JP2011228642A - ウエハ加工用テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】
半導体装置の製造工程におけるウエハ加工用テープを貼合する際に発生するボイドや反りを防止することが可能な接着性能の高いウエハ加工用テープを提供することを目的とする。
【解決手段】
アクリル系共重合樹脂と、室温で液状のエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の硬化剤と、フィラーとを少なくとも含む接着剤層を有するウエハ加工用テープであって、接着剤層の厚みXμmに対しフィラーの平均粒径が0.08Xμm以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハ加工用テープに関する。特に、接着フィルム、及び、ダイシングテープとダイボンディングフィルムの2つの機能を有する積層型ダイシングダイボンディングフィルムを有するウエハ加工用テープに関する。
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハを半導体チップ単位に切断分離(ダイシング)する工程、分離された半導体チップをピックアップする工程、さらにピックアップされた半導体チップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するダイボンディング(マウント)工程が実施される。
近年、上記半導体装置の製造工程に使用されるウエハ加工用テープとして、例えば、接着剤層を有するウエハ加工用テープ(接着フィルム)や、基材フィルム上に粘着剤層、さらに接着剤層が積層された構造を有するウエハ加工用テープ(ダイシングダイボンドフィルム:DDF)が提案され、既に実用化されている。接着フィルムにおいてはボンディング時に流動性をもたせる目的や硬化収縮を抑制する目的でフィラーが添加されている。ダイシングダイボンドフィルムの場合は、さらにダイシング時の切削性の向上等の目的でも接着剤層にフィラーが添加されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−303275号公報
しかしながら、近年、半導体装置においては小型化、薄膜化が進んでおり、接着フィルムあるいは接着剤層の厚みとフィラーのサイズとの関係によってはボイドや接着不良を生じる可能性がある。エポキシ樹脂及び硬化剤を入れすぎると硬化収縮が大きくなり半導体チップ及び基板に反りが発生する。
そこで、本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、半導体装置の製造工程におけるウエハ加工用テープを貼合する際に発生するボイドや反りを防止することが可能な接着性能の高いウエハ加工用テープを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るウエハ加工用テープは、アクリル系共重合樹脂と、室温で液状のエポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂の硬化剤と、フィラーとを少なくとも含む接着剤層を有するウエハ加工用テープであって、前記接着剤層の厚みXμmに対し前記フィラーの平均粒径が0.08Xμm以下であることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係るウエハ加工用テープは、上記の本発明の第1の態様に係るウエハ加工用テープにおいて、前記アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤が30質量部以上145質量部以下含まれていることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るウエハ加工用テープは、上記の本発明の第1または第2の態様に係るウエハ加工用テープにおいて、基材フィルム上に設けられた粘着剤層の上に前記接着剤層が積層されていることを特徴とする。
本発明のウエハ加工用テープを使用することにより、半導体装置の製造工程におけるウエハ加工用テープを貼合する際のボイドや反りの発生を防止することができるとともに、ボイドや反りの発生防止により、半導体装置の歩留の向上を図ることが可能となる。また、接着力も高く保ち信頼性の高い半導体装置が得られる。
本発明の実施形態に係るウエハ加工用テープの構成を模式的に示す断面図である。 ウエハ加工用テープ上に半導体ウエハおよびウエハリングを貼り合せた状態を模式的に示す説明図である。 ダイシング工程を模式的に説明するための説明図である。 エキスパンド工程を模式的に説明するための説明図である。 ピックアップ工程を模式的に説明するための説明図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るウエハ加工用テープ10は、フィルム状の基材フィルム12aとその上に形成された粘着剤層12bとからなる粘着フィルム12と、この粘着フィルム12上に積層された接着剤層13とを有する。このように、ウエハ加工用テープ10では、基材フィルム12aと粘着剤層12bと接着剤層13とがこの順に形成されている。
なお、粘着剤層12bは一層の粘着剤層により構成されていてもよいし、二層以上の粘着剤層が積層されたもので構成されていてもよい。また、図1においては、接着剤層13を保護するため、剥離ライナー11がウエハ加工用テープ10に設けられている様子が示されている。
