JP2011224663A - 垂直多関節型ロボット及びロボットセル - Google Patents
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Abstract
る垂直多関節型ロボット、及び該垂直多関節型ロボットを備えるロボットセルを提供する
。
【解決手段】天吊りされる垂直多関節型ロボット10は、複数のアームが重力方向に非平
行な回転軸C2,C3,C5を有する関節を介して順に連結されて構成されるアーム部と
、前記アーム部を支持するベース11とを備えている。垂直多関節型ロボット10は、前
記ベース11の少なくとも一部が天井面を貫通した状態で天井部24に設置される。
【選択図】図1
Description
ロボットを備えるロボットセルに関する。
ている。垂直多関節型ロボットは、複数のアームが順次関節を介して相互に連結されると
ともに、それら関節のうちのいくつかが重力方向に非平行な回転軸を有している。これに
より垂直多関節型ロボットは、その先端に設けられる作業端の移動範囲に高い自由度を付
与することができるようになっている。
、その設置場所としても、床面にとどまらず、壁面や天井などに設置される例も増えつつ
ある。事実、例えば特許文献1には、天井に設置された垂直多関節型ロボットの例が記載
されている。この特許文献1に記載の垂直多関節型ロボットには、重力方向に非平行な回
転軸(W軸及びU軸)を有する関節により順次連結される3つのアーム(旋回部、第1ア
ーム及び第2アーム)と、それらアームに連結されるとともにアーム長さ方向に平行な回
転軸(θ軸)を有する関節と、それらアームを天井の表面(下面)に設置する基台とが設
けられている。すなわちこの垂直多関節型ロボットは、天井に基台の底面を介して取り付
けられるようになっている。
ボットを天井に取り付けることができるようにはなるものの、基台の底面を天井に取付け
るようにすると、その基台の高さの分だけアームの位置が天井に対して低くなる。このた
め、垂直多関節型ロボットを天井に設置する際、天井には基台の長さを考慮した高さが必
要となる。とりわけ近年、自立型の生産設備として採用が進みつつあるロボットセルの場
合には、その天井に垂直多関節型ロボットを設置することで作業範囲を大きく確保するこ
とが検討されている一方で、天井を含めた高さを低く抑えることによりロボットセルの安
定性の向上やさらなる小型化への期待も高い。
場合であれ、設置対象となる天井の高さを低く抑えることのできる垂直多関節型ロボット
、及び該垂直多関節型ロボットを備えるロボットセルを提供することにある。
関節を介して順に連結されて構成されるアーム部と、前記アーム部を支持する基台とを備
えて天吊りされる垂直多関節型ロボットであって、前記基台の少なくとも一部が天井を貫
通した状態で天井に設置されることを要旨とする。
一部が天井を貫通しているため、天井の下方に突出される垂直多関節型ロボットの長さを
短くすることができるようになる。これにより、垂直多関節型ロボットを天吊りする場合
であれ、当該ロボットが設置される天井の高さを低くすることができるようになる。その
結果、垂直多関節型ロボットが設置される天井の高さ制限が緩和されるとともに、設置の
自由度も向上されるようになる。
も高いことが多いために、アーム部の位置を高くすることで利便性を高めるようにしてい
るが、上記構成によれば、このようなロボットを天吊りする場合であれ、天井の高さを低
く抑えることができるようになる。
の中心線上からずれるオフセットを有して前記基台に支持されており、前記基台は、その
中心線が天井面に対し傾きを有して前記天井に設置されることを要旨とする。
めに、アーム部を基台の中心線よりも外側に偏倚させることで利便性を高めていることが
多い。一方、天吊りされる垂直多関節型ロボットは、そもそも作業範囲に基台部分が含ま
れないため、基台の中心線に対してアーム部を偏倚させる必要がない。
るようにアーム部が設けられる場合であれ、基台を天井の所定の位置に支持しつつこれを
傾けることで、上記オフセットによる偏倚の影響を軽減させた状態でアーム部を配置させ
ることが可能となる。
得る支持具を介して前記天井に設置されることを要旨とする。
このような支持具を用いることにより、天井面に対し傾きを維持しての垂直多関節型ロ
ボットの設置が容易になる。また、天井に設けられる取付け孔(貫通孔)などの形状等に
