JP2011204515A - 感光性導電ペーストおよび導電パターンの製造方法 - Google Patents

感光性導電ペーストおよび導電パターンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細なパターンニングが可能で、比較的低温のキュアで導電性を発現することができる感光性導電ペーストおよび導電パターンの製造方法を得る。
【解決手段】 ポリイミド前駆体(A)、不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)、光重合開始剤(C)、および導電性フィラー(D)を含むことを特徴とする感光性導電ペーストとする。
【選択図】なし

Description

本発明は導電パターンを形成するための感光性導電ペーストに関する。
本発明における導電パターンとは、樹脂を含む有機成分と導電性フィラー等を含む無機成分の両方を含有する導電パターンを指す。一般に、樹脂と導電性フィラーを含むペーストを塗布、乾燥した後に焼成することによって無機導電パターンを得ることができるが、500℃以上の高温で焼成する必要があるため耐熱性の低い基板上に設けることができないといったような欠点を有する。一方、樹脂を含む有機成分と導電性フィラー等を含む無機成分の両方を含有する有機−無機複合導電パターンは比較的低温の処理で形成できるが、高い導電性を達成するのが比較的困難であった。
従来、上述のような有機−無機複合導電パターンを形成するために、樹脂や接着剤の中に微粒子状の銀フレークや銅粉、あるいはカーボン粒子を多量に混合した、いわゆる導電ペーストが実用化されている。これらのものの多くはスクリーン印刷法によりパターンを形成し、加熱硬化により導電パターンとするものである(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、スクリーン印刷法ではパターンの高精細化が困難であった。この問題を解決するために、酸性エッチング可能な導電ペースト(例えば、特許文献3参照)や紫外線硬化型の導電ペーストが開発されている。例えば感光性ポリイミド中に導電性微粒子を分散させたペーストを塗布、乾燥、露光、現像し、微細パターンを形成した後、キュアすることにより樹脂分を収縮させることで導電性微粒子を互いに接触させ、導電性を発現させるバンプ形成方法(例えば、特許文献4参照)や、同様に感光性フェノキシ樹脂中に銀粉を分散させた感光性導電ペーストを用いて導電性パッド、配線等を作製する方法などがある(例えば、特許文献5、6参照)。
しかしながら、従来技術である特許文献3記載の導電ペーストではフォトリソグラフィー法でパターン化を行うためには塗布膜上にレジスト層を形成する必要があり、工程数が多くなるという課題があった。特許文献4記載の方法では導電性を発現させるために400℃程度まで加熱する必要があり、使用する基材が限られるといった課題があった。また、特許文献5、6では感光性フェノキシ樹脂や感光性アクリル変性エポキシ樹脂を用い、低温のキュアで導電性を発現させることができるものの、得られる導電パターンの比抵抗値が高く、また50μm以下の微細パターニングは困難であるといった課題があった。
特願昭63−79727号公報 特願2004−73740号公報 特願平8−237384号公報 特願平4−327423号公報 特願昭58−17510号公報 特願平3−238020号公報
本発明の目的は上述の問題を解決し、微細なパターンニングが可能で、比較的低温のキュアで導電性を発現することができる感光性導電ペーストおよび導電パターンの製造方法を得ることである。
本発明はポリイミド前駆体(A)、不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)、光重合開始剤(C)、および導電性フィラー(D)を含むことを特徴とする感光性導電ペーストおよびこれを用いた導電パターンの製造方法である。
本発明によれば、低温のキュア条件においても比抵抗率の低い導電パターンが得られ、且つ高い感光特性により微細パターニングが可能という効果を有し、各種基板上に微細なバンプ、配線などを容易に形成することができる。
実施例の比抵抗率評価に用いたフォトマスクの透光パターンを示した模式図である。
本発明の感光性導電ペーストはポリイミド前駆体(A)、不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)、光重合開始剤(C)を混合してなる感光性樹脂組成物中に導電性フィラー(D)を分散させたものである。該ペーストは基板上に塗布し、必要に応じ乾燥させて溶媒を除去した後、露光、現像、キュア工程を経ることで基板上に所望の導電パターンを得ることができる感光性導電ペーストである。得られた導電パターンは有機成分と無機成分の複合物となっており、導電性フィラー同士がキュア時の硬化収縮により互いに接触することで導電性が発現する。
本発明の感光性導電ペーストに含まれるポリイミド前駆体(A)とは、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環させることでポリイミドが得られる化合物のことを指し、ポリアミック酸などが挙げられる。ポリアミック酸は一般に酸二無水物とジアミンを反応させて得られる。
酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物や、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物あるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物及び下記に示したアルカリ可溶性基を有する酸二無水物などの芳香族酸二無水物を挙げることができる。また、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシ−2−シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−ノルボルナン酢酸二無水物などの脂環式テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物を用いてもよい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
ジアミンの具体的な例としては、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物や、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンあるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物及び下記に示したアルカリ可溶性基を有するジアミンなどが挙
げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
アルカリ可溶性基としてはカルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基などが挙げられる。
本発明のポリイミド前駆体(A)の2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に対する溶解度は、以下の方法で測定することができる。
(1)ポリイミド前駆体(A)を固形分39重量%でγ−ブチロラクトンに溶解する。
(2)(1)を6インチシリコンウェハー上に塗布する。
(3)(2)を120℃で4分間プリベークし、膜厚10μm±0.5μmのプリベーク膜を形成する。
(4)(3)のプリベーク膜を23±1℃の2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に3分間浸漬する。
膜の形成には公知の方法が使用可能であり、例えば、スピンコートが挙げられる。その後、120℃で4分間のプリベークをする。プリベークに使用する機器は特に限定されず、ホットプレートや通風オーブンを使用することができるが、ホットプレートが好ましく用いられる。浸漬前後の膜厚を測定することにより、下式(1)
溶解速度=(浸漬前膜厚−浸漬後膜厚)/浸漬時間 (1)
より溶解速度を算出することができる。また、溶解速度の測定には公知の装置を使用することができ、例えば、溶解速度モニター装置を用いることができる。
本発明におけるポリイミド前駆体(A)の溶解速度を調整する方法としてはアルカリ可溶性基であるカルボキシル基の一部をエステル化あるいはアミド化したり、フェノール水酸基の一部をエステルで保護したりすることによりアルカリ可溶性基の含有量を好ましい範囲にすることができる。カルボキシル基のエステル化の方法として、樹脂を、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような脱水縮合剤を用いてアルコールと反応させるか、ジメチルホルムアミドのアセタール化合物と反応させる方法などがある。
本発明の感光性導電ペーストに含まれるポリイミド前駆体(A)の2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に対する溶解速度としては1〜4μm/分の範囲内であることが好ましい。溶解速度が1μm/分以上であれば現像時間を短くすることができ、且つ未露光部と露光部との溶解度差を大きくすることができ、パターニング性に優位に働く。また溶解速度を4μm/分以下にすることで露光部の膜減りを抑制することができ、パターニング性に優位に働く。
本発明の感光性導電ペーストにはポリイミド前駆体(A)のイミド化を促進させる触媒を配合することができる。ポリイミド前駆体(A)のイミド化を促進させる触媒としてはイミダゾール誘導体などが挙げられ、具体的には2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどがある。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)としては分子内に炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有する化合物であれば特に限定されない。不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)の具体例としてはこのような重合性化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−ジアクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−ジメタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、AH−600(商品名、共栄社化学(株)製)、AT−600(商品名、共栄社化学(株)製)、UA−306H(商品名、共栄社化学(株)製)、UA−306T(商品名、共栄社化学(株)製)、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)の添加量としてはポリイミド前駆体(A)100重量部に対し、20〜200重量部の範囲で添加され、より好ましくは40〜100重量部である。ポリイミド前駆体(A)100重量部に対し、40重量部以上とすることで露光部の膜減りを抑制することができ、パターニング性に優位に働く。また、ポリイミド前駆体(A)100重量部に対する添加量を100重量部以下にすることでキュア後に得られる導電パターンの耐熱性を高くすることができる。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる光重合開始剤(C)とは紫外線などの短波長の光を吸収し、分解してラジカルを生じる化合物のことをいう。具体例としては、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、エタノン、1−[9−エチル−6−2(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4′−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。また、中でも1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)のアルコキシ基による縮合反応を促進するという観点から分子内にベンゾイル骨格を有しているものが好ましく、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、エタノン、または、1−[9−エチル−6−2(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)が特に好ましい。
本発明のペーストは光重合開始剤(C)と共に増感剤を添加して感度を向上させたり、反応に有効な波長範囲を拡大したりすることができる。
