JP2011228175A - 基板用端子 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属線材によって形成された基板用端子において、後めっきを要することなく簡易な加工で半田濡れ性を確保しつつ、径の小さなスルーホールへの挿通を可能にすることの出来る、新規な構造の基板用端子を提供すること。
【解決手段】表面18a〜18dに導電性のめっき層21を形成した角状金属線材を所定長さで切断した切断線材16の一方の端部から長さ方向に延びる切欠20を形成し、該切欠20を挟む両側部分24a,24bを相互に接近させて、プリント基板54のスルーホール56に挿通されて半田付けされる挿通部14とした。
【選択図】図1
【解決手段】表面18a〜18dに導電性のめっき層21を形成した角状金属線材を所定長さで切断した切断線材16の一方の端部から長さ方向に延びる切欠20を形成し、該切欠20を挟む両側部分24a,24bを相互に接近させて、プリント基板54のスルーホール56に挿通されて半田付けされる挿通部14とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる基板用端子に係り、特に金属線材から形成された基板用端子に関するものである。
従来から、自動車に搭載される電気接続箱の内部回路を構成するために、プリント基板が用いられている。プリント基板には、コネクタ等の外部の電気部品との接続を可能とするために、一端側の挿通部がスルーホールに挿通されて半田付けされる基板用端子が設けられることが多い。
ところで、近年では、プリント基板における実装や配線の高密度化が要求されており、基板用端子の狭ピッチ化が検討されている。しかし、基板用端子を狭ピッチ化すると、スルーホールの間隔が狭くなってスルーホールの形成や半田付けが難しくなり、スルーホール間の基板強度も確保し難いという不具合がある。
そこで、特開2000−30834号公報(特許文献1)には、スルーホールに挿入される挿通部の両側端部を切り落とす等して幅寸法を部分的に小さくした基板用端子が提案されている。このような基板用端子によれば、接続側の端部では幅寸法を充分に確保しつつ、挿通部の幅寸法を小さくして、プリント基板のスルーホール径を小さくすることが可能となる。これにより、基板用端子を狭ピッチで配列しつつ、スルーホールの間隔を大きく確保することが出来る。
ところが、特許文献1に記載の基板用端子では、挿通部の両側端部を切り落とすことから、挿通部の両側面のめっき層が切り落とされて母材が露出してしまい、半田上がりが悪くなるという問題があった。それ故、特許文献1にも記載されているように、挿通部の両側端部を切り落とした後に後めっきを施さなければならず、製造コストの増加を招くという問題があった。
後めっき加工を不要とするために、特開平5−121142号公報(特許文献2)には、挿通部においてめっき層が形成された表裏面をプレス型で延伸して両側面に回り込ませて、両側面にめっき層を形成した基板用端子が提案されている。また、特開2003−338333号公報(特許文献3)には、めっき層が形成された金属板の表面が外側に位置するように金属板を捻り曲げて挿通部を形成した基板用端子が提案されている。
しかし、特許文献2および特許文献3の何れにおいても、めっき層を引き伸ばして挿通部の側面に回りこませることから、めっき層の層厚が薄くなって、充分な半田上がり性を確保できなかったり、めっき層を損傷するおそれがあった。また、特許文献3においては、複雑な曲げ形状を有することから、加工が困難であるという問題も有していた。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、金属線材によって形成された基板用端子において、後めっきを要することなく簡易な加工で半田濡れ性を確保しつつ、径の小さなスルーホールへの挿通を可能にすることの出来る、新規な構造の基板用端子を提供することにある。
本発明の第一の態様は、表面に導電性のめっき層が形成された角状金属線材を所定長さで切断した切断線材を用いて形成されており、長さ方向の一方の端部がプリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる挿通部とされている基板用端子において、前記一方の端部から長さ方向に延びる切欠が形成されており、該切欠を挟む両側部分が相互に接近されて前記挿通部とされていることを、特徴とする。
