以下、図1から図30を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書で使用する各図においては、共通する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略するものとする。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本明細書では、例えばゴミ、塵、埃等を含めて、電気掃除機1の吸引対象となる全ての物質を総称して「塵埃」と表記するものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による電気掃除機を示す斜視図である。この図に示すように、本実施の形態の電気掃除機1は、吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4、サクションホース5及び掃除機本体6を備えている。吸込口体2は、例えばT字状に形成されている。吸込口体2の下面側には、図示しない吸込開口が形成されている。また、吸込口体2の上部側には、前記吸込開口と連通する円筒状の接続部が形成されている。吸引パイプ3は、例えば伸縮可能な直線状の円筒パイプにより構成されている。吸引パイプ3の先端側には、吸込口体2の接続部が着脱可能に接続されている。吸引パイプ3の基端側には、接続パイプ4が着脱可能に接続されている。
接続パイプ4は、例えば途中で屈曲した円筒状の部材により構成されている。接続パイプ4の基端側は、任意の方向に湾曲可能な蛇腹状のサクションホース5を介して掃除機本体6のホース接続口9に接続されている。このように、吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5は直列に接続され、塵埃を含む空気(含塵空気)を外部から掃除機本体6に吸込むための風路を形成している。また、接続パイプ4には、ユーザが把持する取手7と、電気掃除機1の運転を操作するための操作部8とが設けられている。なお、吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5は、本実施の形態における吸込部を構成するものである。本発明の吸込部は、必ずしも上記全ての部品を備える必要はなく、例えば吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5の何れかが存在しない吸込部を採用してもよい。
掃除機本体6は、前記吸込部により吸込んだ含塵空気を清浄化するもので、含塵空気から塵埃を分離し、分離した塵埃を捕集する機能を備えている。掃除機本体6は、ホース接続口9、電動送風機10、電源コード11、収容ユニット12、サイクロン集塵ユニット13(以下、単に集塵ユニット13と表記)、吸気風路19等を備えている。ホース接続口9は、本実施の形態の吸込部接続口を構成するもので、掃除機本体6の前面部に設けられている。ホース接続口9には、サクションホース5が着脱可能に接続されている。電源コード11は、電動送風機10等に給電するもので、掃除機本体6の内部に設けられたコードリール部(図示せず)に巻取り可能に構成されている。
次に、図2から図6を参照して、掃除機本体6の構成について説明する。図2は、図1中の掃除機本体を拡大して示す斜視図であり、図3は、掃除機本体を示す平面図である。図4は、図2中の収容ユニットを示す斜視図であり、図5は、収容ユニットを示す平面図である。また、図6は、図5に示す収容ユニットの矢示A−A線断面図である。なお、図4から図6は、収容ユニット12から集塵ユニット13を取外した状態を示している。
まず、収容ユニット12について説明すると、収容ユニット12は、例えば樹脂等により成形された後部収容体14及び前部収容体15を備えている。後部収容体14は、図3から図6に示すように、前面部が斜め上方に向けて開口したケースとして形成されている。また、後部収容体14の上面部のうち、後側の旋回室端部から前側寄りの予め設定された位置までの部分は、後側が高く前側が低くなるように斜めに形成されている。後部収容体14の上面部のうち、上記予め設定された位置より前側の部分は、後側が低く前側が高くなるように斜めに形成されている。
後部収容体14の内部には、電動送風機10及び電源コード11が収容されている。電動送風機10は、図6に示すように、例えば上下方向に延びた回転軸を有する電動ファンにより構成され、上面部に開口した吸込口10aと、下部側面に開口した吹出口10bとを備えている。そして、電動送風機10は、後述の図29及び図30に示すように、掃除機本体6を床面上に置いた状態において、上面部の吸込口10aから軸方向に吸込んだ空気を下部側面の吹出口10bから径方向に吹出すように構成されている。これにより、電動送風機10は、集塵ユニット13の内部に空気を吸引し、後述の旋回室29内に旋回気流を形成するものである。
また、後部収容体14は、連結風路形成部17、車輪18、連結風路21、接続口22、排気口60、吸気フィルタ61、排気フィルタ62、排気風路63等を備えている。後部収容体14の上面部には、連結風路形成部17が設けられている。連結風路形成部17は、後部収容体14の内部において、電動送風機10の上側に位置する連結風路21を形成している。連結風路21は、集塵ユニット13のユニット流出口57(即ち、後部収容体14の接続口22)と、電動送風機10の吸込口10aとを連結する風路である。即ち、連結風路21は、集塵ユニット13にて塵埃が除去された空気を接続口22から電動送風機10に導くための風路である。接続口22は、後部収容体14の前面上部の中央(換言すれば、収容ユニット12の上面部の後側寄りの中央)に設けられている。
連結風路21の途中には、図6に示すように、集塵ユニット13から流出した空気中の塵埃を電動送風機10の上流側で捕集する吸気フィルタ61が配置されている。吸気フィルタ61は、プリーツ状に形成されているのが好ましい。掃除機本体6を床面上に置いた状態では、集塵ユニット13から流出した空気が吸気フィルタ61の上部に流入し、この空気は、吸気フィルタ61を通過することで清浄化された後に、吸気フィルタ61の下部から電動送風機10に向けて流出する。
また、排気風路63は、収容ユニット12(後部収容体14)の後面部に開口する排気口60と、電動送風機10の吹出口10bとを接続している。排気口60及び排気風路63は、電動送風機10から吹出された空気を掃除機本体6の外部に排出するものである。即ち、電動送風機10は、連結風路21と排気風路63との間に接続されている。排気風路63の一部は、後部収容体14の内部で電動送風機10の下側に配置されている。また、排気風路63の途中には、電動送風機10から吹出した空気中の塵埃を排気口60の上流側で捕集する排気フィルタ62が配置されている。
一方、前部収容体15は、例えば有底の円筒体として形成され、後部収容体14の前面部の開口を塞ぐ位置に取付けられている。前部収容体15の軸線は、上部側が後方に傾くように斜めに配置されている。前部収容体15の内部には、上方に開口した円柱状の空間であるユニット収容部15aが形成されている。ユニット収容部15aは、集塵ユニット13を着脱可能に収容するための空間である。また、前部収容体15には、吸気風路形成部16が設けられている。
吸気風路形成部16は、例えば短尺な筒状に形成され、掃除機本体6を床面上に置いた状態において、前部収容体15の上端部から前方に向けて斜め上向きに突出している。吸気風路形成部16の一端(先端)は、サクションホース5が着脱可能に接続されるホース接続口9を構成している。吸気風路形成部16の他端(基端)は、前部収容体15の内周面、即ち、ユニット収容部15aの壁面に開口した接続口20を構成している。接続口20は、集塵ユニット13を前部収容体15に取付けたときに、後述のユニット流入口41と接続される。
吸気風路形成部16の内周側には、サクションホース5から流入した含塵空気を集塵ユニット13に導入する吸気風路19が形成されている。吸気風路19は、前部収容体15のホース接続口9と集塵ユニット13のユニット流入口41とを直線的に接続する風路である。即ち、吸気風路19は、屈曲部及び湾曲部等の曲部が存在しない直線状の風路として形成されている。ここで、ホース接続口9は、掃除機本体6を床面上に置いた状態において、ユニット流入口41よりも高い位置となるように配置されている。このため、吸気風路19は、ホース接続口9からユニット流入口41に向けて斜め下向きに傾斜している。また、吸気風路19の中心軸線は、後述する旋回室29の中心軸と垂直な平面に含まれるように形成されており、側面視において、吸気風路19は、旋回室29の中心軸に対して垂直に伸張している。
集塵ユニット13は、吸気風路19から流入した含塵空気を高速で旋回させることにより、遠心力を利用して含塵空気から塵埃を分離する機能(サイクロン分離機能)を備えている。また、集塵ユニット13は、分離された塵埃を捕集して一時的に溜める機能を備えている。なお、集塵ユニット13の構成等については後述する。
(電気掃除機の基本的な動作)
ここで、電気掃除機1の基本的な動作について説明する。まず、電源コード11が外部の電源に接続された状態で、操作部8の電源スイッチがONに操作されると、電動送風機10が作動して吸引動作が行われる。これにより、電動送風機10は、電気掃除機1が備える風路に気流を発生させる。この風路には、吸込口体2からホース接続口9に至る風路、吸気風路19、集塵ユニット13内に形成された風路、連結風路21及び排気風路63が含まれている。この結果、吸込口体2の下面側に存在する塵埃は、空気と一緒に含塵空気として吸込口体2に吸込まれる。
吸込口体2に吸込まれた含塵空気は、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5を順次通過して掃除機本体6に流入する。また、掃除機本体6に流入した空気は、ホース接続口9、吸気風路19及び接続口20を順次通過して集塵ユニット13に流入する。そして、集塵ユニット13により塵埃が除去された清浄な空気は、後述の図30に示すように、接続口22から連結風路21に流入する。連結風路21に流入した空気は、吸気フィルタ61、電動送風機10、排気フィルタ62及び排気風路63を順次通過した後に、排気口60から掃除機本体6の外部に排出される。このとき、排気フィルタ62を通過する空気の通気方向(図30中に示す矢印Pの方向)と、排気口60から排出される空気の排気方向(矢印Qの方向)とは、互いに逆向きとなるように設定されている。
(集塵ユニット)
次に、図7から図28を参照して、集塵ユニット13について詳細に説明する。図7は、掃除機本体の集塵ユニットを示す斜視図である。図8から図12は、それぞれ、集塵ユニットを示す前面図、左側面図、後面図、右側面図、平面図である。図13は、集塵ユニットの分解斜視図である。また、図21から図23は、それぞれ、図12に示す集塵ユニットの矢示B−B線断面図、矢示C−C線断面図、矢示D−D線断面図である。また、図24から図28は、それぞれ、図9に示す集塵ユニットの矢示E−E線断面図、矢示F−F線断面図、矢示G−G線断面図、矢示H−H線断面図、矢示I−I線断面図である。なお、集塵ユニット13についての説明では、図9中の上側及び下側を集塵ユニット13の上側及び下側として表記する。即ち、全体として円柱状をなす集塵ユニット13の軸線を上下方向に伸張させた場合を例に挙げて、各部の位置関係を説明する。
まず、集塵ユニット13の概略的な構成について説明する。集塵ユニット13は、図7から図12に示すように、例えば樹脂等により成形された流出部ケース23、端面ケース24、流入部ケース25及び集塵部ケース26を備え、全体として円筒状に形成されている。これらのケース23,24,25,26は、予め定められた手順で分解及び組立を行うことにより、図7に示すアッセンブリ状態と、図13に示す分解状態とを実現可能に構成されている。具体例を挙げると、例えば集塵ユニット13に設けられたロック機構に対して解除操作を行うことにより、アッセンブリ状態から分解することができる。また、集塵ユニット13は、アッセンブリ状態から集塵部ケース26のみを取外すことも可能に構成されている。
また、集塵ユニット13は、図21から図28に示すように、主流入風路27、副流入風路28、旋回室29、0次集塵室30、1次集塵室31及び流出風路32からなる複数の空間を備えている。これらの空間は、ケース23,24,25,26のうち1個または複数個のケースにより形成されている。
(流入部ケース)
次に、集塵ユニット13を構成する個々の部品について説明する。まず、図14は、集塵ユニットの流入部ケースを示す平面図である。図13、図14、図21に示すように、流入部ケース25は、円筒部33、円錐部34、隔壁部35、主流入管36、副流入風路形成部37、接続部38、1次開口39、0次開口40、ユニット流入口41、主流入口42、立上がり部43、バイパス開口56等を備えている。円筒部33は、中空の円筒状に形成され、例えば中心軸が図21中の上下方向に伸張するように配置されている。
円錐部34は、図21に示すように、基端側(端面ケース24側)から先端側(1次集塵室31側)に向けて縮径する中空の円錐状に形成されている。円錐部34の基端側は、円筒部33に連結され、例えば円筒部33と同軸に配置されている。円筒部33及び円錐部34の内周側の空間は、ユニット流入口41から流入した含塵空気が旋回気流を形成する筒状の旋回室29を構成している。旋回室29の中心軸は、円筒部33、円錐部34及び旋回気流の中心軸と一致している。また、隔壁部35は、例えば円筒部33よりも大きな直径を有する円筒状に形成されている。円錐部34は、隔壁部35の内周側に上側から挿入された状態で同軸に配置され、この状態で、円筒部33と隔壁部35との間には、環状の次集塵室31が形成されている。円錐部34の基端側は、隔壁部35の内周面に接続されている。円錐部34の先端側は、当該先端側を切取ることにより円形状に開口しており、この開口は、1次開口39を構成している。1次開口39は、旋回室29と1次集塵室31とを相互に連通している。
0次開口40は、図13及び図21に示すように、旋回室29の壁面のうち当該旋回室29の中心軸から径方向に離間した側壁に形成され、この側壁を径方向に貫通している。また、0次開口40は、例えば円筒部33と円錐部34の連結部に開口している。0次開口40は、円筒部33及び円錐部34の内周側に形成された旋回室29と、隔壁部35の外周側に位置する0次集塵室30とを相互に連通している。なお、0次開口40は、本実施の形態における連通口の具体例に相当しており、0次集塵室30は、集塵部の具体例に相当している。
ここで、集塵ユニット13は、図29に示すように、旋回室29の中心軸(図中の点線c)を鉛直方向に対して傾けた状態で掃除機本体6に取付けられる。この状態で、0次開口40は、旋回室29の中心軸を中心とする任意の仮想円上において最も高くなる位置で当該旋回室29の側壁に形成されている。また、0次開口40は、1次開口39よりも高い位置、即ち、上流側に配置されている。さらに、0次開口40は、例えば図21に示すように、旋回室29における空気の旋回方向に対する下流側の縁部が、下方に向かうに従って上流側に近づくように湾曲している。なお、本明細書では、旋回室29における空気の旋回方向を単に「旋回方向」と記載する場合がある。
主流入管36は、例えば四角筒状に形成され、図21に示すように、円筒部33の上部に接続されている。主流入管36の内側には、主流入風路27が形成されている。主流入管36の一端は、外側を向いて開口しており、この開口は、含塵空気が集塵ユニット13に流入する流入口としてのユニット流入口41を構成している。主流入管36の他端は、円筒部33の上部側面に接続され、旋回室29に開口した主流入口42を形成している。主流入口42は、0次開口40はより高い位置、即ち上流側に形成されている。含塵空気は、吸気風路19からユニット流入口41、主流入風路27及び主流入口42を順次経由して旋回室29に流入する。また、主流入管36の上面部には、図14に示すように、複数の微小な貫通孔からなるバイパス開口56が設けられている。
主流入管36は、図24に示すように、円筒部33の中心軸から径方向に離れた位置で半径に対して斜めに接続されている。詳しく述べると、主流入管36は、主流入風路27を流れる含塵空気が旋回室29に対して当該旋回室29の接線方向から流入するように構成されている。より具体的には、主流入管36の外側壁が成す平面が、後述するリブ49(円筒部33と同じ直径で同心円状に形成される)に接するように構成される。主流入管36の上側壁面の下流端は、円筒部33を上方向に延長した仮想円筒面によりカットされた形状となっており、円弧状に形成されている。
主流入管36には、ユニット流入口41側から主流入口42側に向かうにしたがって幅が徐々に狭くなる部分が存在する。この狭幅な部分は、主流入風路27を流れる気流を旋回室29の外周側、即ち、旋回室29の接線にできるだけ近い位置に集めることで、気流の旋回力を強化し、塵埃の捕捉性能を向上させるものである。また、主流入管36の軸線は、図23に示すように、例えばユニット流入口41から主流入口42に向けて斜め上向きに傾斜しており、旋回室29の軸に垂直な面に対して予め定められた傾斜角θを有している。この傾斜角θは、例えば155〜160°、好ましくは157°程度の角度に設定される。
副流入風路形成部37は、図14に示すように、円筒部33の上部に設けられ、主流入管36の外側から主流入管36の内側までわたって旋回室29の周囲を囲むように伸張している。副流入風路形成部37の断面形状は、例えばL字状に形成されている。副流入風路形成部37の底面部は、旋回室29に垂直な面形状の副流路底面垂直部37bと、副流路底面螺旋部37cとを備えている。副流路底面螺旋部37cは、副流路底面垂直部37bの下流位置に、旋回室29の軸方向に沿って下降する螺旋面を有している。副流路底面垂直部37bと副流路底面螺旋部37cとは連続した面を形成している。副流路底面螺旋部37cの下流側端と、主流入管36の下面との間には連続した平面が形成されている。
副流路底面垂直部37bは、例えば周方向に約90度の範囲に亘って形成されている。また、副流路底面螺旋部37cは、例えば周方向に約180度の範囲に亘って形成されている。副流入風路形成部37の上部には、その縁部に端面ケース24の取付向きを決定するための立上がり部43が設けられる。副流入風路終端リブ59は、副流路底面螺旋部37cの旋回方向下端部において、旋回室29に接するように、副流路底面螺旋部37cの上面から上方向に突出したリブとして形成されている。副流入風路終端リブ59の外側端部は、副流入風路形成部37の側壁と接続されている。
接続部38は、円筒部33から外向きに突出する環状の鍔状体として形成されている。接続部38の中心軸は、旋回室29の軸に対して、進行方向左側にずらして配置されている。接続部38は、円筒部33のほぼ中間高さに配置されている。0次開口40は、接続部38より僅かに低い位置、即ち下流側に形成されている。
(端面ケース)
次に、図15から図21を参照して、集塵ユニット13の端面ケース24について説明する。図15は、集塵ユニットの端面ケースを示す前面図である。図16から図20は、それぞれ、集塵ユニットの端面ケースを示す左側面図、後面図、右側面図、平面図、底面図である。端面ケース24は、前述の図13及び図21に示すように、流入部ケース25に対して上側から取付けられるもので、流入部ケース25の円筒部33及び副流入風路形成部37の上端部に密着している。また、端面ケース24は、図15から図21から示すように、旋回室端面部48、副流路端面部44、リブ49、バイパス側壁部58、バイパス円弧壁部52、側壁部50及び排出部51を備えている。
旋回室端面部48は、旋回室29の軸方向上側の端面を形成するもので、図19及び図20に示すように、例えば円板状に形成されている。旋回室端面部48は、互いに連続する面として形成された旋回傾斜部48a、旋回垂直部48b及び旋回螺旋部48cを備えている。旋回傾斜部48aは、図23に示すように、旋回室端面部48のうち主流入管36が旋回室29に接続される部分に配置され、旋回室29の軸に垂直な面に対して傾斜角θをもって傾斜している。なお、傾斜角θは、前述のように、主流入管36の軸線と、旋回室29の軸に垂直な平面とが成す角度である。旋回傾斜部48aは、主流入管36の上面と実質的に連続した面を形成している。
旋回垂直部48bは、旋回室端面部48において、旋回傾斜部48aよりも下流側に配置され、旋回室29に垂直な形状の面として形成されている。旋回螺旋部48cは、図24に示すように、旋回室端面部48において、旋回垂直部48bよりも下流側に配置され、旋回室29の軸方向に沿って下降する螺旋状の面として形成されている。さらに、旋回室端面部48の形状の具体例を挙げると、旋回傾斜部48a及び旋回垂直部48bは、それぞれ、例えば周方向に約90°の範囲にわたって形成される。また、旋回螺旋部48cは、周方向に約180°の範囲にわたって形成される。なお、旋回垂直部48bと副流路底面垂直部37bとは、相互の周方向位置が略一致するように配置され、旋回螺旋部48cと副流路底面螺旋部37cとは、相互の周方向位置が略一致するように配置される。
副流路端面部44は、図19に示すように、旋回室端面部48の径方向外側に設けられている。副流路端面部44は、端面ケース24を流入部ケース25に取付けたときに、副流入風路形成部37の底面と対向するように配置される。この状態で、副流路端面部44は、副流入風路28の上面を形成するように構成されている。また、副流路端面部44は、互いに連続する面として形成された副流路端面垂直部44b、副流路端面螺旋部44c及び副流路端面傾斜部44dを備えている。
副流路端面垂直部44bは、図20及び図21に示すように、旋回室29に垂直な面として形成されている。副流路端面垂直部44bは、主流入管36の上部から旋回方向に沿って180°未満の範囲にわたって形成されている。副流路端面垂直部44bの上流端は、平面視において、主流入管36の内側壁面と略一致するように配置されている。副流路端面螺旋部44cは、副流路端面垂直部44bの下流側に配置され、旋回室29の軸方向に沿って下降する螺旋状の面面として形成されている。副流路端面螺旋部44cは、例えば周方向に約180°の範囲にわたって形成されている。副流路端面螺旋部44cと副流路底面螺旋部37cとは、相互の周方向位置が略一致するように配置されている。副流路端面傾斜部44dは、副流路端面螺旋部44cの下流側に配置され、旋回傾斜部48aと平行な面を有している。副流路端面傾斜部44dの下流端は、主流入管36の内側壁面と下側壁面との境界に接続されている。
バイパス側壁部58は、図15及び図16に示すように、副流路端面垂直部44bの上流端と、副流路端面傾斜部44dの下流端とを接続する壁面を構成している。バイパス側壁部58は、副流路端面垂直部44bの下面から下向きに突出している。副流路端面垂直部44bの上流端は、旋回室29の軸に垂直な稜線であり、副流路端面傾斜部44dの下流端は、旋回室29の軸に対して傾斜した稜線である。このため、バイパス側壁部58は、台形状の面として形成されている。
バイパス円弧壁部52は、副流路端面垂直部44bの下面から下向きに突出している。バイパス円弧壁部52は、端面ケース24が流入部ケース25に取付けられたときに、主流入管36の上側壁面の下流端と副流路端面垂直部44bとを接続する壁面を構成する。主流入管36の上側壁面の下流端は、円筒部33を上方向に延長した仮想円筒面に沿って円弧形状に形成されている。このため、バイパス円弧壁部52は、平面視において、円弧形状を有している。即ち、バイパス円弧壁部52の内壁面は、旋回室29の側壁の一部として機能する。バイパス円弧壁部52とバイパス側壁部58とは、一体的な壁面として形成されている。
リブ49は、図16及び図20等に示すように、旋回室端面部48の下面から下方に突出すると共に、円筒部33と同じ直径の同心円上に3つ形成されている。端面ケース24を流入部ケース25に取付けたときには、各リブ49の下端が円筒部33の上端に当接した状態となる。3つのリブ49のうち最上流側のリブ49の上流側端部は、主流入管36の外側壁と連続するように構成されている。また、各リブ49の内面と円筒部33の内面とは、上下方向に連続した仮想円筒面を形成する。
従って、リブ49の内側空間は、旋回室29の上部を形成するように構成されている。円筒部33及びリブ49の内側に形成された空間と、円錐部34の内側に形成された空間とは、一続きの空間である旋回室29全体を構成する。図21は、旋回室29の中心軸が上下方向に伸張するように集塵ユニット13を配置した状態を示している。なお、本明細書では、各リブ49の内面と円筒部33の内面とが形成する仮想円筒面を「リブ49の仮想円筒面」と表記する場合がある。
リブ49の仮想円筒面上において、各リブ49の間に位置する部分(リブ49が形成されていない部分)は、図27等に示すように、旋回室29の側壁に開口した3つの副流入口45a,45b,45cを構成している。副流入口45a,45b,45cは、旋回方向に対してそれぞれ異なる位置で副流入風路28と旋回室29とを連通している。具体的に述べると、副流入口45a,45b,45cのうち、最上流位置の副流入口45aは、主流入口42を基準として、例えば旋回方向に90°進んだ位置に配置されている。これと同様に、中流位置の副流入口45bは、旋回方向に180°進んだ位置に配置され、最下流位置の副流入口45cは、旋回方向に270°進んだ位置に配置されている。
また、各副流入口45a,45b,45cの開口面積は、例えば主流入口42の開口面積よりも小さく形成されている。さらに、最上流位置の副流入口45aは、主流入口42よりも高い位置に配置されている。中流位置の副流入口45bと、最下流位置の副流入口45cとは、主流入口42よりも低い位置に配置されている。一方、前述の0次開口40は、最下流位置の副流入口45cより低い位置、即ち、下流側に形成されている。
副流入風路28は、主流入管36の上側壁面と、主流入管36の外側壁面と、副流入風路形成部37と、副流入風路終端リブ59と、副流路端面部44と、副流路端面垂直部44bと、副流路端面螺旋部44cと、バイパス側壁部58と、バイパス円弧壁部52と、リブ49の仮想円筒面とにより囲まれた空間として形成されている。主流入管36の上側壁面には、図14及び図25に示すように、バイパス開口56が形成されている。また、リブ49の仮想円筒上には、副流入口45a,45b,45cが形成されている。このため、主流入風路27と旋回室29とは、バイパス開口56及び副流入風路28を介して相互に連通している。
排出部51は、図18及び図21等に示すように、旋回室29内の空気を外部に排出するための機構である。排出部51の基端側(上側)は、例えば円筒状に形成され、旋回室端面部48の上面側中央部に開口している。排出部51の先端側は、例えば下向きに尖った円錐状に形成されており、端面ケース24を流入部ケース25に取付けた状態では、旋回室端面部48から下向きに突出して旋回室29内に配置されている。副流入風路28の前半部は、図27に示すように、旋回室29の軸線方向からみて、排出部51の周囲を取囲むように形成されている。
排出部51の内側に形成された空間は、流出風路32の前半部を構成している。流出風路32は、旋回室29の空気を集塵ユニット13の外部に流出させる風路である。排出部51は、上下方向において、円筒部33と同軸に配置されている。このため、旋回室29、0次集塵室30、1次集塵室31及び流出風路32の前半部は、集塵ユニット13において、相互の中心位置が等しい同心状に配置されている。排出部51の下端は、例えば0次開口40の一部と同じ高さに配置されている。
また、排出部51には、図18及び図21等に示すように、例えば多数の貫通孔からなる排出口53が形成されている。排出口53は、旋回室29内の空気を外部に流出させ、当該空気を流出風路32に導入するための開口である。本実施の形態では、多数の貫通孔によって排出口53を形成する場合を例示している。排出口53は、例えば主流入口42と副流入口45a,45b,45cのうち、最も低い位置に形成されている。排出口53の一部は、例えば0次開口40と同じ高さに配置されている。
本実施の形態では、排出口53が0次開口40よりも高い位置にのみ形成され、0次開口40よりも低い位置には、排出口53が形成されていない場合を例示している。また、排出口53は、円筒状をなす排出部51の全周にわたって形成してもよいが、本実施の形態では、図21等に示すように、排出部51の周壁のうち主流入口42と対向する部位の下側に排出口53を形成しない構成としている。一方、副流入口45a,45b,45cの下側では、排出部51の周壁に排出口53が形成されている。
(集塵部ケース)
次に、集塵ユニット13の集塵部ケース26について説明する。集塵部ケース26は、図13、図21から図24に示すように、例えば有底の円筒状に形成され、底面部46及び外壁部47を備えている。底面部46は、全体として楕円形の板状に形成されている。外壁部47は、円筒部33よりも大きな外径を有する楕円形の筒状に形成され、下端側が底面部46により閉塞されている。集塵部ケース26の中心軸は、図24に示すように、旋回室29の軸に対して、本体進行方向左側にずらして配置されている。これにより、主流入管36の軸線と吸気風路19の軸線とがなす角度を緩やかにすることができる。従って、吸気風路19から主流入管36に流入する空気の圧力損失を低減することができる。また、底面部46は、図29に示すように、集塵ユニット13を掃除機本体6(収容ユニット12)に取付けた状態において、底面部46の少なくとも一部が水平方向に対して傾斜するように構成されている。
集塵部ケース26を流入部ケース25に取付けたときには、図22等に示すように、外壁部47の内周側に隔壁部35が径方向の隙間をもって配置され、隔壁部35の下端部は、集塵部ケース26の底面部46に接触した状態となる。また、外壁部47の上端部は、接続部38の縁部に接触した状態となる。この結果、集塵部ケース26の内部には、隔壁部35により区切られた2つの空間が形成される。これらの空間のうち、隔壁部35の内周側かつ円錐部34の外周側に形成された空間は、1次集塵室31を構成している。1次集塵室31は、円錐部34の下部側を径方向から取囲むように形成され、1次開口39を介して旋回室29と相互に連通している。
一方、隔壁部35の外周側かつ外壁部47の内周側に形成された空間は、0次集塵室30を構成している。詳しく述べると、外壁部47と隔壁部35との間に形成された空間と、外壁部47と円筒部33の一部との間に形成された空間と、外壁部47と円錐部34の一部との間に形成された空間とを合わせた円筒状の空間が0次集塵室30である。0次集塵室30の上部側は、接続部38により閉塞されている。また、0次集塵室30の下部側は、底面部46により閉塞されている。0次集塵室30は、旋回室29の大部分の周囲を取囲むように配置されると共に、1次集塵室31の周囲を取囲むように配置されている。0次集塵室30は、0次開口40を介して旋回室29に連通している。また、0次開口40は、0次集塵室30の最上部に開口するように接続部38に近い位置に形成されている。このため、0次集塵室30は、0次開口40から下方に延びるように設けられている。
(流出部ケース)
次に、図13、図21等を参照して、集塵ユニット13の流出部ケース23について説明する。流出部ケース23は、集塵ユニット13の最上部に配置されるもので、内側の部材と外側の部材とにより形成された二重構造を有している。流出部ケース23の外側の部材にはメッキが施される。流出部ケース23は、蓋部54及び流出部55を備えている。流出部ケース23が集塵ユニット13の最上部に取付けられると、蓋部54は、図21に示すように、側壁部50によってC字状に区画された空間を上方から塞ぐように配置される。即ち、副流入風路28の前半部の上壁は、蓋部54によって形成される。蓋部54は、内側の部材の縁部が立上がり部43と同じ形状を有している。また、蓋部54は、外側の部材の縁部が副流入風路形成部37の上側の縁部と同じ形状を有している。流出部ケース23を取付ける向きは、端面ケース24及び流入部ケース25に対して規定の方向に定められている。
流出部55は、排出部51を通過してきた空気を集塵ユニット13の外部に排出するための部位であり、例えばL字状に屈曲した筒状に形成されている。流出部55の一端は、蓋部54の下側で下方を向けて開口している。流出部55の他端は、蓋部54の上側で側方に向けて開口したユニット流出口57を構成している。ユニット流出口57は、集塵ユニット13から空気を流出させるもので、ユニット流入口41よりも高い位置に配置されている。流出部ケース23が集塵ユニット13の最上部に配置されると、流出部55の一端が排出部51の上端に接続され、ユニット流出口57が斜め上方に向いた状態となる。流出部55の内側に形成された空間は、流出風路32の後半部を形成している。なお、本実施の形態では、端面ケース24の排出部51と、流出部ケース23の流出部55とからなる2つの部材により流出管を構成する場合を例示している。
図29は、図3に示す掃除機本体の矢示J−J線断面図である。また、図30は、図29において掃除機本体内の風の流れを模式的に示す説明図である。これらの図は、集塵ユニット13を収容ユニット12に取付けた状態を示している。より具体的に述べると、図29及び図30は、集塵ユニット13を前部収容体15のユニット収容部15a内に嵌め込んで取付けた状態を示している。集塵ユニット13が収容ユニット12に取付けられると、ユニット流入口41が接続口20に接続され、ユニット流出口57が接続口22に接続された状態となる。また、旋回室29等の中心軸は、鉛直方向に対して一定の角度θ′だけ傾斜した状態となる。この角度θ′は、前述した主流入管36の軸線の傾斜角θを用いて、θ′=(180−θ)と表される。具体例を挙げると、角度θ′は、23°程度に設定される。これにより、側面視において、主流入風路27の軸は地面に対して水平に配置される。
また、集塵ユニット13を収容ユニット12に取付けた状態において、集塵ユニット13の軸は、掃除機本体6の幅方向の中心を通って掃除機本体6の進行方向に伸張する平面(対称面)上に配置される。なお、掃除機本体6の幅方向とは、進行方向と直交する方向を意味している。また、旋回室29の軸は、前記対称面に対して掃除機本体6の進行方向右側にずれて配置される。これにより、平面視において、主流入風路27の軸は、吸気風路19の軸と近接して配置される。また、ホース接続口9は、旋回室29の軸に対して垂直に保持されるので、掃除機本体6の前部側で斜め上方を向いた状態となる。
(集塵ユニットの機能及び動作)
次に、集塵ユニット13の機能及び動作について具体的に説明する。電動送風機10が吸引動作を開始すると、前述したように、吸込口体2に吸込まれた含塵空気が吸気風路19を通過して接続口20に到達する。この含塵空気の一部は、図23及び図24中の経路aに示すように、接続口20及びユニット流入口41を通過して主流入風路27に流入し、主流入風路27に沿って斜め上方に流通する。そして、この含塵空気は、図24に示すように、主流入口42を通過して旋回室29の上部に流入する。旋回室29に流入した含塵空気は、流入時の慣性により斜め上方に向けて流通しつつ、円筒部33の側壁に沿って旋回するようになる。
これにより、含塵空気は、旋回室29の内部において、予め設定された方向に旋回しながら旋回室端面部48に向かって上昇する。そして、この含塵空気は、旋回室端面部48と衝突して下向きの反力を受けることにより、流れの方向が下向きに変化し、旋回室端面部48の位置から下降する。このとき、含塵空気には、旋回螺旋部48cからも下向きの力が作用する。この結果、含塵空気は、図30に示すように、旋回室29の内部で旋回しながら下降していく。以下の説明では、このように旋回室29の内部で旋回する空気の流れを「主旋回気流」と表記する。
一方、ユニット流入口41から流入した含塵空気のうち、旋回室29の上部に流入しない残りの含塵空気は、図23及び図25中の経路bに示すように、バイパス開口56を通過し、副流入風路28に流入する。ここで、バイパス開口56は、主流入風路27の上面側に開口する複数の微小な貫通孔により形成され、主流入風路27と比較して空気が流入し難いように構成されている。このため、含塵空気に含まれる塵埃等のうち、ある程度大きい(または、重い)粒子は、慣性力及び重力によりバイパス開口56に入ることなく、主流入風路27に沿って流通する。一方、含塵空気に含まれる微細で軽量な粒子は、一部の空気と共にバイパス開口56から副流入風路28に流入する。
副流入風路28に流入した空気は、当該副流入風路28の内部形状に沿って、旋回室29内の含塵空気と同じ方向に旋回しつつ、副流入風路28を下降する。副流入風路28を流れる空気の一部は、副流入口45aから旋回室29に流入し、残りの空気も、旋回状態で下降しつつ、副流入口45b,45cから旋回室29に流入する。従って、副流入口45a,45b,45cから旋回室29に流入する気流(以下、補助旋回気流と表記)は、下向きの力を備えている。このように、補助旋回気流は、下向きの力をもって副流入口45a,45b,45cから主旋回気流に順次合流するので、旋回しながら下降する主旋回気流の流れを強くすることができる。
即ち、主旋回気流の流れは、例えば流路の壁面との摩擦、排出部51からの向心力等により減速する傾向があるが、補助旋回気流は、減速した主旋回気流を加速する。これにより、強力な遠心力及び下向きの力を有する旋回気流を旋回室29の全体に形成することができる。また、副流入口45a,45b,45cから旋回室29に流入する補助旋回気流は、主旋回気流と比較して、旋回室29の壁面に沿って流れる特性が強い。このため、補助旋回気流は、主旋回気流に含まれる粗大な塵埃が旋回室29の壁面に擦れるのを抑制するシースエアーの役割も果たすことができる。
なお、主流入風路27は、含塵空気の一部を旋回室29の上部に導入し、旋回室29内に主旋回気流を形成する第1の風路を構成している。副流入風路28は、旋回室29の上部に流入しない残りの含塵空気を旋回室29の側壁の副流入口45a,45b,45cから当該旋回室29内に導入して主旋回気流に合流させる第2の風路を構成している。
上述したように、旋回室29内を流れる旋回気流は、主流入口42から流入した空気による主旋回気流と、副流入口45a,45b,45cから流入した空気による補助旋回気流とが合流して生成されているので、十分に大きな下向きの速度を備えている。従って、旋回室29内の旋回気流は、中心軸近傍の強制渦領域とその外側の自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とによって下向きに流れていく。このとき、気流中の塵埃には、旋回方向の流れにより遠心力が作用すると共に、排出部51からの向心力が作用する。しかし、本実施の形態では、旋回気流に強力な下向きの力が付加されているので、気流中の塵埃は、排出口53と同等の高さの領域を比較的短時間で通過する。
また、例えば繊維ごみ、毛髪等のように、比較的嵩の大きなごみαは、遠心力により旋回室29の側壁に押し付けられながら落下する。このため、ごみαは、0次開口40の高さに到達すると、旋回気流から分離され、0次開口40を経由して0次集塵室30に進入する。0次集塵室30に進入したごみαは、旋回室29内の空気の旋回方向と同じ方向に移動しながら落下し、0次集塵室30の最下部に達して捕集される。このように、集塵ユニット13は、例えば旋回室29内で旋回する含塵空気中の粗大な塵埃等を径方向の慣性力により0次開口40に進入させて0次集塵室30に捕集することができる。一方、例えば砂ごみ、細かい繊維ごみ等のように、比較的嵩の小さなごみβは、0次集塵室30に進入せずに、旋回室29内において、旋回気流に乗って旋回しながら下方に移動する。そして、ごみβは、1次開口39から落下して1次集塵室31に捕集される。
また、旋回室29内を旋回しながら下降する旋回気流は、図30に示すように、旋回室29の最下部に到達すると、その進行方向が上向きに変化し、旋回室29の中心軸に沿って上昇する。この上昇気流は、ごみα,β等が除去された清浄な空気により形成されるものである。清浄な空気は、排出部51の各排出口53を通過して旋回室29から流出する。旋回室29から流出した空気は、流出風路32を経由してユニット流出口57に到達し、ユニット流出口57及び接続口22を通過して連結風路21に送られる。そして、前述したように、掃除機本体6の外部に排出される。
(実施の形態1の効果)
本実施の形態では、サクションホース5と集塵ユニット13とを接続する吸気風路19を直線状に形成し、吸気風路19の途中に曲部が存在しない構成としている(以下、第1の構成と表記)。この構成によれば、吸気風路19は、サクションホース5から集塵ユニット13に流入する含塵空気に乱流が形成されるのを抑制し、当該含塵空気を層流に近い状態で集塵ユニット13に流入させることができる。この結果、集塵ユニット13への流入時には、塵埃同士の衝突及び塵埃と壁面との衝突を低減し、塵埃の粉砕及び微粒化を抑制することができる。従って、外部に排出される微小な塵埃を減少させることができる。さらに、吸気風路19に曲部が無いことで、掃除機本体6の内部に無駄なスペースが生じないので、掃除機本体6を小型に留める利点も生ずる。
また、本実施の形態では、旋回室29と0次集塵室30とを径方向において互いに分離した上で、旋回室29の側壁の0次開口40を介して両者を相互に連通させる構成としている(以下、第2の構成と表記)。この構成によれば、含塵空気が旋回室29に流入したときには、まず、比較的粗大な塵埃を0次開口40から0次集塵室30に捕集することができる。このとき、0次集塵室30は、旋回室29と径方向に分離されているので、0次集塵室30の内部には、旋回気流が入り込み難い。しかも、0次集塵室30の底面を構成する底面部46は、0次開口40から高さ方向(上下方向)に離間しているので、0次集塵室30内で塵埃が溜まる底面側には、特に旋回気流が入り込み難い。
この結果、0次集塵室30内に捕集された塵埃が旋回気流により再び飛散して他の塵埃と衝突したり、壁面と衝突するのを抑制することができる。従って、旋回気流による塵埃の擦れの影響を低減し、塵埃の粉砕及び微小化をより効果的に抑制することができる。そして、花粉、ダニ等のアレルゲンを含むハウスダストが旋回気流により粉砕された状態で掃除機本体6から排出されるのを抑制し、ユーザの利便性を向上させることができる。さらに、塵埃の再飛散を抑制する効果は、塵埃の捕集効率の向上にも寄与している。この結果、吸気フィルタ61への塵埃流入を抑制できるので、吸気フィルタ61の目詰まりによる吸引力の低下を抑制し、電気掃除機1の掃除能力の低下を抑制することができる。
一方、0次集塵室30で捕集されなかった塵埃は、1次集塵室31に捕集される。この場合、1次集塵室31では、0次集塵室30と比較して、塵埃の蓄積箇所に風が流れるので、塵埃の粉砕が起こる可能性がある。しかしながら、本実施の形態では、吸気風路19が直線状に形成されているので、旋回室29内には、旋回気流を整流状態で安定的に形成することができる。これにより、比較的粉砕し易い塵埃(特に、花粉、ダニ等のアレルゲンを含むハウスダスト)を0次集塵室30に効率よく捕集し、1次集塵室31に捕集される塵埃の量を相対的に減少させることができる。従って、1次集塵室31にて粉砕される塵埃の量及び粉砕の程度を軽減し、微粒化状態で排出される塵埃を電気掃除機1全体として低減することができる。また、アレルゲンを含むハウスダストの粉砕及び排出を抑制し、ユーザにとって快適な電気掃除機1を実現することができる。
ここで、上記効果と比較する観点から、吸気風路19に曲部が存在する場合について検討してみる。この場合、吸気風路19の曲部では、乱流が生じて塵埃の粉砕が生じ易くなる。また、含塵空気が集塵ユニット13に流入するときには、気流の乱れが生じ、主流入風路27に吹き溜まりが生じ易くなる。この吹き溜まりは、旋回室29での空気の旋回を妨げ、旋回気流に乱れを生じさせるので、旋回気流が0次集塵室30に進入し易くなる。また、上記吹き溜まりは、副流入風路28に流入する含塵空気の流れも妨げる。この結果、副流入風路28から旋回室29に流入する空気(補助旋回気流)の機能が低下し、0次集塵室30及び1次集塵室31の塵埃捕集機能が阻害される。ここで、補助旋回気流の機能とは、旋回室29の壁面にシースエアーを形成する機能と、主旋回気流に合流して当該主旋回気流を強化する機能である。補助旋回気流の機能が低下した場合には、旋回気流が弱くなるので、0次集塵室30に流入する空気量が増加する。この結果、0次集塵室30内に捕集されていた塵埃は、進入した気流により舞上がって旋回室29に戻ることがあり、また、塵埃同士が衝突して微粒化するという不具合が生じる。
これに対し、本実施の形態では、前述した第1,第2の構成による個々の効果だけでなく、これらの構成を組合わせた相乗効果により、塵埃の粉砕抑制効果を最大限に発揮することができる。また、上記第1,第2の構成に加えて、副流入風路28を備えることにより、主旋回気流を強化する補助旋回気流を形成することができ、塵埃の粉砕抑制効果を更に顕著にすることができる。
また、本実施の形態では、吸気風路19をホース接続口9からユニット流入口41に向けて斜め下向きに傾斜させる構成としている。この構成によっても、塵埃の粉砕抑制効果を高めることができる。即ち、特にキャニスター型の掃除機の場合には、掃除機本体6が床面上に置かれるので、ユーザが把持する取手7が掃除機本体6よりも高い位置に保持されることが多い。これに対し、吸気風路19がホース接続口9側を高くするように傾斜していることで、サクションホース5の弛み等を抑制し、取手7の位置から吸気風路19に向けて斜め下向きに延びるサクションホース5をより直線に近い状態に保持することができる。この結果、吸込口体2から吸込まれた空気の流れがサクションホース5等の内部で層流化し易くなるので、空気と共に吸込まれた塵埃をよりスムーズに流動させることができる。従って、塵埃同士の衝突及び塵埃と壁面との衝突を抑制し、塵埃の微粒化を妨げることができる。また、含塵空気をスムーズに流動させることにより、前述した主流入風路27の吹き溜まりも効果的に抑制することができる。
また、例えばユーザが取手7を把持した状態で掃除機本体6を引っ張って移動させるときには、吸気風路19が上述のように傾斜していることで、掃除機本体6に加わる上方への力を軽減することができる。これにより、掃除機本体6の前部側(ホース接続口9側)が床面から浮いた状態となるのを抑制し、集塵ユニット13により塵埃を安定的に捕集することができる。即ち、掃除機本体6の前部側が浮いて集塵ユニット13の傾斜角が変動した場合には、集塵ユニット13内で捕集された塵埃の位置が変化することがある。この結果、例えば捕集された塵埃が風速の遅い位置から早い位置に移動すると、当該塵埃が気流によって再び旋回を開始し、塵埃の粉砕が進行し易くなる。本実施の形態によれば、このような現象を抑制することができる。さらに、掃除機本体6の前部側が浮かない事で、掃除機本体6の走行が安定し易くなり、ユーザの操作性を改善することができる。
また、本実施の形態では、集塵ユニット13を掃除機本体6に取付けたときに、集塵ユニット13(0次集塵室30及び1次集塵室31)の底面部46の少なくとも一部が水平方向に対して傾斜する構成としている。これにより、これらの集塵室30,31の内部には、底面の高低差(勾配)が形成されるので、捕集された塵埃の蓄積状態が重力により偏るようになり、塵埃の蓄積状態にムラが生じる。特に、集塵室30,31内で最も低い部位には、塵埃が集中的に蓄積され易くなる。このように、塵埃が一部に集中して蓄積されることにより、蓄積された塵埃の近傍に気流が通過し難い状況を形成することができる。この結果、特定の部位に蓄積する塵埃の量が多くなるほど、蓄積された塵埃に対する空気の接触面積が減少し、集塵室30,31内の塵芥が気流により移動するのを抑制することができる。従って、0次集塵室30と1次集塵室31の両方において、塵埃の粉砕抑制効果を高めることができる。
また、0次集塵室30及び1次集塵室31は、空気が出入りするホース接続口9及びユニット流出口57よりも低い位置に配置されている。従って、これらの集塵室30,31を斜めに傾けて配置することで、集塵室30,31内に塵埃が蓄積される部位と、ホース接続口9及びユニット流出口57との距離を大きく設定し、集塵室30,31内に出入りする空気の流れが蓄積された塵埃に与える影響を低減することができる。この結果、一旦蓄積された塵埃が再度浮遊して旋回する現象を抑制し、塵埃の粉砕抑制効果を高めることができる。
また、本実施の形態では、集塵ユニット13の軸線、即ち、旋回室29の中心軸を鉛直方向に対して傾けた状態で配置している。そして、0次開口40は、旋回室29の中心軸を中心とする任意の仮想円上において、最も高くなる位置で当該旋回室29の側壁に形成する構成としている。この構成によれば、円筒状をなす旋回室29の側壁のうち、最も高い位置に0次開口40を開口させることができる。これにより、旋回室29を旋回する塵埃を遠心力により0次開口40から0次集塵室30に捕集しつつ、旋回気流が0次集塵室30に流入し難くすることができる。従って、0次集塵室30に捕集された塵埃が気流により再び浮遊するのを抑制し、塵埃の粉砕抑制効果を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図28に示すように、0次集塵室30を、旋回室29を径方向外側から取囲む中空の円筒状またはC字状に形成している。また、0次開口40は、0次集塵室30の特定の直径方向の一側に配置している。そして、0次集塵室30のうち前記特定の直径方向の一側に位置する部位の空間容積は、他側に位置する部位の空間容積よりも大きく形成している。この構成によれば、旋回室29内の気流が0次開口40から0次集塵室30に流入するのを抑制することができる。
即ち、0次開口40から0次集塵室30内に進入する塵埃は、旋回気流と共に流れるときの慣性力が作用することにより、0次集塵室30の側壁に沿って前記特定の直径方向の他側に向けて移動する。このとき、0次集塵室30の空間容積は、特定の直径方向の一側よりも他側で小さくなるように形成されている。このため、0次集塵室30内において、特定の直径方向の他側には、塵埃が慣性力により奥所まで到達可能で、かつ、気流が流入し難い空間を形成することができる。従って、この空間に到達した塵埃を安定的に蓄積することができる。また、0次開口40の位置で0次集塵室30の空間容積を大きくすることにより、0次開口40から0次集塵室30の側壁までの距離を大きくすることができる。これにより、0次開口40から進入した塵埃が0次集塵室30の側壁に衝突して粉砕されるのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、集塵ユニット13のユニット流出口57と電動送風機10の吸込口10aとを連結する連結風路21に吸気フィルタ61を設けている。この構成によれば、仮に集塵ユニット13から塵埃が流出した場合でも、当該塵埃を吸気フィルタ61により捕集することができる。詳しく述べると、例えばユーザの使用用法によっては、集塵ユニット13の内部で塵埃が粉砕されて当該塵埃が連結風路21に流出する場合がある。また、集塵ユニット13の捕集性能の限界を超えた極めて微小な塵埃が連結風路21に流出する場合もある。吸気フィルタ61は、このような塵埃を捕集し、当該塵埃が電動送風機10により更に粉砕されて微粒化するのを防止することができる。
また、本実施の形態において、吸気フィルタ61は、集塵ユニット13と別体に形成し、吸気フィルタ61の上面部から下面部に向けて空気を流通させることにより当該空気を正常化するのが好ましい。このように、吸気フィルタ61の上面部で塵埃を捕集する方式を採用することで、捕集された塵埃は、電気掃除機1の停止後も吸気フィルタ61の上面部に留まるようになる。これに対し、仮に吸気フィルタの下面部で塵埃を捕集する構成とした場合には、電気掃除機1が停止する毎に、吸気フィルタに捕集されていた塵埃の少なくとも一部が落下し、この塵埃が電気掃除機1の起動時に吸気フィルタに再び捕集される動作を繰返すことになり易い。この結果、塵埃の粉砕及び微粒化が進行する。特に、吸気フィルタが集塵ユニット13と一体化されている場合には、塵埃が再度旋回するので、塵埃同士の衝突及び塵埃と壁面との衝突により粉砕が更に進行し易くなる。これに対し、本実施の形態によれば、集塵ユニット13と別体に形成した吸気フィルタ61の上面部に、一旦捕集した塵埃を安定的に留めることができる。
また、吸気フィルタ61は、プリーツ状に形成されているのが好ましい。これにより、吸気フィルタ61の表面における塵埃の捕集箇所を分散させ、吸気フィルタ61の性能を長期間にわたって維持することができる。また、空気が吸気フィルタ61を通過するときの通過面積を可能な限り大きく確保することができる。この結果、通過時の風速を低下させ、捕集された塵埃が気流により吸気フィルタ61に押付けられる力を弱くすることができる。また、プリーツの下部側の先端に塵埃が溜まり易くなるので、塵埃が蓄積した箇所の風量を減少させることができる。しかも、塵埃が蓄積した箇所の周囲には、空気が十分に通過するので、吸気フィルタ61の圧損による影響を最小限に抑えることができる。
また、本実施の形態において、電動送風機10は、上面部の吸込口10aから下方に向けて空気を吸込む構成としている。これにより、塵埃を蓄積するときの空気の吸引方向と、蓄積された塵埃に作用する重力の方向とを一致させることができる。従って、例えば重力と逆向きに吸引する場合と比較して、蓄積された塵埃の再飛散を効果的に抑制することができる。
また、掃除機本体6には、排気フィルタ62以外の位置で電動送風機10の全体を覆うケーシングを設けるのが好ましい。本実施の形態では、例えば後部収容体14により前記ケーシングを構成することができる。また、後部収容体14の内部に、電動送風機10の全体を覆う専用のケーシングを配置してもよい。ここで、仮に塵埃が吸気フィルタ61を通過した場合には、当該塵埃が電動送風機10内で粉砕され、更に微粒化した状態となる。このとき、電動送風機10の全体がケーシングにより覆われていれば、電動送風機10内で粉砕され塵埃は、排気フィルタ62により捕集されるか、または、電動送風機10のケーシング内に溜まった状態となる。従って、掃除機本体6から塵埃が排出されるのを抑制することができる。
なお、排気フィルタ62としては、電荷を帯びたフィルタであるか、または、電荷を帯びる機能を備えたフィルタ(例えば、帯電フィルタ)を用いるのが好ましい。特に、電動送風機10から排出される塵埃は、ナノオーダーのサイズの微粒子であり、このような微粒子は、気流の影響よりも静電機の影響を強く受ける特性がある。従って、排気フィルタ62を帯電フィルタにより構成すれば、排気フィルタ62による塵埃の捕集性能を顕著に向上させることができる。
また、本実施の形態では、例えば摩擦により静電気を帯び易い樹脂材料等を用いて排気風路63を形成した上で、排気フィルタ62の通気方向(図30中の矢印P)と、排気口60の排気方向(矢印Q)とを互いに逆向きに設定している。これにより、排気風路63の途中には、少なくとも2箇所(図30に示す例では、4箇所)の曲部を形成し、排気の乱流を発生し易くすることができる。排気の乱流により、排気風路63の壁面と排気との間に摩擦が生じるので、排気風路63に静電気を帯びさせることができる。この結果、仮に排気フィルタ62を通り抜けた塵埃が存在する場合でも、この塵埃を静電気により排気風路63に吸着し、掃除機本体6から塵埃が排出されるのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、例えば排気風路63を含む排気の風路の一部分において、繊維状の帯電素材、スポンジ等を風路の壁面に張付ける構成としてもよい。また、排気の風路の一部分において、例えばシボ加工を施した箇所を設けたり、風路の壁面に凹凸を形成する構成としてもよい。これらの構成によれば、風路の壁面に塵埃が引っ掛かり易くすることができ、塵埃の捕捉率を高めて再飛散を抑制することができる。そして、掃除機本体6からの塵埃の排出抑制効果を更に向上させることができる。
また、集塵ユニット13の手前に配置された吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5により構成される吸込部内の吸引風路では、帯電を防止する措置を行うのが望ましい。塵埃が集塵ユニット13に捕集されるまでの吸気風路では、排気側とは異なり、風路の壁面に対する塵埃の衝突を可能な限り低減し、塵埃が粉砕されるのを抑制する必要がある。従って、風路壁面の帯電を抑える構成とすれば、塵埃が受ける静電気力を低減し、風の流れにより塵埃をスムーズに移動させ、風路壁面と塵埃の接触を抑えることができる。具体例を挙げると、風路の壁面に帯電防止剤を塗布したり、風路の壁面に帯電素材を練り込んだり、風路の壁面をカーボン、ステンレス等の導電性材料により形成することで、風路の帯電を防止することができる。また、例えば風路の壁面に鏡面加工等を施して壁面の凹凸を減少させたり、吸込部をアースに接続して電荷を常時逃がす構成としたり、放電等を用いたデバイスからイオンを放出して除電する等の手段によっても、風路の帯電を防止することができる。特に、カーボン、ステンレス等を用いて風路を形成することは、軽量化及び強度向上の観点からもメリットが高く、ユーザの使い易さにも直結するものである。
なお、本実施の形態の電気掃除機1は、吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4及び掃除機本体6が棒状(細長いタワー状)に連結されたスティッククリーナとして形成してもよい。スティッククリーナとして形成した場合には、サクションホース5が存在しない構成としてもよく、取手7は掃除機本体6に形成してもよい。この結果、吸込部を含む風路全体の曲部を更に少なくすることができる。
また、前記実施の形態では、旋回室29及び0次集塵室30からなる1個のサイクロン部を備えた集塵ユニット13を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば特許文献1に記載されたように2個のサイクロン部を備えた集塵ユニットに適用してもよいし、3個以上のサイクロン部を備えた集塵ユニットに適用してもよい。また、前記実施の形態では、キャニスター型の電気掃除機1を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば自動走行しながら塵埃の吸込動作を行う電動掃除機(所謂ロボット掃除機)に適用してもよい。