JP2011219518A - プロピレン系樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

プロピレン系樹脂フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明性を有するプロピレン系樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】プロピレン系重合体、下式の金属塩と高級脂肪酸Al塩の組成物による。
Figure 2011219518

【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレン系樹脂フィルムおよびその製造方法に関し、特に優れた透明性を有し、かつ臭気の改善されたプロピレン系樹脂フィルムおよびその製造方法に関する。
近年、プロピレン系樹脂フィルムに関する要求性能は、ますます高くなっており、優れた透明性を有するものが強く求められている。包装用途向けの分野等においては、内容物が鮮明に透視できないと商品としての価値がアピールしにくいことから高透明のものが求められている。
プロピレン系樹脂フィルムの製造方法には、キャスト法、インフレーション法、延伸法等があり、フィルムとしての使用形態や要求性能に応じて適宜選択的に用いられている。しかし、透明用途に使用する場合には、プロピレン系重合体のみでは、十分な光学性能を発揮させることが通常困難であり、従ってプロピレン系重合体自体のみの性能で高透明フィルムの達成を目指すのには限界があり、造核剤や中和剤などを種々組み合わせた添加剤配合によって性能の補完が行われてきた。
例えば、プロピレン系重合体の透明性を改良する造核剤として、有機リン酸系造核剤(特許文献1)やソルビトール系透明造核剤(特許文献2)等が広く一般的に使用されている。
しかしながら、ソルビトール系造核剤を用いたフィルムは、透明性に優れるもののソルビトール系造核剤特有の臭気による臭気汚染が問題であり、フィルム成形時においても臭気の発生による環境の悪化や添加剤がロールを汚染し良好な品質を得るための清掃作業が不可欠となり、連続製膜困難による生産性の低下問題があった。また、有機リン酸系造核剤を添加したものは、ソルビトール系造核剤ほどの臭気は無いものの、透明性を十分に発現することが困難であるという欠点を有している。有機リン酸系造核剤の透明性を向上させるため、例えば有機リン酸系造核剤とハイドロタルサイト化合物と脂肪酸アルカリ土類金属塩とを併用させる方法(特許文献3)などが提案されているが、後述の実施例にて明らかなとおりその効果は不十分なものであった。
特に食品包装の用途においては、臭気の問題は致命的であり、高透明で臭気のないプロピレン系樹脂フィルムが強く求められている。ポリプロピレンの透明性改良目的のためには、株式会社ADEKA製の有機リン酸系の透明核剤である商品名アデカスタブNA−21が通常良く用いられるが、米国においてはアメリカ食品医薬品局(FDA)の安全性基準によりその使用が制限され、100℃以上の加熱殺菌処理を要する食品包装向けには使用できないという問題がある。
したがって、新たな手法により低臭気であって、優れた透明性をもつ、バランスの取れたプロピレン系樹脂フィルムが強く望まれていた。
特開昭58−1736号公報 特開昭53−117044号公報 特開平5−43746号公報
本発明の目的は、透明性に優れ、臭気の問題がないプロピレン系樹脂フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、プロピレン系重合体に対し、特定の造核剤と特定の脂肪酸金属塩をそれぞれ特定量を組合わせて用いることにより、格段に高い透明性と、低臭気性に優れたプロピレン系樹脂フィルムになり得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、下記一般式(1)で示されるリン酸エステル金属塩系造核剤(B)0.01〜0.5重量部と高級脂肪酸アルミニウム塩(C)0.01〜0.5重量部を含有するプロピレン系樹脂組成物からなることを特徴とするプロピレン系樹脂フィルムが提供される。
Figure 2011219518
(式(1)において、Rは水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属原子又はアルミニウム原子を表し、pは1又は2を表し、qはMがアルカリ金属原子のときは0を表し、Mがアルミニウム原子のときは1又は2を表す。)
が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、フィルムの厚さが5μm以上200μm未満であることを特徴とするプロピレン系樹脂フィルムが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明におけるプロピレン系樹脂組成物を、インフレーション成形することを特徴とするプロピレン系樹脂フィルムの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、インフレーション成形が、チューブ状フィルムを外部および/または内部から空気冷却する空冷インフレーション成形であるプロピレン系樹脂フィルムが提供される。
本発明のプロピレン系樹脂フィルムは、プロピレン系重合体(A)100重量部に対して前記一般式(1)で示されるリン酸エステル金属塩系造核剤(B)を0.01〜0.5重量部、これに高級脂肪酸アルミニウム塩(C)を0.01〜0.5重量部を併せて配合したプロピレン系樹脂組成物を用いることにより、低臭気で、従来のポリプロピレン組成物では実現しえなかった高い透明性を有することができる。
そして、本発明のプロピレン系樹脂フィルムは、透明性に優れ、臭気が改善されたものであり、包装用途に用いることにより高級感を与え、内容物の商品価値を高めることができる。また、成形時に発生する臭気が抑制され環境の改善により連続製膜が可能になり生産効率の改善に大きく寄与することができる。
特に、インフレーション成形、特に空冷インフレーション成形を用いることにより、従来以上の高透明なポリプロピレンフィルムを容易に製造できる製造方法を提供することができる。
以下、本発明のプロピレン系樹脂フィルムに用いるプロピレン系樹脂組成物の各構成成分及びプロピレン系樹脂フィルムの製造法について、詳細に説明する。
[I]プロピレン系樹脂組成物を構成する成分
(1)プロピレン系重合体(A)
プロピレン系樹脂組成物で用いられるプロピレン系重合体(A)は、プロピレン単独重合体であっても、プロピレン系共重合体であっても、あるいはこれらの混合物であってもよい。
プロピレン系共重合体は、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体であり、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもどちらでも良いが、透明性の観点からランダム共重合体が望ましい。共重合に用いられるα−オレフィンは、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンがあげられ、例えばエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等を好ましく例示できる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは一種類でも二種類以上用いてもよい。これらのうちエチレン、ブテン−1がより好適であり、特に好ましくはエチレンである。
具体的な共重合体の例を挙げると、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1共重合体、プロピレン−オクテン−1共重合体等を例示できる。このうちプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体が特に好ましい。プロピレンと共単量体であるα−オレフインの量の構成割合は、モル比で70〜99/30〜1であることが好ましい。通常は、α−オレフィン量は、0.05〜10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%程度が好ましい。勿論重合段階で、EPRのようなゴム成分をソフトセグメントとして、ポリプロピレン主体の結晶相からなるハードセグメントへ導入した、いわゆるポリプロピレン系重合体アロイも使用できる。
