JP2011217586A - 制御装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ECUは、パワー基板49と、合成樹脂製の保持部材76に保持された第1バスバー78および第2バスバー79とを含む。各バスバー78,79は、外表面にニッケルめっき層78a,79aが形成された金属板を所定の切断面78c,79cで切断してなる。各バスバー78,79の第6部分96a,96b,106a,106bは、保持部材76から露出している。各第6部分96a,96b,106a,106bにおける切断面78c,79cは、パワー基板49の主面49aと平行であり、且つ、コンデンサ81,82の端子81b,82b,81c,82cと抵抗溶接により接合されている。バスバー78,79のニッケルめっき層78a,79aには、ボンディングワイヤ99,110が接合されている。
【選択図】図5
Description
しかしながら、第1のバスバーおよび第2のバスバーという2種類のバスバーを用意する必要があるので、制御装置の製造に手間がかかる。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、バスバーと他の部品とを複数の接合方法で接合する制御装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置において、製造にかかる手間を少なくし、且つ装置の小型化を達成することを目的とする。
この場合、ワイヤボンディングに適したニッケルめっき層がバスバーに形成されているので、ボンディングワイヤを介した回路基板とバスバーとの接続の強度をより高くできる。さらに、金属板と端子とを直接抵抗溶接によって接合できるので、バスバーと電気素子との接続の強度をより高くできる。また、露出部の切断面の平行部と端子とを、基板の主面と直交する方向に重ねることができる。この状態であれば、バスバーの露出部および端子を溶接機の一対の電極で挟み易い。したがって、これら一対の電極間に電流を流して抵抗溶接を行うことが容易であり、制御装置の製造にかかる手間をより少なくできる。
また、本発明は、前記制御装置と、前記制御装置によって制御される電動モータ(18)とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)を提供する(請求項4)。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール21とを含む。減速機構19は、ギヤハウジング22内に収容されている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が一体回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
第1ハウジング23および第2ハウジング24は、それぞれ、一端が開放した概ね四角箱形に形成されている。第1および第2ハウジング23,24の互いの端部は、突き合わされ、且つ固定ねじ25により互いに締結されている。
また、ギヤハウジング22は、ウォーム軸20が収容された筒状の駆動ギヤ収容ハウジング28と、ウォームホイール21が収容された筒状の従動ギヤ収容ハウジング29と、上記の第2ハウジング24とにより構成されている。
第1ハウジング23は、収容室32の一部を区画する第1内壁面33を含み、第2ハウジング24は収容室32の一部を区画する第2内壁面34を含み、これら第1内壁面33および第2内壁面34は、電動モータ18の回転軸35の軸方向X1に対向している。
ステータ40は、モータハウジング26のモータハウジング本体27の内周に固定されている。ステータ40は、モータハウジング本体27の内周に固定されたステータコア41と、複数のコイル42とを含む。ステータコア41は、ステータコア41の環状のヨークと、このヨークの内周から径方向内方へ突出する複数のティースとを含む。各コイル42は対応するティースに巻回されている。
また、仕切り壁59から第2ハウジング24側に向けて延びる筒状部48が形成されている。筒状部48の内周には、第3軸受46の外輪が保持されている。
収容室32には、ECU12の一部を構成するパワー基板49および制御基板50が収容され保持されている。回路基板としてのパワー基板49には、電動モータ18を駆動するためのパワー回路の少なくとも一部(例えばFET53などのスイッチング素子)が実装されている。上記の各コイル42と接続されたバスバー45は、第1ハウジング23の上記仕切り壁59を挿通して収容室32内に進入するバスバー端子51を介して、パワー基板49に接続されている。
制御基板50は、電動モータ18の回転軸35の軸方向X1に関して、第2ハウジング24の第2内壁面34とパワー基板49との間に配置されている。パワー基板49および制御基板50は、電動モータ18の回転軸35の軸方向X1に関して所定の間隔を隔てて配置されている。
側壁71には、切欠部71aが形成されている。第1コネクタ55,56は、この切欠部71aを通して第1ハウジング23の外方に延びている。
保持部材76は、軸方向X1に沿って見たとき、第1ハウジング23の4つの側壁71〜74に沿う略矩形の外形形状を有している。また、保持部材76は、パワー基板49および筒状部48をそれぞれ取り囲む形状を有している。
コネクタハウジング77aは、側壁71の切欠部71bを通して、第1ハウジング23の外方に突出している。端子77bは、車両のバッテリ(図示せず)の正極に接続されるようになっている。端子77cは、車体に接地されるようになっている。
第1バスバー78は、外表面にニッケルめっき層78aが形成された金属板78bを所定の切断面78cで切断し、適宜折り曲げたものである。したがって、第1バスバー78の表面78dおよび裏面78eは、ニッケルめっき層78aによって形成されている。また、第1バスバー78の側面(表面78dおよび裏面78eとは直交する面)である切断面78cには、金属板78bが露出している。
図5および図6を参照して、第1バスバー78および第2バスバー79の大部分が保持部材76に埋設されている。第1バスバー78は、バッテリの正極と、パワー基板49に形成された正極端子86とを電気的に接続するバスバーである。第1バスバー78は、保持部材76に埋設され且つ保持された埋設部としての第1〜第5部分91〜95と、保持部材76から露出した露出部としての第6部分96a,96bおよび第7部分97と、を含む。
