JP2011236398A - 微細繊維状セルロースの製造方法 - Google Patents

微細繊維状セルロースの製造方法 Download PDF

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    • D21C3/04Pulping cellulose-containing materials with acids, acid salts or acid anhydrides

Abstract

【課題】 本発明は、微細繊維状セルロースを効率よく製造する方法であり、高収率の最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを簡便な方法により効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】 木材チップを木粉化処理し、該木粉の結晶化度が20〜70%とした木粉だけを、少なくとも脱脂処理、脱リグニン処理、脱ヘミセルロース処理、微細化処理を経て最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを製造する方法であって、セルロース繊維としてユーカリまたはベイマツの木粉を用いる微細繊維状セルロースの製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、微細繊維状セルロースを効率よく製造する方法であり、最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを簡便な方法で、収率が高く製造するためのリグノセルロース原料の前処理方法を提供することを目的とする。
近年、物質をナノメートルサイズの大きさにすることによりバルクや分子レベルとは異なる物性を得ることを目的としたナノテクノロジーが注目されている。一方で、石油資源の代替および環境意識の高まりから再生産可能な天然繊維の応用にも注目が集まっている。
天然繊維の中でもセルロース繊維、とりわけ木材由来のセルロース繊維(パルプ)は主に紙製品として幅広く使用されている。紙に使用されるセルロース繊維の幅は10〜50μmのものがほとんどである。このようなセルロース繊維から得られる紙(シート)は不透明であり、不透明であるが故に印刷用紙として幅広く利用されている。一方、セルロース繊維をレファイナーやニーダー、サンドグラインダーなどで処理(叩解、粉砕)し、セルロース繊維を微細化すると透明紙(グラシン紙等)が得られる。しかし、この透明紙の透明性は半透明レベルであり、光の透過性は高分子フィルムに比べると低く、曇り度合い(ヘーズ値)も大きい。
また、セルロース繊維は弾性率が高く、熱膨張率の低いセルロース結晶の集合体であり、セルロース繊維を樹脂と複合化することによって寸法安定性が高まるため、積層板などに利用されている。ただし、通常のセルロース繊維は結晶部分と非晶部分との集合体であり、筒状の空隙のある繊維のため寸法安定性には限界がある。
セルロース繊維を種々な方法で処理し、その繊維幅を50nm以下とした微細繊維状セルロースの水分散液は透明である。一方、微細繊維状セルロースシートは空隙を含むため白く乱反射し、不透明性が高くなるが、微細繊維状セルロースシートに樹脂を含浸すると空隙が埋まるため、透明なシートが得られる。微細繊維状セルロースシートの繊維は非常に剛直で、また、繊維幅が小さいため、通常のセルロースシート(紙)に比べると同質量において繊維の本数が飛躍的に多くなり、樹脂と複合化すると樹脂中で細い繊維がより均一かつ緻密に分散し、耐熱寸法安定性が飛躍的に向上する。さらに、繊維が細いため透明性も高い。このような特性を有する微細繊維状セルロースの複合体は、有機ELや液晶ディスプレイ用のフレキシブル透明基板(曲げたり折ったりすることのできる透明基板)として非常に大きな期待が寄せられている。
ところで、セルロース繊維の処理法の中で、機械的に粉砕して微細繊維状セルロースを製造する方法としては、高圧ホモジナイザーのような高圧均質化の方法や回転型ミルやジェットミルのような高速衝撃粉砕法、ロールクラッシャー法などがある。例えば、繊維状セルロースの水懸濁液を少なくとも3000psiの圧力差で小径オリフィスを高速度で通過させる方法、すなわち高圧均質化装置(高圧ホモジナイザー)により繊維状セルロース懸濁液を処理する方法が開示されている(特許文献1、2)が、繊維状セルロース懸濁液に高圧をかけて細いオリフィスを通す必要があるため、処理効率が非常に低いという問題がある。
