JP2014152606A - エンジンおよびエンジン作業機 - Google Patents

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直人 一橋
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Abstract

【課題】エンジン停止後における気化器内の燃料残留量をなるべく少なくする。
【解決手段】燃料タンク16から供給される燃料と空気とを混合する気化器13を備えたエンジン4であって、燃料タンク16と気化器13とを接続する燃料供給通路20および燃料戻し通路21と、燃料供給通路20を介して燃料タンク16内の燃料を気化器13へ供給する手動ポンプ22と、燃料戻し通路21を介して気化器13内の燃料を燃料タンク16へ戻すとともに、燃料戻し通路21を介して気化器13内に空気を供給する電動ポンプ23と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン、特に刈払機、チェンソー、カッター等のエンジン作業機に用いるのに適したエンジンに関する。
上記のようなエンジン作業機に搭載されるエンジンには、燃料を霧状にして空気と混合させる気化器を備えているものが多い。かかる気化器には極めて細い燃料通路(例えば、直径0.5mm前後)が多数設けられていたり、ゴム部品が使われていたりする。よって、気化器内に燃料が残留した状態で長期間放置すると、劣化した燃料がゴム部品を変質させる虞がある。また、燃料に含まれるガム質が固化して燃料通路を詰まらせる虞もある。このため、エンジン作業機の使用後には、気化器内の燃料を抜き取る必要があった。具体的には、燃料タンク内の燃料を抜き取った後にエンジンを再始動させ、気化器内の燃料がなくなるまでエンジンを運転させ続ける必要があった。しかし、上記のような燃料の抜き取り作業は非常に面倒であり、燃料の抜き取り作業を怠る作業者も少なくなかった。
そこで、特許文献1には、燃料供給通路を利用して気化器内に空気を導入し、該気化器内に残留している燃料を燃料タンクに回収するシステムが記載されている。
特開2006−002697号公報
特許文献1に記載されているシステムでは、気化器の燃料室に残留している燃料は回収されるが、燃料室と燃料ノズルとを接続する燃料通路や燃料ノズルなどに残留している燃料は回収されなかった。このため、上記燃料通路や燃料ノズルなどに残留した燃料の劣化や変質によって、上記燃料通路や燃料ノズルが詰まる虞があった。
本発明の目的は、エンジン停止後における気化器内の燃料残留量をなるべく少なくすることである。
本発明のエンジンは、燃料タンクから供給される燃料と空気とを混合する気化器を備えたエンジンであって、前記燃料タンクと前記気化器とを接続し、前記燃料タンク内の燃料を前記気化器へ供給する燃料供給通路と、前記燃料タンクと前記気化器とを接続し、前記気化器内の燃料を前記燃料タンクへ戻す燃料戻し通路と、前記燃料戻し通路を介して前記気化器内に流体を供給する輸送部と、を有する。
本発明の一態様では、前記気化器は、燃料と空気とが混合される吸気通路と、該吸気通路に開口する燃料ノズルと、燃料が貯留される燃料室と、前記燃料ノズルと前記燃料室とを連通させる通路とを備え、前記燃料室へ前記流体が供給される。
本発明の他の態様では、前記燃料室から前記燃料ノズルへの流体の流れは許容するが、前記燃料ノズルから前記燃料室への流体の流れは許容しない逆止弁が前記通路に設けられる。
本発明の他の態様では、前記輸送部は、前記燃料戻し通路上に配置される。
本発明の他の態様では、前記輸送部は、前記気化器内の燃料を前記燃料タンクへ戻した後に、前記気化器内に流体を供給する。
本発明の他の態様では、前記輸送部が電動ポンプである。
本発明のエンジン作業機は、上記いずれかの態様のエンジンを駆動源とする。
本発明によれば、エンジン停止後における気化器内の燃料残留量をなるべく少なくすることができる。
