JP2011233938A - 真空処理装置およびこれを用いた基板搬送方法 - Google Patents

真空処理装置およびこれを用いた基板搬送方法 Download PDF

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Tadayuki Yokoyama
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Abstract

【課題】大型の基板で製膜処理等を行うにあたり、調整が容易で高速に基板搬送が可能な真空処理装置を提供する。
【解決手段】真空処理装置は、搬送室10、第1処理室12−1〜2、第2処理室12−3〜4、第1基板搬送台車20−1〜2、第2基板搬送台車20−3〜4を備える。搬送室10は、X方向に伸び、第1搬送領域10−1と第2搬送領域10−2を含む。第1処理室12−1〜2は、第1搬送領域10−1側に接続される。第2処理室12−3〜4は、第2搬送領域10−2側に接続される。第1基板搬送台車20−1〜2は、第1搬送領域10−1内を移動する。第2基板搬送台車20−3〜4は、第2搬送領域10−2内を移動する。第1基板搬送台車20−1〜2は第2処理室12−3〜4の少なくとも一つと第1処理室12−1〜2とに対し基板2を搬入、搬出する。第2基板搬送台車20−3〜4は第2処理室12−3〜4に対し基板2を搬入、搬出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、真空処理装置およびこれを用いた基板搬送方法に関する。
基板への製膜処理や製膜された膜のエッチング処理等を真空又は減圧雰囲気の下で行う真空処理装置が知られている。真空処理装置は、複数の処理を並行して行うために、複数の処理室を有する場合がある。例えば、薄膜太陽電池を形成する場合、基板に光電変換層としてp層、i層、n層の半導体層を積層する。この場合、真空処理装置は、各半導体層に専用の処理室(製膜室)を設け、各層の製膜を同時並行的に実施する。それにより、真空処理装置を効率的に用いることができ、光電変換層の形成にかかる時間を短縮することが出来る。
このような真空処理装置の例として、特開2001−127133号公報にクラスタ型真空処理システムが開示されている。図1は、このクラスタ型真空処理システムを示す模式図である。このクラスタ型真空処理システムは、複数の処理室に基板を次々に搬送して処理する。クラスタ型真空処理システムは、中央に位置する共通搬送室(330)と、この共通搬送室(330)の周囲に配置され、共通搬送室(330)に対してゲート弁(340A〜340E、340H)を介してそれぞれ連通可能に設けられ基板(G)を真空雰囲気下でそれぞれ処理する複数の真空処理室(370A〜370E、380)と、共通搬送室(330)に対してゲート弁(340F)を介して連通可能に設けられ基板(G)が搬入されるロード室(310)と、共通搬送室(330)に対してゲート弁(340G)を介して連通可能に設けられ基板が搬出されるアンロード室(320)と、真空処理室(370A〜370E、80)、共通搬送室(330)、ロード室(310)、アンロード室(320)の相互間で基板(G)を搬送するための少なくとも3つの搬送台車(306A/306B、306C/306D、306E/306F)とを具備する。このクラスタ型真空処理システムは、真空処理装置内で複数の基板搬送台車を用いている。そして、複数の基板搬送台車間の干渉を抑制する台車待機室を有している。
また、特開2006−264826号公報に真空処理装置が開示されている。図2は、この真空処理装置を示す模式図である。この真空処理装置は、搬送室(402)と、搬送室(402)に接続されて基板を鉛直方向より傾斜させて支持して真空処理する複数の処理室(403−1〜403−6)と、搬送室(402)の内を移動する基板搬送装置(406)とを具備する。基板搬送装置(406)は、複数の処理室(403−1〜403−6)のうちの1つの処理室から搬送室(402)に基板を傾斜させて支持して搬出し、複数の処理室(403−1〜403−6)のうちの他の処理室に搬送室(402)から基板を傾斜させて支持して搬入する。基板搬送装置(406)は、基板を支持する第1架台と、第1架台を搬送室の内部から処理室の内部に向かう搬出入方向に移動可能に支持する第2架台と、第2架台を搬出入方向に移動可能に支持する第3架台と、第3架台を搬出入方向に移動可能に支持するスライドベースとを備える。スライドベースは、搬出入方向と平行でない移動方向に移動し、第1架台は、棒状の部材から形成される。この真空処理装置はパラレル配置の中央搬送室内で基板を搬送する基板搬送機構を有している。なお、ロード室(404)、アンロード室(405)及び複数の処理室(403−1〜403−6)と搬送室(402)との間にゲート弁(411、415、407−1〜407−6)が設けられている。
また、特開平6−5687号公報に真空処理装置が開示されている。この真空処理装置は、半導体基板を複数枚を収納するロードロック室と、この半導体基板を一枚ずつ処理する複数真空処理室を周囲に囲むように配置する搬送室を上下に分割し、これら分割される搬送室に収容されるとともに各真空処理室及びロードロック室間における半導体基板の搬入・載置及び搬出を行う基板ハンドリングアームと、各真空処理室内にあって、これら基板ハンドリングアームと協動し上下動することで半導体基板の移載を行う基板リフターとを備える。この真空処理装置は、基板搬送台車を使用していないが、搬送室を上下に分割して上下二系統の搬送を基板搬送ハンドリングアームにより同時に行う。
特開2002−184706号公報に真空処理装置が開示されている。この真空処理装置は、主真空槽と、主真空槽内に配置されたハンドと、ハンドを真空槽内で水平方向に往復移動させる搬送機構と、主真空槽の上部であって、各ハンドの移動軌跡の上方位置に配置された複数の処理室と、主真空槽内の各処理室の下方位置に配置され、上下移動可能に構成された昇降装置とを有する。真空処理装置は、基板搬送台車を使用していないが、基板を主真空槽の上部で水平搬送し、その下を処理済基板をリターン搬送する。
特開2001−127133号公報 特開2006−264826号公報 特開平06−05687号公報 特開2002−184706号公報
真空処理装置内で大型基板を搬送する場合、特許文献1や特許文献2に記載されているように、大型基板を傾斜支持して自重で安定化させながら搬送台車で搬送する技術が開発されている。ここで、複数の処理室へ大型基板を搬送する場合、クラスタ型の真空処理装置(特許文献1)において複数の搬送台車を使用するときには(図1)、搬送台車の駆動用のピニオン軸が多数発生し、ピニオン軸の同期調整と搬送台車の位置調整も含めて調整に時間を要する。一方、パラレル型の真空処理装置(特許文献2)において1台の搬送台車を使用するときには(図2)、基板の搬送と基板の受け渡し速度を向上させても、複数の製膜室の基板を同時に搬送処理できないので、タクトタイムの短縮には限界がある。より大型の基板で製膜処理等を行うにあたり、調整が容易で高速に基板搬送が可能な真空処理装置が望まれる。
本発明の目的は、大型の基板で製膜処理等を行うにあたり、高速に基板搬送が可能な真空処理装置およびこれを用いた基板搬送方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、大型の基板で製膜処理等を行うにあたり、調整が容易で高速に基板搬送が可能な真空処理装置を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、課題を解決するための手段を説明する。
本発明の真空処理装置は、第1方向に伸び互いに隣接する第1搬送領域及び第2搬送領域を含む搬送室と、前記搬送室の前記第1搬送領域側に、前記第1方向に沿って接続されて、基板を真空処理する複数の第1処理室と、前記搬送室の前記第2搬送領域側に、前記第1方向に沿って接続されて、前記基板を真空処理する複数の第2処理室と、前記搬送室の前記第1搬送領域内を前記第1方向に沿って移動する第1基板搬送台車と、前記搬送室の前記第2搬送領域内を前記第1方向に沿って移動する第2基板搬送台車と、を具備し、前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室は、前記搬送室から第2方向に伸びるように接続され、前記第1基板搬送台車は、前記複数の第2処理室の少なくとも一つと前記複数の第1処理室とに対して前記基板を搬入又は搬出し、前記第2基板搬送台車は、前記複数の第2処理室に対して前記基板を搬入又は搬出し、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の各々は、前記第1方向へ移動可能な台車ベースと、前記台車ベースを前記第1方向に互いに干渉せずに移動するための第1方向駆動機構と、前記台車ベース上に設けられ、第2方向へ独立に移動可能であり前記基板を載置可能な上部台車ベースと、前記上部台車ベースを前記第2方向に移動するための第2方向駆動機構とを備え、前記第1方向駆動機構は、前記搬送室に固定されるとともに、前記搬送室の一端側の外側の大気側に設置に設置された第1回転駆動部と、前記台車ベースの移動を補助する下部支持体と、複数の回転可能なネジ軸が前記第1方向へ伸びた、複数段ボールネジ機構を備え、前記複数段ボールネジ機構は、前記第1回転駆動部により回転され、前記下部支持体に第1ナットを介して結合される第1ボールネジと、第1スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールネジの回転が、第1スライド外筒に伝達され、前記第1スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第1ボールスプラインと、第2ネジ軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールスプラインの回転が、伝達され前記台車ベースに第2ナットを介して結合され、回転可能に前記下部支持体に固定される第2ボールネジを備え、前記第1ナットの移動量と前記第2ナットの移動量との和が前記台車ベースの移動量とされ、前記第2方向駆動機構は、前記搬送室に固定されるとともに前記搬送室の一端側の前記第1回転駆動部と一組にして外側の大気側に設置に設置された第2回転駆動部と、第3スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第2回転駆動部により回転され、第3スライド外筒を介して前記第3スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に結合される第3ボールスプラインと、第4スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第3ボールスプラインの前記第3スライド外筒の回転が伝達され、回転可能に前記下部支持体に固定される第4ボールスプラインと、前記第4ボールスプラインの第4スライド外筒の回転が一方の端部に伝達され、前記台車ベースに回転可能に結合された前記第1方向へ伸びる第1回転軸と、前記第1回転軸における他方の端部の回転が、前記第3方向へ伸びて、前記上部台車ベースに回転を伝達する第2回転軸とを備え、前記台車ベースと前記下部支持体の第1方向の移動に関わらず、前記上部台車ベースの第2方向への移動を可能とする、ことを特徴とする。
本発明では、搬送室において、第1基板搬送台車は第1搬送領域を移動し、第2基板搬送台車は第2搬送領域を移動する。したがって、搬送室において、基板搬送台車を2台以上同時に使用することが可能となる。それにより、基板受け渡し時間や台車移動時間や台車待ち時間等による無駄な時間を発生させることなく、各処理室に対して基板を搬入又は搬出することができる。すなわち、基板搬送台車や製膜室の待機時間を著しく低減することができる。その結果、基板搬送の高速化を図ることができる。
特許文献1のクラスタ型真空処理システムでは、複数の基板搬送台車を用いているが、搬送室において基板搬送台車を移動させることが出来る領域は一つで共通であり、その領域内で同時に複数の基板搬送台車を動作させることは出来ない。すなわち、搬送室において基板搬送台車を移動させることが出来る複数の領域を設け、複数の領域の各々において基板搬送台車を用いることは記載されていない。
特許文献2の真空処理装置では、搬送室において基板搬送台車を移動させることが出来る領域は一つであり、一台の基板搬送台車を用いて基板搬送を行うことを前提としている。すなわち、搬送室において基板搬送台車を移動させることが出来る複数の領域を設け、複数の領域の各々において基板搬送台車を用いることは記載されていない。
特許文献3の真空処理装置では、搬送室において基板を搬送することが出来る上部の搬送室及び下部の搬送室を設けているが、基板搬送台車を用いずハンドリングアームを用いている他、処理室の配置構成もパラレル型ではなくクラスタ型を用いており、本発明の真空処理装置とは異なっている。
特許文献4の真空処理装置では、搬送室において基板を搬送する二つのハンドが異なる軌道で移動することが開示されているが、その基板を搬送する対象の処理室は全く共通であり、一方のハンドが処理室との間で基板の搬入/搬出を行っていた場合、他方のハンドの移動に与える影響が大きい(制約が多い)。これは、一方のハンドと処理室との間の基板の搬入/搬出に係る領域が、常に他のハンドの軌道上を横切るからである。すなわち、処理室の配置構成が本発明の真空処理装置とは異なっている。
上記の真空処理装置において、前記第1方向駆動機構は、前記搬送室に固定された第1回転駆動部と、前記台車ベースの移動を補助する下部支持体及び補助下部支持体と、第1ネジ軸が前記第1方向へ伸び、一端側から第1回転駆動部により回転され、前記下部支持体に第1ナットを介して結合される第1ボールネジと、第1スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールネジの他端側の回転が、第1スライド外筒に伝達されるとともに、前記第1スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第1ボールスプラインと、第2ネジ軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールスプラインの端部の回転が、端部に伝達されるとともに、前記補助下部支持体に第2ナットを介して結合され、前記第2ネジ軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第2ボールネジと、第2スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第2ボールネジの端部の回転が、前記下部支持体に回転可能に結合された第2スライド外筒に伝達されるとともに、前記第2スプライン軸が回転可能に前記補助下部支持体に固定される第2ボールスプラインと、第3ネジ軸が前記第1方向へ伸び、前記第2ボールスプラインの端部の回転が、端部に伝達されるとともに、前記台車ベースに第3ナットを介して結合され、前記第3ネジ軸が回転可能に前記補助下部支持体に固定される第3ボールネジとを備え、前記第1ナットの移動量と前記第2ナットの移動量と前記第3ナットの移動量との和が前記台車ベースの移動量とされる、ことを特徴とする。
