JP2012219413A - 微細繊維の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 平均繊維直径が1nm〜1000nmの微細繊維を効率よく得ることができる製造方法を提供する。
【解決手段】 微細繊維の製造過程において、製紙用チップなどを蒸解釜で蒸解し、110〜150℃の高温下でホットブローする工程と、得られたパルプをインラインリファイニング工程で短繊維化処理する工程と、短繊維化されたパルプをセルラーゼ系などの酵素による酵素処理工程と、高速回転式解繊機や高圧ホモジナイザーなどの機械力による微細化工程とを含む微細繊維の製造方法
【選択図】 なし

Description

本発明は、微細繊維の製造方法に関する。
近年、物質をナノメートルサイズの大きさにすることによりバルクや分子レベルとは異なる物性を得ることを目的としたナノテクノロジーが注目されている。一方で、石油資源の代替および環境意識の高まりから再生産可能な天然繊維の応用にも注目が集まっている。
天然繊維の中でもセルロース繊維、とりわけ木材由来のセルロース繊維(パルプ)は主に紙製品として幅広く使用されている。紙に使用されるセルロース繊維の幅は10〜50μmのものがほとんどである。このようなセルロース繊維から得られる紙(シート)は不透明であり、不透明であるが故に印刷用紙として幅広く利用されている。一方、セルロース繊維をレファイナーやニーダー、サンドグラインダーなどで処理(叩解、粉砕)し、セルロース繊維を微細化(ミクロフィブリル化)する試みは昔から行われているが、得られたセルロース繊維は十分に微細化されていない。最近、セルロース繊維を高圧ホモジナイザーなどの機械で粉砕し、その平均繊維幅を1〜1000nmの微細繊維の水分散液が得られているが、このような方法は大量のエネルギーが必要であり、生産効率が著しく劣る。微細化を容易に進めるために、酵素処理などの処理を施してから微細化する方法が開示されているが、効果が不十分である。
例えば、非特許文献1に、海藻の一種であるシオグサを0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で100℃、2時間処理し、0.05N塩酸で一晩室温処理して得られたセルロースミクロフィブリルをTrichodermaのセルラーゼ系酵素を用いて48℃、2日間で浸透させ、幅350nmの短繊維化した高結晶性繊維を得ている。しかし、この短繊維は幅が350nmと大きく、繊維長も短いため、寸法安定性が低いという問題がある。また、同じく非特許文献1には、2.5N塩酸で精製した微結晶セルロースにTrichoderma EG IIを作用させて攪拌しならが40℃、3日間処理すると、フィブリル化した微結晶繊維が得られ、フィブリル化した繊維の幅は11nm、長さは2300nmであった。しかし、このフィブリル化した繊維は凝集しており、一本一本バラバラになっていない。したがって、該微細繊維状セルロースをシート化することは困難であり、工業的に利用が難しい。また、これらの技術は、海藻やホヤなど、もともと微細化しやすい繊維を機械的処理で微細化してナノファイバーの繊維を製造してから、さらに酵素処理で細くするという技術であり、原料が高価で、工業化に向かない。
特許文献1に、セルラーゼやキシラナーゼなどの酵素や薬品処理で前処理した繊維状セルロースを振動ミルで湿式粉砕し、水保持力210%以上の微細繊維状セルロースを得る技術が開示されている。しかし、この方法では微細化が十分に進まないという問題がある。
特許文献2に、セルロース繊維を水中に分散させた後、レファイナーや石臼式粉砕機で予備解繊し、温度105〜160℃で蒸煮処理した後に、高圧ホモジナイザーや二軸混練機などでミクロフィブリル化するナノファイバーの製造において、予備解繊の後、あるいは蒸煮処理の後に、セルラーゼやキシラナーゼ、ヘミセルラーゼなどの酵素で処理することでナノファイバーを効率よく製造する技術が開示されている。この方法ではナノファイバーは得られるもののナノファイバーの生産効率(ミクロフィブリル化の収率)が低いという問題がある。
