JP5472359B2 - サイクロン分離装置並びに電気掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は、サイクロン分離装置並びにこのサイクロン分離装置を搭載した電気掃除機に
関するものである。
サイクロン分離装置、特に電気掃除機などに用いるサイクロン分離装置では、使用者の利便性を考慮して小型に構成する必要がある。従来の多段構造のサイクロンを例とすれば、上流側サイクロンの旋回室で発生する遠心力により含塵空気からごみを分離し、吸気した含塵空気よりも清浄な空気を排出口より排出し、下流側サイクロンによって更に空気を清浄化する構成のものが存在するが、上流側サイクロン及び下流側サイクロンを併せたサイクロン分離装置を小型化するためには、上流側サイクロンの排出口から下流側サイクロンまでに至るまでの風路を形成する排出管を極力短く構成し、さらにはこの排出管を曲げる必要がある(例えば、特許文献1参照)。また、前述のような多段構造のサイクロンにおける各サイクロン間の風路に限らずとも、サイクロンの下流側にはフィルターや電動送風機をコンパクトに備える必要があるため、排出管の曲げはほぼ必須となっているのが現状である。
特表2008−541816号公報(第6頁〜第8頁、図3、図5)
しかしながら、上記の特許文献1に開示されている従来技術においては、排出管の曲げがサイクロンの分離性能へ悪影響を及ぼして、例えば電気掃除機に搭載した場合には、掃除機本体から排出する排気の清浄度が十分ではなかった。すなわち、排出管の曲げにより、排出口からの吸引力に強弱が生じ、これにより旋回室内の含塵空気の旋回力が弱くなり、塵が十分には遠心分離されていなかった。
本発明は、上記の課題を解決するために為されたものであり、ごみを効率良く遠心分離し、また一旦遠心分離したごみを再飛散させることなく、確実に集塵室に捕集することが可能なサイクロン分離装置並びにこのサイクロン分離装置を搭載した電気掃除機を提供することを目的としている。
本発明に係るサイクロン分離装置は、外部風路からの含塵空気が流れ込む流入口と、略円筒形状に形成され、前記流入口が接線方向に連通し、該流入口から流れ込んだ含塵空気を旋回させて空気と塵埃を分離する旋回室と、前記旋回室内の前記含塵空気から分離した空気を排出する排出口と、前記旋回室側壁の一部を開口して形成された第2の開口部と、前記第2の開口部の半径方向外側に設けられた第2の集塵室と、吸引力を創出する送風機と、該送風機と前記排出口とを連通する排出管と、を備え、前記旋回室の側壁は、前記第2の開口部の反対側が塞がれており、前記排出管は前記旋回室の軸方向に引き出された後、略直角に曲がる屈曲部を有し、前記屈曲部の空気の排出方向が、前記第2の開口部の中央点と前記旋回室の軸を結ぶ平面に対して両側45°の範囲内にあるものである。

本発明に係る電気掃除機によれば、上記の構成を採用したことにより、ごみを効率良く遠心分離し、再飛散させることなく捕集することが可能となる。
本発明に係る電気掃除機の外観を示す斜視図である。 図1の電気掃除機の掃除機本体5の斜視図である。 図1の掃除機本体5の上面図である。 図2に示す掃除機本体5のa−a矢視断面図である。 図2に示す掃除機本体5のb−b断面図である。 集塵ユニット50を外した状態の掃除機本体5の上面図である。 集塵ユニット50の外観を示す斜視図である。 集塵ユニット50の前面図である。 集塵ユニット50の左側面図である。 本発明に係る電気掃除機の集塵ユニット50の上面図である。 図8に示す集塵ユニット50のA−A矢視断面図である。 図8に示す集塵ユニット50のB−B矢視断面図である。 図10に示す集塵ユニット50のC−C矢視断面図である。 図13に示す集塵ユニット50のD−D矢視断面図である。 図13に示す集塵ユニット50のE−E矢視断面図である。 図13に示す集塵ユニット50のF−F矢視断面図である。 図16に示す集塵ユニット50のG−G矢視断面図である。 集塵ユニット50のごみ捨て時の斜視図である。 集塵ユニット50の分解図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る電気掃除機について説明する。
実施の形態1.
