JP2000179314A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置

Info

Publication number
JP2000179314A
JP2000179314A JP36049698A JP36049698A JP2000179314A JP 2000179314 A JP2000179314 A JP 2000179314A JP 36049698 A JP36049698 A JP 36049698A JP 36049698 A JP36049698 A JP 36049698A JP 2000179314 A JP2000179314 A JP 2000179314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vane
pressure
valve timing
adjusting device
driven shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP36049698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3865027B2 (ja
Inventor
Ken Hori
憲 堀
Osamu Sato
佐藤  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP36049698A priority Critical patent/JP3865027B2/ja
Priority to US09/358,872 priority patent/US6311654B1/en
Publication of JP2000179314A publication Critical patent/JP2000179314A/ja
Priority to US09/907,751 priority patent/US20010039933A1/en
Priority to US10/022,264 priority patent/US6457447B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3865027B2 publication Critical patent/JP3865027B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34483Phaser return springs

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相変換の応答性が均一で制御性が向上する
バルブタイミング調整装置を提供する。 【解決手段】 捩じりスプリング60は、クランクシャ
フトに対しカムシャフト1が進角する方向にベーンロー
タ4を付勢しているので、位相変換の応答性が均一にな
り、制御性が向上する。さらに、進角油圧室に供給する
油圧を比較的小さくすることができるので、ベーンの面
積を小さくすることが可能となり、エンジン性能を低下
させることなくアクチュエータの体格を小型にし、バル
ブタイミング調整装置100の重量を低減するととも
に、エンジンに搭載するための搭載スペースを容易に確
保することができる。さらにまた、進角油圧室と遅角油
圧室との圧力差が小さくなり、両油圧室間の作動油の漏
れを低減することができる。さらにまた、油圧ポンプの
最低作動圧力を低減することができるので、油圧ポンプ
の能力および体格を小型にし、製造コストを低減するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁の開閉タイミ
ング(以下、「開閉タイミング」をバルブタイミングと
いう)を運転条件に応じて変更するためのバルブタイミ
ング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンのクランクシャフト
と同期回転するチェーンスプロケット等の駆動力伝達手
段によりカムシャフトを駆動し、駆動力伝達手段とカム
シャフトとの相対回動による位相差により吸気弁および
排気弁の少なくともいずれか一方のバルブタイミングを
制御するベーン式のバルブタイミング調整装置が知られ
ている。
【0003】ベーン式のバルブタイミング調整装置は、
駆動力伝達手段とともに回転するハウジング内に、カム
シャフトとともに回転するベーンを収容している。そし
て、ハウジングに対するベーンの相対回転位相差を油圧
により調整することにより、カムシャフトと駆動力伝達
手段とを相対的に回動させ、エンジンの運転条件に応じ
て吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一方のバル
ブタイミングを調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エンジンバルブの開閉
時期を制御する位相制御のバルブタイミング調整装置で
は、エンジンの安定性向上、燃費の向上、あるいは排気
エミッションを低減することを目的としている。この種
のエンジンの低負荷時においては吸入空気量が少ないた
め、エンジンのシリンダ内に燃焼を悪化させる残留排気
ガスが少ないことが望ましい。吸気弁と排気弁とが同時
に開いている期間(オーバーラップ期間)において、吸
気側はスロットルにより負圧であり、排気側は正圧であ
るので、排ガスが吸気側に吹き返し、燃焼が悪化した
り、失火したりする場合がある。このため、排気弁の閉
じる時期が早く、吸気弁の開く時期が遅いことが要求さ
れる。また、吸気弁の閉じる時期を遅くすることによ
り、ポンピングロスを低減し、燃費を向上することがで
きる。したがって、アイドル運転および始動時には、排
気弁の閉じる時期が早く、吸気弁の開く時期が遅い基本
位相に制御する必要がある。ここで、この基本位相の吸
気側の条件を最遅角とし、排気側の条件を最進角とす
る。
【0005】しかし、エンジンの中負荷以上においては
EGR量を制御し、ポンピングロスの低減を内部EGR
により行い、燃費の向上と排気エミッションの低減をさ
せるため、吸気側の開弁時期を早くしたり、排気側の閉
弁時期を遅くする必要がある。すなわち、吸気弁を進角
方向に制御し、排気弁を遅角方向に制御する。
【0006】さらに、エンジンの全負荷においては、大
量の空気をエンジンのシリンダ内に入れる必要があるた
め、低速域においては早く吸気弁を閉じてマニホールド
への逆流を防止し、高速域においては空気の慣性を利用
して遅く吸気弁を閉じる必要がある。また排気側は、排
気脈動を最大限利用できる位相に排気弁を制御し、排気
