JP2011207157A - タイヤの製造方法、及び、タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】コード間に樹脂材料を充分に形成させることができるタイヤの製造方法、及び、タイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】1本以上のスチールコード13Sを熱可塑性材で被覆してなる被覆スチールコード13を形成し、更に、複数本の被覆スチールコード13の熱可塑性材同士を熱溶着させてなる被覆ビード11を形成する。そして、タイヤ骨格部材を成形する金型のキャビティ内に設けたジグに被覆ビード11を当接させて金型内に被覆ビード11を固定し、熱可塑性の溶融樹脂をキャビティ内に注入することによりタイヤ骨格部材を成形する。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂材料を金型内に注入してタイヤ骨格部材を成形するタイヤの製造方法、及び、タイヤに関する。
従来から、ゴム、有機繊維材料、及びスチール部材で形成されているタイヤが知られている。近年、軽量化やリサイクルのし易さの観点から、樹脂材料をタイヤに用いることが求められている。ここで記載する樹脂材料とは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を含む概念であり、熱や電子線によって架橋が生じる樹脂や、熱転位によって硬化する樹脂も含む概念である。
このため、例えば特許文献1には、熱可塑性エラストマー(TPE)でビードコアを覆ってタイヤ骨格部材を形成することが提案されている。
特開平05−116504号公報
ところで、このようなタイヤ骨格部材では、ビードコアとして従来のゴムタイヤで用いられているゴム被覆のストランドビードコアを用いると、接着や加硫の観点で好ましくないので、ビードコアとしてはケーブルビードコアを用いることが多い。しかし、ケーブルビードコアでは、コストが嵩むことに加え、樹脂材料でタイヤ骨格部材を形成した際にコード間に樹脂材料を充分に入り込ませることが難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、コード間に樹脂材料を充分に形成することができるタイヤの製造方法、及び、タイヤを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、コードを樹脂材料で被覆してなる被覆コードを形成し、前記被覆コードの樹脂材料同士を溶着又は接着させつつビード状に形付けていくことにより、コード間が隙間なく樹脂材料で埋められた被覆ビードを形成し、タイヤ骨格部材を成形する金型のキャビティ内に設けたジグに前記被覆ビードを当接させて前記金型内に前記被覆ビードを固定し、溶融した樹脂材料を前記キャビティ内に注入することにより、タイヤビード部に前記被覆ビードを有するタイヤ骨格部材を成形する。
本明細書で樹脂材料とはゴムも含む概念である。また、タイヤ骨格部材は、通常、トロイダル状である。
請求項1に記載の発明では、被覆コードを形成する際、樹脂材料とコードとが接着するように形成する。例えば、熱可塑性の溶融樹脂材料をコードの外周側に被覆し、冷却により溶融材料が固化して熱可塑性材となることで被覆コードとする。
更に、複数本の被覆コードの樹脂材料同士を溶着又は接着させて形付けていくことで被覆ビードを形成する。従って、被覆ビードでは、コードに接着した樹脂材料がコード間に予め形成されている。
なお、被覆ビードを形成する際、1本の被覆コードを螺旋状に巻いて形成してもよいし、複数本の被覆コードを用いて形成してもよい。
このようにして形成された被覆ビードを金型内に固定する。その際、金型のキャビティ内に設けたジグに被覆ビードを当接させて固定する。そして、金型を閉じ、溶融した樹脂材料をキャビティ内に注入することによりタイヤ骨格部材を成形する。
従って、このようにして形成されたタイヤ骨格部材では、コード間に樹脂材料が充分に形成されている。
なお、溶融した樹脂材料(熱可塑性材料や熱硬化性材料など)の注入は射出成形をするための高圧の注入であってもよい。また、タイヤ骨格部材をチューブ状に形成して、タイヤ骨格部材内に空気を充填できる構造にしてもよい。
また、溶融した樹脂材料として熱可塑性材で溶融状態のもの(熱可塑性の溶融材料)を用いる場合には、ゴム様の弾性を有する熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性樹脂等を用いることができるが、走行時の弾性と製造時の成形性とを考慮すると熱可塑性エラストマーを注入することが好ましい。