本発明では、第1方向へ基板搬送台車を駆動させるための第1方向駆動機構は、超長尺のボールネジを使用する方式ではなく、比較的に入手が簡便な長さのボールネジを三段で駆動させる方式としている。これにより、入手が容易で剛性と信頼性が高い長さのボールネジを用いて長い距離を移動させることが可能となり、本駆動機構の信頼性を高めることが出来る。加えて、超長尺のボールネジを使用するときに必要となっていたボールネジの振動を抑制のための非常に高い剛性を駆動機構に付与することが不要になる。したがって、ボールネジの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車を駆動させることができ、タクトタイムを短縮できるとともに、極めて大きくコストを低減することが出来る。
上記の真空処理装置において、前記第1方向駆動機構は、前記台車ベースを前記第1方向に移動し、前記第2方向駆動機構は、前記上部台車ベースを前記第2方向へ移動することを特徴とする。
本発明では、第1基板搬送台車及び第2基板搬送台車の各々は、第1方向駆動機構により、台車ベースを第1方向に移動させて所望の処理室の前まで到達させ、第2方向駆動機構により、その上に設置された上部台車ベースを第2方向へ移動させて所望の処理室への基板の搬入/搬出を行うことが出来る。
上記の真空処理装置において、前記複数の第1処理室と前記複数の第2処理室とは、前記搬送室に対して互いに第3方向の異なる位置に接続され、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の少なくとも一つは、前記台車ベースが、前記上部台車ベースの下方に設けられ、前記第3方向へ移動可能な昇降台車ベースを含み、前記昇降台車ベースを前記第3方向に移動するための第3方向駆動機構を更に備え、前記第1方向駆動機構は、前記台車ベースを前記第1方向に移動し、前記第3方向駆動機構は、前記昇降台車ベースを前記第3方向に移動し、前記第2方向駆動機構は、前記上部台車ベースを前記第2方向へ移動することを特徴とする。
本発明では、第1基板搬送台車及び第2基板搬送台車の各々は、第1方向駆動機構により、台車ベースを第1方向に移動させ、且つ、第3方向駆動機構により、その上に設置された昇降台車ベースを第3方向に移動させることにより所望の処理室の前まで到達させ、第2方向駆動機構により、その上に配置された上部台車ベースを第2方向へ移動させて所望の処理室への基板の搬入/搬出を行うことが出来る。
上記の真空処理装置において、前記第3方向駆動機構は、前記搬送室に固定された第3回転駆動部と、前記台車ベースの移動を補助する下部支持体と、第5スプライン軸が前記第1方向へ伸び、一端側から第3回転駆動部により回転され、前記第5スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に第5スライド外筒を介して結合される第5ボールスプラインと、第6スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第5ボールスプラインの前記第5スライド外筒の回転が、端部に伝達されるとともに、前記第6スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第6ボールスプラインと、一方の端部の回転が、前記第6ボールスプラインの第6スライド外筒の回転により伝達され、前記台車ベースに回転可能に結合された前記第1方向へ伸びる第3回転軸と、第4ネジ軸が前記第3方向へ伸び、前記第3回転軸における他方の端部の回転が、前記第4ネジ軸の端部の回転に伝達され、前記昇降台車ベースに第4ナットを介して結合され第4ボールネジとを備えることを特徴とする。
本発明では、第3方向へ昇降台車ベースを上昇下降させる回転駆動力は、2本の第5・第6ボールスプラインを利用して第3回転軸に伝達される。そして、第4ボールネジにより昇降台車ベースをZ方向に上昇下降させることができる。この場合にも、特殊な超長尺ボールスプラインを用いる必要がなく、入手が容易な長さで剛性と信頼性が高いボールスプライン等を用いることが可能となる。したがって、本駆動機構の信頼性を高めることが出来る。加えて、超長尺のボールスプラインを使用するときに必要となるボールスプラインの振動を抑制のための非常に高い剛性を駆動機構に付与することが不要になる。したがって、ボールスプラインの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車を駆動させることができ、タクトタイムを短縮できるとともに、極めて大きくコストを低減することが出来る。
上記の真空処理装置において、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車は、いずれも複数あり、前記搬送室は、前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室が接続されず、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の少なくとも一つが待機可能な退避領域を備えることを特徴とする。
本発明では、第1基板搬送台車及び第2基板搬送台車いずれも複数あっても、それぞれ第1搬送領域及び第2搬送領域を移動することで、基板の搬送を同時並行的に行うことができる。
上記の真空処理装置において、前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室は、前記基板を水平状態又は水平状態から所定の角度以内で処理し、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車は、前記基板を水平状態又は水平状態から前記所定の角度以内で保持することを特徴とする。
本発明では、基板を水平状態又は水平状態から所定の角度以内で保持することで、装置断面積を小さく抑制することができる。装置断面積を小さく抑制することで、真空処理装置の設置面積(占有面積)を小さくすることが可能となる。所定の角度は、0°(水平)以上15°以下、又は、75°以上90°(鉛直)が好ましい。
上記の真空処理装置において、第1方向に伸び互いに隣接する第1搬送領域及び第2搬送領域を含む搬送室と、前記搬送室の前記第1搬送領域側に設けられたロード室と、前記搬送室の前記第2搬送領域側に設けられたアンロード室とを更に具備し、前記第1基板搬送台車による前記ロード室からの前記基板の搬出と、前記第2基板搬送台車による前記アンロード室への前記基板搬入とは同時に実行可能であることを特徴とする。
本発明では、時間のかかるロード室からの基板の搬出、及び、アンロード室への基板の搬入を同時に行うことで、真空処理装置への基板の出し入れにかかる時間を大幅に短縮することが出来る。
また、本発明に係る基板搬送方法は、請求項1または2に記載の真空処理装置を用いて基板を搬送することを特徴とする。
本発明では、基板受け渡し時間や台車移動時間や台車待ち時間等による無駄な時間を発生させることなく、各処理室に対して基板を搬入又は搬出することができる。すなわち、基板搬送台車や製膜室の待機時間を著しく低減することができる。その結果、基板搬送の高速化を図ることができる。
しかも、入手が容易で剛性と信頼性が高い長さのボールネジを用いて長い距離を移動させるため、信頼性が高い。加えて、ボールネジの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車を駆動させることができ、タクトタイムを短縮できるとともに、極めて大きくコストを低減することが出来る。
本発明により、大型の基板で製膜処理等を行うにあたり、調整が容易で高速に基板搬送が可能な真空処理装置および基板搬送方法を提供することができる。
図1は、従来技術のクラスタ型真空処理システムを示す模式図である。 図2は、従来技術の真空処理装置を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る真空処理装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る真空処理装置の構成を示す概略断面図である。 図5は、本実施の形態に係る各基板搬送台車の動作を示す模式図である。 図6は、本実施の形態に係る各基板搬送台車の他の動作を示す模式図である。 図7は、本実施の形態に係る基板の傾き及び真空処理装置の装置断面積の定義を示す模式図である。 図8は、本実施の形態に係る基板の傾きと真空処理装置における装置断面積との関係を示すグラフである。 図9は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構を示す構成図である。 図10は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構の動作を示す構成図である。 図11は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構を示す他の構成図である。 図12は、本実施の形態に係るY方向及びZ方向の駆動機構を示す構成図である。 図13は、本実施の形態に係るY方向の駆動機構のうち複数段ラック・ピニオン駆動機構を示す構成図である。 図14は、本実施の形態におけるX方向、Y方向及びZ方向の駆動機構の関係を示す構成図である。 図15は、本実施の形態に係る各製膜室の構成を示す概略図である。 図16は、本実施の形態に係る基板搬送台車と製膜室との間の基板の搬入及び搬出の方法を示す概略図である。 図17は、本実施の形態に係る真空処理装置の他の応用例を示す構成図である。
以下、本発明の真空処理装置の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る真空処理装置の構成を示すブロック図である。真空処理装置1は、複数の基板2に対して、製膜処理や製膜された膜のエッチング処理のような複数の処理を並行して行う。空処理装置1は、中央搬送室10と、ロード室11と、複数の製膜室12−1〜12−2と、複数の製膜室12−3〜12−4と、アンロード室13と、複数の第1基板搬送台車20−1〜20−2と、複数の第2基板搬送台車20−3〜20−4とを具備する。
中央搬送室10は、X方向に伸びる略直方体形状の室であり、複数の第1基板搬送台車20−1〜20−2及び複数の第2基板搬送台車20−3〜20−4を移動可能に格納している。中央搬送室10は、Z方向下部の下部中央搬送室(第1搬送領域)10−1と、Z方向上部の上部中央搬送室(第2搬送領域)10−2とを備えている。すなわち、下部中央搬送室10−1と上部中央搬送室10−2とは、X方向に伸び互いに隣接する二つの搬送領域を形成している。ただし、両搬送領域の境界には境界壁を有していない。なお、二つの搬送領域は、一方がZ方向の下部(第1搬送領域)で、他方がZ方向上部(第2搬送領域)を示しているが、上部と下部という位置関係を限定したものではない。同様に、複数の製膜室12−1〜12−2及び複数の製膜室12−3〜12−4は、一方がZ方向の下部(第1搬送領域)に、他方がZ方向上部(第2搬送領域)に連通することを示しているが、上部と下部という位置関係を限定したものではない。更に、ロード室11及びアンロード室13は、一方がZ方向の下部(第1搬送領域)に、他方がZ方向上部(第2搬送領域)に連通することを示しているが、上部と下部という位置関係を限定したものではない。
ロード室11は、ゲート弁16−1を介して下部中央搬送室10−1と連通可能に設けられている。ロード室11は、Y方向に伸びるよう下部中央搬送室10−1に接続されている。基板2は、ゲート弁16−2を介して基板搬入装置(図示されず)により外部からロード室11に搬入され、第1基板搬送台車20−1によりロード室11から下部中央搬送室10−1に搬入される。ロード室11は、ゲート弁16−1とゲート弁16−2の開閉のタイミングとロード室の真空・大気圧ベントのタイミングを調整して、ゲート弁16−1を介して下部中央搬送室10−1と連通時には、ロード室11は真空状態にあり、下部中央搬送室10−1の真空状態を阻害することがないよう、工夫されている。
複数の製膜室(第1処理室)12−1〜12−2は、それぞれゲート弁17−1〜17−2を介して下部中央搬送室10−1と連通可能に、X方向に沿って並んで設けられている。複数の製膜室12−1〜12−2は、Y方向に伸びるよう下部中央搬送室10−1に接続されている。複数の製膜室12−1〜12−2は、基板2に対して各対応するゲート弁17−1〜17−2を閉じて真空(減圧)雰囲気で所定の処理を実行する。例えば、基板2に薄膜太陽電池用の光電変換層としてp層、i層、n層のいずれかの半導体層を製膜する。なお、この複数の製膜室の数は、2個に限定されない。製膜室の数は、製膜処理工程の必要に合わせて増減が可能である。
複数の製膜室(第2処理室)12−4〜12−3は、それぞれゲート弁17−4〜17−3を介して上部中央搬送室10−2と連通可能に、X方向に沿って並んで設けられている。複数の製膜室12−4〜12−3は、Y方向に伸びるよう上部中央搬送室10−2に接続されている。すなわち、複数の製膜室12−1〜12−2と複数の製膜室12−3〜12−4とは、中央搬送室10に対して互いにZ方向の異なる位置に接続されている。複数の製膜室12−4〜12−3は、基板2に対して各対応するゲート弁17−4〜17−3を閉じて真空(減圧)雰囲気で所定の処理を実行する。例えば、基板2に薄膜太陽電池用の光電変換層としてp層、i層、n層のいずれかの半導体層を製膜する。なお、この複数の製膜室の数は、2個に限定されない。製膜室の数は、製膜処理工程の必要に合わせて増減が可能である。
