JP5071728B2 - モータ制御装置およびこれを備える車両用操舵装置 - Google Patents

モータ制御装置およびこれを備える車両用操舵装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置およびこれを備える車両用操舵装置に関する。
例えば、電動パワーステアリング装置には、ブラシレスモータ等の電動モータを制御するための制御装置が備えられている(例えば、特許文献1〜3参照)。
国際公開第WO99/16654号パンフレット 特開2002−120739号公報 特開2002−345211号公報
モータ制御装置は、例えば、スイッチング素子が実装されたパワー基板と、このパワー基板と電源とを接続するための金属製のバスバーと、このバスバーに接続されたコンデンサ等の電子部品とを備える。
モータ制御装置に関して、製造コストの低減と、品質の更なる向上が要請されている。本発明は、これらの課題を解決することを目的とする。
モータ制御装置において、製造面の理由やコスト面の理由から、バスバーに接続される部品によって、バスバーとの接続方法を異ならせることが考えられる。例えば、バスバーとパワー基板とを、ワイヤボンディングを用いて接続する一方、バスバーとコンデンサとを、抵抗溶接を用いて接続することが考えられる。この場合、バスバーのうちワイヤボンディングを施す部分にはニッケルめっきを施し、その一方、抵抗溶接を施す部分にはすずめっきを施すことが考えられる。しかしながら、このように、1つのバスバーに部分的に異なる種類のめっき処理を施すのは、手間がかかって製造コストが高くついてしまう。また、ニッケルめっき層とすずめっき層とを完全に区分けするのは難しく、めっき品質を向上し難い。
このような知見に基づいて本願発明者がなした本発明は、ニッケルめっきが施された第1のバスバー(133,151)と、すずめっきが施された第2のバスバー(134,152)と、を備え、上記第1のバスバーにモータ(18)を制御するための第1の部品(78)がワイヤボンディングを用いて接続され、上記第2のバスバーに第2の部品(85)が抵抗溶接を用いて接続され、上記第1および第2のバスバーの所定部(146,147)同士がTIG溶接を用いて互いに接続されていることを特徴とするモータ制御装置(12)である(請求項1)。
本発明によれば、第1および第2のバスバーを互いに別体に形成しているので、これら第1および第2のバスバーを個別に表面処理できる。1つのバスバーの互いに異なる部分に互いに異なる表面処理を施す場合と異なり、第1および第2のバスバーの表面を部分的に表面処理する必要がなく、手間がかからない。手間がかからない分、製造コストを低減することができる。また、各バスバーの表面全体に同じ処理を均一に施すことができるので、各バスバーの表面処理の品質を安定することができる。よって、第1および第2のバスバーの表面処理の品質を高くできる。
また、この場合、第1のバスバーのうちワイヤボンディングされる部分を、ワイヤボンディングに一般的に適用されるニッケルめっき層で構成でき、コスト安価に、且つ、高品質に、ワイヤボンディングを施すことができる。
また、この場合、第2のバスバーのうち抵抗溶接される部分を、抵抗溶接に一般的に適用されるすずめっき層で構成でき、コスト安価に、且つ、高品質に、抵抗溶接を施すことができる。
また、本発明において、上記第1の部品が、モータ駆動回路の端子であり、上記第2の部品が、モータ電流のリップルを除去するためのコンデンサである(請求項2)。
た、本発明は、上記のモータ制御装置と、上記モータ制御装置によって制御されるモータと、を備える車両用操舵装置(1)を提供するものである(請求項)。この場合、コスト安価に、高品質の車両用操舵装置を実現することができる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
本実施の形態では、操舵補助機構5がステアリングシャフト3にアシスト力(操舵補助力)を与える例に則して説明するが、本発明を、操舵補助機構5が後述するピニオン軸にアシスト力を与える構造や、操舵補助機構5が後述するラック軸にアシスト力を与える構造に適用することが可能である。
ステアリングシャフト6は、直線状に延びている。また、ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。すなわち、ステアリングホイール2に一定値以上の操舵トルクが入力されると、入力軸8および出力軸9は、互いに相対回転しつつ同一方向に回転するようになっている。
ステアリングシャフト6の周囲に配置されたトルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクを検出する。トルクセンサ11のトルク検出結果は、制御装置としてのECU12(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)に入力される。また、車速センサ90からの車速検出結果がECU12に入力される。中間軸7は、ステアリングシャフト6と転舵機構4とを連結している。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪3が連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の途中部には、上記ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることで、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19としては、例えばウォームギヤ機構などの食い違い軸歯車機構や、平行軸歯車機構などを用いることができる。本実施形態では、減速機構19として、ウォームギヤ機構が用いられている。すなわち、減速機構19は、駆動ギヤ(伝達機構の駆動側部材)としてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤ(伝達機構の従動側部材)としてのウォームホイール21とを含む。減速機構19は、伝達ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