図1は本発明に係る電気掃除機の外観を示す斜視図である。図1に示すように、電気掃除機100は、吸込口体1と、吸引パイプ2と、接続パイプ3と、サクションホース4と、サイクロン方式の掃除機本体5とから構成されている。吸込口体1は床面上の塵埃及び含塵空気を吸い込む。吸込口体1の出口側には真直な円筒状の吸引パイプ2の一端が接続されている。吸引パイプ2の他端には、電気掃除機100の運転を制御する操作スイッチが設置された取手が設けられており、中途にて若干折れ曲がった接続パイプ3の一端が接続されている。接続パイプ3の他端には、可撓性を有する蛇腹状のサクションホース4の一端が接続されている。さらに、サクションホース4の他端には、掃除機本体5が接続されている。掃除機本体5には電源コードが接続されており、電源コードが外部電源に接続されることで、通電し、図示しない電動送風機が駆動されて吸引動作を行う。吸込口体1、吸引パイプ2、接続パイプ3およびサクションホース4は、含塵空気を掃除機本体5の外から内部に流入させるための吸引経路の一部を構成する。
また、図2は図1の電気掃除機の掃除機本体5の斜視図であり、図3は図1の掃除機本体5の上面図である。また、図4は図2に示す掃除機本体5のa−a矢視断面図であり、図5は図2に示す掃除機本体5のb−b断面図である。また、図6は集塵ユニット50を外した状態の掃除機本体5の上面図である。
図2〜図6に示すように、電気掃除機本体5は、吸引風路49と、集塵ユニット50と、排気風路51と、フィルター52と、電動送風機53と、排気口54と、を備えている。その他に、掃除機本体5は、その後部において、車輪55、図示しないコードリール部などを備えている。また、集塵ユニット50は、一次サイクロン分離装置10と、この一次サイクロン分離装置10と並設され、かつ一次サイクロン分離装置10の下流側に接続された二次サイクロン分離装置20とから構成されている。
各部の構成、動作および効果については後述することとするが、一次サイクロン分離装置10は、一次流入口11と、一次旋回室12と、0次開口部113と、一次開口部13と、0次集塵室114と、一次集塵室14と、一次排出口15と、一次排出管16と、を備えている。さらに、二次サイクロン分離装置20は、二次流入口21と、二次旋回室22と、二次開口部23と、二次集塵室24と、二次排出口25と、二次排出管26と、を備えている。なお、上記の0次集塵室114と、一次集塵室14と二次集塵室24とは1つのケース部品により形成されているとともに、0次集塵室114は二次集塵室24を包囲するように配されている。
ここで、一次サイクロン分離装置10における、一次流入口11は本発明の流入口に、一次旋回室12は本発明の旋回室に、一次排出口15は本発明の排出口に、一次排出管16は本発明の排出管に、それぞれ相当する。なお、一次開口部13は本発明の第1の開口部、一次集塵室14は本発明の第1の集塵室にそれぞれ相当し、0次開口部113は本発明の第2の開口部に、0次集塵室114は本発明の第2の集塵室にそれぞれ相当する。
上記と同様に、二次サイクロン分離装置20における、二次流入口21は本発明の流入口に、二次旋回室22は本発明の旋回室に、二次排出口25は本発明の排出口に、一次排出管16は本発明の排出管に、それぞれ相当する。なお、二次開口部23は本発明の第1の開口部、二次集塵室24は本発明の第1の集塵室にそれぞれ相当する。
ここで、掃除機本体5の内部に流入した空気を掃除機本体5の外部に排出する経路について説明する。
掃除機本体5の内部に流入した空気は、吸引風路49を経て一次サイクロン分離装置10に到達する。一次サイクロン分離装置10において、一次流入口11、一次旋回室12、一次排出口15の順に流れていき、該一次排出口15から排出された空気は一次排出管16を通って二次サイクロン分離装置20に到達する。二次サイクロン分離装置20において、二次流入口21、二次旋回室22、二次排出口25の順に流れていき、該二次排出口25から排出された空気は二次排出管26を通過して、排気風路51側へと流れていく。その後、該空気は、排気風路51、フィルター52、電動送風機53及び排気口54からなる排気経路を経て掃除機本体5の外部に排出される構成となっている。
また、上述のように、一次サイクロン集塵装置10の下流位置に二次サイクロン集塵装置20が設置されているため、二次サイクロン集塵装置20が一次サイクロン集塵装置10では捕集しきれなかったごみを捕集し、集塵ユニット50としての捕集性能を向上することができ、掃除機本体5から排出される空気をさらに清浄化することができる。
