JP5640639B2 - 内燃エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃エンジンの過回転を防止するための技術に関する。
エンジン過回転を防止する対策として、エンジン回転速度が所定の上限回転速度以上になった場合にエンジンへの燃料供給を一時中断する、という燃料供給カットによる回転速度制限方法が主流であった。しかし、燃料供給カットによる回転速度制限方法は、燃料供給の中断時および燃料供給再開時に車両前後方向の加速度変化が生じ、乗員に不快感を与えるものであった。
上記乗員に不快感を与えることを防止する技術として、電動アクチュエータを介してスロットルバルブの開度を制御する、いわゆる電制スロットルを用い、エンジン供給空気量を調節することによって、エンジン過回転を防止するものが特許文献1に開示されている。
具体的には、目標回転速度とエンジン回転速度との偏差に応じて設定されるPID制御用のP分トルクとI分トルクとを用いて、エンジンの過回転を防止するためのリミッタ要求トルクを算出し、このリミッタ要求トルクに基づいてトルク制御する。これにより、エンジン回転速度は、オーバーシュートが抑制されつつ上限回転速度に収束し、過回転が防止される。
特開2004−245191号公報
ところで、例えば内燃エンジンとモータジェネレータの間、及びモータジェネレータと駆動輪の間にクラッチを備えるハイブリッド車両のようにトルクコンバータを備えない車両では、過回転防止のための制御を実行する際に、内燃エンジンから駆動輪までのトルク伝達経路が直結状態となっている。このため、過回転防止用のトルク制御を行った場合のエンジン回転速度の変動が、トルクコンバータを備える場合に比べて大きくなる。
したがって、特許文献1のように、リミッタ要求トルクを算出するためのゲインが目標エンジン回転速度と実エンジン回転速度の大小に関わらず一律に設定されていると、実エンジン回転速度を目標エンジン回転速度に収束させることが難しくなる。
そこで、本発明ではトルク伝達経路が直結状態となる車両について、内燃エンジンの過回転を防止し、かつ実エンジン回転速度を精度よく目標エンジン回転速度に制御する制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃エンジンの制御装置は、目標エンジン回転速度を設定する手段と、実エンジン回転速度を検出する手段と、目標エンジン回転速度と実エンジン回転速度の偏差に応じて内燃エンジンのトルクを補正する過回転防止制御手段と、を備える。そして、過回転防止制御手段は、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度より低い場合には、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度より高い場合よりトルクの補正量を小さく設定する。
本発明によれば、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度より低いときは、高いときよりトルクの補正量が小さくなる。つまり、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度を上回ったときには、エンジン回転速度を速やかに低下させ、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度を下回ったときには、エンジン回転速度を徐々に上昇させることができる。これにより、オーバーシュートを防止して、実エンジン回転速度を目標エンジン回転速度に制御することができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両のパワートレインの一例の概略構成図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッドシステムの構成図である。 本発明を適用するエンジンの構成図である。 実施形態によるスロットル制御を示すブロック図である。 ドライバ要求トルクを設定するための特性マップである。 実施形態によるスロットル制御の詳細を示すフローチャートである。 実施形態によるゲイン切り替え制御の詳細を示すフローチャートである。 実施形態による過回転防止動作を示すタイムチャートである。 ハイブリッド車両のパワートレインの他の例を示す概略構成図である。 ハイブリッド車両のパワートレインのさらに他の例を示す概略構成図である。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のハイブリッド車両のパワートレインの一例の概略構成図を示している。なお、図9、図10に示したようにハイブリッド車両のパワートレインの構成、特に第2クラッチ5の位置は図1に示すものに限定されない。
