JP2011236373A - ポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた成形性(射出成形、射出圧縮成形)を有し、物性バランス(高い剛性、衝撃吸収エネルギー)に優れる新規なポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られ、各種工業部品、自動車部品、とりわけ自動車内装部品として使用される発泡成形体を提供。
【解決手段】下記の成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、成分(b):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体1〜80重量部、及び成分(c):発泡剤0.1〜10重量部を含有したポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体によって提供。
成分(a):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)70〜80重量%、及びエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)20〜30重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜130g/10分である
成分(b):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)15〜55重量%、及びエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)45〜85重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分である
成分(c):発泡剤
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体に関し、より詳しくは、優れた成形性(射出成形、射出圧縮成形)を有し、物性バランス(高い剛性、衝撃吸収エネルギー)にも優れる新規なポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られ、各種工業部品、自動車部品、とりわけ自動車内装部品として有用な発泡成形体に関するものである。
従来、工業部品分野における各種成形体、例えばバンパー、インストルメントパネル、ファンシュラウド、グローブボックス等の自動車部品やテレビ、VTR、洗濯機等の家電機器製品の原料として、優れた成形性、機械的強度や経済性を有するポリプロピレン系樹脂組成物が汎用されている。近年、自動車用途において、燃費向上を目的に軽量化が進んでいるが、それに伴いポリプロピレン樹脂組成物を用いた成形体は、発泡させることや薄肉化することにより軽量化されている。
一般に、ポリプロピレン樹脂組成物を発泡させた成形体は、無発泡のソリッドのものに比べ大幅に衝撃特性が低下することが知られており、近年、その対策としてエチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−オクテン−1共重合ゴム等のいわゆるエチレン−α−オレフィン共重合体(ゴム)を添加させ、材料を柔軟化し、衝撃特性を向上させる方法が提案されている(例えば特許文献1、及び特許文献2参照)。
すなわち、特許文献1には、(A)プロピレン単独重合体部分と極限粘度数が3〜8dl/gであるプロピレン−エチレン共重合体部分とを含有するプロピレン−エチレンブロック共重合体、(B)エチレン−α−オレフィン共重合体、および、(C)シンジオタクティックプロピレン重合体を含有し、(A)40〜95質量%と(B)5〜60質量%とを含むプロピレン重合体組成物100質量部に対して、(C)1〜11質量部を含むポリプロピレン系樹脂組成物が記載され、また、特許文献2には、プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部と、を含む樹脂組成物を熱処理して得られ、メルトフローレート(MFR)が40〜200g/10分であるポリプロピレン系樹脂組成物が記載されている。
しかし、これらエチレン−α−オレフィン共重合体(ゴム)成分は、衝撃強度向上には有効であるものの、その反面、剛性が低下するため、剛性が要求される部品に用いる際には問題となることがあった。
特開2010−43160号公報 特開2010−43162号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、射出成形、射出圧縮成形において、優れた成形性を有する新規なポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られ、各種工業部品、自動車部品、とりわけ自動車内装部品として使用される物性バランス(高い剛性、衝撃吸収エネルギー)に優れる発泡成形体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、衝撃強度向上には有効であるが、その反面柔軟であるため、剛性付与には不利とされているエチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−オクテン−1共重合ゴム等のいわゆるエチレン−α−オレフィン共重合体(ゴム)を使用することなく、特定の2種類のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体を特定の比率で配合して得られるポリプロピレン系樹脂組成物が、射出成形、射出圧縮成形において、優れた成形性を有しており、発泡成形体とした際に優れた物性バランス(高い剛性、衝撃吸収エネルギー)を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記の成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、成分(b):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体1〜80重量部、及び成分(c):発泡剤0.1〜10重量部を含有したポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体が提供される。
