JP2011226094A

JP2011226094A - キャビネットにおける扉の片下がり防止構造

Info

Publication number: JP2011226094A
Application number: JP2010094966A
Authority: JP
Inventors: Toshimitsu Kato; 敏光加藤
Original assignee: Kawamura Electric Inc
Current assignee: Kawamura Electric Inc
Priority date: 2010-04-16
Filing date: 2010-04-16
Publication date: 2011-11-10
Anticipated expiration: 2030-04-16
Also published as: JP5553342B2

Abstract

【課題】簡単で安価な構造により扉の片下がりを防止し、扉をスムーズに開閉できるキャビネットを提供する。
【解決手段】電気機器を収納するキャビネット１において、扉３をヒンジ５で筺体２に横方向へ開閉可能に枢着する。ヒンジ５と反対側の扉３の前面にハンドル６を設ける。ハンドル６と同じ高さの筺体２に、掛金８をボルト９により長孔１０を介して高さ調整可能に取り付ける。扉側掛金７をハンドル６に結合し、ハンドル６の回動操作により筺体側掛金８に掛止する。扉側掛金７の近傍において、扉３の側縁部３ａに半円形の切欠１１を形成する。扉３を閉じたときに、切欠１１がボルト９の頭部に嵌合し、ボルト９の頭部が扉３を縦方向に位置決めする。
【選択図】図２

Description

本発明は、電気機器等を収納するキャビネットにおいて、横方向へ開閉可能な扉の片下がりを防止するための構造に関する。

従来、図５に示すようなキャビネットが知られている（特許文献１）。このキャビネット５１は、筐体５２に扉５３をヒンジ５４で横方向へ開閉可能に枢着し、ヒンジ５４と反対側の扉５３にハンドル５５を取り付けている。そして、扉５３の内面四隅にピン５６を立て、筺体５２の開口部四隅に穴５７を形成し、扉５３を閉じたときに、ピン５６を穴５７に嵌入し、ハンドル５５側における扉５３の片下がりを防止するようになっている。

特開２００３−８２５１号公報

ところが、従来のキャビネット５１によると、扉５３の片下がりを防止するために、４本のピン５６を設け、４つの穴５７を加工する必要があり、部品点数および工数が増え、製作コストが高くつくという問題点があった。また、嵌合部が４箇所もあるため、壁面等の段差で筺体５２が歪んでいる場合に、いずれかのピン５６が穴５７に嵌入しなかったり、穴５７の周縁に接触したりして、扉５３をスムーズに開閉できないこともあった。

そこで、本発明の目的は、簡単で安価な構造により扉の片下がりを防止し、扉をスムーズに開閉できるキャビネットを提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明のキャビネットは、筐体に扉を横方向へ開閉可能に枢着し、枢着部と反対側の扉にハンドルを取り付け、ハンドルと略同じ高さの筺体に位置決め部を設け、ハンドル近傍の扉に係合部を形成し、扉を閉じたときに、係合部が位置決め部に係合し、位置決め部が扉を縦方向に位置決めすることを特徴とする。

また、本発明は、上記キャビネットにおいて、次のような手段を提供する。
（ａ）位置決め部を筺体に高さ調整可能に設ける。
（ｂ）ハンドルの操作により筺体側掛金に掛止される扉側掛金を備え、扉側掛金の近傍に係合部を形成し、筺体側掛金の近傍に位置決め部を設ける。
（ｃ）位置決め部が筺体側掛金を筺体に取り付けるためのボルトの頭部を含み、扉側の係合部が扉を閉じたときにボルトの頭部に嵌合する切欠を含む。

本発明のキャビネットによれば、扉と筺体の係合部位をハンドルの近傍に制限したので、部品点数および工数を減らし、簡単で安価な構造により扉の片下がりを防止できる。また、係合部と位置決め部がハンドル近傍に配設されているので、枢着部等に無理な力を作用させることなく、扉をスムーズに開閉することができる。

