JP2011236743A - エンジンおよびそれを備えたエンジン作業機 - Google Patents

エンジンおよびそれを備えたエンジン作業機 Download PDF

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淳一 上村
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卓宏 村上
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Kentaro Kanetani
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Abstract

【課題】始動用燃料供給の確実性を高めて始動操作をより容易に行うことのできるエンジン作業機への搭載に好適なエンジンを提供する。
【解決手段】エンジン1は、吸気通路22に燃料を供給する燃料貯留部25と燃料貯留部25からオーバーフローした燃料を排出する燃料排出通路26を有する気化器21と、燃料排出通路26から供給される燃料を所定量貯留する始動用燃料貯留室46と、始動用燃料貯留室46内の燃料を吸気通路22に接続された始動用燃料供給通路37に送出する回動部43と、始動用燃料貯留室46からオーバーフローした燃料を排出する燃料戻し通路27を有する始動用燃料供給装置24と、燃料戻し通路27に接続される燃料吸引口32と、燃料タンク29に繋がる燃料排出口33と、燃料吸引口32から燃料を吸引するとともに燃料を燃料排出口33に排出する弾性変形可能な透光性の操作部35を有するプライマリポンプ31と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン、特に刈払機やチェンソー等の携帯型のエンジン作業機に好適なエンジンに関する。
エンジンの始動を容易にするために、例えば特許文献1に示すように、適量の始動補助用燃料を気化器に供給して混合気の燃料濃度を高める始動燃料供給器を備えたエンジンが知られている。
実公平6−49895号公報
ところで、上述のエンジンでは、始動燃料供給器より上流に気化器に燃料を供給するためのプライマリポンプが設けられている。このため、エンジンの始動時にプライマリポンプを操作して燃料がプライマリポンプに到達していても、始動燃料供給器に燃料が供給されていない場合がある。この場合、始動補助用燃料を気化器に十分供給することが出来ず、始動燃料供給器を操作したにも拘らずエンジンが始動し難いという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、始動用燃料供給の確実性を高めて始動操作をより容易に行うことのできるエンジンおよびそれを備えたエンジン作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるエンジンは、
シリンダボアが形成されたシリンダブロックと、
燃料タンクから燃料供給通路を経由して供給される燃料を貯留して吸気通路内に燃料を供給する燃料貯留部と、前記燃料貯留部からオーバーフローした燃料を排出する燃料排出通路と、を有する気化器と、
前記燃料タンクと前記気化器との燃料経路上に設けられ、燃料を所定量貯留する始動用燃料貯留室と、該始動用燃料貯留室内の燃料を前記吸気通路または前記シリンダボアに接続された始動用燃料供給通路に送出する燃料送出手段と、前記始動用燃料貯留室からオーバーフローした燃料を排出する燃料戻し通路と、を有する始動用燃料供給装置と、
前記始動用燃料貯留室に燃料が充填されたことを視覚的に作業者に報知する報知手段と、を備える、
ことを特徴とする。
また、前記報知手段は、前記燃料戻し通路を経由して燃料が供給される燃料吸引口と、前記燃料タンクのリターン通路に接続される燃料排出口と、圧縮変形と弾性復元を繰り返すことで前記燃料吸引口から燃料を内部に吸引するとともに吸引した燃料を前記燃料排出口に排出する弾性変形可能な透光性の操作部と、を有するプライマリポンプであることが好ましい。
さらに、前記報知手段は、前記シリンダブロックもしくは前記気化器の少なくとも一部を覆うエンジンケースから突出して設けられてもよい。
また、前記始動用燃料供給装置は、前記燃料排出経路を経由して燃料が供給されてもよい。
さらに、前記始動用燃料供給装置は、
前記始動用燃料供給通路に燃料を送出するための前記燃料送出手段の操作時に、前記始動用燃料供給通路と前記始動用燃料貯留室とを連通させるとともに前記燃料排出通路および前記燃料戻し通路と前記始動用燃料貯留室との連通をそれぞれ遮断し、
前記燃料送出手段の非操作時に、前記始動用燃料供給通路と前記始動用燃料貯留室との連通を遮断するとともに前記燃料排出通路および前記燃料戻し通路と前記始動用燃料貯留室とをそれぞれ連通させてもよい。
また、前記始動用燃料供給通路が前記吸気通路に接続されてもよい。
さらに、前記始動用燃料供給装置は、
前記燃料排出通路に接続する燃料流入通路と、前記燃料戻し通路に接続する燃料流出通路と、前記始動用燃料供給通路と、前記燃料流入通路と前記燃料流出通路と前記始動用燃料供給通路のそれぞれが開口する断面円形の内周壁と、を有するハウジング部と、
前記ハウジング部の前記内周壁に対して略同軸に円周方向に回動可能に設けられ、前記内周壁との間で前記始動用燃料貯留室を形成する燃料貯留部と、第1の回動位置において前記燃料流入通路および前記燃料流出通路を閉鎖するとともに前記燃料貯留部と前記始動用燃料供給通路とを連通させ、第2の回動位置において前記燃料流入通路および前記燃料流出通路と前記燃料貯留部とを連通させるとともに前記始動用燃料供給通路を閉鎖する閉鎖部とを有する前記燃料送出手段と、を備えてもよい。
また、前記始動用燃料供給通路が前記シリンダボアに接続されてもよい。
さらに、シリンダボアの排気開口より上死点側に形成された減圧開口に連通する減圧通路を開閉する減圧弁を有するデンコンプ装置をさらに備え、
前記始動用燃料供給通路は前記減圧通路および前記減圧開口を介して前記シリンダボアに接続されてもよい。
また、前記始動用燃料供給装置は、
前記燃料排出通路に接続され、前記気化器から前記始動用燃料供給装置に向かう燃料の流れを許容する第1の一方向弁と、
該第1の一方向弁の下流に接続される接続通路と、
該接続通路の下流に接続され、前記接続通路を前記始動用燃料供給通路に向かう始動用燃料流入通路と前記燃料貯留部に向かう貯留部流入通路とに分岐する分岐部と、
前記始動用燃料流入通路と前記始動用燃料供給通路との間に設けられ、前記始動用燃料流入通路と前記始動用燃料供給通路との間の圧力差が所定以上の場合に、前記始動用燃料流入通路から前記始動用燃料供給通路に向かう燃料の流れを許容する第2の一方向弁と、
前記貯留部流入通路に接続する貯留部流入開口と、前記燃料戻し通路に接続する燃料戻し通路開口とが形成された内壁を有するシリンダと、
前記シリンダの内部を摺動可能に設けられ、第1の摺動位置において前記内壁との間で前記始動用燃料貯留室を形成するとともに前記貯留部流入開口と前記燃料戻し通路開口とを前記始動用燃料貯留室に連通させ、第2の摺動位置において前記燃料戻し通路開口および前記貯留部流入開口と前記始動用燃料貯留室との連通が遮断されるとともに前記始動用燃料貯留室内の燃料を前記貯留部流入通路に流入させて前記第2の一方向弁を開放し、前記始動用燃料供給通路に前記所定量の燃料を供給するピストンを有する前記燃料送出手段と、を備えてもよい。
本発明の第2の観点にかかるエンジン作業機は、上述のエンジンを備えることを特徴とする。
本発明によるエンジンによれば、始動用燃料供給装置の燃料貯留室に燃料が充填されたことを報知する報知手段を設けたので、始動用燃料供給の確実性を高めて始動操作をより容易に行うことができる。