本発明が適用された刈払機の一例を示す斜視図である。 エンジンの構造を示す断面図である。 気化器の構造を示す断面図である。 切替弁の構造を示す断面図である。 切替弁の構造を示す断面図であって、図4のA−A線に沿った断面図である。 電動ポンプおよびソレノイドに関する制御ブロック図である。 エンジン始動前における気化器への燃料供給径路を示す断面図である。 エンジン停止後における気化器からの燃料回収径路を示す断面図である。 エンジン停止後における燃料タンクから気化器への空気供給径路を示す断面図である。 気化器に供給された空気の流れを示す断面図である。 エンジンスイッチ,電動ポンプおよびソレノイドの動作タイミングを示す図である。
図1に示される刈払機1は、パイプ状の操作桿2と、操作桿2の一端(先端)に設けられた回転刃3と、操作桿2の他端(後端)に設けられた駆動源としてのエンジン4と、操作桿2の略中央に設けられたハンドル5と、回転刃3の近傍に設けられた保護カバー6とを有する。
ハンドル5は、操作桿2から該操作桿2の軸線に対して互いに反対方向へ向けて延びる2つのハンドル片5R,5Lから構成されている。各ハンドル片5R,5Lの一方の端部にはグリップ7R,7Lがそれぞれ設けられており、一方のハンドル片5Rに設けられているグリップ7Rの近傍には、エンジン4の回転数を手動でコントロールするためのスロットルレバー8が設けられている。
刈払機1を使用する作業者は、自分の右側に刈払機1を構え、右手でグリップ7Rを掴み、左手でグリップ7Lを掴んで操作桿2を左右に振りながら刈り払い作業を行う。このとき、作業者から見て左側へ操作桿2が振られたときに回転刃3による刈り払いが行われる。もっとも、回転刃3の回転方向や刃の向きによっては、作業者から見て右側へ操作桿2が振られたときに回転刃3による刈り払いが行なわれる場合もある。
エンジン4の駆動力は、操作桿2に内挿されている不図示のドライブシャフトおよび操作桿2の先端に設けられている不図示のギヤを介して回転刃3に伝達される。
主に図2に示されるように、エンジン4は、シリンダ10、クランクケース11、シリンダ10の吸気ポート10aにインシュレータ12を介して接続された気化器(本実施形態ではダイヤフラム式気化器)13、シリンダ10の排気ポート10bに接続されたマフラ14を備えている。また、気化器13を挟んでシリンダ10と反対側にはエアクリーナ15が配置されており、このエアクリーナ15によって浄化された空気が気化器13に供給される。気化器13に供給された空気は、気化器13内で燃料と混合されて混合気となり、吸気ポート10aからシリンダ10内に流入する。また、クランクケース11の下方には燃料タンク16が配置され、クランクケース11の背後には不図示の始動装置が配置されている。さらに、シリンダ10はシリンダカバー17に覆われており、マフラ14はマフラカバー18に覆われている。
気化器13と燃料タンク16は燃料供給通路20および燃料戻し通路21を介してそれぞれ接続されており、燃料戻し通路21の途中には、第1輸送部としての手動ポンプ22と第2輸送部としての電動ポンプ23とが設けられている。具体的には、燃料戻し通路21は、一端が気化器13に接続された第1共通通路21aと、一端が燃料タンク16に接続された第2共通通路21bと、第1共通通路21aから分岐して第2共通通路21bにおいて合流する第1分岐通路21cおよび第2分岐通路21dと、から構成され、第1分岐通路21cに手動ポンプ22が設けられ、第2分岐通路21dに電動ポンプ23が設けられている。すなわち、手動ポンプ22および電動ポンプ23は並列に設けられている。なお、燃料供給通路20および燃料戻し通路21(第1共通通路21a,第2共通通路21b,第1分岐通路21c,第2分岐通路21d)は、チューブやパイプなどによって形成されている。
図3に示されるように、気化器13の上部には膜弁ポンプ、すなわちダイヤフラムポンプ30が設けられている。このダイヤフラムポンプ30は、ダイヤフラム30aによって仕切られたポンプ室30bとパルス室30cとを備えており、ポンプ室30bが燃料供給通路20を介して燃料タンク16(図2)に接続されている。
気化器13の下部には燃料室31が設けられており、この燃料室31と燃料タンク16(図2)とが燃料戻し通路21を介して接続されている。具体的には、気化器13の燃料室31に、第1共通通路21a(図2)の一端が接続されている。