リレー80は、必要に応じて電動モータに流れる電流を遮断するために設けられており、保持部材76に埋設されている。このリレー80の一方の端子80aは、金属製の線材であり、第3の部分93のうち、第2部分92に接続された部分93aに接合されている。また、リレー80の他方の端子80bは、金属製の線材であり、第3部分93のうち、第4部分94に接続された部分93bに接合されている。一方の端子80aおよび他方の端子80bは、何れも、第1バスバー78の切断面78cに抵抗溶接等により接合されている。
各第1平行部98a,98bは、互いに平行で、且つパワー基板49の主面49aと略平行である。
第2バスバー79は、バッテリの負極と、パワー基板49に形成された負極端子87とを電気的に接続するバスバーである。第2バスバー79は、保持部材76に埋設され且つ保持された埋設部としての第1〜第5部分101〜105および第7部分107と、保持部材76から露出した露出部としての第6部分106a,106bおよび第8部分108と、を含む。
第3部分103は、第2部分102の一端に接続され、この第2部分102に対して直交している。第4部分104は、軸方向X1に沿って見たときにL字形形状に形成されており、第3部分103に接続されている。第4部分104は、第4部分94と平行に配置されている。
第6部分106a,106bは、保持部材76から露出している。各第6部分106a,106bは、真っ直ぐに延びている。第6部分106a,106bにおける第2バスバー79の切断面79cは、それぞれ、第2平行部109a,109bを含む。各第2平行部109a,109bは、互いに平行で、且つ各第1平行部98a,98bと平行で、且つパワー基板49の主面49aと略平行である。
第7部分107は、第5部分105の一端に接続されパワー基板49に向けて延びている。第8部分108は、第7部分107から延設されており、第7部分97とは軸方向X1に関する位置が揃うように配置されている。第8部分108における第2バスバー79の表面791dは、ニッケルめっき層79aによって形成されており、保持部材76から露出している。
第1コンデンサ81は、保持部材76に固定された本体81aと、第1端子81bと、第2端子81cとを含む。第1端子81bおよび第2端子81cは、本体81aから突出し、パワー基板49の主面49aと平行に延びる金属製の線状の部材である。
図9(B)は、第2コンデンサ82と第1および第2バスバー78,79との接続状態を示す断面図である。図5および図9(B)を参照して、第2コンデンサ82は、保持部材76に固定された本体82aと、第1端子82bと、第2端子82cとを含む。第1端子82bおよび第2端子82cは、本体82aから突出しパワー基板49の主面49aと平行に延びる金属製の線状の部材である。
これに対し、本実施形態によれば、予めニッケルめっき層78a,79aが形成された金属板78b,79bを切断することにより、第1バスバー78および第2バスバー79を形成するので、マスキング処理が不要である。したがって、第1バスバー78および第2バスバー79の製造に手間がかからず、製造コストを少なくできる。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、図10(A)および図10(B)に示すように、第1コンデンサ81の第1端子81bを、第1バスバー78の第6部分96aに形成された貫通孔113に通すことで、第1コンデンサ81の第1端子81bと第1バスバー78とを電気的に接続してもよい。
第1コンデンサ81の第2端子81cと第2バスバー79とを図10と同様に接合してもよい。また、第2コンデンサ82の第1端子82bと第1バスバー78とを図10と同様に接合してもよい。さらに、第2コンデンサ82の第2端子82cと第2バスバー79とを図10と同様に接合してもよい。
さらに、第1バスバー78の第6部分96a,96bおよび第2バスバー79の第6部分106a,106bに接合される電気素子としてコンデンサを例示したけれども、コンデンサ以外の電気素子の端子を接合してもよい。
また、上述の各実施形態では、いわゆるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明が適用された例について説明したが、これに限らず、いわゆるピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置や、いわゆるラックアシスト式の電動パワーステアリング装置等、他の形式の電動パワーステアリング装置に、本発明を適用してもよい。
Claims (4)
- 回路基板と、
保持部材と、
前記保持部材に埋設保持された埋設部および前記保持部材から露出する露出部を含み、前記回路基板に電気的に接続されたバスバーと、
前記露出部に接続された端子を含む電気素子とを備え、
前記バスバーは、外表面にめっき層が形成された金属板を所定の切断面で切断してなり、
前記露出部における前記切断面は前記回路基板の主面と平行に配置された平行部を含み、
前記平行部と前記端子とが接合されていることを特徴とする制御装置。 - 請求項1において、前記めっき層は、ニッケルめっき層であり、
前記ニッケルめっき層と前記回路基板とはワイヤボンディングによって接続され、
前記平行部と前記端子とは、抵抗溶接によって接合されていることを特徴とする制御装置。 - 請求項1または2において、前記バスバーは、前記回路基板の正極に接続された第1バスバーと、前記回路基板の負極に接続された第2バスバーとを含み、
前記端子は、第1端子と、第2端子とを含み、
前記第1端子および前記第2端子は、それぞれ、前記第1バスバーの平行部および前記第2バスバーの平行部に接合されていることを特徴とする制御装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の制御装置と、
前記制御装置によって制御される電動モータとを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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