ウォーム軸20は、図示しない継手を介して電動モータ18の回転軸(図示せず)に連結されている。ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは同行回転可能に連結されている。ウォームホイール21は、ウォーム軸20によって回転駆動される。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が同行回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
電動モータ18は、ECU12によって制御される。ECU12は、トルクセンサ11からのトルク検出結果、車速センサ90からの車速検出結果等に基づいて電動モータ18を制御する。具体的には、ECU12では、トルクと目標アシスト量との関係を車速毎に記憶したマップを用いて目標アシスト量を決定し、電動モータ18の発生するアシスト力を目標アシスト量に近づけるように制御する。
図2および図3は、それぞれ操舵補助機構5の概略斜視図であり、互いに別角度から操舵補助機構5を見た図である。本実施の形態の主に特徴とするところは、上記の制御装置としてのECU12を収容するためのハウジングHを、図2および図3に示すように、互いに接触する(例えば互いの端面を突き合わせた状態、或いは互いの端部を嵌合させた状態である)第1のハウジング23および第2のハウジング24によって構成した点にある。
すなわち、ECU12を収容するためのハウジングHを構成する第1のハウジング23および第2のハウジング24は互いに接触しており(直接に係合しており)、両ハウジング23,24の間に、別のハウジングが介在していない。これにより、格段の小型化が図られている。
第1のハウジング23および第2のハウジング24は、一端が開放した概ね四角箱形に形成されている。第1および第2のハウジング23,24の互いの端部は、突き合わされ固定ねじ91により互いに締結されている。
一方、電動モータのモータハウジング25は、筒状のモータハウジング本体26と、上記の第1のハウジング23とにより構成されている。具体的には、ECU12を収容するためのハウジングHの一部である第1のハウジング23が、電動モータ12のモータハウジング25の少なくとも一部とは単一の材料で一体に形成されている。換言すると、モータハウジング25の少なくとも一部と、ECU12を収容するためのハウジングHの一部とが兼用されている。
また、ギヤハウジング22は、ウォーム軸20が収容された筒状の駆動ギヤ収容ハウジング27と、ウォームホイール21が収容された筒状の従動ギヤ収容ハウジング28と、上記の第2のハウジング24とにより構成されている。具体的には、ECU12を収容するためのハウジングHの一部である第2のハウジング24が、ギヤハウジング22の駆動ギヤ収容ハウジング27および従動ギヤ収容ハウジング28とは単一の材料で一体に形成されている。換言すると、ギヤハウジング22の一部と、ECU12を収容するためのハウジングHの一部とが兼用されている。
第1のハウジング23の側壁としての外周壁92の外周92aには、筒状突起93が突出形成されており、その筒状突起93内には、第1のハウジング23の外部に臨む電気コネクタ94が配置されている。図示していないが、電気コネクタ94には、バッテリーからECU12に電源供給するための端子や、外部からの信号の入、出力用の端子が設けられている。
電動パワーステアリング装置の要部の断面図である図4を参照して、減速機構19(伝達機構)の従動側部材としてのウォームホイール21、および電気コネクタ94は、減速機構19(伝達機構)の駆動側部材としてのウォーム軸20の中心軸線C3を含み且つウォームホイール21の中心軸線21aとは平行な平面Q1に対して、同側に配置されている。
この場合、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に沿って見たときに、突出部となる電気コネクタ94および従動ギヤ収容ハウジング28が同側に突出することになる。その結果、実質的な小型化および省スペース化を図ることができ、車両への搭載性が向上する。
また、図3を参照して、電動モータ18の後述する回転軸37の軸方向X1に沿って見たときに、電気コネクタ94および従動ギヤ収容ハウジング28の互いの少なくとも一部が互いに重なり合うレイアウトとされている。これにより、実質的な小型化および省スペース化を図ることができ、車両への搭載性が向上する。
また、回転軸37の軸方向X1に沿って見たときに、電気コネクタ94およびセンサハウジング35の互いの少なくとも一部が互いに重なり合うレイアウトとされている。これにより、実質的な小型化および省スペース化を図ることができ、車両への搭載性が向上する。
モータハウジング25の第1のハウジング23は、例えばアルミニウム合金(例えば鋳造品、冷間鍛造品)により形成され、操舵補助機構5の軽量化が図られている。また、駆動ギヤ収容ハウジング27、従動ギヤ収容ハウジング28および第2のハウジング24で構成されるギヤハウジング22は、例えばアルミニウム合金(例えば鋳造品、冷間鍛造品)により形成され、操舵補助機構5の軽量化が図られている。また、モータハウジング25のモータハウジング本体26には、例えば非磁性の板金が用いられている。