本発明の第1実施形態にかかるエンジンを搭載した刈払機の後方側面図。 図1のエンジン部分を拡大した断面図。 図2の始動用燃料供給装置部分を拡大した断面図。 図3のIV−IV線断面図。 図2の始動用燃料供給装置を拡大した斜視図。 図2の始動用燃料供給装置の回動部を図3の状態から180度回転した状態を示す拡大断面図。 図6のVII−VII線断面図。 図2の始動用燃料供給装置の変形例を示す図3に対応する拡大断面図。 図8のIX−IX線断面図。 図8の始動用燃料供給装置の回動部を図8の状態から90度回転した状態を示す拡大断面図。 図10のXI−XI線断面図。 図2の始動用燃料供給装置の別の変形例を示す図3に対応する拡大断面図。 図12のXIII−XIII線断面図。 図12の始動用燃料供給装置の回動部を図12の状態から90度回転した状態を示す拡大断面図。 図14のXV−XV線断面図。 図12の始動用燃料供給装置の回動部の変形例を示す図13に対応する断面図。 本発明の第1実施形態にかかるエンジンを搭載したチェンソーの斜視図。 本発明の第2実施形態にかかるエンジンを搭載した刈払機の後方側面図。 図18のエンジン部分を拡大した断面図。 図19のXX−XX線断面図。 図20のデコンプ装置部分を拡大した断面図。 図20のデコンプ装置の操作ボタンを押込んだ状態を示すデコンプ装置部分の拡大断面図。 図22の状態からデコンプ装置の操作ボタンを離した状態を示すデコンプ装置部分の拡大断面図。 本発明の第2実施形態にかかるエンジンを搭載したチェンソーの斜視図。 本発明の第3実施形態にかかるエンジンを搭載した刈払機の後方側面図。 図25のエンジン部分を拡大した断面図。 図26の始動用燃料供給装置部分を拡大した断面図。 本発明の第3実施形態にかかるエンジンを搭載したチェンソーの斜視図。 本発明の第1乃至3実施形態のいずれかにかかるエンジンを搭載した刈払機の斜視図。
以下、本発明の第1実施形態を添付の図1乃至図17、図29に沿って説明する。
図29に示すように、携帯型のエンジン作業機への搭載に好適な小型の2サイクルエンジン1(以下エンジン)を搭載した刈払機1001は、エンジン1(図1、図2を参照)を収容したエンジンケース1002と、エンジンケース1002から突出する先端に回転刃1010が取付けられた操作桿1011と、エンジン1を始動するためのスタータハンドル1003を備える。エンジン1の出力は、操作桿内に挿通させたドライブシャフトを介して回転刃に供給される。操作者は操作桿1011に取り付けられたハンドル1012を把持して刈払機1001を操作する。また、始動用の補助燃料を供給するための燃料供給レバー2と燃料タンク29から燃料を吸引して気化器(図示せず)に燃料を供給するプライマリポンプの操作部35がエンジンケース1002から突出して設けられている。
図2に示すように、エンジン1のシリンダブロック3にはクランクケース4が取り付けられる。シリンダブロック3のシリンダボア5内では、ピストン6がシリンダボア5の軸線7方向に上下動(図2中の上下)する。なお、図2では、ピストン6は下死点に位置している。シリンダボア5上方の頂部には点火プラグ8が取り付けられる。また、シリンダボア5は、下方でクランクケース4内のクランク室9に接続される。ピストン6はピストンピン10、コンロッド11を介してクランクケース4に回転可能に支持されたクランク軸12に接続される。クランク軸12にはクランクウエイト13が取り付けられる。
シリンダボア5の内周壁には排気ポート14に接続する排気開口15と、吸気ポート16に接続する吸気開口17と、掃気通路(図示せず)に接続する掃気開口(図示せず)が開口する。シリンダブロック3には排気ポート14と連通するようにマフラ18が接続される。また、シリンダブロック3には吸気ポート16と連通するようにインシュレータ19が接続され、インシュレータ19にはエアクリーナ20に繋がる気化器21が接続される。
インシュレータ19の吸気通路22の軸線7方向の上方、つまり、刈払機1001を地面においた状態で吸気通路22の上方になる位置には貫通孔23が形成される。そして、インシュレータ19の軸線7方向の上方には貫通孔23と連通するように始動用燃料供給装置24が接続される。始動用燃料供給装置24には、気化器21の燃料貯留部25からオーバーフローした燃料を排出する第1燃料通路(燃料排出通路)26が接続されるとともに、第2燃料通路(燃料戻し通路)27が接続される。また、気化器21の燃料貯留部25には第3燃料通路(燃料供給通路)28の一端が接続され、第3燃料通路28の他端は燃料タンク29内の燃料吸入口30に接続する。さらに、始動用燃料供給装置24に接続された第2燃料通路27は、プライマリポンプ(報知手段)31の燃料吸引口32に接続される。プライマリポンプ31の燃料排出口33には燃料タンク29に接続された第4燃料通路(リターン通路)34が接続される。なお、プライマリポンプ31には、圧縮変形と弾性復元を繰り返すことで燃料吸引口32から燃料を内部に吸引する一方で内部に吸引した燃料を燃料排出口33から排出する弾性変形可能な透光性の操作部35が設けられる。
図3に示すように、インシュレータ19の上方にボルト36(図4参照)により取付けられた始動用燃料供給装置24は、貫通孔23の上端に接続して上方に延びる始動用燃料供給通路37と、始動用燃料供給通路37の上端に接続する断面略円形の内周壁38を有する円柱状の孔部39と、孔部39の上方に接続するとともに第1燃料通路26(図4参照)が接続される燃料流入孔40(燃料流入通路、図4参照)と、孔部39の上方に接続するとともに第2燃料通路27が接続される燃料流出孔41(燃料流出通路)とが形成されたハウジング部42を有するとともに、穴部39の内周壁38に沿って回動可能に支持される部分的に略半円あるいは扇形の断面形状を持つ略円柱状の回動部(燃料送出手段)43を有する。回動部43の回動軸55方向視において、孔部39の内周壁38と燃料流入孔40および前記燃料流出孔41との接続位置と、内周壁38と始動用燃料供給通路37との接続位置とは、回動部43の回動軸55を挟んで対向するように、つまり、内周壁38の円周上に180度離れた位置になるよう、配置される。
図4に示すように、回動部43は、ハウジング部42の孔部39を貫通して延びる。回動部43の長手方向に関して、回動部43は孔部39の始動用燃料供給通路37を僅かに超える長さを有する断面略半円形の半円部44を有する。回動部43がハウジング部42に組付けられた状態では、回動部43の長手方向に関して、半円部44の位置は始動用燃料供給通路37が形成された位置と略一致するとともに燃料流入孔40と燃料流出孔41とが形成された位置に略一致する。また、半円部44の両端にはOリング45が設けられ、回動部43がハウジング部42に組付けられた状態において、半円部44を孔部39に対して気密に、つまり回動部43と孔部39との間から燃料が漏れないように、回動部43を孔部39に対して回動可能に支持する。そして、孔部39と半円部43との間に所定量の燃料を貯留する始動用燃料貯留室46を形成する。なお、始動用燃料貯留室46に貯留される燃料の量は、エンジン1の排気量や使用環境等に応じて、穴部39の径および半円部44の寸法や形状を変更すること、例えば半円部44の長手方向の長さあるいは半円部44の中心角を変更して扇形の断面とする等、により適宜変更することができる。
ハウジング部42から突出する回動部43の一方(図の右方)の突出部47には一端がハウジング部42に接続されたトーションばね48が設けられる。トーションばね48は、回動部43の半円部44が図4の位置、つまり半円部44の平坦部49が燃料流入孔40と燃料流出孔41に対向して始動用燃料貯留室46が燃料流入孔40および燃料流出孔41と連通するとともに半円部44の曲面部50が始動用燃料供給通路37に対向して始動用燃料供給通路37を閉鎖する位置(第2の回動位置)に回動部43が保持されるように、回動部43を付勢する。なお、燃料流出孔41と第2燃料通路27との間には、図3に矢印で示すように燃料流出孔41から第2燃料通路27への燃料の流れを許容する一方向弁51が設けられる。また、図5に示すように、回動部43の突出部47の端部52には、回動部43からエンジンケース1002(図1参照)の外側に向かって回動部43と同軸に延び、エンジンケース1002から突出した端部に操作レバー2が設けられる延長軸部53が取付けられる。操作レバー2は矢印Bで示す方向に回転する。操作レバー2を操作しない状態では、操作レバー2はトーションばね48により図5に示す位置に保持されるように付勢され、回動部43が第2の回動位置に保持される。操作レバー2を矢印Bで示す方向に図5で示した位置からトーションばね48の付勢力に抗して180度回転させると、回動部43が図3、図4で示した位置から180度回転する。そして、図6、図7に示すように、回動部43は、半円部44の曲面部50が燃料流入孔40と燃料流出孔41に対向して燃料流入孔40および燃料流出孔41を閉鎖するとともに、半円部44の平坦部49が始動用燃料供給通路37に対向して始動用燃料貯留室46と始動用燃料供給通路37とが連通する位置(第1の回動位置)に移動する。