本発明によれば、切欠の両側部分が相互に接近されて挿通部が形成されていることにより、挿通部の幅寸法を小さくすることが出来る。これにより、小径のスルーホールへの挿通を可能とすることが出来る。
さらに、切欠の両側部分において、切欠の内周面以外の表裏面と外側面には、金属線材のめっき層が残される。そして、その両側部分における切欠の内周面側を相互に接近させて挿通部を形成することによって、挿通部の表裏面と両外側面は、めっき層が残された両側部分の表裏面と外側面で構成される。これにより、挿通部の外周面の全周に亘って、めっき層を設けることが可能となり、後めっきを要することなく、半田濡れ性を確保することが出来る。
特に、挿通部は、切欠の両側部分を相互に接近させるという簡易な加工で形成することが出来る。そして、切欠の両側部分においてめっき層が残された外周面を引き伸ばすことも無いことから、めっき層厚を有効に確保することが出来て、十分な半田濡れ性を確保することが出来る。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記切欠を挟む両側部分が相互に接触されているものである。
本態様によれば、挿通部を構成する切欠の両側部分が相互に接触されていることから、小径のスルーホールへの挿通を可能としつつ、挿通部の通電断面積を可及的に大きく確保することが出来る。また、切欠の両側部分が一本の挿通部に纏められることから、スルーホールへの挿通および半田付けを容易に行なうことが出来る。なお、本態様において、切欠の両側部分は、全長に亘って相互に接触されていても良いし、長さ方向で部分的に接触されていても良い。
本発明の第三の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記挿通部には、前記両側部分の間において前記切欠が狭められた隙間が設けられているものである。
本態様によれば、切欠の両側部分を相互に離隔位置させることによって、挿通部にばね性を付与することが出来る。これにより、切欠の両側部分を弾性復元力でスルーホールの内周面に押し付けることが出来て、半田付け前に基板用端子をプリント基板に仮固定したり、半田付け後にプリント配線との接続状態をより安定的に維持することが出来る。なお、本態様における両側部分の隙間は、両側部分の全長に亘って設けられていても良いし、両側部分の長さ方向で部分的に設けられていても良い。
本発明の第四の態様は、前記第三の態様に記載のものにおいて、前記切欠を挟む両側部分のそれぞれに、外周面上に突出する係止突起が形成されているものである。
本態様によれば、係止突起がプリント基板に係止されることによって、プリント基板と基板用端子の相対的な位置ずれを抑えることが出来る。これにより、半田付け前の仮固定状態をより安定的に維持することが出来る。また、手作業で仮固定する場合には、係止突起がスルーホールの外に出る際の節度感を与えることも出来て、作業者に基板用端子の挿通端位置を認識させることも出来る。更に、半田付け後には、コネクタ等の相手側電気部品の抜去に際して、係止突起がプリント基板に係止させることにより、基板用端子の抜けを防止することも出来る。
本発明によれば、切欠の両側部分を屈曲して相互に接近させることによって、挿通部を形成した。これにより、挿通部の幅寸法を小さくして、小径のスルーホールへの挿通を可能とすることが出来る。更に、切欠の両側部分に残されためっき層を用いて挿通部の外周面を形成することによって、挿通部の外周面の略全体に亘ってめっき層を十分な層厚で残すことが出来る。これにより、後めっき加工を要することなく、簡易な加工で挿通部の半田濡れ性を十分に確保することが出来る。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜図5に、本発明の第一の実施形態としての基板用端子10を示す。なお、理解を容易とするために、図4および図5は、図2および図3よりも縮尺を大きく示しており、後述する図8および図9に対する図10も同様である。また、図5において後述するめっき層21は、層厚を誇張して図示している。基板用端子10には、長さ方向一方(図2中、上方)の端部に接続部12が形成されていると共に、長さ方向他方(図2中、下方)の端部に挿通部14が形成されている。