内燃エンジン1の出力軸とモータジェネレータ2の入力軸とが、トルク容量可変の第1クラッチ4を介して、モータジェネレータ2の出力軸と自動変速機3の入力軸とが連結されている。自動変速機3の出力軸にはディファレンシャルギア6を介してタイヤ7が連結されている。
自動変速機3内には、シフト状態に応じて異なる動力伝達を担っているトルク容量可変のクラッチを有するので、これらのクラッチのうちの1つを第2クラッチ5として用いる。これにより自動変速機3は、第1クラッチ4を介して入力される内燃エンジン1の動力と、モータジェネレータ2から入力される動力を合成してタイヤ7へ出力する。上記の第1クラッチ4とこの第2クラッチ5とには、例えば比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多版クラッチを用いればよい。
ハイブリッド車両のパワートレインには、第1クラッチ4の接続状態に応じて2つの運転モードを有している。まず、第1クラッチ4の切断状態では、モータジェネレータ2の動力のみで運転(走行)する電気運転モード(以下「EVモード」という。)となる。第1クラッチ4の接続状態では、内燃エンジン1とモータジェネレータ2の双方の動力で運転(走行)するハイブリッド運転モード(以下「HEVモード」という。)となる。なお、第2クラッチ5は後述するようにエンジンの始動時に半クラッチとされるくらいで、車両運転中は常に接続状態にある。
図2は制御装置を含んだハイブリッドシステムの構成図を示している。
ハイブリッドシステムは、主にパワートレインの動作点を統合制御する統合コントローラ20、内燃エンジン1を制御するエンジンコントローラ21、モータジェネレータ2を制御するモータジェネレータコントローラ22、モータジェネレータ2を駆動するインバータ8、電気エネルギを蓄えるバッテリ9からなっている。
統合コントローラ20には、パワートレインの動作点を決定するために、エンジンの回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ10からの信号と、モータジェネレータ2の回転速度Nmを検出するモータジェネレータ回転速度センサ11からの信号と、自動変速機3の入力軸回転速度Niを検出する自動変速機入力軸回転速度センサ12からの信号と、自動変速機3の出力軸回転速度Noを検出する自動変速機出力軸回転速度センサ13からの信号と、アクセル開度APO(=実アクセル開度rAPO)を検出するアクセル開度センサ17からの信号と、ブレーキ油圧BPSを検出するブレーキ油圧センサ23からの信号と、バッテリ9の充電状態を検出するSOCセンサ16からの信号とが入力する。
統合コントローラ20は、アクセル開度APOとバッテリ充電状態SOCと、車速VSP(自動変速機出力軸回転速度Noに比例)とに応じて、ドライバが望む駆動力を実現できる運転モードを選択する。また、統合コントローラ20は、モータジェネレータコントローラ22に目標モータジェネレータトルクもしくは目標モータジェネレータ回転速度を指令する。さらに、統合コントローラ20は、エンジンコントローラ21に目標エンジントルクを、第1クラッチ4の油圧を制御するソレノイドバルブ14、第2クラッチ5の油圧を制御するソレノイドバルブ15に駆動信号を指令する。
エンジンコントローラ21は、エンジントルクが目標エンジントルクとなるように内燃エンジン1を制御し、モータジェネレータコントローラ22はモータジェネレータ2のトルクが目標モータジェネレータトルクとなるよう(またはモータジェネレータの回転速度が目標モータジェネレータの回転速度となるよう)、バッテリ9及びインバータ8を介してモータジェネレータ2を制御する。
図3は、エンジンコントローラ21が制御する内燃エンジン1の構成を示す。
エアフローメータ33は、内燃エンジン1への(単位時間当りの)吸入空気量を検出する。水温センサ35は、エンジンの冷却水温度を検出する。空燃比センサ36は、排気中の酸素成分等からエンジンに供給される混合気の空燃比を検出する。
内燃エンジン1には、燃料噴射信号によって駆動し、燃料を噴射供給する燃料噴射弁37、燃焼室に装着されて点火を行う点火栓38が設けられる。
また、内燃エンジン1の吸気通路39には、スロットル弁40が介装され、スロットル弁40の開度をステップモータ等により電子制御するスロットル制御装置41が備えられている。また、スロットル弁40の開度を検出するスロットルセンサ42が装着されている。