かかわらず、当該ロボットの天井への取付け姿勢を支持具の形状により調整することがで
きるようにもなるので、基台を天井面に対して傾けて設置する場合であれ、その設置が容
易であるとともに、取付け姿勢の自由度も高く維持される。
に当接する面とが直交する形状であることを要旨とする。
このように、基台に当接する面と天井に当接する面とが直交する支持具を用いることで
、基台の側面を天井面に対して直角に維持することが容易になる。
す角を可変とする角度調整部が前記基台に当接する面に設けられていることを要旨とする
。
ことが容易となり、ひいては天吊りする垂直多関節型ロボットとしての作業範囲の設定も
容易になる。
ットセルの天井部分であることを要旨とする。
このような構成によれば、ロボットセルの天井部分に垂直多関節型ロボットの基台が貫
通して設けられるので、この天井部分に貫通される基台の長さ分だけ当該ロボットセルの
天井の高さを低くすることができるようになる。ちなみにロボットセルでは、その天井部
分を当該ロボットセルのベースに支柱を介して支持することが一般的であることから、天
井部分の高さが低くなることによってロボットセル自体が小型化されるようになる。また
、天井部分を支持する支柱の短縮化は、支柱の剛性確保を容易として、ロボットの動作に
伴い生じる振動等に対するロボットセル自体の耐性の向上にも有効である。
持される態様で設置されること要旨とする。
このような構成によれば、ロボットセルの天井部分の中央部に垂直多関節型ロボットが
支持されるので、基台からの負荷や振動が天井部分に均等に配分されるようになる。これ
により、ロボットセルの設計が容易になるとともに、支持されるロボットとしてもその振
動等が抑制されて作業精度の向上が図られるようにもなる。
前記天井部分に対向する作業面の中央に設定されることを要旨とする。
このような構成によれば、ロボットセルのように、天井部分と作業面との相対位置関係
が固定されるとともに、ロボットの設置位置とロボットの動作範囲との間の位置関係にも
制約が生じる場合であれ、ロボットの動作範囲の中心を作業面の中央に配置することがで
きるので、ロボットセルの作業面を有効利用することができるようになる。
され、自立型の生産設備として自動化されたロボットセルであって、前記天井部分に天吊
りされるロボットとして、上記記載の垂直多関節型ロボットが採用されていることを要旨
とする。
とも一部が天井部分を貫通しているため、天井部分の下方に突出する垂直多関節型ロボッ
トの長さを短くすることができるようになる。これにより、垂直多関節型ロボットを天井
部分に天吊りする場合であれ、当該ロボットが設置される天井部分の高さを低くすること
ができるようになる。その結果、ロボットの設置にかかる天井部分の高さ制限が緩和され
るとともに、設置の自由度も向上されるようになる。
位置が下がることによる安定化も促進されるようになる。そして小型化は、ロボットセル
そのものの剛性の確保を容易にするとともに、耐振性の向上に寄与するようにもなる。
以下、本発明にかかる垂直多関節型ロボットが採用されたロボットセルを具体化した第
1の実施形態について図に従って説明する。図1は、垂直多関節型ロボット10を備える
ロボットセル20の構造の概略を正面から示す図である。
えている。ロボットセル20には、当該セル全体を床部などに設置させる足部21と、足
部21に支持される作業台部22と、作業台部22から上方に垂直に設けられる4本の支
柱23(2本のみ図示)とが設けられている。また、4本の支柱23の上方先端(作業台
部22とは逆方向の端部)には天井部24が支持されている。
調節機能などを通じて床面等への設置が容易に行えるようになっているものである。
作業台部22は、その上面に天井部24に相対向するとともにロボットセル20におい
て部品等への作業が行なわれる作業面22Aが設けられている。作業面22Aは、天吊り
された垂直多関節型ロボット10の動作範囲RAに含まれる作業領域MAと、同動作範囲
RAに含まれない作業外領域EA1,EA2とに区画される。
のであって、垂直多関節型ロボット10の天吊り支持に要する剛性を備えるように金属材
料などから矩形板状に構成されている。天井部24は、その4隅がそれぞれ支柱23の上
方先端に接続されることで、その下面(天井面)を作業台部22の作業面22Aに向ける
