JP2011212171A - サイクロン分離装置並びに電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
ごみを効率良く分離し、旋回室と集塵室を連通する開口の開口縁にごみが引っかかることなく、確実に集塵室に捕集することを可能にしたサイクロン分離装置並びにこのサイクロン分離装置を搭載した電気掃除機を提供する。
【解決手段】
一次旋回室12は一次流入口11から流れ込んだ含塵空気を旋回させることで含塵空気から塵を分離し、塵が取り除かれた空気を一次排出口15より排出する。この一次旋回室12の側壁の一部を開口して形成された0次開口部113の開口縁において、含塵空気の旋回方向下流側の開口縁の少なくとも一部を丸みを帯びた形状としている。これにより、含塵空気から分離された塵は、0次開口部113の開口縁に引っかかることなく0次集塵室114に確実に捕捉される。
【選択図】 図18
Description
図1は本発明に係る電気掃除機の外観を示す斜視図である。図1に示すように、電気掃除機100は、吸込口体1と、吸引パイプ2と、接続パイプ3と、サクションホース4と、サイクロン方式の掃除機本体5とから構成されている。吸込口体1は床面上の塵埃及び含塵空気を吸い込む。吸込口体1の出口側には真直ぐな円筒状の吸引パイプ2の一端が接続されている。吸引パイプ2の他端には、電気掃除機100の運転を制御する操作スイッチ2aが設置された取手2bが設けられており、中途にて若干折れ曲がった接続パイプ3の一端が接続されている。接続パイプ3の他端には、可撓性を有する蛇腹状のサクションホース4の一端が接続されている。さらに、サクションホース4の他端には、掃除機本体5が接続されている。掃除機本体5には電源コードが接続されており、電源コードが外部電源に接続されることで、通電し、図示しない電動送風機が駆動されて吸引動作を行う。吸込口体1、吸引パイプ2、接続パイプ3およびサクションホース4は、含塵空気を掃除機本体5の外から内部に流入させるための吸引経路の一部を構成する。
図2〜図6に示すように、電気掃除機本体5は、吸引風路49と、集塵ユニット50と、排気風路51と、フィルター52と、電動送風機53と、排気口54とを備えている。その他に、掃除機本体5は、その後部において、車輪55、図示しないコードリール部などを備えている。また、集塵ユニット50は、一次サイクロン分離装置10と、この一次サイクロン分離装置10と並設され、かつ一次サイクロン分離装置10の下流側に接続された二次サイクロン分離装置20とから構成されている。
各部の構成、動作および効果については後述することとするが、一次サイクロン分離装置10は、一次流入口11と、一次旋回室12と、0次開口部113と、一次開口部13と、0次集塵室114と、一次集塵室14と、一次排出口15、一次排出管16とを備えている。さらに、二次サイクロン分離装置20は、二次流入口21と、二次旋回室22と、二次開口部23と、二次集塵室24と、二次排出口25、二次排出管26とを備えている。また、上述した0次集塵室114と一次集塵室14と二次集塵室24とは1つのケース部品により形成されているとともに、0次集塵室114は二次集塵室24を包囲するように配されている。
なお、一次サイクロン分離装置10は特許請求の範囲でいうサイクロン分離装置、一次流入口11は特許請求の範囲でいう流入口、一次旋回室12は特許請求の範囲でいう旋回室、一次排出口15は特許請求の範囲でいう排出口、一次排出管16は特許請求の範囲でいう排出管にそれぞれ相当する。また、0次開口部113は特許請求の範囲でいう開口部、0次集塵室114は特許請求の範囲でいう集塵室にそれぞれ相当する。
掃除機本体5の内部に流入した空気は、吸入風路49を経て一次サイクロン分離装置10に到達する。一次サイクロン分離装置10において、一次流入口11、一次旋回室12、一次排出口15の順に流れていき、該一次排出口15から排出された空気は一次排出管16を通って二次サイクロン分離装置20に到達する。二次サイクロン分離装置20において、二次流入口21、二次旋回室22、二次排出口25の順に流れていき、該二次排出口25から排出された空気は二次排出管26を通過して、排気風路51側へと流れていく。その後、該空気は、排気風路51、フィルター52、電動送風機53及び排気口54からなる排気経路を経て掃除機本体5の外部に排出される構成となっている。