プロピレン系重合体または共重合体(A)のガラス転移温度は、−100〜20℃のものが好ましく、また、このようなプロピレン系重合体は、二種以上混合して使用してもよい。
本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)の230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)は、特に制限はないが、1〜50g/10分が望ましい。メルトフローレートが1g/10分を著しく下回ると、押出成形時に押出負荷が増大し、さらには表面の平滑性が損なわれ、成形品の外観が悪化する恐れがあり、逆に、50g/10分を著しく上回ると、本発明で用いられるリン酸エステル金属塩系造核剤(B)あるいは高級脂肪酸アルミニウム塩(C)のプロピレン系重合体(A)への均一分散性が悪化して透明性が発現しにくくる恐れがあり、さらにはフィルム成形時の成形安定性が損なわれやすくなる。
(i)プロピレン系重合体(A)を得るために用いられる触媒
本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)を得るために用いられる触媒は、特に限定されるものではなく、公知の触媒が使用可能である。例えば、チタン化合物と有機アルミニウムを組み合わせた、いわゆるチーグラー・ナッタ触媒、あるいは、メタロセン触媒が使用できる。公知の触媒の中でもメタロセン触媒を使用することがより好ましい。
メタロセン触媒を用いて得られたプロピレン系重合体は、チーグラー・ナッタ触媒を用いて得られたプロピレン系重合体に比べ、分子量分布の指標の一つである、ゲルパーミエーション(GPC)法により測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnが小さくなる傾向があることが既に広く知られている。例えばGPCで測定をした重量平均分子量(Mw)が5,000〜40,0000の程度、数平均分子量3,000〜300,000程度の領域のものの例で見れば、チーグラー触媒のポリプロピレン系重合体は、Mw/Mnは、約3〜12、メタロセン触媒のポリプロピレンは、約2、約2.4のような、約2〜6程度のものが多い。
分子量分布が狭いということは、溶媒抽出量が少ないということ、いわゆるアタックチックプロピレン、或いは低分子量副生物が少ないということであるから、製品のブロッキング性が低いばかりでなく、ポリプロピレン系重合体系包装用フィルムの透明性改良のための改質剤の作用に比較的有利に作用することが予測できる。
Mw/Mnが、4、6、8、10と大きくなるということは、分子量の大きな成分と小さな成分がそれぞれより多く存在することを意味しており、結晶化に至る分子の運動性が異なる成分がより多く存在すると言える。結晶化挙動が分子の運動性の影響を大きく受けることを考慮すると、分子量分布の広いプロピレン系重合体からは、分子量分布の狭いプロピレン系重合体に比べ、より広い結晶性分布が生じるものと予測される。結果として結晶質部と非晶質部の屈折率に違いにより、半透明に成り易いことが予測されるので、本発明に用いられる造核剤や脂肪酸アルミニウム塩の機能を最大限に発揮する為には、ポリプロピレン系重合体は、Mw/Mnを小さくすることが有利である。ポリプロピレン系重合体の製造段階の重合方法までを考慮すれば、メタロセン触媒重合によるものがフィルムにおいて、耐ブロッキング性、透明性、光沢の面で有利であることが予測される。
このような、意味で、本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)としては、Mw/Mnは2〜10、より好ましくは、2〜8、さらに好ましくは2〜4程度のものが好ましい。このような範囲のものは、透明性においても優れており、特に造核剤(B)および脂肪酸アルミニウム塩(C)の機能を高めるにおいても有利に作用する。
チーグラー触媒としては、三塩化チタン、四塩化チタン、トリクロロエトキシチタン等のハロゲン化チタン化合物、前記ハロゲン化チタン化合物とハロゲン化マグネシウムに代表されるマグネシウム化合物との接触物等の遷移金属成分とアルキルアルミニウム化合物又はそれらのハロゲン化物、水素化物、アルコキシド等の有機金属成分との2成分系触媒、更にそれらの成分に窒素、炭素、リン、硫黄、酸素、ケイ素等を含む電子供与性化合物を加えた3成分系触媒が挙げられる。
メタロセン触媒としては、(i)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物(いわゆるメタロセン化合物)と、(ii)メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒と、必要により、(iii)有機アルミニウム化合物とからなる触媒であり、公知の触媒はいずれも使用できる。メタロセン化合物は、好ましくはプロピレンの立体規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物であり、より好ましくはプロピレンのアイソ規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物である。
このようなメタロセン化合物(i)としては、例えば、特開昭60−35007号、特開昭61−130314号、特開昭63−295607号、特開平1−275609号、特開平2−41303号、特開平2−131488号、特開平2−76887号、特開平3−163088号、特開平4−300887号、特開平4−211694号、特開平5−43616号、特開平5−209013号、特開平6−239914号、特表平7−504934号、特開平8−85708号の各公報に開示されており、これらに記載されたものはいずれも好ましく使用できる。
更に、具体的には、メチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン1,2−(4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−メチル−4−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−メチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−(1−フェニル−3−メチルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(フルオレニル)t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4,(1−ナフチル)−インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(3−フルオロビフェニリル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物が好ましく例示できる。
上記において、ジルコニウムをチタニウム、ハフニウムに置き換えた化合物も同様に使用できる。また、ジルコニウム化合物とハフニウム化合物等の混合物を使用することもできる。また、クロリドは他のハロゲン化合物、メチル、イソブチル、ベンジル等の炭化水素基、ジメチルアミド、ジエチルアミド等のアミド基、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシド基、ヒドリド基等に置き換えることが出来る。
これらの内、インデニル基あるいはアズレニル基を珪素あるいはゲルミル基で架橋したメタロセン化合物が特に好ましい。
