JP2011231811A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給遅れ状態であると判断されたとき、ロックアップクラッチのスリップロックアップ制御精度の向上を図ること。
【解決手段】ターボチャージャー2を有するディーゼルエンジン1と自動変速機7との間に介装されるトルクコンバータ5に設けられたロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*となるように係合力を制御する。この制御装置において、エンジントルク検出値Te_senに基づいてロックアップクラッチ4の係合力を設定する係合力設定手段(ステップS10〜ステップS13)と、ロックアップクラッチ4へのエンジントルクの検出値と実際値との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する過給遅れ判断手段(ステップS6)と、過給遅れ状態であることが判断されたときに、係合力設定手段により設定されるロックアップクラッチ4の係合力よりも係合力が小さくなるように係合力を補正する係合力補正手段(ステップS7、ステップS9)と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、過給機を有する原動機と自動変速機との間に介装されるトルクコンバータに設けられたロックアップクラッチをスリップロックアップ制御するロックアップクラッチの制御装置に関する。
従来、エンジントルクおよびロックアップクラッチのスリップ量に基づいてロックアップクラッチのスリップ量を所定の目標値にフィードバック制御するロックアップクラッチの制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−203561号公報
しかしながら、従来の制御装置にあっては、過給機を有するエンジンを備えた車両のロックアップクラッチを制御する場合、過給遅れ中、ロックアップクラッチへの入力トルク実際値が入力トルク検出値よりも小さくなるという過給遅れ影響が考慮されていない。このため、過給遅れ中におけるロックアップクラッチのスリップ量を目標スリップ量に制御するスリップロックアップ制御精度が悪化してしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、過給遅れ状態であると判断されたとき、ロックアップクラッチのスリップロックアップ制御精度の向上を図ることができるロックアップクラッチの制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、過給機を有する原動機と自動変速機との間に介装されるトルクコンバータに設けられたロックアップクラッチの実スリップ量が目標スリップ量となるように係合力を制御するロックアップクラッチの制御装置において、係合力設定手段と、過給遅れ判断手段と、係合力補正手段と、を備える。
前記係合力設定手段は、前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値に基づいて該ロックアップクラッチの係合力を設定する。
前記過給遅れ判断手段は、前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値と入力トルク実際値との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する。
前記係合力補正手段は、前記過給遅れ判断手段により過給遅れ状態であることが判断されたときに、前記係合力設定手段により設定される前記ロックアップクラッチの係合力よりも該係合力が小さくなるように該係合力を補正する。
ロックアップクラッチのスリップロックアップ制御では、入力トルクの定常値である入力トルク検出値を入力情報として用い、フィードフォワード制御によりロックアップクラッチの係合力を設定している。
しかし、ロックアップクラッチへの入力トルクの過渡値である入力トルク実際値は、過給遅れに伴う上昇遅れ特性を示し、定常値により与えられる入力トルク検出値との乖離が大きくなる(入力トルク検出値>入力トルク実際値)。
すなわち、過給遅れ状態とは、過給機による原動機への過給動作の応答遅れにより、原動機からの出力トルク上昇が遅れる現象であり、この過給遅れにより、ロックアップクラッチに入力される入力トルクの上昇が遅れる。
したがって、過給遅れ影響を考慮しないでスリップロックアップ制御を行うと、過給遅れ状態のとき、入力トルク検出値に基づくロックアップクラッチの係合力が過大となり、ロックアップクラッチの実スリップ量が目標スリップ量より小さくなってしまう。
これに対し、本発明では、過給遅れ状態であることが判断されたとき、ロックアップクラッチへの入力トルク検出値に基づいて設定されるロックアップクラッチの係合力よりも係合力が小さくなるように、ロックアップクラッチの係合力が補正される。この補正制御を加えたことにより、過給遅れ状態のとき、ロックアップクラッチの係合力が入力トルク実際値に基づく係合力に近づくことになり、ロックアップクラッチの実スリップ量が目標スリップ量より小さくなってしまうことを抑制するという作用を示す。
この結果、過給遅れ状態であると判断されたとき、ロックアップクラッチのスリップロックアップ制御精度の向上を図ることができる。
実施例1のロックアップクラッチの制御装置が適用された車両の駆動系と制御系を示す全体システム図である。 実施例1のロックアップクラッチの制御装置が適用された車両のディーゼルエンジンに有するターボチャージャーの概要を示す図である。 実施例1のATコントローラにて実行されるロックアップクラッチ制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のATコントローラにて実行されるロックアップクラッチ制御での目標スリップ補正量算出処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の目標スリップ補正量算出処理における第1フェーズタイマの第1タイマ値と各ギア段との関係を示す第1タイマ値マップ図である。 実施例1の目標スリップ補正量算出処理における補正量増加値_第2フェーズの第2設定値と各ギア段との関係を示す第2設定値マップ図である。 実施例1の目標スリップ補正量算出処理における補正量MIN値_第2フェーズの第2MIN値と各ギア段との関係を示す第2MIN値マップ図である。 ターボラグが生じる加速時における目標スリップ補正量算出作用でのスロットル開度・エンジントルク検出値・エンジントルク実際値・目標スリップ補正量・制御フェーズの各特性を示すタイミングチャートである。
以下、本発明のロックアップクラッチの制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のロックアップクラッチの制御装置が適用された車両の駆動系と制御系を示す全体システム図である。以下、図1に基づき全体システム構成を説明する。
実施例1の制御装置が適用された車両の駆動系は、図1に示すように、ディーゼルエンジン1(原動機)と、ターボチャージャー2(過給機)と、エンジン出力軸3と、ロックアップクラッチ4と、トルクコンバータ5と、変速機入力軸6と、自動変速機7と、変速機出力軸8と、を備えている。
前記トルクコンバータ5は、ターボチャージャー2を有するディーゼルエンジン1と、自動変速機7との間に介装される。トルクコンバータ5は、エンジン出力軸3と一体に回転するポンプインペラ51と、変速機入力軸6と一体に回転するタービンランナ52と、ポンプインペラ51とタービンランナ52の間に介装され、ケース部材にワンウェイクラッチ53を介して設けられたステータ54と、を有する。そして、入力側のポンプカバー55と、出力側のタービンカバー56と、の間には、トルクコンバータ5の入出力間を直結可能なロックアップクラッチ4が内蔵されている。
