JP2011236261A - 半導体用接着フィルム及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを接着するための接着剤層を有する半導体用接着フィルムにおいて、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離を容易にする。
【解決手段】接着剤層の成分として、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有する。
【選択図】図2
【解決手段】接着剤層の成分として、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを接着するための接着剤層を有する半導体用接着フィルム及び当該半導体用接着フィルムを用いた半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハを半導体チップ単位に切断分離(ダイシング)する工程、分離された半導体チップをピックアップする工程、さらにピックアップされたチップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するダイボンディング(マウント)工程が実施される。近年、上記半導体装置の製造工程に使用されるダイシング・ダイボンディングフィルムとして、例えば、基材フィルム上に粘着剤層が設けられたダイシング・ダイボンディングフィルムや、粘着剤層の上にさらに接着剤層が積層された構造を有するダイシング・ダイボンディングフィルム(DDF)が提案され、既に実用化されている。
しかしながら、上記ダイシング・ダイボンディングフィルムは、製造から使用までの間の、接着剤層と粘着剤層とが接触する時間が必然的に長くなるため、使用前に両層がなじんでしまい、ダイシング工程により個片化した接着剤層付き半導体チップをピックアップする工程で、接着剤層と粘着剤層との間でうまく剥離できないという問題点があった。
そこで、このような問題を解決するダイシング・ダイボンディングフィルムとして、粘着剤層を構成する炭素−炭素二重結合を有するエネルギー線重合性化合物のヨウ素価や、接着剤層を構成するエポキシ基含有アクリル共重合体のガラス転移点(Tg)を規定することによって、接着剤層付き半導体チップを容易に粘着剤層から剥離することができるようにしたダイシング・ダイボンディングフィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載のダイシング・ダイボンディングフィルムでは、粘着剤層を構成する炭素−炭素二重結合を有するエネルギー線重合性化合物のヨウ素価を制御することにより、エネルギー線照射後の粘着力の低減を図り、エポキシ基含有アクリル共重合体のガラス転移点(Tg)を制御することによって、Bステージ状態での接着剤層又は粘着剤層のタック力の低減を図っている。すなわち、粘着剤層および接着剤層について、それぞれ剥離しやすくなるように改善している。
しかしながら、粘着剤層と接着剤層とのエネルギー関係については、考慮されておらず、組み合わせによっては剥離が十分でなく、接着剤層付き半導体チップをダイシング・ダイボンディングフィルムの粘着剤層から適切にピックアップできないという問題があった。
本発明の目的は、半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを接着するための接着剤層を有する半導体用接着フィルムにおいて、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離を容易にすることである。
以上の課題を解決するため、本発明の第1の態様は、半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着するための接着剤層を有する半導体用接着フィルムであって、前記接着剤層は、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有することを特徴とする。
第1の態様の半導体用接着フィルムでは、接着剤層は、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有するので、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離を容易にすることができる。
すなわち、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有することで、接着剤層の表面自由エネルギーを低下させることができ、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離が容易となり、半導体製造工程時における半導体チップのピップアップ成功率が高くなって、高い信頼性及び優れた工程性を確保できる。また、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの含有量を0.01〜20質量部とすることで、接着剤層の表面自由エネルギーが低くなりすぎず適度な密着性を確保できるので、ダイシング時にチップ飛びが生じることを防止でき、このことからも半導体製造工程時における半導体チップのピップアップ成功率が高くなって、高い信頼性及び優れた工程性を確保できる。さらに、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの含有量を0.01〜20質量部とすることで、ダイボンディング(マウント)工程において、十分な接着信頼性を確保することができる。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーは、水酸基価が0.1mgKOH/g以上もしくは酸価が0.1mgKOH/g以上であることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記アクリル酸エステル共重合体及び前記フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーは、互いに結合しうる官能基を有することを特徴とする。
本発明の第4の態様は、前記第3の態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記アクリル酸エステル共重合体は、官能基としてヒドロキシ基及びカルボキシル基を有することを特徴とする。
第2から第4の態様の半導体接着用フィルムによれば、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーがアクリル酸エステル共重合体やその他の成分等と結合することで接着剤層に取り込まれるので、接着力の低下等の不具合を防止できる。
本発明の第5の態様は、前記第1から第4の態様の何れか一つの態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記接着剤層は、表面自由エネルギーが15〜39mJ/m2であることを特徴とする。
第5の態様の半導体接着用フィルムによれば、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離が容易となり、半導体製造工程時における半導体チップのピップアップ成功率が高くなって、高い信頼性及び優れた工程性を確保できる。
本発明の第6の態様は、前記第1から第5の態様の何れか一つの態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記接着剤層は、硬化することにより前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着するものであり、
前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを仮固着して硬化する前のせん断接着力が、3.0MPa以上であることを特徴とする。
前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを仮固着して硬化する前のせん断接着力が、3.0MPa以上であることを特徴とする。
本発明の第7の態様は、前記第1から第6の態様の何れか一つの態様にかかる半導体接着用フィルムにおいて、前記接着剤層は、硬化して前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着した際のせん断接着力が、4.0MPa以上であることを特徴とする。
第6及び第7の態様の半導体接着用フィルムによれば、ダイシング工程やダイボンディング(マウント)工程において、十分な接着信頼性を確保することができる。
本発明の第8の態様は、前記第1から第7の態様の何れか一つの態様にかかる半導体接着用フィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、
半導体ウエハに前記半導体用接着フィルムの前記接着剤層を介してダイシングテープを貼合した後、半導体ウエハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に切断して接着剤層が付いた複数の半導体チップとし、当該接着剤層が付いた半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを、前記接着剤層を介して接着することを特徴とする。
半導体ウエハに前記半導体用接着フィルムの前記接着剤層を介してダイシングテープを貼合した後、半導体ウエハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に切断して接着剤層が付いた複数の半導体チップとし、当該接着剤層が付いた半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを、前記接着剤層を介して接着することを特徴とする。
第8の態様の半導体装置の製造方法によれば、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離が容易となるので、歩留まりが高くなる。
本発明によれば、接着剤層の表面自由エネルギーを適度に低下させることによって、ピックアップ時における接着剤層と粘着剤層の剥離を容易にすることができ、半導体製造工程時におけるチップのピップアップ成功率が高くなり、高い信頼性及び優れた工程性を確保できる。さらに、ダイボンディング(マウント)工程において、十分な接着信頼性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は本発明の半導体用接着フィルムの一実施形態に係るダイシング・ダイボンディングフィルム10を示す断面図である。このダイシング・ダイボンディングフィルム10は、基材フィルム12aとその上に形成された粘着剤層12bとからなる粘着テープ12と、この粘着テープ12上に積層された接着剤層13とを有する。このように、ダイシング・ダイボンディングフィルム10では、基材フィルム12aと粘着剤層12bと接着剤層13がこの順に形成されている。
図2は本発明の半導体用接着フィルムの一実施形態に係るダイシング・ダイボンディングフィルム10を示す断面図である。このダイシング・ダイボンディングフィルム10は、基材フィルム12aとその上に形成された粘着剤層12bとからなる粘着テープ12と、この粘着テープ12上に積層された接着剤層13とを有する。このように、ダイシング・ダイボンディングフィルム10では、基材フィルム12aと粘着剤層12bと接着剤層13がこの順に形成されている。
なお、粘着剤層12bは一層の粘着剤層により構成されていてもよいし、二層以上の粘着剤層が積層されたもので構成されていてもよい。なお、図2においては、接着剤層13を保護するため、離型フィルム11がダイシング・ダイボンディングフィルム10に設けられている様子が示されている。粘着テープ12及び接着剤層13は、使用工程や装置にあわせて予め所定形状に切断(プリカット)されていてもよい。本実施形態のダイシング・ダイボンディングフィルムは、半導体ウエハ1枚分ごとに切断された形態と、これが複数形成された長尺のシートをロール上に巻き取った形態とを含む。以下に、離型フィルム11、粘着テープ12、及び接着剤層13についてそれぞれ詳細に説明する。
