JP2011216471A - プラズマ生成装置、及びコーティング装置 - Google Patents

プラズマ生成装置、及びコーティング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011216471A
JP2011216471A JP2011046980A JP2011046980A JP2011216471A JP 2011216471 A JP2011216471 A JP 2011216471A JP 2011046980 A JP2011046980 A JP 2011046980A JP 2011046980 A JP2011046980 A JP 2011046980A JP 2011216471 A JP2011216471 A JP 2011216471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
laser
irradiation
coating agent
film material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011046980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5810339B2 (ja
Inventor
Yuji Ikeda
裕二 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imagineering Inc
Original Assignee
Imagineering Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Imagineering Inc filed Critical Imagineering Inc
Priority to JP2011046980A priority Critical patent/JP5810339B2/ja
Publication of JP2011216471A publication Critical patent/JP2011216471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5810339B2 publication Critical patent/JP5810339B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】対象物の表面上においてプラズマを接触させる位置を調節可能なプラズマ生成装置20において、装置構成を簡素化させる。
【解決手段】プラズマ生成装置20は、レーザ照射機構52と電磁波照射機構51とを備える。レーザ照射機構52は、レーザ発振器56と、そのレーザ発振器が発振したレーザ光が所定の対象物に照射されるようにレーザ光を反射させる反射機構57と、その反射機構を回転させる駆動装置21とを有している。電磁波照射機構51は、レーザ照射機構52がレーザ光を照射中に、対象物の表面においてレーザ光の照射位置の電界強度が相対的に強くなるように対象物に対して電磁波を照射する。レーザ照射機構52は、反射機構57を回転させることによりレーザ光の照射位置を変化させて、そのレーザ光の照射位置に生成されるプラズマの位置を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の表面にプラズマを接触させるプラズマ生成装置、及びそのプラズマ生成装置を備えたコーティング装置に関するものである。
従来から、対象物の表面にプラズマを接触させるプラズマ生成装置が知られている。特許文献1には、この種のプラズマ生成装置が開示されている。このプラズマ生成装置は、プラズマ生成器が台座に平行に移動可能である。
特開2008−38246号公報
ところで、従来のプラズマ生成装置は、対象物の表面上においてプラズマを接触させる位置を変えるために、プラズマ生成装置自体を動かしていた。そのため、装置が大掛かりになっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、対象物の表面上においてプラズマを接触させる位置を調節可能なプラズマ生成装置において、装置構成を簡素化させることにある。
第1の発明は、レーザ光を発振するレーザ発振器と、該レーザ発振器が発振したレーザ光が所定の対象物に照射されるように前記レーザ光を反射させる反射機構と、該反射機構を回転させる駆動装置とを有し、該駆動装置が前記反射機構を回転させることにより、前記対象物の表面においてレーザ光の照射位置を調節可能なレーザ照射機構と、前記レーザ照射機構がレーザ光を照射中に、該対象物の表面において前記レーザ光の照射位置の電界強度が相対的に強くなるように、前記対象物に対して電磁波を照射する電磁波照射機構とを備え、前記レーザ照射機構は、前記対象物の表面において前記レーザ光の照射位置を変化させて、該レーザ光の照射位置に生成されるプラズマの位置を変化させるプラズマ生成装置。