前記ロックアップクラッチ4は、運転状態や車両状態に応じてロックアップ状態(クラッチ締結状態)と、アンロックアップ状態(クラッチ解放状態)と、スリップロックアップ状態(クラッチ滑り締結状態)と、の切り替え制御を行う。この切り替え制御と、ロックアップ状態やスリップロックアップ状態でのクラッチ係合力制御(クラッチ容量制御)は、クラッチ前後室におけるトルクコンバータ供給圧Paと、トルクコンバータ解放圧Prと、の差圧制御により行う。
実施例1の制御装置が適用された車両の制御系は、図1に示すように、ロックアップコントロールバルブ9と、ロックアップソレノイド10と、エンジンコントローラ11と、ATコントローラ12と、スロットル開度センサ13と、エンジン回転数センサ14と、タービン回転数センサ15(=変速機入力回転数センサ)と、車速センサ16(=変速機出力回転数センサ)と、CAN通信線17と、を備えている。
前記ロックアップコントロールバルブ9は、コンバータ圧Pcを元圧とし、ソレノイド圧Psolを作動信号圧とし、ロックアップクラッチ4のトルクコンバータ供給圧Paとトルクコンバータ解放圧Prの差圧ΔP(ΔP=Pa−Pr)を作り出すバルブである。
前記ロックアップソレノイド10は、パイロット圧Pp(一定圧)を元圧とし、ATコントローラ12からのデューティ信号Dutyによるソレノイド力を作動信号力とし、ロックアップコントロールバルブ9へのソレノイド圧Psolを作り出すバルブである。
前記エンジンコントローラ11は、スロットル開度センサ13からのスロットル開度TVOやエンジン回転数センサ14からのエンジン回転数Ne、等を入力し、燃料噴射制御等のエンジン制御を行う。
前記ATコントローラ12は、タービン回転数センサ15からのタービン回転数Ntや車速センサ16からの車速VSPを入力し、変速制御やスリップロックアップ制御等の自動変速機制御を行う。
前記CAN通信線17は、エンジンコントローラ11やATコントローラ12や他の車載コントローラを接続する双方向通信線である。すなわち、ATコントローラ12は、エンジンコントローラ11からCAN通信線17を介し、スロットル開度TVO、エンジン回転数Ne、燃料噴射量に基づくエンジントルク検出値Te_sen、等の情報を取得する。
図2は、実施例1のロックアップクラッチの制御装置が適用された車両のディーゼルエンジンに有するターボチャージャーの概要を示す図である。以下、図2に基づいてターボチャージャー2の概略構成を説明する。
前記ディーゼルエンジン1に有するターボチャージャー2は、図2に示すように、ターボハウジング21に、ホイール軸22より連結された一対の羽根車であるタービンホイール23とコンプレッサホイール24を収めた構成である。
前記タービンホイール23は、ディーゼルエンジン1からの排気流路系に配置され、排気ガスの勢いによって回転する。この排気流路系には、エキゾーストマニホールド31と、排気ガスの一部を別通路に逃がすことでタービンホイール23に当たる排気ガスの流量を調整するウェストゲート32と、を備えている。
前記コンプレッサホイール24は、ディーゼルエンジン1への吸気流路系に配置され、タービンホイール23の回転に伴って回転し、この回転が生み出す遠心力によって吸入空気を圧縮する。この吸気流路系には、エアクリーナー33と、吸入空気経路34と、スロットルバルブ35と、圧縮した空気を冷やすインタークーラー36と、インテークマニホールド37と、を備えている。
なお、前記ホイール軸22は、超高速で回転するため、その軸受けには、冷却用オイル経路38からのオイルを供給するようにしている。
図3は、実施例1のATコントローラ12にて実行されるロックアップクラッチ制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3の各ステップについて説明する。
なお、この処理は予め決められた制御周期毎に起動される。
ステップS1では、スロットル開度TVO、車速VSP、エンジン回転数Ne、タービン回転数Nt、エンジントルク検出値Te_sen、等の情報が読み込まれ、ステップS2へ進む。
ここで、エンジントルク検出値Te_senは、ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値であり、予め実験等で設定された燃料噴射量に対する定常状態のエンジントルクマップ(図示せず)を参照することで、検出したエンジントルクの値である。
ステップS2では、ステップS1での情報読み込みに続き、予め設定されたロックアップマップ上でそのときの車両の運転点(TVO,VSP)が、スリップロックアップ領域に存在するか否かを判断する。YES(スリップロックアップ領域)の場合はステップS6へ進み、NO(スリップロックアップ領域以外)の場合はステップS3へ進む。
ここで、「ロックアップマップ」とは、例えば、スロットル開度TVOと車速VSPの関係によりアップシフト線とダウンシフト線が描かれた変速マップに、スリップロックアップ領域とロックアップ領域とアンロックアップ領域を書き込んだマップをいう。
ステップS3では、ステップS2でのスリップロックアップ領域以外であるとの判断に続き、予め設定されたロックアップマップ上でそのときの車両の運転点(TVO,VSP)が、ロックアップ領域に存在するか否かを判断する。YES(ロックアップ領域)の場合はステップS5へ進み、NO(ロックアップ領域以外)の場合はステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3でのロックアップ領域以外であるとの判断に続き、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPを、ΔP=0(クラッチ解放)とするデューティ信号Dutyをロックアップソレノイド10に出力し、エンドへ進む。
ステップS5では、ステップS3でのロックアップ領域であるとの判断に続き、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPを、ΔP=MAX(クラッチ締結)とするデューティ信号Dutyをロックアップソレノイド10に出力し、エンドへ進む。
ステップS6では、ステップS2でのスリップロックアップ領域であるとの判断に続き、制御許可条件が成立しているか否かを判断する(過給遅れ判断手段)。YES(制御許可条件成立)の場合はステップS7へ進み、NO(制御許可条件不成立)の場合はステップS8へ進む。
ここで、「制御許可条件」とは、ドライバが加速意図を持ってアクセル踏み込み操作を行うことで過給前状態から過給準備段階に入り、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_sen(入力トルク検出値)とエンジントルク実際値(入力トルク実際値)との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する条件であり、
(a) スロットル開度TVO≧第1閾値a1
(b) スロットル開速度dTVO≧第2閾値a2
(c) タービン回転数Nt≦第3閾値a3
の各条件を判断する。そして、(a),(b),(c)の全ての条件が成立しているときに制御許可条件成立により過給遅れ有りと判断し、(a),(b),(c)の何れか1つの条件でも不成立であるときに制御許可条件不成立により過給遅れ無しと判断する。
ステップS7では、ステップS6での制御許可条件成立であるとの判断に続き、目標スリップ補正量Shosの補正量算出処理を行い(図4)、ステップS9へ進む(係合力補正手段)。
