JP2011207380A - 自動車用内装部品並びにその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のパーツを接合固定してなるトリム本体とその裏面に貼付する吸音材とからなる自動車用内装部品において、吸音性能を低下させることなく、製造工程を短縮化させて、コストダウンを招来する。
【解決手段】ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60を接合固定して、ドアトリム本体を構成するとともに、その裏面に吸音材30を貼付してなるドアトリムにおいて、吸音材30には、工具81,82,83を通過させるスリット31を開設し、吸音材30のスリット31を拡開させて撓み片31aを撓み変形させながら工具81,82,83を固定ポイントP1,P2,P3に誘導することで、ドアトリム本体の組付工程と、吸音材30の貼付工程とを同時に行なうことを可能にするとともに、加工後は撓み片31aが復元することでスリット31のシール性能が維持できる。
【選択図】図6

Description

この発明は、複数のパーツを接合固定してなるトリム本体の裏面に吸音材を貼付して構成される自動車用内装部品並びにその製造方法に係り、特に、製造工数を短縮化しても、良好な吸音性能を達成できる自動車用内装部品並びにその製造方法に関する。
図11,図12は、車両室内に内装されるドアトリム1を示す正面図並びに断面図であり、ドアトリム1は、保形性並びに車体パネルへの取付剛性を備えたドアトリム本体2の裏面に、フエルト等の吸音材3を貼付して構成されている。
更に詳しくは、ドアトリム本体2は、ドアトリムアッパー4とドアトリムロア5の上下二分割体から構成され、裏面側にポケットバックカバー6を一体化して構成されている。具体的には、ドアトリムロア5の裏面所定箇所に溶着用ボス5aを立設しておき、ドアトリムアッパー4並びにポケットバックカバー6には、上記溶着用ボス5aに対応してそれぞれ取付孔4a,6aが設けられている。そして、複数のパーツであるドアトリムアッパー4、ドアトリムロア5、ポケットバックカバー6を仮組み付けした後、ドアトリムロア5の溶着用ボス5aをドアトリムアッパー4並びにポケットバックカバー6の各取付孔4a,6aに挿入して、溶着用ボス5aの先端を超音波溶着加工によりカシメることで、ドアトリム本体2の製作が完了する。更に、吸音材3は、周縁部の固定ポイント3aを溶着固定することで、ドアトリム本体2の裏面に貼付されている。
ここで、ドアトリム本体2に吸音材3を裏貼りしてなるドアトリム1の製造方法としては、従来から二つの方法が実施されている。第1の方法としては、例えば、図13に示すように、まず、ドアトリムアッパー4、ドアトリムロア5、ポケットバックカバー6を相互に位置決めセットした後、ドアトリムロア5の溶着用ボス5aをドアトリムアッパー4並びにポケットバックカバー6の取付孔4a,6a内に挿入して、溶着用ボス5aの先端を溶着固定することでドアトリム本体2を製作した後、その裏面側に吸音材3を位置決めして、吸音材3の周縁部の固定ポイント3aを溶着固定することでドアトリム本体2に吸音材3を溶着固定する方法であり、この方法においては、ドアトリム本体2の組付工程と、吸音材3の貼付工程の2工程が必要となる。
次いで、第2の方法としては、図14に示すように、ドアトリムアッパー4、ドアトリムロア5、ポケットバックカバー6を位置決めセットし、仮組み付け状態としておき、その状態で吸音材3を位置決めする。この時、吸音材3には、ドアトリム本体2の組付加工に必要となる超音波ホーン7を通過させるための作業孔8が開設されている。そして、この方法では、吸音材3の周縁部分の固定ポイント3aを吸音材3固定用の超音波ホーン7aによりドアトリム本体2の裏面に溶着固定する作業と同時に、超音波ホーン7を吸音材3の作業孔8内に挿入し、超音波ホーン7により溶着用ボス5aの先端にカシメ加工を行なう。従って、この方法においては、ドアトリム本体2の組付工程と、吸音材3の貼付工程とを同時に実施することができる。尚、ドアトリム本体2の裏面にフエルト等の吸音材3を貼付した構成の自動車用内装部品並びにその製造方法の従来例は、例えば、特許文献1や特許文献2に詳細に示されている。
特開2005−67528号公報
特開2004−66886号公報
このように、ドアトリムアッパー4、ドアトリムロア5、ポケットバックカバー6等の複数のパーツからなるドアトリム本体2の裏面に吸音材3を貼付してなるドアトリム1の従来の製造方法としては、まず、ドアトリム本体2を組付加工した後、吸音材3をドアトリム本体2の裏面に貼付するという図13に示す方法があるが、ドアトリム本体2の組付工程と吸音材3の貼付工程の2工程が必要となり、工数アップによるコストの高騰化を招くという欠点がある。