成分(a):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)70〜80重量%、及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が200,000〜1,000,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)20〜30重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜130g/10分である
成分(b):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)15〜55重量%、及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が140,000〜900,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)45〜85重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分である
成分(c):発泡剤
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、更に、成分(d):無機充填材を含み、その含有量が、成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、0.3〜50重量部である発泡成形体が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、前記成分(d)が、平均粒径1.5〜15μmのタルクである発泡成形体が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1〜3の何れかの発明において、発泡成形体からなる自動車内装部品が提供される。
本発明において用いるポリプロピレン系樹脂組成物は、優れた成形性(射出成形、射出圧縮成形性)を有しており、これを成形した発泡成形体は、物性バランス(高い剛性、ハイレート衝撃吸収エネルギー)を有するので、外観性能に優れ、各種の生活資材用製品、工業部品用等、なかでも、自動車部品とりわけドアトリム、ピラー、インストルメントパネル、コンソール等の内装部品の製造に有用である。
[I]ポリプロピレン系樹脂組成物
1.構成成分
本発明の発泡成形体を構成するポリプロピレン系樹脂組成物は、下記の成分(a)、成分(b)、及び成分(c)を含有し、必要により、さらに成分(d)を含有する。それぞれの成分について以下に説明する。
(1):[成分(a)]プロピレン・エチレン−ブロック共重合体
本発明において用いられる成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)70〜80重量%、及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が200,000〜1,000,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)20〜30重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜130g/10分である。この結晶性プロピレン単独重合部分(A単位部)の密度は、剛性を考慮すれば0.9071g/cm以上、特に0.9081g/cm以上であることが好ましい。
上記成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体中のB単位部の含有割合は、1gの試料を沸騰キシレン300ml中に30分間浸漬して溶解させた後、室温まで冷却して、それをガラスフィルターで濾過乾燥して求めた固相重量から逆算して測定した値である。また、エチレン含量は、赤外スペクトル分析法等により測定したものである。
さらに、B単位部のMwは、上記のガラスフィルターで濾過(通過)した溶解物を別途濃縮乾燥し、それを測定試料として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に供して測定したものである。その測定法、測定機器の詳細は、以下の通りである。
装置:Waters社製GPC(ALC/GPC、150C)
検出器:FOXBORO社製MIRAN、1A、IR検出器(測定波長:3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S(3本)
移動相溶媒:o−ジクロロベンゼン(ODCB)
測定温度:140℃
流速:1.0ml/分
注入量:0.2ml
GPC測定で得られた保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
MFRは、JIS−K7210(230℃、2.16kg)に準拠して測定したものである。
成分(a)において、結晶性プロピレン単独重合部分(A単位部)の含有割合は、成分(a)の70〜80重量%であり、好ましくは72〜79重量%、より好ましくは73〜78重量%である。A単位部の含有割合が上記範囲未満であると、剛性、成形体表面硬度が不足し、一方上記範囲を超えると衝撃吸収エネルギーが不足する。
一方、エチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)の含有割合は、成分(a)の20〜30重量%、好ましくは21〜28重量%、より好ましくは22〜27重量%である。B単位部の含有割合が上記範囲未満であると、衝撃吸収エネルギーが不足し、上記範囲を超えると、剛性、成形体表面硬度が不足する。
また、エチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)のエチレン含量は、30重量%以上70重量%以下であり、好ましくは35重量%以上65重量%以下、より好ましくは40重量%以上60重量%以下である。B単位部のエチレン含量が上記範囲であることにより、より良好な物性を保つことが可能となり、特に上記範囲よりも低い場合は、成形体表面硬度が不足し、悪化する。