ステップS8では、ステップS6での制御許可条件不成立であるとの判断に続き、目標スリップ補正量Shosを、Shos=0とし、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS7での補正量算出処理、あるいは、ステップS8でのShos=0の設定処理に続き、目標スリップ量S*を、こもり音防止マップによる目標スリップマップ量S*mapと目標スリップ補正量Shosとの加算により算出し、ステップS10へ進む(係合力補正手段)。
ここで、「こもり音防止マップ」とは、トルク変動やこもり音の発生が最も少なくなるように、車速VSPやスロットル開度TVOやギア比やトルクコンバータ油温、等に基づいて目標スリップ量を設定したマップをいう。
ステップS10では、ステップS9での目標スリップ量S*の算出に続き、燃料噴射量に基づくエンジントルク検出値Te_senに対応する第1フィードフォワード差圧ΔPFF1を算出し、ステップS11へ進む。
ステップS11では、ステップS10での第1フィードフォワード差圧ΔPFF1の算出に続き、ステップS9で算出した目標スリップ量S*に対応する第2フィードフォワード差圧ΔPFF2を算出し、ステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS11での第2フィードフォワード差圧ΔPFF2の算出に続き、スリップ量偏差ΔSに対応するフィードバック差圧ΔPFBを算出し、ステップS13へ進む。
ここで、「スリップ量偏差ΔS」は、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntの差により実スリップ量Sを算出し、目標スリップ量S*から実スリップ量Sを差し引くことで算出される。
ステップS13では、ステップS12でのフィードバック差圧ΔPFBの算出に続き、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPを、第1フィードフォワード差圧ΔPFF1と第2フィードフォワード差圧ΔPFF2とフィードバック差圧ΔPFBを加えることで算出し、この算出した差圧ΔPを得るデューティ信号Dutyをロックアップソレノイド10に出力し、エンドへ進む。なお、ステップS10〜ステップS13は、係合力設定手段に相当する。
図4は、実施例1のATコントローラ12にて実行されるロックアップクラッチ制御での目標スリップ補正量算出処理の流れを示すフローチャートである(係合力補正手段)。以下、図4の各ステップについて説明する。
ステップS71では、制御許可条件の成立(ステップS6でYES)に続き、第1フェーズタイマTをスタートし、ステップS72へ進む。
ステップS72では、ステップS71での第1フェーズタイマTのスタート、あるいは、ステップS74でのT<T1であるとの判断に続き、制御禁止条件が成立していないか否かを判断し、YES(制御禁止条件不成立)の場合はステップS73へ進み、NO(制御禁止条件成立)の場合はステップS79へ進む。
ここで、「制御禁止条件」は、過給動作に達しないとき、あるいは、過給による入力トルク上昇済みであるときを判断する条件であり、
(d) スロットル開度TVO≦閾値a4
(e) タービン回転数Nt≧閾値a5
の各条件の何れも成立しない場合、制御禁止条件不成立とし、何れかの条件が成立する場合、制御禁止条件成立とする。
ステップS73では、ステップS72での制御禁止条件不成立であるとの判断に続き、第1フェーズにおける目標スリップ補正量Shosを算出し、ステップS74へ進む。
ここで、第1フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出は、
目標スリップ補正量Shos=min(補正量前回値+補正量増加値_第1フェーズ),補正量MAX値_第1フェーズ) …(1)
の式を用いて算出される。なお、補正量増加値_第1フェーズ、補正量MAX値_第1フェーズは、何れも実験等で予め設定された定数で与える。
ステップS74では、ステップS73での第1フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出に続き、第1フェーズタイマTが第1タイマ値T1以上であるか否かを判断する。YES(T≧T1)の場合はステップS75へ進み、NO(T<T1)の場合はステップS72へ戻る。
ここで、第1タイマ値T1は、図5に示すように、ギア段が1速段〜4速段であり、エンジン回転増加率が大きいときは短い時間に設定し、ギア段が5速段〜7速段であり、エンジン回転増加率が小さいときは長い時間に設定する。これは、エンジン回転増加率が大きいときほど、過給遅れ状態の継続時間が短い時間になるため、この過給遅れ状態の継続時間に対応させた設定としている。
ステップS75では、ステップS74でのT≧T1であるとの判断に続き、第2フェーズタイマTをスタートし、ステップS76へ進む。
ステップS76では、ステップS75での第2フェーズタイマTのスタート、あるいは、ステップS78でのT<T2であるとの判断に続き、制御禁止条件が成立していないか否かを判断し、YES(制御禁止条件不成立)の場合はステップS77へ進み、NO(制御禁止条件成立)の場合はステップS79へ進む。
ここで、「制御禁止条件」は、ステップS72の同様である。
ステップS77では、ステップS76での制御禁止条件不成立であるとの判断に続き、第2フェーズにおける目標スリップ補正量Shosを算出し、ステップS78へ進む。
ここで、第2フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出は、
目標スリップ補正量Shos=max(補正量前回値+補正量増加値_第2フェーズ),補正量MIN値_第2フェーズ) …(2)
の式を用いて算出される。なお、補正量増加値_第2フェーズ、補正量MIN値_第2フェーズは、何れも実験等で予め設定された定数で与える。
補正量増加値_第2フェーズは、負の値であり、
補正量増加値_第2フェーズの絶対値<補正量増加値_第1フェーズの絶対値
という関係で与える。
補正量増加値_第2フェーズは、図6に示すように、ギア段が1速段〜4速段であり、エンジン回転増加率が大きいときは大きい負の値に設定し、ギア段が5速段〜7速段であり、エンジン回転増加率が小さいときは小さい負の値に設定する。
補正量MIN値_第2フェーズは、図7に示すように、ギア段が1速段〜4速段であり、エンジン回転増加率が大きいときは負の値に設定し、ギア段が5速段〜7速段であり、エンジン回転増加率が小さいときはゼロの値に設定する。
ステップS78では、ステップS77での第2フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出に続き、第2フェーズタイマTが第2タイマ値T2以上であるか否かを判断する。YES(T≧T2)の場合はステップS79へ進み、NO(T<T2)の場合はステップS76へ戻る。
ここで、第2タイマ値T2は、実験等で予め設定された固定値で与える。
ステップS79では、ステップS72,ステップS76での制御禁止条件成立との判断、あるいは、ステップS78でのT≧T2であるとの判断、あるいは、ステップS80での補正量≠0であるとの判断に続き、終了フェーズにおける目標スリップ補正量Shosを算出し、ステップS80へ進む。
ここで、終了フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出は、
目標スリップ補正量Shos=補正量前回値−max(min(補正量前回値−目標補正量,変化率リミッタ),変化率リミッタ) …(3)
の式を用いて算出される。なお、過給遅れが終わると補正量はゼロでよいので、“目標補正量”はゼロで与える。つまり、目標補正量=0であるため、実際の計算式上では、不要であるが、前回値と目標値との差に基づいて制御しているということの意味をあらわすため、(3)式では、目標補正量を含めている。