粘着フィルム12及び接着剤層13は、使用工程や装置にあわせて予め所定形状に切断(プリカット)されていてもよい。本発明のウエハ加工用テープ10は、半導体ウエハ一枚分ごとに切断された形態と、これが複数形成された長尺のフィルムをロール状に巻き取った形態とを含む。
以下、本実施形態のウエハ加工用テープ10の各構成要素について詳細に説明する。
(接着剤層)
接着剤層13は、半導体ウエハ1等が貼合されダイシングされた(後述の図3参照)後、個片化された半導体チップ2をピックアップする際(後述の図5参照)に、半導体チップ2裏面に付着され、半導体チップ2を基板やリードフレーム等に固定する際の接着剤として使用されるものである。
接着剤層13は、アクリル系共重合樹脂と、室温で液状のエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の硬化剤と、フィラーとを少なくとも含み、その他、接着剤に使用される公知のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、室温で固体状のエポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等を混合することができる。
アクリル系共重合体は、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマー、アクリロニトリル及び他の共重合性モノマーからなるモノマー溶液をラジカル重合法等によって溶液重合することにより得られる。また、重合に際し、重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾビス系化合物が使用される。エポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等の共重合性二重結合を有する化合物が使用される。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、5万以上、特に20万〜100万の範囲にあるのが好ましい。重量平均分子量が低すぎるとフィルム形成が不十分となり、高すぎると他の成分との相溶性が悪くなり、結果としてフィルム形成が妨げられる。
エポキシ樹脂は、硬化して接着作用を呈するもので、かつ室温で液状であれば特に制限はないが、二官能基以上で、好ましくは重量平均分子量が5000未満、より好ましくは3000未満のエポキシ樹脂が使用できる。さらに好ましくは重量平均分子量が500以上、特に好ましくは800以上のエポキシ樹脂が使用できる。
例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジリエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジリエーテル化物、フェノール類のジグリシジリエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などの二官能エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。また、多官能エポキシ樹脂や複素環含有エポキシ樹脂等、一般に知られているものを適用することもできる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、特性を損なわない範囲でエポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていてもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、たとえば、フェノール系樹脂を使用できる。フェノール系樹脂としては、アルキルフェノール、多価フェノール、ナフトール、ビフェニレン等のフェノール類とアルデヒド類との縮合物等が特に制限されることなく用いられる。これらのフェノール系樹脂に含まれるフェノール性水酸基は、エポキシ樹脂のエポキシ基と加熱により容易に付加反応して、耐衝撃性の高い硬化物を形成できる。
フェノール系樹脂には、フェノールノボラック樹脂、o−クレゾールノボラック樹脂、p−クレゾールノボラック樹脂、t−ブチルフェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンクレゾール樹脂、ポリパラビニルフェノール樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、フェノールビフェニレン樹脂、あるいはこれらの変性物等が好ましく用いられる。
その他の硬化剤として、熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤を使用することもできる。この硬化剤は、室温ではエポキシ樹脂と反応せず、ある温度以上の加熱により活性化し、エポキシ樹脂と反応するタイプの硬化剤である。活性化方法としては、加熱による化学反応で活性種(アニオン、カチオン)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤により高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる方法等が存在する。
熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤としては、各種のオニウム塩や、二塩基酸ジヒドラジド化合物、ジシアンジアミド、アミンアダクト硬化剤、イミダゾール化合物等の高融点活性水素化合物等を挙げることができる。