脈動を利用することができない場合、最進角に制御する
必要がある。すなわち排気側は、エンジンの低負荷から
負荷に応じて、排気弁を最進角から遅角方向に制御し、
再び進角方向に制御する必要がある。
【0007】このとき運転条件が変化した場合、素早く
要求位相に吸排気弁を制御可能なことが望ましい。しか
し吸排気弁の制御が不可能な場合、エンジンの失火や燃
焼不安定などの問題が発生する。通常、エンジンの油圧
ポンプはクランクシャフトによって駆動されるが、しか
し結果として、エンジンの回転数によって吐出油量が変
化し、低回転時において、吐出油量は低下する。このた
め、特に高油温時、漏れと粘度の低下により油圧が減少
し、アクチュエータの作動が行われなくなる場合があ
る。このとき吸気側は、カムシャフトの駆動トルクによ
って遅角されるため、基本位相となり得る。しかし排気
側は、吸気側と同じ油圧ピストン面積のアクチュエータ
を適用した場合、基本位置に制御することが不可能とな
り、エンジンのシリンダ内に残留ガスが増大し、失火し
たり、エンジンが停止したりすることがある。
【0008】そこで、特開平10−68306号公報に
開示されるバルブタイミング調整装置においては、スプ
リングによる付勢力を用いて排気側を進角位置に移動さ
せることにより上記の課題を解決している。このため、
ベーン式の位相可変アクチュエータを用いた場合、進角
方向には応答性が向上されるが、しかし遅角方向の応答
性はスプリングを搭載しないバルブタイミング調整装置
に比べて確実に低下するという問題があった。
【0009】また、ベーンを一定の位置に保持する場
合、遅角油圧室に供給する作動油の圧力よりも大きい圧
力の作動油を進角油圧室に供給するため、進角油圧室と
遅角油圧室との圧力差が大きくなり、両油圧室間でオイ
ル漏れが発生するという問題があった。
【0010】さらに、比較的低い油圧で位相制御を行う
ためにはベーンの面積を大きくしなければならず、アク
チュエータの体格が大型になり、バルブタイミング調整
装置の重量や製造コストが増大したり、エンジンに搭載
するのが困難になるという問題があった。
【0011】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、位相変換の応答性が均一で制御性
が向上するバルブタイミング調整装置を提供することを
目的とする。
【0012】本発明の他の目的は、体格を小型にし、エ
ンジンに搭載するための搭載スペースの確保が容易なバ
ルブタイミング調整装置を提供することにある。本発明
のさらに他の目的は、進角室と遅角室との間の作動流体
の漏れを低減するバルブタイミング調整装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
バルブタイミング調整装置によると、エンジンの駆動軸
に対しエンジンの吸気弁を開閉する従動軸が進角する方
向にベーン部材を付勢する第1の付勢手段を備えている
ので、位相変換の応答性が均一になり、制御性が向上す
る。さらに、進角室に供給する作動流体の圧力を比較的
小さくすることができるので、進角室と遅角室との圧力
差が小さくなり、進角室と遅角室との間の作動流体の漏
れを低減することができる。さらにまた、ベーン部材の
面積を小さくすることが可能となり、エンジン性能を低
下させることなくアクチュエータの体格を小型にし、バ
ルブタイミング調整装置の重量を低減するとともに、エ
ンジンに搭載するための搭載スペースを容易に確保する
ことができる。さらにまた、進角室と遅角室とに作動流
体を供給する流体供給源の最低作動圧力を低減すること
ができるので、流体供給源の能力および体格を小型に
し、製造コストを低減することができる。
【0014】本発明の請求項2記載のバルブタイミング
調整装置によると、第1の付勢手段の付勢力は、従動軸
のアイドル回転域の平均トルクの10%以上、かつ従動
軸の惰性回転域の平均トルク以下である。ここで、惰性
回転域はエンジン停止操作後のエンジン回転域である。
エンジン始動時にバルブタイミング調整装置が受ける遅
角方向の力よりも第1の付勢手段の付勢力の方が小さい
ので、エンジン停止時に従動軸を確実に最遅角位置に戻
すことができる。このため、エンジン始動時に基準位置
である最遅角位置に吸気側を保持することができる。し
たがって、排気弁と吸気弁とが重複して開弁するオーバ
ーラップ期間を少なくともエンジン始動可能な程度に減
少可能であるため、エンジン始動性が向上する。さら
に、吸気弁から吸入した燃料が未燃燃料となって排気弁
から排出される量を低減することができる。また、位相
変換の応答性を均一にし、制御性を向上させることがで
きる。ここで、第1の付勢手段の付勢力が従動軸のアイ
ドル回転域の平均トルクの10%であると、進角室に供
給する作動流体の圧力を10%程度低減することができ
る。第1の付勢手段の付勢力が従動軸のアイドル回転域
の平均トルクの10%よりも小さいと、バルブタイミン
グ調整装置に第1の付勢手段を設けることによる明らか
な効果を期待することはできない。
【0015】本発明の請求項3記載のバルブタイミング
調整装置によると、拘束手段の当接部は、流体圧力を受
けてハウジング部材とベーン部材との拘束を解除する第
1の受圧面を有しており、この第1の受圧面にはハウジ
ング部材に対してベーン部材を進角方向に相対回転させ
るように第1の流体圧力が作用する。この第1の流体圧
力によりハウジング部材とベーン部材との拘束を解除す
る圧力は、ハウジング部材に対してベーン部材を進角方
向に相対回転させる最低作動圧力よりも小さく設定され
ている。このため、流体供給源を大型化して作動流体圧
力を増加させることなく、ならびに当接部を大型化して
受圧面積を増加させることなく、作動流体の低圧時にお
いても拘束手段によるハウジング部材とベーン部材との
拘束が確実に解除される。したがって、ハウジング部材
とベーン部材との相対回動が可能となる。
【0016】本発明の請求項4記載のバルブタイミング
調整装置によると、第1の付勢手段の付勢力は従動軸の
惰性回転域の平均トルクより大きく、かつ従動軸の惰性
回転域の最大トルク以下である。このため、駆動軸に対
し従動軸が進角する方向にベーン部材を相対回転させる
位相変換の応答性が向上する。したがって、エンジン停
止時に従動軸を確実に最遅角位置に戻すことができると
ともに、進角室に供給する作動流体の圧力を小さくする
ことができ、進角室と遅角室との圧力差が小さくなり、
進角室と遅角室との間の作動流体の漏れを低減すること
ができる。第1の付勢手段の付勢力が従動軸の惰性回転
域の最大トルクよりも大きいと、エンジン停止時に従動
軸を最遅角位置に戻すことが困難である。