また、紙の強度を増加させ、透気度を高めることができる微細繊維化セルロースの製造方法として、予め叩解処理したパルプを粒度が16〜120番の砥粒からなる砥粒板を複数枚擦り合わせ配置した砥粒板擦り合わせ装置を用いて微細化する技術が開示されている(特許文献3)。しかし、微細化に供するパルプスラリーの固形分濃度を高くすると、急激に処理効率が低下するという問題が依然として残されている。
一方、化学的な方法で、微細繊維状セルロースを製造することも検討されており、例えば、N−オキシル化合物によるセルロースの表面酸化反応を利用し、最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2〜150nmであり、セルロースの水酸基の一部がカルボキシル基およびアルデヒド基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基に酸化されており、且つセルロースI型結晶構造を有する微細繊維状セルロースを提供する技術(特許文献4)が開示されている。しかし、この方法では、表面の酸化により親水基が導入されるので、疎水性の樹脂の含浸が困難になるなど、実用面で問題がある。
セルロースは層構造であり、さらにリグニンやヘミセルロースといった成分と化学的に結合しているため、機械的な粉砕処理のみでは微細繊維状セルロースを得ることが難しく、最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを得るためには、化学的処理と機械的粉砕処理とを組合せた方法が一般に使用されている。
この組合せの方法としては、パルプを軽度に加水分解し、濾過水洗後、乾燥、粉砕して一部非晶領域を含むセルロース微粒子の製造方法や精製パルプを塩酸または硫酸で加水分解して結晶領域のみを残して微粉化する技術(非特許文献1)が開示されている。しかしながら、微細化のレベルは充分ではなく、得られた微細繊維状セルロースの水系懸濁液の透明性も不十分である。
また、薬品あるいは酵素により前処理した繊維状セルロースを振動ミル粉砕機にて湿式粉砕する技術も開示されている(特許文献5)が、酵素反応や化学反応の効率が依然として低く、生産性の高い微細繊維状セルロースの製造方法とはいえない。
以上のように、化学的処理あるいは生物学的処理と機械的粉砕処理とを組合せた方法に用いられる原料には、パルプもしくは繊維状セルロースを用いられる例が多い。しかしながら、パルプを原料にした場合には、それ自体が乾燥されたもの、あるいは含水率が低いものがほとんどで、そのため微細繊維状セルロース間およびその中に存在する結晶間の水素結合が発達し、その結果、機械的な解繊による微細化が困難であった。
繊維状セルロースの原料としてバクテリアセルロースあるいはコットンを使用した場合(特許文献6、特許文献7)、バクテリアセルロースでは繊維自体が絡みあいではなく、主として分岐によりネットワークが形成されているため、ネットワークが解繊されずに絡まってしまい、解繊が困難である。また、コットンを原料にすると、コットンがリグニンやヘミセルロースを含んでいないため、機械的な解繊効率が悪く、そのため解繊の時間を延ばすと、結晶セルロースが破壊されて結晶化度が低下し、得られた繊維強化複合材料の線膨張係数が大きくなり、また、弾性率も低下する欠点があった。
本発明者らは、脱リグニン処理で亜塩素酸ナトリウムの代わりに、過酢酸あるいは過酢酸と過硫酸を併用する方法を提案した。この方法では、薬品の浸透性が良くなり、内部にあるリグニンも除去できるので、解繊性が大幅に向上し、収率は高くなり、さらに脱リグニン率も高いので、退色性の指標となるYI値(Yellowing Index)を下げることはできたが、さらに工業的なレベルで収率を上げた微細繊維状セルロースを製造する簡便な方法の提供が望まれている。
山口章「セルロースの微粉化・ミクロフィブリル化」紙パルプ技術タイムス 28巻9号5頁以下(1985年)
特公昭60−19921号公報 特公昭63−44763号公報 特許第3036354号公報 特開2008−1728号公報 特開平6−10288号公報 特開2005−60680号公報 特開2007−51266号公報
本発明は、微細繊維状セルロースを効率よく製造する方法であり、最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを簡便な方法で収率を高く制御するための、リグノセルロース原料の前処理方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ユーカリ、ベイマツ等の木粉を化学処理工程と微細化するための機械処理工程の前の段階で、該木粉の結晶化度を特定の範囲にすることによって微細繊維状セルロースの収率を向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の各発明を包含する。