なお、燃料室31の下には大気室32が設けられており、燃料室31と大気室32とはダイヤフラム33によって仕切られている。換言すれば、燃料室31と大気室32とはダイヤフラム33を介して隣接している。大気室32の底面には大気連通孔32aが設けられており、大気室32は常に大気圧と同一または略同一に維持される。
気化器13のダイヤフラムポンプ30は、エンジン4(図2)から生じる脈動圧によって駆動され、燃料供給通路20を介して燃料タンク16(図2)内の燃料を吸い出す。具体的には、ダイヤフラムポンプ30のパルス室30cがパルス通路を介してエンジン4のクランクケース11(図2)に接続されている。
気化器13の燃料室31内にはメタリングレバー34が回動可能に設けられている。メタリングレバー34の一端は、燃料室31と大気室32とを隔てているダイヤフラム33に接続され、他端は調整弁としてのニードルバルブ35に接続されている。すなわち、ダイヤフラム33とニードルバルブ35とはメタリングレバー34を介して接続されており、ニードルバルブ35はダイヤフラム33に連動する。具体的には、燃料室31内の燃料が消費されて減少すると、ダイヤフラム33が大気圧によって上昇する。すると、ダイヤフラム33に接続されているメタリングレバー34の一端は上昇し、ニードルバルブ35に接続されているメタリングレバー34の他端は降下する。これによりニードルバルブ35が引き下げられ、ダイヤフラムポンプ30のポンプ室30bと燃料室31とが連通し、ポンプ室30bから燃料室31へ燃料が供給される。燃料室31に燃料が供給されると、ダイヤフラム33が大気圧に抗して降下する。すると、ダイヤフラム33に接続されているメタリングレバー34の一端は降下し、ニードルバルブ35に接続されているメタリングレバー34の他端は上昇する。これによりニードルバルブ35が押し上げられ、ポンプ室30bと燃料室31との連通が遮断され、ポンプ室30bから燃料室31への燃料供給が停止される。
気化器13の中央(ダイヤフラムポンプ30と燃料室31との間)には、吸気通路36が設けられている。また、吸気通路36と燃料室31との間には、第1燃料ノズル37aおよび第2燃料ノズル37bが設けられている。これら第1燃料ノズル37aおよび第2燃料ノズル37bは、吸気通路36内の混合気の流れ方向に沿ってこの順で設けられている。さらに、第1燃料ノズル37aは第1通路38aを介して燃料室31に連通し、第2燃料ノズル37bは第2通路38bを介して燃料室31に連通している。また、第1通路38aと第2通路38bの合流部には、逆止弁39が設けられている。この逆止弁39は、燃料室31から燃料ノズル37a,37bへ向かう流体(燃料および空気)の流れは許容するが、逆向きの流れは許容しない。さらに、第1通路38aには第1調整ネジ40aが設けられ、第2通路38bには第2調整ネジ40bが設けられている。これら調整ネジ40a,40bにより、通路38a,38bの流路面積がそれぞれ調整される。吸気通路36内であって、第1燃料ノズル37aの近傍には第1スロットル弁としてのチョークバルブ41aが設けられ、第2燃料ノズル37bの近傍には第2スロットル弁としてのスロットルバルブ41bが設けられている。
上記のような構造を備えた気化器13においては、燃料室31から吸気通路36に供給される燃料の量は、燃料ノズル37a,37bの近傍の圧力と燃料室31の圧力との差によって専ら決定される。第1燃料ノズル37aは、主にバルブ41a,41bが全開位置にあるときに燃料供給手段として機能する。具体的には、燃料室31の圧力Pと、第1燃料ノズル37aが設けられている吸気通路36の絞り部近傍における圧力P1との差によって、燃料室31に貯留されている燃料が第1燃料ノズル37aを介して吸気通路36に吸い出される。一方、第2燃料ノズル37bは、主にバルブ41a,41bがアイドリング位置にあるときに燃料供給手段として機能する。具体的には、燃料室31の圧力Pと、スロットルバルブ41bと吸気通路36との間の隙間における圧力P2との差によって、燃料室31に貯留されている燃料が第2燃料ノズル37bを介して吸気通路36に吸い出される。
