、260℃に加熱した長方形柄エンボス(圧着面積率11.4%)ロールとフラットロールとの間で、線圧50N/mmにより、スパンボンド不織布(d)の内部を部分的に熱圧着し、濾過層(5)を得た。この濾過層(5)の物性を表1、耐熱性を表2にそれぞれ示す。
Claims (4)
- 濾過層を含む液体フィルター用濾過材であって、
該濾過層が、ポリフェニレンスルフィド長繊維からなるスパンボンド不織布であり、
該ポリフェニレンスルフィド長繊維の平均繊維径が、1〜10μmであり、
該濾過層が、目付50〜300g/m2、及び空孔率40〜70%を有する、液体フィルター用濾過材。 - 該ポリフェニレンスルフィド長繊維の結晶化度が、18%以上である、請求項1に記載の液体フィルター用濾過材。
- 請求項1又は2に記載の液体フィルター用濾過材を含み、かつ該液体フィルター用濾過材がプリーツ形状である、カートリッジフィルター。
- 請求項3に記載のカートリッジフィルターによって、温度100℃以上の加熱水である媒体を濾過する、カートリッジフィルターの使用方法。
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