第1の発明では、対象物の表面におけるレーザ光の照射位置に電磁波のエネルギーを供給することにより、プラズマが生成される。プラズマの位置は、反射機構を回転させ、レーザ光の反射方向を変化させて、対象物の表面におけるレーザ光の照射位置を変化させることにより変化する。
第2の発明は、第1の発明において、前記対象物が、帯状に形成され、その長さ方向へ前記レーザ光が照射される被処理面が動かされる一方、前記レーザ照射機構は、前記被処理面において幅方向に沿って前記レーザの照射位置を調節可能に構成されている。
第2の発明では、帯状の対象物の被処理面の移動方向に対して直交する方向に沿って、レーザの照射位置が調節可能である。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記電磁波照射機構が、前記対象物の表面における前記レーザ光の照射位置に応じて、照射する電磁波の特性を変化させる。
第3の発明では、電磁波照射機構が、対象物の表面におけるレーザ光の照射位置に応じて、照射する電磁波の特性(例えば、周波数、位相、振幅)を変化させる。電磁波照射機構は、例えば、レーザ光の照射位置における電界強度が一定になるように、照射する電磁波の特性を変化させる。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明に係るプラズマ生成装置と、フィルム材にコーティング剤を供給するコート剤供給装置とを備え、前記プラズマ生成装置は、前記フィルム材を前記対象物として、該フィルム材の被コーティング面の所定の位置にプラズマを生成し、前記コート剤供給装置は、被コーティング面において前記プラズマにより改質された箇所にのみ付着するコーティング剤を供給するコーティング装置。
第4の発明では、プラズマ生成装置が、フィルム材の被コーティング面の所定の位置をプラズマにより改質する。他方、コート剤供給装置は、被コーティング面においてプラズマにより改質された箇所だけに付着するコーティング剤を供給する。その結果、被コーティング面においてプラズマにより改質された箇所だけにコーティング層が形成される。
第5の発明は、フィルム材にコーティング剤を供給するコート剤供給装置と、前記フィルム材の被コーティング面においてプラズマを生成する位置を調節可能なプラズマ生成装置とを備え、前記コート剤供給装置は、被コーティング面において前記プラズマにより改質された箇所だけに付着するコーティング剤を供給するコーティング装置。
本発明では、反射機構を回転させることにより、対象物の表面においてプラズマの位置が変化する。従って、プラズマ生成装置自体を移動させるのに比べて、装置構成を簡素化させることができる。
また、本発明では、プラズマを生成するために電磁波を利用するので、レーザの出力をそれほど強くする必要がなく、装置構成を簡素化させることができる。
また、前記第4の発明では、被コーティング面においてプラズマにより改質された箇所だけにコーティング層を形成するので、任意の形状のコーティング層を形成することができる。
図1は、実施形態のコーティング装置の概略構成図である。 図2は、参考形態1のラッピング装置の概略構成図である。 図3は、参考形態1のラッピング方法を表す図である。 図4は、参考形態2のコーティング装置の概略構成図である。 図5は、参考形態3の表面改質装置の概略構成図である。 図6は、参考形態4の気流形成装置の概略構成図である。 図7は、参考形態5の殺菌装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態>
実施形態は、フィルム材49の被コーティング面を改質するプラズマ生成装置20を有するコーティング装置50である。プラズマ生成装置20は、本発明の一例である。コーティング装置50は、フィルム材49の被コーティング面において特定の位置をプラズマ生成装置20により改質し、改質した位置だけにコーティング剤を付着させることにより、フィルム材49の表面に任意の形状(図柄、文字等)のコーティング層を形成する。
コーティング装置50は、図1に示すように、フィルム材49の被コーティング面(図1では、上面)において任意の位置にプラズマを生成可能なプラズマ生成装置20と、該プラズマ生成装置20により表面改質された位置に付着させるコーティング剤をフィルム材49の上面へ供給するコート剤供給装置59とを備えている。