このように、一次サイクロン集塵装置10の下流位置に二次サイクロン集塵装置20が設置されているため、二次サイクロン集塵装置20が一次サイクロン集塵装置10では捕集しきれなかったごみを捕集し、集塵ユニット50としての捕集性能を向上することができ、掃除機本体5から排出される空気をさらに清浄化することができる。
図7は集塵ユニット50の外観を示す斜視図であり、図8は集塵ユニット50の前面図である。図9は集塵ユニット50の左側面図であり、図10は集塵ユニット50の上面図である。図11は図8の集塵ユニット50のA−A断面図、図12は図8の集塵ユニット50のB−B断面図、図13は図10の集塵ユニット50のC−C断面図、図14は図13の集塵ユニット50のD−D断面図、図15は図13の集塵ユニット50のE−E断面図、図16は図13の集塵ユニット50のF−F断面図、図18は0次開口部113のH−H図である。
一次サイクロン分離装置10は、外部からの含塵空気が流れ込む一次流入口11と、略円筒形状に形成され、一次流入口11が接線方向に連通し、該一次流入口11から流れ込んだ含塵空気を旋回させて空気と塵埃を分離する一次旋回室12と、該一次旋回室12内の含塵空気から分離した空気を排出する一次排出口15を備えている。
また、二次サイクロン分離装置20の二次流入口21と一次排出口15とを連通する一次排出管16を備え、さらに、一次旋回室12の軸方向に開口する一次開口部13と、該一次開口部13により一次旋回室12と連通する一次集塵室14と、一次旋回室12の半径方向に開口する0次開口部113と、該0次開口部113により一次旋回室12と連通する0次集塵室114とを備えている。
しかしながら、一部のごみ(以降、ごみbと呼ぶ)は、図15中のごみ軌道bのように、一次旋回室12内の旋回気流から遠心分離はされるものの、0次開口部113を通過できずに、旋回下流側開口縁に衝突してしまう。この際、上述したように一次旋回室12内の旋回下流側開口縁113aの少なくとも一部を旋回方向に凹むような丸みを帯びた形状に構成すれば、図18中の矢印で示すように、ごみbが旋回下流側開口縁113a上を滑るように移動し、その移動の途中で旋回下流側開口縁113aへの引っかかりが外れが出てが解消され、効率良く0次集塵室114に捕集することができる。
したがって、上述したように一次旋回室12内の旋回下流側開口縁113aの少なくとも一部を旋回方向に凹むような丸みを帯びた形状に構成して、ごみbの旋回下流側開口縁113aへの引っかかりを抑制すれば、ごみ全般を効率良く0次集塵室114に捕集することができる。
図21に示すような形状とすれば良く、その結果、ごみbが旋回下流側開口縁113a上を滑るように移動し、その移動の途中で旋回下流側開口縁113aへの引っかかりが外れて0次集塵室114に捕集することができる。
逆に、図22に示すように、0次開口部113の開口面の中心点を、0次集塵室114の中心軸と一次旋回室12の中心軸とを結んだ平面に対して吸気の旋回方向下流側に配置した場合、0次集塵室114に流入した気流の一部は、図22中の集塵室内気流方向Bのように流れるため、該気流Bが一次旋回室12に戻る際に、旋回下流側開口縁に引っかかりかけたごみbをさらに旋回下流側開口縁に押し付けてしまう。
また、本実施の形態に示すような反転式の一次サイクロン分離装置10において、一次排出管16は一次旋回室12の上部から突出する構成となるが、上述したように一次旋回室12内ではごみに対する一次排出口15からの吸引力が抑制されるため、0次開口部113を一次排出口15に近づけることができ、その結果、0次開口部113を一次旋回室12の上方に設けることができるため、0次集塵室114の深さを深くする、つまり0次開口部113から0次集塵室114の底部までの距離を長くとることができ、0次集塵室114全体の大きさを大型化せずに、0次集塵室114内のごみの再飛散を抑制することができ、捕集性能を高めることができる。また、円錐体16aが略円錐形状であるために、髪の毛等の長い糸状のごみが一次排出管16に巻きついた際に、該ごみを円錐の先端方向に沿って動かすことにより容易に除去できるという利点もある。