【0017】本発明の請求項5記載のバルブタイミング
調整装置によると、拘束手段の当接部は、流体圧力を受
けてハウジング部材とベーン部材との拘束を解除する第
2の受圧面を有しており、この第2の受圧面にはハウジ
ング部材に対してベーン部材を遅角方向に相対回転させ
るように第2の流体圧力が作用する。このため、吸気弁
を進角方向に移動させようと制御した場合、流体制御弁
を制御して第2の受圧面に流体圧力を作用させることに
より、拘束手段の当接部にせん断力がかかって引掛かる
ことなくハウジング部材とベーン部材との拘束を速やか
に解除することができる。その後、再び流体制御弁を制
御することで、ハウジング部材に対してベーン部材を進
角方向に相対回転させ、吸気弁を進角方向に速やかに移
動させることができる。
【0018】本発明の請求項6記載のバルブタイミング
調整装置によると、位相変換時の応答性を改善しつつ、
エンジン停止時に所要の動作をさせることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるエンジン用バ
ルブタイミング調整装置を図1および図2に示す。第1
実施例のバルブタイミング調整装置100は、吸気弁の
バルブタイミングを制御する油圧制御式のバルブタイミ
ング調整装置である。
【0020】図1に示すチェーンスプロケット8は、図
示しないタイミングチェーンにより図示しないエンジン
の駆動軸としてのクランクシャフトと結合して駆動力を
伝達され、クランクシャフトと同期して回転する。シュ
ーハウジング50は周壁51およびフロント部52から
なり、ボルト53によりフロント部52とチェーンスプ
ロケット8と後述するシールプレート7とが結合されて
いる。従動軸としてのカムシャフト1は、チェーンスプ
ロケット8から駆動力を伝達され、図示しない吸気弁を
開閉駆動する。カムシャフト1は、図示しないシリンダ
ヘッドに支持され、チェーンスプロケット8に対し所定
の位相差をおいて相対回動可能である。チェーンスプロ
ケット8およびカムシャフト1は図1の左方向からみて
時計方向に回転する。以下、この回転方向を進角方向と
する。
【0021】チェーンスプロケット8とシューハウジン
グ50とはハウジング部材を構成している。ベーンロー
タ4の軸方向両端面はシールプレート7およびシューハ
ウジング50のフロント部52により覆われている。チ
ェーンスプロケット8、シールプレート7およびシュー
ハウジング50は駆動側回転体を構成し、互いにボルト
53により同軸上に結合されている。
【0022】ベーンロータ4は、ボルト5によりカムシ
ャフト1に一体に結合されており、ブッシュ6はベーン
ロータ4に圧入支持され、従動側回転体を構成してい
る。カムシャフト1およびブッシュ6はそれぞれシュー
ハウジング50のフロント部52に相対回動可能に嵌合
している。したがって、カムシャフト1、ベーンロータ
4およびブッシュ6はチェーンスプロケット8およびシ
ューハウジング50に対して同軸に相対回動可能であ
る。
【0023】第1の付勢手段としての捩じりスプリング
60はチェーンスプロケット8に形成された収納空間と
しての円周溝61に収納され、一方の端部はベーンロー
タ4に固定され、他方の端部はチェーンスプロケット8
に固定されている。捩じりスプリング60は、チェーン
スプロケット8に対しベーンロータ4が進角する方向、
すなわちクランクシャフトに対しカムシャフト1が進角
する方向にベーンロータ4を付勢している。図5の矢印
Aの範囲に示すように、捩じりスプリング60の付勢力
は、カムシャフト1のアイドル回転域の平均トルクの1
0%以上、かつカムシャフト1の惰性回転域の平均トル
ク以下に設定されている。この第1実施例では、惰性回
転域の平均トルク最大値に対応する付勢力Pをもったス
プリング60が採用されている。ここで、惰性回転域は
エンジン停止操作後のエンジン回転域である。また、惰
性回転域の平均トルク以下とは、惰性回転域の中で最も
低い停止直前の回転数における平均トルク以下であるこ
とをいう。
【0024】図2に示すように、シューハウジング50
の周壁51は周方向にほぼ等間隔に台形状に形成された
シュー51a、51b、51c、51dを有している。
シュー51a、51b、51c、51dの周方向の四箇
所の間隙にはそれぞれベーン部材としてのベーン4a、
4b、4c、4dを収容する収容室としての扇状空間部
55が形成されており、シュー51a、51b、51
c、51dの内周面は断面円弧状に形成されている。
【0025】ベーンロータ4は周方向にほぼ等間隔にベ
ーン4a、4b、4c、4dを有し、このベーン4a、
4b、4c、4dがシュー51a、51b、51c、5
1dの周方向の間隙に形成されている扇状空間部55に
回動可能に収容されている。図2に示す遅角方向、進角
方向を表す矢印は、周壁51に対するベーンロータ4の
遅角方向、進角方向を表している。図2において、各ベ
ーンは各扇状空間部55の一方の周方向端部に位置し、
ベーンロータ4は周壁51に対し最遅角位置にある。最
遅角位置は、ベーン4aの遅角側側面に設けられる遅角
側ストッパ41がシュー51dの進角側側面に係止され
ることにより規定されている。また、最進角位置は、ベ
ーン4aの進角側側面に設けられる進角側ストッパ42
がシュー51aの遅角側側面に係止されることにより規
定される。
【0026】図1に示すように、ベーン4a、4b、4
c、4dの内径は捩じりスプリング60の外径よりも小
さく設定されている。また図2に示すように、ベーン4
aには、捩じりスプリング60の一方の端部を固定する
ための固定孔40が形成されている。このため、捩じり
スプリング60の他方の端部をチェーンスプロケット8
に固定することにより、ベーン4a、4b、4c、4d
の内径よりも大きな外径を有する捩じりスプリング60
の付勢力を受けるための特別な部材を設けることなく、
捩じりスプリング60を組付けることができる。さら
に、進角側ストッパ41および遅角側ストッパ42を有
するベーン4aは、強度確保の理由によりベーン4b、
4c、4dに比べて肉厚であるので、固定孔40を容易
に形成することができる。
【0027】図2に示すように、シール部材9はベーン
4a、4b、4c、4dの外周壁に嵌合している。ま
た、シール部材90はシュー51a、51b、51c、
51dの内周壁に嵌合している。ベーンロータ4の外周
壁とシューハウジング50の周壁51の内周壁との間に
は微小クリアランスが設けられており、このクリアラン
スを介して油圧室間に作動油が漏れるのをシール部材9
および90により防止している。
【0028】ガイドリング91はベーン4aの内壁に圧
入保持され、このガイドリング91にストッパピストン