特許文献3に、ミクロフィブリルセルロースの凝集体あるいはミクロフィブリルセルロースそのものに、攪拌などの処理によって部分的に物理的な緩みを生じさせ、酵素のセルロースへの浸透性を向上させると同時に緩みを生じた非晶部分にエンドグルカナーゼを作用させることによって、ミクロフィブリルセルロースをさらにフィブリル化して、より細いセルロースナノファイバーを得る技術が開示されている。この技術は、セルロース繊維を機械的処理で微細化してナノファイバーの繊維を製造してから、さらに酵素処理で細くするという技術であり、セルロース繊維を機械的処理で微細化時に大量のエネルギーが必要であり、生産効率が劣る。
特許文献4に、セルロース系の繊維原料を湿式で離解する工程、離解された繊維原料を粗繊維化する予備解繊工程、予備解繊された繊維原料に超音波を印加して微細繊維化する超音波処理工程の順番で微細化する製造方法で、超音波処理工程が終了するまでのいずれかの時点で繊維原料に酵素を作用させる技術が開示されている。このような酵素処理は効果が現れにくく、微細化の効率が低い。
特許文献5に、ヘミセルロースを含むパルプを酵素で処理し、得られたパルプを均一化してミクロフィブリル化する技術が開示されているが、解繊効率が低いという問題がある。
林徳子、渋谷源「セルロースの酵素による微細化法」Cellulose communications Vol.16(2),P73〜78(2009)
特開平6−10288号公報 特開2008−75214号公報 特開2008−150719号公報 特開2008−169497号公報 特表2009−526140号公報
微細繊維は透明性、非着色性、低線膨張係数を有し、マットリックス材料との複合体の用途の例として、フラットパネルディスプレイや有機LED照明、太陽光発電パネルなどに代表される電気・電子デバイス向けの透明基板材料が挙げられる。特に、有機ELや液晶ディスプレイ用のフレキシブル透明基板など分野で注目されており、大きな期待を寄せられている。また、化粧品分野、触媒、食品、医療などの分野にも利用できる。本発明は、微細繊維を効率よく得る製造方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、微細繊維の効率よく得る方法を発見し、本発明を完成した。
本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)微細繊維の製造方法であって、該製造方法は
a)化学パルプを蒸解釜からホットブローする工程と、
b)インラインリファイニング工程と、
c)酵素による処理工程と、
d)機械力による微細化工程と、
を含むことを特徴とする微細繊維の製造方法。
(2)ホットブローする工程において、ブロー温度が110〜150℃であることを特徴とする(1)に記載の微細繊維の製造方法。
(3)インラインリファイニング工程において、レファイナーを用いて処理し、インラインリファイニング工程後の長さ加重平均繊維長(JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.52:2000)が0.4mm以下である(1)、(2)のいずれかに記載の微細繊維の製造方法。
(4)酵素による処理工程において、酵素がセルラーゼ系酵素であり、化学パルプ固形分に対して0.1〜3質量%で添加され、かつ酵素による処理時間が0.5〜24時間であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の微細繊維の製造方法。
(5)機械力による微細化工程において、該機械力が高速回転式解繊機および/または高圧ホモジナイザーから選ばれることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の微細繊維の製造方法
本発明の製造方法により、微細繊維の生産効率が飛躍的に向上した。製紙工程で得られたパルプを利用できるため、微細繊維の高コストを抑制することができる。
(微細繊維)
本発明の微細繊維とは、通常製紙用途で用いるパルプ繊維よりもはるかに細いセルロース繊維あるいは棒状粒子である。微細繊維は結晶部分を含むセルロース分子の集合体であり、その結晶構造はI型(平行鎖)である。微細繊維の幅は電子顕微鏡で観察して1nm〜1000nmが好ましく、より好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは4nm〜100nmである。微細繊維の幅が1nm未満であると、セルロース分子として水に溶解しているため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が発現しなくなる。一方、1000nmを超えると微細繊維とは言えず、通常のパルプに含まれる繊維にすぎないため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)が得られない。微細繊維に透明性が求められる用途において、微細繊維の幅は50nm以下が好ましい。微細繊維から得られる複合材料は、一般的に緻密な構造体となるために強度が高く、セルロース結晶に由来した高い弾性率が得られることに加え、可視光の散乱が少ないため高い透明性も得られる。