一方、図14に示すように、吸音材3に作業孔8を開設し、作業孔8を通過させた超音波ホーン7により、ドアトリム本体2の組付加工と吸音材3の貼付加工とを同時に行なうという方法においては、工数が短縮化できる反面、吸音材3に複数の作業孔8が開設されるため、吸音性能が低下し、車室内の静粛性が保てないという問題点が指摘されている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、複数のパーツを接合固定してなるドアトリム本体に吸音材を裏貼りしてなる自動車用内装部品並びにその製造方法において、吸音性能を低下させることなく、ドアトリム本体の組付加工と吸音材の貼付加工とを同時に行なうことで、工数の短縮化による大幅なコストダウンが見込める自動車用内装部品並びにその製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明者は、鋭意研究の結果、従来の作業孔に替えて工具の通過を許容できるスリットを吸音材に開設することで、加工後はスリットが原形に復元し、吸音材の吸音性能が良好に維持できることに着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、複数のパーツを相互に接合固定してなるトリム本体と、このトリム本体の裏面に貼付される吸音材とから構成される自動車用内装部品において、前記複数のパーツ同士をそれぞれ固定する固定ポイントと吸音材との間に所定寸法の間隙が設定されているとともに、上記固定ポイントに対応する吸音材の部位には、パーツ同士の固定作業に使用する工具の通過を許容するスリットが開設されていることを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等があり、複数のパーツを接合固定してなるトリム本体と、トリム本体裏面に貼付される吸音材とから構成される内装部品全般に適用することができる。また、複数のパーツ同士を固定する固定ポイントの構造としては、一方側のパーツの裏面に溶着用ボスを立設し、他方側のパーツの取付孔内に溶着用ボスを差し込み、溶着用ボスの先端を超音波溶着カシメ等により溶着固定する構造の他、一方側のパーツの裏面に固定用ボスを立設し、他方側のパーツの取付孔内に挿入した後、プッシュオンフィックスの装着や、ビスのネジ込み固定等によりパーツ同士を接合固定する構造を採用できる。従って、相互のパーツとしては、合成樹脂の射出成形体、モールドプレス成形体の単体成形品か、単体成形品の表面に表皮を貼付した積層成形体を使用することができる。
一方、吸音材としては、フエルト、不織布マット、スラブウレタンシート等、適宜厚みの吸音性を有する素材を使用することができる。また、吸音材に開設するスリット形状としては、十字形状、T字形状等、形状は限定されない。更に、固定ポイントと吸音材との間に設定される間隙の寸法は、スリットにより形成される撓み片の撓み代と同等かそれ以上の寸法に設定することが必須である。その結果、工具により固定ポイントを加工する際、撓み片が固定ポイントに付着する恐れがない。
次いで、本発明方法は、複数のパーツを接合固定してなるトリム本体と、このトリム本体の裏面に貼付される吸音材とから構成される自動車用内装部品の製造方法において、前記複数のパーツを位置決めセットすることで、トリム本体を仮組み付けした後、固定ポイントに対応する位置にスリットを設けた吸音材をトリム本体の仮組付体の裏面側に位置決めセットし、トリム本体の裏面所定位置に工具により吸音材を固定ポイント毎に貼付加工する吸音材の貼付工程と、吸音材のスリットを拡開させながら工具を貫通させ複数のパーツの固定ポイントに組付加工を施すトリム本体の組付工程とを同時に実施することを特徴とする。
以上の構成から明らかなように、本発明に係る自動車用内装部品の構造においては、複数のパーツを接合固定してなるトリム本体と、トリム本体の裏面に貼付される吸音材とから構成され、特に、吸音材には工具の通過を許容するスリットが開設されているだけであり、吸音性能を低下させる作業孔がないため、吸音材の吸音性能を良好に維持することができる。
更に、本発明方法によれば、複数のパーツを位置決めして、仮組み付け状態とした後、吸音材をその裏面側に位置決めし、吸音材の周縁部分をトリム本体裏面に貼付加工する工程と同時に、吸音材のスリットを通過させた工具により、複数のパーツを溶着加工、あるいはプッシュオンフィックスの組付加工、ビス止め固定等の加工が行なえるため、トリム本体の組付工程と吸音材の貼付工程とを同一工程で実施できることから、工数を大幅に短縮化できる。
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品によれば、複数のパーツを接合固定してなるトリム本体と、その裏面にスリット加工を施した吸音材を貼付した構成であるため、従来の作業孔を廃止でき、吸音材の吸音性能を良好に維持でき、車室内の静粛性に貢献できるという効果を有する。