モータハウジング本体26は、円筒状の周壁29と、周壁29の一端を閉塞する底壁30と、周壁29の他端からその径方向外方に張り出した環状のフランジ31とを含む。
環状のフランジ31の周方向の一部から径方向外方に張り出したブラケット32が設けられている。そのブラケット32のねじ挿通孔33に挿通された固定ねじ34が、第1のハウジング23のねじ孔にねじ込まれることにより、モータハウジング本体26と第1のハウジング23とが一体に固定されている。上記のねじ挿通孔33は、モータハウジング本体26の周方向に延びる長孔に形成されているので、第1のハウジング23に対して、モータハウジング本体26の周方向位置を調整可能となっている。
また、ECU12を収容するためのハウジングHを構成する第1のハウジング23および第2のハウジング24は、固定ねじ91を用いて互いに固定されている。
ギヤハウジング22の従動ギヤ収容ハウジング28には、トルクセンサ11が収容された筒状のセンサハウジング35が連結されており、従動ギヤ収容ハウジング28およびセンサハウジング35は、固定ねじ36を用いて互いに固定されている。ステアリングシャフト6が、筒状の従動ギヤ収容ハウジング28およびセンサハウジング35内に挿通されている。
図4を参照して、電動モータ18のモータハウジング25である第1のハウジング23とこの第1のハウジング23に接触する第2のハウジング24とによって、制御装置としてのECU12を収容する収容室100が形成されている。第1のハウジング23および第2のハウジング24の互いの端面が突き合わされており、両端面間が環状のシール部材95によって封止されている。
シール部材95は、図6に示すように、第1および第2のハウジング23,24の何れか一方、例えば第2のハウジング24の端面98に形成された環状溝99に収容され、他方の、例えば第1のハウジング23の端面(フランジ88の端面88aに相当)に接触している。シール部材95としては、例えばOリングを用いることができる。
再び図4を参照して、第1のハウジング23は、収容室100の一部を区画する第1の内壁面101を含み、第2のハウジング24は収容室100の一部を区画する第2の内壁面102を含み、これら第1の内壁面101および第2の内壁面102は、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に対向している。
また、第2のハウジング24の第2の内壁面102は、環状平面により構成されており、その環状平面は、電動モータ18の回転軸37の中心軸線C1または上記中心軸線C1の延長線C2(通例、ウォーム軸20の中心軸線C3に一致)とは直交し且つ上記中心軸線C1または上記延長線C2の回りを取り囲んでいる。
第2の内壁面102のなす環状平面の延長面P1が、ステアリングシャフト6を取り囲む筒状部としての従動ギヤ収容ハウジング28の外周面28aの主要部のなす円筒面P2と図4のように交差するか、または接する状態にある。具体的には、従動ギヤ収容ハウジング28は、ステアリングシャフト6が嵌合するウォームホイール21を取り囲んでいる。
また、制御装置としてのECU12は、回転軸37の中心軸線C1または延長線C2の回りに配置されている。
電動モータ18の回転軸37およびウォーム軸20が同軸上に並べて配置されており、回転軸37の後述する第3の端部37aおよびウォーム軸20の後述する第2の端部20bは、互いの間に介在する継手38を介して同軸的に動力伝達可能に連結されている。継手38は、電動モータ18の回転軸37と同行回転する環状の入力部材39と、ウォーム軸20と同行回転する環状の出力部材40と、入力部材39および出力部材40の間に介在し入力部材39および出力部材40を動力伝達可能に連結する環状の弾性部材41とを有している。
ウォーム軸20は、ギヤハウジング22の駆動ギヤ収容ハウジング27の駆動ギヤ収容孔42に収容されている。ウォーム軸20は第1の端部20aおよび第2の端部20bを有しており、ウォーム軸20の軸方向の中間部にウォーム20cが形成されている。
ウォーム軸20の第2の端部20bは、駆動ギヤ収容孔42の一端(電動モータ18側の端部)の内周の軸受保持部44に保持された第2の軸受47によって、回転可能に支持されている。ウォーム軸20の第1の端部20aは、駆動ギヤ収容孔42の他端の内周の軸受保持部46に保持された第1の軸受45によって、回転可能に支持されている。
第1および第2の端部20a,20bは、軸方向X1に相対向しており、第1の端部20aは、反電動モータ側の端部を構成し、第2の端部20bは、電動モータ側の端部を構成している。
第2の軸受47は、内輪48と、外輪49と、内輪48および外輪49の間に介在する複数の転動体50とを有する転がり軸受からなる。内輪48は、ウォーム軸20の第2の端部20bに同行回転可能に保持されている。内輪48の一方の端面は、ウォーム軸20の外周に設けられた位置決め段部に当接している。ウォーム軸20の第2の端部20bには、小径の突軸51が延設されており、その突軸51には、継手38の出力部材40が同行回転可能に且つ軸方向移動不能に嵌合されている。出力部材40は内輪48の他方の端面に当接しており、ウォーム軸20の上記位置決め段部と出力部材40の間に、内輪48が挟持されている。これにより、ウォーム軸20に対する内輪45の軸方向移動が規制されている。
外輪49の一方の端面が、駆動ギヤ収容孔42の軸受保持部44の一側に隣接する段部に、所定の隙間を隔てて対向している。また、駆動ギヤ収容孔42の軸受保持部44の他側に隣接するねじ部に、環状の固定部材52がねじ込まれており、固定部材52が外輪49の他方の端面を押圧している。これにより、外輪49の軸方向移動が規制されている。 固定部材52は、外周にねじが形成された筒状の本体52aと、本体52aの一端から径方向内方に延びる内方フランジ52bと、本体52aの他端から径方向外方に延びる外方フランジ52cとを有している。内方フランジ52bが、外輪49の他方の端面を押圧している。また、外方フランジ52cは、ECU12の収容室を区画する第2のハウジング24の第2の内壁面102に押圧されており、これにより、固定部材52の緩み止めが達成されている。
