JP4968313B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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外部から含塵空気を吸入する吸込口体と、
吸気を発生させる電動送風機と、
前記吸込口体と前記電動送風機との間に配され、流入口、旋回室及び排出口体を備え、前記流入口から流入した吸気を前記旋回室により旋回し、塵埃を分離した後に該吸気を排出口体15から排気するサイクロン部と、
前記旋回室の側壁の一部を開口して形成された第1の開口部と、
前記第1の開口部の半径方向外側に設けられた第1のダストケースと
を備え、
前記排出口体は、
少なくとも一部は、側壁に複数の孔を有する略円錐形状の円錐体を備え、
前記旋回室内に突出させて設けられ、
前記円錐体は、
略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置が、前記第1の開口部の軸方向における開口範囲内になるように配置されたものである。
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電気掃除機の全体構成を示す図である。
図1に示されるように、電気掃除機100は、吸込口体1と、吸引パイプ2と、接続パイプ3と、ホース4と、サイクロン式の掃除機本体5とを備えている。吸込口体1は、床面上の塵埃及び含塵空気を吸い込む。吸込口体1の出口側には、真直な円筒状の吸引パイプ2の一端が接続されている。吸引パイプ2の他端には、取手2aが設けられており、中途にて若干折れ曲がった接続パイプ3の一端が接続されている。接続パイプ3の他端には、可撓性を有する蛇腹状のホース4の一端が接続されている。さらに、ホース4の他端には、掃除機本体5が接続されている。吸込口体1、吸引パイプ2、接続パイプ3及びホース4は、塵埃及び含塵空気を外部から掃除機本体5の内部に流入させるための流通路の一部を構成する。
図2〜図4に示されるように、電気掃除機100の掃除機本体5は、吸入風路49と、サイクロン集塵装置50と、排気風路51と、フィルタ52と、電動送風機53と、排気口54とを備えている。その他に、掃除機本体5は、その後部には、車輪55、図示しないコードリール部などを備えている。サイクロン集塵装置50は、サイクロン部10と、このサイクロン部10と並設して設けられた第二サイクロン部20とを備えている。
また、サイクロン部10は、流入口11と、旋回室12と、0次ダストケース114と、一次ダストケース14と、排出口体15とを備えている。第二サイクロン部20は、第二流入口21と、第二旋回室22と、二次ダストケース24と、第二排出口25とを備えている。なお、この一次ダストケース14と二次ダストケース24とは1つのケース部品として形成されている。また、0次ダストケース114、一次ダストケース14及び二次ダストケース24の下端部の開口部は、ダストケース蓋31により開閉される構成になっている。
電気掃除機100のサイクロン集塵装置50は、上記のように、サイクロン部10と、このサイクロン部10に並設された第二サイクロン部20とを備えている。また、サイクロン部10の上部には中間風路32が設けられており、この中間風路32が第二サイクロン部20の上部に設けられた第二流入口21と連続的に接続されている。
サイクロン部10は、吸入風路49を経て流入口11から含塵空気を取り込むと、含塵空気は、旋回室12の側壁に沿ってほぼ水平に流入するため旋回気流となり、中心軸近傍の強制渦領域とその外周側の準自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とにより下向きに流れていく。このとき、遠心力が塵埃に作用するため、例えば髪の毛・飴袋・砂(比較的大きな砂)等のサイズも比重も比較的大きなごみ(以下、「ごみA」という)が旋回室12の内壁に押し付けられて吸気から分離され、0次開口部113を介して0次ダストケース114に捕捉されて堆積する。また、残りの塵埃は下降する旋回流に乗って旋回室12の下方に進む。これにより、軽くて気流に乗りやすく且つ嵩の多い、綿ごみや細かい砂ごみ(以下、「ごみB」という)が一次開口部13を介して一次ダストケース14内に送られ、さらに、風圧により一次ダストケース14の上方に追いやられ、そこで堆積し圧縮される。ごみA及びごみBが除去された空気は、サイクロン部10の円筒の中心軸に沿って上昇し、排出口体15から排出される。排出口体15から排出された空気は、中間風路32を介して第二サイクロン部20の第二流入口21を介して第二旋回室22に流入し、第二旋回室22に流入した空気は旋回しながら下降し、二次ダストケース24を通過し、その後、上昇して第二排出口25から排出された後、排気風路51、フィルタ52、電動送風機53及び排気口54からなる排気経路を経て掃除機本体5から排出される。
なお、円筒メッシュ15bは本発明の円筒体に相当する。
例えば、図16に示されるように、円錐メッシュ15aの大端と小大端の両方の軸方向における高さ位置D、Eを0次開口部113の軸方向における開口範囲A内としてもよい。
また、図17に示されるように、円錐メッシュ15aの大端の軸方向における高さ位置Dを0次開口部113の軸方向における開口範囲A内としつつ、円錐メッシュ15aの小端の軸方向における高さ位置Eを、0次開口部113の軸方向における開口範囲A外としてもよい。
また、図18に示されるように、円錐メッシュ15aの大端と小端の両方の軸方向における高さ位置D、Eを0次開口部113の軸方向における開口範囲A外としつつ、円錐メッシュ15aの小端の軸方向における高さ位置Eを0次開口部113の下端の軸方向における高さ位置より低くしてもよい。
すなわち、円錐メッシュ15aの略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置を0次開口部113の軸方向における開口範囲A内とすれば、0次開口部113と排出口体15の側壁の微細孔との距離を確保することができるとともに、0次開口部113を極力高い位置に配置することができ、上述の効果Aと同様の効果が得られる。
サイクロン部10は、上記の0次開口部113及び0次ダストケース114を備えたことにより、0次ダストケース114では捕集しきれないごみB(比較的表面積が小さく空気抵抗の作用が小さなごみ)を一次ダストケース14により捕集することができる。また、旋回室12の下方まで旋回しながら到達した気流が反転して旋回室12の中央を上昇する流れを円錐メッシュ15aによりスムーズに取り入れることができるので、旋回気流を乱さず、捕集性能を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態2を図21及び図22に基づいて説明する。なお、実施の形態1にて説明した構造と同じ構造については、同じ名称及び符号を用いる。
図21は、本実施の形態2における図7のE−E矢視断面図、図22は、実施の形態2における図7のD−D矢視断面図である。
上記のように、円錐メッシュ15aにおいて、0次開口部113付近の一部15cを除いた領域に微細孔を設けることで、軸方向の吸込み力を抑制してごみの作用する旋回力を大きくさせつつも、0次開口部113を介して0次ダストケース114に飛ばすごみAに対する排出口体15の側壁の微細孔からの吸引力が抑制されるため、ごみAを確実に0次ダストケース114に捕集することが可能となる。これに対し、0次開口部113付近に微細孔を設けた場合には、排出口体15の側壁の微細孔からの吸引力がごみAに対して大きく作用するために、ごみAが0次ダストケース114に捕集されにくくなるとともに、一旦0次ダストケース114に捕集されたごみAの再飛散も生じやすくなってしまう。
これにより、流入口11から流入した吸気が排出口体15に直接吸い込まれることを抑制し、より一層旋回方向への流れを強めてごみAに作用する遠心力を高め、捕集性能を更に向上することができる。これに対し、流入口11付近に微細孔を設けた場合には、気流の一部が旋回室12内を旋回せずに直接排出口体15から排出されるとともに、旋回方向とは逆の方向に向かう気流も発生するため、ごみAに作用する遠心力が小さくなりごみAが捕集されにくくなる。
以下、本発明の実施の形態3を図23〜図25に基づいて説明する。なお、実施の形態1及び実施の形態2にて説明した構造と同じ構造については、同じ名称及び符号を用いる。
図23は、実施の形態3における図7のA−A矢視断面図、図24は、実施の形態3における図7のC−C矢視断面図、図25は、実施の形態3におけるサイクロン集塵装置50の分解斜視図である。
これにより、ごみBが自身の慣性力及び遠心力によって旋回室12の内壁に沿って旋回しながら旋回室12の下方まで至る際に、壁面摩擦や空気抵抗によってその旋回速度は減少していくが、円錐部12aの略円錐形状の壁面により旋回半径を縮小していくことで、旋回速度の二乗に比例し旋回半径に反比例する遠心力を保つことができるため、ごみBに対する排出口体15からの吸引力を抑制して、効率よく一次ダストケース14に捕集することができる。さらには、一次ダストケース14へ流入する空気の量を抑え、一次ダストケース14に到達したごみBの再飛散を抑制する効果がある。
このように傾斜角度θ1、θ2を設定することにより、旋回室12における旋回風路(排出口体15を除く風路)の風路断面積を、円錐部12aにおいて縮小させることなく、圧力損失を抑制するとともに、旋回室12中央の上昇流の風路を確保し、旋回流と上昇流との干渉を防ぎ気流が乱れないようにすることができ、捕集性能を向上することができる。また、円錐部12aの壁面と円錐メッシュ15aとの間の距離を近づけないようにして、円錐部12aの内壁面に沿って旋回するごみBが円錐メッシュ15aから吸い込まれるのを抑制することができる。
これにより、円錐部12aの壁面抗力、特に上方向の分力が生じるために、ごみAは円錐部12a側へ移動しにくくなり、その結果、円筒部12bで旋回し続けようとするため、ごみAを円筒部12bに設けた0次開口部113を介して0次ダストケース114に捕集しやすくなる。
これにより、一次開口部13を通って一次ダストケース14へ流入する空気の量を抑え、一次ダストケース14に到達したごみBの再飛散を抑制する効果が得られる。
Claims (11)
- 外部から含塵空気を吸入する吸込口体と、
吸気を発生させる電動送風機と、
前記吸込口体と前記電動送風機との間に配され、流入口、旋回室及び排出口体を備え、前記流入口から流入した吸気を前記旋回室により旋回し、塵埃を分離した後に該吸気を排出口体から排気するサイクロン部と、
前記旋回室の側壁の一部を開口して形成された第1の開口部と、
前記第1の開口部の半径方向外側に設けられた第1のダストケースと
を備え、
前記排出口体は、
少なくとも一部は、側壁に複数の孔を有する略円錐形状の円錐体を備え、
前記旋回室内に突出させて設けられ、
前記円錐体は、
略円錐形状面の少なくとも一部の軸方向における高さ位置が、前記第1の開口部の軸方向における開口範囲内になるように配置された
ことを特徴とする電気掃除機。 - 前記排出口体は、その側壁の少なくとも一部が、前記円錐体の大端と連続して設けられ、複数の孔を有する円筒体で構成され、
前記流入口の軸方向における高さ範囲を、前記円筒体軸方向における高さ範囲内となるように配置したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。 - 前記円錐体の大端の軸方向における高さ位置を、前記第1の開口部の軸方向における開口範囲外としたことを特徴とする請求項2記載の電気掃除機。
- 前記排出口体は、その側壁において、前記第1の開口部付近の一部を除いた部位に前記孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電気掃除機。
- 前記排出口体は、その側壁において、前記流入口付近の一部を除いた部位に前記孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の電気掃除機。
- サイクロン部は、前記旋回室の下部を開口する第2の開口部を備え、
前記第2の開口部の下方に第2のダストケースを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の電気掃除機。 - 前記旋回室は、その側壁が、略円筒形状の円筒部と、先端に近づくほど径が小さくなる略円錐の先端を切り落とした形状の円錐部とで構成され、
前記円錐部の小径側端に前記第2の開口部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電気掃除機。 - 前記円錐部は、前記旋回室の中央軸に対する傾斜角度が、前記旋回室の中央軸に対する前記円錐体の傾斜角度とほぼ同等かそれ以下とすることを特徴とする請求項7に記載の電気掃除機。
- 前記第1の開口部は、前記円筒部に形成されていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電気掃除機。
- 前記第2の開口部は、その開口面積が、前記第1の開口部の開口面積よりも小さいことを特徴とする請求項7〜請求項9の何れか一項に記載の電気掃除機。
- 前記サイクロン部と前記電動送風機との間に配置され、該サイクロン部の排出口体から排気された含塵空気から塵埃を分離して排気する第二サイクロン部を
更に備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の電気掃除機。
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