(1)木材チップを粉砕処理により木粉化し、それを脱脂処理、脱リグニン処理、脱ヘミセルロース処理、微細化処理を経て最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを製造する方法であって、該木粉の結晶化度を20〜70%とする微細繊維状セルロースの製造方法。
(2)前記木材チップがユーカリまたはベイマツである(1)に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(3)前記ユーカリが植林木である(1)または(2)に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(4)前記ユーカリが樹齢1〜10年までの植林木である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(5)前記粉砕処理が粗粉砕と微粉砕の二段階で処理する(1)〜(4)のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(6)前記微粉砕処理に容器振動駆動媒体ミルを使用する(5)に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(7)脱リグニン処理において、過酢酸または過酢酸と過硫酸の混合液あるいは亜塩素酸ナトリウムと酢酸を用いる(1)〜(6)のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
(8)微細繊維状セルロースの収率を90%以上とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
本発明者らは、微細化工程での微細繊維状セルロース繊維の収率を向上させ、しかも製造された微細繊維状セルロースの強度を高くする方法を種々検討したところ、木粉の化学的な処理方法や微細化のための機械的処理方法以上に、原料となる木粉化の工程で生成した木粉の結晶性を制御することがより重要であることを見出した。その詳細なるメカニズムについては、現在鋭意検討中であるが、木粉の段階でセルロースの結晶性の指標となる結晶化度を特定の範囲に制御すると、その後の化学処理によって、セルロースの非晶部分が攻撃されるため、精製された木粉に残留する結晶部分が増加し、その結果、微細化処理段階でも収率の低下が少ない微細繊維状セルロースが得られると考えている。
ところで、配線基盤や蓄電デバイス用セパレータに使用される微細化セルロースの結晶化度については種々検討されており、特開2007−165357号公報〔0006〕段には「ナノ繊維が結晶化度50%以上の繊維であり、その結果、厚さ方向や板面方向での熱伝導率が高く、しかも等方性が優れる」と記載されている。また、特開2006−49797号公報〔0027〕段には「固体NMR法によって求められる微細セルロースの結晶化度が60%以上であり・・・ 」と記載されており、その効果として「耐熱性が優れている」と記載されている。
しかしながら、これらの先行文献には、できあがった微細化セルロースの結晶化度をある一定値以上にすることが記載されているが、もとの原料であるセルロース原料、特に木粉の結晶化度が微細繊維状セルロースの強度に影響を与えることは記載されておらず、また、示唆さえもされていない。
本発明によって、微細繊維状セルロースを非常に効率よく、しかも高強度で生産できる製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、セルロース繊維を微細化するに当たり、繊維原料として植物由来のセルロース、動物由来のセルロース、バクテリア由来のセルロース等が挙げられ、より具体的には針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材系製紙用パルプ、コットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻や麦わら、バガス等の非木材系パルプ、あるいはホヤや海草等から単離されるセルロースが挙げられるが、入手し易く、安価である木材系原料を木粉化して使用する。該木粉としては針葉樹(国産のベイマツ、エゾマツ、トドマツ、アカマツ、カラマツ等、外国産のブラックスプルース、ホワイトスプルース、ダグラスファー、ウェスターンヘムロック、サウザーンパイン、ジャックパイン等)の木粉、広葉樹(国産のドノノキ、シナノキ、セン、ポプラ、カバ等、外国産のアスペン、コットンウッド、ブラックウィロー、イエローポプラ、イエローバーチ、ユーカリ等)の木粉が挙げられ、なかでもベイマツやユーカリが好ましい。特にユーカリの植林木由来の原料は材の均一性が高いので好ましい実施態様である。さらに、樹齢1〜10年、より好ましくは樹齢3〜8年のユーカリの植林木由来の原料は抽出成分が少なく、好ましい。