このように構成されたエンジン1によれば、作業者がエンジン1を始動する際には、まずプライマリポンプ31の操作部35を押し込む操作を行い、燃料タンク29から燃料を吸引する。燃料タンク29の燃料吸入口30から吸引された燃料は、第3燃料通路28を通って気化器21の燃料貯留部25に流入する。そして、燃料貯留部25からオーバーフローした燃料は第1燃料通路26を通って始動用燃料供給装置24の燃料流入孔40から始動用燃料貯留室46に流入する。そして、始動用燃料貯留室46からオーバーフローした燃料は、燃料流出孔41から一方向弁51、第2燃料通路27を通り、プライマリポンプ31の燃料吸引口32から操作部35内に流入する。そして、操作部35からオーバーフローした燃料は燃料排出口33から第4燃料通路34を通って燃料タンク29に戻ることになる。なお、作業者は透光性の操作部35内に燃料が流入したことを確認できるまでプライマリポンプ31を操作する。そして、プライマリポンプ31の操作部35まで燃料が達したことを確認後、作業者は操作レバー2をトーションばね48の付勢力に抗して180度回転させる。この操作によって始動用燃料供給装置24の回動部43が図3、図4に示す第2の回動位置から180度回転して図6、図7に示す第1の回動位置に回転すると、始動用燃料貯留室46と始動用燃料供給通路37とが連通し、始動用燃料貯留室46内にある所定量の燃料が始動用燃料供給通路37からインシュレータ19の貫通孔23を通って吸気通路22に流入する。なお、刈払機1001のエンジン1を始動する場合のように刈払機1001を地面に置いた状態において始動用燃料貯留室46は、始動用燃料供給通路37、インシュレータ19の貫通孔23、およびインシュレータ19の吸気通路22の上方に位置するので、燃料は重力により落下して吸気通路22内に流入する。また、作業者が操作レバー2を離すと、操作レバー2はトーションばね48の付勢力により自動的に180度回転し、回動部43は図3、図4に示す第2の回動位置に戻る。そして、作業者がスタータハンドル1007(図1参照)を引いてエンジン1を始動する際には、吸気通路22内に始動用燃料供給通路37から供給された燃料が存在する。このため、燃料濃度の高い混合気をシリンダボア5内に供給することが可能となり、エンジン1が始動し易くなる。したがって、スタータハンドル1003の操作回数を減らしてエンジン1の始動を容易に行うことができる。
このように、操作レバー2の操作は延長軸部53を介して回動部43に伝達されるので、作業者が操作する操作レバー2と始動用燃料供給装置24を離して設けることができるので、始動用燃料供給装置24を吸気通路22の近傍に設けることが可能となり、始動用燃料の吸気通路22への供給を確実に行うことができる。また、始動用燃料供給装置24が透光性の操作部35を有するプライマリポンプ31の上流に設けられるので、透光性の操作部35に燃料が達していることを視認することで始動用燃料供給装置24の始動用燃料貯留室46内に所定量の燃料が存在することを容易に把握することが可能となる。したがって、操作部35に燃料が達していることを視認した上で、操作レバー2を操作することにより、始動用燃料貯留室46内の所定量の燃料を吸気通路22内に確実に送ることが可能となる。これにより、始動用燃料供給装置24を用いたエンジン1の始動操作をより容易に行うことが可能となる。さらに、操作レバー2を180度回転する操作を行なった場合には、燃料流入孔40および燃料流出孔41が回動部43の半円部44の曲面部50により閉鎖される。したがって、始動用燃料貯留室46内に必要以上に燃料が供給されることがなく、適切な燃料濃度の高い混合気をシリンダボア5内に供給することが可能となり、点火プラグ8がかぶること等の問題の発生を抑制してエンジン1の始動を容易に行うことができる。また、操作レバー2を離すことにより、操作レバー2および回動部43は自動的に元の位置(回動部43の位置が第2の回動位置にある状態)に復帰するので、エンジン1始動時の始動用燃料供給装置24の操作がより容易になり、始動時の操作性が著しく向上する。
なお、始動用燃料供給装置24は上述の構造に限られるものでは無く、例えば、図8乃至図11に示す構造を有する始動用燃料供給装置124、図12乃至図16に示す構造を有する始動用燃料供給装置224であってもよい。なお、以下の説明において、上述の始動用燃料供給装置24と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明は省略する。
図8に示すように、始動用燃料供給装置124は、燃料流入孔40および燃料流出孔41の延びる方向が始動用燃料供給通路137の延びる方向に対して直角を成すように形成される。始動用燃料供給装置124のハウジング部142には吸気通路122が一体に形成され、吸気通路122は図示しないインシュレータの吸気通路に接続される。また、図9に示すように、始動用燃料供給通路137は図の上下方向に延びる2本の通路として形成される。なお、2本の始動用燃料供給通路137はハウジング部142の上方からドリル加工により形成され、加工時に形成される始動用燃料供給通路137の延長上の孔はボルト136で塞がれる。
図8、図9に示す状態では、トーションばね48が回動部43を付勢して、半円部44(半円部44の曲面部50と平坦部49)が燃料流入孔40および燃料流出孔41を部分的に塞ぐとともに半円部44の曲面部50が始動用燃料供給通路137に対向して始動用燃料供給通路137を閉鎖する位置(第2の回動位置)に回動部43を保持する。このため、燃料は図8に矢印で示すように燃料流入孔40から始動用燃料貯留室46を通り、燃料流出孔41から第2燃料通路27への燃料の流れを許容する一方向弁(図示せず)51を経由して第2燃料通路27に流れる。回動部43の突出部47の端部52には、回動部43からエンジンケース1002(図1参照)の外側に向かって回動部43と同軸に延び、エンジンケース1002から突出した端部に操作レバー2が設けられる延長軸部53が取付けられる。操作レバー2をトーションばね48の付勢力に抗して図8において回動部43が時計回りに回転するように90度回転させると、半円部44の曲面部50が燃料流入孔40および燃料流出孔41を塞ぐ方向に回転して、回動部43が図10、図11に示す状態となる。この時、回動部43は、半円部44の曲面部50が燃料流入孔40と燃料流出孔41に対向して燃料流入孔40および燃料流出孔41を閉鎖するとともに、半円部44(半円部44の曲面部50と平坦部49)が始動用燃料供給通路137を部分的に塞いで始動用燃料貯留室46と始動用燃料供給通路137とが連通する位置(第1の回動位置)に移動する。そして、図中に矢印で示すように、始動用燃料貯留室46内の燃料が始動用燃料供給通路137を経て吸気通路122内に落下するようにして流入する。
このような始動用燃料供給装置124によれば、上述の始動用燃料供給装置24と同様の効果を得られるほかに、操作レバー2(図示せず)の回動角度が90度と小さくて済むことから操作性をより向上させることができる。さらに、操作レバー2操作時の回動部43の回転方向が半円部44の曲面部50が燃料流入孔40および燃料流出孔41を塞ぐ方向に回転するので、回動部43の位置に拘らず、始動用燃料供給通路137と、燃料流入孔40および燃料流出孔41のいずれかの通路は必ず閉鎖されることになり、始動用燃料貯留室46から吸気通路122内に必要以上の燃料が供給されることを確実に防ぐことが可能となる。したがって、エンジン1の始動時には所定量の燃料の供給を高い信頼性を持って行うことが可能となり、エンジン1の始動性をより向上させることができる。
