JP2017031353A - 仮固定用テープ - Google Patents

仮固定用テープ Download PDF

Info

Publication number
JP2017031353A
JP2017031353A JP2015154396A JP2015154396A JP2017031353A JP 2017031353 A JP2017031353 A JP 2017031353A JP 2015154396 A JP2015154396 A JP 2015154396A JP 2015154396 A JP2015154396 A JP 2015154396A JP 2017031353 A JP2017031353 A JP 2017031353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive layer
temporary fixing
fixing tape
substrate
semiconductor wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015154396A
Other languages
English (en)
Inventor
和彦 丸山
Kazuhiko Maruyama
和彦 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2015154396A priority Critical patent/JP2017031353A/ja
Publication of JP2017031353A publication Critical patent/JP2017031353A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】仮固定時には、基板が備える凹部に対する水の浸入が的確に抑制または防止され、かつ、仮固定の後には、凹部への粘着層の残存が的確に抑制または防止し得る仮固定用テープを提供すること。【解決手段】本発明の仮固定用テープ200は、支持基材82と粘着層81とを備え、基板を加工するために基板を、粘着層81を介して支持基材82に仮固定し、基板の加工後に粘着層81にエネルギー線を照射することで基板を支持基材82から離脱させるために用いられ、基板は、加工を施す加工面の反対側に位置する保護面に複数の凹部を備え、深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率が70%以上であり、エネルギー線照射後における、粘着層81の基板に対する粘着力をA[N/mm]とし、粘着層81中における引裂き強度をB[N/mm]としたとき、A<Bなる関係を満足する。【選択図】図4

Description

本発明は、仮固定用テープに関するものである。
近年の電子機器の高機能化とモバイル用途への拡大に対応して半導体装置の高密度化、高集積化の要求が強まり、ICパッケージの小型化・大容量高密度化が進んでいる。
これらの半導体装置の製造方法としては、複数の半導体素子が作り込まれた半導体用ウエハをダイシングすることにより、複数の半導体素子に切断分離(個片化)し、次いで、得られた半導体素子を、金属リードフレームあるいは基板に接合した後、さらに、モールド樹脂により封止することで、半導体装置が製造される。
ここで、半導体素子ひいては半導体装置およびICパッケージの小型化を実現することを目的に、半導体用ウエハの半導体素子が作り込まれた表面と反対側の裏面を研削・研磨することで、得られる半導体素子の薄型化が行われている。
半導体用ウエハの裏面に研削・研磨の加工を行うには、半導体用ウエハを支持するための基材上に半導体用ウエハを、表面側で、一時的に仮固定する必要があり、そのため方法として、例えば、基材としてのPETフィルムに粘着層を設けた仮固定用テープ上に、半導体用ウエハを固定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、(1)研削・研磨の工程の際に、研削くずの洗い流しや半導体用ウエハの冷却のために用いられる研削水が、半導体素子に形成された回路に浸入するのを防止することを目的に、半導体素子が作り込まれることに起因して、表面に形成された凹部に対して、粘着層が高い追従率(充填率)で充填されていることが求められ、さらに、(2)仮固定の後、仮固定用テープを半導体用ウエハから剥離する際に、凹部(回路)内に、粘着層が残存(糊残り)しないことが求められる。
しかしながら、上記(1)の要求特性と(2)の要求特性とは、相反な事象であるため、これらを共に満足する粘着層を備える仮固定用テープが得られているとは言えないのが実情である。
なお、このような問題は、半導体用ウエハに限らず、仮固定用テープに固定した状態で加工を施す各種基板についても同様に生じている。
WO2009/28068号公報
本発明の目的は、仮固定時には、基板が備える凹部に対する水の浸入が的確に抑制または防止され、かつ、仮固定の後には、凹部への粘着層の残存が的確に抑制または防止し得る仮固定用テープを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(12)に記載の本発明により達成される。
(1) 支持基材と、該支持基材の一方の面に積層された粘着層とを備え、
基板を加工するために該基板を、前記粘着層を介して前記支持基材に仮固定し、前記基板の加工後に前記粘着層にエネルギー線を照射することで前記基板を前記支持基材から離脱させるために用いられる仮固定用テープであって、
前記基板は、前記加工を施す加工面の反対側に位置する保護面に複数の凹部を備え、深さ0.03mm、幅0.3mmの前記凹部に対する、前記エネルギー線照射前における前記粘着層の追従率が70%以上であり、かつ、前記エネルギー線照射後における、前記粘着層の前記基板に対する粘着力をA[N/mm]とし、前記粘着層中における引裂き強度をB[N/mm]としたとき、A<Bなる関係を満足することを特徴とする仮固定用テープ。
(2) 前記支持基材は、そのデュロメータD硬度が60°以下である上記(1)に記載の仮固定用テープ。
(3) 前記エネルギー線照射前において、23℃の温度条件下での前記粘着層のせん断接着力は、0.8MPa以上である上記(1)または(2)に記載の仮固定用テープ。
(4) 前記エネルギー線照射後において、前記粘着層は、その破断強度が10MPa以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(5) 前記エネルギー線照射前において、前記粘着層の前記基板に対する粘着力をD[cN/mm]とし、前記粘着層の保持力(JIS Z0237に規定)をE[mm]としたとき、D・Eは、500[cN]以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(6) 前記粘着層は、アクリル系共重合体、架橋剤、エネルギー線の照射により重合するエネルギー線重合性化合物およびエネルギー線重合開始剤を含有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(7) 前記アクリル系共重合体は、カルボキシル基含有モノマーおよびアミド基含有モノマーのうちの少なくとも1種を含む共重合体である上記(6)に記載の仮固定用テープ。
(8) 前記架橋剤は、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンである上記(6)または(7)に記載の仮固定用テープ。
(9) 前記エネルギー線重合性化合物は、ウレタンアクリレートオリゴマーである上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(10) 前記エネルギー線重合開始剤は、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンである上記(6)ないし(9)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(11) 前記基板は、半導体用ウエハである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の仮固定用テープ。
(12) 前記加工は、前記半導体用ウエハの加工面を研削して前記半導体用ウエハの厚さを薄くする半導体用ウエハ研削である上記(11)に記載の仮固定用テープ。
本発明によれば、仮固定時には、基板が備える凹部に対して、水が浸入してしまうのを的確に抑制または防止することができるとともに、仮固定の後には、凹部内において、粘着層が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
本発明の仮固定用テープを用いて製造された半導体装置の一例を示す縦断面図である。 図1に示す半導体装置を、本発明の仮固定用テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。 図1に示す半導体装置を、本発明の仮固定用テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。 本発明の仮固定用テープの実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明の仮固定用テープについて詳細に説明する。
まず、本発明の仮固定用テープを説明するのに先立って、本発明の仮固定用テープを用いて製造された半導体装置について説明する。
<半導体装置>