本発明において使用可能である植林木由来のユーカリはグロブラス、グランディス、カマルドレンシス、ペリータ、サリグナ、ダニアイ、ナイテンス、カマルドレンシスとユーロフィラとのハイブリッド等から選択される少なくとも1種の材が挙げられる。
本発明においてセルロース原料の調製方法として、例えばベイマツまたはユーカリチップ(厚みが2mm〜8mm)を含水率が20%以下になるように天日干しあるいは強制的に乾燥機で乾燥させた後、粉砕処理工程でチップを粉砕し、木粉を製造する。
本発明においては、粗粉砕機にはシュレッダー、カッターミルなどのせん断式粉砕機、ジュークラッシャーやコーンクラッシャーなどの圧縮式粉砕機、インパクト、クラッシャーなどの衝撃式粉砕機、あるいはロールミル、スタンプミル、エジランナー、ロッドミルなどの中粉機の中から、最終の用途やコストの点から任意に選ぶことができるが、粗粉砕機の中でもカッターミルが生産性や簡便性の点で好適に用いられる。その後、分級することなく、該粗粉砕された木粉を微粉砕処理するが、微粉砕処理には自生粉砕機、竪型ローラーミル、高速回転ミル、分級機内蔵型高速回転ミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌式ミル、気流式粉砕機、圧密せん断ミルおよびコロイドミルの中から、適宜選択して使用することができる。
本発明における木粉の粒径は、粉砕時間や濃度、媒体の種類などの粉砕条件を適宜変更することで調製できるが、平均粒径としては50〜500μm、より好ましくは100〜300μmである。平均粒径が50μm未満の木粉では結晶化度が低下し、また後工程の化学処理での洗浄性が悪化する。一方、500μmを越えると結晶化度には問題はないが、化学処理性が低下するので、好ましくない。分級については、分級の有無で収率への影響は少ないので、いずれでも構わない。
本発明における木粉の結晶化度は、X線回折測定により得られたX線回折図上の結晶散乱ピーク面積の割合として定義した(日本木材学会編『〔増補改訂〕木材科学実験書 II.化学編』167〜173頁(中外産業調査会、平成元年))。すなわち、製造された木粉をサンプルホルダーに装着し、X線回折の角度を5°から35°まで操作して得られたX線回折図の強度分布曲線は、結晶領域量に基づくピーク(Icr)と非結晶領域の散乱によるハロー(Ia)の重なりからなるので、両者の強度を分離し、高さの比を取り、下記の式から結晶化度を算出する。
結晶化度(%)=Icr/(Icr+Ia)×100
セルロースIについて最高の回折強度を与える格子面(002)面での回折角(2θ=22.5°)とハローに相当する回折角(2θ=18.5°)での回折強度で上記の計算を行なう。
本発明において、木粉の結晶化度が20%〜70%であることが必要であり、より好ましくは30%〜50%である。結晶化度が20%未満であると、後工程での化学処理の際に用いられる洗浄において脱水性が著しく低下し、操業上のトラブルになる。また、70%を超えると、微細化処理工程での繊維の解繊性が著しく低下し、収率が大幅に低下する。
本発明においては、微細繊維状セルロースを得るために上記原料を少なくとも脱脂処理、脱リグニン処理、脱ヘミセルロース処理、微細化処理を経るものである。
該脱脂処理では、炭酸塩、アルコール、アルコール−ベンゼンの1:2混合溶液であるアルベン、ベンゼン、脂肪酸のトリグリセリドを分解する酵素であるリパーゼなどを適宜用いることができ、常温で攪拌しながら、あるいは高温高圧下で処理する方法等が挙げられるが、薬剤としては安価で、かつ有機溶媒ではなく、さらに圧力容器を用いず簡便に使用でき、しかも脱脂効率が高いという理由で炭酸ナトリウム法が好ましい。
脱リグニン処理は、後続する微細化処理でより容易に微細化したセルロース繊維を得るためである。本発明での脱リグニン方法には、従来から木材のホロセルロース製造に用いられている酢酸酸性下で亜塩素酸ナトリウムを用いて処理するWise法でも、本発明者らが見出した過酢酸と過硫酸の混合液処理あるいは過酢酸単独で処理する法のいずれでも良い。
ここで、過酸としては過酢酸、過硫酸、過炭酸、過リン酸、次過塩素酸、過安息香酸、メタクロロ過安息香酸、過蟻酸、過プロピオン酸等を用いる方法が挙げられるが、扱い方が比較的容易な過酢酸あるいは過酢酸と過硫酸の混合液を用いる方法が好ましい。