プラズマ生成装置20は、フィルム材49の上面においてレーザ光の照射位置を調節可能なレーザ照射機構52と、該レーザ照射機構52によりレーザ光が照射される位置の電界強度をフィルム材49の上面において相対的に強くする電磁波照射機構51とを備えている。電磁波照射機構51は、レーザ照射機構52がレーザ光を照射中に、フィルム材49の上面においてレーザ光の照射位置の電界強度が相対的に強くなるように、フィルム材49に対して電磁波を照射する。
レーザ照射機構52は、レーザを発振するレーザ発振器56と、該レーザ発振器56から出射されたレーザ光の反射方向を調節するための回転ミラー57と、該回転ミラー57で反射したレーザ光が通過する位置に配置された集光光学系(図示省略)と、回転ミラー57を駆動制御する駆動装置21とを備えている。レーザ照射機構52は、レーザ発振器56がレーザ光を発振中に、駆動装置21により回転ミラー57を回転駆動させることにより、フィルム材49の上面におけるレーザ光の照射位置を変化させる。このとき、集光光学系は、フィルム材49の上面にレーザ光を集光させる。
回転ミラー57は、レーザ発振器56が発振したレーザ光が所定の対象物に照射されるようにレーザ光を反射させる反射機構を構成している。実施形態では、回転ミラー57がポリゴンミラー57である。また、集光光学系は、球面レンズ及びトロイダルレンズからなるfθレンズである。また、フィルム材49は、帯状に形成されている。フィルム材49は、ロール部材23に巻き掛けられ、ロール部材23を回転させることで、上面がコート剤供給装置59側へ移動してゆく。上面は、ロール部材23の長さ方向へ移動する。レーザ照射機構52は、フィルム材49の移動方向の特定の位置において、該移動方向に直交するフィルム材49の幅方向に沿うライン22(以下、「レーザ照射ライン」という。)上の任意の位置にレーザ光を照射可能である。レーザ照射機構52は、ロール部材23の上面において幅方向に沿ってレーザの照射位置を調節可能である。
なお、レーザ照射機構52は、ポリゴンミラー57の傾きを調節可能としてもよい。これにより、レーザ照射ライン22上だけでなく、該レーザ照射ライン22に沿う帯状領域の任意の位置にレーザ光を照射可能となる。
電磁波照射機構51は、レーザ照射機構52によりレーザ光を照射可能な領域(実施形態では、レーザ照射ライン22上)の電界強度をフィルム材49の上面において相対的に強くする。電磁波照射機構51は、電磁波を発振する電磁波発振器53(例えば、マグネトロン)と、該電磁波発振器53から供給された電磁波を放射するためのアンテナ55とを備えている。アンテナ55は、同軸ケーブル54を介して電磁波発振器53に接続されている。アンテナ55から電磁波が放射されると、レーザ照射ライン22上、及びその近傍が強電界領域となる。例えば、アンテナ55は、放射した電磁波がフィルム材49の上面に照射されるように配置されている。
なお、アンテナ55は、フィルム材49におけるレーザ照射ライン22の下方に配置してもよい。また、アンテナ55は、強電界領域において電界強度が均一になるような形状(例えば、ジグザグ形状)であってもよい。
コーティング装置50の動作について説明する。
コーティング装置50は、ロール部材23を回転させてフィルム材49を移動させながら、レーザ照射機構52、電磁波照射機構51、及びコート剤供給装置59を運転させる。レーザ照射機構52は、予め設定された形状に従ってレーザ照射ライン22上においてレーザの照射位置を変化させる。そうすると、電磁波照射機構51の運転によりレーザ照射ライン22上が強電界領域になっているので、レーザの照射位置にプラズマが形成される。レーザ照射機構52は、フィルム材49の上面においてレーザ光の照射位置を変化させて、レーザ光の照射位置に生成されるプラズマの位置を変化させる。フィルム材49は、レーザ光の照射位置(プラズマ生成位置)が改質されて親水性及び接着性が向上する。このため、コート剤供給装置59から吹き出されたコーティング剤が、フィルム材49の上面の改質された位置だけに付着する。その結果、予め設定された図柄のコート層が形成される。なお、コート剤供給装置59は、フィルム材49の上面においてプラズマにより改質された箇所だけに付着するコーティング剤を供給する。
なお、電磁波照射機構51は、フィルム材49の上面におけるレーザ光の照射位置に応じて、照射する電磁波の特性(例えば、周波数、位相、振幅)を変化させるように構成されていてもよい。電磁波照射機構51は、例えば、レーザ光の照射位置における電界強度が一定になるように、照射する電磁波の特性を変化させる。
また、フィルム材49上におけるレーザ照射ライン22を覆うように、電磁波を共振させる共振空洞を内部に形成する共振容器を設けてもよい。アンテナ55は、共振容器内に配置される。共振容器内は、レーザ照射ライン22上が定在波(電磁波)の腹になるように形成されている。また、共振容器には、レーザ照射ライン22に沿ってレーザ光を入射させるスリットが形成される。