ここで、微細繊維がI型結晶構造をとっていることは、グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。また、微細繊維の電子顕微鏡観察による繊維幅の測定は以下のようにして行う。濃度0.05〜0.1質量%の微細繊維の水系懸濁液を調製し、該懸濁液を親水化処理したカーボン膜被覆グリッド上にキャストしてTEM観察用試料とする。幅の広い繊維を含む場合には、ガラス上にキャストした表面のSEM像を観察してもよい。構成する繊維の幅に応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。但し、試料、観察条件や倍率は下記の条件を満たすように調整する。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、該直線Xに対し、20本以上の繊維が交差する。
(2)同じ画像内で該直線と垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
上記条件を満足する観察画像に対し、直線X、直線Yと交錯する繊維の幅を目視で読み取る。こうして少なくとも重なっていない表面部分の画像を3組以上観察し、各々の画像に対して、直線X、直線Yと交錯する繊維の幅を読み取る。このように少なくとも20本×2×3=120本の繊維幅を読み取る。本発明の微細繊維幅はこのように読み取った繊維幅の平均値である。
本発明の微細繊維の繊維長は1μm〜1000μmが好ましく、5μm〜800μmがさらに好ましく、10μm〜600μmが特に好ましい。繊維長が1μm未満になると、微細繊維シートを形成し難くなる。1000μmを超えると微細繊維のスラリー粘度が非常に高くなり、扱いづらくなる。繊維長は、TEMやSEM、AFMの画像解析より求めることができる。上記繊維長は、微細繊維の30質量%以上を占める繊維長である。
本発明による微細繊維の軸比は100〜10000の範囲であることが好ましい。軸比が100未満であると微細繊維シートを形成し難くなるおそれがある。軸比が10000を超えるとスラリー粘度が高くなり、好ましくない。
本発明者らは、上記記載の微細繊維を得る方法とその収率について種々検討を行った。その結果、製紙用パルプを得る産業において、化学パルプを蒸解釜からホットブローし、インラインリファイニング工程を経て、酵素による処理を行い、さらに機械力による微細化することで、微細繊維の収率が高く、本発明を完成した。
(ホットブロー工程)
通常、蒸解釜では、木材などのチップが釜に投入された後、釜上部の浸透ゾーンでは120℃〜130℃で蒸解液の浸透が行なわれる。そして釜中央部にある蒸解ゾーンで、針葉樹材では温度が160〜170℃で、広葉樹材では140〜150℃で蒸解され、脱リグニンを行なう。その後、蒸解液は抽出され、その代わりに比較的冷たい温度の黒液を入れ、液の温度を低下させる。さらに蒸解釜下部では黒液を加えて、温度を90〜110℃程度にする。その後、蒸解チップは、大気圧下にあるブロータンクにブローされる。通常蒸解釜では7から10kg/cmの圧力で操業されており、50mほどの高さを有する蒸解釜の下部では、さらに5kg/cmのヘッド圧が加わっているため、12〜15kg/cm程度の圧力を有する。この圧力から一気に大気圧に減圧されるため、この間に繊維の解繊が進み、化学パルプはチップ状の形態からパルプの形態に変化する。ここで、温度が高い状態でブローすると、残留リグニンの軟化が促進されるが、同時に、繊維のフィブリル化と繊維の短縮化が進む。そのため、パルプ強度の低下が引き起こされ、通常の操業では、ブロー温度をなるべく低くしてブローを行う、いわゆるコールドブローが一般的である。
本発明は製紙用チップなどを薬品と高温で蒸解した後に、高温のままでブローを行う。そのブローラインで機械的な処理を加えると、繊維の短繊維化がさらに進み、エネルギーの負荷を劇減するばかりではなく、驚くべきことに、酵素処理の効果が著しく高められ、その結果、微細繊維の収率が著しく向上することが判明した。