この理由としては、過酢酸処理は酵素処理や他の薬品処理と比べて、反応時間が短く、有機塩素化合物の負荷が低いといった優れた特性があり、さらに、過硫酸処理を併用することにより、効果的に脱リグニンが起こるので、微細繊維状セルロースの退色性などにも良い効果をもたらす。但し、過酢酸処理、過硫酸処理を過度に進めるとセルロース繊維の分解・切断が進行し過ぎ、粉砕処理により繊維状セルロースの微細化と同時に粘度低下も早く進行するため、要求される微細繊維状セルロースの物性ごとに処理条件を適正に調節する必要がある。
本発明において前記脱ヘミセルロース化する方法としては、アルカリ金属の水酸化物の水溶液を用いて、室温で一晩浸漬処理したり、該水溶液中で攪拌しながら高温で短時間処理したり、該水溶液中に圧力下で攪拌しながら高温高圧下で処理する方法などが挙げられる。なかでも用いる薬品としては安価で、常温常圧で使用でき、しかも脱ヘミセルロースの効率が高いという理由で水酸化カリウムが最も好ましい。
上記脱ヘミセルロース処理を施したセルロース繊維は水に分散され、水性懸濁液として微細化処理に供される。該水性懸濁液の濃度としては0.1〜3質量%であることが好ましく、0.3〜1質量%であることがより好ましい。因みに、濃度が0.1質量%未満であると、後工程のセルロース解繊負荷低減効果がほとんどなくなるおそれがある。一方、濃度が3質量%を超えると、粉砕処理中に粘度が上昇し過ぎ、取扱いが非常に困難になるおそれがある。
本発明において、繊維状セルロースの微細化方法には特に制限はないが、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、ビーターなどの機械的作用を利用する湿式粉砕でセルロース系繊維を細くする方法が好ましい。なかでも、高速解繊機、石臼粉砕、高圧ホモジナイザー、あるいはボールミル処理は微細な繊維が効率的に得られるため、特に好ましい。
本発明においては、微細化処理での微細繊維状セルロースの収率が90%以上であることが好ましい。収率が90%未満であると、セルロースを微細化させない成分が多くなるため、YI値が高くなる傾向となり、また、経済性の点からも好ましくない。
ここで、微細化処理工程において収率を90%以上にするためには、前記したように木粉の結晶化度を20〜70%の範囲に制御するなかで、樹種により好ましい範囲を適宜設定すればよい。
本発明により得られる微細繊維状セルロースは、通常製紙用途で用いるパルプ繊維よりもはるかに細いセルロース繊維あるいは棒状粒子である。微細繊維状セルロースは結晶部分を含むセルロース分子の集合体であり、その結晶構造はI型(平行鎖)である。微細繊維状セルロースの幅は電子顕微鏡で観察して1nm〜1000nmが好ましく、より好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは4nm〜100nmである。繊維の幅が1nm未満であると、セルロース分子として水に溶解しているため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が発現しなくなる。1000nmを超えると微細繊維とは言えず、通常のパルプに含まれる繊維にすぎないため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が得られない。微細繊維状セルロースに透明性が求められる用途であると、微細繊維の幅は50nm以下が好ましい。これらの微細繊維状セルロースから得られる複合材料は密度が高く、緻密な構造体となるために強度が高く、セルロース結晶に由来した高い弾性率が得られることに加え、可視光の散乱が少ないため高い透明性も得られる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の部及び%は特に断らない限り、それぞれ質量部及び質量%を示す。
〔粗粉砕処理〕
含水率を10%に調整したチップを、チップ厚み分級装置で分級し、厚みが8mmパスで2mmオン分のチップを、増幸産業社製のカッターミルを使用して、粗粉砕した。
〔微粉砕処理〕
粗粉砕された木粉を、容器振動駆動媒体ミルの一種であるCMT社のTI−300型で、平均粒径が250μ程度になるように、処理時間を変えて微粉砕した。
〔結晶化度の測定〕
東京リガク社製のX線回折装置(RINT−Ultimate III)を用いて、微細化木粉を測定し、
段記載の方法によって、結晶部と非結晶部からの回折強度比から結晶化度を求めた。
〔Wise法による処理〕
スラリー状のセルロース繊維(BD15g)に対して、亜塩素酸ナトリウム6gと氷酢酸1.2mlを加え、時々ゆるく攪拌しながら70℃で1時間処理し、反応後さらに、亜塩素酸ナトリウムと氷酢酸を同様に加え、これを針葉樹では4回、広葉樹では3回繰り返し処理した。