増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる光重合開始剤(C)の添加量としては不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)100重量部に対し、好ましくは0.05〜30重量部の範囲で添加され、より好ましくは、5〜20重量部である。不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)100重量部に対する光重合開始剤(C)の添加量を5重量部以上とすることにより、特に露光部の硬化密度が増加し、現像後の残膜率を高くすることができる。また、不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)100重量部に対する光重合開始剤(C)の添加量を20重量部以下とすることで、特に光重合開始剤(C)による塗布膜上部での過剰な光吸収を抑制し、導電パターンが逆テーパー形状となり基材との接着性が低下することを抑制することができる。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる導電性フィラー(D)はAg、Au、Cu、Pt、Pb、Sn、Ni、Al、W、Mo、酸化ルテニウム、Cr、Ti、およびインジウムの少なくとも1種を含むことが好ましく、これらの導電性フィラーを単独、合金、あるいは混合粉末として用いることができる。また、上述の成分で絶縁性粒子または導電性粒子の表面を被膜した導電性粒子も同様に用いることができる。中でも導電性の観点からAg、CuおよびAuが好ましく、コスト、安定性の観点からAgがより好ましい。
導電性フィラー(D)の平均粒子径は0.5〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜6μmである。平均粒子径が1μm以上であると導電性フィラー同士の接触確率が向上し、作製される導電パターンの比抵抗値、および断線確率を低くすることができ、且つ露光時の紫外線が膜中をスムーズに透過することができ、微細パターニングが容易となる。また平均粒子径が6μm以下であれば印刷後の回路パターンの表面平滑度、パターン精度、寸法精度が向上する。なお、平均粒子径は、コールターカウンター法、光子相関法およびレーザー回折法等により体積平均粒子径を求めることができる。
導電性フィラー(D)の添加量としては感光性導電ペースト中の全固形分に対し、70〜95重量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは80〜90重量%である。80重量%以上とすることにより、特にキュア時の硬化収縮における導電性フィラー同士の接触確率が向上し、作製される導電パターンの比抵抗値、および断線確率を低くすることができる。また、90重量%以下とすることにより、特に露光時の紫外線が膜中をスムーズに透過することができ、微細なパターニングが容易となる。なお、本願において固形分とはペーストから溶剤を除いたものである。
本発明の感光性導電ペーストに好ましく用いることができる1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)とは、加熱によりアルコールを生じて縮合するアルコキシ基を分子内に有する化合物である。アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基などが挙げられ、縮合時に生じるアルコールの分子量が比較的大きい方が好ましく、ブトキシ基、イソブトキシ基などが好ましく、少なくとも1以上のブトキシ基を有することがより好ましい。本発明の感光性導電ペーストに1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)を添加することでより低温で導電性を発現することができる。このような1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)の具体例としてはN−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、本州化学工業社製のHMOM−TPHAP(商品名)、三和ケミカル社製のアルキル化アミノ化合物、MW−30M、MW−30、MW−22、MS−11、MS−001、MX−730、MX−750、MX−706、MX−035、BL−60、BX−37、MX−302、MX−45、MX−410、BX−4000、BX−37、ニカラックMW−30HM、ニカラックMW−390、ニカラックMX−270、ニカラックMX−280、ニカラックMW−100LM、ニカラックMX−750LM(商品名、”ニカラック”は登録商標)などが挙げられる。そのうちN−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレートなどは分子内に不飽和二重結合を有し、本州化学工業社製のHMOM−TPHAP、三和ケミカル社製のアルキル化アミノ化合物MW−30HM、MW−390、MW−100LM、MX−750LM、MX−270などは分子内にアルコキシ基を4以上有する。
本発明の感光性導電ペーストに含まれる1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)の添加量は、ポリイミド前駆体(A)100重量部に対し、好ましくは10〜300重量部の範囲内であり、より好ましくは、50〜200重量部である。ポリイミド前駆体(A)100重量部に対する添加量を50重量部以上とすることで特にキュア時の収縮量を大きくすることができ、導電性フィラー同士の接触確率を大きくすることができる。その結果、最終組成物である導電パターンの比抵抗率を低くすることができる。また、ポリイミド前駆体(A)100重量部に対する添加量を200重量部以下とすることにより、特に溶剤除去後のペースト組成物膜のタック性を小さくすることができ、導電パターンの欠点発生を抑制できるなどパターニングに優位に働く。
本発明の感光性導電ペーストは溶剤を含有してもよい。溶剤としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジアセトンアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。溶剤は1種を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりすることができる。溶剤はペースト作製後、粘度調整を目的に後から添加してもかまわない。
本発明の感光性導電ペーストは、その所望の特性を損なわない範囲であれば分子内に不飽和二重結合を有しない非感光性ポリマー、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、シランカップリング剤、消泡剤、顔料等の添加剤を配合することもできる。