エンジンコントローラ21は、前記センサ類からの信号に基づいて目標エンジントルクを設定し、目標エンジントルクが得られるようにスロットル制御装置41を介してスロットル弁40の開度を制御し吸入空気量を制御すると共に燃料噴射弁37を駆動して燃料噴射量を制御し、点火時期を設定して該点火時期で点火栓38を点火させる制御を行う。
ここで、本発明にかかる構成として、目標エンジントルクへのスロットル制御において、エンジンが過回転となるのを制限するように制御する。
図4は、かかる過回転防止機能を含むスロットル制御の制御ブロックを示す。
ドライバ要求トルク算出部Aは、アクセル開度センサ17によって検出されるアクセル開度と、エンジン回転速度センサ10により検出されるエンジン回転速度とに基づいて、図5に示したようなマップからの検索等によってドライバの要求するエンジントルク(ドライバ要求トルク)を算出する。
高回転リミッタ制御部Bは、エンジンの過回転を防止するためのリミッタ要求トルクを算出する。
MIN判定部Cは、これらドライバ要求トルクとリミッタ要求トルクとを入力し、これらのうち小さい方を選択し、トルク指令値としてスロットル開度制御部Dに出力する。
スロットル開度制御部Dは、トルク指令値に基づいて目標スロットル開度を算出し、該目標スロットル開度信号をスロットル制御装置41に出力する。
スロットル制御装置41はスロットルセンサ42で検出された実スロットル開度と目標スロットル開度とに基づいてスロットル弁40の開度を制御する。
上記スロットル制御の詳細なフローを図6に示す。以下、図6に従って説明する。
ステップS1では、ノイズ除去のため次式のように、エンジン回転速度センサ10からの信号に基づいて検出される実エンジン回転速度Neを、一次遅れフィルタ処理(加重平均演算処理)を施して回転速度N(i)を算出する。
N(i)=Fg×Ne(i)+(1−Fg)×N(i−1)
ただし、N(i):フィルタ処理後エンジン回転速度(現在値)
N(i−1):フィルタ処理後エンジン回転速度(前回値)
Fg:エンジン回転速度フィルタゲイン
ステップS2では、次式のように、上限回転速度Nmaxと実エンジン回転速度(前回値)N(i−1)との偏差に目標回転速度変化率ゲインDtgを乗じることによって、目標回転速度変化率DNt(i)を算出する。
DNt(i)=Dtg×[Nmax−N(i−1)]
ステップS3では、次式のように、実エンジン回転速度(前回値)N(i−1)に、目標回転速度変化率DNt(i)を加えることによって、前回のエンジン回転速度から目標回転速度変化率でエンジン回転速度が変化した場合の現在のエンジン回転速度を算出し、この算出値を今回の目標回転速度Nt(i)とする。
Nt(i)=N(i−1)+DNt(i)
ステップS4では、ドライバ要求トルクTac(i)とリミッタ要求トルク(前回値)Trev(i−1)との大小を比較する。
そして、ドライバ要求トルクTac(i)よりリミッタ要求トルクTrev(i−1)の方が大きいときは、リミッタ(回転速度制限)を作動させる必要がなく、この場合は、ステップS5に進んでI分トルクTi(i)をドライバ要求トルクTac(i)とする。
ドライバ要求トルクTac(i)がリミッタ要求トルクTrev(i−1)以上になると、リミッタを開始するためステップS6に進み、前回ステップS5でセットされたドライバ要求トルクTac(i−1)を初期値として積分動作を開始する。具体的には、次式のように、ステップS3で設定した目標回転速度Nt(i)とステップS1で求めた今回の実エンジン回転速度N(i)との偏差にI分ゲインIgを乗じたものを、I分トルクの前回値Ti(i−1)に加え、今回のI分トルクTi(i)とする。
Ti(i)=Ti(i−1)+Ig×[Nt(i)−N(i)]
ステップS7では、P分トルクTp(i)を算出する。具体的には次式のように、目標回転速度Nt(i)と実エンジン回転速度N(i)との偏差にP分ゲインPgを乗じて算出する。
Tp(i)=Pg×[Nt(i)−N(i)]
ステップS8では、次式のように、上記のように算出したP分トルクTp(i)とI分トルクTi(i)とを加算してリミッタ要求トルクTrev(i)とする。
Trev(i)=Tp(i)+Ti(i)
ステップS9では、ドライバ要求トルクTac(i)と、リミッタ要求トルクTrev(i)とのうち、小さい方を選択してトルク指令値Tcom(i)とする。すなわち、ドライバ要求トルクTac(i)よりリミッタ要求トルクTrev(i)が小さくなった場合だけ、リミッタ要求トルクTrev(i)をトルク指令値Tcom(i)として設定することにより、エンジンの過回転を防止する。