固定部材52の筒状の本体52a内には、継手38の一部が収容されている。これにより、回転軸37の軸方向X1に関しての、電動パワーステアリング装置1の小型化が達成されている。
第1の軸受45は、内輪53と、外輪54と、内輪53および外輪54の間に介在する複数の転動体55とを有する転がり軸受からなる。内輪53は、ウォーム軸20の第1の端部20aに同行回転可能に保持されている。内輪53の一方の端面は、ウォーム軸20の外周に設けられた位置決め段部に当接している。これにより、ウォーム軸20に対する内輪53の軸方向移動(第2の軸受47側への移動)が規制されている。
駆動ギヤ収容孔42の軸受保持部46に隣接する、駆動ギヤ収容孔42の入口部に、ねじ部56が形成されており、そのねじ部56に、第1および第2の軸受45,47に一括して予圧を付与するための予圧付与部材57がねじ込まれている。予圧付与部材57は、円板状の本体58を有しており、本体58の外周には、上記ねじ部56に螺合するねじ部59が形成されている。また、本体58の一方の端面に、第1の軸受45の外輪54の一方の端面を押圧する環状凸部60が形成されている。
本体58の他方の端面には、当該予圧付与部材57を回動操作するための工具を係合する、例えば断面多角形形状の工具係合孔61が形成されている。また、本体58のねじ部59に螺合されたロックナット62によって、予圧付与部材57が止定されるようになっている。
ウォーム軸20の第1および第2の端部20a,20bを支持する第1および第2の軸受45,47は、何れも公知のシール軸受により構成されている。具体的には、転動体の軸方向X1の両側において、内輪と外輪の間を密封するシール部材62を備えており、そのシール部材62は、内輪または外輪の何れか一方に固定される。また、シール部材62は他方に摺接するリップを有している。
ウォーム軸20の両端を支持する第1および第2の軸受45,47がシール軸受により構成されているので、ギヤハウジング22内のグリース等の潤滑剤が、ECU12を収容する収容室100側へ漏れ出ることがない。ただし、収容室100内の密封性を高めるために、例えば、固定部材52の本体52aの外周のねじ部とこれに螺合するねじ部との間に、液体パッキンを介在させてもよい。
本実施形態では、電動モータ18としてブラシレスモータが用いられている。電動モータ18は、上記モータハウジング25と、このモータハウジング25内に収容されたロータ64およびステータ65を含む。
ロータ64は、回転軸37の外周に同行回転可能に取り付けられた環状のロータコア66と、ロータコア66の外周に同行回転可能に取り付けられた例えば環状の永久磁石からなるロータマグネット67とを有している。ロータマグネット67には、複数の磁極が周方向に並べて配置されている。これらの磁極は、ロータ64の周方向に関して、N極およびS極が交互に入れ替わるようにされている。
ステータ65は、モータハウジング25のモータハウジング本体26の内周に固定されている。ステータ65は、モータハウジング本体26の内周に固定されたステータコア68と、複数のコイル69とを含む。ステータコア68は、ステータコア68の環状のヨークと、このヨークの内周から径方向内方へ突出する複数のティースとを含む。各コイル69は対応するティースに巻回されている。
また、モータハウジング25のモータハウジング本体26と第1のハウジング23とにより区画されるモータ室70内には、環状またはC形形状をなすバスバー71が収容されている。各ティースに巻回されたコイル69は、バスバー71と接続されている。バスバー71は、各コイル69と電流印加線との接続部に用いられる導電接続材であり、バスバー71は、各コイル69に、図示しない電力供給源からの電力を配電するための配電部材として機能する。
また、モータハウジング25のモータハウジング本体26と第1のハウジング23とにより区画されるモータ室70内には、ロータ64の回転位置を検出するための回転位置検出装置72が収容されている。回転位置検出装置72は、第1のハウジング23に固定されたステータ73と、回転軸37とは同行回転可能に取り付けられたロータ74とを有している。回転位置検出装置72としては、例えばレゾルバを用いることができる。また、ホール素子を用いることもできる。
回転位置検出装置72は、電動モータ18のロータ64のロータコア66と、第2のハウジング24との間に配置されていればよい。したがって、本実施の形態のように、モータ室70内に配置されていてもよいし、ECU12の収容室100を区画する第1のハウジング23の中央に設けられた後述する筒状部89内に配置されていてもよい。
また、図4を参照して、回転軸37は、第1のハウジング23によって保持された第3の軸受75およびモータハウジング本体26によって保持された第4の軸受76によって、回転可能に支持されている。第3および第4の軸受75,76は、第1および第2の軸受45,47と同じ構成のシール軸受により構成されている。
回転軸37は、ウォーム軸20と実質的に同一の材料を用いて形成されている。この回転軸37は、第3の軸受75によって支持されるウォーム軸側端部(一端部)としての第3の端部37aと、第4の軸受76によって支持される反ウォーム軸側端部(他端部)としての第4の端部37bとを含んでいる。第3および第4の端部37a,37bは、軸方向X1に相対向して配置されている。