本発明のホットブローの温度は、短繊維化や引裂強度の低下が起きる110℃以上がよく、パルプを高温でリファイニングできる150℃以下が良い。熱効率を考慮すると、120℃〜140℃がさらに良い。110℃未満ではアルカリ条件化でリグニンが十分に軟化できないため、機械力による解繊効果が薄れる。一方、150℃を超える場合は、リファイニング処理の上限温度を超え、好ましくない。
本発明で使用される化学パルプは針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、亜硫酸パルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)、酸性亜硫酸塩法パルプ(ASSCP)、中性亜硫酸塩法パルプ(NSSCP)などが挙げられる。
(インラインリファイニング工程)
本発明においてブローラインで化学パルプを短繊維化する装置としては、機械パルプの製造やパルプの叩解に最も多く使用されているリファイナーを使用するのが好ましい。シングルディスクスリファイナー、ダブルディスクリファイナーあるいはツインディスクリファイナーのいずれでも良く、電力負荷の少ないシングルディスクリファイナー(例えば、Defibrator社製、商品名:「ラフィネーター」)が好適である。小スケールの生産ではリファイナー(例えば、熊谷理機工業社製、商品名:「KRK高濃度ディスクレファイナー」)の代わりに、石臼型粉砕機(例えば、増幸産業社製、商品名:「スーパーマスコロイダー」)、高圧ホモジナイザー(例えば、スギノマシン社製、商品名:「スターバースト」)なども使用できるが、100℃以上での使用が可能なリファイナーが好適に使用される。
本発明のインラインリファイニングの条件としては、上記ブロー温度以外に、パルプ濃度が10〜20%、パルプに残るリグニン量の指標になるカッパー価が20〜30、残留アルカリ濃度が5〜20g/L(NaO換算)の範囲が好ましい。
インラインリファイニング後の長さ加重平均繊維長としては0.4mm以下が好ましく、0.35mm以下がさらに好ましく、0.3mm以下が特に好ましい。0.4mmを超えると解繊効率が大幅に低下するため好ましくない。ここで、長さ加重平均繊維長はJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.52:2000に準じてカヤーニオートメーション社製のカヤーニ繊維長測定器(FS−200型)によって測定したものである。
長さ加重平均繊維長が短すぎると微細繊維からなるシートの強度が低下したり、酵素による分解が進み、糖化してしまうため、ある程度の長さが必要となる。長さ加重平均繊維長は30μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上であり、特に好ましくは75μm以上である。長さが100μm未満では上記のカヤーニ繊維長測定器では測定できないため、光学顕微鏡か電子顕微鏡の画像から測定した。
上記化学パルプをインラインリファイニング後に漂白して、例えば針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)にして、次の酵素処理工程、機械力による微細化工程に用いることが好ましい。解繊のし易さという点で、NBKPとLBKPが特に好ましい。
(酵素処理工程)
セルロース系繊維を微細化しやすくするために酵素処理を行う方法が挙げられるが、本発明の酵素処理はインラインリファイニング後に行う。酵素としてはセルラーゼ系酵素やヘミセルラーゼ系酵素が好ましい。
セルラーゼ系酵素は、セルロースのβ−1,4−グルコシド結合を加水分解によって開裂し、解重合を引き起こす酵素である。β−1,4−グルコシド結合では2つのグルコース残基のC−1位と隣のC−4位をつなぐ酸素原子との間で分極化しているため、プロトンが酸素原子へ求電子攻撃し、加水分解を引き起こす。