〔過酢酸処理〕
無水酢酸と30%過酸化水素を液量として1:1に混合して調整した。原料の処理は、スラリー状のセルロース繊維(BD15g)に対して過酸化水素当量で4.5%に相当する過酸水溶液を750ml加え、90℃で1時間処理した。
〔過酢酸+過硫酸処理〕
100質量%の酢酸、98質量%の硫酸、60質量%の過酸化水素を1:1.5:1(モル比)に混合して使用した。処理条件は過酢酸処理の場合と同様に行なった。
<実施例1>
ベイマツを用いて、上記の方法により粗粉砕処理した後、10分間微粉砕処理した。結晶化度を測定したところ68%であった。該木粉は、脱脂処理では、セルロース繊維(BD15g)を2%炭酸ナトリウム水溶液中で攪拌しながら90℃で5時間処理した。処理後の原料は、10倍量の蒸留水で洗浄し、ブフナーで脱水した後、蒸留水を加えて濃度を調整した。過酸処理として上記の過酢酸処理を行った(脱リグニン処理)。処理後の原料は、10倍量の蒸留水で洗浄し、ブフナーで脱水した後、蒸留水を加えて濃度を調整した。脱ヘミセルロース化の条件は、スラリー状のセルロース繊維(BD15g)に5%水酸化カリウム水溶液を用いて、室温で24時間浸漬し処理した。10倍量の蒸留水で洗浄し、ブフナーで脱水した後、蒸留水を加えて0.5%のパルプ懸濁液を作製し、これを高速解繊機(エムテクニック社製「クレアミックス」)で21,500回転、30分間解繊し(微細化処理)、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得、この上澄み液濃度を測定した。得られた微細繊維状セルロース懸濁液について遠心分離機(コクサン社製「H−200NR」)を用いて約12,000Gで10分間処理し、上澄み液濃度を測定し、以下のような計算から収率を求めた。
収率(%)=(遠心分離後の上澄み液の濃度)÷(微細化処理後のスラリー濃度)×100
遠心分離して得た上澄み液中の繊維を電子顕微鏡で観察し、繊維幅を測定した。さらに遠心分離して得られた上澄み液を孔径0.45μmのメンブレンフィルター上で吸引ろ過し、80g/mのシートを作製した。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1において、微粉砕処理時間を20分間として、木粉を得た。該木粉の結晶化度を測定したところ、50%であった。その後の化学的処理工程の脱リグニン処理において、過酢酸と過硫酸との混合液で処理(上記過酢酸+過硫酸処理)した以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、微粉砕処理時間を30分間として、木粉を得た。該木粉の結晶化度を測定したところ、33%であった。その後の化学的処理工程の脱リグニン処理において、Wise法で処理した以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す
<実施例4>
ベイマツの代わりに天然木ユーカリの木粉を用い、微粉砕処理時間を7分処理して結晶化度を測定したところ、65%であった。その後の化学的処理工程での脱リグニン処理において、過酢酸と過硫酸との混合液で処理(上記過酢酸+過硫酸処理)した以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例5>
ベイマツの代わりに天然木ユーカリの木粉を用い、微粉砕処理時間を15分処理して結晶化度を測定したところ、52%であった。その後の化学的処理工程での脱リグニン処理において、Wise法で処理した以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例6>
ベイマツの木粉の代わりに天然木ユーカリの木粉を用い、微粉砕処理時間を25分処理して結晶化度を測定したところ、37%であった。それ以外は実施例1と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例7>
天然木ユーカリの代わりに樹齢8年の西豪州産の植林木由来のユーカリ(グロブラス)を用いた以外は実施例4と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例8>
天然木ユーカリの代わりに樹齢8年の西豪州産の植林木由来のユーカリ(グロブラス)を用いた以外は実施例5と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<実施例9>