基板用端子10は、長方形断面を有する角状金属線材が所定長さで切断されてなる切断線材16から形成されている。切断線材16を形成する角状金属線材は、長方形断面を有する銅や鉄等の導電性金属線材からなる母材17(図5参照)の4つの外周面の全面に亘って、錫や金などの導電性金属材料からなるめっき層21(図5参照)が形成された構造とされている。これにより、切断線材16は、幅寸法(図4中、左右方向寸法):w1と厚さ寸法(図4中、上下方向寸法):tを有する長方形断面を有しており、4つの外周面18a〜18dの全周に亘って、めっき層21が形成されている。なお、切断線材16の大きさは限定されるものではないが、例えば、幅寸法:w1=1.5mm×厚さ寸法:t=0.64mm、幅寸法:w1=2.3mm×厚さ寸法:t=0.64mm等に設定される。また、外周面18a,18bが切断線材16の長方形断面の長辺に位置して切断線材16の表面および裏面を形成していると共に、外周面18c,18dが長方形断面の短辺に位置して切断線材16の両外側面を形成している。
これにより、切断線材16の長さ方向一方(図2中、上方)の端部に、切断線材16そのままの幅寸法:w1の長方形断面をもって延びる平板形状の接続部12が形成されている。なお、接続部12における先端縁部は、コネクタ等の相手方電気部品との接続を容易とするために、潰し加工等により先細のテーパ状部19が形成されている。
一方、切断線材16の長さ方向他方(図2中、下方)の端部には、切欠20が打ち抜かれて形成されている。切欠20は、切断線材16の幅方向中央部分において、長さ方向他方の端部から切断線材16の長さ方向に延びる形状とされており、切断線材16の長さ方向他方の端部側に開口されている。なお、切欠20における開口端と反対側の端部22は、半円形状とされている。
そして、切断線材16において切欠20の両側に残された両側部分24a,24bが相互に接近する方向に屈曲されることにより、挿通部14が形成されている。両側部分24a,24bのそれぞれにおいて、切欠20の内周面を形成して他方と対向する内側面26a,26bは、切断線材16が打ち抜かれて切欠20が形成されることによって、それぞれ、切断線材16の母材17が露出されためっき層21の非形成面とされている。一方、内側面26a,26bを除く外周面18a〜18dは、切断線材16のめっき層21がそのまま残されている。
このような両側部分24a,24bが、それぞれ、基端側(切欠20の端部22側)において切断線材16の幅方向中央に向けて部分的に屈曲された屈曲部28,28が形成されることにより、相互に接近される。そして、両内側面26a,26bにおける屈曲部28,28から先端側が切断線材16の幅方向中央部分で相互に接触されることによって、挿通部14が形成されている。
これにより、挿通部14は、切断線材16の幅方向中央部分において直線状に延び出されている。挿通部14の幅寸法:w2は、切欠20の両側部分24a,24bが切断線材16の幅方向で中央部分に接近されることによって、接続部12における幅寸法:w1よりも小さくされる。そして、図5に示したように、母材17が露出された両側部分24a,24bの内側面26a,26bが相互に接触状態で重ね合わされることによって、挿通部14の外周面は、めっき層21が形成された両側部分24a,24bの外周面18a〜18dで形成されて、全面に亘ってめっき層21が形成されている。なお、挿通部14の先端縁部には、後述するスルーホール56への挿通を容易とするために、潰し加工等により先細のテーパ状部29が形成されている。
さらに、切断線材16において、接続部12と挿通部14の間の長さ方向中間部分には、一対の当て止め部30,30が一体形成されている。当て止め部30,30は互いに同様の形状とされており、切断線材16が長さ方向で部分的に潰し加工等されることにより、切断線材16の幅方向の両側面を形成する外周面18c,18dから幅方向外側に突出する略矩形板形状とされている。
なお、このような基板用端子10は、例えば、以下のようにして好適に製造される。先ず、図6(a)に示すように、前記角状金属線材を所定長さで切断することにより、外周面18a〜18dの全周にめっき層21が形成された切断線材16を得る。この切断線材16の長さ方向両端縁部に、潰し加工等によってテーパ状部19,29をそれぞれ形成する。これにより、切断線材16の長さ方向一方(図6中、上方)の端部には、接続部12が形成される。更に、切断線材16の長さ方向中間部分を部分的に潰し加工等することによって、一対の当て止め部30,30を形成する。
次に、図6(b)に示すように、切断線材16の長さ方向他方(図6中、下方)の端部側において、幅方向中央部分を長さ方向の所定寸法に亘って打ち抜くことにより、切欠20を形成する。これにより、切欠20の両側部分24a,24bが残される。なお、切欠20が打ち抜き形成されることによって、切欠20の内周面を形成する両側部分24a,24bの内側面26a,26bは、互いに平行に対向された平坦面とされて、それぞれ、切断線材16の母材17が露出されためっき層21の非形成面とされる。
