JP2011224953A - タイヤの製造方法及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ骨格部材に幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付けるタイヤの製造方法及び、タイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ骨格部材12の外周面12Aに、クッションゴム14を配置する際に、タイヤ骨格部材12の外周面12Aに、未加硫ゴム104を押出機100から押出しながら塗布してクッションゴム14を形成する。この際、押出し機100の口金102の本体部102Aに着脱可能に取付けられた成形部102B、102Cによって、クッションゴム14の幅方向端部14Aの形状を整えることができるようになっている。このため、口金102の成形部102B、102Cを交換することで、幅方向端部形状が異なるクッションゴム14をタイヤ骨格部材12に容易に且つ確実に貼り付けることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの製造方法及びタイヤに関する。
従来、乗用車等の車両には、ゴム、有機繊維材料、スチール部材等から構成された空気入りタイヤが用いられている。また、近年では、タイヤ骨格部材に成形の容易性、タイヤの製造に必要なエネルギーのカット、軽量化等から樹脂材料を、特に、リサイクルのし易さから、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂等の熱可塑性材料を用いることが求められている。例えば、特許文献1には、熱可塑性の高分子材料を用いて形成された空気入りタイヤが開示されており、この特許文献1ではポリエステル系のエラストマーを金型に注入することにより製造したタイヤ骨格部材(ケース)とゴム製のトレッドとを一体化している。
また、使用済みタイヤからトレッドゴムを除去して台タイヤ(タイヤ骨格部材)とし、押出し機からホットクッションゴムを所定の厚さと所定の幅の帯として押し出し、これを台タイヤのクラウン部に配置する技術が知られている(特許文献2)。
特開平03−143701号公報 特開平05−229034号公報
しかしながら、特許文献1では、ポリエステル系のエラストマーを金型に注入することにより製造したタイヤ骨格部材(ケース)とゴム製のトレッドとを一体化するにあたり、タイヤの組立て工程において、曲面となっているタイヤ骨格部材の外周上にクッションゴムや接着剤を配置し、その上にトレッドを配置し、さらに、タイヤ骨格部材とトレッドとを加硫によって接合する。一方、特許文献2では、押出し機のダイヘッドの角度配置でクッションゴム帯の幅を決めており、タイヤの回転角速度でクッションゴム帯の厚さを決めている。このため、曲面となっているタイヤ骨格部材の外周上に、幅方向端部形状が異なるクッションゴムを確実に貼り付けるためには、特許文献2における押出し機の口金を変える必要があり、口金の変更により手間が掛かる。よって、曲面となっているタイヤ骨格部材の外周上に、幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付ける点において改良が求められている。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、タイヤ骨格部材に幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付けることが目的である。
請求項1の発明(タイヤの製造方法)は、タイヤ骨格部材を形成し、未加硫ゴムを押出機から押出ながら所定の幅方向端部形状のクッションゴムを前記タイヤ骨格部材の外周面に形成し、更に該クッションゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、該仮組品を容器内に収容し、該容器内の加熱を行うことで、前記トレッドゴムを前記タイヤ骨格部材に接着する。
請求項1に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材の外周面に、クッションゴムを配置する際に、タイヤ骨格部材の外周面に、未加硫ゴムを押出機から押出ながら塗布して所定の幅方向端部形状のクッションゴムを形成する。このため、回転軸に沿った断面図で見て、タイヤ骨格部材の外周面がタイヤ幅方向に沿ってタイヤ径方向へ湾曲している場合にも、外周面の湾曲形状に応じて、所定の幅方向端部形状のクッションゴムを形成することができる。このため、タイヤ骨格部材に幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付けることが可能になる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤの製造方法において、前記押出機における押出し口金の成形面の幅方向両端部に設けた成形部を変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする。
請求項2に記載のタイヤの製造方法では、押出機における押出し口金の成形面の幅方向両端部に設けた成形部を変更することでクッションゴムを所定の幅方向端部形状にするので、押出機の押出し口金とは別に幅方向端部形状を変更するための部材を設ける必要がないため、装置の構成を簡単にすることが可能になる。