また、B単位部の重量平均分子量(Mw)は200,000〜1,000,000であり、好ましくは250,000〜900,000、より好ましくは320,000〜700,000である。該B単位部のMwが上記範囲を超えると、外観を著しく損ねるか、衝撃吸収エネルギーが低下し、また上記範囲未満であると、成形体の表面硬度が低下する。
さらに、成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体全体のMFR(230℃、2.16kg荷重)は、10〜130g/10分であり、好ましくは15〜50g/10分、より好ましくは20〜40g/10分である。MFRが上記範囲未満であると、成形性や外観が劣り、上記範囲を超えると衝撃強度が不足する。
これら成分(a)のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる成分(a)のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体の製造方法は、所定のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体が得られる方法であれば、特に制限されず、高立体規則性触媒を用いたスラリー重合、気相重合あるいは液相塊状重合等により製造することができ、重合方式としてはバッチ重合、連続重合どちらの方式も採用することができる。
該プロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、最初にプロピレンの単独重合によって結晶性ポリプロピレン部分(A単位部)を形成し、次にプロピレンとエチレンとのランダム共重合によってエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)を形成すると、好ましい品質のものが得られ易く、好ましい。具体的には、塩化マグネシウムに四塩化チタン及び有機酸ハライドを接触させて形成した固体成分に、有機アルミニウム化合物や有機珪素化合物を組合せた触媒やメタロセン触媒を用いてプロピレンの単独重合を行い、次いでエチレンとプロピレンとのランダム共重合を行うことによって製造する方法を挙げることができる。
(2):[成分(b)]プロピレン・エチレン−ブロック共重合体
本発明において用いる成分(b):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)15〜55重量%、及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が140,000〜900,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)45〜85重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分である。
ここで、結晶性プロピレン単独重合部分(A単位部)の密度は、0.9071g/cm以上であり、特に剛性を考慮すれば0.9081g/cm以上であることが好ましい。
結晶性プロピレン単独重合部分(A単位部)の含有割合は、15〜55重量%であり、好ましくは18〜52重量%、より好ましくは20〜50重量%である。結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)の割合が上記範囲未満であると、剛性、成形体表面硬度が不足し、上記範囲を超えると衝撃吸収エネルギーが不足する。
さらに、エチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)の含有割合は、45〜85重量%であり、好ましくは48〜82重量%、より好ましくは50〜80重量%である。エチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)の含有量が上記範囲未満であると、衝撃吸収エネルギーが不足し、上記範囲を超えると、剛性、成形体表面硬度が不足する。
また、該B単位部のエチレン含量は、30重量%以上70重量%以下であり、好ましくは35重量%以上65重量%以下、より好ましくは40重量%以上60重量%以下である。エチレン含量が上記範囲であることにより、より良好な物性を保つことが可能となり、特に上記範囲よりも低い場合は、成形体表面硬度や耐傷付性が不足し、悪化する。
また、該B単位部のMwは、重量平均分子量(Mw)が140,000〜900,000であり、好ましくは150,000〜800,000、より好ましくは160,000〜700,000である。Mwが上記範囲を超えると、外観を著しく損ねるか、衝撃吸収エネルギーが低下し、また、上記範囲未満であると、成形体の表面硬度が低下する。
さらに、該プロピレン・エチレン−ブロック共重合体のMFR(230℃、2.16kg荷重)は、0.1〜40g/10分であり、好ましくは0.2〜35g/10分、より好ましくは0.5〜30g/10分である。MFRが上記範囲未満であると、成形性や外観が劣り、上記範囲を超えると衝撃吸収エネルギーが不足する。
なお、成分(b):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体中のB単位部の含有量、エチレン含量、B単位部のMw、MFRは、前記成分(a)と同一手法で測定されたものである。