更に、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法によれば、吸音材に開設したスリットを通して内部のトリム本体の固定ポイントにおける各種加工が可能となるため、吸音材の貼付工程と、トリム本体の組付工程とを同時に実施できることから、工数を大幅に短縮化でき、コストダウンを招来するという効果を有する。
本発明に係る自動車用内装部品の一実施例である自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図であり、ドアトリムの構成を示す断面図である。 図1に示すドアトリムにおける吸音材の背面図である。 図1に示すドアトリムの各パーツを分解して示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法におけるドアトリム本体のセット工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における吸音材をセットするセット工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法におけるドアトリム本体の組付工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における組付加工後の吸音材の状態を示す説明図である。 本発明に係る自動車用内装部品の一実施例であるドアトリムにおける吸音材の変形例を示す説明図である。 図9に示す変形例におけるドアトリム本体の組付工程を示す説明図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 図11中XII−XII線断面図である。 ドアトリムの製造方法における従来例を示す説明図である。 ドアトリムの製造方法における別の従来例を示す説明図である。
以下、本発明に係る自動車用内装部品並びにその製造方法の一実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図10は、本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明を適用したドアトリムを示す正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同ドアトリムにおける吸音材を示す背面図、図4は同ドアトリムの各パーツを分解して示す説明図、図5乃至図8は本発明方法をドアトリムの製造方法に適用したもので、図5はドアトリム本体のセット工程を示す説明図、図6は吸音材のセット工程を示す説明図、図7はドアトリム本体の組付工程を示す説明図、図8は吸音材の復帰状態を示す説明図、図9,図10は吸音材の変形例を示す各説明図である。
図1,図2において、本発明に係る自動車用内装部品の一実施例であるドアトリム10の構成について以下に説明する。ドアトリム10は、保形性並びに図示しないドアパネルへの取付剛性に優れたドアトリム本体20とその裏面側に貼付される吸音材30とから大略構成されている。
更に詳しくは、ドアトリム本体20は、本発明構造においては複数のパーツ、すなわち、ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60とから構成され、廉価に製作できることが特徴である。各パーツを具体的に説明すると、ドアトリムアッパー40並びにドアトリムロア50は、共に合成樹脂の射出成形体から構成されており、使用できる合成樹脂材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。尚、本実施例においては、ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、及びポケットバックカバー60は、ポリプロピレン樹脂にタルクを混入した素材が使用されている。
次に、ドアトリム本体20の組付構造について説明する。図2に示すように、ドアトリムロア50の裏面に溶着用ボス51が立設されており、この溶着用ボス51に対応するように、ドアトリムアッパー40並びにポケットバックカバー60にはそれぞれ取付孔41,61が開設されている。そして、この実施例においては、ドアトリムロア50の溶着用ボス51をドアトリムアッパー40の取付孔41並びにポケットバックカバー60の取付孔61内に挿入して、溶着用ボス51の先端を後述する超音波溶着加工によりカシメ加工することで、ドアトリムアッパー40とドアトリムロア50との組み付け、並びにドアトリムロア50とポケットバックカバー60との組み付けを完了して、ドアトリム本体20を製作している。更に、このドアトリム本体20の裏面には、吸音材30が貼付されているが、この吸音材30は、フエルト、不織布マット、スラブウレタンシート等、吸音性能を備えていれば材質は特に限定されない。尚、本実施例ではフエルトが使用されている。