請求項2に記載の発明は、樹脂材料として熱可塑性材料を用いる。これにより、溶融した熱可塑性材料をキャビティ内に注入し、キャビティ内壁から熱を奪うことにより熱可塑性材料を固化させることができるので、タイヤの製造が容易である。また、再利用が容易であることから、資源の有効利用が可能である。
請求項3に記載の発明は、前記被覆コードを形成する際に、前記コードを複数本束ねるとともにコード間に隙間が形成されないように樹脂材料で被覆する。
これにより、1本あたりの被覆コードが複数本のコードを有する場合であっても、コード間に隙間が形成されることが回避される。
請求項4に記載の発明は、前記コードとしてスチールコードを用いる。これにより、コードの強度、耐熱性を大幅に高めることができる。
請求項5に記載の発明は、前記ジグに前記被覆ビードを当接させる際に、タイヤ内側となる方向から当接させる。
請求項5に記載の発明では、タイヤ骨格部材のタイヤ内側に、ジグが当接していたことにより、金型内に注入してなる樹脂材料が形成されない部分が生じるが、この部位が大きくてもリム組み時のエア保持性に影響がない。従って、釜抜き時における被覆ビード周辺の熱可塑性材の破壊防止性を充分に確保したジグ寸法、形状とすることができる。
請求項6に記載の発明は、溶融した樹脂材料を前記タイヤビード部側から注入する。
請求項6に記載の発明では、溶融した樹脂材料を注入すると、ジグが設けられた位置では、この溶融した樹脂材料が被覆ビードのタイヤ外面側を通過する。このため、被覆ビードがタイヤ外側からタイヤ内側に向けて押圧される。従って、注入時に被覆ビードが受ける移動力をジグで充分に支えることができる。
請求項7に記載の発明は、前記キャビティの周方向に沿って前記ジグを複数配置する。
これにより、被覆ビードの位置精度をより向上させることができる。
請求項8に記載の発明は、前記タイヤ骨格部材として、前記タイヤビード部からタイヤセンターまでの骨格部分を形成する。
請求項8に記載の発明では、タイヤ半部を構成するタイヤ骨格部材を形成することになる。従って、2つのタイヤ骨格部材をタイヤセンターで接合することにより、タイヤ全体用の被覆ビード付きの骨格部材を形成することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法で製造されたタイヤである。
請求項9に記載の発明では、被覆ビードでは、コードに接着した樹脂材料がコード間に予め形成されている。従って、タイヤを製造する際に形成されたタイヤ骨格部材ではコード間に樹脂材料が充分に形成されているので、製造されたタイヤでもコード間に樹脂材料が充分に形成されている。
本発明によれば、コード間に樹脂材料を充分に形成することができるタイヤの製造方法、及び、タイヤとすることができる。
図1(A)及び(B)は、それぞれ、本発明の一実施形態で用いる金型で、被覆ビード内側に当接するジグが設けられた位置での平面断面図、及び、被覆ビード外側に当接する補助ジグが設けられた位置での部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態で、隣接する被覆スチールコードの被覆樹脂同士を熱溶着させて被覆ビードを形成することを示す斜視図である。 タイヤ全体のタイヤ骨格部材を示す側面断面図である。 本発明の一実施形態で、隣接する被覆スチールコードの被覆樹脂同士を熱溶着させて被覆ビードを形成することの変形例を示す斜視図である。
以下、樹脂材料として熱可塑性材料を用いる実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態では、熱可塑性の溶融材料とは熱可塑性材の溶融状態のものをいい、熱可塑性材とは固化状態のものをいう。
本発明の一実施形態では、図1に示すような金型10を用いる。この金型10は、図3に示すように、ビード部BからタイヤセンターCLまでを構成するタイヤ骨格部材20を成形することができるように、タイヤ外面側を成形する外金型12と、タイヤ内面側を成形する内金型14とを有する。内金型14には被覆ビード固定用の主ジグ16が設けられている。外金型12と内金型14との間には、タイヤ骨格部材形状のキャビティS(空間)が形成されている。
本実施形態では、主ジグ16は、被覆ビード11の収容位置に沿って例えば均等間隔で12個配置されている。
この主ジグ16には、後述の被覆ビード11の外形に応じた凹部17が形成されており、被覆ビード11が金型10内に配置されたときには被覆ビード11の一部がこの凹部17に入って保持された状態となる。この結果、被覆ビード11は、タイヤ内側方向への移動が規制されるとともに上下方向(タイヤ径方向)の移動も規制された状態となる。