成分(b)のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、1種単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる成分(b)のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、前記成分(a)と同様、所定のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体が得られる方法であれば、その製造方法は特に制限されず、高立体規則性触媒を用いてスラリー重合、気相重合あるいは液相塊状重合等により製造することができ、重合方式としてはバッチ重合、連続重合のいずれも採用することができる。該プロピレン・エチレン−ブロック共重合体は、最初にプロピレンの単独重合によって結晶性ポリプロピレン部分(A単位部)を形成し、次にプロピレンとエチレンとのランダム共重合によってエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)を形成すると、好ましい品質のものが得られ易く好ましい。
具体的には、塩化マグネシウムに四塩化チタン及び有機酸ハライドを接触させて形成した固体成分に、有機アルミニウム化合物や有機珪素化合物を組合せた触媒やメタロセン触媒を用いてプロピレンの単独重合を行い、次いでエチレンとプロピレンとのランダム共重合を行うことによって製造する方法を挙げることができる。
成分(b)のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体としては、上記の方法により気相重合で製造したプロピレン・エチレン−ブロック共重合体に、有機過酸化物を配合し溶融混錬して分解処理を施して得られたものを配合して得ることもできる。有機過酸化物としては、例えば、過酸化アルキル類、過酸化ジアシル類、過酸化エステル類、及び過酸化カーボネート類などが使用できる。また、分解処理の条件は、例えば、温度170〜260℃、処理時間20秒〜20分での処理条件を挙げることができる。
(3):発泡剤[成分(c)]
本発明におけるポリプロピレン系樹脂組成物は、成分(c):発泡剤を含有する。
発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、P,P′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、クエン酸、炭酸水素ナトリウム等の化学発泡剤が挙げられる。
このうち好ましい発泡剤は、取扱いや入手の容易さの点から、炭酸水素ナトリウム、アゾジカルボンアミドである。
(4):[成分(d)]無機充填材
本発明におけるプロピレン系樹脂組成物は、成分(d):無機充填材を含有することができる。
無機充填材としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、ガラスビーズ、ベントナイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、カーボンファイバー、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、ハイドロタルサイト、軽石粉、雲母、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウムなどが挙げられる。
このような無機充填材は、自動車部品などの工業、産業用部品として曲げ強度、耐衝撃強度、耐熱性、寸法変化率などの物性を高次元で達成させるために有効である。
これらのうち、曲げ強度などの物性向上、ハンドリング、臭気、価格の面からタルク、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ガラス繊維などが好ましく、中でもタルク、ワラストナイトがより好ましく、特にタルクが好ましい。タルクは、剛性の向上、成形体の寸法安定性及びその調整等に極めて有効である。また、無機充填材の表面改質などは任意に行うことが出来る。
成分(d)としてタルクを用いる場合は、平均粒径が1.5〜15μmであるタルクが好ましく、より好ましくは1.5〜10μm、特に好ましくは2〜8μmである。タルクの平均粒径が上記範囲であれば、凝集して外観が低下することがなく、衝撃強度が低下することもない。さらに、該タルクは、平均アスペクト比が4以上のものが好ましく、特に5以上のものがより好ましい。上記タルクの平均粒径は、レーザー回折散乱方式粒度分布計を用いて測定され、また、タルクの直径や長さ及びアスペクト比は、顕微鏡等による測定値から求められる。
タルクは、タルク原石を粉砕して製造されるが、所望のタルクを得ることができれば、その粉砕方法は特に制限されず、例えば衝撃式粉砕機やミクロンミル型粉砕機で粉砕され、更にジェットミルなどで微粉砕した後、サイクロンやミクロンセパレーター等で分級調整する等の方法で製造することができる。また、タルクは、各種金属塩などで表面処理しても良く、さらに見掛け比容を2.50ml/g以下にしたいわゆる圧縮タルクを用いても良い。
(5):その他の配合成分(任意成分)
本発明においてポリプロピレン系樹脂組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、更に性能の向上を図るために、上記成分(a)、(b)、(c)および(d)以外に、任意の添加剤や配合材成分を配合することができる。
配合方法は、特に制限されず、例えば、成分(a)や成分(b)に予め配合した後にポリプロピレン系樹脂組成物とする方法や、先ずポリプロピレン系樹脂組成物を得た後に配合する方法等を挙げることができる。
任意成分として、具体的には、着色用顔料、酸化防止剤、中和剤、熱安定剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、分散剤、滑剤、防曇剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、抗菌剤などの添加剤のほか、上記成分(a)、(b)以外のポリオレフィン系樹脂、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、エチレン乃至は炭素数4以上のαオレフィン−プロピレンランダムコポリマー、エチレン乃至は炭素数4以上のαオレフィン−プロピレンブロックコポリマー、エチレン−酢ビ共重合体、マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、PET、PS、ABSなどの各種樹脂、EPR、EPDM、EBR、EOR、SEBS、SEP、SEPS等の各種ゴムなどを、本発明の目的を阻害しない範囲で配合することも出来る。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、及びチオ系酸化防止剤などが使用できる。その配合量は、成分(a)や成分(b)に予め配合する場合は、プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、0.05〜0.1重量部であることが好ましい。