そして、本発明において、上記吸音材30は、図1に示すように、ドアトリム本体20の外形状よりも一回り小さめの形状に設定されており、吸音材30の周縁に沿って適宜間隔毎に固定ポイント30aが設定され、この固定ポイント30aによりドアトリム本体20の裏面に超音波溶着加工により一体化されているが、特に、本発明においては、ドアトリム本体20を構成するドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60の各パーツを相互に固定する固定ポイントP(図中P1,P2,P3,P4で示す)と吸音材30との間に間隙dが設定されているとともに、特に、固定ポイントP1,P2,P3と対峙する位置の吸音材30には、加工用工具(本実施例の場合、超音波ホーン)の通過を許容できるスリット31が開設されている。尚、本実施例では、図3に示すように、スリット31は十字形状に設定されているが、T字形状に設定しても良く、スリット形状は特に限定されない。更に、固定ポイントPと吸音材30との間に設定される間隙dの寸法としては、スリット31により形成される撓み片31aの撓み代と同等かそれ以上の寸法に設定することが必須である。その結果、加工用工具を吸音材30のスリット31に挿入した時、撓み片31aが固定ポイントP1,P2,P3側に撓み変形しても、撓み片31aが固定ポイントP1,P2,P3に溶着されることがない。
すなわち、本発明における吸音材30においては、周縁部に沿って固定ポイント30aでドアトリム本体20の裏面に溶着固定されるとともに、複数箇所に設けられている十字形状のスリット31は、超音波ホーン等、加工用工具の通過を許容できる。従って、吸音材30の貼付工程と、ドアトリム本体20の組付工程を同時に行なうことができ、加工完了後は、スリット31は原形に復元するため、吸音材30のシール性が良好に保たれ、従来の作業孔等に比べ、吸音性能を良好に維持することができる。
次いで、図4乃至図8に基づいて、本発明方法の一実施例であるドアトリム10の製造方法について具体的に説明する。まず、図4は、本発明方法を適用する各パーツを示すもので、ドアトリム本体20は、ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60の3部材から構成されている。更に、ドアトリム本体20の裏面に貼付される吸音材30を用意する。そして、まず、始めに、図5に示すように、作業テーブル70上にドアトリム本体20の各パーツであるドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60を位置決めセットする。このドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60のセット工程では、ドアトリムロア50の溶着用ボス51はドアトリムアッパー40の取付孔41及びポケットバックカバー60の取付孔61内に差し込まれた状態である。
次に、上方から吸音材30を位置決めセットするが、図6に示すように、作業テーブル70上に仮セットされたドアトリム本体20上に吸音材30をセットする時、ドアトリムアッパー40とドアトリムロア50の固定ポイントP1、及びドアトリムロア50とポケットバックカバー60の固定ポイントP2,P3と吸音材30との間には間隙dが設定されている。尚、固定ポイントP2では間隙dはほとんど目立たないため、固定ポイントP2において間隙dの図示は省略した。そして、この時、吸音材30の固定ポイント30aに対して溶着固定を施す超音波ホーン80に加えて、ドアトリムアッパー40とドアトリムロア50の固定ポイントP1、及びドアトリムロア50とポケットバックカバー60の固定ポイントP2〜P4に対して、溶着用ボス51の先端に超音波溶着加工を施す超音波ホーン81〜84が各固定ポイントP1〜P4に対峙して設置されている。これら超音波ホーン81〜84が各固定ポイントP1〜P4に近接する際、吸音材30のスリット31により形成された撓み片31aが撓み変形することで、これら超音波ホーン81,82,83の通過を許容する。従って、図7に示すように、ドアトリムロア50の溶着用ボス51をドアトリムアッパー40の取付孔41内に挿入して、吸音材30のスリット31により形成された撓み片31aを変形させながら、スリット31を通過する超音波ホーン81を使用して、溶着用ボス51の先端を超音波溶着加工する。この時、固定ポイントPと吸音材30との間隙dが撓み片31aの撓み代と同等かそれ以上の寸法に設定されているため、撓み片31aが固定ポイントPに溶着されることがない。