ステップS80では、ステップS79での終了フェーズにおける目標スリップ補正量Shosの算出に続き、目標スリップ補正量Shoがゼロであるか否かを判断する。YES(Shos=0)の場合はリターンへ進み、NO(Shos≠0)の場合はステップS79へ戻る。
次に、作用を説明する。
まず、「ターボチャージャー付きエンジン車でのスリップロックアップ制御の課題」の説明を行う。続いて、実施例1のロックアップクラッチ4の制御装置における作用を、「ロックアップクラッチ制御作用」、「第1フェーズでの目標スリップ量補正作用」、「第2フェーズでの目標スリップ量補正作用」、「終了フェーズでの目標スリップ量補正作用」に分けて説明する。
[ターボチャージャー付きエンジン車でのスリップロックアップ制御の課題]
ターボチャージャー2の最大の弱点とされているのが「過給遅れ」、通称「ターボラグ」の問題である。すなわち、加速を意図してアクセル踏み込み操作を行った場合、アクセル踏み込み操作によりディーゼルエンジン1への燃料噴射量が増え、排気ガスの流量が増えて運動エネルギーが増加しても、重さのあるタービンホイール23の回転数が直ちに上昇しない。このため、タービンホイール23に連結されているコンプレッサホイール24の回転数上昇が遅れる。そして、コンプレッサホイール24の回転数上昇が生み出す遠心力によって空気を圧縮し、タービンホイール23での過給圧が立ち上がり、ディーゼルエンジン1の吸気側に圧縮空気を送り込むことで、ディーゼルエンジン1の出力トルクが上昇する。このように、アクセル踏み込み操作の時点から過給効果によりエンジントルクが上昇するまでには時間を要するため、「ターボラグ」が発生する。
以下、ターボチャージャー2を有するディーゼルエンジン1にトルクコンバータ5と自動変速機7が連結されるターボチャージャー付きエンジン車で、トルクコンバータ5に内蔵されるロックアップクラッチ4を滑り締結させるスリップロックアップ制御を行う場合について説明する。
スリップロックアップ制御を行う場合、フィードバック制御のみによりスリップロックアップ状態にしようとすると、過給遅れ開始時期において応答が遅れる。かといって、フィードフォワード制御のみによりスリップロックアップ状態にしようとすると、目標スリップ量への実スリップ量の収束性が劣る。このため、過給遅れ開始時期から応答良くスリップロックアップ状態にすると共に、ロックアップクラッチ4のスリップ収束性を確保するように、ロックアップクラッチ4への入力トルク情報に基づくフィードフォワード制御と、スリップ量偏差に基づくフィードバック制御の組み合わせ制御を行うことで、ロックアップクラッチ4の係合圧を設定している。
このフィードフォワード制御での入力トルク情報としては、ターボチャージャー2による過給遅れのような過渡状態のエンジントルクを推定することが好ましい。しかし、実際上、ばらつきや車両の状態による影響が大きく、過渡状態のエンジントルク推定が困難であるため、エンジントルク情報としては、定常状態におけるエンジントルク検出値が用いられる。
したがって、ロックアップクラッチ4への過給遅れ中のエンジントルク実際値は、エンジントルク検出値よりも小さくなり(図8の実線特性によるエンジントルク検出値と破線特性によるエンジントルク実際値を参照)、エンジントルク検出値に基づくフィードフォワード制御によりロックアップクラッチ4の係合圧を設定すると、エンジントルク実際値に対して係合圧が過大となる。つまり、ロックアップクラッチ4の実スリップ量が目標スリップ量よりも小さくてロック気味になってしまい、狙い通りにロックアップクラッチ4をスリップさせることができない。
さらに、この過給遅れ中は、ロックアップクラッチ4の実スリップ量が目標スリップ量よりも小さくなるため、ロックアップクラッチ4のフィードバック制御によってロックアップクラッチ4の係合圧を小さくする。しかし、過給遅れ後にエンジントルクが大きくなったときには、逆にロックアップクラッチ4の係合圧がエンジントルク実際値に対して過小となってしまい、また、フィードバック制御では応答が遅れるため、ロックアップクラッチ4の実スリップ量が目標スリップ量よりも大きくなって、スリップ過剰気味になってしまう。
上記のように、過給遅れ中のエンジントルク検出値と、ロックアップクラッチ4の係合圧(係合力)と、のアンマッチを解消することで、ターボチャージャー付きエンジン車であっても、応答良く狙い通りのスリップロックアップ制御をできるようにするのが重要な解決課題となっている。
[ロックアップクラッチ制御作用]
図3に示すフローチャートに基づき、ロックアップクラッチ4の各制御モードにおけるロックアップクラッチ制御作用を説明する。
ロックアップクラッチ4の解放制御モードでは、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→エンドへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS4では、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPを、ΔP=0(クラッチ解放)とするデューティ信号Dutyがロックアップソレノイド10に対し出力される。
ロックアップクラッチ4のロックアップ制御モードでは、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→エンドへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS5では、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPを、ΔP=MAX(クラッチ締結)とするデューティ信号Dutyがロックアップソレノイド10に対し出力される。
ロックアップクラッチ4のスリップロックアップ制御モードであり、目標スリップ補正制御の制御許可条件が不成立であるときは、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS6→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→エンドへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS9では、目標スリップ補正量Shosがゼロであるため、目標スリップ量S*が、こもり音防止マップによる目標スリップマップ量S*mapによる値とされる。すなわち、過給遅れを考慮する必要の無いときは、目標スリップ量S*を目標スリップ補正量Shosで補正することのない通常のスリップロックアップ制御が行われる。
一方、ロックアップクラッチ4のスリップロックアップ制御モードであり、目標スリップ補正制御の制御許可条件が成立しているときは、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS6→ステップS7→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→エンドへと進む流れが繰り返される。そして、ステップS7では、図4のフローチャートに基づいて目標スリップ補正量Shosの補正量算出処理が行われ、ステップS9では、目標スリップ量S*が、こもり音防止マップによる目標スリップマップ量S*mapに目標スリップ補正量Shosを加えた値とされる。すなわち、過給遅れを考慮する必要があるときは、目標スリップ量S*を目標スリップ補正量Shosで補正することで、過給遅れ中のエンジントルク検出値Te_senと、ロックアップクラッチ4の係合圧と、のアンマッチを解消するスリップロックアップ制御が行われる。