従って、上述した一次排出管16の曲げ方向と0次開口部113の位置関係(0次開口部113の中央点と一次旋回室12の軸を結ぶ平面に対して両側45°の範囲内)、つまり0次開口部113の方向に曲げるようにすれば、一次排出口15の流速分布の弱い部分が0次開口部113付近に配置されることになり、かつ吸引力の強い部分が0次開口部113付近に配置されないため、0次集塵室114に分離するごみへの一次排出口15からの吸い込み力を抑制して、分離性能を向上させることができる。
また、二次排出管26は、二次旋回室22とその軸を略一致させて、二次旋回室22内に突出させて、その下端部に二次排出口25を備えて構成されている。
また、二次旋回室22は、その側壁が、略円筒形状の円筒部22bと、略円錐形状の円錐部22aとで構成されている。また、円錐部22aの一部が開口して形成された二次開口部23と、二次開口部23を介して二次旋回室22と連通する二次集塵室24とを備えている。
Claims (7)
- 外部風路からの含塵空気が流れ込む流入口と、
略円筒形状に形成され、該流入口から流れ込んだ含塵空気を旋回させて空気と塵埃を分離する旋回室と、
前記旋回室内の前記含塵空気から分離した空気を排出する排出口と、
吸引力を創出する送風機
と前記排出口とを連通する排出管と、
前記旋回室の側壁の一部を開口して形成された開口部と、
前記開口部の半径方向外側に設けられた集塵室と、を備え、
前記旋回室内の吸気の旋回方向下流側に対向する前記開口部の開口縁部の少なくとも一部を、前記旋回方向に凹んだ丸みを帯びた凹形状とすることを特徴とするサイクロン分離装置。 - 前記流入口の下端部より低い位置に、前記排出気口の少なくとも一部が配置するように前記排出口を形成し、
前記旋回室の軸方向下側の開口部の開口縁の少なくとも一部を、前記軸方向に凹んだ丸みを帯びた凹形状とすることを特徴とする請求項1記載のサイクロン分離装置。 - 前記開口部の略中心点が、前記集塵室の中心軸と前記旋回室の中心軸とを結んだ平面に対し、前記旋回室の吸気の旋回方向上流側に位置するように前記開口部を形成したことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載のサイクロン分離装置。
- 前記排出口を前記旋回室内に突出させた排出管の側壁に設けた孔によって構成するとともに、前記排出管の少なくとも一部を略円錐形状の円錐体によって形成し、
前記円錐体の略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置が、前記開口部の軸方向における開口範囲内になるように配置されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のサイクロン分離装置。 - 前記排出口を前記旋回室内に突出させた排出管の側壁に設けた孔によって構成し、
前記孔は前記開口部付近に設けないようにしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のサイクロン分離装置。 - 前記排出口を前記旋回室内に突出させた排出管に設けた孔によって構成し、
前記排出管は前記旋回室の軸方向に引き出された後、略直角に曲がる屈曲部を有し、前記屈曲部の空気の排出方向を前記0次開口部が設けられている方向とすることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のサイクロン分離装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のサイクロン分離装置を備えたことを特徴とする電気掃除機。
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