97が挿入されている。図1に示すように、ストッパピ
ストン97は、ほぼ同一外径の有底円筒状に形成されて
おり、有底の円筒部97aと円筒部97aの開口端部に
設けられたフランジ部97bとからなる。ストッパピス
トン97はカムシャフト1の軸方向に摺動可能にガイド
リング91に収容されている。ストッパピストン97は
第2の付勢手段としてのスプリング96により反チェー
ンスプロケット側に付勢されている。シューハウジング
50のフロント部52に形成されたストッパ穴にテーパ
穴54aを有する嵌合リング54が圧入保持されてお
り、ストッパピストン97は図2に示す最遅角位置にお
いてテーパ穴54aに嵌合可能である。ストッパピスト
ン97がテーパ穴54aに嵌合し、ストッパピストン9
7がテーパ穴54aに回転方向で当接した状態では周壁
51に対するベーンロータ4の相対回動は拘束される。
つまり、ストッパピストン97とテーパ穴54aとは最
遅角位置において拘束位置にある。ストッパピストン9
7、テーパ穴54aおよびスプリング96は拘束手段を
構成している。
【0029】フランジ部97bの左側の油圧室18は、
図示しない油路を経由して後述する遅角油圧室80と連
通している。また、円筒部97aの先端側に形成された
油圧室27は、図示しない油路を経由して後述する進角
油圧室87と連通している。油圧室18の油圧を受ける
フランジ部97bの第2の受圧面の面積は、油圧室27
の油圧を受ける円筒部97aの第1の受圧面の面積より
も小さくなるように設定されている。第1の受圧面およ
び第2の受圧面がそれぞれ油圧室27と油圧室18との
作動油から受ける力はテーパ穴54aからストッパピス
トン97を抜け出させる方向に働く。第1の受圧面の受
圧面積は円筒部97aの断面積にほぼ等しく、第2受圧
面の受圧面積はフランジ部97bと円筒部97aの径差
に相当する環状部の面積にほぼ等しい。進角油圧室87
または遅角油圧室80に所定圧以上の作動油が供給され
ると、これら作動油の油圧によりスプリング96の付勢
力に抗してストッパピストン97はテーパ穴54aから
抜け出す。
【0030】ストッパピストン97の位置とテーパ穴5
4aの位置との関係は、シューハウジング50の周壁5
1に対してベーンロータ4が最遅角位置にあるとき、つ
まりクランクシャフトに対してカムシャフト1が最遅角
位置にあるときにスプリング96の付勢力によりストッ
パピストン97がテーパ穴54aに嵌合可能に設定され
ている。
【0031】図2に示すように、シュー51aとベーン
4aとの間に遅角油圧室80が形成され、シュー51b
とベーン4bとの間に遅角油圧室81が形成され、シュ
ー51cとベーン4cとの間に遅角油圧室82が形成さ
れ、シュー51dとベーン4dとの間に遅角油圧室83
が形成されている。また、シュー51aとベーン4bと
の間に進角油圧室84が形成され、シュー51bとベー
ン4cとの間に進角油圧室85が形成され、シュー51
cとベーン4dとの間に進角油圧室86が形成され、シ
ュー51dとベーン4aとの間に進角油圧室87が形成
されている。
【0032】図1に示すように、仕切部材としてのシー
ルプレート7は扇状空間部55と円周溝61とを仕切っ
ている。すなわちシールプレート7は、ベーン4a、4
b、4c、4dを収容する収容室と、捩じりスプリング
60を収納する収納空間とを仕切っている。このため、
円周溝61のスペースに関係なく遅角油圧室80、8
1、82、84と進角油圧室84、85、86、87と
が繋がらないように扇状空間部55を構成している。
【0033】図2に示すように、シールプレート7に
は、周方向に長細い貫通孔70が形成されている。貫通
孔70は、捩じりスプリング60の一方の端部を通すこ
とが可能であり、図2に示す最進角状態においてベーン
4aが貫通孔70を塞いでいる。
【0034】図1に示すように、シールプレート7に
は、ストッパピストン97の背圧室30と連通する連通
路71が形成されている。連通路71は最遅角位置にお
いてチェーンスプロケット8に形成された油路29を経
由して図示しないエンジンの油潤滑空間に大気開放され
ているので、最遅角位置において背圧室30は大気開放
されている。したがって、最遅角位置においてストッパ
ピストン97の移動が妨げられない。
【0035】ベーンロータ4には、カムシャフト1との
当接部において油路12が設けられており、ブッシュ6
との当接部において油路13が設けられている。油路1
3は、図示しない油路を経由して進角油圧室84、8
5、86、87と連通している。また油路12は、カム
シャフト1に形成された油路14を経由し、図示しない
切換弁を介して駆動手段としての油圧ポンプまたはドレ
インと連通している。油圧ポンプはエンジン潤滑油の駆
動源を兼ねている。さらに図1に示す油路15は切換弁
を介して油圧ポンプまたはドレインと連通しており、遅
角油圧室80、81、82、83と連通している。ここ
で、進角油圧室84、85、86、87に供給される作
動油の油圧は第1の流体圧力であり、遅角油圧室80、
81、82、83に供給される作動油の油圧は第2の流
体圧力である。
【0036】拘束手段の進角側解除油圧は、第1の流体
圧力によりシューハウジング50に対してベーンロータ
4を進角方向に相対回転させる最低作動圧力よりも小さ
く設定されている。
【0037】次に、上記構成をもつバルブタイミング調
整装置100の作動について説明する。 (1) エンジンが正常停止すると、遅角油圧室80、8
1、82、83はドレン側に解放され、各進角油圧室8
4、85、86、87には作動油圧が加わった状態で保
持されるように切換弁が切換制御される。すると、シュ
ーハウジング50の周壁51に対しベーンロータ4が最
遅角位置に移動し、拘束手段によりフロント部52とベ
ーンロータ4とが結合されるので、周壁51に対してカ
ムシャフト1が最遅角位置に保持される。
【0038】第1実施例では、図2に示す最遅角状態に
おいて排気弁と吸気弁との開弁期間が重複しないように
設計されているので、内部EGR量を低減し、エンジン
を正常に始動することができる。エンジンが始動して
も、拘束手段によりフロント部52とベーンロータ4と
は結合された状態に保持されているので、各油路および
各油圧室に加わる作動油圧が所定圧より大きくなるまで
は、周壁51に対してカムシャフト1は最遅角位置にあ
る。
【0039】(2) エンジンが正常運転に移行し各油路お
よび各油圧室に所定圧よりも油圧の大きい作動圧油が導
入されると、アイドル時のカムシャフト1の変動トルク
の負ピークトルクにより第1の受圧面に圧力が作用し、
拘束手段によるフロント部52とベーンロータ4との結