ロックアップクラッチ4のスリップロックアップ制御モードのときは、目標スリップ補正制御の制御許可条件の成立・不成立にかかわらず、ステップS10では、燃料噴射量に基づくエンジントルク検出値Te_senに対応する第1フィードフォワード差圧ΔPFF1が算出される。ステップS11では、ステップS9で算出した目標スリップ量S*に対応する第2フィードフォワード差圧ΔPFF2が算出される。ステップS12では、スリップ量偏差ΔSに対応するフィードバック差圧ΔPFBが算出される。ステップS13では、ロックアップクラッチ4への差圧ΔPが、第1フィードフォワード差圧ΔPFF1と第2フィードフォワード差圧ΔPFF2とフィードバック差圧ΔPFBを加えることで算出され、この算出された差圧ΔPを得るデューティ信号Dutyがロックアップソレノイド10に対し出力される。すなわち、エンジントルク検出値Te_senと目標スリップ量S*に対応するフードフォワード制御と、スリップ量偏差ΔSに対応するフィードバック制御の組み合わせにより、ロックアップクラッチ4の係合力が制御される。このため、スリップロックアップ制御開始時期から応答良く所望のスリップロックアップ状態にすることができると共に、目標スリップ量S*へのスリップ収束性を確保することができる。
[第1フェーズでの目標スリップ量補正作用]
上記のように、ターボチャージャー2を有するエンジン車に特有の過給遅れを考慮し、過給遅れの開始からしばらくの間は、ロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正することが必要である。以下、これを反映する実施例1における第1フェーズでの目標スリップ量補正作用を説明する。
まず、図3のステップS6において、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_sen(入力トルク検出値)とエンジントルク実際値(入力トルク実際値)との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことが、制御許可条件により判断される。制御許可条件としては、TVO≧a1、dTVO≧a2、Nt≦a3の3条件が設定され、この3条件が全て成立しているときに制御許可条件成立と判断する。つまり、上記3条件は、ドライバが加速意図を持ってアクセル踏み込み操作を行うことで、過給前状態から過給準備段階に入る条件として設定されているため、3条件が全て成立することで、精度良く過給遅れ状態となったことを判断することができる。
そして、過給遅れ状態となったと判断されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS71→ステップS72→ステップS73→ステップS74へと進み、第1フェーズの補正量算出処理を開始される。そして、ステップS72での制御禁止条件が不成立である場合であって、ステップS74での第1フェーズタイマTが、T<T1である限りは、図4のフローチャートにおいて、ステップS72→ステップS73→ステップS74へと進む流れが繰り返される。
すなわち、ステップS73では、第1フェーズにおける目標スリップ補正量Shosが、
目標スリップ補正量Shos=min(補正量前回値+補正量増加値_第1フェーズ),補正量MAX値_第1フェーズ) …(1)
の式を用いて算出される。この(1)式を用いることによって、第1フェーズにおける目標スリップ補正量Shosは、図8の時刻t1から時刻t2までの間、補正量増加値_第1フェーズによる増加勾配により上昇し、補正量MAX値_第1フェーズとなる図8の時刻t2から時刻t3までの間、補正量MAX値_第1フェーズの値が維持されることになる。
したがって、過給遅れ状態であることが判断されたとき、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senに基づいて設定されるロックアップクラッチ4の係合力よりも係合力が小さくなるように、ロックアップクラッチ4の目標スリップ量S*が補正される。この目標スリップ補正制御を加えたことにより、過給遅れ状態のとき、ロックアップクラッチ4の係合力がエンジントルク実際値に基づく係合力に近づくことになり、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*より小さくなってしまうことを抑制するという作用を示す。
この結果、過給遅れ状態であると判断されたとき、ロックアップクラッチ4のスリップロックアップ制御精度の向上を図ることができる。
また、ステップS74では、第1フェーズタイマTが第1タイマ値T1以上であるか否かが判断されるが、この第1タイマ値T1は、図5に示すように、ギア段が1速段〜4速段であり、エンジン回転増加率が大きいときは短い時間に設定され、ギア段が5速段〜7速段であり、エンジン回転増加率が小さいときは長い時間に設定される。
これは、ギア比が小さいときほど(ギア段が1速段〜4速段よりギア段が5速段〜7速段であるほど)、同じスロットル開度TVOであってもエンジン回転数Neの増加率は小さくなるため、過給遅れ期間(エンジントルクの検出値と実際値との乖離が大きい期間)も長くなる。したがって、エンジン回転増加率をあらわすギア段に応じて第1フェーズでの補正期間(=第1タイマ値T1)を長くすることにより、過給遅れ中にロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*よりも小さくなってしまうことをさらに適切に抑制できる。
[第2フェーズでの目標スリップ量補正作用]
上記のように、過給遅れ後にロックアップクラッチ4の係合力を小さくしたままでエンジントルクが大きくなると、スリップ過剰気味になってしまうため、ロックアップクラッチ4の係合力を大きくする方向に補正することが必要である。以下、これを反映する実施例1における第2フェーズでの目標スリップ量補正作用を説明する。
ステップS75でT≧T1となったと判断されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS75からステップS76→ステップS77→ステップS78へと進み、第2フェーズの補正量算出処理を開始される。そして、ステップS76での制御禁止条件が不成立である場合であって、ステップS78での第2フェーズタイマTが、T<T2である限りは、図4のフローチャートにおいて、ステップS76→ステップS77→ステップS78へと進む流れが繰り返される。
すなわち、ステップS77では、第2フェーズにおける目標スリップ補正量Shosが、
目標スリップ補正量Shos=max(補正量前回値+補正量増加値_第2フェーズ),補正量MIN値_第2フェーズ) …(2)
の式を用いて算出される。この(2)式を用いることによって、第2フェーズにおける目標スリップ補正量Shosは、図8の時刻t3から時刻t4までの間、補正量増加値_第2フェーズ(負値)による減少勾配により下降し、補正量MIN値_第2フェーズとなる図8の時刻t4から時刻t5までの間、補正量MIN値_第2フェーズの値が維持されることになる。
したがって、過給遅れ状態から第1タイマ値T1による所定期間経過して過給遅れが解消されてエンジントルクが大きくなったとき、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*よりも大きくなってしまうことを抑制することができる。
また、実施例1では、図8のエンジントルク検出値とエンジントルク実際値の特性から明らかなように、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senとエンジントルク実際値との乖離が略零となる状態よりも前の時点(時刻t3)から、ロックアップクラッチ4の係合力を大きくするように、目標スリップ補正量Shosの減少補正制御を開始するように、第1タイマ値T1による所定期間(第1フェーズ期間)を設定している。