天然木ユーカリの代わりに樹齢8年の西豪州産の植林木由来のユーカリ(グロブラス)を用いた以外は実施例6と同様にして微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および収率についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<比較例1>
微粉砕処理時間を5分間処理して結晶化度が75%であった以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および諸測定についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<比較例2>
微粉砕処理時間を40分間処理して結晶化度が5%であった試料を用い、その後の化学的処理工程での脱リグニン処理がWise法で処理した以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および諸測定についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<比較例3>
ベイマツの代わりに天然木ユーカリを用い、微粉砕処理時間を5分間処理して結晶化度が73%であった以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および諸測定についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
<比較例4>
ベイマツの代わりに植林木ユーカリを用い、微粉砕処理時間を35分間処理して結晶化度が10%であった試料を用い、その後の化学的処理工程での脱リグニン処理が過酢酸と過硫酸との混合液で処理(上記過酢酸+過硫酸処理)した以外は、実施例1と同様にして、微細繊維状セルロース水系懸濁液を得た。得られた微細繊維状セルロース懸濁液の処理および諸測定についても実施例1と同様に行い、その結果を表1に示す。
Figure 2011236398
表1から明らかなように、ベイマツまたはユーカリの結晶化度を最適範囲にした木粉を用いて、脱脂し、過酢酸、過酢酸+過硫酸あるいはWise法によって脱リグニンを行い、それを脱ヘミセルロースで処理した後、微細化処理を経ることによって、最大繊維幅は1000nm以下で、微細化処理工程での収率が90%以上の微細繊維が、二つの異なる材種の差異にかかわらず得られることがわかる。ユーカリの天然木と植林木とを比較すると(実施例4〜6と実施例7〜9)、脱リグニン処理は同じでも、植林木の場合には、常に収率が高い傾向となる。一方、植林木のユーカリを用いても、木粉にした後の結晶化度が、請求の範囲を超えると、収率が低下することがわかる。
本発明により、微細化処理工程での収率が高い、最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを簡便な方法により効率的に製造することが可能となる。

Claims (8)

  1. 木材チップを粉砕処理により木粉化し、それを脱脂処理、脱リグニン処理、脱ヘミセルロース処理、微細化処理を経て最大繊維幅1000nm以下の微細繊維状セルロースを製造する方法であって、該木粉の結晶化度を20〜70%とすることを特徴とする微細繊維状セルロースの製造方法。
  2. 前記木材チップがユーカリまたはベイマツであることを特徴とする請求項1に記載の微細繊維状セルロースの製造方法
  3. 前記ユーカリが植林木であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
  4. 前記ユーカリが樹齢1〜10年までの植林木である請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
  5. 前記粉砕処理が粗粉砕と微粉砕の二段階で処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
  6. 前記微粉砕処理に容器振動駆動媒体ミルを使用することを特徴とする請求項5に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
  7. 脱リグニン処理において、過酢酸または過酢酸と過硫酸の混合液あるいは亜塩素酸ナトリウムと酢酸を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
  8. 微細繊維状セルロースの収率を90%以上とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の微細繊維状セルロースの製造方法。
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