第3の軸受75の外輪は、仕切り壁77に形成された保持孔105に保持されている。この外輪の一端は、環状フランジ107に受けられており、軸方向X1の一方側への移動が規制されている。
一方、第3の軸受75の内輪は、回転軸37の外周に形成された環状の位置決め段部と、継手38の入力部材39の端面との間に挟持されており、これにより、回転軸37に対する第3の軸受75の内輪の軸方向移動が規制されている。
第4の軸受76の内輪は、回転軸37の第4の端部37bに同行回転可能に嵌合している。第4の軸受76の外輪は、モータハウジング本体26の底壁30の中央を窪ませてなる環状の軸受保持孔214に保持されている。
ウォーム軸20の第1および第2の端部20a,20bならびに回転軸37の第3および第4の端部37a,37bは、対応する第1〜第4の軸受45,47,75,76を介して、対応するギヤハウジング22、第1のハウジング23およびモータハウジング本体26に支持されている。
ECU12の収容室100を区画するハウジングHの一部である第1のハウジング23は、収容室100とモータ室70とを仕切る仕切り壁77を底壁として含んでいる。この仕切り壁77に、上記第1の内壁面101が設けられている。仕切り壁77の外周の近傍からモータハウジング本体26側に向かって筒状突起104が延びており、その筒状突起104の外周に、モータハウジング本体26の一端が嵌合されている。
また、仕切り壁77からモータハウジング本体26側に向けて延びる筒状突起106が形成されている。筒状突起106は上記保持孔105とは同軸的に形成されている。筒状突起106は、モータハウジング本体26に係合する上記の筒状突起104よりも小径に形成されている。この筒状突起106の内周には、回転位置検出装置72のステータ73が固定されている。
また、仕切り壁77から第2のハウジング24側に向けて延びる筒状部89が形成されている。筒状部89は上記の保持孔105とは同軸的に形成されている。筒状部89内の内周には、上記の第3の軸受75の外輪が保持されている。筒状部89の一端には、径方向内方に延びる環状フランジ107が延設されており、第3の軸受75の外輪の一端が環状フランジ107に当接することにより、筒状部89に対する第3の軸受75の外輪の軸方向移動が規制されている。
収容室100には、ECU12の一部を構成するパワー基板78および制御基板79が収容され保持されている。パワー基板78には、電動モータ18を駆動するためのパワー回路の少なくとも一部(例えばFETなどのスイッチング素子)が実装されている。上記の各コイル69と接続されたバスバー71は、第1のハウジング23の上記仕切り壁77を挿通して収容室100内に進入するバスバー端子80を介して、パワー基板78に接続されている。
また、回転位置検出装置72が、第1のハウジング23の仕切り壁77を挿通して収容室100内に進入するバスバー端子81を介して、制御基板79に接続されている。
収容室100内において、パワー回路が実装されたパワー基板78は、第1の内壁面101および第2の内壁面102のうち第1の内壁面101に相対的に近接して配置されている。すなわち、上記の仕切り壁77は、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に関しての厚みt1が相対的に厚い厚肉部77aと相対的に薄い薄肉部77bとを含んでいる。厚肉部77aは、収容室100内に突出するように設けられている。
上記のパワー基板78は、厚肉部77aにおける第1の内壁面101に近接して或いは本実施の形態のように接触して配置されている。具体的には、第1の内壁面101において、厚肉部77aの部分が、パワー基板78を受ける座部103となっている。
本実施の形態では、パワー基板78は厚肉部77aにおける第1の内壁面101に対して熱伝導可能に接触しており、上記の厚肉部77aは、パワー基板78の熱を逃がすためのヒートシンクとして機能している。
継手38の入力部材39は、電動モータ18の回転軸37の端部に同行回転可能に嵌合する筒状部39aを有しており、制御基板79は、入力部材39の筒状部39aの周囲に配置されている。具体的には、制御基板79の中央の挿通孔79aに、筒状部39aが挿通されている。
制御基板79は、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に関して、第2のハウジング24の第2の内壁面102とパワー基板78との間に配置されている。パワー基板78および制御基板79は、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に関して所定の間隔を隔てて配置されている。
収容室100内において、第1のハウジング23の仕切り壁77の薄肉部77bと制御基板79との間に形成される収容空間S1は、電動モータ18の回転軸37の軸方向X1に関して、十分な高さを有している。図4では図示していないが、この収容空間S1には、後述する図5に示すコンデンサ85やリレー86等の背の高い部品が収容されており、収容室100内の空間の有効利用が図られている。
次いで、分解斜視図である図5を参照して、上記のパワー基板78には、電動モータ18を駆動するためのパワー回路82が実装されている。パワー基板78に実装されるパワー回路82には、発熱要素としての複数のFET83(電解効果型トランジスタ)が含まれている。パワー基板78は、片面に回路が実装された多層基板からなり、その多層基板は、ヒートシンクとしての厚肉部77aに対して面接触する例えばアルミニウム板からなる高熱伝導板(図示せず)を含んでいる。