ように作業台部22の上方に支持される。天井部24は、その中央部に取り付け孔24H
が貫通形成されている。取り付け孔24Hには、一部を貫通させるように垂直多関節型ロ
ボット10が取付けられる。このようにしてロボットセル20には、垂直多関節型ロボッ
ト10が天吊り設置される。
して構成されている。すなわち、垂直多関節型ロボット10は、基台としてのベース11
と、ベース11に可動連結されたショルダー部12と、ショルダー部12に固定されてシ
ョルダー部12とともにベース11に対して移動するオフセット部12Aと、オフセット
部12Aに可動連結された第1アーム13とを備えている。また、第1アーム13に可動
連結された第2アーム14と、第2アーム14に可動連結された第3アーム15と、第3
アーム15に可動連結された手首16と、手首16に可動連結されたフランジ17とを備
えている。
いるとともに、ショルダー部12が同中心軸C1を回転中心に旋回可能に支持されている
。ショルダー部12には、先の中心軸C1に対して所定の角度θ1を有するとともに、所
定の長さL12を有するオフセット部12Aが固定連結されている。すなわちオフセット
部12Aは、その先端に接続される各アーム13〜15等からなるアーム部をベース11
の中心軸C1に対して平行方向に所定のオフセット距離Lex、垂直方向に所定のオフセ
ット距離Leyだけそれぞれ偏移、いわゆるオフセットさせている。
が設けられているとともに、第1アーム13が回転軸C2を回転中心に旋回可能に支持さ
れている。なお通常、回転軸C2は、重力方向に対して非平行となる、例えば直交するよ
うに設けられていることから、第1アーム13はオフセット部12Aに対して上下動され
るようになる。
られているとともに、第2アーム14が回転軸C3を回転中心に旋回可能に支持されてい
る。なお通常、回転軸C3も、重力方向に対して非平行となる、例えば直交するように設
けられていることから、第2アーム14は第1アーム13に対して上下動されるようにな
る。第2アーム14には、同第2アーム14の長さ方向に沿う中心軸C4が設けられると
ともに、第3アーム15が中心軸C4を回転中心に回転可能に支持されている。
られているとともに、手首16が回転軸C5を回転中心に旋回可能に支持されている。な
お通常、回転軸C5も、重力方向に対して非平行となる、例えば直交するように設けられ
ていることから、手首16は第3アーム15に対して上下動されるようになる。そして手
首16には、同手首16の長さ方向に沿った中心軸C6が設けられているとともに、フラ
ンジ17が中心軸C6を回転中心に回転可能に支持されている。
11に対して、同垂直多関節型ロボット10の先端のフランジ17を高い自由度で移動さ
せることができるようになっている。
具接続部11Cは、ベース11の側面に対して突出するように設けられているとともに、
ベース11の側面に対して突出する端面には、ベース11の中心軸C1に平行な平面とし
ての接続面11Dが形成されている。接続面11Dには、2つのねじ穴11hが所定の間
隔を開けてそれぞれ形成されているとともに、前記所定の間隔の中央の位置には1つの位
置決めピン11Pが設けられている。各ねじ穴11h内には、ボルトを螺合させるねじ溝
が形成されている。なお、支持具接続部11Cは、ベース11の両側面に設けられており
、ベース11は上述した側面に対して対称となる逆側の側面にも、上述と同様の支持具接
続部11Cを備えている。このことからベース11の両側面に設けられている各支持具接
続部11Cの接続面11Dは相互にベース11の外側に向く平行面となる。
ける吊り支持具30が接続される。吊り支持具30は、その基端が支持具接続部11Cに
取り付けられると、その先端がベース11の側面に対して外方向に張り出すような形状に
構成されている。このことから、ベース11の側面から張り出した吊り支持具30の先端
が取り付け孔24Hの周囲に当接することにより、垂直多関節型ロボット10がロボット
セル20の天井部24に天吊り設置される。なお、図1に図示する天井部24の形状に対
して、説明の便宜上、図3に図示する天井部24の形状を相違させているが、これらの技
術的思想は同様のものである。
吊り支持具30は、図3及び図4に示すように、板状のベース接続部31と板状の天井
接続部32とが直交するように連結固定されることにより構成されている。すなわち、ベ
ース接続部31が吊り支持具30の基端を構成し、天井接続部32が吊り支持具30の先