請求項3の発明は、請求項1に記載のタイヤの製造方法において、前記押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードを変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする。
請求項3に記載のタイヤの製造方法では、押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードを変更することでクッションゴムを所定の幅方向端部形状にするので、ブレードを交換することで、クッションゴムの幅方向端部形状を容易に変更することが可能になる。
請求項4の発明は、請求項1に記載のタイヤの製造方法において、前記押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードの取付位置と取付角度を変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする。
請求項4に記載のタイヤの製造方法では、押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードの取付位置と取付角度を変更することでクッションゴムを所定の幅方向端部形状にするので、クッションゴムの幅方向端部形状を容易に変更することが可能になる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載のタイヤの製造方法において、前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成することを特徴とする。
請求項5に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成するため、製造されるタイヤの軽量化を図ることができる。また、樹脂材料はゴムと比較して成形が容易な場合が多く、製造に必要なエネルギーを少なくすることもできる。
請求項6の発明は、請求項5に記載のタイヤの製造方法において、前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成することを特徴とする。
請求項6に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材を構成する熱可塑性樹脂材料として、例えば、熱硬化性樹脂等を用いることも可能であるが、特に熱可塑性樹脂を用いることで、再利用(リサイクル)が容易になる。
請求項7の発明(タイヤ)は、タイヤ骨格部材を形成し、未加硫ゴムを押出機から押出ながら所定の幅方向端部形状のクッションゴムを前記タイヤ骨格部材の外周面に形成し、更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆った状態で加熱を行うことで、前記トレッドゴムが前記タイヤ骨格部材に接着されいる。
請求項7に記載のタイヤは、タイヤ骨格部材の外周面に、クッションゴムを形成するにあたり、タイヤ骨格部材の外周面に、未加硫ゴムを押出機から押出ながら塗布して所定の幅方向端部形状のクッションゴムを形成したことで、回転軸に沿った断面図で見て、タイヤ骨格部材の外周面がタイヤ幅方向に沿ってタイヤ径方向へ湾曲している場合にも、外周面の湾曲形状に応じて、所定の幅方向端部形状のクッションゴムを形成することができる。このため、タイヤ骨格部材に幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付けることが可能になる。
請求項8の発明は、請求項7に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成することを特徴とする。
請求項8に記載のタイヤでは、タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成するため、製造されるタイヤの軽量化を図ることができる。また、樹脂材料はゴムと比較して成形が容易な場合が多く、製造に必要なエネルギーを少なくすることもできる。
請求項9の発明は、請求項8に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成することを特徴とする。
請求項9に記載のタイヤでは、タイヤ骨格部材を構成する熱可塑性樹脂材料として、例えば、熱硬化性樹脂等を用いることも可能であるが、特に熱可塑性樹脂を用いることで、再利用(リサイクル)が容易になる。
以上説明したように、本発明に係るタイヤの製造方法及びタイヤによれば、タイヤ骨格部材に幅方向端部形状が異なるクッションゴムを容易に且つ確実に貼り付けることができるという優れた効果が得られる。