すなわち、理論的には、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senとエンジントルク実際値との乖離が略零となった時点でロックアップクラッチ4の係合力を大きくするようにすればよい。しかし、実際は、この時点でロックアップクラッチ4の係合力を大きくするように目標スリップ量S*の補正を開始したのでは、応答遅れにより、ロックアップクラッチ4の係合力がエンジントルク実際値に対して過小となってしまう状態が発生する。このため、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senとエンジントルク実際値との乖離が略零となった時点でエンジン回転が吹け上がってしまう(つまり、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*よりも大きくなってしまう)。そこで、ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senとエンジントルク実際値との乖離が略零となった時点よりも前の時点から、ロックアップクラッチ4の係合力が大きくする補正を開始することにより、この乖離が略零となった時点におけるエンジン回転の吹け上がりを抑制することができる。
さらに、実施例1では、ロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように目標スリップ量S*を補正するときは(図8の時刻t3〜t4)、ロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように目標スリップ量S*を補正するとき(図8の時刻t1〜t2)と比較し、緩やかな変化量(変化勾配)で目標スリップ量S*を補正している。
すなわち、過給遅れ状態となったときは、応答性を確保するために急な変化量でロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正する必要がある。一方、過給遅れ状態が終わる時点(ロックアップクラッチ4へのエンジントルク検出値Te_senとエンジントルク実際値との乖離が略零となる時点)は、そのときの車両の状態によってばらつきが大きい。このため、仮にロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正するときと同様に急な変化量で係合力が大きくなるように補正すると、ロックアップクラッチ4を完全締結してしまうこともあり得る。したがって、過給遅れ状態が終わってロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように補正するときは、緩やかな変化量で補正することにより、ばらつき等でロックアップクラッチ4が完全締結してしまうことを抑制できる。
加えて、実施例1では、第1タイマ値T1による所定期間経過してロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように目標スリップ量S*を補正する際、図6に示すように、自動変速機7のギア比が小さいときは(5速段〜7速段)、ギア比が大きいとき(1速段〜4速段)と比較し、緩やかな変化量でロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように目標スリップ量(補正量増加値_第2フェーズ)を補正するようにしている。
すなわち、ギア比が小さいとき、つまり、高ギア段であるほど、同じスロットル開度TVOであってもエンジン回転数Neの増加率は小さくなるため、過給によるエンジントルクの増加も緩やかになる。したがって、過給遅れ状態が終わってロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように係合力を補正する際は、高ギア段であるほど目標スリップ補正量Shosの変化量を緩やかにすることによって、さらに適切にロックアップクラッチ4の実スリップ量Sを目標スリップ量S*となるように制御することができる。
さらに加え、実施例1では、第1タイマ値T1による所定期間経過してロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように目標スリップ量を補正する際、自動変速機7のギア比が大きいときは(1速段〜4速段)、ギア比が小さいとき(5速段〜7速段)と比較して、係合力がより大きくなるように目標スリップ量(補正量MIN値_第2フェーズ)を補正するようにしている。
すなわち、過給遅れ期間中は目標スリップ量S*が大きくなるように補正してロックアップクラッチ4の係合力を小さくしている。そのため、過給遅れ状態が終わって目標スリップ量S*が小さくなるように補正してL/Uクラッチの係合力を大きくする際の応答性を確保するために過給遅れ状態が終わって第2タイマ値T2による所定期間の間は、目標スリップ量S*を、定常状態の目標スリップ量よりも小さくなるように補正している。このとき、ギア比が大きいとき(すなわち低ギア段)ほど、同じスロットル開度TVOであってもエンジン回転数Neの増加率は大きくなるため、過給によるエンジントルクの増加も急になる。したがって、ギア比が大きいときはギア比が小さいときよりも目標スリップ量S*が小さくなるように補正することにより、ギア比が大きいときのロックアップクラッチ4の係合力を大きくする際の応答性を確保することができる。
[終了フェーズでの目標スリップ量補正作用]
第2フェーズによる目標スリップ量の補正が終了した時点では、必ずしも目標スリップ補正量がゼロになっているとは限らず、目標スリップ量の急変がないようにして目標スリップ量の補正を終了させることが必要である。以下、これを反映する実施例1における終了フェーズでの目標スリップ量補正作用を説明する。
ステップS78でT≧T2となったと判断されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS78からステップS79→ステップS80へと進み、終了フェーズの補正量算出処理を開始される。そして、ステップS80で目標スリップ補正量Shosが、Shos=0にならない限りは、図4のフローチャートにおいて、ステップS79→ステップS80へと進む流れが繰り返される。
すなわち、ステップS79では、終了フェーズにおける目標スリップ補正量Shosが、
目標スリップ補正量Shos=補正量前回値−max(min(補正量前回値−目標補正量,変化率リミッタ),変化率リミッタ) …(3)
の式を用いて算出される。この(3)式を用いることによって、終了フェーズにおける目標スリップ補正量Shosは、図8の時刻t5から時刻t6までの間、変化率リミッタによる増加勾配により上昇し、目標スリップ補正量Shosがゼロとなる図8の時刻t6以降はゼロが維持され、目標スリップ量の補正制御が終了することになる。
したがって、第2フェーズでの目標スリップ量補正が終了すると、目標スリップ補正量Shosの急変を防止しながら、トルク変動を抑えた滑らかな制御により補正量=0の目標スリップ量S*に受け渡すことができる。また、第2フェーズでの目標スリップ量補正が終了しない場合、つまり、目標スリップ量補正の途中で制御禁止条件が成立した場合にも同様に、トルク変動を抑えた滑らかな制御により補正量=0の目標スリップ量S*に受け渡すことができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のロックアップクラッチ4の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 過給機(ターボチャージャー2)を有する原動機(ディーゼルエンジン1)と自動変速機7との間に介装されるトルクコンバータ5に設けられたロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*となるように係合力を制御するロックアップクラッチ4の制御装置において、