端を構成している。
続面となっている。ベース接続部31の接続面には、支持具接続部11Cの接続面11D
の2つのねじ穴11hに対応する位置にそれぞれ貫通孔31hが形成されているとともに
、接続面11Dに突出する位置決めピン11Pが嵌合するピン孔31Pが形成されている
。また、ベース接続部31は、接続面に直交する側面に2つのねじ穴31jが形成されて
いる。2つのねじ穴31jを有する側面は、2つ貫通孔31hを結ぶ線に対して傾きθを
有している。すなわち、2つ貫通孔31hを結ぶ線と、2つのねじ穴31jを結ぶ線との
なす角度が傾きθとされている。
取り付け面となっている。天井接続部32の取り付け面には、天井部24に当接する部分
に2つの貫通孔32jが形成されているとともに、基端よりの部分には、ベース接続部3
1の2つのねじ穴31jに対応する貫通孔32hがそれぞれ形成されている。
を対応させるようにしてベース接続部31と天井接続部32とを当接させるとともに、貫
通孔32hを貫通するボルト32Bをねじ穴31jに螺合させることによってベース接続
部31と天井接続部32とが締結されるようになる。すなわち、ベース接続部31と天井
接続部32とが連結固定されることで、ベース接続部31の接続面と天井接続部32の取
り付け面とが直交されるかたちになる。なおこのとき、天井接続部32は、2つの貫通孔
31hを結ぶ線に対して傾きθを有するねじ穴31jのある側面に連結されるので、ベー
ス接続部31の2つの貫通孔31hを結ぶ線と天井接続部32の取り付け面との間にも傾
きθが生じる。
Dに突出する位置決めピン11Pに嵌合させるとともに、2つの貫通孔31hをそれぞれ
接続面11Dのねじ穴11hに対応させて、貫通孔31hに貫通させたボルト31Bがね
じ穴11hに螺合されることにより取り付けられる。これにより、吊り支持具30がベー
ス11の側面に締結される。このとき、天井接続部32の取り付け面は、2つの貫通孔3
1hを結ぶ線に対して傾きθを有していることから、接続面11Dの2つのねじ穴11h
を結ぶ線に対しても傾きθを有するようになる。接続面11Dの2つのねじ穴11hは、
ベース11の中心軸C1に対して直交するように設けられているので、天井接続部32の
取り付け面が、ベース11の中心軸C1に対して直交する角度に対して傾きθだけ傾斜を
有するようになる。
すなわち、吊り支持具30の天井接続部32は、ベース11が取り付け孔24Hを貫通
することにより、ベース11から張り出す先端の部分が取り付け孔24Hの周囲の天井部
24に当接される。そして、天井部24に当接された部分に形成されている貫通孔32j
にボルト33を通して天井部24に形成されたねじ穴(図示略)締結することにより、ベ
ース11を天井部24に固定させる。なお、天井接続部32の取り付け面は、ベース11
の中心軸C1に直交する角度に対して傾きθだけ傾いていることから、吊り支持具30が
天井部24に取り付けられることでベース11は、天井部24天井面の直交方向に対して
中心軸C1が傾きθだけ傾斜するようになる。これにより、ベース11に支持される垂直
多関節型ロボット10としても、天井部24、すなわちロボットセル20の垂直方向に対
して傾きθを有するように天吊り設置されるようになる(図1参照)。
ト部12Aの有する傾きθ1を相殺するようにもなり、回転軸C2が天井部24の中央に
寄せられる。回転軸C2が天井部24の中央に寄ることで、オフセット部12Aの回転軸
C2に連結されているアーム部(各アーム13〜15)が中央に寄ることとなり、アーム
部の動作範囲RAも天井部24の中央に寄るようになる。すなわち、天井部24に対向す
る作業台部22の作業面22Aに対してもアーム部の動作範囲RAが作業面22Aの中央
位置に配置されるようになり、作業面22Aの中央位置に作業領域MAを確保することが
できるようになる。これにより、作業領域MAが作業面22Aから外れるようなことが軽
減されて、作業領域MAを作業面22Aに最も広く確保することができるようにもなる。
また、作業領域MAが中央部に配置されることで動作する垂直多関節型ロボット10と支
柱23との間の干渉の可能性を軽減させたりすることができるようにもなる。
らの相対位置関係には自由度がほとんどない。そのため、垂直多関節型ロボット10を、
例えば、傾けずに天井部24の中央部に配置すると、横方向のオフセット距離Lexだけ