このように、本真空処理装置1は、中央搬送室10の両側に複数の製膜室12が並列したパラレル型の真空処理装置である。
アンロード室13は、ゲート弁18−1を介して上部中央搬送室10−2と連通可能に設けられている。アンロード室13は、Y方向に伸びるよう上部中央搬送室10−2に接続されている。基板2は、第2基板搬送台車20−4により上部中央搬送室10−2からアンロード室11に搬出され、ゲート弁18−2を介して基板搬出装置(図示されず)によりアンロード室13から外部に搬出される。アンロード室13は、ロード室11と同様に、ゲート弁18−1とゲート弁18−2の開閉のタイミングとアンロード室の真空・大気圧ベントのタイミングを調整して、上部部中央搬送室10−2の真空状態を阻害することがないよう、工夫されている。
また、ゲート弁16−1とゲート弁18−1は、インターロック制御が設けられている。すなわち、ロード室11が真空雰囲気の時にゲート弁16−1を開放可能とし、アンロード室13が真空雰囲気の時にゲート弁18−1を開放可能とするように制御し、中央搬送室10を常に真空状態に維持することで、他室間とのコンタミを抑制している。
これら中央搬送室10、ロード室11、複数の製膜室12−1〜12−4、及びアンロード室13はステンレス系材料により形成されることが、耐食性と部材強度を満足する点で好ましい。複数の製膜室12−1〜12−4は、更に、プラズマ発生を阻害しないように非磁性または弱磁性材料であるステンレス系材料(例えばSUS304)により形成される。なお、複数の製膜室12−1〜12−4と中央搬送室10とロード室11とアンロード室13は、真空雰囲気での処理内容や設計的考慮により他材質(例えばアルミニウム合金や表面をメッキ処理した鉄系材料など)も使用可能である。
第1基板搬送台車20−1は、下部中央搬送室10−1内をX方向に伸びる軌道14に沿って移動する。第1基板搬送台車20−1は、ロード室11及び複数の製膜室12−1〜12−2、アンロード室13及び複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2を搬入又は搬出する。
第1基板搬送台車20−1は、台車ベース20−1bと上部台車ベース20−1aと第1−1・第2−1・第3−1駆動機構(図示されず)とを備える。台車ベース20−1bは、X方向へ移動可能に設けられ、昇降台車ベース20−1cを含んでいる。昇降台車ベース20−1cは、上部台車ベース20−1aの下方に設けられ、上部台車ベース20−1aをZ方向へ移動可能である。上部台車ベース20−1aは、Y方向へ移動可能に台車ベース20−1bの昇降台車ベース20−1c上に設けられ、基板2を載置可能である。第1−1駆動機構は、台車ベース20−1bをX方向に、第3−1駆動機構は昇降台車ベース20−1cをZ方向に、第2−1駆動機構は上部台車ベース20−1aをY方向にそれぞれ移動する。
第1−1駆動機構での台車ベース20−1bのX方向移動及び第2−1駆動機構での上部台車ベース20−1aのY方向移動により、複数の製膜室12−1〜12−2及びロード室11に対して基板2が搬入又は搬出される。
更に、第1−1駆動機構での台車ベース20−1bのX方向移動、第3−1駆動機構での昇降台車ベース20−1cのZ方向移動及び第2−1駆動機構での上部台車ベース20−1aのY方向移動により、複数の製膜室12−4〜12−3及びアンロード室13に対して基板2が搬入又は搬出される。
第1基板搬送台車20−2は、下部中央搬送室10−1内をX方向に伸びる軌道14に沿って移動する。第1基板搬送台車20−2は、複数の製膜室12−1〜12−2及び複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2を搬入又は搬出する。ただし、ロード室11及びアンロード室13に対して基板2を搬入又は搬出することはない。第1基板搬送台車20−1があるため、ロード室11及びアンロード室13に対応する位置に移動できないからである。
第1基板搬送台車20−2は、台車ベース20−2bと上部台車ベース20−2aと、第1基板搬送台車20−1とは別に設けた第1−2・第2−2・第3−2駆動機構(図示されず)とを備える。台車ベース20−2bは、X方向へ移動可能に設けられ、昇降台車ベース20−2cを含んでいる。昇降台車ベース20−2cは、上部台車ベース20−2aの下方に設けられ、上部台車ベース20−2aをZ方向へ移動可能である。上部台車ベース20−2aは、Y方向へ移動可能に台車ベース20−2bの昇降台車ベース20−2c上に設けられ、基板2を載置可能である。第1−2駆動機構は、台車ベース20−2bをX方向に、第3−2駆動機構は昇降台車ベース20−2cをZ方向に、第2−2駆動機構は上部台車ベース20−2aをY方向にそれぞれ移動する。
第1−2駆動機構での台車ベース20−2bのX方向移動及び第2−2駆動機構での上部台車ベース20−2aのY方向移動により、複数の製膜室12−1〜12−2に対して基板2が搬入又は搬出される。
更に、第1−2駆動機構での台車ベース20−2bのX方向移動、第3−2駆動機構での昇降台車ベース20−2cのZ方向移動及び第2−2駆動機構での上部台車ベース20−2aのY方向移動により、複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2が搬入又は搬出される。
このように、第1基板搬送台車20−1、20−2は、三つのブロックに分けて構成されている。すなわち、台車ベース20−1b、20−2b(ベース1)はX方向に移動可能である。台車ベース上に設けられた昇降台車ベース20−1c、20−2c(ベース2)はZ方向に移動可能である。昇降台車ベース上に設けられた上部台車ベース20−1a、20−2a(ベース3)はY方向移動に移動可能である。そして、ベース1/ベース2/ベース3の各駆動機構(移動機構)により、基板2を製膜室12に搬入及び搬出することができる。
第2基板搬送台車20−4は、上部中央搬送室10−2内をX方向に伸びる軌道15に吊り下げられ、それに沿って移動する。第2基板搬送台車20−4は、アンロード室13及び複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2を搬入又は搬出する。
第2基板搬送台車20−4は、台車ベース20−4bと上部台車ベース20−4aと第1−4・第2−4駆動機構(図示されず)とを備える。台車ベース20−4bは、X方向へ移動可能に設けられている。上部台車ベース20−4aは、Y方向へ移動可能に台車ベース20−4b上に設けられている。上部台車ベース20−4aは、基板2を載置可能である。第1−4駆動機構は、台車ベース20−4bをX方向に、第2−4駆動機構は上部台車ベース20−4aをY方向にそれぞれ移動する。
第1−4駆動機構での台車ベース20−4bのX方向移動及び第2−4駆動機構での上部台車ベース20−4aのY方向移動により、複数の製膜室12−4〜12−3及びアンロード室13に対して基板2が搬入又は搬出される。
第2基板搬送台車20−3は、上部中央搬送室10−2内をX方向に伸びる軌道15に沿って移動する。第2基板搬送台車20−3は、複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2を搬入又は搬出する。ただし、アンロード室13に対して基板2を搬入又は搬出することはない。第2基板搬送台車20−4があるため、アンロード室13に対応する位置に移動できないからである。
第2基板搬送台車20−3は、台車ベース20−3bと上部台車ベース20−3aと第1−3・第2−3駆動機構(図示されず)とを備える。台車ベース20−3bは、X方向へ移動可能に設けられている。上部台車ベース20−3aは、Y方向へ移動可能に台車ベース20−3b上に設けられている。上部台車ベース20−3aは、基板2を載置可能である。第1−3駆動機構は、台車ベース20−3bをX方向に、第2−3駆動機構は上部台車ベース20−3aをY方向にそれぞれ移動する。
第1−3駆動機構での台車ベース20−3bのX方向移動及び第2−3駆動機構での上部台車ベース20−3aのY方向移動により、複数の製膜室12−4〜12−3に対して基板2が搬入又は搬出される。
このように、第2基板搬送台車20−4、20−3は、二つのブロックに分けて構成されている。すなわち、台車ベース20−4b、20−3b(ベース1)はX方向に移動可能である。台車ベース上に設けられた上部台車ベース20−4a、20−3a(ベース3)はY方向移動に移動可能である。そして、ベース1/ベース3の駆動機構(移動機構)により、基板2を製膜室12に搬入及び搬出することができる。
図3では、以下の様子を一例として示している。すなわち、第1基板搬送台車20−1は、上部載置台10−1aによりロード室11との間で基板2の搬入又は搬出を行っている。第1基板搬送台車20−2は、昇降台20−2c及び上部台車ベース20−2aにより製膜室12−4との間で基板2の搬入又は搬出を行っている。第2基板搬送台車20−3は、製膜室12−3との間で基板2の搬入又は搬出を行っている。第2基板搬送台車20−4は、アンロード室13との間で基板2の搬入又は搬出を行っている。
図4は、本発明の実施の形態に係る真空処理装置の構成を示す概略断面図である。この図は、中央搬送室10のY方向断面の模式図を示している。
中央搬送室10は、Z方向下部の下部中央搬送室10−1と、Z方向上部の上部中央搬送室10−2とを備え、両搬送室(搬送領域)の境界には境界壁を有していない。下部中央搬送室10−1には、ロード室11及びゲート弁16−1に対応する位置23−1に開口部26、製膜室12−1及びゲート弁17−1に対応する位置23−2に開口部27−1、製膜室12−2及びゲート弁17−2に対応する位置23−3に開口部27−2がそれぞれ設けられている。また、上部中央搬送室10−2には、アンロード室13及びゲート弁18−1に対応する位置23−1に開口部28、製膜室12−4及びゲート弁17−4に対応する位置23−2に開口部27−4、製膜室12−3及びゲート弁17−3に対応する位置23−3に開口部27−3がそれぞれ設けられている。中央搬送室10は、更に、ロード室11やアンロード室13が接続された端部と反対側の端部に退避領域10aを有する。退避領域10aには、第1基板搬送台車20−2や第2基板搬送台車20−3が一時的に退避可能で、第1基板搬送台車20−1や第2基板搬送台車20−4との干渉を避けることができるよう工夫してある。
第1基板搬送台車20−1は、X方向に移動可能であり、下部中央搬送室10−1における位置23−1、23−2、23−3に移動可能である。それにより、ロード室11、製膜室12−1、製膜室12−2に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。さらに、第1基板搬送台車20−1は、その一部がZ方向にも移動可能であり、上部中央搬送室10−2における位置23−1、23−2、23−3にその一部が移動可能である。それにより、アンロード室13、製膜室12−4、製膜室12−3に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。
第1基板搬送台車20−2は、X方向に移動可能であり、下部中央搬送室10−1における23−2、23−3、及び退避領域10aの位置22−1に移動可能である。それにより、製膜室12−1、製膜室12−2に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。さらに、第1基板搬送台車20−2は、その一部がZ方向にも移動可能であり、上部中央搬送室10−2における位置23−2、23−3にその一部が移動可能である。それにより、製膜室12−4、製膜室12−3に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。
第2基板搬送台車20−4は、X方向に移動可能であり、上部中央搬送室10−2における位置23−1、23−2、23−3に移動可能である。それにより、アンロード室13、製膜室12−4、製膜室12−3に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。なお、第2基板搬送台車20−4は、Z方向に移動できない。
第2基板搬送台車20−3は、X方向に移動可能であり、上部中央搬送室10−2における23−2、23−3、及び退避領域10aの位置22−2に移動可能である。それにより、製膜室12−4、製膜室12−3に対して基板2を搬入又は搬出することが出来る。なお、第2基板搬送台車20−3は、Z方向に移動できない。
図4では、図3の場合と同様に、以下の様子を一例として示している。すなわち、第1基板搬送台車20−1は、上部載置台によりロード室11との間で、開口部26を介して基板2の搬入又は搬出を行っている。第1基板搬送台車20−2は、昇降台20−2c及び上部台車ベース20−2aにより製膜室12−4との間で、開口部27−4を介して基板2の搬入又は搬出を行っている。第2基板搬送台車20−3は、製膜室12−3との間で、開口部27−3を介して基板2の搬入又は搬出を行っている。第2基板搬送台車20−4は、アンロード室13との間で、開口部28を介して基板2の搬入又は搬出を行っている。
図5は、本実施の形態に係る各基板搬送台車の動作を示す模式図である。図5(a)はZ方向上面からの、図5(b)はY方向側面(断面)からのそれぞれ模式図である。ここでは一例として、薄膜太陽電池の光電変換層としてp層、i層、n層の半導体膜を基板2上に積層する場合について説明する。
第1基板搬送台車(A)20−1は、下部中央搬送室10−1をX方向に移動し、Z方向(上部中央搬送装置10−2)へその一部が移動し、Y方向へその一部が移動する。主にロード室(L)11、p層が製膜される製膜室(P)12−1、i層が製膜される製膜室(I)12−2、12−3との間で基板2の搬入又は搬出を行う。第1基板搬送台車(B)20−2は、下部中央搬送室10−1をX方向に移動し、Z方向(上部中央搬送装置10−2)へその一部が移動し、Y方向へその一部が移動する。主にp層が製膜される製膜室(P)12−1、i層が製膜される製膜室(I)12−2、12−3、及びn層が製膜される製膜室(N)12−4との間で基板2の搬入又は搬出を行う。
第2基板搬送台車(C)20−3は、上部中央搬送室10−2をX方向に移動し、Y方向へその一部が移動する。主にi層が製膜される製膜室(I)12−3、及びn層が製膜される製膜室(N)12−4との間で基板2の搬入又は搬出を行う。第2基板搬送台車(D)20−4は、上部中央搬送室10−2をX方向に移動し、Y方向へその一部が移動する。主にi層が製膜される製膜室(I)12−3、n層が製膜される製膜室(N)12−4、及びアンロード室(UL)13との間で基板2の搬入又は搬出を行う。