また、上記の制御基板79には、パワー回路82を制御する制御回路84が実装されている。その制御回路84には、パワー回路82の各FET83を制御するドライバと、このドライバを制御するCPUとが含まれている。また、ECU12は、電動モータ18に流れる電流のリップルを除去するための複数のコンデンサ85や、必要に応じて電動モータ18に流れる電流を遮断するためのリレー86、その他の非発熱要素を有している。非発熱要素としてのコンデンサ85およびリレー86等は、図示しない環状の合成樹脂製のホルダによって支持されたサブアセンブリを構成しており、第1のハウジング23に対して一括して取り付け操作が行えるようになっている。
第1のハウジング23は、一端が開放した概ね四角箱型の部材である。具体的には、第1のハウジング23は、一端が開放した概ね四角箱型の本体87を備えている。本体87は、概ね四角環状をなす外周壁92と、外周壁92の一端から径方向外方に向けて張り出した四角環状のフランジ88と、底壁としての上記仕切り壁77とを有している。
収容室100内において、仕切り壁77の中央部には、本体87の開放側(第2のハウジング24側)に向かって延びる筒状部89が形成されている。外周壁92は、仕切り壁77の外周縁から延設されており、筒状部89を取り囲んでいる。本体87および筒状部89は、単一の部材で一体に形成されている。
フランジ88の端面88a(図5では、上面)は、平面にされている。この端面88aに上記のシール部材95が接触することになる。また、フランジ88は、径方向外方に向かって突出する複数(本実施の形態では一対)のブラケット状の取付部96を有している。各取付部96には、当該取付部96をその厚み方向に貫通するねじ挿通孔97が形成されている。各ねじ挿通孔97には、第1および第2のハウジング23,24を締結するための上記の固定ねじ91が挿通される。
四角環状をなす外周壁92は、4つの側壁111〜114を有しており、対向する一対の側壁112,114の端部に、上記取付部96が延設されている。また、上記ヒートシンクとして機能する、仕切り壁77の厚肉部77aは、上記取付部96が延設された1つの側壁111の内面に連続して形成されている。
第1の内壁面101のうち、厚肉部77aにおける部分が、パワー基板78を受ける座部103を構成している。座部103は、発熱要素としてのFET83を有するパワー基板78に、熱伝導可能に接触している。発熱要素の熱は、パワー基板78から、ヒートシンクを構成する厚肉部77aを介して、第2のハウジング24とは一体のギヤハウジング22側へ逃がされる。
固定ねじ91による締結に用いられる取付部96では、フランジ88の他の部分と比較して、第2のハウジング24に対する接触面積が広くなっている。その取付部96が設けられた側壁112に連続して、熱容量の大きいヒートシンクとなる厚肉部77aを設けてある。
図7は、第1のハウジング23を軸方向X1に沿って見た要部の模式図である。図7を参照して、パワー回路82と電動モータ18のコイル69とを接続する前述のバスバー端子80は、収容室100内において、パワー回路82に接続されたバスバー端子121と接続されている。
パワー回路82と電源としてのバッテリ122とは、正極側電線123、正極側バスバーユニット124、負極側バスバーユニット125および負極側電線126等を用いて接続されている。
正極側電線123は、一端がバッテリ122の正極Pに接続されており、他端が電気コネクタ94に接続されている。正極側バスバーユニット124は、全体として帯板状に形成されており、一端がパワー回路82の正極側の端子82aに接続されており、他端が電気コネクタ94に接続されている。正極側バスバーユニット124の他端と正極側電線123の他端とは、電気コネクタ94を介して互いに接続されている。
負極側電線126の一端は、グランドとしての車体127に接続されており、この車体127等を介してバッテリ122の負極Nに接続されている。負極側電線126の他端は、電気コネクタ94に接続されている。負極側バスバーユニット125は、全体として帯板状に形成されており、一端がパワー回路82の負極側の端子82bに接続されており、他端が電気コネクタ94に接続されている。負極側バスバーユニット125の他端と負極側電線126の他端とは、電気コネクタ94を介して互いに接続されている。正極側バスバーユニット124および負極側バスバーユニット125は、それぞれ、収容室100内において筒状部89の周りに湾曲状に配置されている。
バッテリ122から供給される直流電流は、パワー回路82と並列に接続された複数(例えば2つ)のコンデンサ85,85によって電圧が平滑にされる。各コンデンサ85,85は、例えば円柱状の本体130を有しており、この本体130が収容室100内に収容されている。
各本体130から、それぞれ線状をなす第1および第2の端子131,132が突出している。各第1の端子131は、正極側バスバーユニット124に接続されている。各第2の端子132は、負極側バスバーユニット125に接続されている。
本実施の形態の特徴の1つは、正極側バスバーユニット124のうち、各コンデンサ85,85の第1の端子131が接続される部分と、パワー回路82の端子82aが接続される部分とを、互いに別体に形成された部材で構成している点にある。
同様に、負極側バスバーユニット125のうち、各コンデンサ85,85の第2の端子132が接続される部分と、パワー回路82の端子82bが接続される部分とを、互いに別体に形成された部材で構成している。
図8は、図7の要部の拡大図である。図9は、図8のIX−IX線に沿う断面図である。図8および図9を参照して、負極側バスバーユニット125は、第1のバスバー133と、第2のバスバー134とを含んでいる。
第1のバスバー133は、帯板状に形成されており、導電性の母材135の表面全体に、第1の表面処理としてのニッケルめっき処理が施されている。ニッケルめっき処理は、ニッケルイオンを含む電解質に直流又はパルス電流を流すことにより、陰極上に金属ニッケルを析出させる処理である。