、フランジ17の作業範囲が作業面22Aの中央に対して偏倚する。また例えば、フラン
ジ17の動作範囲RAを作業面22Aの中央に配置するために、垂直多関節型ロボット1
0の位置を天井部24の中央部から横方向のオフセット距離Lexだけ偏倚させることも
できるが、このときには天井部24の重心が偏倚するとともに、ロボットセル20の重心
も偏倚してしまう。一方、本実施形態では、天吊りの垂直多関節型ロボット10を天井部
24の中央部に配置させるとともに、フランジ17の動作範囲RAの中心を作業面22A
の中央部に設けることができる。これにより、重心が天井部24の中心付近に維持されて
安定性が維持されるとともに、ロボットセル20としても重心が中心付近に維持されて安
定性や耐振性の向上が図られる。また、作業面22Aに対する部品の配置自由度などが、
支柱23などとの干渉の可能性が小さくなる分だけ向上してロボットセル20としての作
業や用途の自由度が向上して利便性も高まる。
が得られるようになる。
(1)天井部24に設置される垂直多関節型ロボット10のベース11の少なくとも一
部を天井部24の天井面に貫通させることで、天井面の下方に突出される垂直多関節型ロ
ボット10の長さを短くした。これにより、垂直多関節型ロボット10を天吊りする場合
であれ、当該ロボットが設置される天井部24の高さを低くすることができるようになる
。その結果、垂直多関節型ロボットが設置される天井部24の高さ制限が緩和されるとと
もに、設置の自由度も向上されるようになる。
りも高いことが多いために、アーム部の位置を高くすることで利便性を高めるようにして
いるが、上記構成によれば、このようなロボットを天吊りする場合であれ、天井部24の
高さを低く抑えることができるようになる。
れないために、アーム部をベースの中心線よりも外側に偏倚させることで利便性を高めて
いることが多い。一方、天吊りされる垂直多関節型ロボットは、そもそも作業範囲に基台
部分が含まれないため、基台の中心線に対してアーム部を偏倚させる必要がない。
1から偏倚するようにアーム部が設けられる場合であれ、ベース11を天井部24の所定
の位置に支持しつつこれを傾けることで、上記オフセットによる偏倚の影響を軽減させた
状態でアーム部を配置させることが可能となる。
型ロボット10の設置を容易にした。また、天井部24に設けられる取り付け孔24H(
貫通孔)などの形状等にかかわらず、当該ロボットの天井部24への取付け姿勢を吊り支
持具30の形状により調整することができるようにもなるので、ベース11を天井面に対
して傾けて設置する場合であれ、その設置が容易であるとともに、取付け姿勢の自由度も
高く維持される。
具30を用いることで、ベース11の側面を天井面に対して直角に維持することが容易に
なる。
傾きを調整することが容易になることにより、天吊りする垂直多関節型ロボット10とし
ての動作範囲RAの設定も容易になる。
して設けられるので、この天井部24に貫通されるベース11の長さ分だけ当該ロボット
セル20の天井高を低くすることができるようになる。ちなみにロボットセル20では、
その天井部24を当該ロボットセル20のベースとしての作業台部22に支柱23を介し
て支持するものであるから、天井部24の高さが低くなることによってロボットセル20
自体が小型化されるようになる。また、天井部24を支持する支柱23の短縮化は、支柱
23の剛性確保を容易として、ロボットの動作に伴い生じる振動等に対するロボットセル
20自体の耐性の向上にも有効である。
ので、ベース11からの負荷や振動が天井部24に均等に配分される。これにより、ロボ
ットセル20の設計が容易になるとともに、支持されるロボットとしてもその振動等が抑
制されて作業精度の向上が図られるようにもなる。
とともに、垂直多関節型ロボット10の設置位置と同ロボットの動作範囲RAとの間の位
置関係にも制約が生じる。しかしこの場合であれ、垂直多関節型ロボット10の動作範囲
RAの中心を作業面22Aの中央に配置することができるので、ロボットセル20の作業
面22Aを有効利用することができるようになる。
本発明にかかる垂直多関節型ロボットが採用されたロボットセルを具体化した第2の実
施形態について、図5に従って説明する。図5は、垂直多関節型ロボット10が天井部2
4に天吊りされる態様を示す斜視図である。なお、本実施形態では、吊り支持具40が、