図12乃至図16に示す始動用燃料供給装置224は、上述の始動用燃料供給装置124の回動部43に対して部分的に中空部分を有する回動部243に変更したものである。図12、図13に示すように、回動部243は、吸気通路122が一体に形成されたハウジング部242の孔部39より僅かに小さい外径を有する断面略円形で両端が開放された円筒部244と、一端が円筒部244内に挿入され他端(端部52)に延長軸部53が取付けられる突出部247と、円筒部244の突出部247が挿入された側と反対側の端部から挿入される蓋部254とを備える。突出部247および蓋部254は、それぞれピン256により円筒部244に固定される。また、突出部247および蓋部254と、円頭部244との間にはOリング255が設けられるとともに、円筒部244と孔部39との間にはOリング245が設けられる。そして、回動部243がハウジング部242に組付けられた状態において、円筒部244を孔部39、突出部247、および蓋部254に対して気密に、つまり円筒部244と、孔部39、突出部247、および蓋部254との間から燃料が漏れないようにするとともに、円筒部244を孔部39に対して回動可能に支持する。また、円筒部244には、円筒部244の周壁を半径方向に貫通する第1貫通孔257と第2貫通孔258が設けられる。第1貫通孔257と第2貫通孔258とは、図12、図13に示す状態において、第1貫通孔257と燃料流入孔40とが重なるとともに第2貫通孔258と燃料流出孔41とが重なり、図14、図15に示す状態において第1貫通孔257と第2貫通孔258とが始動用燃料供給通路137と重なるように配置される。また、円筒部244の内側の、突出部247、蓋部254、および孔部38の内周壁38とで囲まれる空間は所定量の燃料を貯留する始動用燃料貯留室246を構成する。
図12、図13に示す状態では、トーションばね48が回動部243を付勢して、円筒部244の第1貫通孔257と第2貫通孔258がそれぞれ燃料流入孔40と燃料流出孔41とに重なるとともに円筒部244の曲面部250が始動用燃料供給通路137に対向して始動用燃料供給通路137を閉鎖する位置(第2の回動位置)に回動部243を保持する。このため、燃料は図12に矢印で示すように燃料流入孔40から第1貫通孔257を経て始動用燃料貯留室246を通り、第2貫通孔258から燃料流出孔41、第2燃料通路27への燃料の流れを許容する一方向弁51(図示せず)を経由して第2燃料通路27に流れる。操作レバー2(図示せず)をトーションばね48の付勢力に抗して図12の状態から図14の状態のように回動部243が反時計回りに回転するように90度回転させると、円筒部244の曲面部250が燃料流入孔40および燃料流出孔41を塞ぐとともに第1貫通孔257と第2貫通孔258がそれぞれ始動用燃料供給通路137と重なる位置(第1の回動位置)に回動部243が位置する。そして、図14、図15中に矢印で示すように、始動用燃料貯留室246内の燃料が始動用燃料供給通路137を経て吸気通路122内に落下するようにして流入する。
このように構成された始動用燃料供給装置224によれば、上述の始動用燃料供給装置24、124と同様の効果を得られるほかに、円筒部244の内部空間を燃料貯留室246として利用するため、上述の始動用燃料供給装置24、124と比べて、燃料の貯留するスペースを大きく取ることができる。したがって、ハウジング部242の孔部39の直径あるいは孔部39の中心軸方向の長さを小さくすることが可能となり、始動用燃料供給装置224のコンパクト化が可能となるうえ、始動用燃料供給装置224のエンジン1への搭載を容易に行うことができる。また、第1貫通孔257および第2貫通孔258が燃料流入孔40および燃料流出孔41、または始動用燃料供給通路137と重ならない状態では燃料の流れが生じないため、燃料流入孔40および燃料流出孔41と始動用燃料供給通路137との位置を上述の関係からより円周方向に近づけて回転部243の回転角度を上述の90度からより小さい角度に減らすことも可能となるうえ、回動部243の回転方向を時計回りあるいは半時計回りのどちらの回転方向に適宜選択することが可能となり、操作レバー2の配置上の自由度や操作性をより向上することができる。
なお、上述の回動部243に変えて、図16に示すように、円筒部344と突出部347とが一体に形成されるとともに円筒部344の開放端をゴム等の弾性体からなる蓋部354で塞いだ構成の回動部343を用いてもよい。この場合には、上述の回動部243を用いた始動用燃料供給装置224と同様の効果が得られるうえ、上述の回動部243に比べて部品点数が少なくなるため、より製造コストを低減することができる。
また、上述の第1実施形態に係るエンジン1は刈払機1001に搭載するものに限られるものでは無く、各種のエンジン作業機、例えば図17に示すように、チェンソー1101に搭載されてもよい。この場合、チェンソー1101は、エンジン1を収容したエンジンケース1102と、エンジンケース1102から突出してソーチェン1103を案内するガイドバー1104と、作業者が把持するフロントハンドル1105とリヤハンドル1106と、エンジン1を始動するためのスタータハンドル1003とを備える。エンジン1の出力は、リヤハンドル1106に設けられたスロットルレバー(図示せず)で制御され、周知の駆動機構を介してソーチェン1103に伝達される。また、始動用の補助燃料を供給するための燃料供給レバー2と、燃料タンク29から燃料を吸引して気化器21に燃料を供給するプライマリポンプ31の操作部35がエンジンケース1102から突出して設けられる。
次に本発明の第2実施形態について、添付の図18乃至図24、図29に沿って説明する。図29に示すように、携帯型のエンジン作業機への搭載に好適な小型の2サイクルエンジン1(以下エンジン)を搭載した刈払機1001は、エンジン1(図18、図19を参照)を収容したエンジンケース1002と、エンジンケース1002から突出する先端に回転刃1010が取付けられた操作桿1011と、エンジン1を始動するためのスタータハンドル1003を備える。エンジン1の出力は、操作桿内に挿通させたドライブシャフトを介して回転刃に供給される。操作者は操作桿1011に取り付けられたハンドル1012を把持して刈払機1001を操作する。また、エンジン401に設けられたデコンプ装置424を作動させるとともに始動用の補助燃料を供給するための操作ボタン445と燃料タンク429から燃料を吸引して気化器(図示せず)に燃料を供給するプライマリポンプの操作部435がエンジンケース2002から突出して設けられている。
図19に示すように、エンジン401のシリンダブロック403にはクランクケース404が取り付けられる。シリンダブロック403のシリンダボア405内では、ピストン406がシリンダボア405の軸線407方向に上下動(図19中の上下)する。なお、図19では、ピストン406は下死点に位置している。シリンダボア405上方のピストン406の頂面に対向するシリンダヘッド部分のシリンダヘッド内壁面には点火プラグ408が取り付けられる。また、シリンダボア405は、下方でクランクケース404内のクランク室409に接続される。ピストン406はピストンピン410、コンロッド411を介してクランクケース404に回転可能に支持されたクランク軸412に接続される。クランク軸412にはクランクウエイト413が取り付けられる。
シリンダボア405の内周壁には排気ポート414に接続する排気開口415と、吸気ポート416に接続する吸気開口417と、掃気通路(図示せず)に接続する掃気開口(図示せず)が開口する。シリンダブロック403には排気ポート414と連通するようにマフラ418が接続される。また、シリンダブロック403には吸気ポート416と連通するようにインシュレータ419が接続され、インシュレータ419にはエアクリーナ420に繋がる気化器421が接続される。また、シリンダブロック403には、所定量の始動用の燃料をシリンダボア405内に供給するとともにシリンダボア405内の圧力を逃がす図19中に点線で示したデコンプ装置(始動用燃料供給装置)424が取付けられる。デコンプ装置424の外周壁の上部(図19における上部)には、気化器421の燃料貯留部425からオーバーフローした燃料を排出する第1燃料通路(燃料排出通路)426が接続されるとともに、第2燃料通路(燃料戻し通路)427が接続される。また、気化器421の燃料貯留部425には第3燃料通路(燃料供給通路)428の一端が接続され、第3燃料通路428の他端は燃料タンク429内の燃料吸入口430に接続する。さらに、デコンプ装置424に接続された第2燃料通路427は、プライマリポンプ(報知手段)431の燃料吸引口432に接続される。プライマリポンプ431の燃料排出口433には燃料タンク429に接続された第4燃料通路(リターン通路)434が接続される。なお、プライマリポンプ431には、圧縮変形と弾性復元を繰り返すことで燃料吸引口432から燃料を内部に吸引する一方で内部に吸引した燃料を燃料排出口433から排出する弾性変形可能な透光性の操作部435が設けられる。