なお、本発明の半導体接着用フィルムとしては、少なくとも接着剤層13を有していれば良い。すなわち、離型フィルム11に接着剤層13が積層されたダイボンディングフィルムであっても良い。この場合、基材フィルム12aと粘着剤層12bとを有する粘着テープ12であるダイシングフィルムが別途必要であり、図3のような状態とするためには、半導体ウエハ1上もしくは粘着テープ12の粘着剤層12b上に接着剤層13を積層する工程が必要となる。
[離型フィルム]
離型フィルム11は、接着剤層13の取り扱い性を良くする目的で用いられる。離型フィルム11としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ピニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。
離型フィルム11は、接着剤層13の取り扱い性を良くする目的で用いられる。離型フィルム11としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ピニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。
離型フィルム11は、材質を適宜に選択して得ることが可能であり、またフィルムの表面にシリコーン樹脂等を塗布して離型処理を施すことで得ることもできる。離型フィルム11の膜厚は、通常は5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜150μm程度である。
[粘着テープ]
本実施形態において粘着テープ12は、図2に示すように、基材フィルム12aに粘着剤層12bを設けたものを使用した。粘着テープ12の基材フィルム12aとしては、従来公知のものであれば特に制限することなく使用することができるが、後述するように、粘着剤層12bとして、エネルギー線硬化性の材料のうち放射線(例えば紫外線)硬化性の材料を使用することから、放射線透過性を有するものを使用する。
本実施形態において粘着テープ12は、図2に示すように、基材フィルム12aに粘着剤層12bを設けたものを使用した。粘着テープ12の基材フィルム12aとしては、従来公知のものであれば特に制限することなく使用することができるが、後述するように、粘着剤層12bとして、エネルギー線硬化性の材料のうち放射線(例えば紫外線)硬化性の材料を使用することから、放射線透過性を有するものを使用する。
基材フィルム12aを構成する材料としては、特に限定されないが、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルから選択されることが好ましい。上記ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
後述する粘着剤層12bとして、放射線照射により硬化して粘着力が低下するタイプを用いる場合には、基材フィルム12aは、放射線透過性であることが好ましい。基材フィルム12aの厚さは、強度および半導体チップのピックアップ性確保の観点から、50〜300μmであることが好ましい。また、基材フィルム12aは、単層であっても、複数層で構成されていてもよい。
粘着剤層12bは、基材フィルム12a上に粘着剤を塗工して製造することができる。粘着剤層12bとしては特に制限はなく、エキスパンドの際に接着剤層13及び半導体ウエハが剥離したりしない程度の保持性や、ピックアップ時には接着剤層13と剥離が容易となる特性を有するものであればよい。ピックアップ性を向上させるために、粘着剤層12bは放射線硬化性のものが好ましい。
例えば、粘着剤に使用される公知の塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、付加反応型オルガノポリシロキサン系樹脂、シリコンアクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリイソプレンやスチレン・ブタジエン共重合体やその水素添加物等の各種エラストマー等やその混合物を主成分とし、これに、放射線重合性化合物を適宜配合して粘着剤を調製することが好ましい。また、各種界面活性剤や表面平滑化剤を加えてもよい。粘着剤層12bの厚さは特に限定されるものではなく適宜に設定してよいが、1〜30μmが好ましい。
放射線重合性化合物は、例えば光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物や、光重合性炭素−炭素二重結合基を置換基に持つポリマーやオリゴマーが用いられる。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等、シリコンアクリレート等、アクリル酸や各種アクリル酸エステル類の共重合体等が適用可能である。
また、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られる。
なお、粘着剤層12bには、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。また、以上に挙げた粘着剤の材料は、表面自由エネルギーを40mJ/m2以下とするうえで、トリフルオロメチル基、ジメチルシリル基、長鎖アルキル基等の無極性基をなるべく多く分子構造中に含むことが望ましい。
また、粘着剤層12bの樹脂には、基材フィルム12aを透して照射される放射線により硬化する放射線重合性化合物の他、アクリル系粘着剤、光重合開始剤、硬化剤等を適宜配合して粘着剤を調製することもできる。光重合開始剤を使用する場合、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これら光重合開始剤の配合量は放射線重合性化合物100質量部に対して0.01〜30質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
粘着テープ12の透湿度は、10.0g/m2・day以下である。このように、粘着テープ12の透湿度を10.0g/m2・day以下とすることにより、ダイシング・ダイボンディングフィルムが、半導体ウエハ1枚分ごとに切断され積層された状態、あるいは長尺のシートをロール状に巻き取った状態で輸送・保管される最中に、空気中の水蒸気が外側から内側へ透過しにくくなるため、接着剤層13に到達する水分量が減少し、接着剤層13の軟化が低減される。このため、ダイシング時のヒゲ状の切削屑の発生が低減され、これらの切削屑が基材フィルム12aや粘着剤層12bの切削屑とともにダイシングされ隣接する半導体チップ間で融着して、ピックアップ時にピックアップミスが発生するのを抑制することができる。
粘着テープ12の透湿度を低下させるには、基材フィルム12aに用いるポリマーとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等透湿度の低いポリマーを使用するとよい。また、基材フィルム12aの厚みを大きくすることにより、粘着テープ12の透湿度を低下させることもできる。さらに、粘着テープ12の透湿度を低下させるには、粘着剤層12bの厚さを厚くするとよい。また、粘着剤層12bの架橋密度を上げることにより透湿度を低下させることもできる。架橋密度を下げるためには、硬化剤量を増加、または粘着剤層12bに水酸基の多いポリマーを使用すればよい。
[接着剤層]
接着剤層13は、半導体ウエハ1等が貼り合わされてダイシングされた後、半導体チップ2をピックアップする際に、粘着テープ12から剥離して半導体チップ2に付着し、半導体チップ2を基板、リードフレーム又は半導体チップに固定する際の接着剤として使用されるものである。従って、接着剤層13は、ピックアップ工程において、個片化された半導体チップ2に付着したままの状態で、粘着テープ12から剥離することができる剥離性を有し、さらに、ダイボンディング工程において、半導体チップ2を基板やリードフレームに接着固定するために、十分な接着信頼性を有するものである。
接着剤層13は、半導体ウエハ1等が貼り合わされてダイシングされた後、半導体チップ2をピックアップする際に、粘着テープ12から剥離して半導体チップ2に付着し、半導体チップ2を基板、リードフレーム又は半導体チップに固定する際の接着剤として使用されるものである。従って、接着剤層13は、ピックアップ工程において、個片化された半導体チップ2に付着したままの状態で、粘着テープ12から剥離することができる剥離性を有し、さらに、ダイボンディング工程において、半導体チップ2を基板やリードフレームに接着固定するために、十分な接着信頼性を有するものである。
接着剤層13は、アクリル酸エステル共重合体等のポリマー(A)を主成分とし、ポリマー(A)に対して所定の割合でフッ素系グラフト共重合体(B)を含むものである。例えば、ポリマー(A)がアクリル酸エステル共重合体であれば、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素系グラフト共重合体が0.01〜20質量部含有されていることが好ましく、0.1〜20質量部含有されていることがより好ましい。これにより表面自由エネルギーを低下させることができる。また、エポキシ樹脂等の硬化剤(C)やイミダゾール類等の硬化促進剤(D)、シリカ等のフィラー(E)等を含んでいても良い。
(1)ポリマー(A)
ポリマー(A)としてはフェノキシ樹脂、アクリル酸エステル共重合体等を用いることが出来る。柔軟性に優れる点でアクリル酸エステル共重合体を用いることが好ましく、更にはガラス転移温度(Tg)が、−15℃以上30℃以下であるものが好ましい。ガラス転移温度が−10℃を下回るとフィルム化が困難になり、30℃を超える場合にはフィルム可とう性が低下してしまう。
ポリマー(A)としてはフェノキシ樹脂、アクリル酸エステル共重合体等を用いることが出来る。柔軟性に優れる点でアクリル酸エステル共重合体を用いることが好ましく、更にはガラス転移温度(Tg)が、−15℃以上30℃以下であるものが好ましい。ガラス転移温度が−10℃を下回るとフィルム化が困難になり、30℃を超える場合にはフィルム可とう性が低下してしまう。
アクリル酸エステル共重合体の重合方法は特に制限が無く、例えば、パール重合、溶液重合、懸濁重合等が挙げられ、これらの方法により共重合体が得られる。耐熱性が優れるため懸濁重合が好ましく、このようなアクリル共重合体としては、例えば、SG−70L(ナガセケムテックス株式会社製、商品名)が挙げられる。
アクリル酸エステル共重合体の質量平均分子量は、5万以上、特に20万〜100万の範囲にあるのが好ましい。分子量が低すぎるとフィルム形成が不十分となり、高すぎると他の成分との相溶性が悪くなり、結果としてフィルム形成が妨げられる。さらに、官能基としてヒドロキシ基とカルボキシル基を有することが望ましい。
(2)フッ素系グラフト共重合体(B)
(2)フッ素系グラフト共重合体(B)
フッ素系グラフト共重合体(B)は、主鎖がフッ素樹脂により構成されその側鎖にシロキサン結合を有しているフッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーであり、いわゆる樹枝状ポリマー(blanched polymer)と呼ばれる構造を有している。
詳しくは、フッ素系グラフト共重合体(B)は、
(B1)ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(以下、単に、ラジカル重合性フッ素樹脂と称することがある)、
(B2)下記一般式(1):
(式(1)中、R1は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに同一でも異なっていてもよい水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、nは2以上の整数である)で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン及び/又は下記一般式(2):