また、金型10のゲート(樹脂注入路)18は、被覆ビード11が凹部17に入った状態で被覆ビード11のタイヤ外側を熱可塑性の溶融材料が通過するように、形成されている。この溶融材料は、例えば熱可塑性エラストマー(TPE)や熱可塑性樹脂の溶融状態のものである。
ゲート18はリング状に開口したディスクゲートであり、キャビティSはリング状のゲート18に連通して中空円盤状に広がるように形成されている。なお、ゲート18はピンゲートであってもよいが、成形性の観点で、このようにディスクゲートのほうが好ましい。
本実施形態では、この金型10内に被覆ビード11を所定位置に配置し、熱可塑性の溶融材料(溶融した熱可塑性高分子材料であることが多い)を注入して、タイヤ一方側半部を構成するタイヤ骨格部材20(図3参照)を成形する。
そして、図3に示すように、タイヤ一方側半部とタイヤ他方側半部とをタイヤセンターCLで接合して、タイヤ全体用のタイヤ骨格部材Zを形成する。
更に、クラウン部の補強としてスチールコードKをタイヤ周方向に螺旋巻きに巻き付け、周方向の剛性を上げる。更には、スチールコードKはタイヤ骨格部材Zに埋設されていてもよい。また、ホイール(リムフランジ)に嵌合する部位にゴム材G1を貼り付けて、リムへのフィット性を向上させる。また、路面に接する部位にゴム材(トレッドゴムG2)を貼り付けて、耐摩耗性、耐破壊性を向上させる。
以下、ビードを製造してこの金型10内に配置し、熱可塑性の溶融樹脂を射出成形してタイヤ骨格部材20を成形することの作用、効果について説明する。なお、本実施形態では射出成形することで説明するが、熱可塑性の溶融材料を単に注入することで熱可塑性材(熱可塑性樹脂)を成形してもよい。
本実施形態では、まず、スチールコード13Sに熱可塑性の樹脂を被覆してなる被覆スチールコード13を多数本製造しておく。被覆スチールコード13では、スチールコード13Sの外周側は被覆樹脂13Rで全て覆われている。スチールコード13Sは、例えば、金属のモノフィラメント若しくは金属の撚り線からなる。
スチールコード13Sにこのような被覆樹脂13Rを形成するには、例えば、熱可塑性の溶融材料をスチールコードの外周側に被覆し、冷却により溶融材料が固化して熱可塑性材となることで被覆スチールコードとする。また、押出し機を用いても良い。押出し機から出てくるときの樹脂の外形は丸でも三角(例えば、図4に示すように、スチールコード19Sが被覆樹脂19Rで被覆されてなる被覆スチールコード19を参照)でも四角(長方形やひし形など)でもよく、また、面取りされた形状であってもよく、特に限定しない。
なお、被覆前に、金属と被覆樹脂13Rとを接着させるための接着処理を予め行うことが好ましい。具体的には、シランカップリング剤を極薄く塗布する。接着処理の前に脱脂処理を行うと接着の観点で更に好ましい。
次に、図2に示すように、製造された被覆スチールコード13を、巻付け用ジグに1回以上巻き付け、互いに隣接する被覆スチールコード部分の被覆樹脂部分13RPを互いに熱溶着させて被覆ビード11(例えば、樹脂で被覆されたストランドビードやモノストランドビード)を形成する。
この巻付け用ジグの被巻付け側は、被覆ビード11の内周と同じ寸法にされている。巻付け回数は、強度的に安定させる観点で2回以上であることが好ましい。巻付け回数が1回の場合には、巻き始めと巻き終わりとで10mm以上のオーバーラップ部分を生じさせることが好ましい。10mmよりも少ないと、射出成形時に熱溶着させた被覆樹脂部分13RPの溶着力が弱くて外れ易くなることが考えられるからである。
熱溶着する際には、被覆樹脂部分13RPを熱風で溶かして再固化させることで溶着させてもよいし、先端部が高温となったコテを被覆樹脂部分13RPに当接させて溶かし、再固化させることで溶着させてもよい。また、熱風を吹き付けつつコテを当接させてもよい。
被覆樹脂13Rとしては、後述のタイヤ骨格部材20を構成する熱可塑性樹脂と同種であることが好ましいが、この熱可塑性樹脂と接着する樹脂である限り、異種の樹脂であってもよい。異種の樹脂である場合、タイヤ骨格部材20を構成する熱可塑性樹脂に比べ、被覆樹脂13Rのヤング率が0.05〜10倍の範囲であることが好ましい。11倍以上であると、被覆ビード11の剛性が高くなり過ぎてリム組みが難しくなることが考えられる。また、0.05倍よりも小さいと、被覆ビード11の剛性が低くなり過ぎ、射出成形時の溶融樹脂の圧力に耐えきれずに被覆ビード11がばらけ易くなることが考えられる。
次に、金型10を開き、このようにして製造した被覆ビード11のタイヤ内側部を主ジグ16の凹部17に入れて被覆ビード11を主ジグ16で保持し、金型10を閉じて、補助ジグ22で被覆ビード11のタイヤ外側を支える。