セルラーゼ系酵素としては、トリコデルマ(Trichoderma、糸状菌)属、アクレモニウム(Acremonium、糸状菌)属、アスペルギルス(Aspergillus、糸状菌)属、ファネロケエテ(Phanerochaete、担子菌)属、トラメテス(Trametes、担子菌)属、フーミコラ(Humicola、糸状菌)属、バチルス(Bacillus、細菌)属、スエヒロタケ(Schizophyllum、担子菌)属、ストレプトミセス(Streptomyces、細菌)属、シュードモナス(Pseudomonas、細菌)属などが産生するセルラーゼ系酵素が挙げられる。このようなセルラーゼ系酵素は試薬や市販品として購入可能である。例えば、セルロイシンT2(エイチピィアイ社製)、メイセラーゼ(明治製菓社製)、ノボザイム188(ノボザイム社製)、マルティフェクトCX10L(ジェネンコア社製)、セルラーゼ系酵素GC220(ジェネンコア社製)等が挙げられる。これらのセルラーゼ系酵素の中でも糸状菌セルラーゼ系酵素が好ましく、糸状菌セルラーゼ系酵素の中でもトリコデルマ菌(Trichoderma reesei、あるいはHyporea jerorina、糸状菌の一種である子嚢菌)が産生するセルラーゼ系酵素が好ましい。セルラーゼ系酵素の種類が豊富で、産生性も高いため特に好ましい。
セルラーゼ系酵素は加水分解反応機能を有する触媒ドメインの高次構造に基づく糖質加水分解酵素ファミリー(Glycoside Hydorolase Families:GHファミリー)に分類される。また、セルラーゼ系酵素はセルロース分解特性によってエンド型グルカナーゼ(endo−glucanase:EG)とセロビオヒドラーゼ(cellobiohydrolase:CBH)に分類される。EGはセルロースの非晶部分や可溶性セロオリゴ糖、カルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体に対する加水分解性が高く、それらの分子鎖を内側からランダムに切断し、重合度を低下させるが、結晶性を有するセルロースミクロフィブリルとの反応性が低い。これに対して、CBHはセルロースの結晶部分も分解し、セロビオースを与える。CBHはセルロース分子の末端から加水分解し、エキソ型あるいはプロセッシブ酵素とも呼ばれる(前記EGは非プロセッシブ酵素とも呼ばれる)。
本発明において、セルラーゼ系酵素としてはEGおよびCBHのいずれも使用できる。それぞれを単体で用いても良いし、EGとCBHを混合して使用してもよい。また、ヘミセルラーゼ系酵素と混合して用いてもよい。
ヘミセルラーゼ系酵素とは、ヘミセルロースを加水分解する酵素である。ヘミセルラーゼ系酵素の中でもキシランを分解する酵素であるキシラナーゼ(xylanase)、マンナンを分解する酵素であるマンナーゼ(mannase)、アラバンを分解する酵素であるアラバナーゼ(arabanase)が挙げられる。また、ペクチンを分解する酵素であるペクチナーゼもヘミセルラーゼ系酵素として使用することができる。ヘミセルラーゼ系酵素を産生する微生物はセルラーゼ系酵素も産生する場合が多い。
ヘミセルロースは植物細胞壁のセルロースミクロフィブリル間にあるペクチン類を除いた多糖類である。ヘミセルロースは多種多様で木材の種類や細胞壁の壁層間でも異なる。針葉樹の2次壁ではグルコマンナンが主成分であり、広葉樹2次壁では4−O−メチルグルクロノキシランが主成分である。そのため、針葉樹の漂白クラフトパルプ(NBKP)から微細繊維状セルロースを得るためにはマンナーゼを使用するほうが好ましく、広葉樹の漂白クラフトパルプ(LBKP)の場合はキシラナーゼを使用するほうが好ましい。
酵素は化学パルプに対して0.1質量%〜3質量%を添加するのが好ましい。0.3質量%〜2.5質量%がより好ましく、0.5質量%〜2質量%が特に好ましい。添加量が0.1質量%未満では酵素による効果が低下するおそれがある。一方、添加量が3質量%を超えるとセルロースが糖化され、微細繊維の収率が低下するおそれがある。
セルラーゼ系酵素処理時の化学パルプスラリーのpHは弱酸性領域(pH=3.0〜6.9)が好ましい。一方、ヘミセルラーゼ系酵素処理時の化学パルプスラリーのpHは弱アルカリ性領域(pH=7.1〜10.0)が好ましい。セルラーゼ系酵素あるいはヘミセルラーゼ系酵素の処理時の温度は30℃〜70℃が好ましく、35℃〜65℃がさらに好ましく、40℃〜60℃が特に好ましい。温度が30℃未満では酵素活性が低下して処理時間が長くなるため、好ましくない。温度が70℃を超えると酵素が失活するため、好ましくない。処理時間は酵素の種類や温度、pHで調整するが、0.5〜24時間処理が好ましい。処理時間が0.5時間未満では酵素処理の効果がほとんど出ないおそれがある。24時間を超えると酵素によりセルロース繊維の分解が進みすぎて、長さ加重平均繊維長が短くなりすぎるおそれがある。