タイヤ骨格部材の外周面にクッションゴムを形成する工程を示す斜視図である。 図1に示す押出し口の分解斜視図である。 タイヤ骨格部材の外周面にクッションゴムを形成する工程を示す斜視図である。 図2に示す押出し口の分解斜視図である。 図1における5−5矢視拡大断面図である。 タイヤ骨格部材、クッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 タイヤ骨格部材の外周面にクッションゴムを形成する工程を示す斜視図である。 タイヤ骨格部材の外周面にクッションゴムを形成する工程を示す斜視図である。 押出し口を示す斜視図である。 図9における10−10矢視断面図である。 帯状のトレッドゴムを、タイヤ骨格部材の外周面に配置されたクッションゴムの外周に巻き付ける工程を示す斜視図である。 図11において、クッションゴムの外周に巻き付けた帯状のトレッドゴムの端部同士を突き合わせて円環状とした状態を示す斜視図である。 (A)トレッドゴムの継目において、タイヤ半径方向に沿った端面がタイヤ周方向に対向している例を示す、図12における13A−13A矢視拡大断面図である。(B)トレッドゴムの継目において、タイヤ半径方向に対して傾斜した端面が略平行に対向している例を示す13B−13B矢視拡大断面図である。 治具により、円環状のトレッドゴムを拡径している状態を示す斜視図である。 拡径されたトレッドゴムの内周側に、タイヤ骨格部材を配置した状態を示す斜視図である。 トレッドゴムがクッションゴムのタイヤ直径方向外側に配置された状態を示す斜視図である。 クッションゴムの外周をエンベロープで覆う工程を示す斜視図である。 クッションゴムの外周をエンベロープで覆った仮組品を示す斜視図である。 加硫用の容器内において、仮組品を支持部材で支持した例を模式的に示す断面図である。 台車上の支持部材により支持した仮組品を、該台車ごと加硫用の容器内に配置した例を模式的に示す断面図である。 タイヤ骨格部材にトレッドゴムが接着されたタイヤを示す断面図である。 タイヤ骨格部材として3列のチューブ体を用いたタイヤを示す断面図である。 チューブ体を示す断面図である。 タイヤ骨格部材として単列のチューブ体を用いたタイヤを示す断面図である。 ゴム製のタイヤ骨格部材、クッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 ゴム製のタイヤ骨格部材にトレッドゴムが接着されたタイヤを示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。図1から図21において、本実施形態に係るタイヤの製造方法は、タイヤ骨格部材12を形成し、該タイヤ骨格部材12の外周面12Aに、未加硫ゴムの一例たるクッションゴム14を配置し、更に該クッションゴム14のタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴム16を配置し、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12側に押し付けるように、トレッドゴム16の外周をエンベロープ18で覆って仮組品20を構成し、該仮組品20を容器22内に収容し、該容器22内の例えば加熱及び加圧を行って加硫を行うことで、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12に接着する、というものである。なお、エンベロープ18は、帯状の柔軟な素材で構成され、トレッドゴム16の外周を帯状に拘束する部材である。
(タイヤ骨格部材)
図6に示されるように、タイヤ骨格部材12は、樹脂材料を用いて、例えばタイヤ10のクラウン部24に対応した形状と、該クラウン部24のタイヤ軸方向両側から夫々タイヤ径方向内側に連なるサイド部26に対応した形状と、該サイド部26のタイヤ径方向内側に連なるビード部28に対応した形状とを有するように成型される。ビード部28には、ビードコア30が埋設される。このビードコア30の材料には、例えば金属、有機繊維、有機繊維を樹脂で被覆したもの、又は硬質樹脂が用いられる。なお、ビード部28の剛性が確保され、リム(図示せず)との嵌合に問題がなければ、ビードコア30を省略してもよい。
なお、タイヤ骨格部材を構成する樹脂材料としては、ゴム様の弾性を有する熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(TPE)等を用いることができるが、走行時に必要とされる弾性や製造時の成形性等を考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが望ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、JIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
更にこれらの熱可塑性材料としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定される荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78℃以上、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、同じくJIS K7113に規定される引張降伏点伸びが10%以上、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130℃以上であるものを用いることができる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、加硫済みとは、最終製品として必要とされる加硫度に至っている状態をいい、半加硫状態とは、未加硫の状態よりは加硫度が高いが、最終製品として必要とされる加硫度には至っていない状態をいう。
このタイヤ骨格部材12は、まず、例えばタイヤ10のタイヤ幅方向の中心部、即ちタイヤ赤道面CL、又はその近傍面を中心とした半割り形状に成型され、クラウン部24の端部同士を接合することにより構成される。この接合には、例えば同種又は異種の熱可塑性材料や接着剤等の接合部材34が用いられる。