合が解除される。このとき、ストッパピストン97にせ
ん断力がかかって引掛かることなくフロント部52とベ
ーンロータ4との拘束を速やかに解除することができ
る。したがって、遅角油圧室80、81、82、83
と、進角油圧室84、85、86、87とに加わる作動
油圧により、捩じりスプリング60の付勢力に抗して、
周壁51に対してベーンロータ4が相対回動し、周壁5
1に対するカムシャフト1の相対位相差が調整される。
【0040】以上説明した本発明の第1実施例において
は、捩じりスプリング60は、クランクシャフトに対し
カムシャフト1が進角する方向にベーンロータ4を付勢
しているので、位相変換の応答性が均一になり、制御性
が向上する。さらに、第1の流体圧力を比較的小さくす
ることができるので、進角油圧室84、85、86、8
7と遅角油圧室80、81、82、83との間の圧力差
が小さくなり、両油圧室間の作動油の漏れを低減するこ
とができる。さらにまた、ベーン4a、4b、4c、4
dの面積を小さくすることが可能となり、エンジン性能
を低下させることなくアクチュエータの体格を小型に
し、バルブタイミング調整装置100の重量を低減する
とともに、エンジンに搭載するための搭載スペースを容
易に確保することができる。さらにまた、油圧ポンプの
最低作動圧力を低減することができるので、油圧ポンプ
の能力および体格を小型にし、製造コストを低減するこ
とができる。
【0041】さらに第1実施例においては、捩じりスプ
リング60の付勢力はカムシャフト1のアイドル回転域
の平均トルクの10%以上、かつカムシャフト1の惰性
回転域の平均トルク以下であるので、エンジン始動時に
バルブタイミング調整装置100が受ける遅角方向の力
よりも捩じりスプリング60の付勢力の方が小さい。こ
のため、エンジン停止時に従動軸を確実に最遅角位置に
戻すことができ、始動時に基準位置である最遅角位置に
吸気側を保持することができる。したがって、排気弁と
吸気弁とが重複して開弁するオーバーラップ期間を少な
くともエンジン始動可能な程度に減少可能であるため、
エンジン始動性が向上する。さらに、吸気弁から吸入し
た燃料が未燃燃料となって排気弁から排出される量を低
減することができる。また、位相変換の応答性を均一に
し、制御性を向上させることができる。
【0042】さらにまた第1実施例においては、拘束手
段の進角側解除油圧は、第1の流体圧力によりシューハ
ウジング50に対してベーンロータ4を進角方向に相対
回転させる最低作動圧力よりも小さく設定されているの
で、油圧ポンプを大型化して油圧を増加させることな
く、ならびにストッパピストン97を大型化して受圧面
積を増加させることなく、作動油の低圧時においても拘
束手段によるフロント部52とベーンロータ4との拘束
が確実に解除される。したがって、フロント部52とベ
ーンロータ4との相対回動が可能となる。
【0043】(第2実施例)次に、図1および図2に示
す第1実施例の捩じりスプリング60を渦巻きスプリン
グに替えた第2実施例について、図3および図4を用い
て説明する。その他の構成は第1実施例と同様であり、
同一構成部分に同一符号を付す。
【0044】図3および図4に示すように、第1の付勢
手段としての渦巻きスプリング160はチェーンスプロ
ケット8に形成された収納空間としての円周溝161に
収納され、一方の端部はカムシャフト1に固定され、他
方の端部はチェーンスプロケット8に設けられる軸方向
に突出した固定部162に固定されている。渦巻きスプ
リング160は、チェーンスプロケット8に対しベーン
ロータ4が進角する方向、すなわちクランクシャフトに
対しカムシャフト1が進角する方向にベーンロータ4を
付勢している。渦巻きスプリング160の付勢力は、カ
ムシャフト1のアイドル回転域の平均トルクの10%以
上、かつカムシャフト1の惰性回転域の平均トルク以下
に設定されている。
【0045】第2実施例においては、渦巻きスプリング
160は、クランクシャフトに対しカムシャフト1が進
角する方向にベーンロータ4を付勢しているので、位相
変換の応答性が均一になり、制御性が向上する。さら
に、第1の流体圧力を比較的小さくすることができるの
で、進角油圧室と遅角油圧室との間の圧力差が小さくな
り、両油圧室間の作動油の漏れを低減することができ
る。さらにまた、ベーンの面積を小さくすることが可能
となり、エンジン性能を低下させることなくアクチュエ
ータの体格を小型にし、バルブタイミング調整装置の重
量を低減するとともに、エンジンに搭載するための搭載
スペースを容易に確保することができる。さらにまた、
油圧ポンプの最低作動圧力を低減することができるの
で、油圧ポンプの能力および体格を小型にし、製造コス
トを低減することができる。
【0046】さらに第2実施例においては、渦巻きスプ
リング160の付勢力はカムシャフト1のアイドル回転
域の平均トルクの10%以上、かつカムシャフト1の惰
性回転域の平均トルク以下であるので、エンジン始動時
にバルブタイミング調整装置が受ける遅角方向の力より
も渦巻きスプリング160の付勢力の方が小さい。この
ため、エンジン停止時に従動軸を確実に最遅角位置に戻
すことができ、始動時に基準位置である最遅角位置に吸
気側を保持することができる。したがって、排気弁と吸
気弁とが重複して開弁するオーバーラップ期間を少なく
ともエンジン始動可能な程度に減少可能であるため、エ
ンジン始動性が向上する。さらに、吸気弁から吸入した
燃料が未燃燃料となって排気弁から排出される量を低減
することができる。また、位相変換の応答性を均一に
し、制御性を向上させることができる。
【0047】以上説明した本発明の複数の実施例では、
カムシャフト1のアイドル回転域の平均トルクの10%
以上、かつカムシャフト1の惰性回転域の平均トルク以
下に第1の付勢手段の付勢力を設定したが、本発明で
は、図5の矢印Bの範囲に示すように、カムシャフトの
惰性回転域の平均トルクより大きく、かつカムシャフト
の惰性回転域の最大トルク以下に第1の付勢手段の付勢
力を設定してもよい。カムシャフトの惰性回転域の平均
トルクより大きく、かつカムシャフトの惰性回転域の最
大トルク以下に第1の付勢手段の付勢力を設定すること
により、シューハウジングに対してベーンロータを進角
方向に相対回転させる位相変換の応答性が向上する。し
たがって、エンジン停止時に従動軸を確実に最遅角位置
に戻すことができるとともに、進角油圧室に供給する作
動油の圧力をさらに小さくすることができ、進角油圧室
と遅角油圧室との圧力差がさらに小さくなり、両油圧室
間の作動油の漏れをさらに低減することができる。
【0048】また本発明では、吸気弁を進角方向に移動
させようと制御した場合、切換弁を切換制御して第2の