図5において、光電変換層としてp層、i層、n層の半導体膜を基板2上に連続的に積層する場合、まず、第1基板搬送台車(A)20−1は、ロード室(L)11から基板2を搬出し、製膜室(P)12−1へ基板2を搬入する。次に、第1基板搬送台車(B)20−2は、製膜室(P)12−1から基板2を搬出し、製膜室(I)12−3へ基板2を搬入する。第2基板搬送台車(C)20−3は、製膜室(I)12−3から基板2を搬出し、製膜室(N)12−4へ基板2を搬入する。第2基板搬送台車(D)20−4は、製膜室(N)12−4から基板2を搬出し、アンロード室(UL)13へ基板2を搬入する。
ただし、製膜室(I)12−3が使用中の場合、製膜室(I)12−2を用いる。その場合、第1基板搬送台車(B)20−2が、製膜室(I)12−2から基板2を搬出し、製膜室(N)12−4へ基板2を搬入する。第1基板搬送台車(B)20−2が製膜室(N)12−4へ基板2を搬入する場合、例えば、第2基板搬送台車(D)20−4はアンロード室13の位置23−1へ、第2基板搬送台車(C)20−3は製膜室12−3の位置23−3へそれぞれ退避する。
このように、下部の第1基板搬送台車20−1、20−2と上部の第2基板搬送台車20−4、20−3とが移動時に干渉する場合、下部の第1基板搬送台車20−1、20−2の昇降台20−1c、20−2c(ベース2)をZ方向に下方に移動させることで回避、又は、中央搬送室10の端の位置に設置した退避領域10aを利用する。これにより、複数の基板搬送台車20が干渉することなく、それぞれが自由に各製膜室12で処理をするときの基板搬送に対応することができる。それにより、複数の基板2を同時並行的に搬送処理動作することが出来る。
また、複数の基板搬送台車20を有しているので、下部の第1基板搬送台車20−1によるロード室11からの基板2の搬出と、上部の第2基板搬送台車20−4によるアンロード室13への基板2の搬入を同時に行うことができる。すなわち、真空排気時間と大気圧へのベント動作時間のかかる基板2のローディング及びアンローディングを同時に行うことができるので、真空処理装置1への基板2の出し入れにかかる時間を大幅に短縮することが出来る。
図6は、本実施の形態に係る各基板搬送台車の他の動作を示す模式図である。図6(a)はZ方向上面からの、図6(b)はY方向側面(断面)からのそれぞれ模式図である。ここでは、上記各層を製膜して積層するのではなく、単独の膜を形成したい場合について説明する。
図6において、p層の半導体膜を基板2上に製膜する場合、第1基板搬送台車(A)20−1は、ロード室(L)11から基板2を搬出し、製膜室(P)12−1へ基板2を搬入する。その後、第1基板搬送台車(A)20−1は、製膜室(P)12−1から基板2を搬出し、アンロード室(UL)13へ基板2を搬入する。このとき、第1基板搬送台車(B)20−2は下部中央搬送装置10−1の適当な場所へ退避し、第2基板搬送台車(C)20−3及び第2基板搬送台車(D)20−4は上部中央搬送装置10−2の適当な場所へ退避する。
同様に、i層の半導体膜を基板2上に製膜する場合、第1基板搬送台車(A)20−1は、ロード室(L)11から基板2を搬出し、製膜室(I)12−2又は12−3へ基板2を搬入する。その後、第1基板搬送台車(A)20−1は、製膜室(I)12−2又は12−3から基板2を搬出し、アンロード室(UL)13へ基板2を搬入する。同様に、n層の半導体膜を基板2上に製膜する場合、第1基板搬送台車(A)20−1は、ロード室(L)11から基板2を搬出し、製膜室(N)12−4へ基板2を搬入する。その後、第1基板搬送台車(A)20−1は、製膜室(N)12−4から基板2を搬出し、アンロード室(UL)13へ基板2を搬入する。これらのとき、第1基板搬送台車(B)20−2は下部中央搬送装置10−1の適当な場所へ退避し、第2基板搬送台車(C)20−3及び第2基板搬送台車(D)20−4は上部中央搬送装置10−2の適当な場所へ退避する。
このように、パラレル型の真空処理装置において、基板搬送台車20の基板受け渡し時間や基板搬送台車20の移動時間等によりで限界があった基板搬送時間を、複数の台車を基板搬送台車20使用することにより解決することが可能となる。すなわち、上記のように、中央搬送室10において、基板搬送台車20を2台以上使用可能な構造とすることで、各製膜室12に対して無駄な時間を生ずることなく基板を搬入又は搬出することができる。これにより、基板搬送台車20や製膜室12の待機時間を著しく低減することができる。その結果、基板搬送の高速化を図ることができる。この構造は、中央搬送室10は空間において上下(Z方向)に基板搬送台車が昇降可能とし、製膜室12の配置された方向(X方向)に基板搬送台車やその駆動機構により相互干渉することなく、基板搬送が可能とするものである。
中央搬送室を上下の搬送空間を設け、下空間を移動する第1基板搬送台車20−1、20−2と上空間を移動する第2基板搬送台車20−4、20−3を設けることで、基板搬送台車20同士の干渉を出来るだけ低減し、基板搬送台車20や製膜室12の待機時間を著しく低減することができる。すなわち、上部の第2基板搬送台車20−4、20−3は、X,Y方向に移動して基板搬送する。下部の第1基板搬送台車20−1、20−2はX,Yに加えてZ方向に移動して基板搬送するので中央搬送室10の全部の製膜処理室12に基板移動が可能である。
この場合、真空処理装置は、各半導体層に専用の処理室(製膜室)を設け、各層の製膜を同時並行的に実施する。それにより、真空処理装置を効率的に用いることができ、光電変換層の形成にかかる時間を短縮することが出来る。
ここで、基板2が大型基板、例えば1.4m(縦)×1.1m(横)というサイズ、又はそれ以上のサイズの場合を考える。第1基板搬送台車20−1〜20−2、及び第2基板搬送台車20−4〜20−3は、真空処理装置1内の基板2を、水平からある角度だけ傾けて搬送することが好ましい。その基板2の搬送時の角度θは、0°(水平)以上、15°以下、又は、75°以上、90°(鉛直)以下が好ましい。その理由を以下に説明する。
図7は、本実施の形態に係る基板の傾き及び真空処理装置の装置断面積の各々の定義を示す模式図である。ただし、図7(a)は角度θの定義を示し、図7(b)は真空処理装置1の装置断面積(X方向断面)の定義を示す。基板2を搬送するとき、基板2を水平に近い状態で搬送すると、装置の床占有面積は増大するが、装置高さは低くなる。また、基板2を鉛直に近い状態で搬送すると、装置の床占有面積は減少するが、装置高さは高くなる。装置としては、設置場所の状況や基板サイズによる製膜への影響に応じてこのいずれかの状態を選定することになるが、装置サイズを評価できるものとして、真空処理装置1の装置断面積(X方向断面)を小さくすることが指針となる。
図7(a)を参照して、基板2の横方向の一辺の長さを、基板2の水平時に“a”mとする。その場合、角度θだけ傾けば、横方向の長さは(a・cosθ)mとなる。図7(b)を参照して、一辺の基板長が1mを超える基板2に対して、基板2の横方向長さが(a・cosθ)mの場合、ロード室11及び各製膜室12の一辺の長さW1及び高h1さは、それぞれ概ね(1m+(a・cosθ)m)及び(1m+(a・sinθ)m)となる。同様に、アンロード室13及び各製膜室12の一辺の長さW3及び高h3さは、概ね(1m+(a・cosθ)m)及び(1m+(a・sinθ)m)となる。更に、中央搬送室10の一辺の長さW2及び高さh2は、概ね(1m+(a・cosθ)m)及び2×(1m+(a・sinθ)m)となる。従って、真空処理装置の装置断面積は、(3m+3(a・cosθ)m)×(2m+2(a・sinθ)m)となる。
図8は、本実施の形態に係る基板の傾きと真空処理装置における装置断面積との関係を示すグラフである。縦軸は真空処理装置1の装置断面積を示し、横軸は水平からの角度θを示す。ただし、丸印、三角印、及び四角印は、それぞれ水平時の基板2の横方向の一辺の長さ:a=1.5m、3.0m、及び5.0mをそれぞれ示している。水平時の基板2の横方向の一辺の長さ:aが大きくなると、真空処理装置の装置断面積が、基板2の搬送時の角度θに大きく影響されるようになる。その基板2の搬送時の角度θを0°(水平)以上、15°以下、又は、75°以上、90°(鉛直)以下にすることで、装置断面積を小さく抑制することがわかる。このように、装置断面積を小さく抑制することで、真空処理装置1の設置面積(占有面積)を小さくすることが可能となる。
また、基板2を搬送するときの基板安定性と基板たわみ量は重力方向積分(cosθ)に比例する。したがって、基板中央領域の複数個所で支持して基板たわみ量を低減させた場合、水平面からθ=0°以上、15°以下で傾斜させる方式を用いることで、基板搬送台車が上下(Z方向)の昇降機構とストロークが簡素化され、より好ましい。
次に、第1基板搬送台車20−1〜20−2、第2基板搬送台車20−3〜20−4における駆動機構について説明する。ただし、第1基板搬送台車20−1〜20−2は、X方向、Y方向、Z方向の各方向へ駆動される。第2基板搬送台車20−3〜20−4はX方向、Y方向の各方向へ駆動される。しかし、駆動方法は方向により決まっており、装置同士に相違は無いので、まとめて基板搬送台車20として説明する。
図9は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構を示す構成図である。
第1方向駆動機構(回転駆動伝達機構)は、基板搬送台車をX方向へ駆動する。これは、既述の第1−1、第1−2、第1−3、第1−4駆動機構に相当する。この第1方向駆動機構は、X軸用回転駆動部91と、複数段ボールネジ駆動機構31とを備える。X軸用回転駆動部91は、中央搬送装置10に直接又は間接に固定されている。通常、X軸用回転駆動部91は大気雰囲気にあるので、真空シール機能のある軸受けを経由して複数段ボールネジ駆動機構31の部材を回転駆動する。
複数段ボールネジ駆動機構31は、複数のボールネジがボールスプラインを介して結合されて、複数のボールネジの長さに概ね等しい長さを有する一つの超長尺なボールネジと同じ機能を発揮する。以下では、二段のボールネジがボールスプラインを介して結合された複数段ボールネジ駆動機構31について説明する。複数段ボールネジ駆動機構31は、第1ボールネジ32と、第1ボールスプライン34と、第2ボールネジ38とを備える。
第1ボールネジ32は、その第1ネジ軸32bがX方向へ伸びている。第1ネジ軸32bの一端は、X軸用回転駆動部91に接続され、X軸用回転駆動部91により回転駆動される。第1ネジ軸32bの他端には、歯車33が同軸で設けられている。その第1ナット32aは、歯車33とは反対側であってX軸用回転駆動部91近傍で第1ネジ軸32bに取り付けられている。第1ナット32aは下部支持体30に固定されている。すなわち、第1ボールネジ32は、下部台車ベース30に第1ナット32aを介して結合されている。ただし、下部支持体30は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bの各駆動に関わる部材である。
ボールスプラインは、そのスプライン軸に設けた軸方向溝に沿ってスライド外筒が自由に移動でき、スライド外筒の回転がスプライン軸の回転へと伝達されるものである。第1ボールスプライン34は、その第1スプライン軸34bがX方向へ伸びている。第1スプライン軸34bの一端は、第1ボールネジ32の第1ナット32a近傍まで伸びている。第1スプライン軸34bの他端には、歯車36が同軸で設けられている。その第1スライド外筒34aは、歯車36近傍で第1スプライン軸34bに取り付けられ、歯車36側に歯車35を同軸で有している。第1ボールスプライン34は、第1ボールネジ32と、歯車33及び歯車35を介して結合されている。第1ボールスプライン34の第1スプライン軸34bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。
第2ボールネジ38は、その第2ネジ軸38bがX方向へ伸びている。第2ネジ軸38bの一端は、第1ボールスプライン34の第1スプライン軸34bの一端の近傍まで伸びている。第2ネジ軸38bの他端には、歯車37が同軸で設けられている。その第2ナット38aは、歯車37とは反対側であって第1スプライン軸34bの一端の近傍で第2ネジ軸38bに取り付けられている。第2ナット38aは、台車ベース50に固定されている。すなわち、第2ボールネジ38は、台車ベース50に第2ナット38aを介して結合されている。第2ボールネジ38は、第1ボールスプライン34と、歯車36及び歯車37を介して結合されている。第2ボールネジ38の第2ネジ軸38bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。ただし、台車ベース50は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bである。
図10は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構の動作を示す構成図である。図9の初期状態(ナット32a:A0、台車ベース50の端部A0’)から第1ナット32aが距離D0だけ、台車ベース50の端部が距離D1だけX方向へ移動した状態(ナット32a:A1、台車ベース50の端部A1’)を示している。
X軸用回転駆動部91により第1ボールネジ32の第1ネジ軸32bが回転すると、その回転により第1ボールネジ32の第1ナット32aがX方向へ距離D0だけ移動する。それにより、第1ナット32aに固定された下部支持体30がX方向へ距離D0だけ移動する。
このとき、第1ボールネジ32の歯車33は、第1ネジ軸32bの回転により回転し、その回転を第1ボールスプライン34の歯車35へ伝達する。その歯車35の回転により、第1ボールスプライン34の第1スライド外筒34aが回転する。その結果、第1スライド外筒34aは、歯車33に対する歯車35のX方向位置を保ちながら第1ボールスプライン34の第1スプライン軸34bを回転させる。また、下部支持体30がX方向へ距離D0だけ移動することにより、下部支持体30に固定された第1スプライン軸34bは第1スライド外筒34aに対してX方向へ距離D0だけ引き出される。