クラウン部24には、補強用のコード32が例えば螺旋状に巻回されている。このコード32としては、例えばスチールコードや、金属繊維や有機繊維等のモノフィラメント(単線)又はこれらの繊維を撚ったマルチフィラメント(撚り線)を用いるとよい。コード32としてスチールコードを用いる場合、例えばクラウン部24のタイヤ直径方向外側に、熱可塑性材料からなるシート(図示せず)を貼り付けておき、コード32を加熱しながら、該シートに対してタイヤ周方向に螺旋巻きして埋設して行くことができる。このとき、コード32とシートの双方を加熱するようにしてもよい。また、コード32を樹脂で被覆して、クラウン部24と接着又は溶着を行って配設してもよい。
このように、クラウン部24に対して、補強用のコード32を、タイヤ周方向に螺旋巻きすることで、該クラウン部24のタイヤ周方向の剛性を向上させると共に、該クラウン部24の耐破壊性を向上させることができる。また、これによって、タイヤ10のクラウン部24における耐パンク性を高めることができる。なお、クラウン部24を補強するに際し、コード32をタイヤ周方向に螺旋状に巻回することが、製造上容易であるため好ましいが、該コード32をタイヤ幅方向において不連続としてもよい。またタイヤ骨格部材12(例えば、ビード部28、サイド部26、クラウン部24等)に、更なる補強材(高分子材料や金属製の繊維、コード、不織布、織布)を埋設配置し、該補強材でタイヤ骨格部材12を補強してもよい。
タイヤ骨格部材12のビード部28のうち、リム(図示せず)に嵌合する部位には、シール層36が設けられる。これにより、ビード部28のリムフィット性を高めることができる。このシール層36としては、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料よりもシール性の高い、ゴムや樹脂、エラストマー等を用いることができる。なお、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料のみでリムとの間のシール性が確保できれば、該シール層36を省略してもよい。
(クッションゴムの配置)
次に、タイヤ骨格部材12の外周面12Aにクッションゴム14を設ける第1の方法について説明する。
図1に示されるように、タイヤ骨格部材12を、例えば円盤状の支持部材44により支持し、該支持部材44の中心に設けられた支持軸46を中心としてタイヤ骨格部材12を矢印A方向に回転させると共に、押出し機100の口金102から未加硫ゴム104を押し出しながら塗布面102Dでタイヤ骨格部材12の外周面12Aに塗布して所定の厚みに形成されたクッションゴム14を形成する。
図2に示されるように、押出し機100の口金102は本体部102Aと左右一対の成形部102B、102Cに3分割されており、本体部102Aの幅方向両端部に左右一対の成形部102B、102Cが着脱可能とされている。また、本体部102Aの塗布面102Dには、押出し口102Eが形成されており、本体部102Aの両側面102Fには、係合凸部102Gが形成されている。
一方、左右一対の成形部102B、102Cの各塗布面102H、102Jは、クッションゴム14の幅方向端部14A(図1参照)の形状を整える湾曲面となっている。また、左右一対の成形部102B、102Cにおける本体部102Aと対向する側面102Kには、係合凹部105が形成されており、この係合凹部105と本体部102Aの係合凸部102Gとが係合可能となっている。
なお、左右一対の成形部102B、102Cは、係合凹部105が本体部102Aの係合凸部102Gに係合した状態で、固定部材の一例としての螺子106によって本体部102Aに固定されている。
従って、図3及び図4に示されるように、左右一対の成形部102B、102Cを、塗布面102H、102Jが平面となっている成形部102B、102Cに交換することで、クッションゴムを14の幅方向端部14Aの形状を変えることができるようになっている。
より具体的に説明すると、図5に示されるように、口金102をタイヤ周方向から形状は、クッションゴム14のタイヤ回転軸に沿った断面図で見た形状に対応している。よって、図1及び図2に示すように、左右一対の成形部102B、102Cの塗布面102H、102Jが湾曲していると、口金102とタイヤ骨格部材12の外周面12Aとの間を未加硫ゴム104が通過することでクッションゴム14のタイヤ幅方向に沿った各部位の厚さM1が整えられる(決められる)と共にクッションゴム14の幅方向端部14Aの断面形状が湾曲形状に整えられるようになっている。
一方、図3及び図4に示すように、左右一対の成形部102B、102Cを塗布面102H、102Jが平面となっているものと交換すると、クッションゴム14の幅方向端部14Aの断面形状が直線形状に整えられるようになっている。
このように、押出し機100における口金102の左右一対の成形部102B、102Cを交換することで、幅方向端部14Aの形状が異なるクッションゴム14をタイヤ骨格部材12の外周面12Aに容易に貼り付けることができる。また、図5に示すように、また、押出し機100の口金102から未加硫ゴム104を押し出しながらタイヤ骨格部材12の外周面12Aに塗布してクッションゴム14を形成するため、回転軸に沿った断面図で見て、タイヤ骨格部材12の外周面12Aのタイヤ幅方向端部が、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ径方向内側へ湾曲している場合にも、外周面12Aの湾曲形状に応じて、クッションゴム14を隙間なく設けることができる。また、クッションゴム14の周方向の端部同士を接合する際に、端部同士を重ねることが無く、接合部に段差が発生しないようにできる。