以降、集塵ユニット50を構成する一次サイクロン分離装置10と二次サイクロン分離装置20について説明する。なお、本発明の請求項の順序と、構造の説明の順序をおおよそ合わせるため、先に二次サイクロン分離装置20について説明する。
図7は集塵ユニット50の外観を示す斜視図であり、図8は集塵ユニット50の前面図である。図9は集塵ユニット50の左側面図であり、図10は本発明に係る電気掃除機の集塵ユニット50の上面図である。図11は図8に示す集塵ユニット50のA−A矢視断面図、図12は図8に示す集塵ユニット50のB−B矢視断面図、図13は図10に示す集塵ユニット50のC−C矢視断面図、図14は図13に示す集塵ユニット50のD−D矢視断面図、図15は図13に示す集塵ユニット50のE−E矢視断面図、図16は図13に示す集塵ユニット50のF−F矢視断面図、図17は図16に示す集塵ユニット50のG−G断面である。
まず、二次サイクロン分離装置20の構成について図10、図12、図16、を用いて説明する。
二次サイクロン分離装置20は、一次排出管16から含塵空気を取り込む二次流入口21と、二次流入口21をおおよそ接線方向に接続することで二次流入口21から導入した含塵空気が旋回する二次旋回室22とを備え、二次流入口21から流入した吸気を旋回して塵埃を分離した後に該吸気を二次排出口25から排出する。また、この二次排出口25からの排気を、排気風路51へと導く二次排出管26を備えている。
この二次排出管26は、図12に示すように、二次旋回室22の外部において、略直角に曲げて構成されている。さらには、図10および図16に示すように、二次排出管26の屈曲部の下流側は、二次旋回室22と二次流入口21が接する位置から前記含塵空気の旋回方向に90°進んだ位置の間の方向に延設されている。
また、二次排出管26は、二次旋回室22とその軸を略一致させて、二次旋回室22内に突出して設置されており、その突出部の底壁に二次排出口25を備えている。
また、二次旋回室22は、その側壁が、略円筒形状の円筒部22bと、略円錐形状の円錐部22aとで構成されている。また、円錐部22aの一部が開口して形成された二次開口部23と、二次開口部23を介して二次旋回室22と連通する二次集塵室24とを備えている。
二次サイクロン分離装置20の動作についてその概要を説明する。
二次サイクロン分離装置20は、一次排出管16を経て二次流入口21から含塵空気を取り込むと、含塵空気は、二次旋回室22の側壁に沿って流入するため旋回気流となり、中心軸近傍の強制渦領域とその外周側の準自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とにより下向きに流れていく。このとき、遠心力が塵埃に作用するため、一次サイクロン分離装置10では捕捉しきれなかったごみが二次旋回室22の内壁に押し付けられて吸気から分離され、下降する旋回流に乗って二次旋回室22の下方に進んだ後、二次開口部23を介して二次集塵室24内に捕集される。ごみが除去された空気は、二次旋回室22の中心軸に沿って上昇し、二次排出口25から排出される。二次排出口25から排出された空気は、二次排出管26を通って、排気風路51へと導かれる。
ここで、上述のように構成した二次排出管26内の空気の流れについて説明する。図12に示すように二次排出管26内の風路がほぼ垂直に曲がると、該曲がり風路の内側に位置する空気流(破線)は曲がり半径が比較的小さく、抵抗損を受ける。一方、曲がり風路の内側に位置する空気流(実線)は曲がり半径が比較的大きいため、流れがスムーズであり、抵抗損を受けない。従って、一次旋回室12から吸い込む空気流の速度が比較的速く、その力は強い。結果、二次排出管26の流速の分布、すなわち吸引力の分布に強弱が生じる。
したがって、上述したような二次排出管26の曲げ方向と二次流入口21との位置関係とすることによって、二次排出口25の流速分布の弱い部分が二次流入口21付近に配されるようにすることができ、二次流入口21から流入した空気が二次旋回室22内を旋回する前に二次排出口25にすぐに吸い込まれることを抑制することができる。これにより、旋回方向への流れを強めてごみを確実に捕集することができる。これに対し、二次排出口25の流速の分布の強い部分を二次流入口21付近に配した場合には、気流の一部が二次旋回室22内を旋回せずに直接二次排出口25から排出されるとともに、旋回方向とは逆の方向に向かう気流も発生するため、ごみに作用する遠心力が小さくなりごみが捕集されにくくなる。