また、接着剤層13は、上述のアクリル系共重合樹脂100質量部に対して、上述のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂の硬化剤が30質量部以上145質量部以下含まれていることが好ましい。
また、助剤として硬化促進剤等を使用することもできる。本発明に用いることができる硬化促進剤としては特に制限が無く、例えば、第三級アミン、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩などを用いることができる。本発明において好ましく使用されるイミダゾール類としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用することもできる。イミダゾール類は、例えば、四国化成工業(株)から、2E4MZ,2PZ,2PZ−CN,2PZ−CNSという商品名で市販されている。
フィラーとしては、結晶シリカ、合成シリカ等のシリカや、アルミナ、ガラスバルーン等の無機フィラーがあげられる。無機フィラーとしては特に制限が無く、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶質シリカ、非晶質シリカなどが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用することもできる。熱伝導性向上のためには、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。特性のバランスの観点ではシリカが好ましい。
フィラーの平均粒径は、接着剤層13の厚みXμmに対し0.08Xμm以下(Xμmの0.08倍以下)である。このように、フィラーの平均粒径が接着剤層13の厚みに対して十分に小さいため、接着剤層13を半導体ウエハ1に貼着した際に空気を巻き込んでボイドが発生することを防止することができる。ここで、フィラーの平均粒径が接着剤層13の厚みXμmに対し0.08Xμmと、全体的に小径になると、半導体ウエハ1に貼着する際に流れ性が悪くなるが、本発明では熱硬化成分として室温で液状のエポキシ樹脂を用いているため、容易に半導体ウエハ1に貼着することができる。
さらに、異種材料間の界面結合をよくするために、カップリング剤を配合することもできる。カップリング剤としてはシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。カップリング剤の配合量は、添加による効果や耐熱性およびコストから、分散相と連続相のそれぞれを形成する組成物の合計100質量部に対し0.1〜10質量部を添加するのが好ましい。
また、ワニス化の溶剤は、比較的低沸点の、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、ブチルセロソルブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノールなどを用いるのが好ましい。また、塗膜性を向上するなどの目的で、高沸点溶剤を加えても良い。高沸点溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
接着剤層13の厚さは、5〜20μm程度が好ましい。
(粘着フィルム)
粘着フィルム12としては、特に制限はなく、半導体ウエハ1をダイシングする際(後述の図3参照)には半導体ウエハ1が剥離しないように十分な粘着力を有し、ダイシング後に個片化した半導体チップ2をピックアップする際(後述の図5参照)には容易に接着剤層13から剥離できるよう低い粘着力を示すものであればよい。例えば、基材フィルム12a上に粘着剤層12bを設けたものを好適に使用できる。
粘着フィルム12の基材フィルム12aとしては、従来公知のものであれば特に制限することなく使用することができるが、後述の粘着剤層12bとして放射線硬化性の材料を使用する場合には、放射線透過性を有するものを使用することが好ましい。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。また、基材フィルム12aはこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。
基材フィルム12aの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、50〜200μmが好ましい。
粘着フィルム12の粘着剤層12bに使用される樹脂としては、特に限定されるものではなく、エキスパンドの際(後述の図4参照)に接着剤層13及び半導体ウエハ1が剥離したりしない程度の保持性を有し、ピックアップ時(後述の図5参照)には接着剤層13との剥離が容易である特性を有するものであればよい。ピックアップ性を向上させるために、粘着剤層12bは放射線硬化性のものが好ましい。
例えば、粘着剤に使用される公知の塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、付加反応型オルガノポリシロキサン系樹脂、シリコンアクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリイソプレンやスチレン・ブタジエン共重合体やその水素添加物等の各種エラストマー等やその混合物に、放射線重合性化合物を適宜配合して粘着剤を調製することが好ましい。また、各種界面活性剤や表面平滑化剤を加えてもよい。粘着剤層12bの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、5〜30μmが好ましい。