次に、タイヤ骨格部材12の外周面12Aにクッションゴム14を設ける第2の方法について説明する。
図7に示されるように、押出し機100における口金112の開口面112Aには、押出し口112Bが形成されている。また、口金112の開口面112Aの幅方向両端部には、左右一対のブレード114、116が着脱可能に取り付けられている。なお、ブレード114、116は口金112の押出し口112Aの幅方向両端部を塞ぐ位置に固定部材の一例としての螺子118によって取付けられている。さらに、ブレード114、116は、取付孔119が長孔になっており、口金112の開口面112Aへの取付け角度と取付け位置を調整することができるようになっている。
従って、図7に示すように、左右一対のブレード114、116のエッジ114A、116Aが湾曲していると、ブレード114とブレード116との間を未加硫ゴム104が通過することでクッションゴム14の幅方向端部14Aの断面形状が湾曲形状に整えられる。
一方、図8に示すように、左右一対のブレード114、116を、エッジ114A、116Aが直線形状になっているものと交換すると、ブレード114とブレード116との間を未加硫ゴム104が通過することでクッションゴム14の幅方向端部14Aの断面形状が直線形状に整えられる。
このように、左右一対のブレード114、116を、エッジ114A、116Aの形状が異なるブレード114、116に交換することが可能となっているため、ブレード114、116に交換することで、幅方向端部14Aの形状が異なるクッションゴム14をタイヤ骨格部材12の外周面12Aに容易に貼り付けることができる。
なお、この方法ではブレード114、116の取付け角度や取付け位置を調整することで、クッションゴム14の幅方向端部14Aの傾きやクッションゴム14の幅を変更することもできる。
次に、タイヤ骨格部材12の外周面12Aにクッションゴム14を設ける第3の方法について説明する。
図9に示されるように、押出し機100における口金122の押出し口124の内部には左右一対の成形部122A、122Bが配置されている。
図10に示される如く、これらの成形部122A、122Bは押出し口124の内部の幅方両端部124Aにそれぞれ固定部材の一例としての螺子126によって着脱可能に取付けられている。
図9に示されるように、左右一の成形部122A、122Bの内側面122C、122Dは、クッションゴム14の幅方向端部14Aの形状を整える平面(又は2点鎖線で示す湾曲面)となっている。
従って、例えば、図9に実線で示すように、内側面122C、122Dの形状が平面となっている左右一対の成形部122A、122Bを、例えば、図9に2点鎖線で示すように、内側面122C、122Dの形状が湾曲面となっている成形部122A、122Bに交換することが可能となっている。このため、成形部122A、122Bを交換することで、クッションゴムを14の幅方向端部14Aの形状を、例えば、クッションゴム14の幅方向端部14Aの断面形状を直線形状から湾曲形状に容易に変えることができる。
(トレッドゴムの配置)
図6に示されるように、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴム16を、クッションゴム14のタイヤ直径方向外側に配置する際には、該トレッドゴム16の裏面側や該クッションゴム14の外周面側に、粘着性を有する例えばゴムセメント組成物42を塗布しておくことが好ましい。トレッドゴム16がクッションゴム14に貼り付くことで仮止め状態となり、作業性が向上するからである。
トレッドゴム16の材質として、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)を用いる場合には、ゴムセメント組成物42として、例えばSBR系のスプライスセメントを用いることが好ましい。また、トレッドゴム16の材質として、NR(天然ゴム)の配合比の高いSBR系ゴムを用いる場合には、SBR系のスプライスセメントにBR(ブタジエンゴム)を配合したものを用いることが好ましい。この他、ゴムセメント組成物42として、液状BR等の液状エラストマーを配合した無溶剤セメントや、IR(イソプレンゴム)−SBRのブレンドを主成分とするセメントを用いることが可能である。
トレッドゴム16は、予め踏面16A側に主溝等のトレッドパターンが形成されたPCT(Pre-Cured Tread)である。トレッドパターンを形成するため、未加硫ゴムをPCT用金型内で加硫して、トレッドゴム16を成型する。このとき、トレッドゴム16は、最終製品として必要とされる加硫度に至った加硫済み状態、又は未加硫の状態よりは加硫度が高いが、最終製品として必要とされる加硫度には至っていない半加硫状態とされる。
トレッドゴム16をクッションゴム14の外周に配置するに際しては、図11から図13に示されるように、帯状のトレッドゴム16をクッションゴム14の外周に円環状に巻き付けるようにしてもよいし、また図14から図16に示されるように、予め円環状に形成されたトレッドゴム16を用いてもよい。