ここで、ステップS6で用いるI分ゲインIg、ステップS7で用いるP分ゲインPgについて説明する。
図1に示すようなハイブリッド車両では、第1クラッチ4又は第2クラッチ5の少なくとも一方が開放されている場合の方が、第1クラッチ4及び第2クラッチ5が締結されている場合に比べて、内燃エンジン1の負荷が軽くなる。このため、第1クラッチ4及び第2クラッチ5の締結・開放状態によらず同じI分ゲインIgとP分ゲインPgを用いると、第1クラッチ4又は第2クラッチ5の少なくとも一方が開放されている場合に、エンジン回転速度を目標回転速度で安定させることが困難となる。
そこで、エンジンコントローラ21は、図6の制御ルーチンと並行して、I分ゲインIg及びP分ゲインPgを、第1クラッチ4及び第2クラッチ5の状態に応じて切り替える制御を行う。
図7は、エンジンコントローラ21が実行する、ゲイン切り替え制御ルーチンのフローチャートである。
ステップS101で、エンジンコントローラ21は第1クラッチ4または第2クラッチ5の少なくとも一方が開放しているか否かを判定する。第1クラッチ4又は第2クラッチ5の少なくとも一方が開放しているときは、エンジンコントローラ21はステップS102で開放時用のI分ゲインIg及びP分ゲインPgを選択する。第1クラッチ4及び第2クラッチ5が締結しているときは、エンジンコントローラ21はステップS103で締結時用のI分ゲインIg及びP分ゲインPgを選択する。
開放時用のI分ゲインIg及びP分ゲインPgと、締結時用のI分ゲインIg及びP分ゲインPgとを比較すると、それぞれ開放時用の方が小さい。これは、開放時には締結時に比べて内燃エンジン1の負荷が小さいため、締結時と同様のゲインではエンジン回転速度制御の安定性が確保し難いためである。
ステップS104で、エンジンコントローラ21は現在のエンジン回転速度(実エンジン回転速度)が目標エンジン回転速度以上か否かを判定し、目標エンジン回転速度以上の場合はルーチンを終了し、目標エンジン回転速度より低い場合はステップS105の処理を実行する。
ステップS105で、エンジンコントローラ21はI分ゲインIg及びP分ゲインPgをエンジントルク増加時用の値に切り替える。ここでは、エンジントルク低減時用のゲイン、つまりステップS102又はステップS103で選択したゲインを小さくするよう補正し、これをエンジントルク増加時用のゲインとする。
エンジントルク低減時用に比べて小さくするのは、上限回転速度を超えて上昇することを防止する場合には速やかにエンジントルクを低減させることが望ましいのに対し、エンジン回転速度を上昇させる場合にはオーバーシュートを防止するため徐々にトルクを増加させることが望ましいからである。
図8は、上記制御ルーチンを実行した結果を示すタイムチャートである。
現在のエンジン回転速度N(i)が上限回転速度Nmax以下のときは、正の回転速度偏差[Nmax−N(i−1)]にゲインDtg(<1)を乗じた値を、前回のエンジン回転速度N(i−1)に加えたものが今回の目標回転速度Nt(i)として設定され、加速開始後しばらくは目標回転速度Nt(i)が現在のエンジン回転速度N(i)より大きく設定される。
このとき、リミッタ要求トルクTrev(i)は、ドライバ要求トルクTac(i)に等しいI分トルクTi(i)に正のP分トルクTp(i)を加えた値として算出されるため、ドライバ要求トルクTac(i)より大きくなり、したがって、リミッタ要求トルクTrev(i)より小さいドライバ要求トルクTac(i)がトルク指令値Tcom(i)として選択される。つまり、まだ、リミッタによる回転速度制限は開始されずドライバ要求に見合ったトルクで加速され良好な加速性能を確保できる。
このようにしてドライバ要求トルクで制御されると、加速度の増大により実エンジン回転速度N(i)が目標回転速度Nt(i)に追いつき、追い越していく。これは、前回のエンジン回転速度N(i−1)に加算される偏差[Nmax−N(i−1)]にゲインDtgを乗じた値より、加速度の方が上回るからである。
そして、実エンジン回転速度N(i)が目標回転速度Nt(i)より大きくなると、偏差[Nmax−N(i−1)]が負の値となるので、P分トルクTp(i)は負の値となり、I分トルクTi(i)も負のトルク分Ig×[Nt(i)−N(i)]が加えられることで減少に転じる。したがって、ドライバ要求トルクTac(i)よりリミッタ要求トルクTrev(i)の方が小さくなって、リミッタ要求トルクTrev(i)がトルク指令値Tcom(i)として選択され、リミッタによる回転速度制限が開始される。