重合性化合物は、例えば光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分量化合物や、光重合性炭素−炭素二重結合基を置換基に持つポリマーやオリゴマーが用いられる。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等、シリコンアクリレート等、アクリル酸や各種アクリル酸エステル類の共重合体等が適用可能である。
また、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られる。なお、粘着剤層12bには、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。また、以上に挙げた粘着剤の材料は、表面自由エネルギーを40mJ/m以下とするうえで、トリフルオロメチル基、ジメチルシリル基、長鎖アルキル基等の無極性基をなるべく多く分子構造中に含むことが望ましい。
なお、粘着剤層12bの樹脂には、放射線を基材フィルム12aに照射して粘着剤層12bを硬化させる放射線重合性化合物の他、アクリル系粘着剤、光重合開始剤、硬化剤等を適宜配合して粘着剤を調製することもできる。
光重合開始剤を使用する場合、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これら光重合開始剤の配合量は、アクリル系共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
なお、上記実施形態においては、ダイシンクダイボンドフィルムとしてのウエハ加工用テープについて説明したが、接着フィルムに適用することもできる。接着フィルムは、離型フィルム上に、上記実施形態と同様の接着剤組成物からなる接着剤層を備える。
離型フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ピニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。さらに、これらの積層フィルムであってもよい。
離型フィルムの表面張力は、40mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以下であることがより好ましい。離型フィルムの膜厚は、通常は5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜150μm程度である。
接着フィルムは、接着剤層にさらに保護フィルムを被覆して用いてもよい。この場合、接着剤層上の保護フィルムを剥離し、例えば、上述の粘着フィルムの粘着剤層に露出した接着剤層を重ねた後、接着剤層から上記フィルムを剥離することによって粘着剤層上に接着剤層を容易に設けることができる。上記保護フィルムとしては、上記接着剤層から剥離することができる限り限定されるものではないがポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムが好ましい。また、上記各保護フィルムは、シリコンをコーティング又は焼き付けしてあることが好ましい。保護フィルムの厚さは、特に限定されるものではないが15〜125μmが好ましい。
(ウエハ加工用テープの使用方法)
半導体装置の製造工程の中で、ウエハ加工用テープ10は、以下のように使用される。図2においては、ウエハ加工用テープ10に、半導体ウエハ1とリングフレーム20とが貼り合わされた様子が示されている。まず、図2に示すように、粘着フィルム12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付け、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせる。これらの貼り付け順序に制限はなく、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせた後に粘着フィルム12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付けてもよい。また、粘着フィルム12のリングフレーム20への貼り付けと、半導体ウエハ1の接着剤層13への貼り合わせとを、同時に行っても良い。
そして、半導体ウエハ1のダイシング工程を実施し(図3)、次いで、粘着フィルム12にエネルギー線、例えば紫外線を照射する工程を実施する。具体的には、ダイシングブレード21によって半導体ウエハ1と接着剤層13とをダイシングするため、吸着ステージ22により、ウエハ加工用テープ10を粘着フィルム12の下面側から吸着支持する。そして、ダイシングブレード21によって半導体ウエハ1と接着剤層13を半導体チップ2単位に切断して個片化し、その後、粘着フィルム12の下面側からエネルギー線を照射する。このエネルギー線照射によって、粘着剤層12bを硬化させてその粘着力を低下させる。なお、エネルギー線の照射に代えて、加熱などの外部刺激によって粘着フィルム12の粘着剤層12bの粘着力を低下させてもよい。粘着剤層12bが二層以上の粘着剤層により積層されて構成されている場合、各粘着剤層の内の一層又は全層をエネルギー線照射によって硬化させて、各粘着剤層の内の一層又は全層の粘着力を低下させても良い。