図20に示すように、シリンダボア405の排気開口415(図19参照)より上死点側には減圧開口440が形成され、シリンダブロック403には減圧開口440からシリンダボア405の軸線407と垂直に延びる減圧通路441が形成される。デコンプ装置424は、シリンダブロック403の減圧通路441に挿入して取付けられる略円筒形状を有する外筒部442と、外筒部442と略同軸に外筒部442の内側に外筒部442の軸方向に移動可能に支持される略円筒形状を有する内筒部443と、内筒部443と略同軸に内筒部443の内側に内筒部443の軸方向に移動可能に支持される減圧弁444と、減圧弁444に取付けられた操作ボタン445とを備える。外筒部442の円筒状の側壁の内側と内筒部443の円筒状の側壁の外側との間には所定量の始動用の燃料を貯留する始動用燃料貯留室446が形成される。なお、始動用燃料貯留室446に貯留される燃料の量は、エンジン401の排気量や使用環境等に応じて、始動用燃料貯留室446の内部形状を外筒部442の軸方向の寸法や径および内筒部443の寸法や径を変更することにより適宜変更することができる。外筒部442の円筒状の側壁には側壁を貫通して始動用燃料貯留室446と内側で連通する燃料流入孔447と燃料流出孔448とが形成され、燃料流入孔447の外側の端部には第1燃料通路426が接続し、燃料流出孔448の外側の端部には第2燃料通路427が接続する。なお、燃料流出孔448と第2燃料通路427との間には、燃料流出孔448から第2燃料通路427への燃料の流れを許容する一方向弁462が設けられる。また、内筒部443の円筒状の側壁の内側と減圧弁444の外周壁との間には空気室449が形成される。内筒部443の側壁と外筒部442の側壁とが重なる部分であって、始動用燃料貯留室446より操作ボタン445側の内筒部443の円筒状の側壁には、側壁を貫通して空気室449と連通する第1大気開口450が形成される。また、外筒部442には、内筒部443が最もシリンダボア405から離れた状態(図20の状態)において、内筒部443の第1大気開口450と重なる位置に、外筒部442の側壁を貫通して外部(大気)と連通する第2大気開口451が形成される。第1大気開口450と第2大気開口451とが重なった状態において、空気室449は第1大気開口450と第2大気開口451とを介して大気と連通して減圧通路を構成し、第1大気開口450と第2大気開口451は大気開口を構成する。
図21に示すように、外筒部442のシリンダボア405から離れた側の端部と内筒部443の円筒状の側壁から外側に突出するストッパ452との間には、内筒部443の円筒状の側壁に沿って巻き回されて、内筒部443をシリンダボア405から離れる方向に付勢する第1コイルバネ453が設けられる。また、内筒部443のシリンダボア405から離れた側の端部には両端に比べて中央部分が拡径した鼓状の突出部454が形成され、突出部454の端部455と減圧弁444に取付けられた操作ボタン445との間には、減圧弁444の円柱状の側壁に沿って巻き回されて、減圧弁444をシリンダボア405から離れる方向に付勢する第2コイルバネ456が設けられる。内筒部443の減圧開口440に対向する側の端部(減圧通路441側の端部)には、円筒状の側壁の外径が外筒部442の内径を越えるように拡がる拡径部457が形成される。図20、図21に示すように、第1コイルバネ453の付勢力により内筒部443が最もシリンダボア405から離れた状態では、拡径部457は外筒部442の減圧通路441側の端部458と当接して始動用燃料貯留室446と減圧通路441とが遮断された状態にする。また、減圧弁444の減圧開口440に対向する側の端部(減圧通路441側の端部)には、減圧開口440に向かうにつれて径が拡大し、最端部において拡径部457の内径より大きい外径となる円錐状の開閉部459が形成される。図20、図21に示すように、第2コイルバネ456の付勢力により減圧弁444が最もシリンダボア405から離れた状態では、開閉部459は内筒部443の拡径部457(拡径部457の内側の端部)と当接して空気室449と減圧通路441とが遮断された状態にする。また、操作ボタン445からシリンダボア405側に延びる延長部460の内側には内筒部443の突出部454に向かって延びるワッシャ461が設けられる。ワッシャ461は突出部454の外側面に当接し、減圧弁444の軸方向に所定以上の力が生じるとワッシャ461は突出部454の鼓状の外側面の最大拡径部分を乗り越えて軸方向への移動を許容する。しかし、軸方向の力が所定より小さい場合には、ワッシャ461が突出部454の最大拡径部分を乗り越えることが無く、ワッシャ461は減圧弁444の軸方向の移動を規制する。なお、ワッシャ461が突出部454の最大拡径部分を乗り越えるには、第2コイルバネ456の付勢力より大きい力が必要となる。
操作ボタン445をシリンダボア405の方向に、第1コイルバネ453の付勢力と第2コイルバネ456の付勢力にそれぞれ抗するとともに、ワッシャ461が突出部454の最大拡径部分を乗り越えるように押し込むと、減圧弁444がシリンダボア405側に移動してワッシャ461が突出部454の最大拡径部分を乗り越える。そして、操作ボタン445の延長部460のシリンダボア405側の端部が内筒部443に当接し、減圧弁444が内筒部443とともに、シリンダボア405側に、第2コイルバネ456が最も縮んだ状態になるまで移動する。この状態、つまり図22に示すように、減圧弁444と内筒部443が最もシリンダボア405側に移動した状態においては、外筒部442の第2大気開口451、燃料流入孔447、および燃料流出孔448はそれぞれ内筒部443の円筒状の側壁により閉鎖される。また、内筒部443の第1大気開口450は外筒部442の内側の側壁により閉鎖される。そして、内筒部443の拡径部457が外筒部442の減圧通路441側の端部458より減圧開口440側に移動して始動用燃料貯留室446が減圧通路441と連通するとともに、減圧弁444の開閉部459が内筒部443の拡径部457の減圧通路441側の端部458より減圧開口440側に移動して空気室449が減圧通路441と連通する。そして、図22中に矢印で示すように、始動用燃料貯留室446内の燃料が減圧通路441から減圧開口440を通ってシリンダボア405内に流入する。なお、操作ボタン445と内筒部443とは始動用燃料貯留室446内の燃料をシリンダボア405内に送出する燃料送出手段を構成し、減圧通路441および減圧開口440は始動用燃料供給通路を構成する。
図22で示した状態から操作ボタン445を離すと、図23に示すように、操作ボタン445の延長部460のシリンダボア405側の端部が内筒部443に当接し、減圧弁444がシリンダボア405側に移動した状態で、内筒部443は第1コイルバネ453の付勢力によりシリンダボア405から離れる方向に移動する。この状態では、外筒部442の第2大気開口451と内筒部443の第1大気開口450とが重なり合うとともに、燃料流入孔447および燃料流出孔448はそれぞれ始動用燃料貯留室446と連通する。また、内筒部443の拡径部457が外筒部442の減圧通路441側の端部458と当接して、始動用燃料貯留室446と減圧通路441の連通を遮断する。しかし、減圧弁444の開閉部459は内筒部443の拡径部457の減圧通路441側の端部458より減圧開口440側に移動して空気室449が減圧通路441と連通した状態に保たれる。そして、シリンダボア405は減圧開口440、減圧通路441、空気室449、第1大気開口450、および第2大気開口451を通じて外部(大気)と連通する。なお、シリンダボア405内の圧力が上昇すると、図23中に矢印で示すように、シリンダボア405内の気体が第2大気開口451から外部に排出され、シリンダボア405内の圧力の上昇を逃がす。また、シリンダボア405内の圧力が上昇して所定圧力を超えると、減圧弁444の開閉部459が減圧開口440から離れる方向(図の左方)に力を受けてワッシャ461が突出部454の最大拡径部分を乗り越えるように減圧弁444を左側に移動させる。この減圧弁444の移動により、空気室449と減圧通路441との連通は自動的に遮断される。