図1は、本発明の仮固定用テープを用いて製造された半導体装置の一例を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す半導体装置10は、QFP(Quad Flat Package)型の半導体パッケージであり、半導体チップ(半導体素子)20と、半導体チップ20を接着層60を介して支持するダイパッド30と、半導体チップ20と電気的に接続されたリード40と、半導体チップ20を封止するモールド部(封止部)50とを有している。
ダイパッド30は、金属基板で構成され、半導体チップ20を支持する支持体として機能を有するものである。
このダイパッド30は、例えば、Cu、Fe、Niやこれらの合金(例えば、Cu系合金や、Fe−42Niのような鉄・ニッケル系合金)等の各種金属材料で構成される金属基板や、この金属基板の表面に銀メッキや、Ni−Pdメッキが施されているもの、さらにNi−Pdメッキの表面にPd層の安定性を向上するために設けられた金メッキ(金フラッシュ)層が設けられているもの等が用いられる。
また、ダイパッド30の平面視形状は、通常、半導体チップ20の平面視形状に対応し、例えば、正方形、長方形等の四角形とされる。
ダイパッド30の外周部には、複数のリード40が、放射状に設けられている。
このリード40のダイパッド30と反対側の端部は、モールド部50から突出(露出)している。
リード40は、導電性材料で構成され、例えば、前述したダイパッド30の構成材料と同一のものを用いることができる。
また、リード40には、その表面に錫メッキ等が施されていてもよい。これにより、マザーボードが備える端子に半田を介して半導体装置10を接続する場合に、半田とリード40との密着性を向上させることができる。
ダイパッド30には、接着層60を介して半導体チップ20が固着(固定)されている。
この接着層60は、特に限定されないが、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ポリイミド系接着剤およびシアネート系接着剤等の各種接着剤を用いて形成される。また、接着層60には、銀粉や銅粉のような金属粒子が含まれていてもよい。これにより、接着層60の熱伝導性が向上することから、接着層60を介して半導体チップ20からダイパッド30に効率よく熱が伝達されるため、半導体チップ20の駆動時における放熱性が向上する。
また、半導体チップ20は、電極パッド21を有しており、この電極パッド21とリード40とが、ワイヤー22で電気的に接続されている。これにより、半導体チップ20と各リード40とが電気的に接続されている。
このワイヤー22の材質は、特に限定されないが、ワイヤー22は、例えば、Au線やAl線で構成することができる。
そして、ダイパッド30、ダイパッド30の上面側に設けられた各部材およびリード40の内側の部分は、モールド部50により封止されている。その結果として、リード40の外側の端部が、半導体封止材料の硬化物で構成されるモールド部50から突出している。
かかる構成の半導体装置は、例えば、本発明の仮固定用テープを用いて以下のようにして製造される。
<半導体装置の製造方法>
図2、図3は、図1に示す半導体装置を、本発明の仮固定用テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、図2、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[1A]まず、複数の半導体チップ20が作り込まれた半導体用ウエハ7と、支持基材82と、支持基材82の上面(一方の面)に積層された粘着層81とを有する仮固定用テープ200とを用意し、半導体用ウエハ7の表面(保護面)71に、仮固定用テープ200の粘着層81を表面71側にして、仮固定用テープ200を押圧することで、積層(貼付)する(図2(a)参照)。
すなわち、半導体用ウエハ7を仮固定用テープ200に仮固定する。
なお、複数の半導体チップ20は、半導体用ウエハ7の表面71側に作り込まれ、これに起因して、半導体用ウエハ7は、表面71に複数の凹部を備えている。
[2A]次に、半導体用ウエハ7の表面71とは反対側の裏面(加工面)72を、表面71側に仮固定用テープ200を貼付した状態で、研削または研磨(バックグラインド)する(図2(c)参照)。
この半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨は、図2(b)に示すように、例えば、研削装置(グラインダー)を用いて行うことができる。
かかる裏面72の研削により、半導体用ウエハ7の厚さは、半導体装置10が適用される電子機器によっても異なるが、好ましくは50μm以上600μm以下程度に設定され、より好ましくは50μm以上200μm以下程度に設定される。これにより、得られる半導体チップ20の薄型化が行われ、かかる半導体チップ20を備える半導体装置さらにはICパッケージの小型化を実現することができる。
[3A]次に、基材4と、基材4の上面に積層された粘着層2とを有する半導体用ウエハ加工用粘着テープ100(以下、単に「粘着テープ100」ということもある。)を用意し、図示しないダイサーテーブルの上に、粘着テープ100を設置し、その中心部122に裏面(仮固定用テープ200が積層されている表面71と反対側の面)72を、粘着層2の上に置き、軽く押圧することで、半導体用ウエハ7を積層(貼付)する(図2(d)参照)。
なお、粘着テープ100に半導体用ウエハ7を予め貼着した後に、ダイサーテーブルに設置しても良い。
[4A]次に、粘着層81に支持基材82を介してエネルギー線を照射することで、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力を低下させることで、図2(e)に示すように、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離する。
すなわち、半導体用ウエハ7の仮固定用テープ200への仮固定の状態を解除する。
なお、エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、イオンビームのような粒子線等や、またはこれらのエネルギー線を2種以上組み合わせたものが挙げられる。これらの中でも、特に、紫外線を用いるのが好ましい。紫外線によれば、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着性を効率よく低下させることができる。
[5A]次に、粘着層2の外周部121をウエハリング9で固定し、その後、図示しない、ダイシングソー(ブレード)を用いて半導体用ウエハ7を切断(ダイシング)して半導体用ウエハ7を個片化する(図3(a)参照)。
また、ブレードを用いた半導体用ウエハ7の切断は、図3(a)に示すように、基材4の厚さ方向の途中まで到達するように実施される。これにより、半導体用ウエハ7の個片化を確実に実施することができる。
[6A]次に、粘着テープ100が備える粘着層2にエネルギーを付与することで、粘着層2の半導体用ウエハ7に対する粘着性を低下させる。
これにより、粘着層2と半導体用ウエハ7との間で剥離が生じる状態とする。
粘着層2にエネルギーを付与する方法としては、特に限定されないが、例えば、粘着層2にエネルギー線を照射する方法、粘着層2を加熱する方法等が挙げられる。
また、エネルギー線としては、前記工程[4A]で説明したのと同様のものが挙げられる。
[7A]次に、粘着テープ100を図示しないエキスパンド装置で放射状に伸ばして、個片化した半導体用ウエハ7(半導体チップ20)を一定の間隔に開き(図3(b)参照)、その後、この半導体チップ20を、ニードル等を用いて突き上げた状態とし、この状態で、真空コレットまたはエアピンセットによる吸着等によりピックアップする(図3(c)参照)。
[8A]次に、ピックアップした半導体チップ20を、接着層60を介してダイパッド30上に搭載し、その後、半導体チップ20が備える電極パッド21とリード40とをワイヤーボンディングすることでワイヤー22により電気的に接続する。
[9A]次に、半導体チップ20をモールド部50で封止する。
このモールド部50による封止は、例えば、形成すべきモールド部50の形状に対応した内部空間を備える成形型を用意し、この内部空間内に配置された半導体チップ20を取り囲むように、粉末状をなす半導体封止材料を内部空間に充填する。そして、この状態で、半導体封止材料を加熱することにより硬化させて、半導体封止材料の硬化物とすることにより行われる。
以上のような工程を有する半導体装置の製造方法により、半導体装置10が得られる。より詳しくは、前記工程[1A]〜[9A]を実施した後に、前記工程[7A]〜[9A]を繰り返して実施することで、1つの半導体用ウエハ7から複数の半導体装置10を一括して製造することができる。
以下、このような半導体装置10の製造方法に用いられる仮固定用テープ200(本発明の仮固定用テープ)について説明する。
<仮固定用テープ>
図4は、本発明の仮固定用テープの実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
仮固定用テープ200は、図4に示すように、支持基材82と、この支持基材82の上面(一方の面)に積層された粘着層81とを備え、半導体用ウエハ7を加工するためにこの半導体用ウエハ7を、粘着層81を介して支持基材82に仮固定し、半導体用ウエハ7の加工後に粘着層81にエネルギー線を照射することで半導体用ウエハ7を支持基材82から離脱させるために用いられるものであり、1)半導体用ウエハ7は、表面(保護面)71に複数の凹部を備え、深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率が70%以上であり、かつ、2)エネルギー線照射後における、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力をA[N/mm]とし、粘着層81中における引裂き強度をB[N/mm]としたとき、A<Bなる関係を満足することを特徴とする。