そして、ゲート18から熱可塑性の溶融樹脂Fを金型10内に注入して射出成形して、タイヤ骨格部材20を形成する。
この射出成形の際、主ジグ16が設けられた位置では、溶融樹脂Fは、ゲート18から被覆ビード11と外金型12との間を経由するように注入されるので、被覆ビード11がタイヤ外側からタイヤ内側に向けて押圧される。従って、被覆ビード11が受ける移動力を主ジグ16で充分に支えることができる。
以上説明したように、本実施形態では、被覆ビード11を形成する際に、被覆スチールコード13の互いに隣接する被覆樹脂部分同士を熱溶着させている。従って、被覆ビード11ではコード間に樹脂が充分に形成されている。よって、この被覆ビード11を金型10に配置して成形したタイヤ骨格部材20、及び、このタイヤ骨格部材20を用いた空気入りタイヤTでは、被覆ビード11のコード間に樹脂が充分に形成されている。
また、ビード部Bの各スチールコード13Sは全周にわたって被覆樹脂13Rで覆われている。従って、スチールコード13Sが露出している部分は形成されないので、スチールコード13Sが錆びることが確実に防止されている。
また、タイヤ内側となる方向から被覆ビード11を主ジグ16に当接させた状態で、熱可塑性の溶融材料をキャビティS内に注入している。すなわち、被覆ビード11の位置ずれを防止するための補助ジグ22を被覆ビード11にタイヤ外側から僅かな領域で当接させた状態にして、熱可塑性の溶融材料を注入することが可能になる。従って、形成されたタイヤ骨格部材20のタイヤ外側では、補助ジグ22が当接していたことにより射出成形した熱可塑性材(熱可塑性樹脂)が形成されていない部位は、形成されても僅かな領域である。従って、リム組み時のエア保持性が確保される。
そして、タイヤ骨格部材20のタイヤ内側に、主ジグ16が当接していたことにより射出成形した熱可塑性材が形成されずに被覆ビード11が露出した部位が形成されるが、この部位が大きくてもリム組み時のエア保持性に影響がない。従って、釜抜き時における被覆ビード11周辺の熱可塑性材の破壊防止性を充分に確保したジグ寸法、形状とすることができ、タイヤ成形時での被覆ビード11の位置ずれを充分に抑制することができる。
なお、補助ジグ22がキャビティ内へ進退動可能な金型構造にして、補助ジグ22を後退させつつ、溶融樹脂を注入し続けてもよい。これにより、既に注入した溶融樹脂が固化し過ぎる前に溶融樹脂を注入することができる。よって、補助ジグ22が当接していた部位に溶融樹脂が流入して熱可塑性材を形成することができる。更には、主ジグ16についても同様に進退動可能とすることにより、主ジグ16が当接していた部位に溶融樹脂が流入して熱可塑性材を形成することができる。この場合、補助ジグ22や主ジグ16を被覆ビード11から後退させるタイミングについては、キャビティSの寸法と、キャビティS内に注入する熱可塑性の溶融樹脂の温度と、に基づいてそれぞれ予め決定してもよく、これにより、注入した溶融樹脂の固化状態などを検出する必要がない。
また、主ジグ16で被覆ビード11を保持することで、溶融樹脂の注入時での被覆ビード11の位置ずれを充分に防止することができる場合には、補助ジグ22を用いないで溶融樹脂を注入してもよい。
また、主ジグ16をタイヤ内側でなくタイヤ外側から当接させる構成にすることも可能である。
また、溶融樹脂を注入する際、被覆ビード11と、タイヤ外側を形成する外金型12との間から注入している。このため、注入時に被覆ビード11がタイヤ外側からタイヤ内側に向けて押圧される。従って、被覆ビード11が受ける移動力を主ジグ16で充分に支えることができる。そして、溶融樹脂を注入する際、射出成形をするために高圧で注入しても、このような効果が得られる。
また、キャビティSの周方向に沿って複数位置にジグ16を配置している。これにより、被覆ビード11の位置精度をより向上させることができる。
また、タイヤ骨格部材20として、ビード部BからタイヤセンターCLまでの骨格部分を形成している。すなわち、タイヤ半部を構成するタイヤ骨格部材20を形成することになる。従って、2つのタイヤ骨格部材をタイヤセンターCLで接合することにより、タイヤ全体用の被覆ビード付きの骨格部材を形成することができる。この接合は、溶融樹脂を用いた溶接法、あるいは熱板溶着法で行う。タイヤセンターCLで接合する接合部材21は、タイヤ骨格部材20と同じ種類の樹脂で形成されてもよいし、タイヤ骨格部材20とは異なる種類の樹脂で形成されてもよい。
また、本実施形態では、タイヤ半部を構成するタイヤ骨格部材20を形成することで説明したが、本発明はこれに限られず、チューブ状のタイヤ骨格部材を形成して、このタイヤ骨格部材内に空気を充填できる構造にしてもよい。また、トロイダル状のタイヤ骨格部材を形成してもよい。