酵素処理した後には酵素を失活させたほうが好ましい。酵素を失活させないと、酵素反応が進み繊維の糖化が進んで収率が低下したり、繊維長が短くなりすぎたりして好ましくない。酵素を失活させる方法としてはpH10以上、好ましくはpH11以上のアルカリ水溶液で失活させたり、80℃〜100℃の熱水で失活させたりする。
(機械力による微細化工程)
酵素で処理した化学パルプを機械力で微細化する。機械力としてはグラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザー、高速回転式解繊機(例えば、エム・テクニック社製、商品名:「クレアミックス」)、高圧衝突型粉砕機、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、超音波ホモジナイザーなどが挙げられる。本発明においては上記各種機械力を単独または組合せで行うことができる。中でも、高圧ホモジナイザー、高速回転式解繊機は微細化の効率がよく、単独または組合せで行うことが好ましい。
機械力で解繊する場合は、前述の酵素処理後のパルプ濃度が0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、特に0.3質量%以上、また10質量%以下、特に6質量%以下の分散液に対して行う。この解繊工程に供するパルプ分散液中の固形分濃度が低過ぎると処理する繊維量に対して液量が多くなり過ぎ効率が悪く、固形分濃度が高過ぎると流動性が悪くなるため、解繊処理に供するパルプ分散液は適宜、水を添加するなどして濃度調整する。
(高圧ホモジナイザー)
高圧ホモジナイザーを用いる場合は、パルプ分散液を増圧機で30MPa以上、好ましくは100MPa以上、より好ましくは150MPa以上、更に好ましくは220MPa以上に加圧し、細孔直径50μm以上のノズルから噴出させ、圧力差が30MPa以上、好ましくは80MPa以上、より好ましくは90MPa以上となるように減圧する。この圧力差で生じるへき開現象により、パルプ原料を解繊する。ここで、高圧条件の圧力が低い場合や、高圧から減圧条件への圧力差が小さい場合には、解繊効率が下がり、所望の繊維径とするための繰り返し噴出回数が多く必要となるため好ましくない。
また、パルプ分散液を噴出させる細孔の細孔直径が大き過ぎる場合にも、十分な解繊効果が得られず、この場合には、噴出処理を繰り返し行っても、所望の繊維径の微細繊維が得られないおそれもある。
パルプ分散液の噴出は、必要に応じて複数回繰り返すことにより、微細化度を上げて所望の繊維径の微細繊維を得ることができる。この繰り返し回数(パス数)は、通常1回以上、好ましくは3回以上で、通常20回以下、好ましくは15回以下である。パス数が多い程、微細化の程度を上げることができるが、過度にパス数が多いとコスト高となるため好ましくない。
高圧ホモジナイザーとしては特に限定はないが、具体的装置としては、ガウリン社製やスギノマシーン社製の「スターバーストシステム」を用いることができる。
噴出時の高圧条件は高い程、圧力差により大きなへき開現象でより一層の微細化を図ることができるが、装置仕様の上限として、通常245MPa以下である。
同様に、高圧条件から減圧下への圧力差も大きいことが好ましいが、一般的には、増圧機による加圧条件から大気圧下に噴出することで、圧力差の上限は通常245MPa以下である。
また、パルプ分散液を噴出させる細孔の直径は小さければ容易に高圧状態を作り出せるが、過度に小さいと噴出効率が悪くなる。この細孔直径は50μm〜800μm、好ましくは100μm〜500μm、より好ましくは150μm〜350μmである。
噴出時の温度(分散液温度)には特に制限はないが、通常5℃以上100℃以下である。温度が高すぎると装置、具体的には送液ポンプや高圧シール部等の劣化を早める恐れがあるため好ましくない。
なお、噴出ノズルは1本でも2本でもよく、噴出させたセルロースを噴出先に設けた壁やボール、リングにぶつけてもよい。更にノズルが2本の場合には噴出先でセルロース同士を衝突させてもよい。
なお、このような高圧ホモジナイザーによる処理のみでもよいが、その場合には、十分な微細化度とするための繰り返し回数が多くなり、処理効率が悪いことから、1〜5回程度の高圧ホモジナイザー処理後に超音波処理や高速回転式解繊機を組み合わせることが好ましい。
(高速回転式解繊機)