なお、上記のような効果を得るためには、二次排出口25において流速分布に強弱を発生させればよいため、本発明は[0014]に示した構造に限られるわけではなく、例えば二次排出管26の曲げ角度は略垂直でなくてもよい。
また、二次排出口25における流速分布の強弱をより明確にするために、二次排出口25から、二次排出管26の曲げを開始する曲げ開始点(図12中の点A)までの距離(X)を二次排出管26内の風路の断面の代表長(D)の25倍以下としてもよい。なお、排気管風路16の断面形状が円形である場合には、代表長(D)は該円形の直径である。
一般に、単純な管内流の場合、管入り口から一様速度で流入すると、管壁に沿って境界層が発達し、それが厚みを増して中心部に達すると、管内の速度分布は一定(放物線速度分布など)になる。この十分に発達した流れに達するまでの区間を助走区間、その長さを助走距離lと言い、乱流の場合、一般的にl/d>25〜40(dは管断面の代表長)であることが知られている。すなわち、l/d>25〜40で管内の流速分布が一定となってしまう。
二次サイクロン分離装置20は、通常、高風速域で使用されるためにその流れは乱流状態であり、上記の関係式が適用されるのが好適であり、上記のような寸法関係とすれば、さらに旋回方向への流れを強めてごみを確実に捕集することができる。さらには、距離Xをすることにより、二次サイクロン分離装置20の小型に構成できる効果がある。
また、二次排出管26内の風路において、曲げを開始する曲げ開始点よりも上流側に仮にフィルターを設けると、フィルターの圧損により、フィルターよりも上流側の二次排出管26内の風路内の気流が整流されてしまい、二次排出口25における流速分布の強弱が抑制されてしまう。
そこで、本発明では、二次排出口25と曲げを開始する曲げ開始点との間にはフィルターを設けないようする。これにより、二次排出口25における流速分布の強弱が顕著に現れるようにし、さらに旋回方向への流れを強めてごみを確実に捕集することができる。
次に、一次サイクロン分離装置10の構成について、図11、図14、図15、図16および図17を用いて説明する。
一次サイクロン分離装置10は、吸引風路49から含塵空気を取り込む一次流入口11と、一次流入口11をおおよそ接線方向に接続することで一次流入口11から導入した含塵空気が旋回する一次旋回室12とを備え、一次流入口11から流入した吸気を旋回して塵埃を分離した後に該吸気を一次排出口15から排出する。また、この一次排出口15からの排気を、二次サイクロン分離装置20へと導く一次排出管16を備えている。
この一次排出管16は、図17に示すように、一次旋回室12の外部において、略直角に曲げて構成されている。さらには、図14および図16に示すように、一次排出管16の屈曲部の下流側は、一次旋回室12と一次流入口11が接する位置から前記含塵空気の旋回方向に90°進んだ位置の間の方向に延設されている。
さらに、図15に示すように、一次排出管16における屈曲部の下流側は、0次開口部113の中央点と一次旋回室12の軸を結ぶ平面に対して両側45°の範囲内の方向に延設されている。
また、一次排出管16は、一次旋回室12とその軸をおおよそ一致させて、一次旋回室12内に突出して設置されており、その突出部の側壁は、多数の微細孔を持つ略円筒形状の円筒体15bと、多数の微細孔を持つ略円錐形状の円錐体15aとで構成し、この微細孔により排出口15を構成している。
また、一次旋回室12は、その側壁が、略円筒形状の円筒部12bと、略円錐形状の円錐部12aとで構成されている。また、円筒部12bの一部が開口して形成された0次開口部113と、円錐部12aの一部が開口して形成された一次開口部13と、0次開口部113を介して一次旋回室12と連通する0次集塵室114と、一次開口部13を介して一次旋回室12と連通する一次集塵室14とを備えている。また、0次開口部113は一次流入口11よりも低い位置に形成されている。
一次サイクロン分離装置10の動作についてその概要を説明する。