また、メタロセン化合物は、無機または有機化合物の担体に担持して使用してもよい。担体としては、無機または有機化合物の多孔質化合物が好ましく、具体的には、イオン交換性層状珪酸塩、ゼオライト、SiO、Al、シリカアルミナ、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO、等の無機化合物、多孔質のポリオレフィン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、オレフィン−アクリル酸共重合体等からなる有機化合物、またはこれらの混合物が挙げられる。
メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒(ii)としては、有機アルミニウムオキシ化合物(たとえば、アルミノキサン化合物)、イオン交換性層状珪酸塩、ルイス酸、ホウ素含有化合物、イオン性化合物、フッ素含有有機化合物等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物(iii)としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が好ましく挙げられる。
(ii)プロピレン系重合体の製造方法
プロピレン系重合体の製造方法としては、上記触媒の存在下に、不活性溶媒を用いたスラリー法、溶液法、実質的に溶媒を用いない気相法や、あるいは重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等が挙げられる。
例えば、スラリー重合法の場合には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素又は液状モノマー中で行うことができる。重合温度は、通常−80〜150℃であり、好ましくは40〜120℃である。重合圧力は、1〜60気圧が好ましく、また得られるプロピレン系重合体の分子量の調節は、水素もしくは他の公知の分子量調整剤で行うことができる。重合は連続式又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられている条件でよい。さらに重合反応は一段で行ってもよく、多段で行ってもよい。
(2)造核剤(B)
本発明において用いられるリン酸エステル金属塩系造核剤(B)は、下記一般式(1)で表される芳香族リン酸エステル金属塩系造核剤である。リン酸エステル金属塩系造核剤(B)は、1種類のものを単独で、或いは複数種類のものを併用することも出来る。
Figure 2011219518
式(1)において、Rは水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。Rで示される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第2ブチル、イソブチルなどが挙げられる。
及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜12のアルキル基を表す。R及びRで示される炭素原子数1〜12のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、第3オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、第3ドデシルなどが挙げられる。
Mは、アルカリ金属原子またはアルミニウム原子である。アルカリ金属原子としては、Na、K、Li等が好ましく挙げられ、Mとしては、Na、K、Liまたはアルミニウム原子が特に好ましい。pは1又は2を表し、qはMがアルカリ金属原子のときは0を表し、Mがアルミニウム原子のときは1又は2を表す。
式(1)で表されるリン酸エステル金属塩系造核剤のうち、好ましいものとしては、例えば、R:H、R:t−ブチル基、R:t−ブチル基のものが挙げられる。
また、MはNaであることが最も好ましい。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス−(2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート)、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−m−ブチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェート、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フオスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム−トリス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェル)フォスフェート]およびアルミニウム−トリス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、が挙げられ、これらの中ではナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートが特に好ましい。
芳香族リン酸エステル金属塩の合成方法は特に限定されるものではなく、公知のいかなる方法により合成されたものでもよい。
リン酸エステル金属塩系造核剤(B)のうち市販されているものとしては、例えばアデカ(株)製のアデカスタブNA−11、NA−21、NA−71等が好ましく使用でき、これらは単独であるいは混合して使用することができる。
造核剤(B)の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、0.01〜0.5重量部であり、0.01重量部未満であると透明性を十分に発揮させることが困難であり、また、0.5重量部を超えると、透明性が低下していく傾向となり、透明性を十分に発揮できなくなる。造核剤(B)の好ましい配合量は、0.03〜0.2重量部である。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂組成物には、造核剤(B)以外に、他の造核剤として、ソルビトール系造核剤、芳香族燐酸エステル類、タルクなど既知の造核剤を添加することができ、造核剤の組み合わせ次第で相乗効果を期待できる場合がある。
しかしながら、前記式(1)で示される造核剤(B)以外の造核剤は、得られるフィルムの透明性が劣りやすく、更には、透明性に与える成形条件の依存性が大きくなりやすく、容易に透明性の高いポリプロピレン系フィルムを製造することは難しい傾向にある。
(3)高級脂肪酸アルミニウム塩(C)
本発明で用いられるプロピレン系樹脂組成物においては、上記リン酸エステル金属塩系造核剤(B)に高級脂肪酸アルミニウム塩(C)を組み合わせて配合することが必要である。
高級脂肪酸アルミニウム塩として、好ましくは炭素数8〜30の飽和脂肪酸のアルミニウム塩を挙げることができる。脂肪酸として、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、モンタン酸等を挙げることができる。脂肪酸の炭素数が小さい場合には臭気移行防止性能が不充分となり、炭素数が大き過ぎる場合には造核助剤効果が不充分となる傾向がある。好ましい高級脂肪酸アルミニウム塩として、炭素数が12〜26の飽和高級脂肪酸のアルミニウム塩、たとえば、ミリスチン酸アルルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウムが好ましく、特にはステアリン酸アルミニウムが好ましい。
また、高級脂肪酸アルミニウム塩(C)としては、モノ、ジあるいはトリ塩のいずれであってもよく、またこれらの混合物であってもよい。