ここで、図11から図13において、帯状のトレッドゴム16をクッションゴム14の直径方向外側に円環状に巻き付ける方法について簡単に説明する。この方法では、図11に示されるように、外周面12Aにクッションゴム14が配置されたタイヤ骨格部材12を、例えば円盤状の支持部材44により支持し、該支持部材44の中心に設けられた支持軸46を中心としてタイヤ骨格部材12を矢印A方向に回転させ、タイヤ軸方向と直交する方向から供給されるトレッドゴム16を、タイヤ骨格部材12の外周面12Aに配置されたクッションゴム14の外周に、1周分巻き付けて切断する。そして、図12に示されるように、端部同士を突き合わせて円環状とする。図13(A)、(B)において、その端部同士の継目48には、例えば未加硫ゴム50を配置しておき、後述する加硫工程において端部同士を加硫接着する。継目48の断面形状は、図13(A)に示されるような、タイヤ半径方向に沿った端面がタイヤ周方向に対向する単なる突合せでもよいし、また図13(B)に示されるように、タイヤ半径方向に対して傾斜した端面が略平行に対向する突合せであってもよい。
次に、図14から図16において、円環状のトレッドゴム16をクッションゴム14のタイヤ直径方向外側に配置する方法について簡単に説明する。この方法では、図14に示されるように、環状のトレッドゴム16を治具52によって拡径し、拡径したトレッドゴム16の内周側に、タイヤ骨格部材12を配置する。図示は省略するが、タイヤ骨格部材12の外周面12Aには、クッションゴム14が配置されている。
治具52は円盤状の台座54の上面に、円形に配置された複数(本実施形態では合計で8つ)の移動ブロック56を備えている。これらの移動ブロック56は、シリンダやねじ等の送り手段(図示省略)により台座54の直径方向内側(矢印E方向)と直径方向外側(矢印F方向)に同期して移動可能に構成されている。また、各移動ブロック56には、それぞれ複数(本実施形態では合計で2つ)のピン58が立設されている。台座54におけるピン58の内周側には、複数のピン60が円形に沿って配置されている。
なお、すべてのピン58は、円形に沿った位置に配置されており、各移動ブロック56の移動によって、台座54の直径方向内側(矢印E方向)と直径方向外側(矢印F方向)へ移動させるようになっている。
従って、環状のトレッドゴム16を各ピン58の外周側に配置し、各移動ブロック56を台座54の直径方向外側(矢印F方向)へ移動させることでトレッドゴム16を拡径する。その後、図15に示されるように、該トレッドゴム16の内周側に、タイヤ骨格部材12を配置する。このとき、タイヤ骨格部材12は、該ピン58と、ピン60との間に配置された状態となる。
その後、すべてのピン58、60を、トレッドゴム16とタイヤ骨格部材12との間から引き抜くことで、図16に示されるように、該トレッドゴム16がクッションゴム14(図示せず)のタイヤ直径方向外側に配置された状態となる。このとき、拡径された環状のトレッドゴム16の張力により、タイヤ骨格部材12の外周面12Aとトレッドゴム16との間にクッションゴム14が挟み込まれた状態となる。
タイヤ骨格部材12がチューブ体である場合には、該チューブ体に内圧を付与した状態で、帯状のトレッドゴム16をタイヤ円周方向に連続して螺旋状に巻回してもよい。またビード付のタイヤ骨格部材12の場合において、該タイヤ骨格部材12をリム組みして、該リムに設けられたバルブ(図示せず)を通じて内圧を付与した状態で、トレッドゴム16を配置してもよい。
(仮組品の組立て及び加硫)
次に、図17に示されるように、トレッドゴム16の外周をエンベロープ18で覆って仮組品20(図18)を構成する。エンベロープ18は、綿、脂肪族ポリアミド等を用いて構成されている。クッションゴム14(図5)を介してトレッドゴム16が配置されたタイヤ骨格部材12を、例えば円盤状の支持部材44により支持し、該支持部材44の中心に設けられた支持軸46を中心としてタイヤ骨格部材12を矢印A方向に回転させることで、少なくともトレッドゴム16の外周に、エンベロープ18を巻回する。図示の例では、トレッドゴム16の幅に対応した幅広のエンベロープ18を巻回しているが、エンベロープ18をより細幅に構成して、少なくともトレッドゴム16の外周にタイヤ周方向に螺旋状に巻回するようにしてもよい。このようにエンベロープ18を巻回して締め付けることにより、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12側に押し付けることができる。
タイヤ骨格部材12の剛性が、エンベロープ18による締付けにより変形しない程度の十分な剛性を有している場合には、トレッドゴム16の外周をエンベロープ18で覆った状態で加硫を行うことができる。またタイヤ骨格部材12の剛性が若干少なく、エンベロープ18による締付け時にタイヤ骨格部材12の変形が生じる場合には、タイヤ骨格部材12のビード部28を例えば円盤状の支持部材44(図18参照)で支持するとよい。更にタイヤ骨格部材12の剛性が少ない場合には、タイヤ半径方向に移動可能な内駒をタイヤ周方向に複数配置した固定治具(図示せず)を用いることができる。各々の内駒をタイヤ半径方向外側に移動させることで、タイヤ骨格部材12のクラウン部24を内面側から支持して、該クラウン部24の形状を保持する。この固定治具は、その分解・組立てが容易であることが好ましい。
そして、図19、図20に示されるように、この仮組品20を容器22内に収容し、該容器22内の加熱及び加圧を行って加硫を行う。この容器22は、所謂加硫缶であるが、仮組品20を収容する容量を有し、加硫時の加熱及び加圧に耐えうる容器であればよく、形式は問わない。加硫条件は、例えば温度が120℃、圧力が2026hPa(2気圧)、時間が1時間である。