−実施形態の効果−
本実施形態では、ポリゴンミラー57を回転させることにより、フィルム材49の上面においてプラズマの位置が変化する。従って、プラズマ生成装置自体を移動させるのに比べて、装置構成を簡素化させることができる。
また、本実施形態では、プラズマを生成するために電磁波を利用するので、レーザの出力をそれほど強くする必要がなく、装置構成を簡素化させることができる。
また、本実施形態では、フィルム材49の上面においてプラズマにより改質された箇所だけにコーティング層を形成するので、任意の形状のコーティング層を形成することができる。
《参考形態》
以下に、実施形態の参考となる参考形態について説明する。参考形態は、実施形態と同様に、プラズマ生成装置を利用する装置である。
−参考形態1−
参考形態1は、プラズマにより対象物品の周囲に活性種を生成する、又は、プラズマにより生成した活性種を対象物品の周囲に供給するプラズマ処理を行うプラズマ処理手段と、そのプラズマ処理手段によりプラズマ処理された対象物品をラッピングするラッピング手段とを備えているラッピング装置10である。
ラッピング装置10は、植物(参考形態1では、野菜)をラップフィルムによりラッピングするためのものである。ラッピング装置10は、図2に示すように、搬送装置11とプラズマ処理装置12とラッピング機構13とを備えている。ラッピング装置10は、キャベツ、茄子等の野菜15の周囲にプラズマ処理装置12により活性種を生成して、野菜15の表面を殺菌処理し、殺菌処理後の野菜15をラッピング機構13によりラッピングするように構成されている。
具体的に、搬送装置11は、ベルトコンベア11である。ベルトコンベア11は、プラズマ処理装置12に連動して動かされる。
プラズマ処理装置12は、大気圧下で生成する非平衡プラズマにより対象物品15の周囲に活性種を生成するプラズマ処理を行うプラズマ処理手段12を構成している。プラズマ処理装置12は、噴射口からプラズマを噴射するプラズマ生成器14と、ベルトコンベア11上で野菜15を覆うためのカバー部材16とを備えている。
プラズマ生成器14は、カバー部材16に一体化されている。プラズマ生成器14の噴射口は、カバー部材16の頂部に形成された貫通孔に接続されている。プラズマ生成器14は、カバー部材16内にプラズマを噴射する。カバー部材16は、ベルトコンベア11上に、野菜15が閉じこめられた密閉空間19を形成する。プラズマ処理装置12は、カバー部材16により対象物品15を覆った状態でプラズマ生成器14を動作させる。プラズマ処理装置12は、野菜15が存在する状態の密閉空間19内において瞬間的に非平衡プラズマを供給する。プラズマ処理装置12は、密閉空間19のガスの温度が野菜15に影響を与える温度にまで上昇しない程度の短時間だけプラズマを生成する。
なお、プラズマ生成器14としては、例えば、2つの電極間に電圧差を生じさせてストリーマ放電を生じさせるものを用いることが可能である。その場合、カバー部材16の開口縁に一方の電極を、カバー部材16内の頂部に他方の電極を設けることが考えられる。また、プラズマ生成器14としては、2つの電極間に放電により小規模プラズマを形成し、その小規模プラズマに電磁波発振器(例えば、マグネトロン)により電磁波エネルギーを供給するものを用いることが可能である。その場合、電磁波発振器は、極めて短い時間だけ電磁波を照射するように制御される。他にも、大気圧下で非平衡プラズマを生成することが可能であれば、プラズマ生成器14として適用することが可能である。この点は、後述する各参考形態についても同様である。また、プラズマ生成器14としては、プラズマガスとして不活性ガスを使用してもよい。また、プラズマ処理装置12が、カバー部材16内が密閉空間19になったときに密閉空間19を減圧する減圧機構を有していてもよい。
カバー部材16は、そのカバー部材16を動かす駆動装置17(駆動アーム)に保持されている。駆動装置17は、カバー部材16を上下に動かすことができるように構成されている。駆動装置17は、カバー部材16の開口縁がベルトコンベア11の上面に当接する第1の位置と、その第1の位置の真上の第2の位置との間で、カバー部材16を動かす。
ラッピング機構13は、プラズマ処理装置12によりプラズマ処理された野菜15をラッピングするラッピング手段13を構成している。ラッピング機構13は、ベルトコンベア11においてプラズマ処理装置12の下流(野菜15の移動方向の下流)に設けられている。ラッピング機構13は、ラッピング材18により野菜15が密封されるように、野菜15をラッピングする。
続いて、参考形態1のラッピング装置10によるラッピング方法について説明する。
まず、作業者により野菜15がベルトコンベア11上に載せられ、ベルトコンベア11により野菜15をカバー部材16の真下に搬送する第1搬送ステップが行われる。ベルトコンベア11は、野菜15がカバー部材16の真下に搬送されると停止する。