非感光性ポリマーの具体例としてはエポキシ樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、既閉環ポリイミドなどが挙げられる。
可塑剤の具体例としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
レベリング剤の具体例としては特殊ビニル系重合物、特殊アクリル系重合物などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
本発明の感光性導電ペーストは分散機、混練機などを用いて作製される。これらの具体例としては三本ローラー、ボールミル、遊星式ボールミルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
次に本発明の感光性導電ペーストを用いた導電パターンの製造方法について説明する。導電パターンを作製するためには本発明のペーストを基板上に塗布し、必要に応じ加熱して溶剤を揮発させて乾燥する。その後パターン形成用マスクを介し、露光し、現像工程を経ることで基板上に所望のパターンを形成する。そしてキュアして導電パターンを作製する。
本発明で用いる基板は、例えば、シリコンウエハー、セラミックス基板、有機系基板などが挙げられる。セラミックス基板としては、ガラス基板、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等が挙げられ、有機系基板としては、エポキシ樹脂基板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、アラミドフィルム等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の感光性導電ペーストを基板に塗布する方法としてはスピナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティング、スクリーン印刷、ブレードコーター、ダイコーター、カレンダーコーター、メニスカスコーター、バーコーターなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が、0.1〜50μmの範囲内になるように塗布される。
次に基板上のペースト塗布膜から溶剤を除去する。溶剤を除去する方法としては、オーブン、ホットプレート、赤外線などによる加熱乾燥や真空乾燥などが挙げられる。加熱乾燥は50℃から180℃の範囲で1分から数時間行うのが好ましい。
溶剤除去後のペースト塗布膜上に、フォトリソグラフィー法によりパターン加工を行う。露光に用いられる光源としては水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。
露光後、現像液を用いて未露光部を除去することによって、所望のパターンが得られる。アルカリ現像を行う場合の現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらの水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは複数種添加したものを現像液として用いてもよい。また、これらのアルカリ水溶液に界面活性剤を添加したものを現像液として使用することもできる。有機現像を行う場合の現像液としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの極性溶媒を単独あるいは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、キシレン、水、メチルカルビトール、エチルカルビトールなどと組み合わせた混合溶液が使用できる。
現像は、基板を静置または回転させながら上記の現像液を塗布膜にスプレーする、基板を現像液中に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどの方法によって行うことができる。
現像後、水によるリンス処理を施してもよい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
次にポリイミド前駆体(A)のイミド化反応を行うためにペースト塗布膜をキュアする。キュアする方法としては、オーブン、イナートオーブン、ホットプレート、赤外線などによる加熱乾燥や真空乾燥などが挙げられる。キュア温度は200〜400℃の範囲が好ましく、より好ましくは250〜400℃である。キュア温度を250℃以上とすることにより、ポリイミド前駆体(A)のイミド化率を向上させることができ、その結果、導電性フィラー同士の接触確率が上がり、比抵抗率が小さくなる。また、本発明の感光性導電ペーストは400℃以下の比較的低温のキュアで高い導電性を得ることができるため、耐熱性が低い基板上や、耐熱性の低い材料と併用して用いることができる。このようにキュア工程を経て導電パターンを作製することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。各実施例および比較例で用いた評価方法および材料は以下の通りである。
<パターニング性の評価方法>
基板上に感光性導電ペーストを乾燥厚みが12μmになるように塗布、乾燥し、一定のラインアンドスペース(L/S)で配列する直線群を1つのユニットとし、L/Sの値が異なる9種類のユニットを有する透光パターンを有するフォトマスクを介して露光、現像、キュアすることによって導電パターンを得た。各ユニットのL/Sの値は500/500、250/250、100/100、50/50、40/40、30/30、25/25、20/20、15/15とした(数値はそれぞれライン幅(μm)/間隔(μm)を表す)。光学顕微鏡を用いてパターンを観察し、パターン間に残渣がなく、かつパターン剥がれのない最小のL/Sの値を持つパターンを確認し、この最小のL/Sの値を現像可能なL/Sとした。
<比抵抗率の評価方法>
図1に示すパターンの透光部Aを有するフォトマスクを介して露光し、現像、キュアすることによって比抵抗率測定用導電性パターンを得た。導電性パターンのライン幅は0.400mm、ライン長さは80mmである。得られたパターンの端部を表面抵抗計でつなぎ、表面抵抗値を測定し、下記の計算式に当てはめて比抵抗率を算出した。なお膜厚の測定は触針式段差計“サーフコム1400”(商品名、(株)東京精密製)を用いて行った。膜厚の測定はランダムに3箇所の位置にて測り、その3点の平均値を膜厚とした。測長は1mm、走査速度は0.3mm/sとした。線幅はパターンを光学顕微鏡でランダムに3箇所の位置を観察し、画像データを解析して得られた3点の平均値を線幅とした。
比抵抗率=表面抵抗値×膜厚×線幅/ライン長