再び図2を参照すると、手動ポンプ22は、流入ポートおよび流出ポートを備えたポートブロック22aと、ポートブロック22aに固定され、該ポートブロック22aとの間にポンプ室22bを形成するポンプ部材22cとを有する。ポートブロック22aの流入ポートは、第1分岐通路21cの上流側および第1共通通路21aを介して気化器13の燃料室31に接続されている。一方、ポートブロック22aの流出ポートは、第1分岐通路21cの下流側および第2共通通路21bを介して燃料タンク16に接続されている。ポンプ部材22cはゴムなどの弾性体によって形成されており、押圧されると弾性変形してポンプ室22bを収縮させ、押圧が解除されると元の形状に復元してポンプ室22bを拡張させる。ポンプ室22bには逆止弁が設けられており、ポンプ室22bが拡張するときには、気化器13の燃料室31内の空気または燃料が第1共通通路21aおよび第1分岐通路21cの上流側を介してポンプ室22bに吸い込まれる。一方、ポンプ室22bが収縮するときには、ポンプ室22b内の空気または燃料が第1分岐通路21cの下流側および第2共通通路21bを介して燃料タンク16に送られる。
燃料供給通路20の一端は、燃料タンク16内に設けられている中継通路24を介して燃料フィルタ25に接続されている。さらに、燃料供給通路20と中継通路24との間には切替弁50が介在している。図4に示されるように、切替弁50は、燃料供給通路20と中継通路24とを連通させる通路51と、通路51から分岐し、通路51を燃料タンク16の内部空間に連通させる通路52とが形成された弁ケース53を有する。通路52の端部は、燃料タンク16の最上部において燃料タンク16の内部空間に連通しており、通路52の開口端は、燃料タンク16に規定量以下の燃料が入れられている状態では、常に油面26よりも上方に位置する。以下の説明では、便宜上、燃料タンク16内の油面26よりも上方の空間を“空気部54”と呼ぶ。
弁ケース53の内部には、図5に示される矢印a−b方向に往復移動して通路52を開閉する棒状の弁体55と、弁体55を矢印a方向に付勢するスプリング56と、弁体55をスプリング56の付勢に抗して矢印b方向に移動させるソレノイド57とが収容されている。ソレノイド57に通電されていない状態では、弁体55はスプリング56の付勢によって通路52に進入し、通路52を閉じる。一方、ソレノイド57に通電されている状態では、弁体55はスプリング56の付勢に抗して通路52から退避し、通路52を開く。図4に示されるように、通路52が開かれると、通路52,51を介して燃料タンク16の空気部54と燃料供給通路20とが連通される。すなわち、通路52,51は、燃料供給通路20に空気を供給する空気導入通路として機能する。
図5に示されるソレノイド57および図2に示される電動ポンプ23は、図6に示される制御回路60によって制御される。制御回路60にはスイッチ61および電池62が接続されており、スイッチ61がONされると、電池62から制御回路60へ電力が供給される。電力供給を受けた制御回路60は、所定のタイミングで電動ポンプ23およびソレノイド57を作動および停止させる。スイッチ61は不図示のエンジンスイッチと連動しており、エンジンスイッチがOFFされると(エンジンが停止されると)同時に自動的にONされる。すなわち、ソレノイド57および電動ポンプ23はエンジンが停止されている状態であっても作動可能である。
なお、図2に示される燃料フィルタ25には不図示のウエイトが取り付けられており、燃料タンク16の姿勢に関わらず、燃料フィルタ25が常に油面26よりも下に位置するように重量が調整されている。もっとも、燃料フィルタ25を燃料よりも比重の重い材料によって形成することによって重量を調整してもよい。また、図2に示される中継通路24はチューブやパイプなどによって形成されている。
次に、上記構成を備えたエンジン4の動作について主に図7,図8を参照して説明する。まず、エンジン4の始動前における動作について説明する。