先の第1の実施形態の吊り支持具30と相違するものの、その他の構成は先の第1の実施
形態の構成と同様であるので、ここでは主に相違点について説明することとし、説明の便
宜上、同様の部材には同様の符号を付しその説明を割愛する。
り付け孔25にベース11を貫通させるようにして、ロボットセル20に天吊り設置され
ている。
持具40が取り付けられている。吊り支持具40は、矩形板状の部材から形成されるとと
もに、側面には、支持具接続部11Cのねじ穴11hまで貫通された貫通孔が貫通形成さ
れている。そして、支持具接続部11Cはその貫通孔を挿通されたボルト41により支持
具接続部11Cに対して締結される。これにより、吊り支持具40は、ベース11の側面
から外方向に向って先端を張り出すようにベース11に取り付けられ入る。
の側面から張り出した先端の表面が天井面に当接する。そして、吊り支持具40は、天井
面と当接する先端部分に貫通孔が形成されているとともに、この貫通孔に挿通するボルト
42を天井面に形成されたねじ穴に締結することによって、ベース11を天井部24に取
り付けさせる。これによってベース11は天井部24の下面(天井面)を挿通するように
取り付けられるようになることから、ベース11が天井面を挿通する分だけ、ベース11
の長さが短くなり、作業面と天井面(天井部24)との間の距離を短くすることができる
ようになる。
,(6),(7)の効果と同等もしくはそれに準じた効果が得られるとともに、次のよう
な効果が得られるようになる。
部を簡単な構造の吊り支持具40を介して天井部24の天井面に貫通設置させることで、
天井面の下方に突出される垂直多関節型ロボット10の長さを短くした。これにより、垂
直多関節型ロボット10を天吊りする場合であれ、当該ロボットが設置される天井部24
の高さを低くすることができるようになる。その結果、垂直多関節型ロボットが設置され
る天井部24の高さ制限が緩和されるとともに、設置の自由度も向上されるようになる。
・上記第1の実施形態では、吊り支持具30のベース接続部31の2つ貫通孔31hを
結ぶ線と、2つのねじ穴31jを結ぶ線とのなす角度が傾きθに定められている場合につ
いて例示した。しかしこれに限らず、ベース接続部に角度調整部を設けて、例えば2つの
貫通孔を結ぶ線と、2つのねじ穴を結ぶ線とのなす角度を調整可能としてもよい。
と同様の貫通孔31hとし、他方を先の貫通孔31hを回転中心とした長孔31kとして
いる。またこのとき、ピン孔も先の貫通孔31hを回転中心とした長穴31qとする。こ
れにより、ベース11に対する吊り支持具の取り付け角度を角度θ2の範囲で可変できる
ようになり、天井部24に対する垂直多関節型ロボット10の取り付け姿勢の自由度が向
上する。
実施形態と同様の貫通孔31hとし、他方を先の貫通孔31hを回転中心とした長孔31
mとしている。なおこの場合、長孔31mの周囲にはボルトの位置決めをするガイド部3
1nを形成することで、調整できる角度を幾つかに限定して、調節角度を選択設定できる
ようにしている。またこのとき、貫通孔31hを回転中心とするとともに、各調整角度に
対応する角度にそれぞれピン孔31r設けるようにする。これによっても、吊り支持具3
0とベース11との取り付け角度が角度θ3の範囲で選択可変となり、天井部24に対す
る垂直多関節型ロボット10の取り付け姿勢の自由度が向上する。
した。しかしこれに限らず、天井部は、ロボットセルの天井部分として垂直多関節型ロボ
ットを支持可能な剛性を有するものであれば、それを支える支柱の数は3本以下でも、5
本以上でもよい。また支柱も、棒状の部材に限らず、面状、格子状の部材等であってもよ
い。これにより様々な支柱形状のロボットセルに対してこの垂直多関節型ロボットを天吊
り設置することができるようになる。
れに限らず、天井部は、ロボットセルの天井部分として垂直多関節型ロボットを支持可能
な剛性を有するものであれば、その形状は円形でも、楕円形でも、多角形状でもよい。こ
れによっても様々な天井形状のロボットセルに対してこの垂直多関節型ロボットを天吊り
設置することができるようになる。
ら構成される場合について例示したが、これに限らず、吊り支持具は、ベースを天井部に
傾けて取付けることができるのであれば、一体形成されていても、さらに複数の部品から
構成されるのであってもよい。