トレッドゴム16等の変形を防ぐ観点から、容器22内に仮組品20を収納する際には、該仮組品20の外周部が容器22の内壁等に当接しないようにすることが望ましい。そのための手段としては、例えば、図19に示されるように、単数又は複数の仮組品20を支持部材72により支持する方式や、図20に示されるように、単数又は複数の仮組品20を、台車76上に設けられた支持部材74により支持し、仮組品20を該台車76ごと容器22内に配置する方式が考えられる。
ここで、加硫促進剤としては、硫黄若しくはパーオキサイドを用いることができる。またクッションゴム14の補強剤には、カーボンブラック又はシリカを用いることができ、シリカがより好ましい。更に、カップリング剤には、アミノシラン又はポリスルフィドを用いることができる。
容器22内の加熱及び加圧は、飽和水蒸気を用いて行ってもよいし、加熱した乾いた空気を送り込んで加圧してもよい。容器22の圧力は、好ましくは1519.5hPa以上8104hPa以下(1.5気圧以上8気圧以下)であり、より好ましくは2026hPa以上6078hPa以下(2気圧以上6気圧以下)である。
加硫温度は100℃以上160℃未満であることが好ましい。160℃以上であると、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料の熱収縮により、コード32により補強されたクラウン部24が座屈してしまう可能性があるからである。また100℃未満であると、クッションゴム14の加硫度が不十分となる場合があるからである。
このように容器22内の温度を設定すると共に、容器22内の圧力を加硫に適した圧力に設定し、所定時間加硫を行うことで、クッションゴム14が加硫される。これにより、図21に示されるように、トレッドゴム16とタイヤ骨格部材12の外周面12Aとが加硫接着されて、タイヤ10(空気入りタイヤ)となる。半加硫状態のトレッドゴム16を用いた場合には、該トレッドゴム16も更に加硫されて最終製品の加硫度に至る。図13(A)、(B)に示されるように、帯状のトレッドゴム16を用い、その継目48に未加硫ゴム50を配置しておいた場合には、該未加硫ゴム50が加硫されて、トレッドゴム16の継目48も加硫接着される。
このように、本実施形態では、タイヤ骨格部材12の外周面がタイヤ幅方向に沿ってタイヤ径方向へ湾曲している場合にも、タイヤ骨格部材12の外周面12Aに、タイヤ骨格部材12に幅方向端部14Aの形状が異なるクッションゴム14を容易に且つ確実に貼り付けることができる。
また、本実施形態では、図1〜図5に示すように、押出機100における押出し口金102の成形面の幅方向両端部に設けた成形部102B、102Cを変更することでクッションゴム14の幅方向端部14Aを所定の形状に変更できるので、押出機100の押出し口金102とは別にクッションゴム14の幅方向端部14Aを変更するための部材を設ける必要がないため、装置の構成を簡単にすることができる。なお、タイヤ骨格部材12が幅方向に所定の曲率を有している際には、塗布面102Dの幅方向断面を、所定の曲率に合わせたものとしても良い。こうすることで、種々サイズへの適用が容易となる。
また、本実施形態では、図7及び図8に示すように、押出機100の押出し口金112の幅方向両端部に設けたブレード114、116を変更することでクッションゴム14の幅方向端部14Aを所定の形状に変更できるので、クッションゴム14の幅方向端部14Aの形状を容易に変更することができる。
また、本実施形態では、押出機100の押出し口金112の幅方向両端部に設けたブレード114、116の取付位置や取付角度を変更することで、クッションゴム14の幅方向端部14Aの傾きやクッションゴム14の幅を変更することもできる。
また、本実施形態では、図9及び図10に示すように、押出し機100における口金122の押出し口124の内部に配置した左右一対の成形部122A、122Bを交換することで、クッションゴムを14の幅方向端部14Aの形状を容易に変えることができるので、クッションゴム14の幅方向端部14Aの形状を容易に変更することができる。
また、本実施形態では、シート状のクッションゴム14をタイヤ骨格部材12の外周面12Aに巻き付ける方法のように、タイヤ幅方向においてクッションゴムの周長が合わなくなり、クッションゴムとタイヤ骨格部材との間にエアーが入ることがない。
また、本実施形態では、クッションゴム14の周方向の端部同士を接合する際に、重ねることが無く接合部に段差が発生しない。このため、タイヤ10の真円性という面でもよく、タイヤ10のユニファミティーの悪化を防止できる。
本実施形態に係るタイヤの製造方法における工程の順序は、適宜変更することが可能である。
また上記実施形態に係るタイヤ10は、ビードコア30付きのタイヤ骨格部材12を用いたチューブレスタイプのタイヤであったが、タイヤ10の構成はこれに限られるものではない。図22に示されるように、熱可塑性材料を用いたタイヤ骨格部材12として、タイヤ周方向に円環状に形成され、リム80の外周部に配置される中空のチューブ体78を用いてもよい。このチューブ体78は、タイヤ幅方向において、複列(図22)又は単列(図24)に配置することができる。
図22に示される例では、タイヤ骨格部材12として、3本のチューブ体78がリム80の外周部に配置されている。これらのチューブ体78の外周部分には、例えば補強用のベルト層82が埋設されたトレッドゴム16が、例えばクッションゴム14を介して跨って配置され、加硫接着されている。