続いて、図3(A)に示すように、駆動装置17によりカバー部材16を真下へ動かして、カバー部材16により野菜15を覆う被覆ステップが行われる。カバー部材16は、その開口縁がベルトコンベア11の上面に当接するまで動かされる。被覆ステップでは、カバー部材16内に密閉空間19が形成される。
続いて、図3(B)に示すように、プラズマ処理装置12により密閉空間19に活性種を生成するプラズマ処理ステップが行われる。プラズマ処理ステップでは、プラズマ処理装置12により密閉空間19に非平衡プラズマが供給され、その非平衡プラズマにより密閉空間19に活性種(例えば、OHラジカル、オゾン)が生成される。
続いて、図3(C)に示すように、駆動装置17によりカバー部材16を真上へ動かして、ベルトコンベア11により野菜15をラッピング機構13の位置まで搬送する第2搬送ステップが行われる。ベルトコンベア11は、駆動装置17によりカバー部材16を上方へ動かした後に作動する。
そして、最後に、図3(D)に示すように、ラッピング機構13により野菜15をラッピングするラッピングステップが行われる。
参考形態1では、プラズマ処理ステップの際に、カバー部材16内にプラズマにより活性種が生成されると共に、紫外線が発せられる。その結果、野菜15に付着する雑菌が死滅し、カバー部材16内のエチレンが分解される。従って、ラッピング後の野菜15の衛生状態を向上させることができると共に、野菜15の鮮度を長時間保つことができる。
また、参考形態1では、カバー部材16内では活性種の濃度が比較的高くなるので、プラズマにより生成した活性種により野菜15の周囲が効率的に殺菌される。従って、ラッピング後の対象物品15の衛生状態をさらに向上させることができる。
−参考形態1の変形例−
この変形例では、プラズマ生成器14が、その内部空間で生成した活性種をカバー部材16へ供給するように構成されている。プラズマ生成器14には、非平衡プラズマが生成されるプラズマ生成空間が設けられている。プラズマ生成器14は、プラズマ生成空間がカバー部材16内に連通するようにカバー部材16に取り付けられている。また、プラズマ生成器14は、噴射孔を通じてプラズマ生成空間のガス(例えば、空気、不活性ガス)をカバー部材16内へ送る送風機を備えている(図示省略)。この変形例のプラズマ生成器14では、プラズマ生成空間で非平衡プラズマにより活性種が生成され、送風機が形成する気流に乗せられてその活性種がカバー部材16内へ供給される。なお、プラズマが噴射孔から出ないように、プラズマを生成する位置と噴射孔までの距離を適切に設定する。
また、この変形例では、植物15がプラズマによる熱の影響を受けない位置でプラズマが生成され、該プラズマにより生成した活性種が植物15の周囲に供給される。このため、植物15の周囲の温度がそれほど変化しないようにしている。従って、プラズマ処理により植物15が傷むことを防ぐことができる。
なお、プラズマ処理装置12は、カバー部材16を有していなくてもよい。その場合、ラッピング機構13によりラッピング途中又はラッピング直前の植物15に、活性種を含む気流が供給されるようにプラズマ生成器14を配置することができる。
−参考形態2−
参考形態2のコーティング装置50は、図4に示すように、プラズマを吹き出す第1噴射器66と、該第1噴射器66を3次元的に移動させる第1移動機構67と、コーティング剤を吹き出す第2噴射器と、該第2噴射器を3次元的に移動させる第2移動機構62とを備えている。図4では、第2噴射器及び第2移動機構の図示は省略している。各移動機構62は、リンク機構を利用している。
このコーティング装置50では、第1噴射器66及び第2噴射器を3次元的に動かすことができる。そして、第1噴射器66が噴射したプラズマにより被コーティング面を改質した後に、第2噴射器からコーティング剤が吹き付けられる。この変形例では、フィルムのような平面だけでなく、曲面も的確に任意の位置をプラズマにより改質することができる。従って、任意の位置にコーティング剤を付着させることができる。
−参考形態3−
参考形態3は、ガラス板63の表面改質装置60である。表面改質装置60は、図5に示すように、例えば乗用車等の乗物65に搭載される。
表面改質装置60は、ガラス板63の外面付近にプラズマを生成するプラズマ生成器61と、該プラズマ生成器61をガラス板63の外面に沿って動かす移動機構62とを備えている。移動機構62は、プラズマ生成器61に連結される棒状のアーム62aと、該アーム62aと共にプラズマ生成器61を動かす駆動モータ(図示省略)とを備えている。
移動機構62は、プラズマ生成器61をガラス板63の外面に対して所定の間隔だけ離間させた状態で保持している。すなわち、プラズマ生成器61とガラス板63の外面との間には所定の間隔が保持される。