一次サイクロン分離装置10は、吸引風路49を経て一次流入口11から含塵空気を取り込むと、含塵空気は、一次旋回室12の側壁に沿って流入するため旋回気流となり、中心軸近傍の強制渦領域とその外周側の準自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とにより下向きに流れていく。このとき、遠心力が塵埃に作用するため、例えば髪の毛・飴袋・砂(比較的大きな砂)等のサイズも比重も比較的大きなごみ(以下、「ごみA」という)が一次旋回室12の内壁に押し付けられて吸気から分離され、0次開口部113を介して0次集塵室114に捕捉されて堆積する。また、残りの塵埃は下降する旋回流に乗って一次旋回室12の下方に進む。これにより、軽くて気流に乗りやすく且つ嵩の多い、綿ごみや細かい砂ごみ(以下、「ごみB」という)が一次開口部13を介して一次集塵室14内に送られ、さらに、風圧により一次集塵室14の上方に追いやられ、そこで堆積し圧縮される。ごみA及びごみBが除去された空気は、一次旋回室12の中心軸に沿って上昇し、一次排出口15から排出される。一次排出口15から排出された空気は、一次排出管16を通って、後に説明する二次サイクロン分離装置へと導かれる。
上述のように一次排出管16を曲げて構成したことにより、上述で説明した原理と同様の原理で、一次排出口15の流速の分布、すなわち吸引力の分布に強弱が生じる。
したがって、上述した一次排出管16の曲げ方向と一次流入口11の位置関係とすることにより、図17に示すように、一次排出口15の流速の分布の弱い部分が一次流入口11付近に配されるようにすることができ、一次流入口11から流入した空気が一次旋回部12内を旋回する前に一次排出口15にすぐに吸い込まれることを抑制することができる。これにより、旋回方向への流れを強めてごみを確実に捕集することができる。これに対し、一次排出口15における流速の分布の強い部分を一次流入口11付近に配した場合には、気流の一部が一次旋回室12内を旋回せずに直接一次排出口15から排出されるとともに、旋回方向とは逆の方向に向かう気流も発生するため、ごみに作用する遠心力が小さくなりごみが捕集されにくくなる。
また、上述した一次排出管16の曲げ方向と0次開口部113の位置関係により、一次排出口15の流速分布の弱い部分が0次開口部113付近に配置され、吸引力の強い部分が0次開口部113付近に配置されないので、0次集塵室114に分離するごみAへの一次排出口15からの吸い込み力を抑制して、抑制した分だけ分離性能を向上させることができる。
なお、上述に示した効果を得るためには、一次排出口15において流速分布に強弱を発生させればよいため、本発明は本実施例に示した構造に限られるわけではなく、例えば一次排出管16の曲げ角度は略垂直でなくてもよい。
また、一次排出管16を曲げて構成することによって得られる効果と、一次排出管16の曲げ方向と0次開口部113の位置関係によって得られる効果は、互いに独立した効果である。すなわち、上述した一次排出管16の曲げ方向と0次開口部113の位置関係による効果は、上述した一次排出管16の曲げ方向と一次流入口11の位置関係に拠らず、その逆もまた同様である。
また、上述したように、一次排出口15を一次排出管16の側壁に設けた微細孔にて形成したことにより軸方向の吸引力を抑制してごみに作用する旋回力を大きくさせる効果があるが、さらに、図14に示すように、一次排出管16において、一次流入口11付近の一部を除いた領域に一次排出口15を形成してもよい。
これにより、軸方向の吸引力を抑制してごみに作用する旋回力を大きくさせつつも、一次流入口11から流入した吸気が一次排出口15に直接吸い込まれることを抑制し、より一層旋回方向への流れを強めてごみに作用する遠心力を高め、捕集性能を更に向上することができる。
さらに、図11および図13に示すように、一次排出管16において、0次開口部113付近の一部を除いた領域に一次排出口15を形成しても良い。
これにより、軸方向の吸引力を抑制してごみの作用する旋回力を大きくさせつつも、0次開口部113を介して0次集塵室114に飛ばすごみAに対する一次排出口15からの吸引力が抑制されるため、ごみAを確実に0次集塵室114に捕集することが可能となる。これに対し、一次排出管16において、0次開口部113付近の領域に一次排出口15を設けた場合には、一次排出口15からの吸引力がごみAに対して大きく作用するために、ごみAが0次集塵室114に捕集されにくくなるとともに、一旦0次集塵室114に捕集されたごみAの再飛散も生じやすくなってしまう。
