JP2011224163A - 車輌用バッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】一対のハンドルを有する車輌のハンドル部分に掛けた場合に、介添え者の邪魔にならず、中身の出し入れが容易であり、また、特別な留め具を必要とすることなくバッグの開口部が自然と閉じ内部が視認され難い車輌用バッグを提供する。
【解決手段】開口部2を有する袋体3と、この袋体を車輌のハンドルに掛合するための一対のループ部4とを備える車輌用バッグ1であって、上記開口部2が閉状態で重合する前縁5及び後縁6を有し、上記一対のループ部4が前縁5及び後縁6の左右対象位置に、かつ前縁5及び後縁6間に架け渡されるよう配設されており、上記ループ部4が帯状体からなり、その幅方向が前縁5及び後縁6と略平行に位置し、上記ループ部4の前縁5及び後縁6から延出する長さの半分が、ループ部4の幅に対する比が1以上5以下である。
【選択図】図1
【解決手段】開口部2を有する袋体3と、この袋体を車輌のハンドルに掛合するための一対のループ部4とを備える車輌用バッグ1であって、上記開口部2が閉状態で重合する前縁5及び後縁6を有し、上記一対のループ部4が前縁5及び後縁6の左右対象位置に、かつ前縁5及び後縁6間に架け渡されるよう配設されており、上記ループ部4が帯状体からなり、その幅方向が前縁5及び後縁6と略平行に位置し、上記ループ部4の前縁5及び後縁6から延出する長さの半分が、ループ部4の幅に対する比が1以上5以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、車輌用バッグに関する。
従来、車椅子の利用者が通院やリハビリ等で外出する場合、市販されている一般的なバッグやリュック等に携行品を入れ、これらのバッグ等の持ち手部分を車椅子の背面側に突き出た左右のハンドルに掛けて荷物を運ぶことが多い。しかし、いわゆるトートバッグ等の一般的なバッグを車椅子のハンドルの片側にまとめて掛けると車体のバランスが偏り、車椅子を真っ直ぐに走らせ難く、安全性が低下するおそれがある。一方、左右のハンドルにバッグの2本の持ち手をそれぞれ分けて掛けると、バッグの口が大きく開いてしまい、バッグの内部が容易に視認されやすい上に、バッグが車椅子の背もたれに対して垂直方向に突出し、車椅子を押す介添え者の邪魔になる傾向がある。
そこで、車椅子の利用者にとって使い勝手の良いバッグが提案されている。例えば、車椅子のハンドルに掛けやすいように袋の両端に持ち手が取り付けられ、車椅子の利用者が車椅子に乗った状態でも、降りた状態でも使い易いように、手提げバッグとナップサックの両方の形状に変化させることのできるリハビリバッグ(例えば特開2008−237866号公報等)や、車椅子の背後に装着し易く、また単独で手提げカバンとしても使用することのできる手提げ袋(例えば特開2003−339774号公報等参照)等が提供されている。
しかしながら、これらのバッグは、車椅子のハンドルに掛けた状態において、バッグが車椅子の背もたれに沿うように位置し、車椅子を押す介添え者等の邪魔にはならないものの、バッグの開口部に面ファスナーやボタン等の留め具がない場合には、バッグの開口部が自然と開き、依然としてバッグの内部が見え易い構造である。一方、バッグの内部を見え難くするために、バッグの開口部に留め具を付けた場合には、中身を出し入れする度に留め具の着脱動作が必要となり煩瑣である。このように現在のところ、車椅子等の車輌のハンドルに掛けた場合でも介添え者や利用者の邪魔にならず、中身の出し入れが容易であり、且つ内部が外から見え難いバッグは提供されていないのが実情である。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、例えば、車椅子等の一対のハンドルを有する車輌のハンドル部分に掛けた場合において、介添え者や利用者の邪魔にならず、中身の出し入れが容易であり、バッグの内部が視認され難い車輌用バッグの提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
開口部を有する袋体と、この袋体を車輌のハンドルに掛合するための一対のループ部とを備える車輌用バッグであって、
上記開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、
上記一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されていることを特徴とする。
開口部を有する袋体と、この袋体を車輌のハンドルに掛合するための一対のループ部とを備える車輌用バッグであって、
上記開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、