受圧面に流体圧力を作用させることにより、ストッパピ
ストンにせん断力がかかって引掛かることなくフロント
部とベーンロータとの拘束を速やかに解除することがで
きる。その後、再び切換弁を切換制御することで、フロ
ント部に対しベーンロータを進角方向に相対回転させ、
吸気弁を進角方向に速やかに移動させることができる。
【0049】また上記複数の実施例では、拘束手段によ
りシューハウジングのフロント部とベーンロータ4とを
最遅角位置で結合し、排気弁と吸気弁との開弁期間が重
複しないようにしたが、本発明では、エンジンが正常に
始動し運転状態に移行できる範囲内であれば排気弁と吸
気弁との開弁期間は重複してもよく、拘束手段によるハ
ウジング部材とベーン部材との結合位置は最遅角位置よ
りも進角側でもよい。
【0050】上記複数の実施例では、ベーンを四つ有す
るベーンロータ4について説明したが、本発明では、ベ
ーンの数は構成上可能であれば一つまたはそれ以上のい
くつでも構わない。
【0051】また複数の実施例では、ストッパピストン
97がベーンロータ4の軸方向に移動してテーパ穴に嵌
合する構成としたが、本発明では、ストッパピストンが
ベーンロータの径方向に移動してテーパ穴に嵌合する構
成としてもよいし、チェーンスプロケットにストッパピ
ストンを収容することも可能である。
【0052】また複数の実施例では、チェーンスプロケ
ットによりクランクシャフトの回転駆動力をカムシャフ
トに伝達する構成を採用したが、タイミングプーリやタ
イミングギア等を用いる構成にすることも可能である。
また、駆動軸としてのクランクシャフトの駆動力をベー
ンロータで受け、従動軸としてのカムシャフトとハウジ
ング部とを一体に回転させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明の第2実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す縦断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】エンジン回転数とカムトルクの関係を示す特性
図である。
【符号の説明】
1 カムシャフト(従動軸) 4 ベーンロータ 4a、4b、4c、4d ベーン(ベーン部材) 8 チェーンスプロケット(ハウジング部材) 50 シューハウジング(ハウジング部材) 51 周壁 52 フロント部 54a テーパ孔(拘束手段) 60 捩じりスプリング(第1の付勢手段) 61 円周溝 80、81、82、83 遅角油圧室 84、85、86、87 進角油圧室 96 スプリング(第2の付勢手段、拘束手段) 97 ストッパピストン(拘束手段) 100 バルブタイミング調整装置 160 渦巻きスプリング(第1の付勢手段) 161 円周溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA06 AA19 BA23 CA05 CA11 CA13 CA16 CA24 CA27 CA33 CA36 CA45 CA46 CA52 CA59 DA06 DA22 GA00 GA01 GA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁
    を開閉する従動軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設
    けられ、前記駆動軸または前記従動軸のいずれか一方と
    ともに回転するハウジング部材と、 前記ハウジング部材内に形成された収容室に所定角度範
    囲に限って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に
    収容され、前記収容室内を進角室と遅角室とに区画し、
    前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転するベ
    ーン部材と、 前記駆動軸に対し前記従動軸が進角する方向に前記ベー
    ン部材を付勢する第1の付勢手段と、 を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の付勢手段の付勢力は、前記従
    動軸のアイドル回転域の平均トルクの10%以上、かつ
    前記従動軸の惰性回転域の平均トルク以下であることを
    特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング部材と前記ベーン部材と
    にそれぞれ設けられる当接部および被当接部であって、
    前記収容室の一方の周方向端部に前記ベーン部材が位置
    するときに互いに当接することにより前記ハウジング部
    材に対する前記ベーン部材の相対回動を拘束する当接部
    および被当接部、ならびに前記被当接部との当接方向へ
    前記当接部を付勢する第2の付勢手段を有し、前記第2
    の付勢手段の付勢力に抗し前記当接部を拘束解除方向に
    変位可能に構成される拘束手段を備え、 前記当接部は、流体圧力を受けて前記ハウジング部材と
    前記ベーン部材との拘束を解除する第1の受圧面を有
    し、前記第1の受圧面には前記ハウジング部材に対して
    前記ベーン部材を進角方向に相対回転させるように第1
    の流体圧力が作用し、前記第1の流体圧力により前記ハ
    ウジング部材と前記ベーン部材との拘束を解除する圧力
    は、前記ハウジング部材に対して前記ベーン部材を進角
    方向に相対回転させる最低作動圧力よりも小さいことを
    特徴とする請求項1または2記載のバルブタイミング調
    整装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の付勢手段の付勢力は、前記従
    動軸の惰性回転域の平均トルクより大きく、かつ前記従
    動軸の惰性回転域の最大トルク以下であることを特徴と
    する請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジング部材と前記ベーン部材と
    にそれぞれ設けられる当接部および被当接部であって、
    前記収容室の一方の周方向端部に前記ベーン部材が位置
    するときに互いに当接することにより前記ハウジング部
    材に対する前記ベーン部材の相対回動を拘束する当接部
    および被当接部、ならびに前記被当接部との当接方向へ
    前記当接部を付勢する第2の付勢手段を有し、前記第2
    の付勢手段の付勢力に抗し前記当接部を拘束解除方向に