また、図13に示すように、円錐体15aの略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置が、0次開口部113の軸方向における開口範囲内になるように配置されるように構成してもよい。
これにより、軸方向の吸込み力を抑制してごみに作用する旋回力を大きくさせつつも、0次開口部113と排出口15との距離が確保され、0次開口部113を介して0次集塵室114に分離するごみAに対する排出口15からの吸引力が抑制され、ごみAを0次集塵室114で確実に捕集することができる。
また、本実施の形態に示されたような反転式の一次サイクロン分離装置10において、一次排出管16は一次旋回室12の上部から突出する構成となるが、ごみAに対する一次排出口15からの吸引力が抑制されるため、0次開口部113を円錐体15aに近い高さに設置してもごみAを確実に0次集塵室114に捕集することができる。このため、0次集塵室114の深さを深くすることができ、ごみAの再飛散を更に抑制して捕集性能を高めることができる。
さらには、一次旋回室12の下方まで旋回しながら到達した気流が反転して一次旋回室12の中央を上昇する流れを円錐体15aによりスムーズに取り入れることができるので、旋回気流を乱さず、捕集性能を向上することができる。また、円錐体15aが略円錐形状であるために、髪の毛等の長い糸状のごみが一次排出管16に巻きついた際に、該ごみを円錐の先端方向に沿って動かすことにより容易に除去できるという利点もある。
また、図11および図13に示すように、一次流入口11の軸方向における高さ範囲を、円筒体15bの軸方向における高さ範囲内となるように配置し、かつ円錐体15aの大端の軸方向における高さ位置を、0次開口部113の軸方向における開口範囲外としてもよい。
これにより、一次流入口11から入った気流がスムーズに旋回することができるため、ごみに作用する遠心力が高まり捕集性能を向上することができる。また、0次開口部113の軸方向における開口範囲には円錐体15aのみが配置されることになるため、より確実に0次開口部113と一次排出口15との距離を確保することができ、0次集塵室114に飛ばすごみAに対する一次排出口15からの吸引力を抑制し、捕集性能を高めることができる。
また、上述のように一次円錐部12aと一次開口部13と一次集塵室14とを設けたことにより、0次集塵室114では捕集しきれないごみB(比較的表面積が小さく空気抵抗の作用が小さなごみ)を一次集塵室14により捕集することができる。また、一次円錐部12aには旋回気流の旋回半径を徐々に小さくしてごみに作用する遠心力を高める効果があるが、一次旋回室12の下方まで旋回しながら到達した気流が反転して一次旋回室12の中央を上昇する流れを円錐体15aによりスムーズに取り入れることができるので、旋回気流を乱さず、捕集性能を向上することができる。すなわち、上記の一次円錐部12aと円錐体15aの組み合わせにより、より確実にごみBを一次集塵室14に捕捉することができる。
また、図11に示すように一次円錐部12aの一次旋回室12の中央軸に対する傾斜角度が、一次旋回室12の中央軸に対する円錐体15aの傾斜角度とほぼ同等かそれ以下となるように構成しても良い。
これにより、一次旋回室12における旋回風路(一次旋回室12のうち、一次排出管16およびその内部風路を除く風路)の風路断面積を、一次円錐部12aにおいて縮小させることなく、圧力損失を抑制するとともに、一次旋回室12中央の上昇流の風路を確保し、旋回流と上昇流との干渉を防ぎ気流が乱れないようにすることができ、捕集性能を向上することができる。また、一次円錐部12aの壁面と円錐体15aとの間の距離を近づけないようにして、一次円錐部12aの内壁面に沿って旋回するごみBが円錐体15aから吸い込まれるのを抑制することができる。
また、図11および図13〜15に示すように一次開口部13の開口面積を0次開口部113の開口面積よりも小さくしてもよい。
これにより、一次開口部13を通って一次集塵室14へ流入する空気の量を抑え、一次集塵室14に到達したごみBの再飛散を抑制する効果が得られる。