このように構成されたエンジン401によれば、作業者がエンジン401を始動する際には、まずプライマリポンプ431の操作部435を押し込む操作を行い、燃料タンク429から燃料を吸引する。燃料タンク429の燃料吸入口430から吸引された燃料は、第3燃料通路428を通って気化器421の燃料貯留部425に流入する。そして、燃料貯留部425からオーバーフローした燃料は第1燃料通路426を通ってデコンプ装置424の燃料流入孔447から始動用燃料貯留室446に流入する。そして、始動用燃料貯留室446からオーバーフローした燃料は、燃料流出孔448から一方向弁462、第2燃料通路427を通り、プライマリポンプ431の燃料吸引口432から操作部435内に流入する。そして、操作部435からオーバーフローした燃料は燃料排出口433から第4燃料通路434を通って燃料タンク429に戻ることになる。なお、作業者は透光性の操作部435内に燃料が流入したことを確認できるまでプライマリポンプ431を操作する。そして、プライマリポンプ431の操作部35まで燃料が達したことを確認後、デコンプ装置424の操作ボタン445を操作ボタン445が移動しなくなるまで押し込む。この操作によってデコンプ装置424の始動用燃料貯留室446と減圧通路441とが連通し、始動用燃料貯留室446内にある所定量の燃料が減圧通路441を通ってシリンダボア405内に流入する。そして、作業者が操作ボタン445を離すと、第1コイルバネ453の付勢力により内筒部443は自動的にシリンダボア405から離れる方向に移動する。一方、減圧弁444は内筒部443に対してシリンダボア405側に移動した状態、つまり、減圧弁444の開閉部459は拡径部457の減圧通路441側の端部458より減圧開口440側に移動した状態に保たれて、空気室449と減圧通路441とが連通した状態が保たれる。そして、シリンダボア405は減圧開口440、減圧通路441、空気室449、第1大気開口450、および第2大気開口451を通じて外部(大気)と連通する。そして、作業者がスタータハンドル2003(図18参照)を引いてエンジン401を始動する際には、シリンダボア405内に減圧開口440から流入した燃料が存在する。このため、シリンダボア5内に燃料濃度の高い混合気を供給することが可能となり、エンジン401が始動し易くなる。一方、シリンダボア405は外部(大気)と連通しているので、スタータハンドル2007を引く力は軽減される。したがって、エンジン401の始動を容易に行うことができる。
このように、デコンプ装置424はデコンプを行う機能と始動用の燃料供給を行う機能を一体に備えているので、シリンダブロック403に設けられたデコンプ用の孔を利用することができ、シリンダブロック403側の加工を最小限に抑えてコストを抑制することができる。また、デコンプを行う機能と始動用の燃料供給を行う2つの機能は、始動時のデコンプ操作だけで実現できるので、エンジン401の始動時に行う操作量が減り、エンジン401の始動時の操作性を大幅に向上することができる。また、デコンプ装置424により始動用の燃料を直接シリンダボア405内に供給するため、気化器の吸気通路内に始動用燃料を供給する構成に比べて、供給する燃料の量を少なくすることができるので、デコンプ装置424の寸法の増大を抑制することができる。また、デコンプ装置424が透光性の操作部435を有するプライマリポンプ431の上流に設けられるので、透光性の操作部435に燃料が達していることを視認することでデコンプ装置424の始動用燃料貯留室446内に所定量の燃料が存在することを容易に把握することが可能となる。したがって、操作部435に燃料が達していることを視認した上で、操作ボタン445を操作することにより、始動用燃料貯留室446から所定量の燃料をシリンダボア405内に確実に送ることが可能となる。これにより、デコンプ装置424を用いたエンジン401の始動操作をより容易に行うことが可能となる。さらに、操作ボタン445を押した状態では、燃料流入孔447および燃料流出孔448が内筒部443により閉鎖される。したがって、シリンダボア405内に必要以上に燃料が供給されることがなく、適切な燃料濃度の高い混合気をシリンダボア405内に供給することが可能となり、点火プラグ408がかぶること等の問題の発生を抑制してエンジン401の始動を容易に行うことができる。また、始動用燃料貯留室446と減圧通路441とが連通した状態では第1大気開口450および第2大気開口451が閉鎖され、第1大気開口450および第2大気開口451が大気と連通する状態では始動用燃料貯留室446と減圧通路441は閉鎖されるので、始動用燃料が第2大気開口451から外部に流出することを防ぐこともできる。
なお、減圧開口440が形成される位置は、排気開口415より上死点側のピストン上昇時にシリンダボア405内で圧力が上昇する位置であれば、上述の位置に限られるものではない。また、デコンプ装置424の取付け位置もシリンダブロック403の側部に限られるものではない。例えば、減圧開口440を、シリンダブロック403のピストン406の頂面に対向するシリンダヘッド部分のシリンダヘッド内壁面に形成し、デコンプ装置424をシリンダヘッド部分に取り付けてもよい。この場合には、刈払機2001を地面に置いた状態において、デコンプ装置424がシリンダボア405の上方に位置することになるので、上述の効果に加えて、重力を利用して所定量の燃料のシリンダボア405内への供給がより確実に可能となり、エンジン401の始動性をより向上させることができる。
また、上述の第2実施形態に係るエンジン401は刈払機2001に搭載するものに限られるものでは無く、各種のエンジン作業機、例えば図24に示すように、チェンソー2101に搭載されてもよい。この場合、チェンソー2101は、エンジン401を収容したエンジンケース2102と、エンジンケース2102から突出してソーチェン2103を案内するガイドバー2104と、作業者が把持するフロントハンドル2105とリヤハンドル2106と、エンジン401を始動するためのスタータハンドル2003とを備える。エンジン401の出力は、リヤハンドル2206に設けられたスロットルレバー(図示せず)で制御され、周知の駆動機構を介してソーチェン2103に伝達される。また、エンジン401に設けられたデコンプ装置424を作動させるとともに始動用の補助燃料を供給するための操作ボタン445と燃料タンク429から燃料を吸引して気化器421に燃料を供給するプライマリポンプ431の操作部435がエンジンケース2102から突出して設けられる。
次に本発明の第3実施形態について、添付の図25乃至図29に沿って説明する。図29に示すように、携帯型のエンジン作業機への搭載に好適な小型の2サイクルエンジン1(以下エンジン)を搭載した刈払機1001は、エンジン1(図25、図26を参照)を収容したエンジンケース1002と、エンジンケース1002から突出する先端に回転刃1010が取付けられた操作桿1011と、エンジン1を始動するためのスタータハンドル1003を備える。エンジン1の出力は、操作桿内に挿通させたドライブシャフトを介して回転刃に供給される。操作者は操作桿1011に取り付けられたハンドル1012を把持して刈払機1001を操作する。また、始動用の補助燃料を供給するための燃料供給ボタン554と燃料タンク529から燃料を吸引して気化器(図示せず)に燃料を供給するプライマリポンプの操作部535がエンジンケース3002から突出して設けられている。
図26に示すように、エンジン501のシリンダブロック503にはクランクケース504が取り付けられる。シリンダブロック503のシリンダボア505内では、ピストン506がシリンダボア505の軸線507方向に上下動(図26中の上下)する。なお、図26では、ピストン506は下死点に位置している。シリンダボア505上方の頂部には点火プラグ508が取り付けられる。また、シリンダボア505は、下方でクランクケース504内のクランク室509に接続される。ピストン506はピストンピン510、コンロッド511を介してクランクケース504に回転可能に支持されたクランク軸512に接続される。クランク軸512にはクランクウエイト513が取り付けられる。