そして、図6(c)に示すように、適当な載置面上に切断線材16を載置して、載置面に突設された位置決めピン32を切欠20の端部22側に挿入する。そして、位置決めピン32で切断線材16の移動を阻止しつつ、両側部分24a,24bそれぞれの外周面18c,18dに対して、治具34,34を切断線材16の幅方向外側から押し付けることによって、両側部分24a,24bを相互に接近させて、それぞれの内側面26a,26bを相互に接触させる。これにより、両側部分24a,24bのそれぞれにおける基端側(端部22側)が屈曲されて屈曲部28,28が形成されると共に、挿通部14が形成されて、基板用端子10を得ることが出来る。
このような基板用端子10は、例えば、図7に示すように、台座コネクタ40の基板用端子として用いることが出来る。台座コネクタ40は、台座42に複数の基板用端子10が貫通状態で組み付けられた構造とされている。
台座42は、非導電性の合成樹脂から形成された略長手矩形のブロック形状とされており、四隅部には、脚部44がそれぞれ一体形成されている。台座42には、厚さ方向(図7中、上下方向)に貫通する複数の端子挿通孔46が長手方向に沿って設けられている。端子挿通孔46は、基板用端子10の断面形状に対応する略長手矩形の断面形状をもって台座42の厚さ方向に貫設されている。端子挿通孔46は、台座42の上面48側の幅寸法(図7中、左右方向寸法)が下面50側よりも大きくされて、台座42の厚さ方向の中間部分に支持面52を有する段付形状とされている。
そして、台座42の各端子挿通孔46に、それぞれ、基板用端子10が挿通されている。基板用端子10は、台座42の上面48側から端子挿通孔46に挿入されて、幅方向両外側に突出された当て止め部30,30が端子挿通孔46の支持面52に接触することによって、挿通端位置が規定される。なお、基板用端子10は、端子挿通孔46の内周面に接触して、適当な押込力を要して圧入されても良いし、端子挿通孔46の内周面に対して隙間を隔てて、特別な押込力を要することなく遊挿されても良い。これにより、基板用端子10が、接続部12が台座42の上面48から突出されると共に、挿通部14が下面50から突出された貫通状態で台座42に組み付けられて、台座コネクタ40が構成されている。
このような構造とされた台座コネクタ40は、各基板用端子10の挿通部14が、プリント基板54に貫設されたスルーホール56に挿通されて半田付けされることにより、台座42が脚部44を介してプリント基板54上に載置されて、プリント基板54上に組み付けられる。そして、各基板用端子10が、プリント基板54に形成された図示しないプリント配線とそれぞれ電気的に接続される。これにより、図示しないコネクタ等の電気部品が、基板用端子10の接続部12に接続可能とされて、基板用端子10を介してプリント基板54のプリント配線と電気的に接続可能とされる。
このような構造とされた基板用端子10によれば、挿通部14の幅寸法:w2が接続部12の幅寸法:w1よりも小さくされることにより、スルーホール56の内径寸法を、接続部12の幅寸法:w1よりも小さくすることが出来る。これにより、スルーホール56の小径化を図ることが出来て、基板用端子10を挟ピッチで配列しつつ、隣り合うスルーホール56,56の間隔を確保して、半田付けの容易性やプリント基板54の強度を確保することが出来る。
特に本実施形態によれば、挿通部14の外周面18a〜18dの全周に亘ってめっき層21が形成されている。これにより、挿通部14の半田濡れ性を十分に確保することが出来て、安定的な半田付けを行なうことが出来る。そして、切断線材16に形成された切欠20の両側部分24a,24bを相互に接近方向に屈曲させるという極めて簡易な方法で、半田濡れ性を十分に確保しつつ挿通部14を形成することが出来る。更に、両側部分24a,24bは、基端側の屈曲部28,28において部分的に屈曲されているのみであり、挿通部14を形成する先端側は殆ど変形されないことから、両側部分24a,24bの外周面18a〜18dに形成されためっき層21を延伸して層厚を薄くしたり、めっき層21を損傷するおそれが殆ど無く、十分なめっき層厚を確保することが出来て、半田濡れ性を安定的に確保することが出来る。