これにより、母材135の表面全体に、ニッケルめっき層136が設けられている。第1のバスバー133の表面全体がニッケルめっき層136によって構成されている。第1のバスバー133の一端部137は、パワー基板78の一端縁に近接して配置されており、このパワー基板78と概ね平行に並んでいる。
第1のバスバー133の一端部137は、電動モータ18を制御するための第1の部品としてのパワー基板78のパワー回路82に、ワイヤボンディングを用いて接続されている。具体的には、第1のバスバー133の一端部137の一側面に、山形形状をなすアルミ製のボンディングワイヤ138の一端が接合されており、パワー回路82の端子82bの表面に、ボンディングワイヤ138の他端が接合されている。
第1のバスバー133の中間部には屈曲部139が形成されており、第1のバスバー133の他端部140が、当該第1のバスバー133の一端部137に対して直交状に延びている。
第2のバスバー134は、帯板状に形成されており、導電性の母材141の表面全体に、第1の表面処理とは異なる第2の表面処理としてのすずめっき処理が施されている。すずめっき処理は、すずイオンやすず錯イオンを含む電解質に直流又はパルス電流を流すことにより、金属すずを析出させる処理である。これにより、母材141の表面全体に、すずめっき層142が設けられている。第2のバスバー134の表面全体がすずめっき層142によって構成されている。
第2のバスバー134の中間部には屈曲部143が形成されており、第2のバスバー134の一端部144が、当該第2のバスバー134のうち屈曲部143とは他端側に隣接する隣接部145に対して直交している。第2のバスバー134の一端部144と第1のバスバー133の他端部140とは、互いに平行に対向している。
第1および第2のバスバー133,134のうち互いに平行に対向する所定部としての対向面146,147は、ニッケルめっき層136とすずめっき層142とを接合可能な接合方法としてのTIG(Tungsten Inert Gas)溶接を用いて、互いに接合されている。
TIG溶接は、非溶極式の不活性ガスアーク溶接であり、タングステンまたはタングステン合金を電極とする溶接である。各上記対向面146,147には、TIG溶接によって得られた溶接金属148が溶着している。
第2のバスバー134の隣接部145には、第2の部品としての各コンデンサ85,85の第2の端子132がそれぞれ接続されている。具体的には、各第2の端子132のうち、第2のバスバー134の隣接部145の一側面149とは平行に延びる先端部が、当該一側面149に沿わされている。隣接部145の一側面149と各第2の端子132の先端部とは、抵抗溶接を用いて接続されており、それぞれの一部が互いに溶着している。抵抗溶接は、互いの当接部間に大電流を流し、ここに発生する抵抗熱によって、加熱し、加圧を加えて行う溶接である。
ECU12を第1のハウジング23内に組み付けるときには、例えば、(1)第1および第2のバスバー133,134を互いにTIG溶接で接合した後に、(2)第1のバスバー133とパワー回路82の端子82bとの接続、および第2のバスバー134と各コンデンサ85,85の第2の端子132との接続のそれぞれを行う。なお、上記(1)、(2)の工程を入れ替えてもよい。なお、第1および第2のバスバー133,134を溶接した後に、コンデンサ85,85を、第2のバスバー134に抵抗溶接してもよい。また、コンデンサ85,85が、第2のバスバー134に接続されていない場合もある。
正極側バスバーユニット124は、第1のバスバー151と、第2のバスバー152とを含んでいる。第1のバスバー151は、第1のバスバー133と同様の材料および表面処理によって形成された部材であり、第2のバスバー152は、第2のバスバー134と同様の材料および表面処理によって形成された部材である。
第1のバスバー151とパワー回路82の端子82aとの接続構造は、上記した、負極側バスバーユニット125の第1のバスバー133とパワー回路82の端子82bとの接続構造と同様である。
第1のバスバー151と第2のバスバー152との接続構造は、上記した、負極側バスバーユニット125の第1のバスバー133と第2のバスバー134との接続構造と同様である。
第2のバスバー152と各コンデンサ85,85の第1の端子131との接続構造は、上記した、負極側バスバーユニット125の第2のバスバー134と各コンデンサ85,85の第2の端子132との接続構造と同様である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、正極側バスバーユニット124と負極側バスバーユニット125のそれぞれにおいて、第1および第2のバスバー133,134;151,152を互いに別体に形成しているので、これら第1および第2のバスバー133,134;151,152を個別に表面処理できる。
1つのバスバーの互いに異なる部分に異なる表面処理を施す場合と異なり、各第1および第2のバスバー133,134;151,152の表面を部分的に表面処理する必要がなく、手間がかからない。手間がかからない分、製造コストを低減することができる。また、各第1および第2のバスバー133,134;151,152の表面全体に同じ処理を均一に施すことができるので、各バスバー133,134;151,152の表面処理の品質を安定することができる。よって、第1および第2のバスバー133,134;151,152の表面処理の品質を高くできる。
さらに、各第1のバスバー133,151のうち、ワイヤボンディングされる部分を、ワイヤボンディングに一般的に適用されるニッケルめっき層で構成でき、コスト安価に、且つ、高品質に、ワイヤボンディングを施すことができる。