前記ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値(エンジントルク検出値Te_sen)に基づいて該ロックアップクラッチ4の係合力を設定する係合力設定手段(ステップS10〜ステップS13)と、
前記ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値(エンジントルク検出値Te_sen)と入力トルク実際値(エンジントルク実際値)との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する過給遅れ判断手段(ステップS6)と、
前記過給遅れ判断手段により過給遅れ状態であることが判断されたときに(ステップS6でYES)、前記係合力設定手段(ステップS10〜ステップS13)により設定される前記ロックアップクラッチ4の係合力よりも該係合力が小さくなるように該係合力を補正する係合力補正手段(ステップS7、ステップS9、図4)と、
を備える。
このため、過給遅れ状態であると判断されたとき、ロックアップクラッチ4のスリップロックアップ制御精度の向上を図ることができる。
(2) 前記係合力補正手段(図4)は、前記過給遅れ判断手段(ステップS6)により過給遅れ状態であることが判断されて所定期間(第1タイマ値T1)経過した後に、該所定期間が経過する以前の前記ロックアップクラッチ4の係合力よりも該係合力が大きくなるように該係合力を補正する(ステップS71〜ステップS74)。
このため、(1)の効果に加え、過給遅れが解消されて原動機トルクが大きくなったとき、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*より大きくなってしまうことを抑制することができる。
(3) 前記係合力補正手段(図4)は、前記過給遅れ判断手段(ステップS6)により過給遅れ状態であることが判断された後であって、かつ、前記ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値(エンジントルク検出値Te_sen)と入力トルク実際値(エンジントルク実際値)との乖離が略零となる状態よりも前の時点から、前記ロックアップクラッチ4の係合力が大きくする前記補正を開始するように、前記所定期間(第1タイマ値T1)を設定する。
このため、(2)の効果に加え、ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値(エンジントルク検出値Te_sen)と入力トルク実際値(エンジントルク実際値)との乖離が略零となった時点における原動機(ディーゼルエンジン1)の吹け上がりを抑制することができる。
(4) 前記係合力補正手段(図4)は、前記ロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように該係合力を補正するときは、前記ロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように該係合力を補正するときと比較して緩やかな変化量で該係合力を補正する(ステップS75〜ステップS78)。
このため、(2)または(3)の効果に加え、過給遅れ状態が終わってロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正するとき、ばらつき等でロックアップクラッチ4が完全締結してしまうことを抑制することができる。
(5) 前記係合力補正手段(図4)は、前記所定期間(第1タイマ値T1)経過して前記ロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように該係合力を補正する際に、前記原動機(ディーゼルエンジン1)の原動機回転数増加率が小さいとき(高ギア段)は該原動機回転数増加率が大きいとき(低ギア段)と比較して緩やかな変化量で前記ロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように補正する(ステップS77の補正増加値_第2フェーズ、図6)。
このため、(2)〜(4)の効果に加え、過給遅れ状態が終わってロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正するとき、原動機回転数増加率の大小に対応し、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*に収束するように適切に制御することができる。
(6) 前記係合力補正手段(図4)は、前記所定期間(第1タイマ値T1)経過して前記ロックアップクラッチ4の係合力が大きくなるように該係合力を補正する際に、前記原動機(ディーゼルエンジン1)の原動機回転数増加率が大きいとき(低ギア段)は、該原動機回転数増加率が小さいとき(高ギア段)と比較して、前記係合力がより大きくなるように該係合力を補正する(ステップS77の補正量MIN値_第2フェーズ、図7)。
このため、(2)〜(5)の効果に加え、過給遅れ状態が終わってロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように補正するとき、原動機回転数増加率の大小に対応し、ロックアップクラッチ4の係合力を大きくする際の応答性を確保することができる。
(7) 前記係合力補正手段(図4)は、前記原動機(ディーゼルエンジン1)の現在の原動機回転数増加率が小さいとき(高ギア段)は、原動機回転数増加率が大きいとき(低ギア段)と比較して、前記ロックアップクラッチ4の係合力が小さくなるように該係合力を補正する期間(第1タイマ値T1)を長くする(ステップS74、図5)。
このため、(1)〜(7)の効果に加え、過給遅れ状態のとき、原動機回転数増加率の大小に対応し、ロックアップクラッチ4の実スリップ量Sが目標スリップ量S*より小さくなることを適切に抑制することができる。
(8) 前記係合力補正手段(図4)は、前記ロックアップクラッチ4の目標スリップ量S*を補正することによって、前記ロックアップクラッチ4の係合力を補正する。
このため、(1)〜(7)の効果に加え、ロックアップクラッチ4の係合力を直接補正する制御等と比べて、目標スリップ量S*を補正する制御の方が、適合工数を減少させることができる。
(9) 前記過給遅れ判断手段(ステップS6)は、前記自動変速機7の入力軸(変速機入力軸6)の回転数(タービン回転数Nt)が所定値(閾値a3)以下であって、かつ、スロットル開速度dTVOが所定速度(閾値a2)以上でスロットル開度TVOが所定開度(閾値a1)以上となったときに、前記ロックアップクラッチ4への入力トルク検出値(エンジントルク検出値Te_sen)と入力トルク実際値(エンジントルク実際値)と入力トルク実際値との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する。
このため、(1)〜(8)の効果に加え、ドライバが加速意図を持ってアクセル踏み込み操作を行うことで、過給前状態から過給準備段階に入る条件として設定された3条件が全て成立することで、精度良く過給遅れ状態となったことを判断することができる。
以上、本発明のロックアップクラッチの制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ロックアップクラッチの目標スリップ量を補正することによってロックアップクラッチの係合力を補正するものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、エンジントルクに基づくロックアップクラッチのF/F制御量を補正する方法等のロックアップクラッチの係合力を直接補正するものや、また、エンジントルク検出値を補正することによってロックアップクラッチの係合力を補正するもの等、結果として、ロックアップクラッチの係合力を補正するものであれば良い。