また、切欠20の両側部分24a,24bが、挿通部14の略全長に亘って相互に接触状態とされていることから、両側部分24a,24bを纏めて一本の挿通部14とすることが出来て、スルーホール56に容易に挿通することが出来る。それと共に、挿通部14における通電断面積を、小径のスルーホール56に挿通可能としつつ可及的に大きく確保することが出来る。
更にまた、基板用端子10に当て止め部30,30が形成されていることにより、台座42への挿通量を容易且つ精度良く規定することが出来る。それと共に、相手方の電気部品の接続に際する押込力に対して、当て止め部30,30が台座42の支持面52に接触して基板用端子10を支持することにより、半田クラックの発生を抑えることも出来る。
次に、図8〜図10に、本発明の第二の実施形態としての基板用端子60を示す。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と同様の構造とされた部材および部位には、図中に前記第一の実施形態と同一の符号を付することにより、その説明を適宜に省略する。
本実施形態における基板用端子60は、切欠20の両側部分24a,24bが、全長に亘って相互に離隔位置されている。これにより、挿通部14において、両側部分24aの内周面26aと両側部分24bの内周面26bの間には、切欠20の幅寸法(図8中、左右方向)が狭められた隙間62が設けられており、両側部分24a,24bは、全長に亘って互いに非接触状態とされている。
さらに、挿通部14を形成する両側部分24a,24bの屈曲部28,28よりも先端部分において、長さ方向中間部分には、基板用端子60の幅方向(図8中、左右方向)の両外側に突出する係止突起64,64がそれぞれ一体形成されている。これら係止突起64,64は、両側部分24a,24bが長さ方向で部分的に潰し加工等されることによって形成されており、外周面18c,18d上に突出されている。なお、係止突起64,64において外周面18c,18d上に突出された突出面は、基板用端子60の幅方向外方に膨らむ湾曲面形状とされている。
このような基板用端子60は、前記第一の実施形態としての基板用端子10と略同様にして製造することが出来る。先ず、図11に示すように、切断線材16における両側部分24a,24bの形成部位に潰し加工等を施して、切断線材16の幅方向両側に突出する潰し部66を形成する。そして、図6(b)に示したように、切欠20を打ち抜き形成することによって、両側部分24a,24bが形成されると共に、潰し部66によって両側部分24a,24bに係止突起64,64がそれぞれ形成される。その後、図6(c)に示したように、切欠20の両側部分24a,24bに治具34,34を押し付けて相互に接近させる。本実施形態においては、両側部分24a,24bの内側面26a,26bが相互に接触する前に治具34,34を停止することによって、両側部分24a,24bの間に隙間62が残存される。このようにして、基板用端子60を得ることが出来る。
本実施形態における基板用端子60は、図12に示すように、前記第一の実施形態における基板用端子10と同様に、例えば台座コネクタ70の基板用端子として用いることが出来る。特に本実施形態においては、挿通部14において両側部分24a,24bが相互に離隔されていることによって、挿通部14には、両側部分24a,24bを相互に接近させた際には両側部分24a,24bが再び離隔しようとするばね性が付与される。これにより、挿通部14をスルーホール56に挿通して、両側部分24a,24bが相互に接近されると、両側部分24a,24bの弾性復元力で両側部分24a,24bが相互に離隔しようとすることにより、両側部分24a,24bがスルーホール56の内周面に押し付けられる。本実施形態においては、両側部分24a,24bは、係止突起64がプリント基板54の裏面72側に突出されることにより、屈曲部28および係止突起64において、スルーホール56の開口周縁部の内周面に接触されるようになっている。その結果、基板用端子60のスルーホール56への挿通状態を安定的に維持することが出来ると共に、半田付け前に基板用端子60をプリント基板54に仮固定して半田付けを容易にすることも出来る。