高速回転式解繊機は回転数が高い方が、剪断が掛かり解繊の効率が高い。回転数としては例えば10000rpm以上が好ましく、15000rpm以上が更に好ましく、20000rpm以上が特に好ましい。また、時間は1分以上が好ましく、5分以上が更に好ましく、10分以上が特に好ましい。剪断により発熱が生じる場合は液温が50℃を越えない程度に冷却することが好ましい。また、分散液に均一に剪断がかかるように攪拌または循環することが好ましい。
本発明の製法で得られた微細繊維は化粧品分野、触媒、食品、医療などの各種分野に利用できる。特に、本発明の製法で得られた微細繊維とマトリックス材料の複合体は透明性や強度に優れ、各種ディスプレイや基板などの用途に用いることができる。
以下、本発明を更に詳しく説明するために実施例を挙げるが、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
<実施例1>
製紙用蒸解バッチ釜にて広葉樹(ユーカリ主体)チップを蒸解し、110℃でブローした後、ブローラインに設置したシングルディスクリファイナー(アンドリツツ社製 商品名:ラフィネーター)でリファイニングし、ブロータンクに貯蔵した。なおリファイニングの条件として、パルプ濃度は約20%、回転数は2000rpmで行い、その後洗浄、精選工程を経て、二酸化塩素―アルカリ―二酸化塩素―過酸化水素で漂白して(白色度85%)、化学パルプ(長さ加重平均繊維長0.38mm)を得た。このパルプ(LBKP)の0.5%水分散液にセルラーゼ系酵素「GC220」(ジェネンコア社製)をLBKPの固形分に対して1%添加し、50℃、6時間処理して、酵素処理を施したLBKPを得た。得られた酵素処理を施したLBKPを高速回転式解繊機(クレアミックス2.2S、エム・テクニック社製、ローターR4、スクリーンS4、回転数21,500rpm)で30分間処理し、微細繊維の水系懸濁液を得た。得られた微細繊維懸濁液を遠心分離機(コクサン社製「H−200NR」)で12,000G、10分間処理し、上澄み液を採取した。上澄み液の濃度を測定し、以下のような計算から収率を求めた。
収率(%)=(遠心分離後の上澄み液の濃度)÷(遠心分離前の微細繊維懸濁液の濃度)×100
微細繊維の幅は遠心分離後の上澄み液中の微細繊維を電子顕微鏡で観察し、前述の方法で繊維幅を測定し、平均繊維幅を求めた。さらに遠心分離後の上澄み液を孔径0.45μmのメンブレンフィルター上で吸引ろ過し、シートを作製した。
<実施例2>
ブロー温度が120℃、リファイニング後のLBKPの長さ加重平均繊維長が0.28mm以外は、実施例1と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例3>
ブロー温度が130℃、リファイニング後のLBKPの長さ加重平均繊維長が0.20mm以外は、実施例1と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例4>
針葉樹(ベイマツ主体)チップを用い、ブロー温度が130℃、リファイニング後のNBKPの長さ加重平均繊維長が0.30mm以外は実施例1と同様して微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例5>
セルラーゼ系酵素の添加量が0.5%とした以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例6>
セルラーゼ系酵素の添加量が2%としたこと以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例7>
セルラーゼ系酵素の処理時間を2時間としたこと以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例8>
セルラーゼ系酵素の処理時間を4時間としたこと以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<実施例9>
高速回転式解繊機の代わりに、高圧ホモジナイザー(スターバースト、スギノマシン社製)を用いて20パス処理した以外は実施例4と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<比較例1>
ブロー温度が90℃、リファイニング後のLBKPの長さ加重平均繊維長が0.70mm以外は、実施例1と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<比較例2>