また、帯電防止剤としては、例えば非イオン系、カチオン系などの帯電防止剤が使用でき、本発明における樹脂組成物や成形体に帯電防止性を付与し向上するのに有効である。具体例としては、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、アルキルジエタノールアミンエステル等が挙げられる。
また、光安定剤や紫外線吸収剤としては、例えばヒンダードアミン化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物やホルムアミジン系化合物等が使用でき、本発明における樹脂組成物や成形体に耐候性を付与し向上させるのに有効である。
また、核剤としては、例えばタルクなどの無機系物質、または芳香族カルボン酸の金属塩、ソルビトール系または芳香族リン酸金属塩などの有機系物質が使用でき、本発明における樹脂組成物の成形体に剛性、硬度や耐傷付性を付与し向上するのに核剤の使用が有効である。また、成分(d)で用いた無機充填材が核剤としての効果を奏する場合もある。
さらに、分散剤として各種金属塩を使用することで、無機充填材や着色用顔料の分散性を高めることができ、本発明における組成物や成形体の剛性、耐熱性、硬度、外観や耐傷付性を向上するのに有効である。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂組成物は、MFR(温度230℃、荷重2.16kg荷重)が1〜30g/10minであることが好ましい。15g/10min以下では粘度が高すぎるため、成形性が不良となりショートショットが発生する場合がある。また、50g/10min以上では衝撃性が不良となる場合がある。MFRをこの範囲内に調節するために、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール等との共重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの本発明で規定する以外の樹脂を混合しても良い。
2.成分の配合割合
本発明におけるプロピレン系樹脂組成物中の成分(b)、成分(c)、および成分(d)の各成分は、成分(a)100重量部を基準として、下記の割合で配合される。
(1)成分(b):プロピレン・エチレンブロック共重合体
本発明において、成分(b)の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、1〜80重量部であり、好ましくは5〜60重量部、より好ましくは10〜50重量部である。成分(b)の配合割合が上記範囲内であれば、成形性に優れ、十分な衝撃強度、硬度、剛性を有する成形体が製造できる。
(2)成分(c):発泡剤
本発明において、成分(c)の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.5〜8重量部、より好ましくは1〜7重量部である。発泡剤の種類や設備、運転条件、製品の発泡倍率等にもよるが、配合割合が上記範囲内であれば、十分に発泡し、しかも発泡体の外観を悪化させることもない。
(3)成分(d):無機充填材
本発明において、成分(d)の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、通常、0.3〜50重量部であり、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは10〜35重量部である。配合割合が上記範囲内であれば、外観、衝撃強度、成形性を悪化させることがない。
3.ポリプロピレン系樹脂組成物の調製
本発明においてポリプロピレン系樹脂組成物は、例えば上記成分(a)、成分(b)、及び必要により成分(d)を所定の配合割合で配合して、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等の混練機を用いて混練・造粒することによって得ることができる。この場合、各成分の分散が良好になる混練・造粒方法を選択することが好ましく、二軸押出機を用いて混練・造粒が行われるのが好ましい。
次に、上記樹脂組成物に、さらに成分(c)発泡剤をブレンドして、発泡成形体の原料となるポリプロピレン系樹脂組成物とする。発泡剤は、押出機内で該ポリプロピレン系樹脂組成物に添加して溶融混練することが好ましい。
[II] 発泡成形体
上記の様にして得られた原料のポリプロピレン系樹脂組成物は、射出成形(ガス射出成形も含む)または射出圧縮成形(プレスインジェクション)して、発泡成形体とすることができる。代表的な方法としては、まず成形装置を型締め後、射出を開始し、ガスを含む樹脂組成物を、金型キャビティ内に完全に射出充填した後、金型のキャビティ壁面を成形体厚みとなるよう後退させて該キャビティを増加させて前記樹脂組成物を発泡させる方法を挙げることができる。
本発明の発泡成形体においては、成形体の発泡倍率を1.5〜3.0倍とすることが好ましい。すなわち、発泡倍率が1.5倍未満であると軽量化効果が小さく、3.0倍を超えると常温衝撃特性が低下する恐れがある。
その後、発泡した樹脂組成物を、さらに冷却することで、良好な発泡成形体が得られる。本発明においては、ポリプロピレン系樹脂組成物の射出成形性、射出圧縮成形性が良好であるほか、軽量かつ剛性と衝撃吸収エネルギーのバランスが優れているため、衝撃強度を向上できるだけでなく剛性を付与することもできる。