このとき、第1ボールスプライン34の歯車36は、第1スプライン軸34bの回転により回転し、その回転を第2ボールネジ38の歯車37に伝達する。その歯車37の回転により、第2ボールネジ38の第2ネジ軸38bが回転する。その第2ネジ軸38bの回転により、第2ボールネジ38の第2ナット38aが下部支持体30に対してX方向へ距離D1だけ移動する。それと共に、下部支持体30がX方向へ距離D0だけ移動することにより、下部支持体30に固定された第2ネジ軸38bはX方向へ距離D0だけ移動する。その結果、第2ナット38aに固定されていた台車ベース50は、下部支持体30上での第2ナット38aの移動分である距離D1と、下部支持体30の移動分である距離D0とにより、台車ベース50の移動距離D2=D0+D1という大きな移動量を確保できる。このとき、歯車33、35、36、37の歯数関係や、第1ネジ軸32bと第2ネジ軸38bのピッチを適宜選定することで、D0とD1の移動距離を調整することが出来る。各歯車を同じ歯数、各ネジ軸を同じピッチとする場合は、D0=D1となり、台車ベース50の移動距離D2=2×D0となり、各ネジ軸部分の2倍の移動量を確保できる。
尚、台車ベース50が移動するにあたり、第1ボールネジ32の歯車33や第1ボールスプライン34の歯車35他とはZ方向の上下位置関係でお互いに干渉せずに所定の稼動ができて、移動可能になっている。
このように、本実施の形態における複数段ボールネジ駆動機構31を用いることで、X軸用回転駆動部91による移動対象である台車ベース50の移動量は、第1ボールネジ32の移動量と第2ボールネジ38の移動量との和とすることが出来る。すなわち、移動量が2個分のボールネジの移動量の加算量とすることが出来る。
本実施の形態では、X方向へ基板搬送台車を駆動させるための駆動機構は、非常に長い超長尺のボールネジを使用する方式ではなく、比較的に入手が簡便な長さのボールネジを二段で駆動させる方式としている。これにより、X方向の非常に長く基板搬送台車を移動することが可能となる。具体的には、例えば3m以下のボールネジを、第1軸(ボールねじ32)の回転駆動を第3軸(ボールネジ38)へ第2軸(ボールスプライン34)を経由して歯車駆動で伝達させる二段段ボールネジ駆動機構により回転駆動させる。それにより、ボールネジの長さの2倍の行程に対応する6mまで基板搬送台車を可動とすることができる。これにより、特殊な超長尺ボールネジを用いる必要がなく、入手が容易で剛性と信頼性が高い長さのボールネジ等を用いることが可能となる。したがって、本駆動機構の信頼性を高めることが出来る。加えて、非常に長い超長尺のボールネジを使用するときのようにボールネジの振動を抑制のための非常に高い剛性を駆動機構に付与することが不要になる。したがって、極めて大きくコストを低減することが出来る。また、ボールネジの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車を駆動させることができ、タクトタイムを短縮することに効果を発揮できる。
図9及び図10は、ボールネジ二段分の例を示している。しかし、更に長いX方向の行程を動かすときは、補助台車、ボールスプライン、ボールネジを組み合わせていけば良い。以下にその一例を示す。
図11は、本実施の形態に係るX方向の駆動機構を示す他の構成図である。
第1方向駆動機構(回転駆動伝達機構)は、図9や図10の場合と同様である。ここでは、三段のボールネジがスプラインを介して結合された複数段ボールネジ駆動機構31について説明する。複数段ボールネジ駆動機構31は、第1ボールネジ32と、第1ボールスプライン34と、第2ボールネジ38と、第2ボールスプライン44と、第3ボールネジ48とを備える。
第1ボールネジ32は、その第1ネジ軸32bがX方向へ伸びている。第1ネジ軸32bの一端は、X軸用回転駆動部91に接続され、X軸用回転駆動部91により回転駆動される。第1ネジ軸32bの他端には、歯車33が同軸で設けられている。その第1ナット32aは、歯車33とは反対側であってX軸用回転駆動部91近傍で第1ネジ軸32bに取り付けられている。第1ナット32aは下部支持体30に固定されている。すなわち、第1ボールネジ32は、下部支持体30に第1ナット32aを介して結合されている。ただし、下部支持体30は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bの駆動に関わる部材である。
第1ボールスプライン34は、その第1スプライン軸34bがX方向へ伸びている。第1スプライン軸34bの一端は、第1ボールネジ32の第1ナット32a近傍まで伸びている。第1スプライン軸34bの他端には、歯車36が同軸で設けられている。その第1スライド外筒34aは、歯車36近傍で第1スプライン軸34bに取り付けられ、歯車36側に歯車35を同軸で有している。第1ボールスプライン34は、第1ボールネジ32と、歯車33及び歯車35を介して結合されている。第1ボールスプライン34の第1スプライン軸34bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。
第2ボールネジ38は、その第2ネジ軸38bがX方向へ伸びている。第2ネジ軸38bの一端は、第1ボールスプライン34の第1スプライン軸34bの一端の近傍まで伸びている。第2ネジ軸38bの他端には、歯車37が同軸で設けられている。その第2ナット38aは、歯車37とは反対側であって第1スプライン軸34bの一端の近傍で第2ネジ軸38bに取り付けられている。第2ナット38aは、補助下部支持体40に固定されている。すなわち、第2ボールネジ38は、補助下部支持体40に第2ナット38aを介して結合されている。第2ボールネジ38は、第1ボールスプライン34と、歯車36及び歯車37を介して結合されている。第2ボールネジ38の第2ネジ軸38bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。
第2ボールスプライン44は、その第2スプライン軸44bがX方向へ伸びている。第2スプライン軸44bの一端は、第2ボールネジ38の歯車37の近傍に伸びている。第2スプライン軸44bの他端には、歯車46が同軸で設けられている。その第2スライド外筒44aは、第2スプライン軸44bの一端側で取り付けられ、歯車37側に歯車45を同軸で有している。第2ボールスプライン44は、第2ボールネジ38と、歯車37及び歯車45と両歯車間の歯車43を介して結合されている。第2ボールスプライン44の第2スプライン軸44bは、補助下部支持体40に回転可能に固定されている。
第3ボールネジ48は、その第3ネジ軸48bがX方向へ伸びている。第3ネジ軸48bの一端は、第2ボールスプライン44の第2スプライン軸44bの一端の近傍まで伸びている。第3ネジ軸48bの他端には、歯車47が同軸で設けられている。その第3ナット48aは、歯車47の近傍で第3ネジ軸48bに取り付けられている。第3ナット48aは、台車ベース50に固定されている。すなわち、第3ボールネジ48は、台車ベース50に第3ナット48aを介して結合されている。第3ボールネジ48は、第2ボールスプライン44と、歯車46及び歯車47を介して結合されている。第3ボールネジ48の第3ネジ軸48bは、補助下部支持体40に回転可能に固定されている。ただし、台車ベース50は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bである。
これらの動作は、図9の場合と同様であるのでその説明を省略する。図11のように、3段ボールネジ駆動機構31を用いることで、X軸用回転駆動部91による移動対象である台車ベース50の移動量は、第1ボールネジ32の移動量と第2ボールネジ38の移動量と第3ボールネジ48の移動量との和とすることが出来る。すなわち、移動量が3個分のボールネジの移動量の加算量とすることが出来る。
このように、図9の場合よりも更に長いX方向の行程を移動させるときには、具体的には、例えば3m以下のボールネジを、第1軸(ボールネジ32)の回転駆動を第2軸(ボールスプライン34)、第3軸(ボールネジ38)へ歯車駆動で回転させ、更に第3軸(ボールネジ38)の回転駆動を第4軸(ボールスプライン44)、第5軸(ボールネジ48)へ歯車駆動で回転させる三段ボールネジ駆動機構により回転駆動させる。それにより、ボールネジの長さの3倍の行程に対応する9mまで基板搬送台車を可動とすることができる。この場合にも、特殊な超長尺ボールネジを用いる必要がなく、入手が容易で剛性と信頼性が高い長さのボールネジ等を用いることが可能となる。したがって、本駆動機構の信頼性を高めることが出来る。加えて、非常に長い超長尺のボールネジを使用するときのようにボールネジの振動を抑制のための非常に高い剛性を駆動機構に付与することが不要になる。したがって、極めて大きくコストを低減することが出来る。また、ボールネジの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車を駆動させることができ、タクトタイムを短縮することに効果を発揮できる。
また、図11の場合よりも更に長いX方向の行程を移動させるときには、図9から図11への拡張と同様に、例えば、補助台車、ボールスプライン、ボールネジの組合せを増やすようにする。それにより、ボールネジの長さの複数倍の行程に対応する距離まで基板搬送台車を可動とすることができる。
図12は、本実施の形態に係るY方向及びZ方向の第2・第3方向駆動機構を示す構成図である。
Z方向の第3方向駆動機構(回転駆動伝達機構)は、基板搬送台車をZ方向へ駆動する。これは、既述の第3−1、第3−2駆動機構に相当する。Z方向の第3方向駆動機構は、図3〜図6の例では、Z方向に移動不可能な第2基板搬送台車20−4、20−3には設けられていない。この第3方向駆動機構は、Z軸用回転駆動部93と、複数段ボールスプライン駆動機構96とを備える。Z軸用回転駆動部93は、中央搬送装置10に直接又は間接に固定されている。通常、Z軸用回転駆動部93は大気雰囲気にあるので、真空シール機能のある軸受けを経由して回転駆動する複数段ボールスプライン駆動機構96の部材を回転駆動する。
複数段ボールスプライン駆動機構96は、複数のボールスプラインとボールネジとがカサ歯車を介して結合されて、複数のボールスプラインの長さ以内での台車ベースの移動先で、Z方向の駆動を可能にする。以下では、X方向二段の複数のボールスプラインとZ方向一段のボールネジとがカサ歯車を介して結合された複数段ボールスプライン駆動機構96について説明する。複数段ボールスプライン駆動機構96は、第5ボールスプライン101と、第6ボールスプライン104と、第3・第4カサ歯車107、121と、第4ボールネジ123とを備える。
第5ボールスプライン101は、その第5スプライン軸101bがX方向へ伸びている。第5スプライン軸101bの一端は、Z軸用回転駆動部93に接続され、Z軸用回転駆動部93により回転駆動される。その第5スライド外筒101aは、Z軸用回転駆動部93の近傍で第5スプライン軸101bに取り付けられ、Z軸用回転駆動部93側に歯車102を同軸で有している。第5スライド外筒101aは、下部支持体30(本図では図示されず)に回転可能に固定されている。ただし、下部支持体30は、各基板搬送台車20−1〜20−2における台車ベース20−1b〜20−2bの駆動に関わる部材である。
第6ボールスプライン104は、その第6スプライン軸104bがX方向へ伸びている。第6スプライン軸104bの一端は、第5ボールスプライン101の第5スプライン軸101bにおける一端の近傍まで伸びている。その一端には歯車103が同軸で設けられている。その第6スライド外筒104aは、第6スプライン軸104bの途中に取り付けられ、歯車103と反対の側に歯車105を同軸で有していて、台車ベース50に回転可能に固定されている(図示されず)。第6ボールスプライン104と第5ボールスプライン101とは、歯車103及び歯車102を介して結合されている。第6スプライン軸104bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。
第3カサ歯車107は、一端に歯車106が設けられたX方向に伸びる第3回転軸108の他端に設けられている。第3カサ歯車107と第6ボールスプライン104とは、第3回転軸108及び歯車106と歯車105を介して結合されている。第3カサ歯車107は、台車ベース50における昇降不可能な基礎台車ベース50bに回転可能に固定されている。ただし、台車ベース50は、各基板搬送台車20−1〜20−2における台車ベース20−1b、20−2bである。
第4ボールネジ123は、その第4ネジ軸123bがZ方向へ伸びている。第4ネジ軸123bの一端は、第4カサ歯車121が同軸で設けられている。第4ナット123aは、台車ベース50における昇降可能な昇降台車ベース50aに固定されている。すなわち、第4ボールネジ123は、台車ベース50aに第4ナット123aを介して結合されている。第4ボールネジ123は、第6ボールスプライン104と、歯車105、106及び第3カサ歯車107、第4カサ歯車121を介して結合されている。ただし、台車ベース50aは、各基板搬送台車20−1〜20−2における台車ベース20−1c、20−2cである。
Z方向の第3方向駆動機構の動作について説明する。
まず、X軸用回転駆動部91により下部支持体30がX方向へ距離D0だけ移動し、更に台車ベース50が下部支持体30に対してX方向へ距離D1だけ移動すると、台車ベース50は距離D2=D0+D1(通常は2×D0に計画)だけ移動する。このとき、第5ボールスプライン101では、その第5スライド外筒101aが下部支持体30に回転可能に固定されている。そのため、下部支持体30の移動に伴い、第5スライド外筒101aがその第5スプライン軸101bに沿ってX方向へ距離D0だけ移動する。一方、第3カサ歯車107(及び第3回転軸108と歯車106)と第6スライド外筒104aは、台車ベース50に回転可能に固定されている。そのため、台車ベース50の移動に伴い、第3カサ歯車107、第3回転軸108及び歯車106と歯車105で結合している第6スライド外筒104aは、その第6スプライン軸104bに沿って、X方向へ更に距離D1だけ移動する。このようにして、下部支持体30及び台車ベース50のX方向への移動に関わらず、Z軸用回転駆動部93から第3カサ歯車107までの駆動機構は維持される。