図23に示されるように、チューブ体78は、断面半円形状のチューブ半体78Aを互いに向き合わせて溶接用熱可塑性材料86で溶接したり、図示はしないが溶着シートで接合して成形することができる。
また、図24に示される例では、タイヤ骨格部材12として、2つのチューブ半体78Aからなる1本のチューブ体78が、リム80の外周部に配置されている。このチューブ体78の外周部分には、例えば補強用のベルト層82が埋設されたトレッドゴム16が、例えばクッションゴム14を介して配置され、加硫接着されている。
図22、図24に示される何れの構造のタイヤ10においても、チューブ体78の外周部分に対するトレッドゴム16の接着方法として、上記したタイヤの製造方法を用いることができる。
また、本発明では、タイヤ骨格部材として、上記の樹脂材料に限定されるものではない。すなわち、樹脂材料(熱硬化性材料を含む)を用いれば、軽量化を図ることが可能で、しかもタイヤ骨格部材の成形が容易であり、タイヤの製造に必要なエネルギーも少なくて済むので、製造コストも低くすることが可能である。特に熱可塑性材料をタイヤ骨格部材に用いれば、タイヤ骨格部材の再利用(リサイクル)が容易になる。
これに対し、タイヤ骨格部材がゴム製とされていてもよい。この場合、図20に示すように使用済みのゴムタイヤからトレッドを除去した状態の、いわゆる台タイヤ102を、本発明に係るタイヤ骨格部材とすることが可能である。この台タイヤ102は、必要に応じて、ビードコア104の間に配置されるカーカスプライ106や、このカーカスプライ106の径方向外側に配置されるコード108等を有している。
そして、台タイヤ102の外周面(クラウン部)にトレッドゴム16を配置して接着するが、この工程において、上記実施形態に示した工程と同様に、押出し機の口金から未加硫ゴムを押し出しながらタイヤ骨格部材102の外周面に塗布してクッションゴム14を形成する。得られたタイヤ110は、図26に示すように、トレッドゴム16の変形が抑制された更生タイヤとなる。もちろん、更生タイヤに限らず、タイヤ骨格部材がゴム製とされた未使用のタイヤ(新品タイヤ)を製造する場合にも、本発明を適用可能である。
10 タイヤ
12 タイヤ骨格部材
12A 外周面
14 クッションゴム(未加硫ゴム)
16 トレッドゴム
18 エンベロープ
20 仮組品
22 容器
28 ビード部
30 ビードコア
32 コード
42 ゴムセメント組成物
44 支持部材
100 押出機
102 口金
102A 本体部
102B 成形部
102C 成形部
104 未加硫ゴム
112 口金
114 ブレード
116 ブレード
122 口金
122A 成形部
122B 成形部
124 押出し口

Claims (9)

  1. タイヤ骨格部材を形成し、
    未加硫ゴムを押出機から押出ながら所定の幅方向端部形状のクッションゴムを前記タイヤ骨格部材の外周面に形成し、
    更に該クッションゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、
    前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、
    該仮組品を容器内に収容し、該容器内の加熱を行うことで、前記トレッドゴムを前記タイヤ骨格部材に接着するタイヤの製造方法。
  2. 前記押出機における押出し口金の成形面の幅方向両端部に設けた成形部を変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする請求項1記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードを変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする請求項1記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記押出機の押出し口金の幅方向両端部に設けたブレードの取付位置と取付角度を変更することで前記クッションゴムを所定の幅方向端部形状にする請求項1記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する請求項1〜4の何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する請求項5に記載のタイヤの製造方法。
  7. タイヤ骨格部材を形成し、
    未加硫ゴムを押出機から押出ながら所定の幅方向端部形状のクッションゴムを前記タイヤ骨格部材の外周面に形成し、
    更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、
    前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆った状態で加熱を行うことで、前記トレッドゴムが前記タイヤ骨格部材に接着されたタイヤ。
  8. 前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する請求項7に記載のタイヤ。
  9. 前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する請求項8に記載のタイヤ。
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