また、プラズマ生成器61は、アーム62aの連結部を中心に回転可能になっている。駆動モータは、下端を支点にアーム62aを往復運動させる。すなわち、プラズマ生成器61は、移動機構62によりワイパーのように動かされる。従って、プラズマ生成器61により、ガラス板63のほぼ全面をプラズマにより改質することができる。ガラス板63の外面は、改質により摩擦抵抗が低減される。従って、乗物65の燃費を向上させることができる。
なお、プラズマ生成器61のガラス板63側にワイパーゴムを取り付けてもよい。これにより、駆動機構をプラズマ生成器61の移動とワイパーゴムの移動とに兼用することができる。また、ワイパーゴムは、プラズマ生成器61とガラス板63の外面との間隔を保持する役割を果たす。
図5では、乗用車のフトントガラスに対して表面改質装置60を設けたが、ドアの窓ガラスに対して表面改質装置60を設けてもよい。また、表面改質装置60は、ガソリンスタンド等に設置し、乗物65と別体にしてもよい。その場合は、ガラス板63が定期的にプラズマにより改質される。
−参考形態4−
参考形態4は、気流69(エアカーテン)を形成する気流形成装置70である。気流形成装置70は、図6に示すように、植物工場71に設置される。植物工場71の天井には、室内と室外とを連通させる開口部68が複数形成されている。気流形成装置70は、各開口部68に対してそれぞれ設けられている。気流形成装置70は、開口部68のほぼ全域に亘って気流69を形成する。気流形成装置70は、OHラジカル、オゾン等の活性種を含んだ気流69を形成する。
気流形成装置70は、気流を生成する送風機72と、該送風機72から吹き出された気流の流路上にプラズマを生成するプラズマ生成器73とを備えている。送風機72とプラズマ生成器73とは、送風機72に吸い込まれる空気が通過する流入口と、送風機72から吹き出された空気が通過する流出口とが形成された箱状のケーシングに収容されている(図示省略)。ケーシングは、例えば、植物工場71の天井面の側面寄りの位置に固定されている。
−参考形態5−
参考形態5は、皮膚の表面を殺菌するための殺菌装置80である。殺菌装置80は、図7に示すように、メス81(刃物、レーザメス)で切断する箇所の周辺の殺菌に使用される。
殺菌装置80は、気流を生成する送風機82と、該送風機82から吹き出された気流の流路上にプラズマを生成するプラズマ処理装置83とを備えている。プラズマ処理装置83は、流入口と流出口とが形成された箱状のケーシング内でプラズマを生成する。ケーシングの流入口には、入口側チューブ85の一端が接続されている。入口側チューブ85の他端は、送風機82の吹出口に接続されている。一方、ケーシング84の流出口には、出口側チューブ86が接続されている。
殺菌装置80は、出口側チューブ86の先端をメス81で切断する箇所に向けた状態で、送風機82及びプラズマ処理装置83の運転を行う。送風機82は、吸い込んだ空気を入口側チューブ85へ送る。そして、入口側チューブ85を通過した空気がプラズマ処理装置83に流入する。プラズマ処理装置83のケーシング内では、非平衡プラズマが形成され、通過する空気に活性種が付与される。プラズマ処理装置83のケーシングで活性種が付与された空気は、出口側チューブ86を通ってメス81で切断する箇所に吹き付けられる。その結果、メス81で切断する箇所が殺菌される。
−参考形態6−
参考形態6は、胆石破壊用のプラズマ生成装置110である。プラズマ生成装置110は、胆管内においてプラズマを生成することにより、その胆管内の胆石を破壊するように構成されている。プラズマ生成装置110は、例えば口から体内に挿入可能なチューブの先端からプラズマを噴射するように構成されている。
以上説明したように、本発明は、対象物の表面にプラズマを接触させるプラズマ生成装置、及びそのプラズマ生成装置を備えたコーティング装置について有用である。
50 コーティング装置
51 電磁波照射機構
52 レーザ照射機構
56 レーザ発振器
57 ポリゴンミラー(反射機構)
59 コート剤供給装置
70 プラズマ生成装置
72 駆動装置

Claims (5)

  1. レーザ光を発振するレーザ発振器と、該レーザ発振器が発振したレーザ光が所定の対象物に照射されるように前記レーザ光を反射させる反射機構と、該反射機構を回転させる駆動装置とを有し、該駆動装置が前記反射機構を回転させることにより、前記対象物の表面においてレーザ光の照射位置を調節可能なレーザ照射機構と、
    前記レーザ照射機構がレーザ光を照射中に、該対象物の表面において前記レーザ光の照射位置の電界強度が相対的に強くなるように、前記対象物に対して電磁波を照射する電磁波照射機構とを備え、