(式(2)中、R7は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R8、R9、R10、R11、及びR12は互いに同一でも異なっていてもよい水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、pは0〜10の整数であり、qは2以上の整数である)で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン、及び
(B3)ラジカル重合反応条件下において、前記のウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1)(すなわち、前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1))と、二重結合による重合反応以外には反応しないラジカル重合性単量体(以下、非反応性ラジカル重合性単量体と称することがある)を共重合したものである。
フッ素系グラフト共重合体(B)は、主鎖がフッ素樹脂により構成されその側鎖にシロキサン結合を有しているフッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーであり、いわゆる樹枝状ポリマー(blanched polymer)と呼ばれる構造を有している。
詳しくは、フッ素系グラフト共重合体(B)は、
(B1)ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(以下、単に、ラジカル重合性フッ素樹脂と称することがある)、
(B2)下記一般式(1):
(B3)ラジカル重合反応条件下において、前記のウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1)(すなわち、前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1))と、二重結合による重合反応以外には反応しないラジカル重合性単量体(以下、非反応性ラジカル重合性単量体と称することがある)を共重合したものである。
ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)、片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)、非反応性ラジカル重合性単量体(B3)の各物質の重量比は、好ましくはラジカル重合性フッ素樹脂(B1)が2〜70重量%であり、片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)が4〜40重量%であり、非反応性ラジカル重合性単量体(B3)が15〜94重量%である。
(2.1)ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)
本発明に用いられるウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1)は、例えば、水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)とイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)とを反応させることによって得ることができる。
本発明に用いられるウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1)は、例えば、水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)とイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)とを反応させることによって得ることができる。
前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)は、その構成成分として少なくとも水酸基含有単量体部分とポリフルオロパラフィン部分とを含むものであれば特に限定されるものではないが、例えば、繰り返し単位として、一般式(3):
(式(3)中、R21及びR22は、各繰り返し単位毎に独立して、かつ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、又は塩素原子)、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、又はエチル基)、炭素数6〜8のアリール基(例えば、フェニル基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数1〜10のアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、又はトリクロロメチル基)、あるいはハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数6〜8のアリール基(例えば、ペンタフルオロフェニル基)であり、xは2以上の整数である)で表される繰り返し単位、及び一般式(4):
(式(4)中、R23は、繰り返し単位毎に独立して、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、又はエチル基)、炭素数6〜8のアリール基(例えば、フェニル基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数1〜10のアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、又はトリクロロメチル基)、あるいはハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数6〜8のアリール基(例えば、ペンタフルオロフェニル基)であり、R24は、繰り返し単位毎に独立して、OR25a基、CH2OR25b基、及びCOOR25C基から選択した2価の基であり、R25a、R25b、及びR25Cは、炭素数1〜10のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、又はヘキサメチレン基)、炭素数6〜10のシクロアルキレン基(例えば、シクロへキシレン基)、炭素数2〜10のアルキリデン基(例えば、イソプロピリデン基)及び炭素数6〜10選択した2価の基であり、yは2以上の整数である)で表される繰り返し単位を含むものであることができる。
更に、前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)は、その構成成分として場合により、例えば、一般式(5):
(式(5)中、R26は、各繰り返し単位毎に独立して、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、又は塩素原子)、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、又はエチル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数1〜10のアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、又はトリクロロメチル基)、あるいはハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数6〜10のアリール基(例えば、ペンタフルオロフェニル基)であり、R27は、繰り返し単位毎に独立して、OR28a基又はOCOR28b基であり、R28a及びR28bは、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、又はエチル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、炭素数6〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数1〜10のアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、又はトリクロロメチル基)、あるいはハロゲン原子(例えば、フッ素原子又は塩素原子)1個又は複数個で置換された炭素数6〜10のアリール基(例えば、ペンタフルオロフェニル基)であり、zは2以上の整数である)で表される繰り返し単位を含むことができる。この一般式(5)で表される繰り返し単位を含むことにより、有機溶剤に対する溶解性を向上することができる。
前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)の水酸基価は、5〜250mgKOH/gであることが好ましく、10〜200mgKOH/gであることがより好ましく、20〜150mgKOH/gであることが更に好ましい。水酸基価が5mgKOH/g未満であると、イソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)の導入量が著しく少なくなるために反応混合物が濁る傾向がある。一方、水酸基価が250mgKOH/gを越えると後述の片末端ラジカル重合性ポリシロキサン〔成分(B2)〕との相溶性が悪化し、グラフト共重合が進行しなくなる場合がある。前記水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)は酸価を有していることもできる。すなわち、遊離カルボン酸基を有していることができる。このように水酸基や遊離カルボン酸基を有していると、上述したアクリル酸エステル共重合体等のポリマー(A)のヒドロキシ基やカルボキシル基やその他の成分の官能基等と反応して結合することができる。
本発明で用いる水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)は、公知の方法で調製した化合物を用いることができるが、あるいは市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、ビニルエーテル系フッ素樹脂(ルミフロンLF−100,LF−200,LF−302,LF−400,LF−554,LF−600,LF−986N;旭硝子株式会社製)、アリルエーテル系フッ素樹脂(セフラルコートPX−40,A606X,A202B,CF−803;セントラル硝子株式会社製)、カルボン酸ビニル/アクリル酸エステル系フッ素樹脂(ザフロンFC−110,FC−220,FC−250,FC−275,FC−310,FC−575,XFC−973;東亞合成株式会社製)、又はビニルエーテル/カルボン酸ビニル系フッ素樹脂(フルオネート;大日本インキ化学工業株式会社製)等を挙げることができる。前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)は、単独で使用するか又は2種類以上を混合して使用することができる。
イソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)は、イソシアネート基とラジカル重合性を有する部分とを含む単量体であれば特に限定されるものではないが、イソシアネート基を有し、それ以外の官能基(例えば、水酸基又はポリシロキサン鎖)を有していないラジカル重合体単量体を用いるのが好ましい。好適なイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)としては、例えば一般式(6):
(式(6)中、R31は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基、例えば、炭素原子数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基)、炭素原子数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基であり、R32は酸素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐状の2価炭化水素基、例えば、炭素原子数1〜10のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、又はテトラメチレン基)、炭素原子数2〜10のアルキリデン基(例えば、イソプロピリデン基)、又は炭素原子数6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基、又はキシリレン基)、又は炭素原子数3〜10のシクロアルキレン基(例えば、シクロヘキシレン基)である)で表されるラジカル重合性単量体、あるいは一般式(7):