そのような状態において、Z軸用回転駆動部93により、第5スプライン軸101bが回転されると、第5スライド外筒101aの歯車102が回転する。歯車102の回転は、歯車103を介して第6スプライン軸104bへ伝達される。第6スプライン軸104bが回転されると、第6スライド外筒104aの歯車105が回転する。歯車105の回転は、歯車106及び第3回転軸108を介して第3カサ歯車107へ伝達される。第3カサ歯車107が回転されると、第4カサ歯車121の回転は、第4ネジ軸123bへ伝達される。第4ネジ軸123bが回転されることで、第4ナット123aがZ軸方向に上昇又は下降する。台車ベース50四隅にはガイドレール51が設けられていて、昇降台車ベース50aが滑らかにZ方向へ上下移動可能なように設置されている。それにより、第4ナット123aに結合された台車ベース50における昇降可能な昇降台車ベース50aが上昇又は下降することができる。
なお、台車ベース50の昇降台車ベース50aに設けた第4ボールネジ123は、図22では1組である。しかし、昇降台車ベース50aの四隅の各々に合計4組設けて、第6ボールスプライン104からの回転駆動力をカサ歯車などで順次伝達させることで、1つの回転駆動で4組のボールネジを同期して回転させて、安定良く昇降台車ベース50aをZ方向に上昇下降させるようにしても良い。
このように、Z方向の第3方向駆動機構(回転駆動伝達機構)において、台車ベース50の昇降台車ベース50aをZ方向に上昇下降させる回転駆動力は、2本の第5・第6ボールスプライン101、104を利用して第3・第4カサ歯車107、121に伝達される。その結果、昇降台車ベース50aに設けた第4ボールネジ123により昇降台車ベース50aをZ方向に上昇下降させることができる。この場合にも、特殊な超長尺ボールスプラインを用いる必要がなく、入手が容易で剛性と信頼性が高い長さのボールスプライン等を用いることが可能となる。したがって、本駆動機構の信頼性を高めることが出来る。加えて、非常に長い超長尺のボールスプラインを使用するときのようにボールスプラインの振動を抑制のための非常に高い剛性を駆動機構に付与することが不要になる。したがって、極めて大きくコストを低減することが出来る。また、ボールスプラインの振動による影響を少なく保持しながら、早い速度で基板搬送台車をZ方向へ駆動させることができ、タクトタイムを短縮することに効果を発揮できる。
Y方向の第2方向駆動機構(回転駆動伝達機構)は、基板搬送台車をY方向へ駆動する。これは、既述の第2−1、第2−2、第2−3、第2−4駆動機構に相当する。この第2方向駆動機構は、Y軸用回転駆動部92と、複数段スプライン駆動機構95と、複数段ラック・ピニオン駆動機構94とを備える。Y軸用回転駆動部92は、中央搬送装置10に直接又は間接に固定されている。回転駆動する複数段ボールスプライン駆動機構95の部材を回転駆動する。
複数段ボールスプライン駆動機構95は、複数のボールスプラインとボールネジとがカサ歯車を介して結合されて、複数のボールスプラインの長さ以内での台車ベースの移動先で、上部台車ベースの複数段ラック・ピニオン駆動機構94用の回転駆動を可能にする。以下では、X方向二段の複数のボールスプラインとZ方向一段のボールスプライン又はピニオンとがカサ歯車を介して結合された複数段ボールスプライン駆動機構95について説明する。複数段ボールスプライン駆動機構95は、第3ボールスプライン111と、第4ボールスプライン114と、第1カサ歯車117、第2カサ歯車124と、第2回転軸または第7ボールスプライン125の第7スライド外筒125aと、これに直結した第1ピニオン126とを備える。
第3ボールスプライン111は、その第3プライン軸111bがX方向へ伸びている。第3スプライン軸111bの一端は、Y軸用回転駆動部92に接続され、Y軸用回転駆動部92により回転駆動される。そのスライド外筒111aは、Y軸用回転駆動部92の近傍で第3スプライン軸111bに取り付けられ、Y軸用回転駆動部92側に歯車112を同軸で有している。スライド外筒111aは、下部支持体30(本図では図示されず)に回転可能に固定されている。ただし、下部支持体30は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bの駆動に関わる部材である。
第4ボールスプライン114は、その第4スプライン軸114bがX方向へ伸びている。第4スプライン軸114bの一端は、第3ボールスプライン111の第3スプライン軸111bにおける一端の近傍まで伸びている。その一端には歯車113が同軸で設けられている。その第4スライド外筒114aは、第4スプライン軸114bの途中に取り付けられ、歯車113と反対の側に歯車115を同軸で有していて、台車ベース50に回転可能に固定されている(図示されず)。第4ボールスプライン114と第3ボールスプライン111とは、歯車113及び歯車112を介して結合されている。第4スプライン軸114bは、下部支持体30に回転可能に固定されている。
第1カサ歯車117は、一端に歯車116が設けられたX方向に伸びる第1回転軸118の他端に設けられている。第1カサ歯車117と第4ボールスプライン114とは、第1回転軸118及び歯車116と歯車115とを介して結合されている。第1カサ歯車117は、台車ベース50における昇降不可能な基礎台車ベース50bに回転可能に固定されている。ただし、台車ベース50は、各基板搬送台車20−1〜20−4における台車ベース20−1b〜20−4bである。
第1カサ歯車117と結合する相手としては、(1)Y方向の第2方向駆動機構がZ方向の第3方向へも駆動する第1基板搬送台車20−1、20−2用の場合には第7ボールスプライン125及び第1ピニオン126が用いられ、(2)Y方向の第2方向駆動機構がZ方向の第3方向へ駆動しない第2基板搬送台車20−3、20−4用の場合には第2回転軸125及び第1ピニオン126が用いられる。
(1)第1基板搬送台車20−1、20−2用の場合(図12の場合)
第7ボールスプライン125は、その第7スプライン軸125bがZ方向へ伸びている。第7スプライン軸125bの一端は、第2カサ歯車124が同軸で設けられている。第7スライド外筒125aは、第7スプライン軸125bに第2カサ歯車124から離れて設けられ、第1ピニオン126が第7スライド外筒125aに結合して設けられている。第7スライド外筒125aは、台車ベース50における昇降可能な昇降台車ベース50aに回転可能に固定されている。すなわち、第7ボールスプライン125は、台車ベース50aに第7スライド外筒125aを介して結合されている。第7ボールスプライン125は、第4ボールスプライン114と、歯車115、116及び第1・第2カサ歯車117、124を介して結合されている。
(2)第2基板搬送台車20−3、20−4用の場合
第2回転軸125及び第1ピニオン126を用いる場合、図12において、第7スプライン軸125bを通常の第2回転軸125とし、第7スライド外筒125aを用いずに第2回転軸125に直接第1ピニオン126を結合した構成とすれば良い。すなわち、第2回転軸125がZ方向へ伸びている。第2回転軸125の一端には第2カサ歯車124が同軸で設けられ、他端には第1ピニオン126が同軸で設けられている。第2回転軸は125、台車ベース50(台車ベース50における昇降可能な昇降台車ベース50aはない)に固定されている。すなわち、第1ピニオン126は、台車ベース50に回転軸125を介して結合されている。第1ピニオン126は、第4ボールスプライン114と、歯車115、116及び第1・第2カサ歯車117、124を介して結合されている。
Y方向の第2方向駆動機構における複数段ボールスプライン駆動機構95の動作について説明する。
まず、X軸用回転駆動部91により下部支持体30がX方向へ距離D0だけ移動し、更に台車ベース50が下部支持体30に対してX方向へ距離D1だけ移動すると、台車ベース50は距離D2=D0+D1(通常は2×D0に計画)だけ移動する。このとき、第3ボールスプライン111では、そのスライド外筒111aが下部支持体30に回転可能に固定されている。そのため、下部支持体30の移動に伴い、スライド外筒111aがその第3スプライン軸111bに沿ってX方向へ距離D0だけ移動する。一方、第1カサ歯車117(及び第1回転軸118と歯車116)と第4スライド外筒114aは、台車ベース50に回転可能に固定されている。そのため、台車ベース50の移動に伴い、第1カサ歯車117、第1回転軸118及び歯車116と歯車115で結合している第4スライド外筒114aは、その第4スプライン軸114bに沿って、X方向へ更に距離D1だけ移動する。このようにして、下部支持体30及び台車ベース50のX方向への移動に関わらず、Y軸用回転駆動部92から第1カサ歯車117までの駆動機構は維持される。
更に、台車ベース50おける昇降可能な昇降台車ベース50aがZ方向へ移動する場合、第1カサ歯車117と結合する相手として第2カサ歯車を結合する軸には、第7ボールスプライン125が用いられる。その場合、台車ベース50における昇降可能な昇降台車ベース50aの移動により、昇降台車ベース50aに回転可能に固定された第7スライド外筒125aが第7スプライン軸125bを移動する。しかし、第1カサ歯車117の回転は、第2カサ歯車124、第7スプライン軸125b及び第7スライド外筒125aを介して第1ピニオン126へ伝達される。このようにして、下部支持体30及び台車ベース50のX方向への移動、及び台車ベース50における昇降台車ベース50aのZ方向への移動に関わらず、Y軸用回転駆動部92から第1ピニオン126までの駆動機構は維持される。
そのような状態において、Y軸用回転駆動部92により、第3スプライン軸111bが回転されると、スライド外筒111aの歯車112が回転する。歯車112の回転は、歯車113を介して第4スプライン軸114bへ伝達される。第4スプライン軸114bが回転されると、第4スライド外筒114aの歯車115が回転する。歯車115の回転は、歯車116及び第1回転軸118を介して第1カサ歯車117へ伝達される。ここで、(1)第1基板搬送台車20−1、20−2用の場合は、第7ボールスプライン125及び第2ピニオン126を用いている場合、第1カサ歯車117が回転されると、第2カサ歯車124の回転は、第7スプライン軸125bへ伝達される。第7スプライン軸125bが回転されることで、第7スライド外筒125aが回転して、これに結合した第1ピニオン126を回転させる。一方、(2)第2基板搬送台車20−3、20−4用の場合は、第2回転軸125と及び第1ピニオン126を用いている場合、第1カサ歯車117が回転されると、第2カサ歯車124の回転は、第2回転軸125へ伝達される。第2回転軸が回転されることで、第1ピニオン126を回転させる。
次に、上部台車ベースの複数段ラック・ピニオン駆動機構94について説明する。図13は、本実施の形態に係るY方向の第2方向駆動機構のうち複数段ラック・ピニオン駆動機構を示す構成図である。
複数段ラック・ピニオン駆動機構94は、各基板搬送台車20−1〜20−4における上部台車ベース20−1a〜20−4aに対応する上部台車ベース(1)60、上部台車ベース(2)70、上部台車ベース(3)80をY軸方向へ駆動する。複数段ラック・ピニオン駆動機構94は、第2ラック119、第2ピニオン128、第1ラック127、第3ラック132、第3ピニオン133、第4ラック131、第4ピニオン130、第5ピニオン135、第5ラック136を備える。
第2ラック119は、台車ベース50又は昇降台車ベース50a上に設けられ、Y方向に伸びている。第1ラック127は、上部台車ベース(1)60の下部に設けられ、Y方向に伸びている。第3ラック132は、上部台車ベース(1)60上に設けられ、Y方向に伸びている。第2ピニオン128、第4ピニオン130は、上部台車ベース(1)60に回転可能に取り付けられたZ方向に伸びる第4回転軸129の下端と上端とにそれぞれ接続されている。第4ラック131は、上部台車ベース(2)70の下部に設けられ、Y方向へ伸びている。第3ピニオン133、第5ピニオン135は、上部台車ベース(2)70に回転可能に取り付けられたZ方向に伸びる第5回転軸134の下端と上端とにそれぞれ接続されている。第5ラック136は、上部台車ベース(3)80の下部に設けられ、Y方向へ伸びている。
台車ベース50、昇降台車ベース50aに回転可能に固定された第1ピニオン126は、第1ラック127と対偶をなす。第1ピニオン126の回転運動(例示:右回り)は、第1ラック127によりY方向(例示:+Y)の直進運動に変換される。それにより、上部台車ベース(1)60がY方向(例示:+Y)へ移動する。
第2ラック119と第2ピニオン128とは対偶をなす。上部台車ベース(1)60がY方向へ移動することにより、台車ベース50、昇降台車ベース50aに固定された第2ラック119は、第2ピニオン128に対してY方向(例示:−Y)へ移動することになる。それにより、第2ピニオン128は、第2ラック119の直進運動を回転運動(例示:右回り)に変換する。その結果、第2ピニオン128と第4回転軸129で結合された第4ピニオン130も同様の回転運動(例示:右回り)を行う。
第4ピニオン130は、第4ラック131と対偶をなす。第4ピニオン130の回転運動は、第4ラック131によりY方向(例示:+Y)の直進運動に変換される。それにより、上部台車ベース(2)70がY方向(例示:+Y)へ移動する。
第3ラック132と第3ピニオン133とは対偶をなす。上部台車ベース(2)70がY方向へ移動することにより、上部台車ベース(1)60に固定された第3ラック132は、第3ピニオン133に対してY方向(例示:−Y)へ移動することになる。それにより、第3ピニオン133は、第1ラック119の直進運動を回転運動(例示:左回り)に変換する。その結果、第3ピニオン133と第5回転軸134で結合された第5ピニオン135も同様の回転運動(例示:左回り)を行う。
第5ピニオン135は、第5ラック136と対偶をなす。第5ピニオン135の回転運動は、第5ラック136によりY方向(例示:+Y)の直進運動に変換される。それにより、上部台車ベース(3)80がY方向(例示:+Y)へ移動する。尚、台車ベース50、昇降台車ベース50aと、上部台車ベース(1)60と、上部台車ベース(2)70と、上部台車ベース(3)80の間には、ガイドレール53、63、73が設けられていて、お互いが滑らかに動くようになっている。
以上のようにして、複数段スプライン駆動機構95から伝達された回転駆動力が、複数段ラック・ピニオン駆動機構94に伝達されて、Y方向の駆動力となる。