その後、図4に示すように、ダイシングされた半導体チップ2及び接着剤層13を保持した粘着フィルム12をリングフレーム20の径方向と周方向に引き伸ばすエキスパンド工程を実施する。具体的には、ダイシングされた複数の半導体チップ2及び接着剤層13を保持した状態の粘着フィルム12に対して、中空円柱形状の突き上げ部材30を、粘着フィルム12の下面側から上昇させ、粘着フィルム12をリングフレーム20の径方向と周方向に引き伸ばす。エキスパンド工程により、半導体チップ2同士の間隔を広げ、CCDカメラ等による半導体チップ2の認識性を高めるとともに、ピックアップの際に隣接する半導体チップ2同士が接触することによって生じる半導体チップ2同士の再接着を防止することができる。
エキスパンド工程を実施した後、図5に示すように、粘着フィルム12をエキスパンドした状態のままで、半導体チップ2をピックアップするピックアップ工程を実施する。具体的には、粘着フィルム12の下面側から半導体チップ2をピン31によって突き上げるとともに、粘着フィルム12の上面側から吸着冶具32で半導体チップ2を吸着することで、個片化された半導体チップ2を接着剤層13とともにピックアップする。
そして、ピックアップ工程を実施した後、ダイボンディング工程を実施する。具体的には、ピックアップ工程で半導体チップ2とともにピックアップされた接着剤層13により、半導体チップ2をリードフレームやパッケージ基板等に接着する。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(接着フィルムの作製)
下記の表1に示す配合の接着剤層組成物1A〜1Jにメチルエチルケトンを加えて攪拌混合して接着剤ワニスを作製した。作製した接着剤層組成物1A〜1Jの接着剤ワニスを、剥離ライナー上に、乾燥後の厚さが5μm、6μm、7μm、18μm、20μmになるように塗工し、110℃で3分間乾燥させ、それぞれ剥離ライナー上に接着剤層を作製した。次いで、それぞれの接着剤層の上に、上記と同様の別の離型フィルムを貼り合わせ、下記の表2に示す実施例1〜6及び下記の表3に示す比較例1〜7における剥離ライナーと接着剤層と離型フィルムとがこの順に積層された3層構成の接着フィルムを作製した。
Figure 2011228642
表1中の各成分の配合割合の単位は質量部である。また、表1中のA1(アクリル系ポリマー)は、重量平均分子量が70万、ガラス転移温度(Tg)が6.1℃のアクリル系共重合体である。また、B1(エポキシ樹脂(固形))は、エポキシ当量が223〜238のナフタレン型エポキシ樹脂である。また、B2(エポキシ樹脂(固形))はエポキシ当量が265〜285のビフェニル型エポキシ樹脂である。また、B3(エポキシ樹脂(液状))は、エポキシ当量が165〜195の液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂である。また、B4(エポキシ樹脂(液状))は、エポキシ当量が175〜190の液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂である。また、C1(硬化剤1)は、フェノールビフェニレン樹脂である。また、D1(硬化促進剤)は、イミダゾール化合物(2−フェニルイミダゾール)である。また、E1(シリカフィラー1)は、平均粒径が0.5μmの球状合成シリカであり、E2(シリカフィラー2)は、平均粒径が1.6μmの球状合成シリカであり、E3(シリカフィラー3)は、平均粒径が0.045μmの球状合成シリカである。なお、シリカフィラーの平均粒径は、E1及びE2についてはレーザー回折式粒度分布測定装置で測定し、E3については比表面積分析(BET法)により測定したものである。
実施例1〜6及び比較例1〜7について、厚みの測定、ボイドの評価、信頼性試験の評価、反りの評価、せん断接着力の測定をそれぞれ行った。尚、実施例1〜6のそれぞれについての厚みの測定、ボイドの評価、信頼性試験の評価、反りの評価、せん断接着力の測定を表2に示し、比較例1〜7のそれぞれについての厚みの測定、ボイドの評価、信頼性試験の評価、反りの評価、せん断接着力の測定を表3に示す。
Figure 2011228642
Figure 2011228642
<厚みの測定>
接着フィルムから離型フィルムを剥がし、剥離ライナーの厚みと、剥離ライナー及び接着剤層からなる積層体の厚みをABSデジマチックインジケータ(株式会社ミツトヨ社製)を用いて測定し、剥離ライナー及び接着剤層からなる積層体の厚みから剥離ライナーの厚みを差し引いた値を接着剤層の厚みとした。測定した接着剤層の厚みを表2及び表3の「厚み」の項目に示した。尚、単位はμmである。
<ボイドの評価>
70℃に加熱したホットプレート上に6インチのシリコンウエハをミラー面が貼合面となるように上向きに置き、シリコンウエハのミラー面に、剥離ライナーを支持体として、離型フィルムを剥がした状態の接着フィルムをローラーによって貼り合わせ、目視によりボイドの発生の有無を観測した。観測した評価結果を表2及び表3の「ボイド」の項目に示した。尚、サンプル数は3枚である。また、10mm以下の間隔でボイド発生したサンプルが、すべてのサンプルの中に1つでもあった場合を不良と評価して「×」で表し、全てのサンプルで10mm以下の間隔でボイド発生していない場合を良と評価して「○」で表している。
<信頼性試験の評価>
70℃に加熱したホットプレート上に100μm厚のシリコンウエハを置き、シリコンウエハの研削面に、粘着フィルム(株式会社古河電工社製:UC−344EP−85)に接着フィルムをあわせた、ダイシングダイボンディングフィルムをローラーによって貼り合わせた。DAD340(株式会社ディスコ社製)にてシリコンウエハを10mm角にダイシングして、チップを形成した。その後、土台ウエハのミラー面に130℃/0.5s/0.1MPaにて10mm角の接着フィルム付のチップをボンディングした。基板としてAgスポットメッキ済みの42アロイを使用した。175℃でモールド後(PKG:3mmt 30×30mm□ QFP208)、175℃で4時間加熱硬化させたものをサンプルとして4個ずつ用意し、温度85℃、湿度65%の雰囲気中に168時間さらした後(環境試験、JEDEC LEVEL2)、ダイボンディングしたチップと土台ウエハとの接着面において剥離の有無を超音波顕微鏡(SAT)にて観察した。観測した評価結果を表2及び表3の「信頼性結果」の項目に示した。尚、すべてのサンプルで剥離が生じていない場合を良と評価して「○」で表し、すべてのサンプルの中で1つでも剥離が生じたサンプルがあった場合を不良と評価して「×」で表している。
<せん断接着力の測定>
70℃に加熱したホットプレート上に100μm厚のシリコンウエハを置き、シリコンウエハの研削面に、剥離ライナーを支持体として、離型フィルムを剥がした状態の接着フィルムをローラーによって貼り合わせた。その後剥離ライナーを剥がし、接着フィルムの上に粘着フィルム(株式会社古河電気工業社製:UC−344EP−85)を貼り、DAD340(株式会社ディスコ社製)にてシリコンウエハを5mm角にダイシングして、チップを形成した。その後、土台ウエハのミラー面に150℃/3s/100gfにて5mm角の接着フィルム付のチップをボンディングした。土台ウエハとしては、650μm厚のシリコンウエハをDAD340(株式会社ディスコ社製)にて10mm角にダイシングしたものを使用した。その後、175℃で4時間加熱硬化させたものをサンプルとして10個ずつ用意し、万能ボンドテスターシリーズ4000(株式会社アークテック社製)を用い、265℃にてせん断接着力を測定し平均値を得た。得られたせん断接着力の平均値を表2及び表3の「せん断接着力」の項目に示した。尚、単位はMPaである。
<反りの評価>
70℃に加熱したホットプレート上に100μm厚のシリコンウエハを置き、シリコンウエハの研削面に、剥離ライナーを支持体として、離型フィルムを剥がした状態の接着フィルムをローラーによって貼り合わせた。その後剥離ライナーを剥がし、接着フィルムの上に粘着フィルム(株式会社古河電気工業社製:UC−344EP−85)を貼り、DAD340(株式会社ディスコ社製)にてシリコンウエハを5mm角にダイシングして、チップを形成した。その後、14mm角、125μm厚の銅版上に5mm角の接着フィルム付のチップを積層したものをサンプルとして5個ずつ用意し、175℃4時間加熱処理した前後での厚みの差を測定し、反りの評価とした。評価結果を表2及び表3の「反り」の項目に示した。尚、測定した厚みの差が50μm以上のサンプルが、すべてのサンプルの中に1つでもあった場合を不良と評価して「×」で表し、測定した厚みの差が、すべてのサンプルで50μm未満であった場合を良と評価して「○」で表している。
表2に示すように、実施例1の接着剤層は、厚みX(=7)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=0.56)μm以下の0.5μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も5MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が41質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
実施例2の接着剤層は、厚みX(=7)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=0.56)μm以下の0.5μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も5MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が82質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
実施例3の接着剤層は、厚みX(=20)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.6)μm以下の1.6μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も5MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が82質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
実施例4の接着剤層は、厚みX(=5)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=0.40)μm以下の0.045μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も5MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が123質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
実施例5の接着剤層は、厚みX(=20)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.6)μm以下の0.045μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も5MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が31質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
実施例6の接着剤層は、厚みX(=20)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.6)μm以下の1.6μmであるため、ボイドも発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られ、せん断接着力も8MPaと大きい値を取ることができた。そのため、信頼性試験も良好な結果が得られた。尚、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が142質量部で、30質量部以上145質量部以下の範囲内である。
一方、表3に示すように、比較例1の接着剤層は、厚みX(=6)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=0.48)μmより大きい0.5μmであるため、ボイドが発生し、せん断接着力も2MPaと低い値となった。そのため、信頼性試験で剥離が生じた。
比較例2の接着剤層は、厚みX(=6)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=0.48)μmより大きい0.5μmであるため、ボイドが発生し、せん断接着力が2MPaも低い値となった。そのため、信頼性試験で剥離が生じた。
比較例3の接着剤層は、厚みX(=18)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.44)μmより大きい1.6μmであるため、ボイドが発生し、せん断接着力も3MPaと低い値となった。そのため、信頼性試験で剥離が生じた。
比較例4の接着剤層に関しては、エポキシ樹脂に固形のものを用いていているため貼合時の接着剤層の流れ性が悪く、接着フィルムをシリコンウエハに貼合することができなかった。
比較例5の接着剤層は、厚みX(=20)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.6)μm以下の0.5μmであるため、ボイドが発生せず、反りも50μm未満と良好な結果が得られた。しかし、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が27質量部であり、30質量部以上145質量部以下の範囲外であるため、せん断接着力が3MPaと低い値となった。そのため、信頼性試験で剥離が生じた。
比較例6の接着剤層は、厚みX(=20)μmに対して配合されているフィラーの粒径が0.08X(=1.6)μm以下の0.5μmであるため、ボイドが発生せず、せん断接着力も8MPaと大きい値となった。しかし、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が27質量部であり、30質量部以上145質量部以下の範囲外であるため、反りが50μm以上と大きくなった。そのため、信頼性試験で剥離が生じた。
比較例7の接着剤層に関しては、エポキシ樹脂に固形のものを用いていているため貼合時の接着剤層の流れ性が悪く、接着フィルムをシリコンウエハに貼合することができなかった。
表2及び表3に示した結果から、接着剤層の厚みXμmに対してフィラーの粒径が0.08Xμm以下となるように接着フィルムを作製することにより、接着フィルムとウエハとの貼合時のボイドを防ぎ、反りが少なく、接着信頼性の高い接着フィルムが得られることがわかった。更に、アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、エポキシ樹脂及び硬化剤が30質量部以上145質量部以下の範囲内であることにより、接着信頼性の高い接着フィルムが得られることがわかった。
1:半導体ウエハ
2:半導体チップ
10:ウエハ加工用テープ
12a:基材フィルム
12b:粘着剤層
12:粘着フィルム
13:接着剤層
20:リングフレーム
21:ダイシングブレード
22:吸着ステージ
30:突き上げ部材
31:ピン
32:吸着冶具

Claims (3)

  1. アクリル系共重合樹脂と、室温で液状のエポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂の硬化剤と、フィラーとを少なくとも含む接着剤層を有するウエハ加工用テープであって、
    前記接着剤層の厚みXμmに対し前記フィラーの平均粒径が0.08Xμm以下であることを特徴とするウエハ加工用テープ。
  2. 前記アクリル系共重合樹脂100質量部に対して、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤が30質量部以上145質量部以下含まれていることを特徴とする請求項1に記載のウエハ加工用テープ。
  3. 基材フィルム上に設けられた粘着剤層の上に前記接着剤層が積層されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用テープ。

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