上記一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されていることを特徴とする。
当該車輌用バッグは、開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、上記一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されているため、例えば車椅子等の背面側の左右のハンドルに2本のループ部をそれぞれ分けて掛けた場合、特別な留め具を用いることなくバッグの開口部が自然と閉じる。これは、当該車輌用バッグの前縁及び後縁間に架け渡される一対のループ部を車椅子等の平行に突設される一対のハンドルに掛けると、一対のループ部が略90°捻れ、この捻れによって生じる力が当該車輌用バッグの開口部の前縁及び後縁を閉じる方向に働くためである。このように、当該車輌用バッグは、特別な留め具を用いなくともバッグの開口部が自然と閉じるため、バッグの中身を外部から視認され難くすることができる。また、当該車輌用バッグは、留め具を使用していないことから、閉状態でも利用者がバッグの中身を容易に出し入れすることができる。
上記ループ部が帯状体からなり、その幅方向を前縁及び後縁と略平行となるように位置するとよい。このように、上記ループ部を帯状体に形成し、その幅方向を当該車輌用バッグの前縁及び後縁と略平行に位置するように配設することで、ループ部を車椅子等のハンドルに掛けた場合、ループ部の先端部の捻れにより作用するループ部の一対の付け根部の周方向の捻りモーメントが大きくなり、その結果、当該車輌用バッグの開口部の前縁及び後縁を閉じる作用が大きくなる。
上記ループ部の前縁及び後縁からの延出長さの半分(L)の幅(W)に対する比(L/W)としては、1以上5以下が好ましい。ループ部の前縁及び後縁からの延出長さの半分(L)の幅(W)に対する比(L/W)を上記範囲とすることにより、当該車輌用バッグの車椅子等のハンドルへの掛合性を維持しつつ、上述の掛合時に作用する捻りモーメントの増大性を効果的に奏することができる。
上記前縁及び後縁の両端間距離(D1)に対する一対のループ部間距離(D2)の比(D2/D1)としては、5/8以上7/8以下が好ましい。このように、前縁及び後縁の両端間距離(D1)に対する一対のループ部間距離(D2)の比(D2/D1)が5/8以上7/8以下となるように、上記ループ部を当該車輌用バッグの袋体に取り付けることによって、当該車輌用バッグのループ部を車椅子等のハンドルに掛けた場合、袋体の前縁及び後縁の端から端まで開口部全体をより閉じやすくすることができる。
上記前縁及び後縁にループ状の一対の持ち手が配設されているとよい。このように、上記ループ部の他に、ループ状の一対の持ち手が前縁及び後縁に取り付けられていることにより、車椅子から降りる状況であっても、片手で当該車輌用バッグの持ち運びが容易となる。つまり、利用者が車椅子を使用している時、又は車椅子から離れて移動する時のどちらの場合においても、使い勝手に優れたものとなる。
ここで、「前縁及び後縁の両端間距離(D1)」とは、当該車輌用バッグを平置きする等して袋体の開口部を閉状態にした場合における前縁の両端間の距離又は後縁の両端間の距離を意味し、また、「一対のループ部間距離(D2)」とは、同様に袋体の開口部を閉状態にした場合における一対のループ部の間の最短となる距離を意味する。
以上説明したように、当該車輌用バッグは、袋体の開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されていることによって、例えば、車椅子等の一対のハンドルを有する車輌のハンドル部分に掛けた場合、介添え者等の邪魔にならず、中身の出し入れが容易であり、また、開口部周辺に特別な留め具を必要とすることなくバッグの内部が外部から視認され難いという優れた効果を奏する。
図1の車輌用バッグ1は、開口部2を有する袋体3と、一対のループ部4とを備えている。開口部2は、閉状態で重合する前縁5及び後縁6からなる。また、上記一対のループ部4は、前縁5及び後縁6の左右対象位置に、かつ前縁5及び後縁6の間を架け渡すように配設されている。
当該車輌用バッグ1は、後に詳述するように、例えば、車椅子や自転車等の左右のハンドルを有する車輌のハンドルに、一対のループ部4をそれぞれ分けて掛けることにより、特別な留め具を用いなくとも開口部2が自然に閉じ、バッグの中身が外部から視認し難いように構成されている。これは、図2に示すように、当該車輌用バッグ1のループ部4を車椅子等のハンドルに掛けることによって、ループ部4が捻れ、この捻れによって生じる力が当該車輌用バッグ1の開口部2を閉じる方向に、つまり開口部2が閉状態となるように働くためである。