    前記レーザ照射機構は、前記対象物の表面において前記レーザ光の照射位置を変化させて、該レーザ光の照射位置に生成されるプラズマの位置を変化させる
    ことを特徴とするプラズマ生成装置。
  2. 請求項1において、
    前記対象物は、帯状に形成され、その長さ方向へ前記レーザ光が照射される被処理面が動かされる一方、
    前記レーザ照射機構は、前記被処理面において幅方向に沿って前記レーザの照射位置を調節可能に構成されている
    ことを特徴とするプラズマ生成装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記電磁波照射機構は、前記対象物の表面における前記レーザ光の照射位置に応じて、照射する電磁波の特性を変化させる
    ことを特徴とするプラズマ生成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載のプラズマ生成装置と、
    フィルム材にコーティング剤を供給するコート剤供給装置とを備え、
    前記プラズマ生成装置は、前記フィルム材を前記対象物として、該フィルム材の被コーティング面の所定の位置にプラズマを生成し、
    前記コート剤供給装置は、前記被コーティング面において前記プラズマにより改質された箇所だけに付着するコーティング剤を供給する
    ことを特徴とするコーティング装置。
  5. フィルム材にコーティング剤を供給するコート剤供給装置と、
    前記フィルム材の被コーティング面においてプラズマを生成する位置を調節可能なプラズマ生成装置とを備え、
    前記コート剤供給装置は、前記被コーティング面において前記プラズマにより改質された箇所だけに付着するコーティング剤を供給する
    ことを特徴とするコーティング装置。
JP2011046980A 2010-03-04 2011-03-03 コーティング装置 Expired - Fee Related JP5810339B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011046980A JP5810339B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-03 コーティング装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010068842 2010-03-04
JP2010068842 2010-03-04
JP2011046980A JP5810339B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-03 コーティング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011216471A true JP2011216471A (ja) 2011-10-27
JP5810339B2 JP5810339B2 (ja) 2015-11-11

Family

ID=44945971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011046980A Expired - Fee Related JP5810339B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-03 コーティング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5810339B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008034471A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Ushio Inc 回路基板の製造方法および回路基板の製造に用いられる紫外線照射装置
JP2008214751A (ja) * 2007-02-07 2008-09-18 Nissan Motor Co Ltd 金属の表面改質方法及び表面改質部材
JP2009004414A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Panasonic Corp プラズマ処理装置
JP2009034691A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Cyber Laser Kk レーザマーキング装置および方法