図7に示される手動ポンプ22が作業者によって操作されると、燃料タンク16内の燃料が燃料供給通路20を介して気化器13に供給される。具体的には、手動ポンプ22のポンプ部材22cが押圧されてポンプ室22bが収縮すると、ポンプ室22b内の空気が第1分岐通路21cの下流側および第2共通通路21bを介して燃料タンク16内に排出される。その後、ポンプ部材22cに対する押圧が解除されポンプ室22bが拡張すると、気化器13の燃料室31内の空気が第1共通通路21aおよび第1分岐通路21cの上流側を介してポンプ室22bに吸い込まれる。その後もポンプ室22bの収縮および拡張が繰り返されると、やがて燃料タンク16内の燃料が燃料供給通路20を介してダイヤフラムポンプ30のポンプ室30b(図3)に導入され、さらには燃料室31にも導入される。
その後、不図示の始動装置の始動ハンドルが作業者によって引っ張られると、燃料室31から吸気通路36に引き出された燃料と空気とが混合されて混合気が生成されるとともに、生成された混合気がシリンダ10に供給される。同時に、適切なタイミングにおいてシリンダ10内で火花が発生し、混合気が燃焼する。以上のようにしてエンジン4が始動される。
次に、エンジン4の停止後における動作について説明する。作業者によってエンジンスイッチがOFFされると同時に、図6に示されるスイッチ61がONされ、電池62から制御回路60に電力が供給される。電力の供給を受けた制御回路60は、電動ポンプ23およびソレノイド57を同時に作動させる。具体的には、ソレノイド57に通電して図4に示される弁体55を移動させるとともに、図6に示される電動ポンプ23を正転させる。弁体55が移動すると、図8に示される切替弁50によって空気導入通路と燃料供給通路20とが連通される。具体的には、図4に示される弁体55が通路52から退避し、通路52,51を介して燃料タンク16の空気部54と燃料供給通路20とが連通される。すると、図8に示されるように、正転する電動ポンプ23によって燃料タンク16内の流体(空気)が燃料供給通路20を介してポンプ室30b(図3)および燃料室31に導入されるとともに、ポンプ室30bおよび燃料室31に残留していた燃料が燃料戻し通路21を介して燃料タンク16に回収される。具体的には、ポンプ室30bおよび燃料室31に残留していた燃料は、第1共通通路21a、第2分岐通路21dの上流側、電動ポンプ23、第2分岐通路21dの下流側、第2共通通路21bを介して燃料タンク16に戻される。所定時間が経過すると、図6に示される制御回路60は、電動ポンプ23を停止させるとともに、ソレノイド57への通電を遮断する。
さらに所定時間が経過すると、制御回路60は電動ポンプ23を逆転させる。すると、図9に示されるように、燃料戻し通路21(第2共通通路21b,第2分岐通路21d,第1共通通路21a)を介して、燃料タンク16内の流体(空気)が気化器13の燃料室31に導入される。図10を参照する。気化器13の燃料室31では、燃料の減少または圧力の低下によってダイヤフラム33が上昇しない限りニードルバルブ35が開くことはないので、燃料室31に導入された空気は逆止弁39を通過する。逆止弁39を通過した空気の一部は、第1通路38aおよび第1燃料ノズル37aを経由して吸気通路36に流出する。また、逆止弁39を通過した空気の他の一部は、第2通路38bおよび第2燃料ノズル37bを経由して吸気通路36に流出する。このとき、第1通路38aおよび第1燃料ノズル37a並びに第2通路38bおよび第2燃料ノズル37bに残留していた燃料が空気と一緒に吸気通路36に排出される。図6に示される制御回路60は、電動ポンプ23を所定時間逆転させた後、電動ポンプ23を停止させる。これまでに説明したエンジンスイッチ、電動ポンプ23およびソレノイド57の動作タイミングを図11に示す。
以上のように、本実施形態にかかるエンジンでは、燃料が回収された気化器内に燃料戻し通路を介して流体(例えば空気)が供給され、気化器内の通路や燃料ノズルに残留している燃料が吸気通路へ排出される。よって、気化器内の通路や燃料ノズルなどに残留した燃料の劣化や変質によって、これら通路や燃料ノズルが詰まる虞がない。