    変位可能に構成される拘束手段を備え、 前記当接部は、流体圧力を受けて前記ハウジング部材と
    前記ベーン部材との拘束を解除する第2の受圧面を有
    し、前記第2の受圧面には前記ハウジング部材に対して
    前記ベーン部材を遅角方向に相対回転させるように第2
    の流体圧力が作用することを特徴とする請求項1、2ま
    たは4記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の付勢手段の付勢力は、前記従
    動軸のアイドル回転域の平均トルクの10%以上、かつ
    前記従動軸の惰性回転域の最大トルク以下であることを
    特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
JP36049698A 1998-07-29 1998-12-18 バルブタイミング調整装置 Expired - Lifetime JP3865027B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36049698A JP3865027B2 (ja) 1998-12-18 1998-12-18 バルブタイミング調整装置
US09/358,872 US6311654B1 (en) 1998-07-29 1999-07-22 Valve timing adjusting device
US09/907,751 US20010039933A1 (en) 1998-07-29 2001-07-19 Valve timing adjusting device
US10/022,264 US6457447B1 (en) 1998-07-29 2001-12-20 Valve timing adjusting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36049698A JP3865027B2 (ja) 1998-12-18 1998-12-18 バルブタイミング調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000179314A true JP2000179314A (ja) 2000-06-27
JP3865027B2 JP3865027B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=18469657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36049698A Expired - Lifetime JP3865027B2 (ja) 1998-07-29 1998-12-18 バルブタイミング調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3865027B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2372797A (en) * 2001-01-31 2002-09-04 Denso Corp Valve timing adjustment mechanism
KR20030028874A (ko) * 2001-10-04 2003-04-11 현대자동차주식회사 엔진의 가변 밸브 타이밍 장치 응답성 향상구조
US6932039B2 (en) 2003-11-20 2005-08-23 Denso Corporation Valve timing adjusting apparatus
US7198014B2 (en) 2004-12-16 2007-04-03 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Valve timing control apparatus and method for setting minimum torque
JP2008121558A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Denso Corp バルブタイミング調整装置
DE102008055191A1 (de) 2008-01-07 2009-07-09 Denso Corporation, Kariya Ventilzeitabstimmungseinstellgerät
JP2009185784A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP2010180862A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Denso Corp バルブタイミング調整装置
EP2282020A1 (en) * 2009-08-06 2011-02-09 Delphi Technologies, Inc. Harmonic drive camshaft phaser with bias spring
CN102052116A (zh) * 2009-10-27 2011-05-11 海德里克林有限公司 可逆式电动机凸轮轴调节器及其摩擦片和安装工艺
JP2011099411A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP2011208497A (ja) * 2010-03-26 2011-10-20 Aisin Seiki Co Ltd 弁開閉時期制御装置
DE102012218318A1 (de) 2011-10-13 2013-04-18 Denso Corporation Ventilzeitsteuervorrichtung

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2372797A (en) * 2001-01-31 2002-09-04 Denso Corp Valve timing adjustment mechanism
GB2372797B (en) * 2001-01-31 2005-03-30 Denso Corp "Valve timing adjusting system of internal combustion engine"
KR20030028874A (ko) * 2001-10-04 2003-04-11 현대자동차주식회사 엔진의 가변 밸브 타이밍 장치 응답성 향상구조
US6932039B2 (en) 2003-11-20 2005-08-23 Denso Corporation Valve timing adjusting apparatus