このように、仮固定時、すなわち、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付したときに、1)深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率が70%以上となっている。そのため、前記工程[2A]において、裏面72を研削または研磨する際に、研削くずの洗い流しや半導体用ウエハの冷却のために用いられる研削水が、凹部に浸入するのを的確に抑制または防止することができる。また、仮固定の後に仮固定用テープ200を剥離するとき、すなわち、前記工程[4A]において、粘着層81にエネルギー線を照射して、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離するときに、2)エネルギー線照射後における、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力A[N/mm]と、粘着層81中における引裂き強度B[N/mm]とが、A<Bなる関係を満足している。そのため、前記工程[4A]において、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離する際に、凹部内に、粘着層81が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
以下、このような仮固定用テープ(バックグラインドテープ)200が有する、粘着層81と支持基材82とについて、詳述する。
<粘着層81>
粘着層81は、前記工程[2A]において、半導体用ウエハ7の裏面72を研削・研磨する際に、半導体用ウエハ7に粘着して、半導体用ウエハ7をこのものを介して支持基材82により支持する機能を有している。また、粘着層81は、この粘着層81に対するエネルギー線の照射により半導体用ウエハ7への粘着性が低下し、これにより、粘着層81と半導体用ウエハ7との間で容易に剥離を生じさせ得る状態となるものである。
特に、本発明では、上述のとおり、仮固定時、すなわち、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付するとき、1)深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率が70%以上となっている。かかる大きさの凹部に対する粘着層81の追従率が70%以上となっていれば、前記工程[2A]において、裏面72を研削または研磨する際に、研削くずの洗い流しや半導体用ウエハの冷却のために用いられる研削水が、凹部に浸入するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率が70%以上となっていればよいが、75%以上100%以下となっていることが好ましく、80%以上100%以下となっていることがより好ましい。これにより、研削水の凹部に対する浸入をより的確に抑制または防止することができる。
また、この粘着層81は、粘着層81に対するエネルギー線照射前において、23℃の温度条件下でのせん断接着力が0.8MPa以上であることが好ましく、0.9MPa以上2.0MPa以下であることがより好ましい。粘着層81のせん断接着力が、かかる大きさを示すことで、前記工程[2A]において、裏面72を研削または研磨する際に、粘着層81と半導体用ウエハ7との間で剥離が生じること、すなわち、凹部内において粘着層81が剥離することを、的確に抑制または防止することができる。
なお、このせん断接着力は、ステンレスで構成される2枚の試験片を用意し、これら試験片同士を、それぞれの一方の面において、縦・横25×25mmの粘着層81を介して接合した後に、試験片の両端を、これら同士が面方向で引き離されるように、200mm/minの引張速度で引っ張り、試験片同士が粘着層81を介して接合される接合部が破壊されるときの最大荷重を測定することにより求めることができる。
さらに、本発明では、上述のとおり、仮固定の後に仮固定用テープ200を剥離するとき、すなわち、前記工程[4A]において、粘着層81にエネルギー線を照射して、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離するときに、2)エネルギー線照射後における、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力A[N/mm]と、粘着層81中における引裂き強度B[N/mm]とが、A<Bなる関係を満足している。そのため、前記工程[4A]において、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離する際に、粘着層81の層内において亀裂が生じ、この亀裂において剥離するのが防止されることから、凹部内に、粘着層81が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、粘着力A[N/mm]と引裂き強度B[N/mm]とが、A<Bなる関係を満足していればよいが、1.5A<Bなる関係を満足しているのが好ましく、2.0A<Bなる関係を満足しているのがより好ましい。これにより、粘着層81の凹部内における残存をより的確に抑制または防止することができる。
また、この粘着層81は、粘着層81へのエネルギー線照射後において、その破断強度が10MPa以上であることが好ましく、12MPa以上20MPa以下であることがより好ましい。これにより、前記工程[4A]において、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離する際に、粘着層81の層内において亀裂が生じ、この亀裂において剥離するのが防止されることから、凹部内に、粘着層81が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、上記のような粘着層81へのエネルギー線照射後における粘着力Aおよび引裂き強度B等の関係の他、エネルギー線照射前における粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力等の関係を規定することによっても、凹部内への粘着層81の残存を防止する指標として用いることができ、具体的には、粘着層81へのエネルギー線照射前における粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力をD[cN/mm]とし、粘着層81の保持力(JIS Z0237に規定)をE[mm]としたとき、D・Eは、500cN以下であることが好ましく、100cN以上450cN以下であることがより好ましい。D・Eの大きさを、前記の大きさに設定することによっても、凹部内に、粘着層81が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
このような粘着層81は、例えば、(1)アクリル系共重合体と、(2)エネルギー線の照射により重合するエネルギー線重合性化合物と、(3)エネルギー線重合開始剤と、(4)架橋剤とを主材料として含有する樹脂組成物で構成される。
以下、樹脂組成物に含まれる各成分について、順次、詳述する。
(1)アクリル系共重合体
アクリル系共重合体(アクリル系樹脂)は、粘着性を有し、粘着層81へのエネルギー線の照射前に、半導体用ウエハ7に対する粘着性を粘着層81に付与するために、樹脂組成物中に含まれるものである。また、樹脂組成物に、アクリル系共重合体が含まれることで、粘着層81の耐熱性の向上を図ることができる。
このアクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー主成分とするポリマー(ホモポリマーまたはコポリマー)をベースポリマーとする共重合体のことを言う。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルのような(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸フェニルのような(メタ)アクリル酸アリールエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、特に、耐熱性に優れ、また、比較的容易かつ安価に入手できる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの双方を含む意味で用いることとする。
また、アクリル系共重合体は、上述したような関係式を満足し得るように、ポリマーを構成するモノマー成分として、(メタ)アクリル酸エステルの他に、共重合性モノマーを含むものが好ましく用いられる。