本発明の一実施形態を示すキャビネットの正面図である。扉を開いた状態でキャビネットを示す斜視図である。筺体と扉の係合部位を拡大して示す斜視図である。筺体が変形しているときのキャビネットを示す正面図である。従来のキャビネットを示す斜視図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１、図２に示すように、この実施形態のキャビネット１は、電気機器を収納する筺体２と、筺体２の前面開口部２aを覆う扉３とを備えている。筺体２は四角薄箱形に成形され、内側に電気機器の装着基板４が取り付けられている。扉３はヒンジ５で筺体２の一方の側枠２ｂに横方向へ開閉可能に枢着され、ヒンジ５と反対側の扉３の前面にハンドル６が取り付けられている。

ハンドル６の近傍において、扉３の内側には扉側掛金７が設けられている。扉側掛金７はハンドル６に結合され、ハンドル６の回動操作により筺体側掛金８に掛止される。筺体側掛金８は、ハンドル６と同じ高さにおいて筺体２の他方の側枠２ｃにボルト９で取り付けられている。ボルト９は、上下２本が側枠２ｃの長孔１０を介して筺体側掛金８に螺合し、この掛金８と一緒に筺体２に対する高さを調整できるようになっている。

図２、図３に示すように、扉側掛金７の近傍において、扉３の側縁部３ａには切欠１１が上下に２つ形成されている。そして、扉３を閉じたときに、係合部としての切欠１１が位置決め部であるボルト頭部９ａに嵌合し、ボルト頭部９ａが扉３を縦方向に位置決めするようになっている。なお、図３に示す実施例では、ボルト頭部９ａがテーパ付の円筒状に形成され、切欠１１が頭部９ａの最大径部と略同じ直径の半円形に形成されている。

上記構成のキャビネット１によれば、次のような作用効果が得られる。
（１）筺体２と扉３の嵌合部がハンドル６近傍の２箇所に制限されているため、部品点数および工数を減らし、簡単で安価な構造により扉３の片下がりを防止できる。
（２）嵌合部であるボルト頭部９ａと切欠１１がハンドル６の近傍に配設されているので、ヒンジ５等に無理な力を作用させることなく、切欠１１をボルト頭部９ａに嵌め外し、扉３をスムーズに開閉できる。

（３）図４に示すように、キャビネット１が設置される壁面等の段差によって筺体２に歪みが発生している場合は、長孔１０に沿ってボルト９の高さを上下に調整することで、扉３を傾けることなく、切欠１１をボルト頭部９ａに嵌め外すことができる。
（４）扉３側の係合部を切欠１１とし、筺体２側の位置決め部として掛金８を取り付けるためのボルト９を共用したので、より少数の部品で扉３の片下がりを防止できる。

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、筺体２側の凹部に扉３側の凸部を嵌め合せたり、工具や機械類を収納するキャビネットに適用したりするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状または構成を適宜に変更して実施することも可能である。

１キャビネット
２筺体
３扉
５ヒンジ
６ハンドル
７扉側掛金
８筺体側掛金
９ボルト
９ａ頭部
１０長孔
１１切欠

Claims

筐体に扉を横方向へ開閉可能に枢着し、枢着部と反対側の扉にハンドルを取り付け、ハンドルと略同じ高さの筺体に位置決め部を設け、ハンドル近傍の扉に係合部を形成し、扉を閉じたときに、係合部が位置決め部に係合し、位置決め部が扉を縦方向に位置決めすることを特徴とするキャビネット。
前記位置決め部を筺体に高さ調整可能に設けた請求項１記載のキャビネット。
前記ハンドルの操作により筺体側掛金に掛止される扉側掛金を備え、扉側掛金の近傍に前記係合部を形成し、筺体側掛金の近傍に前記位置決め部を設けた請求項１又は２記載のキャビネット。
前記位置決め部が筺体側掛金を筺体に取り付けるためのボルトの頭部を含み、前記係合部が扉を閉じたときにボルトの頭部に嵌合する切欠を含む請求項３記載のキャビネット。