このように、本発明方法によれば、吸音材30のスリット31内に超音波ホーン81,82,83を差し込んだ時、スリット31により形成された撓み片31aが撓み変形することで、超音波ホーン81,82,83が内部に進入し、固定ポイントP1,P2,P3で超音波溶着加工を行なうことが可能となり、ドアトリム本体20の組み付けが完了する。この時、吸音材30の周縁部に沿って適宜間隔毎に設けられた固定ポイント30aについても、超音波ホーン80により超音波溶着加工を同時に行なうことができる。
従って、本発明によれば、ドアトリム本体20の組付工程と、吸音材30をドアトリム本体20の裏面に貼付する吸音材30の貼付工程とを同時に実施することができるため、工数を大幅に短縮化でき、コストダウンを招来できる。また、超音波溶着加工後は、撓み片31aが復元することで吸音材30のスリット31は、図8に示すようにシール性能が良好に維持されているため、従来のように作業孔を開設する必要がなく優れた吸音性能が期待できる。
次いで、図9,図10は、本発明の変形例を示すもので、例えば、ドアトリムロア50とポケットバックカバー60上縁部との固定ポイントP2については、この固定ポイントP2と吸音材30との間にそれ程間隙dが設定されていないため、十字形状のスリット31に替えて開口32を使用することもできる。よって、吸音材30はこの開口32により固定ポイントP2に溶着されてしまうことがない。このように、吸音材30について、スリット31を全てに実施するのではなく、ドアトリム本体20と対峙する距離が短い部位については、スリット31に替えて開口32を採用することもできる。
以上説明した実施例は、ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60の三つのパーツを接合固定してなるドアトリム本体20と、その裏面に貼付した吸音材30とからなるドアトリム10に適用したが、ドアトリムアッパー40とドアトリムロア50の二つのパーツからなるドアトリム本体20に適用しても良い。また、ドアトリム10の他に、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等に採用することもできる。更に、ドアトリムアッパー40、ドアトリムロア50、ポケットバックカバー60を接合固定する固定構造は、超音波溶着固定の他、プッシュオンフィックスの組付加工やビス止め固定等に適用することもでき、その場合の工具は、フィックス取付工具、ビス止め工具を使用する。
10 自動車用ドアトリム
20 ドアトリム本体
30 吸音材
30a 固定ポイント
31 スリット
31a 撓み片
32 開口
40 ドアトリムアッパー
41 取付孔
50 ドアトリムロア
51 溶着用ボス
60 ポケットバックカバー
61 取付孔
70 作業テーブル
80,81,82,83,84 超音波ホーン
P(P1,P2,P3,P4) 固定ポイント

Claims (2)

  1. 複数のパーツ(40,50,60)を相互に接合固定してなるトリム本体(20)と、このトリム本体(20)の裏面に貼付される吸音材(30)とから構成される自動車用内装部品(10)において、
    前記複数のパーツ(40,50,60)同士をそれぞれ固定する固定ポイント(P)と吸音材(30)との間に所定寸法の間隙(d)が設定されているとともに、上記固定ポイント(P)に対応する吸音材(30)の部位には、パーツ(40,50,60)同士の固定作業に使用する工具(81,82,83)の通過を許容するスリット(31)が開設されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 複数のパーツ(40,50,60)を接合固定してなるトリム本体(20)と、このトリム本体(20)の裏面に貼付される吸音材(30)とから構成される自動車用内装部品(10)の製造方法において、
    前記複数のパーツ(40,50,60)を位置決めセットすることで、トリム本体(20)を仮組み付けした後、固定ポイント(P)に対応する位置にスリット(31)を設けた吸音材(30)をトリム本体(20)の仮組付体の裏面側に位置決めセットし、トリム本体(20)の裏面所定位置に工具(80)により吸音材(30)を固定ポイント(30a)毎に貼付加工する吸音材(30)の貼付工程と、吸音材(30)のスリット(31)を拡開させながら工具(81,82,83)を貫通させ複数のパーツ(40,50,60)の固定ポイント(P1,P2,P3)に組付加工を施すトリム本体(20)の組付工程とを同時に実施することを特徴とする自動車用内装部品(10)の製造方法。
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