このような共重合性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシルのようなヒドロキシル基含有モノマー(水酸基含有(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸グリシジルのようなエポキシ基含有モノマー、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸のようなカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸、無水イタコン酸のような酸無水物基含有モノマー、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドのようなアミド基含有モノマー(アミド基含有(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルのようなアミノ基含有モノマー、(メタ)アクリロニトリルのようなシアノ基含有モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルのようなアルコキシ基含有モノマー、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素原子含有環を有するモノマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、共重合性モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマーのうちの少なくとも1種を含むのが好ましい。これにより、これらのモノマーに由来する共重合体をアクリル系共重合体として含有する粘着層81を、上述したような関係式をより容易に満足するものとすることができる。
これら共重合性モノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成する全モノマー成分に対して、40重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましい。
また、共重合性モノマーは、アクリル系共重合体を構成するポリマーにおける主鎖の末端に含まれるものであってもよいし、その主鎖中に含まれるもの、さらには、主鎖の末端と主鎖中との双方に含まれるものであってもよい。
さらに、共重合性モノマーには、ポリマー同士の架橋等を目的として、多官能性モノマーが含まれていてもよい。
多官能性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、このようなアクリル系共重合体(ポリマー)は、単一のモノマー成分または2種以上のモノマー成分の混合物を重合させることにより生成させることができる。また、これらモノマー成分の重合は、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、懸濁重合方法等の重合方法を用いて実施することができる。
以上、説明したモノマー成分を重合することにより得られるアクリル系共重合体としては、炭素−炭素二重結合を、側鎖、主鎖中または主鎖の末端に有しているアクリル系共重合体(「二重結合導入型アクリル系共重合体」と言うこともある。)であることが好ましい。アクリル系共重合体が二重結合導入型アクリル系共重合体である場合には、後述するエネルギー線重合性化合物(硬化性樹脂)の添加を省略したとしても、得られる粘着層81に、上述した粘着層81としての機能を発揮させることができる。
このような二重結合導入型アクリル系共重合体の合成方法(すなわち、アクリル系共重合体に炭素−炭素二重結合を導入する方法)としては、特に限定されず、例えば、共重合性モノマーとして官能基を有するモノマーを用いて共重合して、官能基を含有するアクリル系共重合体(「官能基含有アクリル系共重合体」と言うこともある。)を合成した後、官能基含有アクリル系共重合体中の官能基と反応し得る官能基と、炭素−炭素二重結合とを有する化合物(「炭素−炭素二重結合含有反応性化合物」と言うこともある。)を、官能基含有アクリル系共重合体に、炭素−炭素二重結合のエネルギー線硬化性(エネルギー線重合性)を維持した状態で、縮合反応または付加反応させることにより、二重結合導入型アクリル系共重合体を合成する方法等が挙げられる。
また、官能基含有アクリル系共重合体に炭素−炭素二重結合含有反応性化合物を縮合反応又は付加反応させる際には、触媒を用いることにより、前記反応を効果的に進行させることができる。このような触媒としては、特に制限されないが、ジラウリン酸ジブチルスズのようなスズ系触媒が好ましく用いられる。このスズ系触媒の含有量としては、特に制限されないが、例えば、官能基含有アクリル系共重合体100重量部に対して0.05重量部以上1重量部以下であることが好ましい。
また、アクリル系共重合体の重量平均分子量としては、好ましくは30万〜500万に設定され、より好ましくは40万〜300万に設定され、さらに好ましくは50万〜150万に設定される。アクリル系共重合体の重量平均分子量を前記範囲内に設定することにより、前記工程[4A]において、半導体用ウエハ7から仮固定用テープ200を剥離する際に、表面71に備える凹部に粘着層81の一部が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、アクリル系共重合体は、ヒドロキシル基やカルボキシル基(特に、ヒドロキシル基)のような、架橋剤やエネルギー線重合開始剤(光重合開始剤)に対して反応性を有する官能基(反応性官能基)を有していることが好ましい。これにより、架橋剤やエネルギー線重合開始剤がポリマー成分であるアクリル樹脂に連結するため、粘着層81からこれら架橋剤やエネルギー線重合開始剤が漏出することを的確に抑制または防止することができる。その結果、前記工程[4A]におけるエネルギー線照射時により、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着性が確実に低下される。
また、アクリル系共重合体は、粘着層81(樹脂組成物)において、30wt%以上70wt%以下で配合されることが好ましく、35wt%以上65wt%以下で配合されることがより好ましく、49.5wt%で配合されることがさらに好ましい。
上記のようにアクリル系共重合体の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、仮固定用テープ200の半導体用ウエハ7から剥離を、凹部内に、粘着層81が残存することなく、優れた精度で実施することができるようになる。また、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付した際に、凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができる。そのため、前記工程[2A]における半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨時の際に、研削水が凹部に対して浸入するのをより的確に抑制または防止することができる。
(2)エネルギー線重合性化合物
エネルギー線重合性化合物は、エネルギー線の照射により重合し、その結果、硬化する硬化性を備えるものである。この重合に起因する硬化によってアクリル系共重合体がエネルギー線重合性化合物の架橋構造に取り込まれ、その結果、粘着層81の粘着力が低下する。
このようなエネルギー線重合性化合物としては、例えば、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射によって三次元架橋可能な重合性炭素−炭素二重結合を、官能基として少なくとも2個以上分子内に有する低分子量化合物が用いられる。
具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物、エステルアクリレートオリゴマー、2−プロペニル−ジ−3−ブテニルシアヌレート等の炭素−炭素二重結合含有基を有しているシアヌレート系化合物、トリス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、2−ヒドロキシエチル ビス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス(2−アクリロキシエチル) 2−[(5−アクリロキシヘキシル)−オキシ]エチルイソシアヌレート、トリス(1,3−ジアクリロキシ−2−プロピル−オキシカルボニルアミノ−n−ヘキシル)イソシアヌレート、トリス(1−アクリロキシエチル−3−メタクリロキシ−2−プロピル−オキシカルボニルアミノ−n−ヘキシル)イソシアヌレート、トリス(4−アクリロキシ−n−ブチル)イソシアヌレートのような炭素−炭素二重結合含有基を有しているイソシアヌレート系化合物、市販のオリゴエステルアクリレート、芳香族系、脂肪族系等のウレタンアクリレート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、官能基数が6官能以上であるオリゴマーが含まれることが好ましく、官能基数が15官能以上であるオリゴマーが含まれることがより好ましい。これにより、エネルギー線の照射によりエネルギー線重合性化合物をより確実に硬化させることができる。また、このようなエネルギー線重合性化合物は、ウレタンアクリレートオリゴマーであることが好ましい。これにより、粘着層81に、適度な柔軟性を付与することができる。そのため、前記工程[4A]において、仮固定用テープ200を半導体用ウエハ7から剥離する際に、粘着層81の層内において亀裂が生じ、この亀裂において剥離するのが防止されることから、凹部内に、粘着層81が残存するのを的確に抑制または防止することができる。
なお、このウレタンアクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル型またはポリエーテル型等のポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナート等)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等)を反応させて得られたものが挙げられる。
エネルギー線重合性化合物は、その重量平均分子量が100〜10000程度であることが好ましく、200〜5000程度であることがより好ましい。さらに、エネルギー線重合性化合物の官能基数は、1〜10官能基程度であることが好ましく、2〜6官能基程度であることがより好ましい。かかる関係を満足することにより、前記効果をより顕著に発揮させることができる。