また、本実施形態では、熱可塑性の溶融材料として熱可塑性の溶融樹脂をキャビティ内に注入することで説明したが、溶融した熱可塑性エラストマー(TPE)を注入してもよい。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、JIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。なお、熱可塑性合成樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
更にこれらの熱可塑性材としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定される荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が75℃以上、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、同じくJIS K7113に規定される引張降伏点伸びが10%以上、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130℃以上であるものを用いることができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。例えば、樹脂材料として熱可塑性材料を用いることで説明したが、ユリヤ樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂を用いてタイヤを製造してもよく、本発明では用いる樹脂材料は熱可塑性材料には限られない。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。また、本実施形態では、互いに隣接する被覆スチールコード部分の被覆樹脂部分13RPを互いに熱溶着させて被覆ビード11を形成したが、溶着に限らず接着させて被覆ビードを形成してもよい。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 金型
11 被覆ビード
13 被覆スチールコード(被覆コード)
13S スチールコード(コード)
16 主ジグ(ジグ)
19 被覆スチールコード(被覆コード)
19S スチールコード(コード)
20 タイヤ骨格部材
22 補助ジグ(ジグ)
B ビード部(タイヤビード部)
CL タイヤセンター
S キャビティS

Claims (9)

  1. コードを樹脂材料で被覆してなる被覆コードを形成し、
    前記被覆コードの樹脂材料同士を溶着又は接着させつつビード状に形付けていくことにより、コード間が隙間なく樹脂材料で埋められた被覆ビードを形成し、
    タイヤ骨格部材を成形する金型のキャビティ内に設けたジグに前記被覆ビードを当接させて前記金型内に前記被覆ビードを固定し、
    溶融した樹脂材料を前記キャビティ内に注入することにより、タイヤビード部に前記被覆ビードを有するタイヤ骨格部材を成形する、タイヤの製造方法。
  2. 樹脂材料として熱可塑性材料を用いる、請求項1に記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記被覆コードを形成する際に、前記コードを複数本束ねるとともにコード間に隙間が形成されないように樹脂材料で被覆する、請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記コードとしてスチールコードを用いる、請求項1〜3のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記ジグに前記被覆ビードを当接させる際に、タイヤ内側となる方向から当接させる、請求項4に記載のタイヤの製造方法。
  6. 溶融した樹脂材料を前記タイヤビード部側から注入する、請求項5に記載のタイヤの製造方法。
  7. 前記キャビティの周方向に沿って前記ジグを複数配置する、請求項1〜6のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  8. 前記タイヤ骨格部材として、前記タイヤビード部からタイヤセンターまでの骨格部分を形成する、請求項1〜7のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  9. 請求項1〜8のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法で製造された、タイヤ。
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