シリンダボア505の内周壁には排気ポート514に接続する排気開口515と、吸気ポート516に接続する吸気開口517と、掃気通路(図示せず)に接続する掃気開口(図示せず)が開口する。シリンダブロック503には排気ポート514と連通するようにマフラ518が接続される。また、シリンダブロック503には吸気ポート516と連通するようにインシュレータ519が接続され、インシュレータ519にはエアクリーナ520に繋がる気化器521が接続される。そして、インシュレータ519の吸気通路522の軸線507方向の上方、つまり、刈払機3001を地面においた状態で吸気通路522の上方になる位置には貫通孔523が形成される。そして、貫通孔523には、後述する始動用燃料供給装置524の始動用燃料供給通路537が接続される。始動用燃料供給装置524には、気化器521の燃料貯留部525からオーバーフローした燃料を排出する第1燃料通路(燃料排出通路)526が接続されるとともに、第2燃料通路(燃料戻し通路)527が接続される。また、気化器521の燃料貯留部525には第3燃料通路(燃料供給通路)528の一端が接続され、第3燃料通路528の他端は燃料タンク529内の燃料吸入口530に接続する。さらに、始動用燃料供給装置524に接続された第2燃料通路(燃料戻し通路)527は、プライマリポンプ(報知手段)531の燃料吸引口532に接続される。プライマリポンプ531の燃料排出口533には燃料タンク529に接続された第4燃料通路(リターン通路)534が接続される。なお、プライマリポンプ531には、圧縮変形と弾性復元を繰り返すことで燃料吸引口532から燃料を内部に吸引する一方で内部に吸引した燃料を燃料排出口533から排出する弾性変形可能な透光性の操作部535が設けられる。
図27に示すように、始動用燃料供給装置524は、第1燃料通路526に接続されて気化器521から始動用燃料供給装置524に向かう燃料の流れを許容する第1の一方向弁540と、第1の一方向弁540の下流に接続される接続通路541を備える。接続通路541の下流には分岐部542が接続され、分岐部542は第1接続通路541を始動用燃料供給通路537に向かう始動用燃料流入通路543と、後述する所定量の燃料を貯留する始動用燃料貯留部(始動用燃料貯留室)544に向かう貯留部流入通路545とに分岐する。始動用燃料流入通路543と始動用燃料供給通路537との間には、始動用燃料流入通路543と始動用燃料供給通路537との間の圧力差が所定以上の場合、例えば、エンジン501の吸気負圧により生じる圧力差より大きい圧力の場合に、始動用燃料流入通路543から始動用燃料供給通路537に向かう燃料の流れを許容する第2の一方向弁546が設けられる。貯留部流入通路545は、燃料送出装置(燃料送出手段)547の略円筒状で一端が開放されたシリンダ548の閉鎖された端部に形成された貯留部流入開口549に接続する。また、シリンダ548の円筒状の側壁には、側壁を貫通する燃料戻し開口550が形成される。シリンダ548の内部には、シリンダ548の内周壁をシリンダ548の円筒の軸方向に摺動可能なピストン551が設けられる。なお、ピストン551の外周面にはOリング552が設けられ、シリンダ548の内周壁との間を気密に保持する。また、ピストン551にはシリンダ548の外側(図の左方)に向かって延びる軸553が設けられ、軸553には作業者が操作するピストン操作部554が設けられる。また、ピストン551とシリンダ548の閉鎖側の端部との間にはコイルバネ555が設けられ、ピストン551をシリンダ548の閉鎖側の端部から離れる方向(図の左方)に向かって付勢する。
図27に実線で示すように、ピストン551がシリンダ548内の左端に位置する状態(ピストン551が第1の摺動位置にある状態)では、シリンダ548の内壁とピストン551との間に所定量の燃料が貯留される始動用燃料貯留部544が形成され、貯留部流入開口549と燃料戻し通路開口550とはそれぞれ始動用燃料貯留部544と連通する。したがって、第1燃料通路526から、第1の一方向弁540、分岐部542、貯留部流入通路545を経て貯留部流入開口549から流入する燃料は始動用燃料貯留部544を経由して、燃料戻し通路開口550から第2燃料通路527に流れる。なお、シリンダ548の内壁とピストン551との間の始動用燃料貯留部544にスポンジを設けて、燃料をスポンジ内にしみ込ませて保持する構成を追加してもよい。一方、図27に点線で示すように、作業者がピストン551のピストン操作部554をコイルバネ555の付勢力に抗して押込み、ピストン551がシリンダ548内部に最も移動した位置にある状態(ピストン551が第2の摺動位置にある状態)では、燃料戻し通路開口550および貯留部流入開口549と始動用燃料貯留部544との連通が遮断される。また、始動用燃料貯留部544内の燃料が貯留部流入通路545内に流入し、貯留部流入通路545と分岐部543と接続通路541と始動用燃料流入通路543内の圧力が上昇して第2の一方向弁546が開放される。そして、開放された第2の一方向弁546から始動用燃料供給通路537を経て、所定量の燃料が吸気通路522内に供給される。なお、作業者がピストン操作部554から手を離すと、コイルバネ555の付勢力によりピストンは第1の摺動位置に自動的に戻る。
このように構成されたエンジン501によれば、作業者がエンジン501を始動する際には、まずプライマリポンプ531の操作部535を押し込む操作を行い、燃料タンク529から燃料を吸引する。燃料タンク529の燃料吸入口530から吸引された燃料は、第3燃料通路528を通って気化器521の燃料貯留部525に流入する。そして、燃料貯留部525からオーバーフローした燃料は第1燃料通路526から、始動用燃料供給装置524の第1の一方向弁540、接続通路541、分岐部542、貯留部流入通路545を通って貯留部流入開口549から燃料送出装置547の始動用燃料貯留部546に流入する。そして、始動用燃料貯留部546からオーバーフローした燃料は、燃料戻し開口550から第2燃料通路527を通り、プライマリポンプ531の燃料吸引口532から操作部535内に流入する。そして、操作部535からオーバーフローした燃料は燃料排出口533から第4燃料通路534を通って燃料タンク529に戻ることになる。なお、作業者は透光性の操作部535内に燃料が流入したことを確認できるまでプライマリポンプ531を操作する。そして、プライマリポンプ531の操作部535まで燃料が達したことを確認後、作業者がピストン551のピストン操作部554をコイルバネ555の付勢力に抗して押込み、ピストン551を第2の摺動位置まで移動させる。この操作により、始動用燃料貯留部544内の燃料が貯留部流入通路545内に流入し、貯留部流入通路545と分岐部543と接続通路541と始動用燃料流入通路543内の圧力が上昇して第2の一方向弁546が開放される。そして、開放された第2の一方向弁546から始動用燃料供給通路537を経て、所定量の燃料が吸気通路522内に流入する。作業者がピストン操作部554から手を離すと、コイルバネ555の付勢力によりピストンは第1の摺動位置に自動的に戻る。そして、作業者がスタータハンドル3003(図25参照)を引いてエンジン501を始動する際には、吸気通路522内に始動用燃料供給通路537から供給された燃料が存在する。このため、燃料濃度の高い混合気をシリンダボア505内に供給することが可能となり、エンジン501が始動し易くなる。したがって、スタータハンドル3007の操作回数を減らしてエンジン501の始動を容易に行うことができる。
このように、始動用燃料供給装置524が透光性の操作部535を有するプライマリポンプ531の上流に設けられるので、透光性の操作部535に燃料が達していることを視認することで始動用燃料供給装置524の始動用燃料貯留部546内に所定量の燃料が存在することを容易に把握することが可能となる。したがって、操作部535に燃料が達していることを視認した上で、ピストン操作部554を押込むことにより、所定量の燃料を吸気通路522内に確実に送ることが可能となる。これにより、始動用燃料供給装置524を用いたエンジン501の始動操作をより容易に行うことが可能となる。さらに、ピストン操作部554を押込んで、燃料戻し通路開口550および貯留部流入開口549と始動用燃料貯留部544との連通が遮断され、貯留部流入通路545と分岐部543と接続通路541と始動用燃料流入通路543内の圧力が上昇して第2の一方向弁546が開放された状態にならないと、所定量の燃料が始動用燃料供給通路537から吸気通路522に供給されることがない。したがって、必要以上の燃料が始動用燃料供給通路537から吸気通路522に供給されることがなく、適切な燃料濃度の高い混合気をシリンダボア505内に供給することが可能となり、点火プラグ508がかぶること等の問題の発生を抑制してエンジン501の始動を容易に行うことができる。また、ピストン操作部554を離すことにより、ピストン操作部554およびピストン551は自動的に元の位置(ピストン551が第1の摺動位置にある状態)に復帰する。このため、エンジン501始動時の始動用燃料供給装置524の操作がより容易になり、始動時の操作性を著しく向上させることができる。