また、エネルギー線重合性化合物は、粘着層81(樹脂組成物)において、30wt%以上60wt%以下で配合されることが好ましく、35wt%以上55wt%以下で配合されることがより好ましく、42.4wt%で配合されることがさらに好ましい。
上記のようにエネルギー線重合性化合物の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、仮固定用テープ200の半導体用ウエハ7から剥離を、凹部内に、粘着層81が残存することなく、優れた精度で実施することができるようになる。また、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付した際に、凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができる。そのため、前記工程[2A]における半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨時の際に、研削水が凹部に対して浸入するのをより的確に抑制または防止することができる。
なお、このエネルギー線重合性化合物は、前述したアクリル系樹脂として、二重結合導入型アクリル系樹脂を用いた場合、すなわち、炭素−炭素二重結合を、側鎖、主鎖中または主鎖の末端に有しているものを用いた場合には、その樹脂組成物中への添加を省略するようにしてもよい。これは、アクリル系樹脂が二重結合導入型アクリル系樹脂である場合には、エネルギー線の照射により、二重結合導入型アクリル系樹脂が備える炭素−炭素二重結合の機能によって、粘着層81が硬化し、これにより、粘着層81の粘着力が低下することによる。
(3)エネルギー線重合開始剤
また、粘着層81は、エネルギー線の照射により半導体用ウエハ7に対する粘着性が低下するものであるが、エネルギー線として紫外線等を用いる場合には、樹脂組成物には、エネルギー線重合性化合物の重合開始を容易とするためにエネルギー線重合開始剤(光重合開始剤)を含有することが好ましい。
エネルギー線重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ミヒラーズケトン、アセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾイン、ジベンジル、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン、2−ナフタレンスルホニルクロリド、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、o−アクリルオキシベンゾフェノン、p−アクリルオキシベンゾフェノン、o−メタクリルオキシベンゾフェノン、p−メタクリルオキシベンゾフェノン、p−(メタ)アクリルオキシエトキシベンゾフェノン、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリラート、1,2−エタンジオールモノ(メタ)アクリラート、1,8−オクタンジオールモノ(メタ)アクリラートのようなアクリラートのベンゾフェノン−4−カルボン酸エステル、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、アゾビスイソブチロニトリル、β−クロールアンスラキノン、カンファーキノン、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート、ポリビニルベンゾフェノン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾール二量体、等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの中でも、ベンゾフェノン誘導体およびアルキルフェノン誘導体であることが好ましい。これらの化合物は分子中に反応性官能基として水酸基を生成するものを備えるものであり、この反応性官能基を介して、アクリル系共重合体やエネルギー線重合性化合物に連結することができ、エネルギー線重合開始剤としての機能をより確実に発揮させることができる。
また、エネルギー線重合開始剤は、粘着層81(樹脂組成物)において、1wt%以上5wt%以下で配合されることが好ましく、1.5wt%以上4.5wt%以下で配合されることがより好ましく、2.8wt%で配合されることがさらに好ましい。
上記のようにエネルギー線重合開始剤の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、仮固定用テープ200の半導体用ウエハ7から剥離を、凹部内に、粘着層81が残存することなく、優れた精度で実施することができるようになる。また、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付した際に、凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができる。そのため、前記工程[2A]における半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨時の際に、研削水が凹部に対して浸入するのをより的確に抑制または防止することができる。
(4)架橋剤
架橋剤は、樹脂組成物に含まれることで、エネルギー線重合性化合物の硬化性の向上を図るためのものである。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、尿素樹脂系架橋剤、メチロール系架橋剤、キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、多価金属キレート系架橋剤、酸無水物系架橋剤、ポリアミン系架橋剤、カルボキシル基含有ポリマー系架橋剤等が挙げられる。これらの中でもイソシアネート系架橋剤が好ましい。
イソシアネート系架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、多価イソシアネートのポリイソシアネート化合物およびポリイソシアネート化合物の三量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体または末端イソシアネートウレタンプレポリマーをフェノール、オキシム類等で封鎖したブロック化ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
また、多価イソシアネートとして、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの縮合化合物、2,6−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの縮合化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの縮合化合物、および、2,6−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの縮合化合物から成る群より選択される少なくとも1種の多価イソシアネートが好ましい。
また、架橋剤は、粘着層81(樹脂組成物)において、0.5wt%以上6.5wt%以下で配合されることが好ましく、1.0wt%以上5.5wt%以下で配合されることがより好ましく、5.3wt%で配合されることがさらに好ましい。上記のように架橋剤の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、仮固定用テープ200の半導体用ウエハ7から剥離を、凹部内に、粘着層81が残存することなく、優れた精度で実施することができるようになる。また、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付した際に、凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができる。そのため、前記工程[2A]における半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨時の際に、研削水が凹部に対して浸入するのをより的確に抑制または防止することができる。
(5)その他の成分
さらに、粘着層81を構成する樹脂組成物には、上述した各成分(1)〜(4)の他に他の成分として、粘着付与剤、老化防止剤、粘着調整剤、充填材、着色剤、難燃剤、軟化剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等のうちの少なくとも1種が含まれていてもよい。
なお、これらのうち粘着付与剤としては、特に限定されないが、例えば、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、粘着層81の厚さは、特に限定されないが、例えば、20μm以上100μm以下であるのが好ましく、30μm以上90μm以下であるのがより好ましく、40μm以上90μm以下であるのがさらに好ましい。粘着層81の厚さをかかる範囲内とすることで、粘着層81は、粘着層81へのエネルギー付与前には、良好な粘着力を発揮するとともに、粘着層81へのエネルギー付与後には、粘着層81と半導体用ウエハ7との間において、良好な剥離性を発揮する。
なお、粘着層81は、異なる前記樹脂組成物で構成される層を複数積層した積層体(多層体)で構成されるものであってもよい。
<支持基材82>
支持基材82は、主として樹脂材料からなり、この支持基材82上に設けられた粘着層81、ひいては、粘着層81上に貼付される半導体用ウエハ7を支持する機能を有している。