袋体3の形状は特に制限はなく、例えば、正面から見た場合に略長方形、略半円等となる形状が挙げられる。
袋体3の材質は、一般的にバッグとして用いられる材質であれば特に制限はなく、例えば、綿、麻、毛、絹、皮等の天然素材、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル等の合成素材等が挙げられる。中でも、取り扱いが容易で手触りが良く、適度な剛性と柔軟性を有することにより、ループ部4を車椅子等のハンドルに掛けた場合に生じる捻れによって開口部2が閉じやすい綿のキルティング素材が好ましい。なお、袋体3の材質として綿や麻を用いる場合は、一度洗濯処理を施したものを用いると当該車輌用バッグ1を洗濯したときに縮み難いためより好ましい。
袋体3のサイズとしては、特に限定されず、利用者の体型や使用態様、又は掛ける対象が車椅子なのか自転車なのか等を適宜考慮して決定される。例えば、当該車輌用バッグ1を車椅子のハンドルに掛けて使用する場合は、車椅子の左右のハンドル間の寸法にもよるが、当該車輌用バッグ1を平置きする等して袋体3の開口部2を閉状態とした場合における前縁5又は後縁6の両端間距離(D1)として30cm以上50cm以下が好ましく、35cm以上45cm以下がより好ましい。袋体3の上記距離(D1)が30cm未満の場合は、袋体3のサイズが小さくなり、ひいてはループ部4の長さ(L)も短くなることにより、当該車輌用バッグ1を車椅子のハンドルに掛けた場合、ループ部4が左右に引っ張られ過ぎて当該車輌用バッグ1の中身を出し入れし難くなるおそれがある。一方、袋体3の上記距離(D1)が50cmを超えると、当該車輌用バッグ1の両端部分が車椅子のタイヤと接触し、安全な走行が妨げられるおそれがある。
袋体3の深さとしては、特に限定されず、20cm以上40cm以下が好ましく、25cm以上35cm以下がより好ましい。袋体3の深さが20cm未満の場合は、袋体3としての充分な容量を確保できなくなるおそれがあり、一方、袋体3の深さが40cmを超えると、例えば、当該車輌用バッグ1を車椅子のハンドルに掛けた場合において、袋体3の下端が車椅子のタイヤ部分に接触する恐れや、車椅子の利用者が車椅子に座ったままの状態で、後ろ手にバッグの中身を取り出そうとする場合に、バッグの底部7まで手が届かなくなるおそれがある。
袋体3は底部7を有する。底部7は、袋体3の底の部分であり、長手方向に長径を有する形状に形成されていることが好ましい。このような底部7の形状としては、略直線状(マチがないもの)のものや、一定の形状を有するもの(いわゆるマチがあるもの)が挙げられる。底部7として一定の形状を有する場合、その形状は長手方向の長径を有するものが好ましく、このような形状としては、例えば、略長方形や楕円等が挙げられる。底部7は、底部7の長径と袋体3の前縁5又は後縁6とが略平行となるように構成される。その結果、例えば、車椅子等の車輌のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けた場合、袋体3の底部7の長径がハンドルの向きに対して略平行に位置し、介添え者や利用者の邪魔にならない。
底部7が一定の形状を有するもの(いわゆるマチがあるもの)の場合、底部7の幅の長さ(いわゆるマチの幅の長さ)としては、1cm以上15cm以下が好ましく、5cm以上10cm以下がより好ましい。底部7の幅の長さが1cm未満の場合は、袋体3として充分な容量を確保できなくなるおそれがあり、一方、底部7の幅の長さが15cmを超えると、当該車輌用バッグ1の厚みが厚くなり過ぎることにより、例えば、車椅子等のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けた場合に、車椅子を押す介添え者等の邪魔になるおそれが生じる。
ループ部4は、袋体3の前縁5及び後縁6の左右対象位置に、かつ前縁5及び後縁6の間に架け渡されるように配設されている。ループ部4の取り付け位置は、前縁5への取り付け位置と後縁6への取り付け位置とが同一でもよいし、異なっていてもよい。前縁5への取り付け位置と後縁6への取り付け位置とが異なっている場合は、車椅子等のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けたときのループ部4の捻れにより生じる力がより強いものとなる。このように取り付けられるループ部4を、前縁5のループ部4の部分と後縁6のループ部の部分とが交差するように、右回りもしくは左回りに捻りながら車椅子等のハンドルに掛けることによって、ループ部4の捻れによって生じる力が当該車輌用バッグ1の開口部2を閉じる方向に、つまり開口部2を閉状態とするように働く。その結果、袋体3の中身を外部から視認され難くすることができる。