インラインリファイニングを行なわない以外は、実施例4と同様な処理で得られたNBKPの長さ加重平均繊維長は0.98mmであった。このNBKPを実施例4と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<比較例3>
インラインリファイニングを行なわず、酵素処理も行わない以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、繊維幅を測定し、シートの作製を試みたが、収率が極めて低いため、繊維幅の測定とシート化はできなかった。本比較例のブロー後の長さ加重平均繊維長は0.68mmであった。
<比較例4>
ブロー温度を90℃、酵素処理を行わない以外は実施例4と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、繊維幅を測定し、シートの作製を試みたが、収率が極めて低いため、繊維幅の測定とシート化はできなかった。本比較例のインラインリファイニング後の長さ加重平均繊維長は1.00mmであった。
<比較例5>
セルラーゼ系酵素処理を行わない以外は実施例3と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<比較例6>
セルラーゼ系酵素処理を行わない以外は実施例4と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、平均繊維幅を求めた後、シートを作製した。
<比較例7>
機械力による微細化を行わない以外は実施例1と同様にして微細繊維水系懸濁液、遠心分離後の上澄み液を得た。収率、繊維幅を測定し、シートの作製を試みたが、収率が極めて低いため、繊維幅の測定とシート化はできなかった。
Figure 2012219413
表1から明らかのように、本発明の製造方法により高い収率で微細繊維を得ることができる。また、その微細繊維を用いてシート化が可能である。
本発明の製造方法で繊維幅が1nm〜1000nmの微細繊維を容易に得ることができる。得られた微細繊維は化粧品分野、触媒、食品、医療などの分野に利用できる。本発明の製造方法で得られた微細繊維はシート化が可能であるため、マトリックス材料との複合体は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のディスプレイや基板やパネルとして利用可能である。また、シリコン系太陽電池、色素増感太陽電池などの太陽電池用基板にも好適である。基板としては、バリア膜、ITO、TFT等と積層してもよい。また、自動車用の窓材、鉄道車両用の窓材、住宅用の窓材、オフィスや工場などの窓材などに好適に使われる。窓材としては、必要に応じてフッ素皮膜、ハードコート膜等の膜や耐衝撃性、耐光性の素材を積層してもよい。

Claims (5)

  1. 微細繊維の製造方法であって、該製造方法は
    a)化学パルプを蒸解釜からホットブローする工程と
    b)インラインリファイニング工程と
    b)酵素による処理工程と
    c)機械力による微細化工程と
    を含むことを特徴とする微細繊維の製造方法。
  2. ホットブローする工程において、ブロー温度が110〜150℃であることを特徴とする請求項1に記載の微細繊維の製造方法。
  3. インラインリファイニング工程において、レファイナーを用いて処理し、インラインリファイニング工程後の長さ加重平均繊維長(JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.52:2000)が0.4mm以下である請求項1、2のいずれか1項に記載の微細繊維の製造方法。
  4. 酵素による処理工程において、酵素がセルラーゼ系酵素であり、化学パルプ固形分に対して0.1〜3質量%で添加され、かつ酵素による処理時間が0.5〜24時間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細繊維の製造方法。
  5. 機械力による微細化工程において、該機械力が高速回転式解繊機および/または高圧ホモジナイザーから選ばれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細繊維の製造方法
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