また、各第2のバスバー134,152のうち、抵抗溶接される部分を、抵抗溶接に一般的に適用されるすずめっき層で構成でき、コスト安価に、且つ、高品質に、抵抗溶接を施すことができる。
以上より、コスト安価に、高品質の車両用操舵装置1を実現することができる。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、第1および第2のバスバー133,134の接合方法としてTIG溶接を用いたが、これに限らず、第1および第2のバスバー133,134のそれぞれの表面層に影響しない接合方法を用いることができる。
例えば、図10に示すように、第1のバスバー133と第2のバスバー134の互いの対向面146,147を、半田接合してもよい。この場合、各対向面146,147のそれぞれに半田153が溶着する。
また、図11に示すように、第1および第2のバスバー133,134を、ねじ154およびナット155を用いるねじ止めによって締結してもよい。この場合、第1のバスバー133の他端部140および第2のバスバー134の一端部144のそれぞれにねじ挿通孔156,157が形成される。これらのねじ挿通孔156,157には、ねじ154のねじ軸158が挿通されている。このねじ軸158は、ナット155のねじ孔159に螺合している。これにより、ナット155とねじ154の頭部160とで、第1のバスバー133の他端部140と、第2のバスバー134の一端部144とが締結されている。
さらに、図12に示すように、第1のバスバー133の他端部140および第2のバスバー134の一端部144を、クリップ部材161を用いて挟持することにより、各対向面146,147を互いに接合してもよい。クリップ部材161は、例えば、第1のバスバー133の他端部140および第2のバスバー134の一端部144を、挟み込んでいる。
また、例えば、上述の各実施形態では、いわゆるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明が適用された例について説明したが、これに限らず、いわゆるピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置や、いわゆるラックアシスト式の電動パワーステアリング装置等、他の形式の電動パワーステアリング装置に、本発明を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、電動モータの出力を操舵補助力として出力する電動パワーステアリング装置に本発明が適用された例について説明したが、これに限らない。例えば、操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比を変更可能な伝達比可変機構を備え、伝達比可変機構を駆動するために電動モータの出力を用いる伝達比可変式の車両用操舵装置や、操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解除され、転舵輪を電動モータの出力で操向するステア・バイ・ワイヤ式の車両用操舵装置等に、本発明を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、電動モータ18として、ブラシレスモータを用いる例について説明したが、これに限らず、ブラシレスモータ以外のモータを、電動モータ18として用いてもよい。
また、車両用操舵装置以外の他の一般の装置に本発明を適用してもよい。
本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 操舵補助機構の概略斜視図である。 操舵補助機構を図2とは別角度からみた、操舵補助機構の概略斜視図である。 電動モータの軸方向に沿って切断された、操舵補助機構の図解的な断面図である。 第1のハウジングおよびこれに収容されるECUの部品の分解斜視図である。 図4の要部の拡大図である。 第1のハウジングを軸方向に沿って見た要部の模式図である。 図7の要部の拡大図である。 図8のIX−IX線に沿う断面図である。 本発明の別の実施形態の要部の断面図である。 本発明のさらに別の実施形態の要部の断面図である。 本発明のさらに別の実施形態の要部の断面図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、12…ECU(モータ制御装置)、18…電動モータ、78…パワー基板(第1の部品)、85…コンデンサ(第2の部品)、133…第1のバスバー、134…第2のバスバー、146,147…対向面(所定部)、151…第1のバスバー、152…第2のバスバー。

Claims (3)

  1. ニッケルめっきが施された第1のバスバーと、
    すずめっきが施された第2のバスバーと、を備え、
    上記第1のバスバーにモータを制御するための第1の部品がワイヤボンディングを用いて接続され、
    上記第2のバスバーに第2の部品が抵抗溶接を用いて接続され、
    上記第1および第2のバスバーの所定部同士がTIG溶接を用いて互いに接続されていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1において、上記第1の部品が、モータ駆動回路の端子であり、上記第2の部品が、モータ電流のリップルを除去するためのコンデンサであるモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置と、
    上記モータ制御装置によって制御されるモータと、を備える車両用操舵装置。
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