ループ部4は帯状体に形成され、その幅方向が袋体3の前縁5及び後縁6と略平行となるように配設されていることが好ましい。ループ部4が帯状体からなり、その幅方向が袋体3の前縁5及び後縁6と略平行となるように配設されることにより、当該車両用バッグ1を車椅子等のハンドルに掛けた場合に生じるループ部4の捻れが、当該車両用バッグ1の開口部2を閉じる方向により効果的に働く。
上記ループ部4における、前縁5及び後縁6からの延出長さの半分(L)の幅(W)に対する比(L/W)としては1以上5以下が好ましく、1.5以上4.5以下がより好ましく、3以上4以下がさらに好ましい。上記比(L/W)が1未満の場合は、ループ部4が短くなることにより車椅子等のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛け難くなり、また、捻れにより生じる力が袋体3の開口部2を閉じ過ぎて、中身を出し入れし難くなるおそれがある。一方、上記比(L/W)が5を超える場合は、ループ部4が長くなり過ぎて、開口部2を閉じるだけの充分な捻れを生じないおそれがある。また、上記比(L/W)が5を超える場合は、ループ部4が長くなることで、当該車輌用バッグ1の底部7が車椅子の車輪部分と接触するおそれや、車椅子の利用者が車椅子に座ったままの状態で後ろ手にバッグの中身を取り出そうとする場合に、袋体3の底部7まで手が届かなくなるおそれがある。特に、当該車輌用バッグ1を車椅子のハンドルに掛けて使用する場合には、車椅子の利用者が車椅子に座ったままの状態で後ろ手に袋体3の中身を取り出すことができるように、袋体3の底部7まで利用者の手が届くような構成とするように配慮することが好ましい。
また、上記ループ部4における、前縁5及び後縁6の両端間距離(D1)に対する一対のループ部4の間の距離(D2)の比(D2/D1)としては、5/8以上7/8以下が好ましく、5/8以上6/8以下がより好ましく、2/3がさらに好ましい。上記比(D2/D1)が5/8未満の場合は、一対のループ部4の間の距離(D2)が短くなることにより、前縁5及び後縁6の両端まで開口部2を充分に閉じることができなくなるおそれがある。一方、上記比(D2/D1)が7/8を超える場合は一対のループ部4の間の距離(D2)が長くなることにより、上記とは逆に前縁5及び後縁6の中央部分を充分に閉じることができなくなるおそれがある。
ループ部4の材質は、一般的にバッグに用いられる材質であって車椅子等のハンドルに掛けたときに捻れを生じるものであればよく、例えば綿、麻、毛、絹、皮等の天然素材、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル等の合成素材等が挙げられる。中でも、耐久性に優れ、適度な剛性と柔軟性を有し、車椅子等のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けた場合に捻れによる力が生じやすいポリエステルが好ましい。
また、当該車輌用バッグ1の利用者の体型や使用態様に合わせて、ループ部4の長さを適切な長さに調節できるような長さ調節部材を取り付けてもよい。このような長さ調節部材としては、例えば、数段階に穴の開いているベルトタイプのものや、穴の開いていないベルトタイプ、又は面ファスナー等の一般的な調節部材を適宜用いればよい。
また、ループ部4には、車椅子等のハンドルからの滑り落ちを防ぐために、摩擦抵抗の大きい樹脂製のフィルム等の滑り止め加工が付されていてもよい。
当該車輌用バッグ1によれば、例えば、図4のように、車椅子等のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けた場合、利用者や介添え者等の邪魔にならず、また、ループ部4が捻れることにより開口部2を閉じる力が生じるため、袋体3に蓋や留め具が取り付けられていなくてもバッグの中身が外部から視認されにくく、内容物の出し入れを非常にスムーズに行うことができる。
当該車輌用バッグ1は、このように特別な留め具を必要とすることなく開口部2が自然と閉じる構造となっているが、ボタン、面ファスナー等の留め具を開口部2に取り付けてもよい。このような留め具を備えることにより、内容物の体積が大きい場合や、確実に開口部2を閉じたいときにも対応することができる。
また、図4では、当該車輌用バッグ1を車椅子に掛けた場合が示されているが、本発明はこのような使用態様に限られず、車椅子と同様のハンドルを有する他の乗り物、例えば自転車やベビーカー等にも適用可能である。特に、自転車のハンドルに当該車輌用バッグ1を掛けた場合には、自転車と運転者の間に当該車輌用バッグ1が位置することにより、いわゆるひったくり防止等の防犯効果も期待できる。
図5の車輌用バッグ9は、開口部2を有する袋体3と、一対のループ部4と、ループ部4とは別のループ状の一対の持ち手10とを備えている。開口部2、袋体3及びループ部4は、図1の車輌用バッグ1と同様のものであるため同一番号を付して説明を省略する。