JP2009070586A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Imagineering Kk プラズマ生成方法、プラズマ生成装置、プラズマ生成装置用キャビティー及び計測装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008034471A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Ushio Inc 回路基板の製造方法および回路基板の製造に用いられる紫外線照射装置
JP2008214751A (ja) * 2007-02-07 2008-09-18 Nissan Motor Co Ltd 金属の表面改質方法及び表面改質部材
JP2009004414A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Panasonic Corp プラズマ処理装置
JP2009034691A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Cyber Laser Kk レーザマーキング装置および方法
JP2009070586A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Imagineering Kk プラズマ生成方法、プラズマ生成装置、プラズマ生成装置用キャビティー及び計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5810339B2 (ja) 2015-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2662029T3 (es) Mejora de la modificación de una superficie con plasma mediante el uso de ondas acústicas ultrasónicas de alta intensidad y alta potencia
RU2465918C2 (ru) Система для стерилизации емкостей и бутылок из пэт
JP2009529993A (ja) 3次元の成形部品の特性変化を電子によって行うための装置および方法と、該方法の使用
KR20070009466A (ko) 공명 진동을 이용한 병 위생설비
JP2010512284A (ja) 物体照射方法及びその装置
JP6166441B1 (ja) 殺菌装置および殺菌方法
EP2100814A4 (en) CONTAINER STERILIZATION APPARATUS
JP2007268252A (ja) 滅菌装置及びそれを用いた滅菌方法
JP4560870B2 (ja) プリフォーム殺菌方法及びプリフォーム殺菌装置
JP3990633B2 (ja) 流動製品の密封パッケージを製造するための包装シート材料を殺菌する方法およびユニット
JP5810339B2 (ja) コーティング装置
WO2018037468A1 (ja) プラズマ照射装置、および、プラズマ照射方法
JP2011005458A (ja) 紫外線照射装置用フランジ部材および紫外線照射装置
JP6727492B2 (ja) 殺菌システム
KR20220023105A (ko) 컨베이어가 구비된 자외선 살균장치
JP6041744B2 (ja) 電子線照射による不活化方法および処理装置
JP2006100804A5 (ja)
JP6057656B2 (ja) 電子線照射による不活化方法および処理装置
JP4386650B2 (ja) 殺菌装置
JP4525929B2 (ja) ワーク処理装置
JP2022071453A (ja) 殺菌装置
JP2003161800A (ja) 電子線又はx線照射システム
JP7357988B1 (ja) 除染システム
JP2015183238A (ja) 皮膜形成装置、皮膜形成方法、及び皮膜付筒部材
JP2003231511A (ja) Co2粒子による無菌化装置及びco2粒子による無菌化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110826

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120616

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20121204

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20130417

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5810339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees