JP2011208497A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】付勢機構の付勢力を考慮した制御を可能とする弁開閉時期制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体と、駆動側回転体に対して同軸上に配置され、内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転体と、従動側回転体を駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢する付勢機構と、作動流体の供給を行うポンプから駆動側回転体および従動側回転体により形成される流体圧室の作動流体の供給量を制御する流体制御機構とを備えている。制御部は、従動側回転体の駆動側回転体に対する相対角度と作動流体の温度とポンプの吐出圧力とに基づいて、相対角度が所定の目標角度となるように、流体制御機構を制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体と、駆動側回転体に対して同軸上に配置され、内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転体と、駆動側回転体と従動側回転体とで形成され、駆動側回転体及び従動側回転体の少なくとも一方に設けられた仕切部によって遅角室と進角室とに仕切られた流体圧室と、従動側回転体を駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢する付勢機構と、作動流体の供給を行うポンプから流体圧室への作動流体の供給及び流体圧室からの作動流体の排出を制御する流体制御機構と、を備える弁開閉時期制御装置に関する。
上述のような弁開閉時期制御装置として、特許文献1のような弁開閉時期制御装置がある。このような弁開閉時期制御装置に用いられる流体制御機構には応答性の低い不感帯と呼ばれる領域が有するものがある。このような不感帯では制御が不安定になるという問題が知られている。
この問題を解決するために、不感帯の中心値を基準として使用信号域を決定し、流体制御機構に対する制御信号を使用信号域内において設定する技術がある(特許文献2参照)。この特許文献2の技術では、流体制御機構を制御する制御信号を設定する領域を制御可能な範囲とすることにより、使用信号が不感帯に位置することを回避し、制御性を向上させている。
また、流体制御機構を制御する際に、制御方向(進角方向または遅角方向)に応じて異なるオフセット量を設定する装置が知られている(特許文献3参照)。この特許文献3の装置では、進角方向への変位時と遅角方向への変位時とでは異なる符号のオフセットを付加している。これにより、ばね(付勢機構)による付勢力を補正し、適切な制御を実現している。
特開2009−74384号公報 特開2008-115729号公報 特開2009−138650号公報
しかしながら、特許文献1の弁開閉時期制御装置では、流体制御機構を制御する際に付勢機構による付勢力が考慮されていないため、駆動側回転体に対する従動側回転体の相対角度を所望の角度にすることが困難である。また、特許文献2の装置は付勢機構を有していないため、付勢機構を有した装置への適用は困難である。一方、特許文献3の装置では付勢機構に対する検討が行われているが、単に制御方向(進角方向または遅角方向)に応じてオフセットの符号を異ならせているだけであり、付勢機構の付勢力に対する検討が不十分である。
本発明の目的は、このような課題に鑑み、付勢機構の付勢力を考慮した制御を可能とする弁開閉時期制御装置を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明の弁開閉時期制御装置は、内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体と、前記駆動側回転体に対して同軸上に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転体と、前記駆動側回転体と前記従動側回転体とで形成され、前記駆動側回転体及び前記従動側回転体の少なくとも一方に設けられた仕切部によって遅角室と進角室とに仕切られた流体圧室と、前記従動側回転体を前記駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢する付勢機構と、作動流体の供給を行うポンプから前記流体圧室への前記作動流体の供給及び前記流体圧室からの作動流体の排出を制御する流体制御機構と、を備えると共に、前記従動側回転体の前記駆動側回転体に対する相対位相である相対角度を検出する角度情報検出部と、前記作動流体の温度を測定する流体温度計測部と、前記ポンプの吐出圧力を測定する吐出圧力計測部と、前記相対角度が所定の目標角度となるように、前記相対角度と前記作動流体の油温と前記ポンプの吐出圧力とに基づいて、前記流体制御機構を制御する制御部と、を備えている。
この構成では、付勢機構により、従動側回転体は駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢されている。この付勢力は付勢機構を構成するばね等の変形量、すなわち、駆動側回転体に対する従動側回転体の相対位相(以下、相対角度と称する)に応じて異なっている。また、一般的に、作動流体の油温が高くなると作動流体の粘性が低くなり、流体制御機構のソレノイド等の応答時間が速くなる。一方、ポンプの吐出力が大きいほど、流体制御機構の応答時間が速くなる。そのため、上記構成では、相対角度が所定の目標角度となるように、相対角度と作動流体の油温とポンプの吐出圧力とに基づいて、前記流体制御機構を制御する制御部を備えている。なお、ここでの目標角度とは内燃機関の弁の開閉状態が適正となる相対角度であり、上述のように相対角度を制御することにより、内燃機関の弁の開閉状態を適正にすることができ、内燃機関の燃費を向上させることができる。
流体制御機構の制御方法としては、マップ制御やPID制御がある。制御をマップ制御のみで行った場合には個体差に対して十分適用することができないため、製品毎に制御にばらつきが生じ望ましくない。一方、流体制御機構の制御をPID制御のみで行った場合には、個体差に対しても十分対応が可能である。しかしながら、油温や油圧のばらつきにより、制御の対象の特性が変動する場合、チューニングの労力が増大するため、望ましくない。そのため、本発明の弁開閉時期制御装置の好適な実施形態の一つでは、前記制御部は、前記相対角度と補正量とを関連付けたマップを用いたマップ制御により出力される前記相対角度に基づいた制御値と、油温、前記ポンプの回転数、及び、目標角度と実角度の差を入力とするPID制御により出力される前記油温および前記吐出圧力に基づいた制御と、に基づいたデューティ制御を行なう。
この構成では、マップ制御に適したパラメータに対してはマップ制御を行い、他のパラメータに対してはPID制御を行っている。これにより、個体差への適用とチューニングの労力とのバランスを取りつつ、適切な制御を行うことができる。マップ制御に適したパラメータとは、入力と出力との関係が線形等の簡易な関係であり、本発明においては相対角度と付勢機構の付勢力を補正するための補正量との関係は1次式または2次式で近似可能な関係にあるため、相対角度を入力とした制御にはマップ制御を用いている。一方、油温とポンプの吐出力に基づく制御はPID制御を用いている。なお、通常ポンプの吐出力はポンプの回転数に比例するため、上記構成ではPID制御の入力としてポンプの吐出力に代えてポンプの回転数を用いている。この構成では、ポンプとしてエンジンの駆動力により駆動される機械式の油圧ポンプを使用すると、ポンプの回転数はエンジンの回転数となるため、ポンプの回転数を計測するためのセンサが不要となる。このように、この構成では、3つの入力パラメータを用いることにより安定した制御を行うことができるとともに、入力パラメータに応じてマップ制御とPID制御とを組み合わせることにより、制御パラメータのチューニングの労力を低減することができる。
本発明の弁開閉時期制御装置の好適な実施形態の一つでは、前記目標角度は、エンジン回転数およびスロットル開度に基づいて推定されたエンジントルクとエンジン回転数とに基づいてマップから決定される。
スロットルの状態はドライバが直接操作するアクセルペダルの操作を明確に表している。そのため、エンジン回転数とスロットル開度とを用いることにより、そのときにドライバが望むエンジントルクをより正確に演算することができる。したがって、上記構成とすることにより、ドライバが望む場合には、ドライバの操作感覚を最優先にした操縦性を現出することができる。
本発明の弁開閉時期制御装置の好適な実施形態の一つでは、前記PID制御においては、制御定数を変更する。
この構成では、制御定数を変更するという簡易な処理により相対角度の変更の応答性を向上させることができる。
本発明の弁開閉時期制御装置の好適な実施形態の一つでは、前記制御部は、前記流体制御機構に対するデューティ出力と当該デューティ出力による現実の前記従動側回転体の駆動トルクとの相関関係を補正した補正後相関関係に基づき、前記流体制御機構を作動させる。
現実の流体制御機構に対するデューティ出力と従動側回転体のトルクとの相関関係は、進角側から遅角側へ作動させる場合と、進角側から遅角側に移動させる場合とでヒステリシスが生じる。これは、進角方向への付勢機構の付勢の有無や、カムシャフトに対する反トルクの影響などがあるためである。そのため、上述の構成では、現実の相関関係に代えて、現実の相関関係を補正した補正後相関関係を用いている。これにより、流体制御機構の動作が不安定になる不感帯での制御を安定化することができる。
本発明の弁開閉時期制御装置の好適な実施形態の一つでは、前記制御部は、前記補正後相関関係に基づき前記流体制御機構を動作させるに際し、前記相対角度に応じて補正された前記駆動トルクを用いる。
上述したように、本発明の弁開閉時期制御装置では、従動側回転体は付勢機構によって進角方向に付勢されている。そのため、従動側回転体の相対角度が遅角側にあるほど、付勢機構の付勢力が強くなるため従動側回転体の駆動トルクが得やすくなる。一方、従動側回転体の相対角度が進角側にあるほど付勢機構の付勢力が弱くなるため従動側回転体の駆動トルクが得にくくなる。したがって、従動側回転体が進角側にあるほど、流体制御機構を迅速に作動させ、従動側回転体の動作を高める必要がある。そこで、上記構成では、相対角度に応じて駆動トルクを補正し、その補正された駆動トルクを用いて補正後相関関係に基づく流体制御機構の制御を行っている。これにより、付勢機構の付勢力の変動の影響を低減した弁開閉時期の制御を行うことができる。
本発明による弁開閉時期制御装置の全体構成を示す破断断面図である。 弁開閉時期制御装置の一つの作動状態における図1のII−II断面図である。 最遅角位相における弁開閉時期制御装置の模式図である。 最進角位相における弁開閉時期制御装置の模式図である。 制御部の各機能部を表す機能ブロック図である。 デューティ出力決定処理の流れを表すフローチャートである。 デューティ出力の求め方を模式的に表した図である。 実測されたデューティ出力と従動側回転体のトルクとの相関関係を表す図である。
以下、図面を用いて本発明の弁開閉時期制御装置の実施形態を説明する。図1は、本発明の弁開閉時期制御装置の構成を模式的に示す断面図である。図2は、図1のII−II断面図であり、1つの作動状態における位相変換機構1の状態を模式的に示す平面図である。位相変換機構1は、エンジン(内燃機関)のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体12と、駆動側回転体12に対して同軸上に配置され、内燃機関の弁開閉用のカムシャフト10に同期回転する従動側回転体11とを備えている。本実施形態では、駆動側回転体12の内側に従動側回転体11が配置されている。また、駆動側回転体12は、本実施形態ではスプロケットを用いているが、プーリ等他の構成としても構わない。駆動側回転体12には、図示しないベルトやチェーン等の伝達機構を介してエンジンのクランクシャフトからの回転力が伝達される。従動側回転体11はボルト14でカムシャフト10に固定されており、従動側回転体11が駆動側回転体12と連動回転することにより、カムシャフト10が回動され、エンジンの吸気弁や排気弁が開閉作動する。
図2に示すように、駆動側回転体12と従動側回転体11との間には、空間2(本発明の流体圧室の例)が形成されている。この空間2は、可動する仕切りであるベーン13(本発明における仕切部の例)によって2種類の圧力室2Aおよび2Bに分割されている。空間2の容積は不変であるため、空間2の中でベーン13の位置が変化することによって、圧力室2Aおよび2Bの容積は相補的に変更されることとなる。圧力室2Aおよび2Bの容積が変化すると、駆動側回転体12に対する従動側回転体11の相対的な位相(以下、相対角度と称する)が変更される。この相対角度が変更されることにより、ピストン運動するエンジンに対する吸気弁や排気弁の開閉タイミングが変更される。なお、圧力室2Aおよび2Bとの仕切りは図2に示すようなブロック状のベーン13に限らず、板状のものでもよい。また、本実施形態では、空間2は駆動側回転体12の凹部により形成され、ベーン13は従動側回転体11に設けられているが、空間2を従動側回転体11の凹部により形成し、ベーン13を駆動側回転体12に設けても構わない。
本実施形態では、位相変換機構1全体は時計回りに回転する。図2は、内燃機関の始動に適した相対角度として設定されている中間ロック位相を示している。この中間ロック位相は、駆動側回転体12に対して従動側回転体11の相対角度が最も遅れた最遅角位相状態と、駆動側回転体12に対して従動側回転体11の相対角度が最も進んだ最進角位相状態との間の中間領域に設定されており、ロック機構6によって固定保持されている。
図2の状態から、ロック機構6を解除し、圧力室2Aにエンジンオイル(本発明の作動流体の例)が供給され、圧力室2Bからエンジンオイルが排出されると、圧力室2Bに対する圧力室2Aの相対的な容積が増加する。これにより、従動側回転体11の相対角度が遅角側に変化する。逆に、圧力室2Bにエンジンオイルが供給され、圧力室2Aからエンジンオイルが排出されると、従動側回転体11の位相が進角側に変化する。このような理由から、以降の説明では、圧力室2Aを遅角室、圧力室2Bを進角室と称する。また、図1に示す、遅角室2Aに通じる流路と進角室2Bに通じる流路をそれぞれ遅角流路21、進角流路22と称する。なお、遅角室2Aおよび進角室2Bは完全密閉されていない。そのため、それぞれの容量を超えるエンジンオイルが供給されると、エンジンオイルは位相変換機構1の外側へ漏れ出す。漏れ出したエンジンオイルはエンジンの各部へ供給されるエンジンオイルと共に回収される。
図2に示すように、ロック機構6は、駆動側回転体12に設けられた遅角用ロック部6Aおよび進角用ロック部6Bと、従動側回転体11の最外周面の一部に形成されたロック凹部62とを備えている。遅角用ロック部6Aおよび進角用ロック部6Bは、それぞれ、遅角側への相対角度の変位および進角側への相対角度の変位を規制するよう機能している。遅角用ロック部6Aおよび進角用ロック部6Bは、それぞれ、駆動側回転体12上に径方向に摺動変位可能に支持されたロック片60Aおよび60B、ロック片60Aおよび60Bを径方向内向きに突出付勢するバネ61を有している。ロック凹部62は従動側回転体11の周方向に沿って設けられており、ロック片60Aと60Bとが係入されることにより本来のロック機能を果たすための係止溝62Mと、係止溝62Mよりもロック片60Aによる係止深度が浅くなっている規制補助係止溝62aを備えた二段状の溝となっている。図2に示すように、規制補助係止溝62aは、係止溝62Mの最進角側の端部から進角側に向かって延設されている。なお、ロック片60Aと60Bの形状としては、プレート形状、ピン形状などを適宜採用することができる。
遅角用ロック部6Aは、遅角用ロック片60Aを係止溝62Mに係入させることで従動側回転体11が中間ロック位相から遅角側へ変位することを阻止している。一方、進角用ロック部6Bは、進角用ロック片60Bをロック凹部62内に係入させることで、従動側回転体11が中間ロック位相から進角側へ変位することを阻止している。
規制補助係止溝62aよりも深い係止溝62Mの幅は、遅角用ロック片60Aと進角用ロック片60Bとの、互いに従動側回転体11の周方向に離間した側面どうしの距離と略一致させてある。したがって、図2に示すように、遅角用ロック片60Aおよび進角用ロック片60Bの両方を同時に係止溝62Mに係入させることで、従動側回転体11の相角度を、実質的に許容幅を持たない中間ロック位相に拘束する、いわゆるロック状態とすることができる。
なお、ロック凹部62は従動側回転体11に形成されたロック流路63に連通しており、ロック流路63は後述する油圧回路7の第2制御弁75に接続されている。第2制御弁75からロック流路63を介してロック凹部62にエンジンオイルが供給されると、ロック凹部62に係入していた一対のロック片60Aと60Bとは、その先端が従動側回転体11の最外周面よりも僅かに径方向外側に位置するまで駆動側回転体12側に退避する。これにより、駆動側回転体12と従動側回転体11との間のロック状態が解除され、相対位相の変位が可能な状態になる。
図1に示すように、油圧回路7はエンジンにより駆動されてエンジンオイルの供給を行う第1ポンプ71と、第1ポンプ71の下流側に設けられた第2ポンプ72と、第1ポンプ71と第2ポンプ72との間に設けられてエンジンオイルが貯留可能な貯留部73とを有している。
第1ポンプ71は、エンジンのクランクシャフトの駆動力により駆動される機械式の油圧ポンプである。第1ポンプ71は、オイルパン76に貯留されたエンジンオイルを吸入ポートから吸入し、吐出ポートから下流側に吐出する。第1ポンプ71の吐出ポートは、フィルタ77を介して、エンジン潤滑系78および貯留部73に連通している。なお、エンジン潤滑系78には、エンジンおよびその周囲のエンジンオイルの供給を必要とする全ての部位を含む概念である。
第2ポンプ72は、エンジンとは異なる動力、例えば電動モータにより駆動される電動ポンプである。したがって、第2ポンプ72は、エンジンの動作状態に関係なく制御部8からの動作信号に従って動作可能となっている。第2ポンプ72は、貯留部73に貯留されたエンジンオイルを吸入ポートから吸入し、吐出ポートから下流側に吐出する。第2ポンプ72の吐出ポートは、第1制御弁74および第2制御弁75に連通している。また、油圧回路7は、第2ポンプ72に対して並行するように、第2ポンプ72の上流側の流路と下流側の流路とを連通させるバイパス流路79を有している。このバイパス流路79には、チェックバルブ79aが設けられている。
貯留部73は、第1ポンプ71と第2ポンプ72との間に設けられ、一定量のエンジンオイルを貯留可能な貯留室73aを有している。また、貯留部73は、貯留室73aを第1ポンプ71の下流側の流路に連通させる第1連通口73b、第1連通口73bより低い位置に設けられ、貯留室73aを第2ポンプ72の上流側の流路に連通させる第2連通口73c、および第1連通口73bより高い位置に設けられ、貯留室73aをエンジン潤滑系78に連通させる潤滑系連通口73dを有している。
エンジンの停止状態、すなわち第1ポンプ71の停止状態では、第2ポンプ72は空間2およびロック機構6に対してエンジンオイルを供給する動作を行う。したがって、第1連通口73bより低く第2連通口73cより高い領域の容量が、空間2およびロック機構6のロック凹部62の容量と、これらから第2ポンプ72までの間の流路等の容量とを合わせた容量以上となるように、貯留部73の貯留室73aの容量は設定されている。これにより、第1ポンプ71が停止状態でも、第2ポンプ72により、従動側回転体11の相対角度を目標の相対角度に変位させることが可能となる。
また、油圧回路7は、空間2へのエンジンオイルの供給を制御する第1制御弁74(本発明の流体制御機構の例)と、ロック機構6へのエンジンオイルの供給を制御する第2制御弁75とを有している。さらに、油圧回路7は、第2ポンプ72、第1制御弁74および第2制御弁75の動作制御を行う制御部8を有している。本実施形態では、制御部8はEUC(Electronic Control Unit)を中核として構成されている。
第1制御弁74としては、例えば、制御部8からのソレノイドへの通電によってスリーブ内に摺動可能に配置されたスプールをスプリングに抗して変位させる可変式電磁スプールバルブを用いることができる。この第1制御弁74は、進角流路22に連通する進角ポートと、遅角流路21に連通する遅角ポートと、第2ポンプ72の下流側の流路に連通する供給ポートと、オイルパン76に連通するドレインポートとを有している。第1制御弁74は、進角ポートと供給ポートとを連通し、遅角ポートとドレインポートとを連通する進角制御位置、遅角ポートと供給ポートとを連通し、進角ポートとドレインポートとを連通する遅角制御位置、および進角ポートと遅角ポートとを閉塞するホールド制御位置の3つの状態制御を行うことが可能な3位置制御弁となっている。この第1制御弁74は、制御部8からの制御信号(デューティ出力)によりソレノイドが摺動することにより、空間2内のエンジンオイルを制御するとともに、従動側回転体11の相対角度を制御する。具体的には、デューティ出力が0%の時には第1制御弁74は遅角制御位置にあり、デューティ出力が上がるに伴い、閉塞制御位置を経由し、進角制御位置へと変位する。すなわち、従動側回転体11を最遅角位相状態から最進角位相状態に変位させる途中で、第1制御弁74は閉塞状態となる。この状態では、空間2に対するエンジンオイルの供給が遮断されるため、デューティ出力を上げても、従動側回転体11の位相はほとんど変化しない。この区間を不感帯という(図8参照)。この不感帯が存在するためにエンジンの運転状態の円滑な切換を行うことができない。また、このデューティ出力がこの不感帯にある状態では理想的な弁開閉時期が得られないため、十分な燃費の向上を得ることができなくなっている。
第2制御弁75は、第1制御弁74と同様に可変式電磁スプールバルブにより構成することができる。この第2制御弁75は、ロック機構6の作動油流路であるロック流路63に連通するロックポートと、第2ポンプ72の下流側の流路に連通する供給ポートと、オイルパン76に連通するドレインポートとを有している。第2制御弁75は、ロックポートと供給ポートとを連通するロック解除制御位置、およびロックポートとドレインポートとを連通するロック制御位置の2つの状態制御を行うことが可能な2位置制御弁となっている。この第2制御弁75は、制御部8からの制御信号により制御されて動作し、ロック機構の制御を行う。なお、第2制御弁75とロック機構6とを接続するロック流路63は、位相変換機構1内の進角流路22や遅角流路21と第1制御弁75とを接続する流路とは独立しており、ロック機構6に対する作動油の給排制御は、遅角室2Aや進角室2Bへの作動油の給排制御とは独立した制御が可能となっている。
駆動側回転体12と従動側回転体11との間には、従動側回転体11を進角側に付勢する付勢力(アシストトルク)を与える付勢機構としてのトーションスプリング3が設けられている。従動側回転体11は、吸気弁や排気弁のバルブスプリングや位相変換機構1から受ける抵抗により、駆動側回転体12に対して遅れがちになる。そのため、トーションスプリング3は、この従動側回転体11の遅れ、すなわち遅角側へ位相を抑制するよう機能している。
トーションスプリング3は、図1および図3に示されているように、一方の端部3aが駆動側回転体12に固定されており、他方の端部3bが従動側回転体11に設けられた径方向係止部15に係止されている。
図3および図4に、駆動側回転体12と従動側回転体11との間の相対位相の変遷を示している。図3および図4はそれぞれ、最遅角位相、最進角位相を示している。すなわち、駆動側回転体12に対して従動側回転体11が時計方向に回転するに従って、最遅角位相から、中間ロック位相(図2参照)を経て、最進角位相に達する。
図5に示すように、制御部8には、トルク推定部81、目標角度決定部82、相対角度算出部83(本発明の角度情報検出部の例)、偏差算出部84、制御定数決定部85、PID制御部86、補正部87、デューティ出力決定部88がソフトウェアにより構成されている。また、制御部8には、エンジンオイルの油温を計測する油温センサ91(本発明の流体温度計測部の例)、エンジンの回転数を計測するエンジン回転数センサ92、スロットルの開度を計測するスロットルセンサ93、クランク角を検出するクランク角センサ94とカムシャフト10の角度を検出するカムシャフト角センサ95からの信号が入力されている。
トルク推定部81は、エンジン回転数およびスロットル開度に基づいて、ドライバが所望するエンジントルクを推定する。本実施形態では、トルク推定部81にはエンジン回転数、スロットル開度およびエンジントルクを関連付けたマップが記憶されおり、トルク推定部81はそのマップに基づいてエンジントルクを推定している。
目標角度決定部82は、エンジン回転数およびトルク推定部81により推定されたエンジントルクに基づいて、従動側回転体11の相対角度の目標値(以下、目標角度と称する)を決定する。本実施形態では、目標角度決定部82にはエンジントルクと目標角度とが関連付けられたマップが記憶されており、目標角度決定部82はそのマップに基づいて目標角度を決定している。なお、上述したように、本実施形態では、第1ポンプ71はエンジンのクランクシャフトの駆動力により駆動される機械式の油圧ポンプとして構成しているため、エンジン回転数を第1ポンプ71の吐出力の代わりとして用いることができる。したがって、この構成では、エンジン回転数センサ92が吐出圧力計測部として機能することとなる。
相対角度算出部83は、クランク角センサ94により計測されたクランク角とカムシャフト角センサ95により計測されたカムシャフト10の角度とに基づいて、従動側回転体11の相対角度を算出している。
偏差算出部84は、目標角度決定部82により決定された目標角度と相対角度算出部83により算出された相対角度とから、現実の相対角度と目標角度とのずれ(偏差)を算出する。
制御定数決定部85は、偏差算出部84により算出された偏差に基づいてPID制御における制御定数を決定する。
PID制御部86は、偏差算出部84により算出された偏差と制御定数決定部85により決定された制御定数とを用いて、制御値としてのデューティ出力を算出する。本実施形態では、PID制御部86は、(デューティ出力)=(制御定数)×(偏差)+(制御定数)×(偏差の積分値)+(制御定数)×(偏差の微分値)によりデューティ出力を求めるものとする。なお、制御定数決定部85とPID制御部86により本発明のPID制御を実現している。
補正部87は、トーションスプリング3の付勢力を補正する機能を有している。PID制御部86により算出されたデューティ出力は、トーションスプリング3の付勢力を考慮していないものである。そのため、PID制御部86により算出されたデューティ出力を用いて流体制御機構74を制御しても従動側回転体11に対して適切なトルクを与えることができない。そこで、補正部87は、PID制御部86により算出されたデューティ出力により生じるトルクに対してトーションスプリング3の付勢力に基づいた補正を行っている。なお、補正部87により本発明のマップ制御を実現している。
デューティ出力決定部88は、補正部87により補正されたトルクに基づいて、最終的なデューティ出力を決定する。
図6は、本実施形態におけるデューティ出力の決定処理の流れを表すフローチャートである。なお、制御部8には、油温センサ91、エンジン回転数センサ92、スロットルセンサ93、クランク角センサ94、カムシャフト角センサ95からの計測値がリアルタイムで入力されているものとする。
まず、トルク推定部81はエンジン回転数センサ92からのエンジン回転数およびスロットルセンサ93からのスロットル開度を取得し、それらの値に基づいてマップからエンジントルクを推定する(#01)。スロットル開度は、アクセルペダルの踏み込みに応じて決定されるものであるため、スロットル開度はドライバが所望するエンジントルクを的確に表していると考えられる。したがって、エンジントルクを推定するための因子としてスロットル開度を用いることは好ましい。推定されたエンジントルクは目標角度決定部82に送られる。
目標角度決定部82は、トルク推定部81から推定されたエンジントルクを取得するとともに、エンジン回転数センサ91からエンジン回転数を取得し、これらの値を用いてマップから従動側回転体11の相対角度の目標値である目標角度を決定する(#02)。決定された目標角度は偏差算出部84に送られる。
相対角度算出部83は、クランク角センサ94により計測されたクランク角とカムシャフト角センサ95により計測されたカムシャフト10の角度とを取得し、これらの値に基づいて従動側回転体11の現在の相対角度を算出する(#03)。算出された相対角度は偏差算出部84および補正部87に送られる。
偏差算出部84は、目標角度決定部82から目標角度、相対角度算出部83から相対角度を取得し、これらの値に基づいて偏差を算出する(#04)。具体的には、(相対角度)−(目標角度)を算出する。これにより、現在の相対角度の目標角度に対する残差が得られることになる。算出された偏差はPID制御部86に送られる。
制御定数決定部85は、油温センサ91からエンジンオイルの油温を取得するとともにエンジン回転センサ92からエンジン回転数を取得し、これらに基づいてPID制御における制御定数を決定する(#05)。エンジンオイルの油温が低いときにはその粘性が高いため、空間2からの漏れが少なく、従動側回転体11の応答性が高いという特性がある。また、本実施形態では、流体制御機構74にエンジンオイルを供給する第1ポンプ71はエンジンのクランクシャフトの駆動力により駆動される機械式の油圧ポンプを採用しているため、エンジンの回転数が高いほど従動側回転体11の応答性能が高いという特性がある。そのため、従動側回転体11の応答性能を決定付けるエンジンオイルの油温とエンジン回転数に基づいて制御定数を決定することは好ましい。なお、制御定数決定部85により決定された制御定数はPID制御部86に送られる。
PID制御部86は、偏差算出部84から従動側回転体11の目標角度に対する現在の相対角度の偏差を取得するとともに、制御定数決定部85から制御定数を取得し、これらの値に基づいて、制御値としてのデューティ値を算出する(#06)。上述したように、本実施形態では、(デューティ出力)=(制御定数)×(偏差)+(制御定数)×(偏差の積分値)+(制御定数)×(偏差の微分値)によりデューティ出力が求められるため、この式に制御定数および偏差を代入することによりデューティ出力を算出することができる。算出されたデューティ出力は補正部87に送られる。
PID制御部86により算出されたデューティ出力に対応するトルクは、実際に従動側回転体11に対して作用させる必要があるトルクである。しかしながら、上述したように、トーションスプリング3は従動側回転体11に対して進角方向に対する付勢力を与えている。そのため、PID制御部86により算出したデューティ出力で流体制御機構を制御しても所望のトルクが得られない。そこで、補正部87は、PID制御部87により算出されたデューティ出力に対するトルクを補正している(#07〜#08)。
本実施形態では、補正部87は相対角度と補正トルク(本発明の補正量の例)とが関連付けられたマップが記憶されている。したがって、補正部86は相対角度算出部83から相対角度を取得すると、補正トルクを求めることができる(#07)。このようにして求めた補正トルクをPID制御部86により算出されたデューティ出力に対応するトルクに加算する(#08)。
図7にこの様子を模式的に表している。点線の直線は、PID制御部86により算出されたデューティ出力とそれに対応するトルクを表している(以下、補正前直線と称する)。図では、PID制御部86によりデューティ出力D1が得られ、そのときのトルクがT1となっている。一方、補正部87は、現在の従動側回転体11の相対角度に基づいて補正トルクtを得る。この補正トルクtを用いて補正前直線を補正すると、図中の一点鎖線の直線となる(以下、補正後直線と称する)。したがって、補正後のトルク(以下、補正トルクと称する)はT2=T1+tとなる。
なお、本実施形態では、補正部87には5°ピッチの相対角度に対する補正トルクがマップとして記憶されている。また、この補正トルクは相対角度が遅角側から進角側になるに連れて変化量が小さくなるように設定されている。これは、遅角側から進角側に変位するに連れてトーションスプリング3の進角方向への付勢力が次第に弱くなるためである。
このようにして求められた補正トルクはデューティ出力決定部88に送られる。
補正部87から補正トルクを取得したデューティ出力決定部88は、補正トルクに基づいてデューティ出力を決定する。そのため、デューティ出力決定部88は、実測されたデューティ出力とトルクとの相関関係を補正して作成された相関関係(以下、補正後相関関係と称する)を記憶しており、補正トルクと補正後相関関係とを用いて最終的なデューティ出力を決定する(#09)。
図8は、実測されたデューティ出力とトルクとの相関関係である。デューティ出力0%および100%はそれぞれ、最進角位相状態、最遅角位相状態である。図の相関関係は、最進角位相状態から遅角方向に変位させた状態(図中点線)と、最遅角位相状態から進角方向に変位させた状態(図中一点鎖線)とを表している。図から明らかなように、遅角方向への変位と進角方向への変位とでは不連続が生じている。言い換えると、この系はヒステリシスを有している。このヒステリシスはトーションスプリング3や従動側回転体11が受けるカム等反力の影響であると考えられる。このようなヒステリシスを有した相関関係を用いるとデューティ制御が不安定になる。そのため、本実施形態では、図8の相関関係のヒステリシスを有している部分を直線で置き換えた相関関係(補正後相関関係)を用いている。図7の実線は図8の相関関係から作成した補正後相関関係である。
デューティ出力決定部88は、補正後トルクとこの補正後相関関係を用いて最終的なデューティ出力を決定する。具体的には、補正後相関関係から補正トルクとなるデューティ出力を求める。図7の例では、補正後トルクT2となるデューティ出力としてT2が得られる。これにより、デューティ出力が不感帯に位置することを回避することができるため、安定した制御を実現することができる。
このようにして求められたデューティ出力により流体制御機構74が駆動され、従動側回転体11の相対角度が変位する(#10)。この処理を相対角度と目標角度との偏差が所定の閾値以下になるまで繰り返す。これにより、最適な相対角度が得られるよう制御が行われる。
〔別実施形態〕
(1)上述の実施形態では、トーションスプリング3は一部の区間のみ付勢力が働く構成としたが、最遅角位相状態から最進角位相状態まで付勢力が働く構成としても構わないし、上述の実施形態とは異なる区間のみ付勢力が働く構成としても構わない。
(2)上述の実施形態では、マップ制御とPID制御によりデューティ制御を行ったが、いずれか一方のみによる制御を行っても構わない。
(3)上述の実施形態では、デューティ出力が0%において従動側回転体11が最進角位相状態となる構成としたが、デューティ出力が100%において従動側回転体11が最遅角位相状態となるよう構成しても構わない。
本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体と、駆動側回転体に対して同軸上に配置され、内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転体と、駆動側回転体と従動側回転体とで形成され、駆動側回転体及び従動側回転体の少なくとも一方に設けられた仕切部によって遅角室と進角室とに仕切られた流体圧室と、従動側回転体を駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢する付勢機構と、作動流体の供給を行うポンプから流体圧室への作動流体の供給及び流体圧室からの作動流体の排出を制御する流体制御機構と、を備える弁開閉時期制御装置に利用することができる。
2:空間(流体圧室)
2A:圧力室(遅角室)
2B:圧力室(進角室)
3:トーションスプリング(付勢機構)
10:カムシャフト
11:従動側回転体
12:駆動側回転体
13:ベーン(仕切部)
71:第1ポンプ(ポンプ)
74:第1制御弁(流体制御機構)
94:クランク角センサ(角度情報検出部)
95:カムシャフト角センサ(角度情報検出部)
91:油温センサ(流体温度検出部)
92:エンジン回転数センサ(吐出圧力計測部)
8:制御部

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体に対して同軸上に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転体と、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体とで形成され、前記駆動側回転体及び前記従動側回転体の少なくとも一方に設けられた仕切部によって遅角室と進角室とに仕切られた流体圧室と、
    前記従動側回転体を前記駆動側回転体に対して進角位相方向に付勢する付勢機構と、
    作動流体の供給を行うポンプから前記流体圧室への前記作動流体の供給及び前記流体圧室からの作動流体の排出を制御する流体制御機構と、を備えると共に、
    前記従動側回転体の前記駆動側回転体に対する相対位相である相対角度を検出する角度情報検出部と、
    前記作動流体の温度を測定する流体温度計測部と、
    前記ポンプの吐出圧力を測定する吐出圧力計測部と、
    前記相対角度が所定の目標角度となるように、前記相対角度と前記作動流体の油温と前記ポンプの吐出圧力とに基づいて、前記流体制御機構を制御する制御部と、を備えた弁開閉時期制御装置。
  2. 前記制御部は、前記相対角度と補正量とを関連付けたマップを用いたマップ制御により出力される前記相対角度に基づいた制御値と、
    油温、前記ポンプの回転数、及び、目標角度と実角度の差を入力とするPID制御により出力される前記油温および前記吐出圧力に基づいた制御と、に基づいたデューティ制御を行なう請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記目標角度は、エンジン回転数およびスロットル開度に基づいて推定されたエンジントルクとエンジン回転数とに基づいてマップから決定される請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 前記PID制御においては、制御定数を変更する請求項2に記載の弁開閉時期制御装置。
  5. 前記制御部は、前記流体制御機構に対するデューティ出力と当該デューティ出力による現実の前記従動側回転体の駆動トルクとの相関関係を補正した補正後相関関係に基づき、前記流体制御機構を作動させる請求項1から4の何れか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
  6. 前記制御部は、前記補正後相関関係に基づき前記流体制御機構を動作させるに際し、前記相対角度に応じて補正された前記駆動トルクを用いる請求項5に記載の弁開閉時期制御装置。
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