高級脂肪酸アルミニウム塩(C)の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、0.01〜0.5重量部の範囲であり、好ましくは0.02〜0.2重量部の範囲であることがより好ましい。配合量が0.5重量部を超えると、ブリードアウトの原因にもなり透明性を悪化させる。一方、0.01重量部より少ない場合、造核剤が分散されにくくなり、ブツ(フィッシュアイ)が発生しやすくなるので好ましくない。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂組成物には、高級脂肪酸アルミニウム塩(C)以外に、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの金属脂肪酸塩、ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製商品名)等のマグネシウムアルミニウム複合水酸化物塩、ミズカラック(水沢化学(株)製商品名)等のリチウムアルミニウム複合水酸化物塩など既知の中和剤として使用されるものを添加することができ、組み合わせて併用することで効果を期待できる場合があるが、リン酸エステル金属塩系造核剤(B)との組合せにおいての併用は、得られるフィルムの透明性が劣りやすく、更には、透明性に与える成形条件の依存性が大きくなりやすく、容易に透明性の高いポリプロピレン系フィルムを製造することは難しい傾向にある。
(4)その他の成分
本発明のプロピレン系樹脂フィルムに用いられる樹脂組成物には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤、エラストマー等を挙げることができる。
上記各種添加剤について、以下に詳細に述べる。
(i)酸化防止剤
酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤の具体例としては、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸などを挙げることができる。
また、燐系酸化防止剤の具体例としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノニルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどを挙げることができる。
さらに、硫黄系酸化防止剤の具体例としては、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)などを挙げることができる。
これら酸化防止剤は、本目的の効果を損なわない範囲で、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
酸化防止剤の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、通常0.01〜1.0重量部、好ましくは0.02〜0.5重量部、より好ましくは0.05〜0.1重量部であり、配合量が上記範囲未満では、熱安定性の効果が得られにくく、フィルムを製造する際に劣化が起こり、ヤケとなってフィッシュアイの原因となる。また、上記範囲を超えると、それ自体が異物となってフィッシュアイの原因となりやすく好ましくない。
(ii)アンチブロッキング剤
アンチブロッキング剤としては、通常平均粒子径が1〜7μmであり、好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは1〜4μmのものを使用するのが好ましい。平均粒子径が1μm未満では、得られるフィルムの滑り性、開口性が劣り好ましくない。一方、7μmを超えると、透明性、傷つき性が著しく劣り好ましくない。ここで平均粒子径は、コールターカウンター計測による値である。
アンチブロッキング剤の具体例としては、たとえば無機系としては、合成または天然のシリカ(二酸化珪素)、ケイ酸マグネシウム、アルミノシリケート、タルク、ゼオライト、硼酸アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、燐酸カルシウム等が使用される。
また、有機系としては、ポリメチルメタクリレート、ホリメチルシリルトセスキオキサン(シリコーン)、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド(ユリア樹脂)、フェノール樹脂等を用いることができる。
特に合成シリカ、ポリメチルメタクリレートが分散性、透明性、耐ブロッキング性、傷つき性のバランスの点から好適である。
また、アンチブロッキング剤は、表面処理されたものを用いてもよく、表面処理剤としては、界面活性剤、金属石鹸、アクリル酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸等の有機酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、フッソ樹脂、シランカップリング剤、ヘキサメタリン酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、トリメタリン酸ソーダ等の縮合リン酸塩等を用いることができ、特に有機酸処理、なかでもクエン酸処理されたものが好適である。処理方法は、特に限定されるものではなく、表面噴霧、浸漬等公知の方法を採用することができる。
アンチブロッキング剤は、いかなる形状であってもよく球状、角状、柱状、針状、板状、不定形状等任意の形状とすることができる。
これらアンチブロッキング剤は、本目的の効果を損なわない範囲で、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
アンチブロッキング剤を配合する場合の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、通常0.01〜1.0重量部であり、好ましくは0.05〜0.7重量部、より好ましくは0.1〜0.5重量部である。配合量が上記範囲未満では、フィルムのアンチブロッキング性、滑り性、開口性が劣りやすくなる。上記範囲を超えると、フィルムの透明性を損ない、また、それ自体が異物となってフィッシュアイの原因となり好ましくない。
(iii)スリップ剤
スリップ剤としては、モノアマイド類、置換アマイド類、ビスアマイド類等が挙げられ、1種又は2種以上組み合わせて、使用することができる。
モノアマイド類の具体例としては、飽和脂肪酸モノアマイドとして、ラウリン酸アマイド、パルチミン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ベヘニン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド等が挙げられる。
また、不飽和脂肪酸モノアマイドとしては、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リシノール酸アマイド等が挙げられる。
また、置換アマイド類の具体例としては、N−ステアリルステアリン酸アマイド、N−オレイルオレイン酸アマイド、N−ステアリルオレイン酸アマイド、N−オレイルステアリン酸アマイド、N−ステアリルエルカ酸アマイド、N−オレイルパルチミン酸アマイド等が挙げられる。
さらに、ビスアマイド類の具体例としては、飽和脂肪酸ビスアマイドとして、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アマイド、N,N’−ジステアリルセパシン酸アマイドなどが挙げられる。
また、不飽和脂肪酸ビスアマイドとしては、エチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アマイド、N,N’−ジオレイルセパシン酸アマイドなどが挙げられる。
さらに、芳香族系ビスアマイドとしては、m−キシリレンビスステアリン酸アマイド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アマイドなどが挙げられる。
これらの中では、特に、脂肪酸アマイドが好ましく、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、ベヘニン酸アマイドが特に好適に使用される。
スリップ剤を配合する場合の配合量としては、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、通常0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.7重量部、より好ましくは0.1〜0.4重量部である。上記範囲未満では、開口性や滑り性が劣り易くなる。上記範囲を超えると、スリップ剤の浮き出しが過剰となり、フィルム表面にブリードし透明性が悪化しやすい。
(iv)光安定剤
光安定剤としては、ヒンダードアミン系安定剤が好適に使用され、従来公知のピペリジンの2位および6位の炭素に結合しているすべての水素がメチル基で置換された構造を有する化合物が特に限定されることなく用いられるが、具体的には、以下のような化合物が好ましく用いられる。
具体例としては、琥珀酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]などを挙げることができる。
これらのヒンダードアミン系安定剤は、本目的の効果を損なわない範囲で、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
ヒンダードアミン系安定剤を配合する場合の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、通常0.005〜2重量部、好ましくは0.01〜1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.5重量部とするのが望ましい。
ヒンダードアミン系安定剤の含有量は、0.005重量部未満であると、耐熱性、耐老化性等の安定性の向上効果がなく、2重量部より多いと、それ自体が異物となってフィッシュアイの原因となり好ましくない。
(v)帯電防止剤
帯電防止剤としては、従来から静電防止剤または帯電防止剤として使用されている公知のものであれば、特に限定されることなく使用でき、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸またはロジン酸セッケン、N−アシルカルボン酸塩、エーテルカルボン酸塩、脂肪酸アミン塩等のカルボン酸塩;スルホコハク酸塩、エステルスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩等のスルホン酸塩;硫酸化油、硫酸エステル塩、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、硫酸エーテル塩、硫酸アミド塩等の硫酸エステル塩;リン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩、リン酸エーテル塩、リン酸アミド塩等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
上記カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩等のアミン塩;アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、テトラアルキルアンモニウム塩、N,N−ジ(ポリオキシエチレン)ジアルキルアンモニウム塩、N−アルキルアルカンアミドアンモニウムの塩等の第4級アンモニウム塩;1−ヒドロキシエチル−2−アルキル−2−イミダゾリン、1−ヒドロキシエチル−1−アルキル−2−アルキル−2−イミダゾリン等のアルキルイミダゾリン誘導体;イミダゾリニウム塩、ピリジニウム塩、イソキノリニウム塩などが挙げられる。
上記非イオン性界面活性剤としては、アルキルポリオキシエチレンエーテル、p−アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル等のエーテル形;脂肪酸ソルビタンポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸ソルビトールポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸グリセリンポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル形;脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、モノグリセリド、ジグリセリド、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、2価アルコールエステル、ホウ酸エステル等のエステル形;ジアルコールアルキルアミン、ジアルコールアルキルアミンエステル、脂肪酸アルカノールアミド、N,N−ジ(ポリオキシエチレン)アルカンアミド、アルカノールアミンエステル、N,N−ジ(ポリオキシエチレン)アルカンアミン、アミンオキシド、アルキルポリエチレンイミン等の含窒素形などが挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、モノアミノカルボン酸、ポリアミノカルボン酸等のアミノ酸形;N−アルキルアミノプロピオン酸塩、N,N−ジ(カルボキシエチル)アルキルアミン塩等のN−アルキル−β−アラニン形;N−アルキルベタイン、N−アルキルアミドベタイン、N−アルキルスルホベタイン、N,N−ジ(ポリオキシエチレン)アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン等のベタイン形;1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシ−1−ヒドロキシエチル−2−アルキル−2−イミダゾリン、1−スルホエチル−2−アルキル−2−イミダゾリン等のアルキルイミダゾリン誘導体などが挙げられる。
これらの中では、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が好ましく、中でもモノグリセリド、ジグリセリド、ホウ酸エステル、ジアルコールアルキルアミン、ジアルコールアルキルアミンエステル、アミド等のエステル形または含窒素形の非イオン性界面活性剤;ベタイン形の両性界面活性剤が好ましい。
なお、帯電防止剤としては、市販品を使用することができ、例えば、エレクトロストリッパーTS5(花王(株)製、商標、グリセリンモノステアレート)、エレクトロストリッパーTS6(花王(株)製、商標、ステアリルジエタノールアミン)、エレクトロストリッパーEA(花王(株)製、商標、ラウリルジエタノールアミン)、エレクトロストリッパーEA−7(花王(株)製、商標、ポリオキシエチレンラウリルアミンカプリルエステル)、デノン331P(丸菱油化(株)製、商標、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート)、デノン310(丸菱油化(株)製、商標、アルキルジエタノールアミン脂肪酸モノエステル)、レジスタットPE−139(第一工業製薬(株)製、商標、ステアリン酸モノ&ジグリセリドホウ酸エステル)、ケミスタット4700(三洋化成(株)製、商標、アルキルジメチルベタイン)、レオスタットS(ライオン(株)製、商標、アルキルジエタノールアミド)などが挙げられる。
帯電防止剤を配合する場合の配合量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部、さらに好ましくは0.1〜0.8重量部、もっとも好ましくは0.2〜0.5重量部である。これら帯電防止剤は、本目的の効果を損なわない範囲で、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。帯電防止剤の配合量が0.01重量部未満では、表面固有抵抗を減らして帯電による障害を防止することができない。一方、2重量部より多いと、ブリードによるフィルム表面に粉吹きが発生しやすくなる。
(vi)エラストマー
エラストマーとしては、例えばエチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、水添スチレン系エラストマーなどが挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体としては、日本ポリエチレン(株)製「カーネル」シリーズや「ハーモレックス」シリーズ、ダウ・ケミカル日本(株)製「アフィニティ」シリーズや「エンゲージ」シリーズ等が例示でき、プロピレン・α−オレフィン共重合体としては、ダウ・ケミカル日本(株)製「バーシファイ」シリーズや、エクソンモービル社製「ビスタマックス」シリーズや三井化学(株)製「ノティオ」シリーズ等が例示でき、また、水添スチレン系エラストマーとしてはJSR(株)製「ダイナロン」シリーズ等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
(vii)その他
さらに、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、紫外線吸収剤、金属不活性剤、過酸化物、充填剤、抗菌防黴剤、蛍光増白剤、防曇剤、難燃剤、着色剤、顔料、天然油、合成油、ワックス、脂肪族系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、芳香族系石油樹脂、C5系石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、タッキファイヤーなどを配合することができ、その配合割合は適宜量である。
[II]フィルムの成形方法
本発明のフィルムを製造するには、このようなフィルムをつくるには、公知のキャスト法、インフレーション法、延伸法等で成形することにより得られる。中でもキャスト法、水冷インフレーション法、空冷インフレーション法が好ましい。
キャスト法は、フィルム(未延伸フィルム)等の押出成形体を製造する方法であり、押出機で溶融混練された樹脂組成物がTダイから押し出され、水等の冷媒を通したロールに接触させられることにより冷却されて、一般に透明性、光沢性が良く、厚み精度のよいフィルムを製造することができるので、フィルムにとって好ましい製造方法である。
単層フィルムとして成形され利用される場合は、その厚みは5〜200μm、好ましくは10〜200μmであるのが普通である。厚みが5μmより薄くとも、200μmより厚くとも加工が困難となる。
インフレーション法は、環状ダイ付きの押出し機により溶融させてチューブ状に押出し、水冷および空冷にて冷却し、フィルムを製造する方法である。フィルムの厚さは通常10〜150μmであることが望ましい。
特に好ましいのは、上記プロピレン系樹脂組成物を空冷インフレーション法に用いる方法である。空冷インフレーション法の好ましい態様は、プロピレン系樹脂組成物を環状ダイ付きの押出機により溶融させてチューブ状にして押出し、ブロアーなどから供給される空気を空冷リングから、溶融チューブに吹き付けて、チューブ状フィルムを外部および/または内部から空気冷却し、冷却固化させた後、ガイド板を経てピンチロールにて折り畳み、引取機にて引き取る方法である。この成形方法で使用できる成形機、冷却リング、ブロアー、ガイド板、ピンチロール、及びフィルムの引取機などは広く市場にて使用されている装置で構わず、特別なものは必要としない。
また、多層フィルムの場合は、上記プロピレン系樹脂組成物を少なくとも一つの表層に配するように、複数の押出機及び共押出多層環状ダイ有するインフレーション成形法により成形する。
空冷インフレーション成形法フィルムを成形する条件としては、特に限定しないが、ダイ径はφ50mm〜φ500mm、ダイリップ幅は0.8mm〜4.0mm、成形温度は160〜250℃、好ましくは170〜230℃、成形速度は5〜100m/分、好ましくは10〜50m/分が好適である。
空冷インフレーション法は、設備が簡単な上、ブロー比の調整だけでフィルムの幅替えが容易にできるので、作業性が良く、また、比較的低温にて成形できるので、低臭性にも優れる特徴を有するので好ましい。
しかしながら、空冷インフレーション法は、ポリエチレン系樹脂には広く用いられてきたが、ポリプロピレン系樹脂ではあまり使用されない。その理由として、Tダイ成形法、水冷インフレーション法では、透明なフィルムが得られるプロピレン系樹脂材料であっても、空冷インフレーション法では、全く透明性が得られない、といった問題があった。エアーリングを使用する空気吹き付け冷却方式では短時間に結晶化を抑制することは非常に難しく、透明性に優れたフィルムを得にくいのが現状であったが、本発明ではそのような問題を解決でき、高度の透明性を有するプロピレン系樹脂フィルムを製造することができる。
(III)フィルム成形品
本発明のプロピレン系樹脂フィルムは、延伸フィルムの形態であってもよく、その場合延伸フィルムは、上記のようにして得られるフィルムを、公知の延伸装置で延伸することにより製造することができる。これら延伸装置としては、例えば、テンター法、同時二軸延伸法、一軸延伸法等を挙げることができる。延伸フィルムの延伸倍率は、二軸延伸フィルムの場合には縦方向に3〜8倍、横方向に3〜15倍であることが望ましく、一軸延伸フィルムの場合には2〜10倍であることが望ましい。また、延伸フィルムの厚さは通常5〜200μmであることが望ましい。
インフレーション成形方法による成形される成形品は、延伸フィルムまたは未延伸フィルムの単層または積層フィルムと任意に成形することができる。さらに、フィルムは、単層フィルムまたは積層構造の多層構造フィルムも任意に成形することができる。プロピレン系樹脂組成物の単層フィルムは、透明性のよい、包装フィルムなど、各種汎用の用途が期待される。
積層フィルムとしては、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの構成を例示できる。前記ポリエチレンとしては、成形安定性、ポリプロピレン層とポリエチレン層の間の層間強度確保の観点から、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましく、特に好ましくはメタロセン触媒により製造されたLLDPEである。また、前記LLDPEには、透明性向上および成形安定性向上を目的として、低密度ポリエチレン(LDPE)を5〜50重量%添加することが好ましい。
別の積層フィルムの様態としては、例えば、ポリプロピレン/ポリアミド、ポリプロピレン/ポリアミド/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリアミド/ポリエチレン、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン/ポリアミド/エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン/ポリアミド/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリ塩化ビニリデン/ポリプロピレン、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリエチレン、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリプロピレン、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリエチレン、ポリプロピレン/軟質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン/セルロースアセテート、ポリプロピレン/ポリカーボネート、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリアミド、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリカーボネート、などの任意の各種熱可塑性樹脂からなる、二層以上の積層フィルムを任意に成形することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて、詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例で限定されるものではない。
なお、実施例、比較例で用いた評価方法及び使用樹脂は、以下の通りである。
[1.評価方法]
(1)メルトフローレート(MFR)[単位:g/10min]:
プロピレン系樹脂は、JIS K7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(2)ヘイズ[単位:%]:
フィルムを23℃、50%RHの雰囲気下にて24時間状態調整した後、JIS K7136:2000に準拠して、ヘイズメーターで測定した。得られた値が小さいほど透明性がよい。目安として、30μmフィルムで3.5以下、60μmフィルムで5.0以下であると良好な透明性であると言える。
(3)グロス:成形フィルムを用いて、ASTM D2457−1970に準拠して入射角20°にて測定した。目安として100以上であると良好な光沢性であると言える。
(4)フィッシュアイ(FE):成形フィルムの細かいブツ発生状態を目視で確認し、ブツの数が少なく目立たないものを○、ブツの数が多く目立つものを×とした。
(5)成形フィルム臭気評価
臭気評価:JIS Z9080に準拠して等級付け官能評価を行った。6Lポリエチレンテレフタレート製におい袋に成形フィルム100gと活性炭を通して得た無臭エアーを入れ、室温23℃、湿度50%下にて7日間保管したにおい袋内エアーの官能評価をパネラー5人により、以下の6段階評価を行った。
5:非常に強く臭う
4:強く臭う
3:臭う
2:弱く臭う
1:非常に弱く臭う
0:臭いを感じない
(6)融解ピーク温度(Tm):
示差走査型熱量計(セイコー社製DSC)を用い、サンプル量5.0mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで結晶化させ、さらに10℃/分の昇温スピードで融解させたときの融解ピーク温度(Tm)を測定した。
[2.使用した樹脂および添加剤]
1.プロピレン系重合体(A)
プロピレン系重合体(A)として、以下に記載する製造方法により得られた以下のプロピレン系樹脂(A−1)〜(A−3)を用いた。
プロピレン系樹脂(A−1)
(1) 触媒の製造
攪拌翼と還流装置を取り付けた5Lセパラブルフラスコに、純水1,700gを投入し、98%硫酸500gを滴下した。そこへ、平均粒径18μmに造粒したモンモリロナイト(原料として水澤化学工業社製、ベンクレイSLを用いた)を300g添加、攪拌した。その後90℃で6時間反応させた。このスラリーをろ過し、ろ液のpHが4以上になるまで洗浄した。回収したケーキを100℃で予備乾燥した後に篩分し、150μm以下の粉体を回収した。この粉体を200℃で2時間乾燥した。その結果、210gの化学処理モンモリロナイトを得た。
1Lフラスコに、化学処理モンモリロナイト20gを加え、ヘプタン73mlとトリノルマルオクチルアルミニウムのヘプタン溶液126ml(0.4mmol/ml)を加え、室温で1時間攪拌した。その後ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を100mlに調製した。
200mlフラスコ中で、特開平10−226712号公報記載の方法で合成した(r)−ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム(300μmol)にヘプタン(85ml)を加えてスラリーとした後、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液1ml(0.7mmol/ml)を加えて、60分間室温で攪拌した。上記1Lフラスコに加えて室温で60分間攪拌した。その後、ヘプタンを213ml加えた。
(2)予備重合
窒素で十分置換を行った内容積1.0Lの撹拌式オートクレーブに、上記スラリーを全量導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを10g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロプレンの供給を停止し、さらに1時間維持した。予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ、十分窒素置換を行った1Lフラスコにスラリーを抜き出した。このスラリーを減圧乾燥して予備重合触媒を64.5g回収した。
(3)重合
内容積200Lの誘導撹拌機付オートクレーブ内をプロピレンで十分置換した後に、十分に脱水処理した液化プロピレン45,000gを導入し30℃に保持した。これに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液470ml(0.25mmol/ml)を加えた。水素4.0NL、エチレンを1220g導入し、上記予備重合触媒0.8gをアルゴンで圧入した。温度65℃まで40分かけて昇温し、65℃で2時間反応させた。また、この間水素を0.24g/hrの定速で導入した。その後、エタノールを100ml圧入して反応を停止し、残ガスをパージした。その結果、16.5kgのプロピレン系樹脂パウダー(A−1)が得られた。
得られたプロピレン系重合体パウダーのMFRおよびTmを表1に示した。
プロピレン系樹脂(A−2)
(1) 触媒の製造
上記と同じ5Lセパラブルフラスコに、純水1,700gを投入し、98%硫酸500gを滴下した。そこへ、平均粒径18μmに造粒したモンモリロナイト(原料として水澤化学工業社製、ベンクレイSLを用いた)を300g添加、攪拌した。その後90℃で2時間反応させた。このスラリーをろ過し、ろ液のpHが4以上になるまで洗浄した。回収したケーキに27%硫酸リチウム水溶液1,230gを加え、90℃で2時間反応させた。このスラリーをろ過し、さらに、ろ液のpHが4以上となるまで洗浄した。回収したケーキを100℃で予備乾燥した後に篩分し、150μm以下の粉体を回収した。この粉体を200℃で2時間乾燥した。その結果、275gの化学処理モンモリロナイトを得た。
1Lフラスコに、化学処理モンモリロナイト20gを加え、ヘプタン129mlとトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液71ml(0.7mmol/ml)を加え、室温で1時間攪拌した。その後ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を100mlに調製した。さらに、トリノルマルオクチルアルミニウムのヘプタン溶液3ml(0.4mmol/ml)を加えて、10分間室温で攪拌した。
200mlフラスコ中で、特開平10−226712号公報記載の方法で合成した(r)−ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム(300μmol)にヘプタン(50ml)を加えてスラリーとした後、上記1Lフラスコに加えて室温で60分間攪拌した。その後、ヘプタンを181ml加えた。
(2)予備重合
窒素で十分置換を行った内容積1.0Lの撹拌式オートクレーブに、上記スラリーを全量導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを10g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロプレンの供給を停止し、さらに1時間維持した。予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ、十分窒素置換を行った1Lフラスコにスラリーを抜き出した。このスラリーを減圧乾燥して予備重合触媒を63.4g回収した。
(3)重合
内容積200Lの誘導撹拌機付オートクレーブ内をプロピレンで十分置換した後に、十分に脱水処理した液化プロピレン45,000gを導入し30℃に保持した。これに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液470ml(0.25mmol/ml)を加えた。水素2.5NL、エチレンを410g導入し、上記予備重合触媒1.7gをアルゴンで圧入した。温度65℃まで40分かけて昇温し、65℃で2時間反応させた。また、この間水素を0.15g/hrの定速で導入した。その後、エタノールを100ml圧入して反応を停止し、残ガスをパージした。その結果、15.8kgのプロピレン系樹脂(A−2)パウダーが得られた。得られたプロピレン系重合体パウダーのMFRおよびTmを表1に示した。
プロピレン系樹脂(A−3)