さらに、本実施形態にかかるエンジンでは、エンジン始動前における燃料タンクから気化器への燃料供給は手動式の第1輸送部によって行なわれ、エンジン停止後における気化器から燃料タンクへの燃料回収は電動式の第2輸送部によって行われる。よって、エンジン始動前の待機時間を短縮するために第2輸送部の容量を増大させる必要はない。したがって、小型で安価な電動ポンプによって第2輸送部を構成することができる。さらに、第2輸送部が作動するのは燃料回収の際だけなので、容量の小さな電池によって第2輸送部の電源を構成することもできる。
また、本実施形態のように、第1輸送部および第2輸送部を燃料戻し通路上に並列に設けると、気化器と燃料タンクとの間の通路構成がシンプルになり、通路を形成するパイプやチューブの接続作業が容易になる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本発明は刈払機以外のエンジン作業機に適用することが可能であり、例えば、チェンソーやカッターなどに適用することができる。
4 エンジン
5 ハンドル
10 シリンダ
11 クランクケース
13 気化器
14 マフラ
16 燃料タンク
20 燃料供給通路
21 燃料戻し通路
21a 第1共通通路
21b 第2共通通路
21c 第1分岐通路
21d 第2分岐通路
22 手動ポンプ
23 電動ポンプ
30 ダイヤフラムポンプ
31 燃料室
36 吸気通路
37a 第1燃料ノズル
37b 第2燃料ノズル
38a 第1通路
38b 第2通路
39 逆止弁
50 切替弁

Claims (7)

  1. 燃料タンクから供給される燃料と空気とを混合する気化器を備えたエンジンであって、
    前記燃料タンクと前記気化器とを接続し、前記燃料タンク内の燃料を前記気化器へ供給する燃料供給通路と、
    前記燃料タンクと前記気化器とを接続し、前記気化器内の燃料を前記燃料タンクへ戻す燃料戻し通路と、
    前記燃料戻し通路を介して前記気化器内に流体を供給する輸送部と、を有する、エンジン。
  2. 前記気化器は、燃料と空気とが混合される吸気通路と、該吸気通路に開口する燃料ノズルと、燃料が貯留される燃料室と、前記燃料ノズルと前記燃料室とを連通させる通路と、を備え、
    前記燃料室へ前記流体が供給される、請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記通路に設けられ、前記燃料室から前記燃料ノズルへの流体の流れは許容するが、前記燃料ノズルから前記燃料室への流体の流れは許容しない逆止弁を有する、請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記輸送部は、前記燃料戻し通路上に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン。
  5. 前記輸送部は、前記気化器内の燃料を前記燃料タンクへ戻した後に、前記気化器内に流体を供給する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジン。
  6. 前記輸送部が電動ポンプである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジン。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエンジンを駆動源とする、エンジン作業機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6172831B1 (ja) * 2017-02-22 2017-08-02 昌克 ▲高▼野 残留燃料による気化器固着防止機構及び当該機構を備えた気化器、並びに原動機
WO2018155020A1 (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 昌克 ▲高▼野 残留燃料による気化器固着防止機構及び当該機構を備えた気化器並びに内燃機関

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