また、上述の第3実施形態に係るエンジン501は刈払機3001に搭載するものに限られるものでは無く、各種のエンジン作業機、例えば図28に示すように、チェンソー3101に搭載されてもよい。この場合、チェンソー3101は、エンジン501を収容したエンジンケース3102と、エンジンケース3102から突出してソーチェン3103を案内するガイドバー3104と、作業者が把持するフロントハンドル3105とリヤハンドル3106と、エンジン501を始動するためのスタータハンドル3003とを備える。エンジン501の出力は、リヤハンドル3106に設けられたスロットルレバー(図示せず)で制御され、周知の駆動機構を介してソーチェン3103に伝達される。また、始動用の補助燃料を供給するための燃料供給ボタン502と燃料タンク529から燃料を吸引して気化器521に燃料を供給するプライマリポンプ531の操作部535がエンジンケース3102から突出して設けられる。
なお、上述のエンジン1、401、501は2サイクルエンジンに限られるものでは無く、4サイクルエンジンであってもよい。また、エンジン1、401、501は刈払機1001、2001、3001やチェンソー1101、2101、3101以外に、ブロワ、ヘッジトリマ、発電機等のエンジン作業機に搭載してもよい。
1 エンジン
2 操作レバー
3 シリンダブロック
4 クランクケース
5 シリンダボア
6 ピストン
14 排気ポート
15 排気開口
16 吸気ポート
17 吸気開口
19 インシュレータ
20 エアクリーナ
21 気化器
22 インシュレータの吸気通路
23 インシュレータの貫通孔
24 始動用燃料供給装置
25 燃料貯留部
26 第1燃料通路
27 第2燃料通路
28 第3燃料通路
29 燃料タンク
30 燃料吸入口
31 プライマリポンプ
32 燃料吸引口
33 燃料排出口
34 第4燃料通路
35 操作部
37 始動用燃料供給通路
40 燃料流入孔
41 燃料流出孔
42 ハウジング部
43 回動部
44 半円部
46 始動用燃料貯留室
48 トーションばね
51 一方向弁

Claims (11)

  1. シリンダボアが形成されたシリンダブロックと、
    燃料タンクから燃料供給通路を経由して供給される燃料を貯留して吸気通路内に燃料を供給する燃料貯留部と、前記燃料貯留部からオーバーフローした燃料を排出する燃料排出通路と、を有する気化器と、
    前記燃料タンクと前記気化器との燃料経路上に設けられ、燃料を所定量貯留する始動用燃料貯留室と、該始動用燃料貯留室内の燃料を前記吸気通路または前記シリンダボアに接続された始動用燃料供給通路に送出する燃料送出手段と、前記始動用燃料貯留室からオーバーフローした燃料を排出する燃料戻し通路と、を有する始動用燃料供給装置と、
    前記始動用燃料貯留室に燃料が充填されたことを視覚的に作業者に報知する報知手段と、を備える、
    ことを特徴とするエンジン。
  2. 前記報知手段は、前記燃料戻し通路を経由して燃料が供給される燃料吸引口と、前記燃料タンクのリターン通路に接続される燃料排出口と、圧縮変形と弾性復元を繰り返すことで前記燃料吸引口から燃料を内部に吸引するとともに吸引した燃料を前記燃料排出口に排出する弾性変形可能な透光性の操作部と、を有するプライマリポンプである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記報知手段は、前記シリンダブロックもしくは前記気化器の少なくとも一部を覆うエンジンケースから突出して設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記始動用燃料供給装置は、前記燃料排出経路を経由して燃料が供給される、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンジン。
  5. 前記始動用燃料供給装置は、
    前記始動用燃料供給通路に燃料を送出するための前記燃料送出手段の操作時に、前記始動用燃料供給通路と前記始動用燃料貯留室とを連通させるとともに前記燃料排出通路および前記燃料戻し通路と前記始動用燃料貯留室との連通をそれぞれ遮断し、
    前記燃料送出手段の非操作時に、前記始動用燃料供給通路と前記始動用燃料貯留室との連通を遮断するとともに前記燃料排出通路および前記燃料戻し通路と前記始動用燃料貯留室とをそれぞれ連通させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンジン。
  6. 前記始動用燃料供給通路が前記吸気通路に接続される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエンジン。
  7. 前記始動用燃料供給装置は、
    前記燃料排出通路に接続する燃料流入通路と、前記燃料戻し通路に接続する燃料流出通路と、前記始動用燃料供給通路と、前記燃料流入通路と前記燃料流出通路と前記始動用燃料供給通路のそれぞれが開口する断面円形の内周壁と、を有するハウジング部と、
    前記ハウジング部の前記内周壁に対して略同軸に円周方向に回動可能に設けられ、前記内周壁との間で前記始動用燃料貯留室を形成する燃料貯留部と、第1の回動位置において前記燃料流入通路および前記燃料流出通路を閉鎖するとともに前記燃料貯留部と前記始動用燃料供給通路とを連通させ、第2の回動位置において前記燃料流入通路および前記燃料流出通路と前記燃料貯留部とを連通させるとともに前記始動用燃料供給通路を閉鎖する閉鎖部とを有する前記燃料送出手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエンジン。
  8. 前記始動用燃料供給通路が前記シリンダボアに接続される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエンジン。
  9. シリンダボアの排気開口より上死点側に形成された減圧開口に連通する減圧通路を開閉する減圧弁を有するデンコンプ装置をさらに備え、
    前記始動用燃料供給通路は前記減圧通路および前記減圧開口を介して前記シリンダボアに接続される、
    ことを特徴とする請求項8に記載のエンジン。
  10. 前記始動用燃料供給装置は、
    前記燃料排出通路に接続され、前記気化器から前記始動用燃料供給装置に向かう燃料の流れを許容する第1の一方向弁と、
    該第1の一方向弁の下流に接続される接続通路と、
    該接続通路の下流に接続され、前記接続通路を前記始動用燃料供給通路に向かう始動用燃料流入通路と前記燃料貯留部に向かう貯留部流入通路とに分岐する分岐部と、
    前記始動用燃料流入通路と前記始動用燃料供給通路との間に設けられ、前記始動用燃料流入通路と前記始動用燃料供給通路との間の圧力差が所定以上の場合に、前記始動用燃料流入通路から前記始動用燃料供給通路に向かう燃料の流れを許容する第2の一方向弁と、
    前記貯留部流入通路に接続する貯留部流入開口と、前記燃料戻し通路に接続する燃料戻し通路開口とが形成された内壁を有するシリンダと、
    前記シリンダの内部を摺動可能に設けられ、第1の摺動位置において前記内壁との間で前記始動用燃料貯留室を形成するとともに前記貯留部流入開口と前記燃料戻し通路開口とを前記始動用燃料貯留室に連通させ、第2の摺動位置において前記燃料戻し通路開口および前記貯留部流入開口と前記始動用燃料貯留室との連通が遮断されるとともに前記始動用燃料貯留室内の燃料を前記貯留部流入通路に流入させて前記第2の一方向弁を開放し、前記始動用燃料供給通路に前記所定量の燃料を供給するピストンを有する前記燃料送出手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載のエンジン。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のエンジンを備えるエンジン作業機。
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