特開昭56−143207号公報の実施例12に記載に基づいて、プロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体を得た。重合体のエチレン濃度3.1重量%、ブテン濃度1.3重量%であった。得られた重合体パウダーのMFRおよびTmを表1に示した。
Figure 2011219518
(2)造核剤(B)
(B−1)ADEKA社製商品名「アデカスタブNA−11SF」
リン酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム塩系造核剤
(B−2)ADEKA社製商品名「アデカスタブNA−21」
リン酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)アルミニウム塩系造核剤
(3)本発明の造核剤以外の造核剤として、以下のものを使用した。
(B−a)ゲルオールMD:新日本理化社製商品名
ジメチルベンジリデンソルビトール系透明化核剤
(4)高級脂肪酸アルミニウム塩(C)
(C−1)ステアリン酸アルミニウム塩
日東化成工業社製商品名「Al−St(103)」
(C−2)ステアリン酸アルミニウム塩
日東化成工業社製商品名「Al−St(102)」
(C−3)モンタン酸アルミニウム塩
日東化成工業社製商品名「AS−8」
(5)高級脂肪酸アルミニウム塩以外の脂肪酸金属塩として、以下のものを使用した。
(C−a)ステアリン酸カルシウム
日東化成工業社製商品名「Ca−St」
(C−b)ステアリン酸マグネシウム
日東化成工業社製商品名「Mg−St」
(C−c)ステアリン酸亜鉛
日東化成工業社製商品名「Zn−St」
(C−d)ステアリン酸リチウム
日東化成工業社製商品名「Li−St」
(C−e)ステアリン酸カリウム
日東化成工業社製商品名「K−St」
(C−f)ステアリン酸ナトリウム
日東化成工業社製商品名「Na−St」
(C−g)モンタン酸リチウム
日東化成工業社製商品名「LS−8」
(C−h)モンタン酸カルシウム
日東化成工業社製商品名「CS−8」
(6)その他の成分
(D−1)ハイドロタルサイト化合物:
協和化学工業社製商品名「DHT−4A」
[3.空冷インフレーション成形機]
外層用としてスクリュー口径40mmの単軸押出機(Ex1)、内層用としてスクリュー口径40mmの単軸押出機(Ex2)、中間層用としてスクリュー口径50mmの単軸押出機(Ex3)、(株)プラコー社製HA300型エアリング、直径200mmリップ3mmのスパイラル型3層ダイを備えた、三層空冷インフレーション成形機を用いた。
(実施例1〜9、比較例1〜13、参考例1〜2)
上記した各成分を、プロピレン系樹脂100重量部に対し下記表2および表3に示す割合で、更に酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製商品名「イルガノックス1010」)0.05重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製商品名「イルガホス168」)0.05重量部をヘンシェルミキサーに投入し、750rpmで1分間室温で高速混合した後、スクリュー口径30mmの池貝製作所製PCM二軸押出機にて、スクリュー回転数200rpm、吐出量10kg/hr、押出機温度200℃で溶融混練し、ストランドダイから押し出された溶融樹脂を、冷却水槽で冷却固化させながら引き取り、ストランドカッターを用いてストランドを直径約2mm、長さ約3mmに切断することでプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を外層用および内層用押出機(Ex1およびEx2)に投入した。中間層用押出機(Ex3)は使用しなかった。外層用および内層用押出機の温度を180℃、ダイ温度を170℃に設定し、厚み30μm、ブロー比1.6、引取速度20m/分で成形し、実質的に単層の空冷インフレーションフィルムを成形した。ブロワー目盛は35Hzであった(値が大きいほどエアリングから供給される冷却空気の量が多い。)。
得られたフィルムの物性を表2および表3に示した。
(実施例10)
空冷インフレーションフィルム成形時に、外層用及び内層用押出機の温度を220℃に、ダイ温度を220℃に設定した以外は実施例1と同様に成形し、実質的に単層の空冷インフレフィルムを成形した。ブロワー目盛は35Hzであった。得られたフィルムの物性を表2に示した。
Figure 2011219518
Figure 2011219518
(実施例11〜13、比較例14〜15)
上記した各成分を、プロピレン系樹脂100重量部に対し下記表4に示す割合で、更に実施例1と同じ酸化防止剤「イルガノックス1010」0.05重量部および「イルガホス168」0.05重量部をヘンシェルミキサーに投入し、750rpmで1分間室温で高速混合した後、スクリュー口径30mmの池貝製作所製PCM二軸押出機にて、スクリュー回転数200rpm、吐出量10kg/hr、押出機温度200℃で溶融混練し、ストランドダイから押し出された溶融樹脂を、冷却水槽で冷却固化させながら引き取り、ストランドカッターを用いてストランドを直径約2mm、長さ約3mmに切断することでプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を外層用および内層用押出機(Ex1およびEx2)に投入し、日本ポリエチレン(株)製商品名「ハーモレックスNF375B」(PE−1:直鎖状低密度ポリエチレン MFR=1.0、密度0.921)80重量%と日本ポリエチレン(株)製商品名「ノバテックLD LF280H」(PE−2:低密度ポリエチレン MFR=0.7、密度0.928)20重量%からなるペレット混合物を中間層押出機に投入した。外層用および内層用押出機の温度を190℃、中間層用押出機の温度を170℃、ダイ温度を180℃に設定し、層比1/3/1、厚み60μm、ブロー比2.0、引取速度8m/分で成形し、2種3層空冷インフレーションフィルムを成形した。ブロワーメモリは20Hzであった。得られたフィルムの物性を表4に示した。
Figure 2011219518
本発明のプロピレン系樹脂フィルムは、白味がなく、すっきりした透明感があり、優れた光沢性を持つため高級感があり、またブツの発生もなく、さらには臭気、ブリード性の改善されたフィルムとして極めて商品価値の高いものであるので、食品包装、医療、文具、雑貨などの広い範囲の用途に好適に使用することができる。また、成形時に発生する臭気が抑制され環境の改善、ロール汚染の改善により連続製膜が可能になり生産効率の改善に寄与するものであり、産業上の利用性は非常に高いものがある。

Claims (4)

  1. プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、下記一般式(1)で示されるリン酸エステル金属塩系造核剤(B)0.01〜0.5重量部と高級脂肪酸アルミニウム塩(C)0.01〜0.5重量部を含有するプロピレン系樹脂組成物からなることを特徴とするプロピレン系樹脂フィルム。
    Figure 2011219518
    (式(1)において、Rは水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属原子又はアルミニウム原子を表し、pは1又は2を表し、qはMがアルカリ金属原子のときは0を表し、Mがアルミニウム原子のときは1又は2を表す。)
  2. フィルムの厚さが5μm以上200μm未満であることを特徴とする請求項1に記載のプロピレン系樹脂フィルム。
  3. 請求項1に記載の前記プロピレン系樹脂組成物を、インフレーション成形することを特徴とする請求項1に記載のプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。
  4. インフレーション成形が、チューブ状フィルムを外部および/または内部から空気冷却する空冷インフレーション成形であることを特徴とする請求項3に記載のプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。
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