また、支持基材82は、前記工程[1A]において、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付する際に、粘着層81を半導体用ウエハ7の表面71に形成された凹部に押し込む押込板としても機能する。このような押込板としての機能を、支持基材82に付与するためには、支持基材82のJIS K7215に規定のデュロメータD硬度が60°以下であることが好ましく、デュロメータA硬度50°以上デュロメータD硬度50°以下であることがより好ましい。これにより、支持基材82に、粘着層81を凹部に押し込む押込板としての機能を発揮させることができ、半導体用ウエハ7に仮固定用テープ200を貼付する際に、凹部に対する、粘着層81の追従率を確実に70%以上とすることができる。
このような支持基材82が含有する樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、のようなポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレンのようなポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィン系樹脂(オレフィン系高分子)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、亜鉛イオン架橋体、ナトリウムイオン架橋体のようなアイオノマー、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体等のオレフィン系共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂(エステル類高分子)、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトンのようなポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)およびその水添物、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)およびその水添物、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロックコポリマー(SIBS)のようなスチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系高分子)、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのようなオレフィン系熱可塑性エラストマー(オレフィン系高分子)、アクリル樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリビニルイソプレン、ポリカーボネート(カーボネート系高分子)等の熱可塑性樹脂や、これらの熱可塑性樹脂の混合物が用いられ、中でも、オレフィン系高分子、オレフィン系共重合体、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、またはこれらの高分子の少なくとも1種が含有されている共重合物であることが好ましい。
これらの樹脂材料は、光(可視光線、近赤外線、紫外線)、X線、電子線等のエネルギー線を透過し得る材料であることから、前記工程[4A]において、エネルギー線を支持基材82側から支持基材82を透過させて粘着層81に照射する場合に好ましく用いることができる。
さらに、支持基材82は、鉱油のような軟化剤、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、マイカ、クレーのような充填材、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、分散剤、中和剤、着色剤等を含有するものであってもよい。
支持基材82の厚さは、特に限定されないが、例えば、10μm以上300μm以下であるのが好ましく、30μm以上200μm以下であるのがより好ましく、80μm以上200μm以下であるのがさらに好ましい。支持基材82の厚さがこの範囲内であると、前記工程[2A]における半導体用ウエハ7の研削・研磨を、優れた作業性により実施することができる。
さらに、支持基材82は、その表面に、粘着層81に含まれる構成材料と反応性を有する、ヒドロキシル基、アミノ基のような官能基が露出していることが好ましい。
また、支持基材82は、異なる前記樹脂材料で構成される層を複数積層した積層体(多層体)で構成されるものであってもよい。さらに、前記樹脂材料をドライブレンドしたブレンドフィルムで構成されるものであってもよい。
なお、仮固定用テープ200は、半導体用ウエハ7への貼付より前には、粘着層81に対して、セパレーターが積層されていることが好ましい。これにより、仮固定用テープ200の保管・輸送時等において、粘着層81に埃等が不本意に付着するのを確実に防止することができる。
また、セパレーターとしては、特に限定されないが、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタラートフィルム等が挙げられる。
さらに、セパレーターは、仮固定用テープ200の使用時に剥がされるために、表面を離型処理されたものを使用してもよい。離型処理としては離型剤をセパレーター表面にコーティングする処理や、セパレーター表面に細かい凹凸をつける処理等が挙げられる。なお、離型剤としては、シリコーン系、アルキッド系、フッ素系等のものが挙げられる。
なお、本実施形態では、半導体装置10を、クワッド・フラット・パッケージ(QFP)に適用し、かかる構成の半導体装置10を、仮固定用テープ200を用いて製造する場合について説明したが、かかる場合に限定されず、各種の形態の半導体パッケージの製造に、仮固定用テープ200を適用することができ、例えば、デュアル・インライン・パッケージ(DIP)、プラスチック・リード付きチップ・キャリヤ(PLCC)、ロー・プロファイル・クワッド・フラット・パッケージ(LQFP)、スモール・アウトライン・パッケージ(SOP)、スモール・アウトライン・Jリード・パッケージ(SOJ)、薄型スモール・アウトライン・パッケージ(TSOP)、薄型クワッド・フラット・パッケージ(TQFP)、テープ・キャリア・パッケージ(TCP)、ボール・グリッド・アレイ(BGA)、チップ・サイズ・パッケージ(CSP)、マトリクス・アレイ・パッケージ・ボール・グリッド・アレイ(MAPBGA)、チップ・スタックド・チップ・サイズ・パッケージ等のメモリやロジック系素子に適用することができる。
また、本実施形態では、深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する、エネルギー線照射前における粘着層81の追従率を規定したが、深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部に対する追従率が70%以上となっていれば、各種半導体チップ20を備える半導体用ウエハ7に形成された、サイズの異なる凹部に対しても、追従性よく粘着層81を充填することができる。そのため、仮固定時には、半導体用ウエハ7が備える凹部に対して、水が浸入してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
1.原材料の準備
まず、各実施例および各比較例の仮固定用テープの製造に用いた原材料を以下に示す。
(アクリル系共重合体A)
アクリル系共重合体Aとして、90重量部のブチルアクリレートと、10重量部のアクリル酸からなるブロック共重合体を含有するものを用意した。
なお、このアクリル系共重合体Aの重量平均分子量は、600,000であった。
(エネルギー線重合性化合物A)
エネルギー線重合性化合物Aとして、15官能のオリゴマーのウレタンアクリレート(Miwon Specialty Chemical社製、品番:Miramer SC2152)を用意した。
(架橋剤A)
架橋剤Aとして、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパン縮合化合物(日本ポリウレタン工業株式会社社製、品番:コロネートL)を用意した。
(エネルギー線重合開始剤A)
エネルギー線重合開始剤Aとして、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(BASF社製、品番:イルガキュア651)を用意した。
2.仮固定用テープの作製
[実施例1]
支持基材82として、厚さ120μmのエチレン−ブテン共重合体(東ソー株式会社製、品番:LUMITAC 43−1)を単軸押出機のホッパーに投入して押出し機で混練した後、Tダイで成形して冷却ロールで冷却してフィルムとしたものを用意した。この時、押出し機とTダイの温度は180℃、冷却ロールの温度は25℃とした。なお、この支持基材82のデュロメータD硬度(JIS K7215に規定)を、タイプDデュロメータ(株式会社テクロック社製、「GS−702N」)を用いて測定したところ、43°であった。
次に、アクリル系共重合体A(49.5wt%)、エネルギー線重合性化合物A(42.4 wt%)、架橋剤A(5.3wt%)およびエネルギー線重合開始剤A(2.8wt%)が配合された樹脂組成物を含有する液状材料を作製した。なお、樹脂組成物の比率は、固形分換算の質量部である。
この液状材料を、乾燥後の粘着層81の厚さが50μmになるようにして離型PETフィルムにダイコート塗工した後、80℃で1分間乾燥する搬送速度として、離型PETフィルムの上面(一方の面)に粘着層81を形成した。その後、離型PETフィルム上の粘着層81が支持基材82に接するようにラミネートして、支持基材82の上面に粘着層81が形成された実施例1の仮固定用テープを作製した。