上記ループ状の一対の持ち手10は、上述したループ部4とは別に、袋体3の前縁5及び後縁6にそれぞれ取り付けられている。
上記ループ状の一対の持ち手10の材質は、上記ループ部4と同様の材質を問題なく利用可能である。中でも、洗濯等の取り扱いが容易で耐久性に優れる点においてポリエステルが好ましい。
上記ループ状の一対の持ち手10のサイズとしては、特に限定されず、使用態様やデザイン等を適宜考慮して決定すればよい。例えば、ループ状の一対の持ち手10の長さは、片手で握って使用する場合や、腕に掛けて使用する場合においても適用可能な長さに決定することが好ましい。
上記ループ状の一対の持ち手10の幅としては、一般的なバッグの持ち手の幅であれば特に限定されず、例えば、2cm以上4cm以下とすること等が挙げられる。ループ状の一対の持ち手10の幅が2cm未満の場合は、持ち手としての十分な耐久性が得られないおそれがあり、一方、4cmを超えると、幅が広すぎることにより、持ち手を片手で握って使用する場合において、握り難くなるおそれが生じる。
また、上記ループ状の一対の持ち手10は、使用しないときは、袋体3の内側部分に収容可能に構成されていてもよい。このようにループ状の一対の持ち手10を不使用時には袋体3の内部に収容することによって、不用意にどこかに引っかけたりするおそれが軽減され、使用上の安全性が向上するとともに、外観上もすっきりと見せることができる。ループ状の一対の持ち手10の収容方法としては、図6に示すように、袋体3の内側部分に折り曲げて収容可能とする方法や、ループ状の一対の持ち手10の付け根部分に収容ポケットを設置して、必要時にのみループ状の一対の持ち手10をスライドさせて袋体3の収容ポケットから引き出す方法等が挙げられる。
なお、当該車輌用バッグは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、開口部は、前縁及び後縁からなるものに限定されず、前縁及び後縁間にマチ等を有してもよい。つまり、袋体が、前縁を有する前部材と後縁を有する後部材との重ね合わせの形態に限定されず、前部材及び後部材間に折り畳み可能なマチ部を有する構造でも可能であり、上述のような掛合時の閉止作用を奏することができる。
本発明の車輌用バッグは、袋体の開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されていることにより、車椅子のハンドルにループ部を掛けた場合には、開口部が自然に閉じる。このため、バッグの中身が外部から視認し難く、利用者はバッグの中身を容易に出し入れすることができ、また介添え者の邪魔にもならないため、車椅子の利用者の携行品を持ち運ぶバッグとして好適に用いることができる。また、車椅子だけではなく、当該車輌用バッグを自転車に用いる場合には防犯効果が期待でき、ベビーカー等の同様のハンドルにも適用可能である。
1 車輌用バッグ
2 開口部
3 袋体
4 ループ部
5 前縁
6 後縁
7 底部
8 端部
9 車輌用バッグ
10 持ち手
D1 前縁及び後縁の両端間距離
D2 一対のループ部間距離
L ループ部の前縁及び後縁からの延出長さの半分
W ループ部の幅
2 開口部
3 袋体
4 ループ部
5 前縁
6 後縁
7 底部
8 端部
9 車輌用バッグ
10 持ち手
D1 前縁及び後縁の両端間距離
D2 一対のループ部間距離
L ループ部の前縁及び後縁からの延出長さの半分
W ループ部の幅
Claims (5)
- 開口部を有する袋体と、この袋体を車輌のハンドルに掛合するための一対のループ部とを備える車輌用バッグであって、
上記開口部が閉状態で重合する前縁及び後縁を有し、
上記一対のループ部が前縁及び後縁の左右対象位置に、かつ前縁及び後縁間に架け渡されるよう配設されていることを特徴とする車輌用バッグ。 - 上記ループ部が帯状体からなり、その幅方向が前縁及び後縁と略平行に位置する請求項1に記載の車輌用バッグ。
- 上記ループ部の前縁及び後縁からの延出長さの半分(L)の幅(W)に対する比(L/W)が1以上5以下である請求項2に記載の車輌用バッグ。
- 上記前縁及び後縁の両端間距離(D1)に対する一対のループ部間距離(D2)の比(D2/D1)が5/8以上7/8以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車輌用バッグ。
- 上記前縁及び後縁にループ状の一対の持ち手が配設されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車輌用バッグ。
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