得られた発泡成形体は、抜き刃などで所望の形に抜かれ、そのまま発泡成形体として用いられ、必要に応じて、穴あけ加工、溶着加工、更には塗装やコーティングなどの表面処理加工を施すことで、目的の発泡成形体に仕上げることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体は、上記性能を発現出来るため、各種の生活資材用製品、自動車部品や家電機器部品など各種工業部品用等の成形材料としての実用性能を有しており、なかでも自動車用内外装部品、とりわけインストルメントパネル、コンソール、トリム、ピラー、ドアトリム等の自動車内装部品用成形材料として好適である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体を更に詳細に説明するために、以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた原材料と評価方法は、以下の通りである。
[I]原材料
(1)成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体
a−1: 気相重合で、密度が0.9092g/cmのA単位部76重量%、及びエチレン含量が41重量%、重量平均分子量(Mw)が370,000のB単位部24重量%からなるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体を製造し、重合後に、酸化防止剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 イルガホス168)をプロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して0.05重量部添加し、ペレット化した。得られた成分(a−1)全体のMFRは32g/10分であった。
(2)成分(b)プロピレン・エチレン−ブロック共重合体
b−1: 気相重合で、密度が0.9092g/cmのA単位部47重量%、及びエチレン含量が42重量%、Mwが570,000のB単位部53重量%からなるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体を製造し、重合後に、酸化防止剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 イルガホス168)をプロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して0.05重量部添加し、ペレット化した。得られた成分(b−1)全体のMFRは1g/10分であった。
b−2: 気相重合で製造したプロピレン・エチレン−ブロック共重合体に、有機過酸化物を配合し溶融混錬して分解処理を施し得られた密度が0.9092g/cmのA単位部47重量%、及びエチレン含量が42重量%、Mwが185,000のB単位部53重量%からなり、且つ成分(b−2)全体のMFRが33g/10分であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体を製造し、重合後に、酸化防止剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 イルガホス168)をプロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して0.05重量部添加し、ペレット化した。得られた成分(b−2)全体のMFRは33g/10分であった。
(3)成分(c)発泡剤
炭酸水素ナトリウム含有発泡剤(永和化成工業株式会社製 「製品名EE25C」)
(4)成分(d)無機充填材
タルク (平均粒径5.4μm、平均アスペクト比が6)
(5)成分(e)
エチレン−ブテン共重合ゴム (三井化学株式会社製「製品名A1050S」、密度:0.862g/cm、MFR(190℃/2.16kg荷重):1.2g/10分)
[II]各成分の物性測定方法、並びに得られたポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡成形体の評価方法
(1)MFR:JIS−K7210に準拠して、プロピレン・エチレン−ブロック共重合体およびポリプロピレン系樹脂組成物については、230℃・2.16kg荷重にて測定した。エチレン・ブテン共重合ゴムについては、190℃・2.16kg荷重にて測定した。
(2)重量平均分子量(Mw):測定試料をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に供して、下記の測定機器、条件で測定した。
装置:Waters社製GPC(ALC/GPC、150C)
検出器:FOXBORO社製MIRAN、1A、IR検出器(測定波長:3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S(3本)
移動相溶媒:o−ジクロロベンゼン(ODCB)
測定温度:140℃
流速:1.0ml/分
注入量:0.2ml
GPC測定で得られた保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行った。
(3)発泡成形体の比重:電子比重計(アルファーミラージュ株式会社製 MD−200S)で測定した。
(4)成形性:射出成形機にて100×360×2.5mmtのシートを成形し、その際の成形流動性、成形体外観を評価し、次の基準で判定した。
良:充填性、外観ともに問題ないもの。不良:充填が不可能であるか、フローマークが目立つもの。
(5)剛性(曲げ弾性率):発泡成形体から長さ80mm、幅20mmに切り出し、JIS−K7203に準拠して、23℃の温度下にて測定した。曲げ弾性率が、500MPa以上であれば良好であると評価した。本値は耐熱性の目安ともなる。
(6)ハイレート落錘衝撃特性:発泡成形体を縦×横が100×100mmに切り出したものを試験片とし、高速パンクチャー衝撃試験機HITS−P10(島津製作所製)により、サポート径1.5インチ、ポンチ径0.5インチ、打撃測定8m/sec、23℃の温度下の条件で変位と荷重の波形を測定した。その後、波形から破断点までのエネルギー値を吸収エネルギーとして計算した。最大荷重が、1.2kN以上であり、吸収エネルギーが10J以上であれば良好であると評価した。
(実施例1〜4)
上記の成分(a)に成分(b)を表1に示す割合で配合し、実施例2では成分(d)も配合して、これにベヘン酸カルシウム含有黒灰ドライ顔料(成分(a)、(b)及び(d)の合計100重量部当たり2重量部)を配合し、タンブラーミキサーにて充分混合し、高速二軸押出機((株)神戸製鋼所製 KCM50)を用い混練造粒した。その後、得られたペレットに成分(c)発泡剤を成分(a)100重量部に対して4重量部添加し、本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物を調製した。
次に、このポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、金型キャビティを賦形厚みとし、射出を開始し、樹脂組成物を金型キャビティ内に完全に射出充填した後、金型のキャビティ壁面を成形体厚みとなるよう後退させ該キャビティを増加させて、発泡成形体(縦×横=390×200mm)を製造した。この成形体を試験片に加工し、物性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
(比較例1〜3)
上記の成分(a)に成分(b)を配合せず、比較例3では成分(d)を表1に示す割合で配合して、これにベヘン酸カルシウム含有黒灰ドライ顔料(成分(a)及び(d)の合計100重量部当たり2重量部)を配合した以外は、上記実施例と同様にしてタンブラーミキサーにて充分混合し、高速二軸押出機((株)神戸製鋼所製 KCM50)を用い混練造粒した。その後、得られたペレットに成分(c)発泡剤を成分(a)100重量部に対して4重量部添加し、比較用のポリプロピレン系樹脂組成物を調製した。
次に、このポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形機へ供給し、上記実施例と同様にして発泡成形体(縦×横=390×200mm)を製造した。この成形体を試験片に加工し、物性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
(比較例4〜5)
表1に示すように、上記の成分(a)を用いず、成分(b)を用いた以外は、上記比較例1と同様にして比較用のポリプロピレン系樹脂組成物を調製し、上記実施例と同様にして発泡成形体(縦×横=390×200mm)を製造した。この成形体を試験片に加工し、物性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
(比較例6)
表1に示すように、成分(e)としてエチレン−ブテン共重合ゴムを、成分(a)100重量部当たり7重量部配合した以外は、上記比較例1と同様にして比較用のポリプロピレン系樹脂組成物を調製し、上記実施例と同様にして発泡成形体(縦×横=390×200mm)を製造した。この成形体を試験片に加工し、物性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
Figure 2011236373
Figure 2011236373
この結果、上記表2から明らかな様に、実施例1〜4の組成を有する樹脂組成物は、何れも良好な成形性、良好な物性バランス(剛性、ハイレート衝撃吸収エネルギー)を有することが分かる。一方、比較例1〜3、5、6は樹脂組成物が本発明の組成から外れるので、これらの性能バランスが不良となり、比較例4は流動性が悪く、成形できなかった。
本発明の発泡成形体は、優れた成形性(射出成形、射出圧縮成形)、物性バランス(高い剛性、ハイレート衝撃吸収エネルギー)を有するポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られるので、外観性能に優れた生活資材用製品、工業部品用が製造でき、なかでも、自動車部品、とりわけドアトリム、ピラー、インストルメントパネル、コンソール等の内装部品として有用である。

Claims (4)

  1. 下記の成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、成分(b):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体1〜80重量部、及び成分(c):発泡剤0.1〜10重量部を含有したポリプロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡成形体。
    成分(a):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)70〜80重量%、
    及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が200,000〜1,000,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)20〜30重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が10〜130g/10分である
    成分(b):結晶性ポリプロピレン単独重合部分(A単位部)15〜55重量%、
    及びエチレン含量が30重量%以上、かつ重量平均分子量(Mw)が140,000〜900,000のエチレン・プロピレン−ランダム共重合部分(B単位部)45〜85重量%であるプロピレン・エチレン−ブロック共重合体であって、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分である
    成分(c):発泡剤
  2. 更に、成分(d):無機充填材を含み、その含有量が、成分(a):プロピレン・エチレン−ブロック共重合体100重量部に対して、0.3〜50重量部である請求項1に記載の発泡成形体。
  3. 前記成分(d)が、平均粒径1.5〜15μmのタルクである請求項2に記載の発泡成形体。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の発泡成形体からなる自動車内装部品。
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