このように、Y方向の第2方向駆動機構(回転駆動伝達機構)において、上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80をY方向に展開移動させる回転駆動力は、2本の第3・第4ボールスプライン111、114を利用して第1カサ歯車117、第2カサ歯車124に伝達される。その結果、第1ピニオン126を回転させることで上部台車ベース(1)60に設けた第1ラック127をY方向にスライド移動させる。さらに、Y方向の第2方向駆動機構がZ方向の第3方向へも駆動する第1基板搬送台車20−1、20−2用の場合には、さらに台車ベース50の昇降台車ベース50aに設けた第7ボールスプライン125でZ方向の上昇下降をも許容しながら、第1ピニオン126を回転させることで上部台車ベース(1)60に設けた第1ラック127をY方向にスライド移動させる。一方、台車ベース50、昇降台車ベース50aに設けた第2ラック119の上部台車ベース(1)60に対する相対的な動きを第2ピニオン128、第4ピニオン130に伝え、この第4ピニオン130の回転が上部台車ベース(2)70に設けた第4ラック131をY方向にスライド移動させる。更に、上部台車ベース(1)60に設けた第3ラック132の上部台車ベース(2)70に対する相対的な動きを第3ピニオン133、第5ピニオン135に伝え、この第5ピニオン135の回転が上部台車ベース(3)80に設けた第5ラック136をY方向にスライド移動させる。この上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80がラックとピニオン機構の伝達機構によりY方向にスライド展開移動され、上部台車ベース(3)80を大きく移動させることができる。
図14は、本実施の形態におけるX方向、Y方向、及びZ方向の駆動機構の関係を示す構成図である。この図では、図9のX方向の第1方向駆動機構と及び図12及び図13のY、Z方向の第2・第3方向駆動機構とを一括して組み込んだ駆動機構について、下部支持体30に係る部分を取り出して示している。X軸用回転駆動部91、Y軸用回転駆動部92、Z軸用回転駆動部93は、中央搬送室10の外側に設けられている。X軸用回転駆動部91、Y軸用回転駆動部92、Z軸用回転駆動部93は、大気雰囲気にあるため磁性流体シールやOリングシールのような回転真空シール機能のある軸受け90を経由して回転力を真空状態の中央搬送室10内の基板搬送台車20へ導入する。
X軸用回転駆動部91、Y軸用回転駆動部92及びZ軸用回転駆動部93は三つで一組として、一台の第1基板搬送台車20につき一組設けられる。X方向に二台の第1基板搬送台車20がある場合、Y方向やZ方向の上下など相互に干渉しないようにずれた位置に一組ずつ設置される。同様に、X軸用回転駆動部91及びY軸用回転駆動部92は二つで一組として、一台の第2基板搬送台車20につき一組設けられる。X方向に二台の第2基板搬送台車20がある場合、Y方向やZ方向の上下など相互に干渉しないようにずれた位置に一組ずつ設置される。尚、下部支持体30と台車ベース50の移動にあたっては、中央搬送室10内に設けた軌道14、15を利用し、これに沿って滑らかに移動できるようになっている。
基板搬送台車20は、中央搬送室10に固定されたX軸用回転駆動部91により、図9や図10で示される動作でX方向の適当な位置に移動される。その後、必要に応じて、その上部台車ベースは、Z軸用回転駆動部93により、図12で示される動作でZ方向の適当な高さに移動される。そして、その上部台車ベース(上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80)は、Y軸用回転駆動部92により、図12や図13で示される動作でY方向に移動して、ロード室11、アンロード室13、及び製膜室12−1〜12−4のいずれかに対して、基板2を搬入又は搬出する。
以上の図9〜図14における説明のように、中央搬送室10としての真空容器の外側からX、Y、Z方向へ基板搬送台車20に駆動力を伝達することが出来る。その際、X方向の駆動により、下部支持体30、及び、その2倍の距離を中央搬送室10で移動可能な台車ベース50の移動を確保しながら、移動する台車ベース50にY方向とZ方向の駆動用回転を伝達するすることが出来る。ここで、X、Y、Z方向への駆動回転力は、真空容器の外側から真空回転シール機能のある軸受け90を経由して回転力を導入することが可能となる。したがって、中央搬送室10内で真空モータなど特殊機構を使用することなく、真空容器中の駆動を信頼性よく簡易に実現できる。
また、中央搬送室10の片端において、X方向、Y方向、Z方向ともに回転導入用の駆動軸(例示:ボールネジ32、第5・第3ボールスプライン101、111を設けることができる。それにより、上記駆動が可能となるので、装置としての構成が統一されて、メンテナンス性が向上する。
図15は、本実施の形態に係る各製膜室の構成を示す概略図である。製膜室12−1〜12−4は、同じ構成なので、製膜室12として以下に説明する。製膜室12の側面から見た図である。製膜室12は、製膜室本体156、対向電極152、均熱板155、均熱板保持機構161、放電電極153、防着板154、支持部157、高周波給電伝送路162、整合器163、高真空排気部174、低真空排気部172を具備する。なお、本図において、ガス供給に関する構成は省略している。基板2は水平方向に設置した状態を記載しているが、既述のように基板2の搬送時の角度に合致するように、0°(水平)以上、15°以下、又は、75°以上、90°(鉛直)以下で設置することが好ましい。
製膜室本体156は、真空容器であり、その内部で基板2に薄膜を製膜する。対向電極152は、基板2を保持可能な保持手段(図示されず)を有する非磁性材料の導電性の板である。セルフクリーニングを行う場合は耐フッ素ラジカル性からニッケル合金やアルミやアルミ合金の使用が望ましい。対向電極152は、放電電極153に対向する電極(例示:接地側)となる。対向電極152は、一方の面を均熱板155の表面に密接し、製膜時に他方の面を基板2の表面と密接する。均熱板155は、内部に温度制御された非導電性媒体の熱媒体を循環したり、または温度制御されたヒーターを組み込んだりすることで、自身の温度を制御して、全体が概ね均一な温度を有し、接触している対向電極152の温度を均一化する機能を有する。対応電極152は、基板2の搬入及び搬出のときに基板2を持ち上げる複数の基板リフトピン151を内蔵している。均熱板保持機構161は、均熱板155及び対向電極152を製膜室156の底面に対して略平行となるように保持する。製膜時は、均熱板155、対向電極152及び基板2を、放電電極153へ近づける。それにより、基板2と放電電極153との距離dは、例えば、3mm〜20mmとすることができる。
放電電極153は、各棒状の電極を略平行に並べ、両端部分でこの棒状の電極に略直交する棒状の電極を組み合わせて構成され、更に複数の電極単位に分割構成しても良い。放電電極153を分割構成する場合は、好ましくは給電点の数に合わせて分割形成する。高周波給電伝送路162a、162bを接続する給電点158、159から、それぞれ高周波電力を供給して、放電電極153と対向電極152との間に原料ガスのプラズマを発生させ基板2に膜を製膜する。防着板154は、接地され、プラズマの広がる範囲を抑えて、膜が製膜される範囲を制限する。支持部157は、放電電極153を防着板154と製膜室本体156の上面に対して略平行となるように絶縁的に保持する。整合器163(163a、163b)は、出力側のインピーダンスを整合し、図示されない高周波電源から高周波給電伝送路164(164a、164b)を介して高周波給電伝送路162を介して高周波電力を放電電極153へ送電する。
放電電極153の温度調節を行う場合、高周波給電伝送路162は、例えば、その円管の中心部分に設けた細管を用いて熱媒体を通し、その周辺部を用いて電力を給電することが可能である。放電電極153の給電点159側へ熱媒体を供給し、放電電極153の給電点158側から熱媒体供給装置へ熱媒体を送出する。熱媒体の温度を熱媒体供給装置で制御することで、放電電極153の温度を所望の温度に制御して製膜室本体156内のヒートバランスを適切に保つことができる。これにより、基板2の表裏温度差にともなうソリ変形を抑制することができ、製膜特性の均一化を図る効果がある。
図16は、本実施の形態に係る基板搬送台車と製膜室との間の基板の搬入及び搬出の方法を示す概略図である。
まず、製膜開始の基板2を搬入するにあたり、製膜室本体156を高真空排気部174から真空排気し、ゲート弁17を開放する。基板搬送台車20を所定位置に移動させた後の上部台車ベース(3)80で製膜室12へ基板2を搬入する方法について説明する。基板2は、基板搬送台車20の上部台車ベース(3)80上に載置されている。上部台車ベース(1)60は台車ベース50上のガイドレール53にガイドされ、上部台車ベース(2)70は上部台車ベース60(1)上のガイドレール63にガイドされ、上部台車ベース(3)80は上部台車ベース(2)70上のガイドレール73にガイドされ、上記のY方向の第2方向駆動機構により、基板搬送台車20に対してY方向にある製膜室12内部へと伸び、基板2を製膜室本体156へ搬入する。ただし、図12においては、図の分りやすさのために、ガイドレール53、63、73に関する構成の記載を省略している。
対向電極152には、複数の基板リフトピン151が途中まで上昇しており、基板2を受け取り可能な状態にある。上部台車ベース(1)60、上部台車ベース(2)70、上部台車ベース(3)80が所定の長さに伸びたことを上部台車ベース(3)80のセンサ(図示されず)が検知して、基板2が製膜室本体156へ挿入されたと判断すると、上部台車ベース(3)80の基板支持具81が外れる。又は、上部台車ベース(3)80において、中央搬送室10の外側からOリングシールなどで真空シールした直進駆動力により、特定の箇所を押込むと、基板支持具81に設けたリンク機構により基板支持具81が開(押込みなしではバネの力を利用し閉状態で基板2を保持)とすることが出来て、基板2の保持と非保持(受渡し)を可能とする。それにより、基板2は上部台車ベース(3)80上に置かれているだけで対向電極152の複数の基板リフトピン151へと移動可能な状態になる。
製膜室本体156の対向電極152に設けた複数の基板リフトピン151を動作させる。基板2が所定の位置に達したことを製膜室本体156のセンサ(図示されず)が検知すると、複数の基板リフトピン151が上方へ追加上昇して、上部台車ベース(3)80から基板2を上方へ持ち上げる。基板2が持ち上げられたことを上部台車ベース(3)80のセンサ(図示されず)が検知して、Y方向の第2方向駆動機構により上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80が台車ベース50、昇降台車ベース50a上の位置へ戻される。上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80が製膜室本体156から出たことを製膜室本体156のセンサ(図示されず)が検知すると、複数のリフトピン151は、対向電極152内に格納される。それにより、基板2は、対向電極152上に載置される。
基板搬送台車20の上部台車ベース(3)80で製膜室12から基板2を搬出する方法は、製膜処理を終了後に、製膜室本体156を高真空排気部174から真空排気し、上記基板2を搬入する方法の逆に行えばよいのでその説明を省略する。
このように、基板2の製膜室12への搬入及び搬出では、上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80がラックとピニオン機構の伝達機構によりY方向にスライド展開移動され、基板2を保持できる上部台車ベース(3)80を大きく移動する。そして、基板支持具81の開動作後に、対向電極151で基板リフトピン151を上げることにより、基板2を基板リフトピン151上に受け渡すことができる。その後、対向電極152で基板リフトピン151を下げることで、基板2は対向電極152に配設することができる。製膜後の基板2の搬出はこの逆動作で実施することができる。
なお、図12、図13、図16では、基板2を水平状態に保持した場合を記載している。しかし、本発明は基板2を水平に保持する場合にこだわるものではなく、例えば鉛直方向からθ(7〜15°)傾斜させた場合でも、同様に対応し有効な効果を発揮することが出来る。
本発明では、複数の基板搬送台車を利用することで、基板搬送台車や製膜室の待機時間を抑制し、基板搬送の高速化を図ることが出来、タクトタイムを短縮することができる。また、複数の基板搬送台車はXYZ方向の単純な駆動方向のため、複数の基板搬送台車を用いるが、それらの間での調整は容易である。更に、パラレル型の真空処理装置に適用することで、中央搬送室210を追加延長させ、製膜室12の増加に対する対応が容易になる。
上記図9〜図14に記載の駆動機構を実現するボールネジやボールスプラインや関連する歯車等は、本実施の形態を実現するための基本的な構成である。したがって、本実施の形態の駆動機構に示される技術思想の範囲内で、従来知られた歯車等の部材の付加、削除、転換は可能である。
図17は、本実施の形態に係る真空処理装置の他の応用例を示す構成図である。
この真空処理装置は、中央搬送室210と、複数の製膜室212−1〜212−3と、ロード室211と、複数の製膜室212−4〜212−6と、アンロード室213と、第1基板搬送台車220−1と、第2基板搬送台車220−2とを具備する。
中央搬送室210は、X方向に伸び互いに隣接する第1搬送領域210−1及び第2搬送領域210−2を含んでいる。複数の製膜室212−1〜212−3は、中央搬送室210の第1搬送領域210−1側に、X方向に沿って接続されて、基板2を真空処理する。ロード室211は、基板ローダー207から基板を受け取り、中央搬送室210へ供給する。複数の製膜室212−1〜212−3に隣接して設けられている。複数の製膜室212−4〜212−6は、中央搬送室210の第2搬送領域210−1側に、X方向に沿って接続されて、基板2を真空処理する。アンロード室213は、中央搬送室210から基板を受け取り、基板アンローダー221へ供給する。複数の製膜室212−4〜212−6に隣接して設けられている。ロード室211、アンロード室213及び複数の製膜室212−1〜212−6と中央搬送室210との間には、ゲート弁216、218、217−1〜217−6が設けられている。