(式(7)中、R41は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基、例えば、炭素原子数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基)、炭素原子数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基であり、R42は酸素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐状の2価炭化水素基、例えば、炭素原子数1〜10のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、又はテトラメチレン基)、炭素原子数2〜10のアルキリデン基(例えば、イソプロピリデン基)、又は炭素原子数6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基、又はキシリレン基)、又は炭素原子数3〜10のシクロアルキレン基(例えば、シクロヘキシレン基)である)で表されるラジカル重合性単量体を用いるのが好ましい。
前記のイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)としては、メタクリロイルイソシアネート、2−イソシアナトエチルメタクリレート、又はm−若しくはp−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートの1種又は2種以上を用いるのが好ましい。
前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)と前記のイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)とから前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)を調製する反応では、前記のイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)を、前記の水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)の水酸基1当量あたり、好ましくは0.001モル以上0.1モル未満の量、より好ましくは0.01モル以上0.08モル未満の量で反応させる。このイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)が0.001モル未満であるとグラフト共重合が困難となり、反応混合物が濁り、経時的に二層分離するために好ましくない。また、0.1モル以上であるとグラフト共重合の際にゲル化が起こりやすくなり好ましくない。また、水酸基を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂(B1−1)とイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(B1−2)の反応は、無触媒下あるいは触媒存在下、室温〜80℃で行うことができる。
こうして得られた前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)は、使用する単量体全量に対して2〜70重量%、好ましくは4〜60重量%の範囲で用いられる。
(2.2)片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)
本発明においては、片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)として、前記一般式(1)で示される単量体を用いることができる。
前記一般式(1)中のR1は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基である。本明細書において炭素数1〜10の炭化水素基とは、例えば、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、又は炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基)を挙げることができる。R1は、好ましくは水素原子又はメチル基である。また、前記一般式(1)中のR2、R3、R4、R5、及びR6は互いに同一でも異なっていてもよい。R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ独立してメチル基、又はフェニル基であることが好ましく、R6はメチル基、ブチル基、又はフェニル基であることが好ましい。また、前記一般式(1)中のnは2以上の整数であり、好ましくは10以上の整数、より好ましくは30以上の整数である。
本発明においては、片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)として、前記一般式(1)で示される単量体を用いることができる。
前記一般式(1)中のR1は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基である。本明細書において炭素数1〜10の炭化水素基とは、例えば、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基)、又は炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基)を挙げることができる。R1は、好ましくは水素原子又はメチル基である。また、前記一般式(1)中のR2、R3、R4、R5、及びR6は互いに同一でも異なっていてもよい。R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ独立してメチル基、又はフェニル基であることが好ましく、R6はメチル基、ブチル基、又はフェニル基であることが好ましい。また、前記一般式(1)中のnは2以上の整数であり、好ましくは10以上の整数、より好ましくは30以上の整数である。
また、本発明においては、片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)として、前記一般式(2)で示される単量体を用いることもできる。
前記一般式(2)において、R7は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、好ましくは水素原子又はメチル基である。また、前記一般式(2)中のR8、R9、R10、R11、及びR12は互いに同一でも異なっていてもよい。R8、R9、R10、及びR11は、それぞれ独立してメチル基又はフェニル基であることが好ましく、R12はメチル基、ブチル基、又はフェニル基であることが好ましい。また、前記一般式(2)中のpは0〜10の整数であり、好ましくは3である。また、前記一般式(2)中のqは2以上の整数であり、好ましくは10以上の整数、より好ましくは30以上の整数である。
前記一般式(2)において、R7は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、好ましくは水素原子又はメチル基である。また、前記一般式(2)中のR8、R9、R10、R11、及びR12は互いに同一でも異なっていてもよい。R8、R9、R10、及びR11は、それぞれ独立してメチル基又はフェニル基であることが好ましく、R12はメチル基、ブチル基、又はフェニル基であることが好ましい。また、前記一般式(2)中のpは0〜10の整数であり、好ましくは3である。また、前記一般式(2)中のqは2以上の整数であり、好ましくは10以上の整数、より好ましくは30以上の整数である。
このような片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)は、公知の方法で調製した化合物を用いるか、あるいは市販品を用いることができる。市販品として、例えば、サイラプレーンFM−0711(数平均分子量1,000、チッソ株式会社製)、サイラプレーンFM−0721(数平均分子量5,000、チッソ株式会社製)、サイラプレーンFM−0725(数平均分子量10,000、チッソ株式会社製)、X−22−174DX(数平均分子量4,600、信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
本発明においては、前記一般式(1)で表される片末端ラジカル重合性ポリシロキサンを単独で又は2種類以上混合して、あるいは前記一般式(2)で表される片末端ラジカル重合性ポリシロキサンを単独で又は2種類以上混合して使用することができ、更には前記一般式(1)で表される片末端ラジカル重合性ポリシロキサンの1種若しくはそれ以上と前記一般式(2)で表される片末端ラジカル重合性ポリシロキサンの1種若しくはそれ以上とを混合して使用することができる。
これらの片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)は、使用する単量体全量に対して4〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲で用いられる。
(2.3)非反応性ラジカル重合性単量体(B3)
前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)、すなわち、ラジカル重合反応条件下において前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と二重結合による重合反応以外には反応しないラジカル重合性単量体(B3)は、その二重結合部分において、ラジカル重合反応条件下で前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と二重結合による重合反応によって結合することは言うまでもない。
前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)、すなわち、ラジカル重合反応条件下において前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と二重結合による重合反応以外には反応しないラジカル重合性単量体(B3)は、その二重結合部分において、ラジカル重合反応条件下で前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と二重結合による重合反応によって結合することは言うまでもない。