[実施例2、3、比較例1、2]
液状材料として、アクリル系共重合体A、エネルギー線重合性化合物A、架橋剤Aおよびエネルギー線重合開始剤Aを表1に示すような重量比で含有する樹脂組成物を用いた以外は、前記実施例1と同様にして仮固定用テープを作製した。
[実施例4]
支持基材82として、低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製、品番:ペトロセン251R)のものを用意したこと以外は、前記実施例1と同様にして仮固定用テープを作製した。なお、この支持基材82のデュロメータD硬度(JIS K7215に規定)を、タイプDデュロメータ(株式会社テクロック社製、「GS−702N」)を用いて測定したところ、55°であった。
[比較例3]
支持基材82として、厚さ120μmの高密度ポリエチレン(株式会社プライムポリマー社製、品番:HI−ZEX 3600F)を用意したこと以外は、前記実施例1と同様にして仮固定用テープを作製した。なお、この支持基材82のデュロメータD硬度(JIS K7215に規定)を、タイプDデュロメータ(株式会社テクロック社製、「GS−702N」)を用いて測定したところ、66°であった。
3.仮固定用テープの評価
3.1 仮固定用テープの追従率の評価
深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部を表面71に複数備える半導体用ウエハ7を用意し、この半導体用ウエハ7の表面71に、各実施例および各比較例で得られた仮固定用テープを、離型PETフィルムを剥離させた後に、直径95mm、45mm幅、重量2.0kgfのローラーで押し付けることで貼付した。
そして、凹部に対する粘着層81の追従率を、UV照射して凹部から剥離した後の仮固定用テープの凸部の高さを凹部の深さで除することにより測定し、以下の評価基準に照らして評価した。なお、上述の高さ、および、深さは干渉顕微鏡(ZYGO社製、New View 7300)で測定した。
<仮固定用テープの追従率の評価基準>
◎:粘着層の追従率が80%以上である。
〇:粘着層の追従率が70%以上80%未満である。
×:粘着層の追従率が70%未満である。
評価結果を表1、2に示す。
3.2 エネルギー線照射前における、粘着層81のせん断接着力の評価
アルミニウムで構成される2枚の試験片を用意し、これら試験片同士が、それぞれの一方の面において接合されるように、各実施例および各比較例の仮固定用テープを作製する際に用意した液状材料を用いて、縦・横25×25mmの粘着層81を形成し、その後、試験片の両端を、これら同士が面方向で引き離されるように、200mm/minの引張速度で引っ張り、試験片同士が粘着層81を介して接合される接合部が破壊されるときの最大荷重を測定し、以下の評価基準に照らして評価した。
<粘着層81のせん断接着力の評価基準>
〇:粘着層81のせん断接着力が0.8MPa以上である。
×:粘着層81のせん断接着力が0.8MPa未満である。
評価結果を表1、2に示す。
3.3 エネルギー線照射後における、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力Aと、粘着層81中における引裂き強度Bとの関係の評価
深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部を表面71に複数備える半導体用ウエハ7を用意し、この半導体用ウエハ7の表面71に、各実施例および各比較例で得られた仮固定用テープを、離型PETフィルムを剥離させた後に、直径95mm、45mm幅、重量2.0kgfのローラーで押し付けることで貼付した後、高圧水銀ランプの紫外線を照度:70mW、積算光量:600mJ/cm照射した。
そして、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力Aをシリコンウエハの鏡面に、仮固定用テープの25mm幅を直径95mm、45mm幅、重量2.0kgfのローラーで押し付けて1時間静置した後、高圧水銀ランプの紫外線を照度:70mW、積算光量:600mJ/cmで照射し、引張り試験機で200mm/minの速度で剥離することにより測定し、また、粘着層81中における引裂き強度Bを、離型PETフィルム間に塗工した50μm厚みの粘着層81に高圧水銀ランプの紫外線を600mJ/cm照射して硬化させ、離型PETフィルムを剥した後、JIS K7128−3に準拠した方法より測定し、以下の評価基準に照らして評価した。
<粘着力Aと引裂き強度Bとの関係の評価基準>
◎:粘着力Aと引裂き強度Bとの関係が1.5A<Bである。
〇:粘着力Aと引裂き強度Bとの関係がA<B≦1.5Aである。
×:粘着力Aと引裂き強度Bとの関係がA≧Bである。
評価結果を表1、2に示す。
3.4 エネルギー線照射後における、粘着層81の破断強度の評価
各実施例および各比較例で得られた仮固定用テープについて、離型PETフィルム間に塗工した50μm厚みの粘着層81に高圧水銀ランプの紫外線を照度:70mW、積算光量:600mJ/cmで照射した。
そして、粘着層81の破断強度を離型PETフィルムを剥した後、JIS K7127、および、JIS K7161の方法に準拠して行うことにより測定し、以下の評価基準に照らして評価した。
<粘着層81の破断強度の評価基準>
〇:粘着層81の破断強度が10MPa以上である。
×:粘着層81の破断強度が10MPa未満である。
評価結果を表1、2に示す。
3.5 エネルギー線照射前における、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力Dと、粘着層81の保持力Eとの関係の評価
深さ0.03mm、幅0.3mmの凹部を表面71に複数備える半導体用ウエハ7を用意し、この半導体用ウエハ7の表面71に、各実施例および各比較例で得られた仮固定用テープを、離型PETフィルムを剥離させた後に、直径95mm、45mm幅、重量2.0kgfのローラーで押し付けることで貼付、1時間静置した。
そして、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力Dを、高圧水銀ランプの紫外線を照度:70mW、積算光量:600mJ/cmで照射した後、25mm幅の仮固定用テープを引張り試験機で200mm/minの速度で剥離することにより測定し、また、粘着層81の保持力Eを、JIS Z0237を遵守して、貼付15分後のずれた距離を測定し、以下の評価基準に照らして評価した。
<粘着力Dと保持力Eとの関係の評価基準>
〇:粘着力Dと保持力Eとの積D・Eが500cN以下である。
×:粘着力Dと保持力Eとの積D・Eが500cN超である。
評価結果を表1、2に示す。
Figure 2017031353
表1から明らかなように、粘着層を(1)アクリル系共重合体、(2)重合性化合物、(3)重合開始剤および(4)架橋剤を含み、これらを、それぞれ、適切な範囲に設定すること、すなわち、(1)アクリル系共重合体、(2)重合性化合物、(3)重合開始剤および(4)架橋剤を、それぞれ、30〜70wt%、30〜60wt%、1〜5wt%および0.5〜6.5wt%の範囲内に設定することにより、エネルギー線照射前における凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができ、さらに、粘着力Aと引裂き強度BとをA<Bなる関係を満足するものとし得ることが判った。
Figure 2017031353
さらに、表2から明らかなように、支持基材として、デュロメータD硬度が60°以下のものを用いることにより、より確実に、エネルギー線照射前における凹部に対する粘着層81の追従率を70%以上とすることができ、さらに、粘着力Aと引裂き強度BとをA<Bなる関係を満足するものとし得ることが判った。
2 粘着層
4 基材
7 半導体用ウエハ
9 ウエハリング
10 半導体装置
20 半導体チップ
21 電極パッド
22 ワイヤー
30 ダイパッド
40 リード
50 モールド部
60 接着層
71 表面
72 裏面
81 粘着層
82 支持基材
100 半導体用ウエハ加工用粘着テープ
121 外周部
122 中心部
200 仮固定用テープ

Claims (12)

  1. 支持基材と、該支持基材の一方の面に積層された粘着層とを備え、
    基板を加工するために該基板を、前記粘着層を介して前記支持基材に仮固定し、前記基板の加工後に前記粘着層にエネルギー線を照射することで前記基板を前記支持基材から離脱させるために用いられる仮固定用テープであって、
    前記基板は、前記加工を施す加工面の反対側に位置する保護面に複数の凹部を備え、深さ0.03mm、幅0.3mmの前記凹部に対する、前記エネルギー線照射前における前記粘着層の追従率が70%以上であり、かつ、前記エネルギー線照射後における、前記粘着層の前記基板に対する粘着力をA[N/mm]とし、前記粘着層中における引裂き強度をB[N/mm]としたとき、A<Bなる関係を満足することを特徴とする仮固定用テープ。
  2. 前記支持基材は、そのデュロメータD硬度が60°以下である請求項1に記載の仮固定用テープ。
  3. 前記エネルギー線照射前において、23℃の温度条件下での前記粘着層のせん断接着力は、0.8MPa以上である請求項1または2に記載の仮固定用テープ。