そして、PI制御により徐々に減少して設定されるリミッタ要求トルクTrev(i)により、回転速度上昇が速やかに抑制され、オーバーシュートを抑制しつつ上限回転速度Nmaxに速やかに収束維持される。
P分ゲインPgとI分ゲインIgを、第1クラッチ4及び第2クラッチ5が締結している場合と、少なくとも一方が開放している場合で切り替えるので、第1クラッチ4、第2クラッチ5の状態によらず上限回転速度Nmaxに速やかに収束維持させることができる。なお、図8では、t1で第1クラッチ4または第2クラッチ5の少なくとも一方が開放していると判定されて、両クラッチ4、5が締結されている場合より小さい開放時用のゲインを選択している。
実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度を下回ったらエンジントルクを増大させる(図8ではt3〜t4)。このとき、I分ゲインIg及びP分ゲインPgをエンジントルク低減時より小さくする。これにより、オーバーシュートして再び上限回転速度を超えることを防止できる。なお、両クラッチ4、5が締結されている場合は、開放時用のゲインよりも大きい締結時用のゲインを選択するので、エンジントルク線の変化特性が開放時とは異なるものになる。これに伴ってエンジン回転速度の変化特性も異なるものとなるが、エンジン回転速度の変化の傾きが変わるだけで、基本的には図8と同様の変化特性である。
このように、本実施形態によれば、第1クラッチ4又は第2クラッチ5の少なくとも一方が開放されている場合は、両クラッチ4、5とも締結されている場合に比べて、目標エンジントルクの減少補正量を小さくするので、第1クラッチ4及び第2クラッチ5の締結状態によらず、エンジン回転速度を精度良く目標エンジン回転速度に制御できる。これにより、過回転防止制御実行時にドライバに違和感を与えることを防止できる。
また、実エンジン回転速度が目標エンジン回転速度を下回った後でエンジントルクを増大させるときには、I分ゲインIg及びP分ゲインPgをエンジントルク低減時より小さくするので、オーバーシュートして再び上限回転速度を超えることを防止できる。
なお、アイドル回転速度制御と同様に、加速初期から逐次更新される目標回転速度と実エンジン回転速度との偏差に基づいてエンジントルクをフィードバック制御するようなことも可能である。この場合、実回転速度を目標回転速度に収束させるためのトルク変化率を、第1クラッチ4及び第2クラッチ5の締結、開放に応じて切り替えるようにすればよい。具体的には、第1クラッチ4又は第2クラッチ5の少なくとも一方が開放されている場合は、両クラッチ4、5とも締結されている場合より、トルク変化率を小さくすればよい。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。例えば、本発明を適用できる車両は上述したハイブリッド車両に限られない。一般的な手動変速機や、手動変速機と同様のクラッチ操作及び変速操作をアクチュエータで行う自動変速機を備える車両のように、トルクコンバータを備えず、内燃エンジンから駆動輪までのトルク伝達経路が直結状態になる車両であれば適用することができる。この場合には、図7のステップS101−S103の処理は不要で、エンジントルク低減時用のゲインを定めておけばよい。
1 エンジン
2 モータジェネレータ
4 第1クラッチ
5 第2クラッチ
20 統合コントローラ
21 エンジンコントローラ
41 スロットル制御部

Claims (2)

  1. 目標エンジン回転速度を設定する手段と、
    実エンジン回転速度を検出する手段と、
    前記目標エンジン回転速度と前記実エンジン回転速度の偏差に応じて内燃エンジンのトルクを補正する過回転防止制御手段と、
    を備える内燃エンジンの制御装置において、
    前記過回転防止制御手段は、前記実エンジン回転速度が前記目標エンジン回転速度より低い場合には、前記実エンジン回転速度が前記目標エンジン回転速度より高い場合より前記トルクの補正量を小さく設定することを特徴とする内燃エンジンの制御装置。
  2. 前記過回転防止制御手段は、前記内燃エンジンのトルクの減少補正量を、前記目標エンジン回転速度と前記実エンジン回転速度との偏差にゲインを乗じたP分トルクとI分トルクとにより算出し、
    前記実エンジン回転速度が前記目標エンジン回転速度より低い場合には、前記実エンジン回転速度が前記目標エンジン回転速度より高い場合より、前記P分トルク算出用のゲイン及び前記I分トルク算出用のゲインを小さくする請求項1に記載の内燃エンジンの制御装置。
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