第1基板搬送台車220−1は、中央搬送室210の第1搬送領域210−1内をX方向に沿って移動する。このとき、第1基板搬送台車220−1は、図9〜図14で示されるZ方向を除く駆動機構を用いることで、隣接の搬送領域をまたいでY方向へ上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80を駆動させることにより、複数の製膜室212−1〜212−3と複数の製膜室212−4〜212−6、ならびにロード室211とアンロード室213に対して基板2を搬入又は搬出することができる。
同様に、第2基板搬送台車220−2は、中央搬送室210の第2搬送領域210−2内をX方向に沿って移動する。第2基板搬送台車220−2は、図9〜図14で示されるZ方向を除く駆動機構を用いることで、隣接の搬送領域をまたいでY方向へ上部台車ベース(1)60〜上部台車ベース(3)80を駆動させることにより、複数の製膜室212−1〜212−3と複数の製膜室212−4〜212−6、ならびにロード室211とアンロード室213に対して基板2を搬入又は搬出することができる。
この場合、中央搬送室10を上下二段にしなくても、Y方向に並列して駆動する2台の基板搬送措置を設けて、2台の基板搬送台車で搬送処理することにより、比較的簡素な構成のもと基板搬送速度を格段に向上することが可能となる。図2で示される従来技術の構成をもとに搬送速度を向上できるので、特に縦斜め製膜する装置においてメリットが大きい。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1 真空処理装置
2 基板
10 中央搬送室
10−1 下部中央搬送室
10−2 上部中央搬送室
10a 退避領域
11 ロード室
12−1〜12−4 製膜室
13 アンロード室
14、15 軌道
16−1、16−2、17−1〜17−4、18−1、18−2 ゲート弁
20 基板搬送台車
20−1〜20−2 第1基板搬送台車
20−3〜20−4 第2基板搬送台車
20−1a〜20−4a、60、70、80 上部台車ベース
20−1b〜20−4b、50 台車ベース
20−1c〜20−2c、50a 昇降台車ベース
22−1〜22−2、26、27−1〜27−4、28 開口部
23−1〜23−3 位置
30 下部支持体
31 複数段ボールネジ駆動機構
32、38、48、123 第1〜第4ボールネジ
32a、38a、48a、123a 第1〜第4ナット
32b、38b、48b、123b 第1〜第4ネジ軸
33、35、36、37、43、45、46、47、102、103、105、106、112、113、115、116 歯車
34、44、101、104、111、114、125 第1〜第7ボールスプライン
34a、44a、101a、104a、111a、114a、125a 第1〜第7スライド外筒
34b、44b、101b、104b、111b、114b、125b 第1〜第7スプライン軸
40 補助下部支持体
51、53、63、73 ガイドレール
90 真空シール軸受け
91 X軸用回転駆動部
92 Y軸用回転駆動部
93 Z軸用回転駆動部
94 複数段ラック・ピニオン駆動機構
95 複数段スプライン駆動機構
96 複数段スプライン駆動機構
108、118、125、129、134 第1〜第5回転軸
107、117、121、124 第1〜第4カサ歯車
126、128、130、133、135 第1〜第5ピニオン
127、119、131、132、136 第1〜第5ラック
151 基板リフトピン
152 対向電極
153 放電電極
154 防着板
155 均熱板
156 製膜室本体
157 支持部
158、159 給電点
161 均熱板保持機構
162 高周波給電伝送路
163 整合器
164 高周波給電伝送路
172 低真空排気部
174 高真空排気部
210 中央搬送室
212−1〜212−6 製膜室
211 ロード室
213 アンロード室
220−1 第1基板搬送台車
220−2 第2基板搬送台車
216、218、217−1〜217−6 ゲート弁

Claims (9)

  1. 第1方向に伸び互いに隣接する第1搬送領域及び第2搬送領域を含む搬送室と、
    前記搬送室の前記第1搬送領域側に、前記第1方向に沿って接続されて、基板を真空処理する複数の第1処理室と、
    前記搬送室の前記第2搬送領域側に、前記第1方向に沿って接続されて、前記基板を真空処理する複数の第2処理室と、
    前記搬送室の前記第1搬送領域内を前記第1方向に沿って移動する第1基板搬送台車と、
    前記搬送室の前記第2搬送領域内を前記第1方向に沿って移動する第2基板搬送台車と、を具備し、
    前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室は、前記搬送室から第2方向に伸びるように接続され、
    前記第1基板搬送台車は、前記複数の第2処理室の少なくとも一つと前記複数の第1処理室とに対して前記基板を搬入又は搬出し、
    前記第2基板搬送台車は、前記複数の第2処理室に対して前記基板を搬入又は搬出し、
    前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の各々は、
    前記第1方向へ移動可能な台車ベースと、
    前記台車ベースを前記第1方向に互いに干渉せずに移動するための第1方向駆動機構と、
    前記台車ベース上に設けられ、第2方向へ独立に移動可能であり前記基板を載置可能な上部台車ベースと、
    前記上部台車ベースを前記第2方向に移動するための第2方向駆動機構とを備え、
    前記第1方向駆動機構は、
    前記搬送室に固定されるとともに、前記搬送室の一端側の外側の大気側に設置に設置された第1回転駆動部と、
    前記台車ベースの移動を補助する下部支持体と、
    複数の回転可能なネジ軸が前記第1方向へ伸びた、複数段ボールネジ機構を備え、
    前記複数段ボールネジ機構は、
    前記第1回転駆動部により回転され、前記下部支持体に第1ナットを介して結合される第1ボールネジと、
    第1スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールネジの回転が、第1スライド外筒に伝達され、前記第1スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第1ボールスプラインと、
    第2ネジ軸が前記第1方向へ伸び、
    前記第1ボールスプラインの回転が、伝達され前記台車ベースに第2ナットを介して結合され、回転可能に前記下部支持体に固定される第2ボールネジを備え、
    前記第1ナットの移動量と前記第2ナットの移動量との和が前記台車ベースの移動量とされ、
    前記第2方向駆動機構は、
    前記搬送室に固定されるとともに前記搬送室の一端側の前記第1回転駆動部と一組にして外側の大気側に設置に設置された第2回転駆動部と、
    第3スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第2回転駆動部により回転され、第3スライド外筒を介して前記第3スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に結合される第3ボールスプラインと、
    第4スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第3ボールスプラインの前記第3スライド外筒の回転が伝達され、回転可能に前記下部支持体に固定される第4ボールスプラインと、
    前記第4ボールスプラインの第4スライド外筒の回転が一方の端部に伝達され、前記台車ベースに回転可能に結合された前記第1方向へ伸びる第1回転軸と、前記第1回転軸における他方の端部の回転が、前記第3方向へ伸びて、前記上部台車ベースに回転を伝達する第2回転軸とを備え、
    前記台車ベースと前記下部支持体の第1方向の移動に関わらず、前記上部台車ベースの第2方向への移動を可能とする
    ことを特徴とする真空処理装置。
  2. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記第1方向駆動機構は、
    前記搬送室に固定された第1回転駆動部と、
    前記台車ベースの移動を補助する下部支持体及び補助下部支持体と、
    第1ネジ軸が前記第1方向へ伸び、一端側から第1回転駆動部により回転され、前記下部支持体に第1ナットを介して結合される第1ボールネジと、
    第1スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールネジの他端側の回転が、第1スライド外筒に伝達されるとともに、前記第1スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第1ボールスプラインと、
    第2ネジ軸が前記第1方向へ伸び、前記第1ボールスプラインの端部の回転が、端部に伝達されるとともに、前記補助下部支持体に第2ナットを介して結合され、前記第2ネジ軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第2ボールネジと、
    第2スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第2ボールネジの端部の回転が、前記下部支持体に回転可能に結合された第2スライド外筒に伝達されるとともに、前記第2スプライン軸が回転可能に前記補助下部支持体に固定される第2ボールスプラインと、
    第3ネジ軸が前記第1方向へ伸び、前記第2ボールスプラインの端部の回転が、端部に伝達されるとともに、前記台車ベースに第3ナットを介して結合され、前記第3ネジ軸が回転可能に前記補助下部支持体に固定される第3ボールネジと
    を備え、
    前記第1ナットの移動量と前記第2ナットの移動量と前記第3ナットの移動量との和が前記台車ベースの移動量とされる
    ことを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記第1方向駆動機構は、前記台車ベースを前記第1方向に移動し、前記第2方向駆動機構は、前記上部台車ベースを前記第2方向へ移動する
    ことを特徴とする真空処理装置。
  4. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記複数の第1処理室と前記複数の第2処理室とは、前記搬送室に対して互いに第3方向の異なる位置に接続され、
    前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の少なくとも一つは、
    前記台車ベースが、前記上部台車ベースの下方に設けられ、前記第3方向へ移動可能な昇降台車ベースを含み、
    前記昇降台車ベースを前記第3方向に移動するための第3方向駆動機構を更に備え、
    前記第1方向駆動機構は、前記台車ベースを前記第1方向に移動し、前記第3方向駆動機構は、前記昇降台車ベースを前記第3方向に移動し、前記第2方向駆動機構は、前記上部台車ベースを前記第2方向へ移動する
    ことを特徴とする真空処理装置。
  5. 請求項4に記載の真空処理装置において、
    前記第3方向駆動機構は、
    前記搬送室に固定された第3回転駆動部と、
    前記台車ベースの移動を補助する下部支持体と、
    第5スプライン軸が前記第1方向へ伸び、一端側から第3回転駆動部により回転され、前記第5スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に第5スライド外筒を介して結合される第5ボールスプラインと、
    第6スプライン軸が前記第1方向へ伸び、前記第5ボールスプラインの前記第5スライド外筒の回転が、端部に伝達されるとともに、前記第6スプライン軸が回転可能に前記下部支持体に固定される第6ボールスプラインと、
    一方の端部の回転が、前記第6ボールスプラインの第6スライド外筒の回転により伝達され、前記台車ベースに回転可能に結合された前記第1方向へ伸びる第3回転軸と、
    第4ネジ軸が前記第3方向へ伸び、前記第3回転軸における他方の端部の回転が、前記第4ネジ軸の端部の回転に伝達され、前記昇降台車ベースに第4ナットを介して結合され第4ボールネジと
    を備える
    ことを特徴とする真空処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の真空処理装置において、
    前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車は、いずれも複数あり、
    前記搬送室は、前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室が接続されず、前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車の少なくとも一つが待機可能な退避領域を備える
    ことを特徴とする真空処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の真空処理装置において、
    前記複数の第1処理室及び前記複数の第2処理室は、前記基板を水平状態又は水平状態から所定の角度以内で処理し、
    前記第1基板搬送台車及び前記第2基板搬送台車は、前記基板を水平状態又は水平状態から前記所定の角度以内で保持する
    ことを特徴とする真空処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の真空処理装置において、
    第1方向に伸び互いに隣接する第1搬送領域及び第2搬送領域を含む搬送室と、
    前記搬送室の前記第1搬送領域側に設けられたロード室と、
    前記搬送室の前記第2搬送領域側に設けられたアンロード室と
    を更に具備し、
    前記第1基板搬送台車による前記ロード室からの前記基板の搬出と、前記第2基板搬送台車による前記アンロード室への前記基板搬入とは同時に実行可能である
    ことを特徴とする真空処理装置。
  9. 請求項1または2に記載の真空処理装置を用いて基板を搬送することを特徴とする基板搬送方法。
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