実施例1では、自動変速機の入力軸の回転数が所定値以下であって、かつ、スロットル開速度が所定速度以上でスロットル開度が所定開度以上となったときに過給遅れ状態であると判断するものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、加速状態を判断するもの等、ロックアップクラッチへの入力トルクの検出値と実際値との乖離が大きくなることを判断できるものであればよい。
実施例1では、過給遅れ状態であることが判断されて所定の時間が経過した後に、目標スリップ量を減少補正してロックアップクラッチの係合力が大きくなるように係合力を補正するものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、過給遅れがほぼ解消されたと判断できるものであれば良い。
実施例1では、「ロックアップクラッチへの入力トルク検出値」として、予め実験等で設定された燃料噴射量に対する定常状態のエンジントルクマップを参照することで取得したエンジントルク検出値を用いる例を示した。しかし、エンジントルク検出値の取得方法は、例えば、ガソリンエンジンの場合、予め実験等で設定された吸入空気量と回転数に対する定常状態のエンジントルクマップを参照することで取得したエンジントルク検出値を用いるようにしても良い。さらに、エンジントルク検出値の取得方法は、実施例1で例示した以外のパラメータを用いるものであっても良い。
実施例1では、「原動機回転数増加率」として、自動変速機のギア段を用いる例を示した。しかし、これに限られるものではなく、例えば、自動変速機(無段変速機を含む)のギア比(変速比)を用いることができるし、さらに、原動機回転数増加率を推定できる他のパラメータを用いたものであっても良い。
実施例1では、本発明の制御装置をターボチャージャー付きディーゼルエンジン車に適用する例を示した。しかし、例えば、ターボチャージャー付きガソリンエンジンを搭載したガソリンエンジン車に対しても適用することができる。
1 ディーゼルエンジン(原動機)
2 ターボチャージャー(過給機)
3 エンジン出力軸
4 ロックアップクラッチ
5 トルクコンバータ
6 変速機入力軸
7 自動変速機
8 変速機出力軸
9 ロックアップコントロールバルブ
10 ロックアップソレノイド
11 エンジンコントローラ
12 ATコントローラ
13 スロットル開度センサ
14 エンジン回転数センサ
15 タービン回転数センサ
16 車速センサ
17 CAN通信線

Claims (9)

  1. 過給機を有する原動機と自動変速機との間に介装されるトルクコンバータに設けられたロックアップクラッチの実スリップ量が目標スリップ量となるように係合力を制御するロックアップクラッチの制御装置において、
    前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値に基づいて該ロックアップクラッチの係合力を設定する係合力設定手段と、
    前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値と入力トルク実際値との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する過給遅れ判断手段と、
    前記過給遅れ判断手段により過給遅れ状態であることが判断されたときに、前記係合力設定手段により設定される前記ロックアップクラッチの係合力よりも該係合力が小さくなるように該係合力を補正する係合力補正手段と、
    を備えることを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  2. 請求項1に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記過給遅れ判断手段により過給遅れ状態であることが判断されて所定期間経過した後に、該所定期間が経過する以前の前記ロックアップクラッチの係合力よりも該係合力が大きくなるように該係合力を補正する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  3. 請求項2に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記過給遅れ判断手段により過給遅れ状態であることが判断された後であって、かつ、前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値と入力トルク実際値との乖離が略零となる状態よりも前の時点から、前記ロックアップクラッチの係合力が大きくする前記補正を開始するように、前記所定期間を設定する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記ロックアップクラッチの係合力が大きくなるように該係合力を補正するときは、前記ロックアップクラッチの係合力が小さくなるように該係合力を補正するときと比較して緩やかな変化量で該係合力を補正する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  5. 請求項2から請求項4までの何れか1項に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記所定期間経過して前記ロックアップクラッチの係合力が大きくなるように該係合力を補正する際に、前記原動機の原動機回転数増加率が小さいときは該原動機回転数増加率が大きいときと比較して緩やかな変化量で前記ロックアップクラッチの係合力が大きくなるように補正する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  6. 請求項2から請求項5までの何れか1項に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記所定期間経過して前記ロックアップクラッチの係合力が大きくなるように該係合力を補正する際に、前記原動機の原動機回転数増加率が大きいときは、該原動機回転数増加率が小さいときと比較して、前記係合力がより大きくなるように該係合力を補正する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1項に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記原動機の現在の原動機回転数増加率が小さいときは、原動機回転数増加率が大きいときと比較して、前記ロックアップクラッチの係合力が小さくなるように該係合力を補正する期間を長くする、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか1項に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記係合力補正手段は、前記ロックアップクラッチの目標スリップ量を補正することによって、前記ロックアップクラッチの係合力を補正する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載されたロックアップクラッチの制御装置において、
    前記過給遅れ判断手段は、前記自動変速機の入力軸の回転数が所定値以下であって、かつ、スロットル開速度が所定速度以上でスロットル開度が所定開度以上となったときに、前記ロックアップクラッチへの入力トルク検出値と入力トルク実際値との乖離が大きくなる過給遅れ状態となったことを判断する、
    ことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
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