実施例、比較例で用いた材料は以下の通りである。
ポリイミド前駆体(A−1)
0.5リットルのフラスコ中に、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物28.66g、n−ブチルアルコール59.30gを仕込み、95℃で5時間攪拌し反応させた。余剰のn−ブチルアルコールを減圧下、留去して、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルを得た。次に、フラスコ中に塩化チオニル95.17g、トルエン70.00gを仕込み、40℃で3時間反応させた。減圧により、余剰の塩化チオニルをトルエンと共沸させ、除去した。N−メチルピロリドン186gを添加し、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルジクロリドの溶液を得た。
次に、0.5リットルのフラスコ中にN−メチルピロリドン95gを仕込み、3,5−ジアミノ安息香酸8.52g、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル4.81g、3−アミノフェノール1.09gを添加し、攪拌溶解した後、ピリジン12.66gを添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルジクロリドの溶液を1時間で滴下した後、1時間攪拌を続けた。溶液を4リットルの水に投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥してポリイミド前駆体(A−1)を得た。このポリイミド前駆体(A−1)の溶解速度は1550nm/分であった。
エポキシ樹脂:828(商品名、ジャパンエポキシレジン社製)
フェノール樹脂:PSF−2808(商品名、群栄化学工業株式会社製)
不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B):
エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート
エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
光重合開始剤(C):アデカアークルズ NCI−831(商品名、株式会社ADEKA社製)
導電性フィラー(D):表1に記載の材料、平均粒子径のものを用いた。なお、平均粒子径は以下の方法により求めた。
<平均粒子径の測定>
導電性フィラー(D)の平均粒子径は、HORIBA社製動的光散乱式粒度分布計により体積平均粒子径を測定した。
1以上のアルコキシ基を有する化合物(E):
N−n−ブトキシメチルアクリルアミド
HMOM−TPHAP(商品名、本州化学工業株式会社製)
溶剤:γ−ブチロラクトン(三菱ガス化学株式会社製)
実施例1
100mlクリーンボトルにポリイミド前駆体(A−1)(東レ株式会社製)を20g、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート6g、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート4g、光重合開始剤NCI−831(株式会社ADEKA社製)を4g、γ−ブチロラクトン(三菱ガス化学株式会社製)を20gいれ、“あわとり練太郎”(商品名ARE−310、株式会社シンキー社製)で混合し、感光性樹脂溶液54.0g(固形分63.0重量%)を得た。得られた感光性樹脂溶液9.59gと平均粒子径2μmのAg粒子を40.41g混ぜ合わせ、3本ローラー“EXAKT M−50”(商品名、EXAKT社製)を用いて混練し、50gの感光性導電ペーストを得た。
得られたペーストをスクリーン印刷でガラス基板上に塗布し、乾燥オーブンで100℃、10分でプリベークを行った。その後、露光装置“PEM−6M”(商品名、ユニオン光学(株)製)を用いて露光量150mJ/cm(波長365nm換算)で全線露光を行い、2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で90秒間浸漬現像を行い、超純水でリンス後、乾燥オーブンで350℃、1時間キュアを行った。パターン加工された導電パターンの膜厚は10μmであった。導電パターンのラインアンドスペース(L/S)を光学顕微鏡により確認したところ、L/Sが15/15μmまでパターン間残渣、パターン剥がれがなく、良好にパターン加工されていることを確認した。そして導電性パターンの比抵抗率を測定したところ1.6×10−5Ωcmであった。
実施例2〜3
表1に示す組成の感光性導電ペーストを実施例1と同様の方法で製造し、評価結果を表2に示した。
比較例1〜2
表1に示す組成の感光性導電ペーストを実施例1と同様の方法で製造し、評価結果を表2に示した。
Figure 2011204515
Figure 2011204515
A 透光部

Claims (6)

  1. ポリイミド前駆体(A)、不飽和二重結合を一つ以上含む感光性成分(B)、光重合開始剤(C)、および導電性フィラー(D)を含むことを特徴とする感光性導電ペースト。
  2. 前記ポリイミド前駆体(A)の2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に対する溶解速度が1〜4μm/分の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の感光性導電ペースト。
  3. さらに1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)を含有することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の感光性導電ペースト。
  4. 前記1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)が不飽和二重結合を有していることを特徴とする請求項3に記載の感光性導電ペースト。
  5. 前記1以上のアルコキシ基を有する化合物(E)のアルコキシ基の数が4以上であることを特徴とする請求項3〜4に記載の感光性導電ペースト。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の感光性導電ペーストを基板上に塗布し、乾燥し、露光し、現像した後に150℃以上400℃以下の温度でキュアすることを特徴とする導電パターンの製造方法。
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