US7198014B2 (en) 2004-12-16 2007-04-03 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Valve timing control apparatus and method for setting minimum torque
KR100720020B1 (ko) 2004-12-16 2007-05-18 아이신세이끼가부시끼가이샤 밸브 타이밍 제어 장치 및 최소 토크의 설정 방법
JP4697547B2 (ja) * 2006-11-13 2011-06-08 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置
JP2008121558A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP2009162111A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP4518147B2 (ja) * 2008-01-07 2010-08-04 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置
DE102008055191B4 (de) * 2008-01-07 2020-09-17 Denso Corporation Ventilzeitabstimmungseinstellgerät
DE102008055191A1 (de) 2008-01-07 2009-07-09 Denso Corporation, Kariya Ventilzeitabstimmungseinstellgerät
JP2009185784A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP4725655B2 (ja) * 2009-02-09 2011-07-13 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置
US8166936B2 (en) 2009-02-09 2012-05-01 Denso Corporation Valve timing adjusting apparatus
JP2010180862A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Denso Corp バルブタイミング調整装置
EP2282020A1 (en) * 2009-08-06 2011-02-09 Delphi Technologies, Inc. Harmonic drive camshaft phaser with bias spring
CN102052116A (zh) * 2009-10-27 2011-05-11 海德里克林有限公司 可逆式电动机凸轮轴调节器及其摩擦片和安装工艺
JP2011099411A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Denso Corp バルブタイミング調整装置
US8353263B2 (en) 2009-11-09 2013-01-15 Denso Corporation Valve timing adjuster
JP2011208497A (ja) * 2010-03-26 2011-10-20 Aisin Seiki Co Ltd 弁開閉時期制御装置
DE102012218318A1 (de) 2011-10-13 2013-04-18 Denso Corporation Ventilzeitsteuervorrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
JP3865027B2 (ja) 2007-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6457447B1 (en) Valve timing adjusting device
JP4159241B2 (ja) 内燃機関用バルブタイミング調整装置
EP0915234B1 (en) Valve timing changing apparatus for internal combustion engine
JP3736489B2 (ja) バルブタイミング調整装置の制御方法
US6450137B2 (en) Variable valve timing system
JP4284871B2 (ja) 内燃機関用バルブタイミング調整装置
JPH11311107A (ja) 弁開閉時期制御装置
JP2004108370A (ja) 可変カムシャフトタイミング機構
JP2009074414A (ja) 内燃機関の可変動弁システム及び可変動弁装置
JPH10212912A (ja) 内燃機関用バルブタイミング調整装置
JP2000179314A (ja) バルブタイミング調整装置
JP4161356B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2001355414A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2000345816A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2002221052A (ja) 内燃機関の油圧制御装置
JP2001164989A (ja) 内燃機関の動弁制御装置
US20010054406A1 (en) Valve timing adjusting device
JPH11294121A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2000345815A (ja) バルブタイミング調整装置
JP4058580B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2000161027A (ja) バルブタイミング調整装置
JPH11223112A (ja) 弁開閉時期制御装置
JP3897074B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JPH11229828A (ja) バルブタイミング調整装置
JPH112109A (ja) 内燃機関用バルブタイミング調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131013

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term