また、本実施の形態に示したように、電気掃除機100に一次サイクロン分離装置10および二次サイクロン分離装置20を搭載することにより、含塵空気から塵を確実に分離することが可能となる。したがって、フィルターを使わないもしくはフィルターの数を削減することができるため、フィルターの目詰まりが生じにくく、風量が低下しにくい電気掃除機100を提供することが可能となる。なお、上記の効果は、電気掃除機100に一次サイクロン分離装置10に相当するサイクロン装置のみを搭載しても得られるし、また二次サイクロン分離装置20に相当するサイクロン装置のみを搭載しても得ることができる。
1 吸込口体、2 吸引パイプ、3 接続パイプ、4 サクションホース、5 掃除機本体、10 一次サイクロン分離装置、11 一次流入口、12 一次旋回室、12a 一次円錐部、12b 一次円筒部、13 一次開口部、14 一次集塵室、15 一次排出口、15a 円錐体、15b 円筒体、16 一次排出管、20 二次サイクロン分離装置、21 二次流入口、22 二次旋回室、22a 二次円錐部、22b 二次円筒部、23 二次開口部、24 二次集塵室、25 二次排出口、26 二次排出管、49 吸引風路、50 集塵ユニット、51 排気風路、52 フィルター、53 電動送風機、55 車輪、100 電気掃除機、113 0次開口部、114 0次集塵室。

Claims (8)

  1. 外部風路からの含塵空気が流れ込む流入口と、略円筒形状に形成され、前記流入口が接線方向に連通し、該流入口から流れ込んだ含塵空気を旋回させて空気と塵埃を分離する旋回室と、前記旋回室内の前記含塵空気から分離した空気を排出する排出口と、前記旋回室側壁の一部を開口して形成された第2の開口部と、前記第2の開口部の半径方向外側に設けられた第2の集塵室と、吸引力を創出する送風機と、該送風機と前記排出口とを連通する排出管と、を備え、
    前記旋回室の側壁は、前記第2の開口部の反対側が塞がれており、
    前記排出管は前記旋回室の軸方向に引き出された後、略直角に曲がる屈曲部を有し、前記屈曲部の空気の排出方向が、前記第2の開口部の中央点と前記旋回室の軸を結ぶ平面に対して両側45°の範囲内にあることを特徴とするサイクロン分離装置。
  2. 前記排出管の側壁の少なくとも一部は前記旋回室に突出するように設けられ、前記排出口の少なくとも一部を前記側壁に設けた複数の孔で構成し、
    前記第2の開口部付近の一部を除いた領域に前記排出口を形成したことを特徴とする請求項1に記載のサイクロン分離装置。
  3. 前記排出管は、前記旋回室に突出するように設けられるとともに、少なくとも一部は、側壁に複数の孔を有する略円錐形状の円錐体を備え、
    前記円錐体の略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置が、前記第2の開口部の軸方向における開口範囲内になるように配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサイクロン分離装置。
  4. 前記排出口の側壁の少なくとも一部が、前記円錐体の大端と連続して設けられ、複数の孔を有する円筒体で構成され、
    前記流入口の軸方向における高さ範囲を、前記円筒体の軸方向における高さ範囲となるように配置されることを特徴とする請求項3に記載のサイクロン分離装置。
  5. 前記旋回室は、その側壁が、略円筒形状の円筒部と、先端に近づくほど径が小さくなる略円錐の先端を切り落とした形状の円錐部とで構成され、
    前記円錐部の小径側を開口する第1の開口部と、前記第1の開口部の下側に設けられた第1の集塵室を備えたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のサイクロン分離装置。
  6. 前記円錐部の前記旋回室の中央軸に対する傾斜角度を、前記旋回室の中央軸に対する前記円錐体の傾斜角度とほぼ同等かそれ以下とすることを特徴とする請求項5に記載のサイクロン分離装置。
  7. 前記第1の開口部の開口面積は、前記第2の開口部の開口面積よりも小さいことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のサイクロン分離装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のサイクロン分離装置を備えたことを特徴とする電気掃除機。
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