この非反応性ラジカル重合性単量体(B3)は、置換基を有しているかあるいは置換基を有していない単量体であり、その置換基は官能基(二重結合を除く)であることができる。但し、この官能基(二重結合を除く)は、ラジカル重合反応条件下において前記ラジカル重合性フッ素樹脂(B1)とは反応しないものであることが必要である。このような官能基(二重結合を除く)を含む置換基としては、具体的には、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子)、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ラウリル基、又はステアリル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、トリル基、又はキシリル基)、又はアルキル部分の炭素数が1〜10でアリール部分の炭素数が6〜10のアラルキル基(例えば、ベンジル基)〔前記のアルキル基、アリール基及びアラルキル基をまとめて、以下単に「炭化水素基R」と称することがある〕、水酸基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、ヒドロキシフェニル基、又は4−ヒドロキシメチルフェニル基)、ニトリル基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、シアノエチル基)、エーテル基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、メトキシメチル基、エトキシエチル基、又はメトキシメトキシメチル基)、エステル基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、アセトキシメチル基)、第3アミノ基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、ジメチルアミノメチル基、又はジエチルアミノエチル基)、エポキシ基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、グリシジル基、又は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基)、アミド基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R、カルボキシル基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、カルボキシメチル基)、ウレタン基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R、尿素基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R、アルコキシシリル基1個又は複数個を有する前記炭化水素基R(例えば、トリメトキシシリルメチル基、又はジメトキシメチルシリルメチル基)等を挙げることができる。
一方、前記のラジカル重合の際に、前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と反応する可能性がある置換基(官能基)としては、例えば、酸ハロゲン化物(例えば、カルボン酸塩化物、カルボン酸臭化物、リン酸塩化物、又はスルホン酸塩化物)、酸無水物(例えば、無水マレイン酸)、イソシアネート化合物等を挙げることができる。前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)は、これらの官能基をもつことはできないが、前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と前記の条件下で反応しない任意の官能基を有することができる。
本発明において用いることのできる非反応性ラジカル重合性単量体(B3)としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、又はビニルトルエン等のスチレン系単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、又はベンジル(メタ)アクリレート等の炭化水素基をもつ(メタ)アクリレート系単量体;これらの(メタ)アクリレート系単量体の水素原子をフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子等で置換した(メタ)アクリレート系単量体;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、又は分岐状モノカルボン酸のビニルエステル(ベオバ;シェル化学株式会社製)等のビニルエステル系単量体;アクリロニトリル、又はメタクリロニトリル等のアクリロニトリル系単量体;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、又はシクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル系単量体;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、又はジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド系単量体;ビニルピリジン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、4−(N,N−ジメチルアミノ)スチレン、又はN−{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}ピペリジン等の塩基性窒素含有ビニル化合物系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、又は3,4−エポキシビニルシクロヘキサン等のエポキシ基含有ビニル化合物系単量体;(メタ)アクリル酸、アンゲリカ酸、クロトン酸、マレイン酸、4−ビニル安息香酸、p−ビニルベンゼンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、又はモノ{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェート等の酸性ビニル化合物系単量体;p−ヒドロキシメチルスチレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、又はこれらのε−カプロラクトン付加物、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸若しくはシトラコン酸のようなα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とε−カプロラクトンとの付加物、又は前記のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、分岐状モノカルボン酸グリシジルエステル(カージュラE,シェル化学株式会社製)のようなエポキシ化合物との付加物等の水酸基含有ビニル化合物系単量体;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシエチルメチルジメトキシシラン等のシラン化合物系単量体;エチレン、又はプロピレン等のオレフィン系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、又はクロロトリフルオロエチレン等のハロゲン化オレフィン系単量体;その他マレイミド、ビニルスルホン等を挙げることができる。
前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)としては、前記の単量体を単独で用いても、あるいは2種類以上を混合して用いてもよく、主として共重合性の観点から(メタ)アクリレート系単量体が好ましく用いられる。
前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)は、使用する単量体全量に対し15〜94重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲で用いられる。
本発明において、前記の片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)と前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)との合計使用重量に対する前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)の使用重量の比率〔すなわち、B1/(B2+B3);以下、「フッ素樹脂/アクリル比」と称することがある〕は、2/1〜1/50の範囲であることが好ましい。
(2.4)調製方法・特性など
前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と、前記の片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)と、前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)とを用いてフッ素系グラフト共重合体(B)を調製するには、公知慣用の任意の重合方法を用いることができ、特には溶液ラジカル重合法又は非水分散ラジカル重合法を用いるのが最も簡便であり、特に好ましい。
前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)と、前記の片末端ラジカル重合性ポリシロキサン(B2)と、前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)とを用いてフッ素系グラフト共重合体(B)を調製するには、公知慣用の任意の重合方法を用いることができ、特には溶液ラジカル重合法又は非水分散ラジカル重合法を用いるのが最も簡便であり、特に好ましい。
重合の際に用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、又は芳香族炭化水素の混合物(ソルベッソ100,エッソ石油株式会社製)等の芳香族炭化水素系化合物;n−ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ミネラルスピリット、又はケロシン等の脂肪族、脂環族炭化水素系化合物;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、又はブチルセロソルブアセテート等のエステル系化合物;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチルセロソルブ、又はブチルセロソルブ等のアルコール系化合物等が挙げることができ、それらの溶剤を単独で又は2種類以上を組合せて用いることができる。
前記の重合は、公知慣用の種々のラジカル重合開始剤、例えば、アゾ系化合物又は過酸化物のラジカル重合開始剤を用いて、常法により実施することができる。重合時間は特に制限されないが、通常1〜48時間の範囲が選ばれる。また、重合温度は通常30〜120℃、好ましくは60〜100℃である。前記の重合は、更に必要に応じて公知慣用の連鎖移動剤、例えば、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、又はα−メチルスチレンダイマー等を添加して実施することもできる。
上記方法によって得られるフッ素系グラフト共重合体の分子量は特に限定されるものではないが、その重量平均分子量が、ポリスチレン換算のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、好ましくは約5,000〜2,000,000(より好ましくは約10,000〜1,000,000)の範囲である。
上記方法によって得られるフッ素系グラフト共重合体の水酸基価や酸価は、その性質を左右する因子の一つである。この水酸基価や酸価は、前記のラジカル重合性フッ素樹脂(B1)成分の水酸基価や酸価で調整することができ、更に、前記の非反応性ラジカル重合性単量体(B3)成分中に、水酸基やカルボキシル基を有する単量体が含まれる場合には、その使用量によって調整することができる。このようにして得られるフッ素系グラフト共重合体(フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマー)は、水酸基価が0.1mgKOH/g以上もしくは酸価が0.1mgKOH/g以上であることが好ましい。
(3)硬化剤(C)
接着剤層13には、上述のポリマー(A)及びフッ素系グラフト共重合体(B)の他に、硬化剤を加えることができる。硬化剤としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等やその混合物を使用することができる。
接着剤層13には、上述のポリマー(A)及びフッ素系グラフト共重合体(B)の他に、硬化剤を加えることができる。硬化剤としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等やその混合物を使用することができる。
硬化後の耐熱性が良い点で特にエポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂は硬化して接着作用を呈するものであればよい。エポキシ樹脂としては、高Tg(ガラス転移温度)化を目的に多官能エポキシ樹脂を加えてもよく、多官能エポキシ樹脂としてはフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが例示される。エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として通常用いられているものを使用でき、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三弗化硼素及びフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有する化合物であるビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる。特に吸湿時の耐電食性に優れるためフェノール樹脂であるフェノールノボラック樹脂やビスフェノールノボラック樹脂等を用いるのが好ましい。また、硬化剤とともに硬化促進剤を用いることが、硬化のための熱処理の時間を短縮できる点で好ましい。
(4)硬化促進剤(D)
接着剤層13には、助剤として硬化促進剤等を使用することもできる。本発明に用いることができる硬化促進剤としては特に制限が無く、例えば、第三級アミン、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩などを用いることができる。本発明において好ましく使用されるイミダゾール類としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用することもできる。イミダゾール類は、例えば、四国化成工業(株)から、2MZ,2E4MZ,2PZ−CN,2PZ−CNS,2PHZという商品名で市販されている。
接着剤層13には、助剤として硬化促進剤等を使用することもできる。本発明に用いることができる硬化促進剤としては特に制限が無く、例えば、第三級アミン、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩などを用いることができる。本発明において好ましく使用されるイミダゾール類としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用することもできる。イミダゾール類は、例えば、四国化成工業(株)から、2MZ,2E4MZ,2PZ−CN,2PZ−CNS,2PHZという商品名で市販されている。
(5)フィラー(E)
接着剤層13には、フィラーを配合してもよい。フィラーとしては、結晶シリカ、溶融シリカ、合成シリカ等のシリカや、アルミナ、ガラスバルーン等の無機フィラーがあげられる。硬化性保護膜形成層に無機フィラーを添加することにより、硬化後の接着剤の硬度を向上させることができる。また、硬化後の接着剤の熱膨張係数を半導体ウエハの熱膨張係数に近づけることができ、これによって半導体ウエハの反りを低減することができる。フィラーとしてはシリカが好ましく、特に半導体装置の誤作動の要因となるα線の線源を極力除去したタイプが最適である。フィラーの形状としては、球形、針状、無定型タイプのものいずれも使用可能であるが、特に最密充填の可能な球形のフィラーが好ましい。
接着剤層13には、フィラーを配合してもよい。フィラーとしては、結晶シリカ、溶融シリカ、合成シリカ等のシリカや、アルミナ、ガラスバルーン等の無機フィラーがあげられる。硬化性保護膜形成層に無機フィラーを添加することにより、硬化後の接着剤の硬度を向上させることができる。また、硬化後の接着剤の熱膨張係数を半導体ウエハの熱膨張係数に近づけることができ、これによって半導体ウエハの反りを低減することができる。フィラーとしてはシリカが好ましく、特に半導体装置の誤作動の要因となるα線の線源を極力除去したタイプが最適である。フィラーの形状としては、球形、針状、無定型タイプのものいずれも使用可能であるが、特に最密充填の可能な球形のフィラーが好ましい。
また、ワニス化の溶剤は、比較的低沸点の、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、ブチルセロソルブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノールなどを用いるのが好ましい。また、塗膜性を向上するなどの目的で、高沸点溶剤を加えても良い。高沸点溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
接着剤層13の厚さは特に制限されるものではないが、通常5〜100μm程度が好ましい。また、接着剤層13は粘着テープ12の粘着剤層12bの全面に積層してもよいが、予め貼り合わされる半導体ウエハ1に応じた形状に切断された(プリカットされた)接着剤層13を粘着剤層12bの一部に積層してもよい。半導体ウエハ1に応じた形状に切断された接着剤層13を積層した場合、図3に示すように、半導体ウエハ1が貼り合わされる部分には接着剤層13があり、ダイシング用のリングフレーム20が貼り合わされる部分には接着剤層13がなく粘着テープ12の粘着剤層12bのみが存在する。一般に、接着剤層13は被着体と剥離しにくいため、プリカットされた接着剤層13を使用することで、リングフレーム20は粘着テープ12に貼り合わすことができ、使用後のシート剥離時にリングフレーム20への糊残りを生じにくいという効果が得られる。
このように調製された接着剤層は、ダイシング時には完全に硬化しない状態で半導体ウエハ及び粘着剤層から剥離しないように接着し、ダイボンディング時には硬化することにより半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着する機能を有する。このような接着剤層としては、表面自由エネルギーが15〜39mJ/m2であることが好ましく、表面自由エネルギーが18〜39mJ/m2であることがより好ましい。また、硬化前の仮固着状態におけるせん断接着力は、3.0MPa以上であることが好ましい。また、硬化後のせん断接着力が、4.0MPa以上であることが好ましく、6.0MPa以上であることがより好ましい。
[ダイシング・ダイボンディングフィルムの使用方法]
次に、図2に示す本発明の半導体ダイシング・ダイボンディングフィルム10を使用して、接着剤層付き半導体チップを製造する方法について、図3〜図6を参照しながら説明する。
次に、図2に示す本発明の半導体ダイシング・ダイボンディングフィルム10を使用して、接着剤層付き半導体チップを製造する方法について、図3〜図6を参照しながら説明する。
半導体装置の製造工程の中で、ダイシング・ダイボンディングフィルム10は、以下のように使用される。図3には、ダイシング・ダイボンディングフィルム10に、半導体ウエハ1とリングフレーム20とが貼り合わされた様子を示した。まず、図3に示すように、粘着テープ12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付け、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせる。これらの貼り付け順序に制限はなく、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせた後に粘着テープ12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付けてもよい。また、粘着テープ12のリングフレーム20への貼り付けと、半導体ウエハ1の接着剤層13への貼り合わせとを、同時に行っても良い。
そして、半導体ウエハ1のダイシング工程を実施し(図4)、次いで、粘着テープ12にエネルギー線として例えば紫外線を照射する工程を実施する。具体的には、薄型砥石21によって半導体ウエハ1と接着剤層13とをダイシングするため、吸着テーブル22により、ダイシング・ダイボンディングフィルム10を粘着テープ12面側から吸着支持する。そして、薄型砥石21によって半導体ウエハ1と接着剤層13を半導体チップ2単位に切断して個片化し、その後、粘着テープ12の下面側からエネルギー線を照射する。このエネルギー線照射によって、粘着剤層12bを硬化させてその粘着力を低下させる。なお、エネルギー線の照射に代えて、加熱などの外部刺激によって粘着テープ12の粘着剤層12bの粘着力を低下させてもよい。粘着剤層12bが二層以上の粘着剤層により積層されて構成されている場合、各粘着剤層の内の一層又は全層をエネルギー線照射によって硬化させて、各粘着剤層の内の一層又は全層の粘着力を低下させても良い。
その後、図5に示すように、ダイシングされた半導体チップ2及び接着剤層13を保持した粘着テープ12をリングフレーム20の径方向に引き伸ばすエキスパンド工程を実施する。具体的には、ダイシングされた複数の半導体チップ2及び接着剤層13を保持した状態の粘着テープ12に対して、中空円柱形状の突き上げ部材30を、粘着テープ12の下面側から上昇させ、粘着テープ12をリングフレーム20の径方向に引き伸ばす。エキスパンド工程により、半導体チップ2同士の間隔を広げ、CCDカメラ等による半導体チップ2の認識性を高めるとともに、ピックアップの際に隣接する半導体チップ同士2が接触することによって生じる半導体チップ同士の再接着を防止することができる。
エキスパンド工程を実施した後、図6に示すように、粘着テープ12をエキスパンドした状態のままで、半導体チップ2をピックアップするピックアップ工程を実施する。具体的には、粘着テープ12の下面側から半導体チップ2を突き上げピン31によって突き上げるとともに、粘着テープ12の上面側から吸着コレット32で半導体チップ2を吸着することで、個片化された半導体チップ2を接着剤層13とともにピックアップする。そして、ピックアップ工程を実施した後、ダイボンディング工程を実施する。具体的には、ピックアップ工程で半導体チップ2とともにピックアップされた接着剤層13により、半導体チップ2をリードフレームやパッケージ基板等に接着する。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)サンプルの作製
(1.1)実施例1
(ダイボンドフィルムの作製)
官能基としてヒドロキシ基とカルボキシル基を有するアクリル酸エステル共重合体(質量平均分子量90万、ガラス転移温度−13℃、酸価5mgKOH/g)100質量部に対して、側鎖にシロキサン結合を有するフッ素系グラフト共重合体としてフッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)0.1質量部を加え、硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1200、軟化点70℃)25質量部、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量104、軟化点80℃)60質量部、硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CN(四国化成株式会社製、商品名))1質量部、充填材として平均粒径1.0μmのシリカフィラー450質量部を加えて熱硬化性の接着剤組成物を得た。この接着剤組成物を、離型フィルムをなすPETフィルムにグラビアコーターで塗工し、熱風乾燥炉で乾燥して乾燥後の厚さ20μm接着剤層とPETフィルムとの積層体(ダイボンドフィルム)を得た。
(1.1)実施例1
(ダイボンドフィルムの作製)
官能基としてヒドロキシ基とカルボキシル基を有するアクリル酸エステル共重合体(質量平均分子量90万、ガラス転移温度−13℃、酸価5mgKOH/g)100質量部に対して、側鎖にシロキサン結合を有するフッ素系グラフト共重合体としてフッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)0.1質量部を加え、硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1200、軟化点70℃)25質量部、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量104、軟化点80℃)60質量部、硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CN(四国化成株式会社製、商品名))1質量部、充填材として平均粒径1.0μmのシリカフィラー450質量部を加えて熱硬化性の接着剤組成物を得た。この接着剤組成物を、離型フィルムをなすPETフィルムにグラビアコーターで塗工し、熱風乾燥炉で乾燥して乾燥後の厚さ20μm接着剤層とPETフィルムとの積層体(ダイボンドフィルム)を得た。
(粘着テープ(ダイシングフィルム)の作製)
粘着テープ(ダイシングフィルム)は種々あり、どのように製造されたものでも構わない。本実施例では、まず、50℃で48時間、あらかじめ乾燥した低密度ポリエチレン(ノバテックLL(日本ポリエチレン株式会社製、商品名))を溶融し、押出し機を用いて厚さ100μmの長尺フィルム状に基材フィルムを成形した。
粘着テープ(ダイシングフィルム)は種々あり、どのように製造されたものでも構わない。本実施例では、まず、50℃で48時間、あらかじめ乾燥した低密度ポリエチレン(ノバテックLL(日本ポリエチレン株式会社製、商品名))を溶融し、押出し機を用いて厚さ100μmの長尺フィルム状に基材フィルムを成形した。
これとは別に、溶媒のトルエン400g中に、n−ブチルアクリレート128g、2−エチルヘキシルアクリレート307g、メチルメタアクリレート67g、メタクリル酸1.5g、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、官能基をもつポリマー溶液を得た。次にこのポリマー溶液に、放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物として、別にメタクリル酸とエチレングリコールから合成した2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.5g、重合禁止剤としてハイドロキノンを適宜滴下量を調整して加え反応温度および反応時間を調整して、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物の溶液を得た。
続いて、この溶液中の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物100質量部に対してポリイソシアネート(コロネートL(日本ポリウレタン社製、商品名))1質量部を加え、光重合開始剤(イルガキュアー184(日本チバガイギー社製、商品名))0.5質量部、溶媒として酢酸エチル150質量部を化合物(A)溶液に加えて混合して、放射線硬化性の粘着剤組成物を調製した。そして、上述のように成形した基材フィルム上に、前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、110℃で10分間乾燥して粘着テープを得た。
以上のようにして得られたダイボンドフィルムと粘着テープ(ダイシングフィルム)とを、接着剤層面と粘着剤層面とが接するように貼合し、基材フィルム、粘着剤層、接着剤層、離型フィルムがこの順で積層された図2に示すような離型フィルム付きのダイシング・ダイボンディングフィルムを得た。このダイシング・ダイボンディングフィルムを実施例1のサンプルとした。
(1.2)実施例2
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)の添加量を3質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例2のサンプルとした。
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)の添加量を3質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例2のサンプルとした。
(1.3)実施例3
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)の添加量を20質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例3のサンプルとした。
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022(富士化成工業株式会社製、商品名)の添加量を20質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例3のサンプルとした。
(1.4)実施例4
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−101(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを0.1質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例4のサンプルとした。
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−101(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを0.1質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例4のサンプルとした。
(1.5)実施例5
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−101(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを3質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例5のサンプルとした。
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−101(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを3質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例5のサンプルとした。
(1.6)実施例6
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−212(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを20質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例6のサンプルとした。
実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーの種類をZX−212(富士化成工業株式会社製、商品名)に変えて、これを20質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを実施例6のサンプルとした。
(1.7)比較例1
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーのみを全く添加せずに接着剤組成物を調製した。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例1のサンプルとした。
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーのみを全く添加せずに接着剤組成物を調製した。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例1のサンプルとした。
(1.8)比較例2
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022の添加量を30質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例2のサンプルとした。
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022の添加量を30質量部に変えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例2のサンプルとした。
(1.9)比較例3
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022に変えて、EBECRYL1360(シリコンアクリレート、ダイセルサイテック株式会社製、商品名)を0.1質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例3のサンプルとした。
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022に変えて、EBECRYL1360(シリコンアクリレート、ダイセルサイテック株式会社製、商品名)を0.1質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例3のサンプルとした。
(1.10)比較例4
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022に変えて、EBECRYL1360(シリコンアクリレート、ダイセルサイテック株式会社製、商品名)を3質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例4のサンプルとした。
比較のために、実施例1のサンプル作製において、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーZX−022に変えて、EBECRYL1360(シリコンアクリレート、ダイセルサイテック株式会社製、商品名)を3質量部加えた。これ以外は実施例1と全く同様の手法によりダイシング・ダイボンディングフィルムを作製し、これを比較例4のサンプルとした。
(2)サンプルの評価
(2.1)表面自由エネルギー
上記実施例及び比較例の各サンプルの接着剤層の表面に対する水及びジヨードメタンの接触角を測定(液滴容量:3μL、滴下後読み取り時間:1分以内)し、測定により得られた水及びジヨードメタンの接触角から、幾何平均法を使って、図1に示す式により表面自由エネルギーを算出した。算出した表面自由エネルギーの結果を表1に示す。
(2.1)表面自由エネルギー
上記実施例及び比較例の各サンプルの接着剤層の表面に対する水及びジヨードメタンの接触角を測定(液滴容量:3μL、滴下後読み取り時間:1分以内)し、測定により得られた水及びジヨードメタンの接触角から、幾何平均法を使って、図1に示す式により表面自由エネルギーを算出した。算出した表面自由エネルギーの結果を表1に示す。
(2.2)仮固着せん断接着力
上記実施例及び比較例の各サンプルについて、半導体チップを、基板、リードフレーム又は半導体チップに対して仮固着した際のせん断接着力である仮固着せん断接着力を以下の通り測定した。
上記実施例及び比較例の各サンプルについて、半導体チップを、基板、リードフレーム又は半導体チップに対して仮固着した際のせん断接着力である仮固着せん断接着力を以下の通り測定した。
作製したダイシング・ダイボンディングフィルムをウエハ(12インチ)へ70℃で1分間加熱貼合した後、ウエハを5mm×5mmの接着剤層が付いたチップにダイシングした。この接着剤層が付いたチップを、基板に対して接着剤層が接するように載せ、基板に対して垂直に荷重(0.1MPa)をかけるとともに150℃で3秒間加熱した。これにより、接着剤層によりチップが基板に仮固着された試験片を得た。なお、この状態では接着剤層は完全に硬化していない。この試験片の基板を熱板に固定した状態でチップをプッシュプルゲージにて速度0.125mm/秒の速度、熱板温度が25℃で水平方向(基板と平行な方向)に押して、せん断接着力を測定した。結果を表1に示す。
(2.3)硬化後のせん断接着力
上記実施例及び比較例の各サンプルについて、接着剤層を硬化させ、半導体チップを、基板、リードフレーム又は半導体チップに対して固着した際のせん断接着力を以下の通り測定した。
上記実施例及び比較例の各サンプルについて、接着剤層を硬化させ、半導体チップを、基板、リードフレーム又は半導体チップに対して固着した際のせん断接着力を以下の通り測定した。
作製したダイシングダイボンドシートをウエハへ70℃で1分間加熱貼合した後、半導体ウエハを5mm×5mmのチップにダイシングした。この接着剤層が付いたチップを、基板に対して接着剤層が接するように載せ、基板に対して垂直に荷重(0.1MPa)をかけるとともに150℃で3秒間加熱した。その後、175℃で4時間加熱し、接着剤層を硬化させた。これにより、硬化した接着剤層によりチップが基板に固着された試験片を得た。この試験片の基板を熱板に固定した状態で、チップをプッシュプルゲージにて速度0.125mm/秒の速度、熱板温度が265℃で水平方向(基板と平行な方向)に押して、せん断接着力を測定した。結果を表1に示す。
(2.4)ピックアップ性
上記実施例及び比較例の各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープを、厚み50μmのシリコンウエハに70℃で10秒間加熱貼合した後、10mm×10mmのチップにダイシングした。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm2照射した後、シリコンウエハ中央部のチップ50個についてダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名:CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップチップ個数でのピックアップ成功率を求めた。その際、ピックアップされた素子において、粘着剤層から剥離した接着剤層が保持されているものをピックアップが成功したものとし、ピックアップ成功率を算出した。その算出結果を表1に示す。表1中、◎、○、△、×の基準(ピックアップ性の基準)は下記のとおりである。
上記実施例及び比較例の各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープを、厚み50μmのシリコンウエハに70℃で10秒間加熱貼合した後、10mm×10mmのチップにダイシングした。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm2照射した後、シリコンウエハ中央部のチップ50個についてダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名:CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップチップ個数でのピックアップ成功率を求めた。その際、ピックアップされた素子において、粘着剤層から剥離した接着剤層が保持されているものをピックアップが成功したものとし、ピックアップ成功率を算出した。その算出結果を表1に示す。表1中、◎、○、△、×の基準(ピックアップ性の基準)は下記のとおりである。
「◎」…突き上げピンによる突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%である。
「○」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
「△」…突き上げ高さ0.7mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
「×」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
「○」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
「△」…突き上げ高さ0.7mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
「×」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である。
(2.5)パッケージ信頼性
上記実施例及び比較例の各サンプルのダイシングダイボンドシートを70℃で1分間ウエハへ加熱貼合した後、ウエハを10mm×10mmのチップにダイシングした。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm2照射した後、ダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップした接着剤層付きチップのシリコンチップ上にアルミ配線を形成した模擬素子を、接着剤層を介して、銀メッキされたFR4基板上にダイボンディングし、175℃、70kgf/cm2、成形時間120秒の条件で、1.0mm厚のBGAパッケージ20個を成形し、180℃、4時間ポストキュアし、これを評価パッケージとして用いた。その後、得られたパッケージを、予め260℃に調整したハンダ浴に10秒間浸けた後、超音波探査装置(日立建機(株)製 Hyper)を用いて、透過法にてパッケージクラックの有無を評価した。その評価結果を表1に示す。ここでは、20個の評価パッケージ中、クラックのある不良パッケージがいくつかあるかの個数で評価した。
上記実施例及び比較例の各サンプルのダイシングダイボンドシートを70℃で1分間ウエハへ加熱貼合した後、ウエハを10mm×10mmのチップにダイシングした。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm2照射した後、ダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップした接着剤層付きチップのシリコンチップ上にアルミ配線を形成した模擬素子を、接着剤層を介して、銀メッキされたFR4基板上にダイボンディングし、175℃、70kgf/cm2、成形時間120秒の条件で、1.0mm厚のBGAパッケージ20個を成形し、180℃、4時間ポストキュアし、これを評価パッケージとして用いた。その後、得られたパッケージを、予め260℃に調整したハンダ浴に10秒間浸けた後、超音波探査装置(日立建機(株)製 Hyper)を用いて、透過法にてパッケージクラックの有無を評価した。その評価結果を表1に示す。ここでは、20個の評価パッケージ中、クラックのある不良パッケージがいくつかあるかの個数で評価した。
表1の測定結果から、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを配合しない比較例1の表面自由エネルギーは41mJ/m2であったが、実施例1から6のサンプルでは主成分であるアクリル系共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部添加することにより表面自由エネルギーが18〜39mJ/m2まで下がり、仮固着力が低下することが分かる。仮固着力を少し低下させることによってピックアップ成功率を向上できる。また硬化した後には無添加品と同等な6.0MPa以上の範囲のせん断接着力が得られており、接着テープの信頼性は維持できている。
また、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを30質量部添加した比較例2の接着テープは仮固着力が3.0MPa以下であり、個片化した接着剤層付き半導体チップと接着剤層との界面で剥離が生じ、チップ飛びによるピックアップ性が悪化する。さらに実施例より比較的に仮固着力が高く、表面自由エネルギーが比較的に高い比較例3、4の接着テープはピックアップミスが発生した。
以上のことから、接着剤層の一成分として、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを一定量含有させることは、十分な接着力を維持しつつ表面自由エネルギーを適度に低下させることができ、ピックアップ性、パッケージ信頼性の観点において有用であることがわかる。
1 半導体ウエハ
2 半導体チップ
10 ダイシング・ダイボンディングテープ
11 離型フィルム
12 粘着テープ
12a 基材フィルム
12b 粘着剤層
13 接着剤層
20 リングフレーム
21 薄型砥石
22 吸着テーブル
30 突き上げ部材
31 突き上げピン
32 吸着コレット
2 半導体チップ
10 ダイシング・ダイボンディングテープ
11 離型フィルム
12 粘着テープ
12a 基材フィルム
12b 粘着剤層
13 接着剤層
20 リングフレーム
21 薄型砥石
22 吸着テーブル
30 突き上げ部材
31 突き上げピン
32 吸着コレット
Claims (8)
- 半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着するための接着剤層を有する半導体用接着フィルムであって、
前記接着剤層は、アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーを0.01〜20質量部含有することを特徴とする半導体用接着フィルム。 - 前記フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーは、水酸基価が0.1mgKOH/g以上もしくは酸価が0.1mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記アクリル酸エステル共重合体及び前記フッ素樹脂/シロキサングラフト型ポリマーは、互いに結合しうる官能基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記アクリル酸エステル共重合体は、官能基としてヒドロキシ基及びカルボキシル基を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記接着剤層は、表面自由エネルギーが15〜39mJ/m2であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記接着剤層は、硬化することにより前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着するものであり、
前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを仮固着して硬化する前のせん断接着力が、3.0MPa以上であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の半導体用接着フィルム。 - 前記接着剤層は、硬化して前記半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを固着した際のせん断接着力が、4.0MPa以上であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の半導体用接着フィルム。
- 請求項1から7の何れか一項に記載の半導体用接着フィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、
半導体ウエハに前記半導体用接着フィルムの前記接着剤層を介してダイシングテープを貼合した後、半導体ウエハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に切断して接着剤層が付いた複数の半導体チップとし、当該接着剤層が付いた半導体チップと基板、リードフレーム又は半導体チップとを、前記接着剤層を介して接着することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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