また、挿通部14のスルーホール56への挿通に際して、係止突起64,64がプリント基板54の裏面72側に突出された際に、両側部分24a,24bが開く節度感を与えることが出来て、基板用端子60の挿通端位置を作業者により明確に認識させることが出来る。更に、係止突起64,64がプリント基板54の裏面72に係止されることによって、相手方コネクタ等の抜去に際して基板用端子60を支持することが出来て、半田クラックの発生や、基板用端子60のプリント基板54からの抜けを阻止することも出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、基板用端子を形成する角状金属線材は、正方形断面などであっても良い。また、基板用端子は、必ずしも台座と組み合わせて用いられる必要は無く、台座等を用いること無しにプリント基板に直接に突設しても良い。そのような場合には、前記実施形態における屈曲部28をプリント基板54に接触させることによって、基板用端子の挿通量を規定すると共に、電気部品の接続に際する押込力に対して基板用端子を支持することも出来る。
また、前記実施形態においては、切欠20の両側部分24a,24bが切断線材16の幅方向で互いに均等に接近されることによって、挿通部14が切断線材16の幅方向の中央部分を延び出されていたが、例えば両側部分24a,24bにおける屈曲部28,28の屈曲量を相互に異ならせる等して、挿通部14を切断線材16の幅方向中央部分から偏倚して形成するなどしても良い。
また、前記第二の実施形態としての基板用端子60においては、スルーホール56への挿通状態において、両側部分24a,24bの離隔状態が維持されていたが、例えば、両側部分24a,24bをスルーホール56に挿入することによって相互に接近させて、スルーホール56への挿通状態で互いに接触状態とする等しても良い。更にまた、前記基板用端子60においては、両側部分24a,24bが全長に亘って相互に離隔されていたが、両側部分24a,24bを長さ方向で部分的に接触状態として、隙間62を両側部分24a,24bの長さ方向で部分的に設ける等しても良い。
さらに、前記実施形態における当て止め部30や係止突起64は必ずしも必要ではないが、その具体的形状についても前記実施形態の如き形状に限定されるものではない。
10,60:基板用端子、12:接続部、14:挿通部、16:切断線材、18a〜18d:外周面(角状金属線材の表面)、20:切欠、24a,b:両側部分、54:プリント基板、56:スルーホール、62:隙間、64:係止突起
Claims (4)
- 表面に導電性のめっき層が形成された角状金属線材を所定長さで切断した切断線材を用いて形成されており、長さ方向の一方の端部がプリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる挿通部とされている基板用端子において、
前記一方の端部から長さ方向に延びる切欠が形成されており、該切欠を挟む両側部分が相互に接近されて前記挿通部とされていることを特徴とする基板用端子。 - 前記切欠を挟む両側部分が相互に接触されている請求項1に記載の基板用端子。
- 前記挿通部には、前記両側部分の間において前記切欠が狭められた隙間が設けられている請求項1に記載の基板用端子。
- 前記切欠を挟む両側部分のそれぞれに、外周面上に突出する係止突起が形成されている請求項3に記載の基板用端子。
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JP2010098111A Pending JP2011228175A (ja) | 2010-04-21 | 2010-04-21 | 基板用端子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011228175A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014078466A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-01 | Hirose Electric Co Ltd | コネクタ装置及び該装置に用いるコネクタ |
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2010
- 2010-04-21 JP JP2010098111A patent/JP2011228175A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014078466A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-01 | Hirose Electric Co Ltd | コネクタ装置及び該装置に用いるコネクタ |
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