  4. 前記エネルギー線照射後において、前記粘着層は、その破断強度が10MPa以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  5. 前記エネルギー線照射前において、前記粘着層の前記基板に対する粘着力をD[cN/mm]とし、前記粘着層の保持力(JIS Z0237に規定)をE[mm]としたとき、D・Eは、500[cN]以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  6. 前記粘着層は、アクリル系共重合体、架橋剤、エネルギー線の照射により重合するエネルギー線重合性化合物およびエネルギー線重合開始剤を含有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  7. 前記アクリル系共重合体は、カルボキシル基含有モノマーおよびアミド基含有モノマーのうちの少なくとも1種を含む共重合体である請求項6に記載の仮固定用テープ。
  8. 前記架橋剤は、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンである請求項6または7に記載の仮固定用テープ。
  9. 前記エネルギー線重合性化合物は、ウレタンアクリレートオリゴマーである請求項6ないし8のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  10. 前記エネルギー線重合開始剤は、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンである請求項6ないし9のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  11. 前記基板は、半導体用ウエハである請求項1ないし10のいずれか1項に記載の仮固定用テープ。
  12. 前記加工は、前記半導体用ウエハの加工面を研削して前記半導体用ウエハの厚さを薄くする半導体用ウエハ研削である請求項11に記載の仮固定用テープ。
JP2015154396A 2015-08-04 2015-08-04 仮固定用テープ Pending JP2017031353A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015154396A JP2017031353A (ja) 2015-08-04 2015-08-04 仮固定用テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015154396A JP2017031353A (ja) 2015-08-04 2015-08-04 仮固定用テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017031353A true JP2017031353A (ja) 2017-02-09

Family

ID=57987761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015154396A Pending JP2017031353A (ja) 2015-08-04 2015-08-04 仮固定用テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017031353A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022083953A (ja) * 2020-11-25 2022-06-06 住友ベークライト株式会社 粘着テープ
JP2022083954A (ja) * 2020-11-25 2022-06-06 住友ベークライト株式会社 粘着テープ

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1116863A (ja) * 1997-06-25 1999-01-22 Mitsui Chem Inc 半導体ウエハの裏面研削方法及び該方法に用いる粘着フィルム
JPH1161065A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体ウエハ加工用粘着シート
JP2004035687A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Sekisui Chem Co Ltd 粘着シート
JP2005068420A (ja) * 2003-08-07 2005-03-17 Mitsui Chemicals Inc 粘着シート
JP2007297591A (ja) * 2006-04-06 2007-11-15 Lintec Corp 粘着シート
JP2009138183A (ja) * 2007-11-12 2009-06-25 Lintec Corp 粘着シート
WO2009110426A1 (ja) * 2008-03-03 2009-09-11 リンテック株式会社 粘着シート
JP2011023396A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Nitto Denko Corp 表面保護シート
JP2011236261A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体用接着フィルム及び半導体装置の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1116863A (ja) * 1997-06-25 1999-01-22 Mitsui Chem Inc 半導体ウエハの裏面研削方法及び該方法に用いる粘着フィルム
JPH1161065A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体ウエハ加工用粘着シート
JP2004035687A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Sekisui Chem Co Ltd 粘着シート
JP2005068420A (ja) * 2003-08-07 2005-03-17 Mitsui Chemicals Inc 粘着シート
JP2007297591A (ja) * 2006-04-06 2007-11-15 Lintec Corp 粘着シート
JP2009138183A (ja) * 2007-11-12 2009-06-25 Lintec Corp 粘着シート
WO2009110426A1 (ja) * 2008-03-03 2009-09-11 リンテック株式会社 粘着シート
JP2011023396A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Nitto Denko Corp 表面保護シート
JP2011236261A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体用接着フィルム及び半導体装置の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022083953A (ja) * 2020-11-25 2022-06-06 住友ベークライト株式会社 粘着テープ
JP2022083954A (ja) * 2020-11-25 2022-06-06 住友ベークライト株式会社 粘着テープ
JP7099574B2 (ja) 2020-11-25 2022-07-12 住友ベークライト株式会社 粘着テープ
JP7099575B2 (ja) 2020-11-25 2022-07-12 住友ベークライト株式会社 粘着テープ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105647405B (zh) 导电性膜状胶粘剂、带膜状胶粘剂的切割带和半导体装置的制造方法
JP6278164B1 (ja) 半導体基板加工用粘着テープ
KR102467131B1 (ko) 다이싱 다이 본드 필름, 반도체 장치의 제조 방법 및 반도체 장치
TWI642717B (zh) 切割膜片
CN110352472B (zh) 半导体基板加工用粘合带及半导体装置的制造方法
JP6318750B2 (ja) 半導体用ウエハ加工用粘着テープ
JP6303754B2 (ja) ダイシングフィルム
JP6623639B2 (ja) 仮固定用テープ
JP6418360B1 (ja) 粘着テープセットおよび半導体素子移送用粘着テープ
JP6330468B2 (ja) ダイシングフィルム用基材フィルムおよびダイシングフィルム
JP7259272B2 (ja) 仮固定用テープ
JP2017031353A (ja) 仮固定用テープ
JP2020120108A (ja) 粘着テープおよび粘着テープ用基材
JP2017145309A (ja) 仮固定用テープ
JP6733803B1 (ja) 基板貼付用粘着テープおよび粘着テープ用基材
JP2019038907A (ja) 仮固定用テープ
JP7119320B2 (ja) 仮固定用テープ
JP2022083954A (ja) 粘着テープ
JP2017188539A (ja) 半導体素子、半導体素子の製造方法および半導体装置
JP7131349B2 (ja) 基板の研削方法
JP6128043B2 (ja) 半導体用ウエハ加工用粘着テープ
JP2019176114A (ja) 半導体基板加工用粘着テープ
JP7218514B2 (ja) 仮固定用テープ
JP7135451B2 (ja) 仮固定用テープ
JP2017228663A (ja) 半導体素子保護用粘着テープおよび半導体素子保護用粘着テープの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191003

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200317