ける場合について例示したが、これに限らず、吊り支持具は、ベースを天井部に傾けずに
取付けてもよい。
するように天吊りする場合について例示した。しかしこれに限らず、この垂直多関節型ロ
ボットを、建物の天井などであれ、天井面を貫通するように設置してもよい。これにより
、天井面と、垂直多関節型ロボットの動作範囲との間の距離を短縮化させることができる
ようになる。
井と垂直多関節型ロボットの動作範囲との相対位置関係を調節可能にすることができる。
・上記各実施形態では、垂直多関節型ロボット10にベース11に対してアーム部をオ
フセットさせるオフセット部12Aが設けられている場合について例示した。しかしこれ
に限らず、垂直多関節型ロボットには、オフセット部が設けられていなくてもよい。これ
によっても、ベースを天井面に貫通設置するようにすることで、天井面と垂直多関節型ロ
ボットの動作範囲との間の距離を短縮化させることができるようになる。
て例示した。しかしこれに限らず、作業に必要な自由度が確保できるのであれば、垂直多
関節型ロボットの軸数は、5軸以下でも、または、7軸以上でもよい。また、アーム部等
の連結軸の向きや組み合わせも上記各実施形態の組み合わせのみに限定されない。これに
より、多種多様の垂直多関節型ロボットを高い自由度の下で天吊り設置することができる
ようになる。
、11h…ねじ穴、11P…位置決めピン、12…ショルダー部、12A…オフセット部
、13…第1アーム、14…第2アーム、15…第3アーム、16…手首、17…フラン
ジ、20…ロボットセル、21…足部、22…作業台部、22A…作業面、23…支柱、
24…天井部、24H,25…取り付け孔、30,40…吊り支持具、31…ベース接続
部、31B,32B,33,41,42…ボルト、31h…貫通孔、31j…ねじ穴、3
1k,31m…長孔、31n…ガイド部、31P…ピン孔、31q…長穴、32…天井接
続部、32h,32j…貫通孔、C1,C4,C6…中心軸、C2,C3,C5…回転軸
。
Claims (9)
- 複数のアームが重力方向に非平行な回転軸を有する関節を介して順に連結されて構成さ
れるアーム部と、前記アーム部を支持する基台とを備えて天吊りされる垂直多関節型ロボ
ットであって、
前記基台の少なくとも一部が天井を貫通した状態で天井に設置される
ことを特徴とする垂直多関節型ロボット。 - 前記アーム部は、該アーム部を支持する位置が前記基台の中心線上からずれるオフセッ
トを有して前記基台に支持されており、
前記基台は、その中心線が天井面に対し傾きを有して前記天井に設置される
請求項1に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記基台は、前記天井面に対する中心線の傾きを維持し得る支持具を介して前記天井に
設置される
請求項2に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記支持具は、前記基台の側面に当接する面と前記天井に当接する面とが直交する形状
である
請求項3に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記支持具には、前記基台の中心線と前記天井面とのなす角を可変とする角度調整部が
前記基台に当接する面に設けられている
請求項4に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記天井は、自立型の生産設備として自動化されたロボットセルの天井部分である
請求項1〜5のいずれか一項に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記基台は、前記ロボットセルの天井部分の中央部に支持される態様で設置される
請求項6に記載の垂直多関節型ロボット。 - 前記アーム部の動作範囲の中心が、前記ロボットセルの前記天井部分に対向する作業面
の中央に設定される
請求項6または7に記載の垂直多関節型ロボット。 - 天井部分を有するとともに、該天井部分にロボットが天吊りされ、自立型の生産設備と
して自動化されたロボットセルであって、
前記天井部分に天吊りされるロボットとして、請求項1〜8のいずれか一項に記載の垂
直多関節型ロボットが採用されている
ことを特徴とするロボットセル。
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