JP2011203098A - ピトー管取付具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ピトー管取付具1aは、ピトー管50を挿入するための筒状の挿入部2aを有し,ダクト等の側面に形成された分岐管53aのフランジ部54に取り付けられる固定フランジ2と、フランジ部54の外周面54aに設けられる凸状部3aと、固定フランジ2の挿入部2aの内部に設置されるスペーサ4と、固定フランジ2の周縁部2bに沿って設けられるガイド部3bと、スペーサ4の外面を押圧可能に,挿入部2aの側面に形成されたネジ穴(図示せず)に螺入されるネジ5とを備えている。
【選択図】図1
Description
図8は一般的なL字型のピトー管の構造を示す縦断面図である。
図8に示すように、ピトー管50は内管51と外管52で構成される2重管であり、内管51と外管52は先端50a及び後端50bにおいて互いに溶着されている。そして、ピトー管50は、内管51に連通する開口部51a,51bが先端50a及び後端50bに形成され、外管52に連通する開口部52a,52bが先端50aから曲折部50cまでの直線部50d及び後端50b近傍の側面に形成されている。また、開口部51b,52bには図示しない圧力計がそれぞれ接続されている。
図9(a)に示すように、ピトー管50は、ダクト53の側面に設けられた分岐管53aに差し込まれ、矢印Aで示す排ガスの流れに対して開口部51aを直面させた状態で固定される。そして、マノメータやブルドン管圧力計等からなり、開口部51b,52bにそれぞれ導管55a,55bを介して接続される圧力計56によって、開口部51a,52aにおける排ガスの圧力が検出される。
このような課題を解決するべく、従来、全圧測定部(上述の例では開口部51a)が試料ガスの流れに直面するようにピトー管をダクトに取り付ける技術について研究が行われている。そして、それらに関して既に幾つかの発明や考案が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、ピトー管を左右より支持するための仕切り板を有する凹状の受け部と、この受け部に固定された支柱と、ダクト側面に設けられたフランジ部と支柱を固定するための固定手段とを備えた構造となっている。
このような構造によれば、ピトー管をダクト内の所定の位置に安定して固定させて安全に排ガス試料を採取することができる。
特許文献2に開示された考案は、主流管の半径方向に横穴を穿ち、この横穴を中心として主流管に対して直角に密着固定されるマントルと、このマントルに密接固定されるとともに,ピトー管の上端が固着される下部ブロックとを備えた構造となっている。
このような構造によれば、マントルが横穴を中心として直角に固定されていることから、未熟練者であってもピトー管を容易に主流管の半径方向に取り付けることができる。
特許文献3に開示された考案は、一端から静圧孔と全圧孔とを有する静圧管及び全圧管からなるピトー管が挿入される鞘部材と、静圧管及び全圧管と反対側であって,この鞘部材の端部から延び出す端部に閉鎖ループをなすように形成される折り曲げ部分とを備え、この折り曲げ部分がピトー管左端の90度をなす折り曲げ部分と同一平面内にあることを特徴としている。
このような構造によれば、折り曲げ部分の向きからピトー管の向きを知ることができる。
このような構造のピトー管取付具においては、平面部同士を当接させるようにして円板状部材を分岐管のフランジ部に装着すると、ガイド部によって、フランジ部に対する円板状部材の並進方向のずれが抑制されるとともに、フランジ部に対する円板状部材の回転が制限されるという作用を有する。そして、フランジ部の中心と凸状部を結ぶ直線がダクトの軸方向と一致するように凸状部が設けられるとともに、排ガスの流れの中に配置される直線部が,円板状部材を平面視して,ガイド部が設けられていない箇所の周縁部に対応する円弧の中点と,その円弧の中心とを結ぶ半径方向に対して平行となるようにピトー管が円板状部材に取り付けられた状態で、円板状部材が分岐管のフランジ部に装着される場合、ダクト内の排ガスの流れに対するピトー管の取付角度が規定されるという作用を有する。
このような構造のピトー管取付具においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、円板状部材の構造が簡単化されるという作用を有する。
このような構造のピトー管取付具においては、ピトー管が固定フランジに対して直交した状態で挿入部によって保持されるという作用を有する。
このような構造のピトー管取付具においては、スペーサの外形が円錐台状をなしていることから、ピトー管を挟持した状態でスペーサを挿入部内に差し込むことにより、挿入部の内周面とスペーサの間にピトー管を保持するのに必要な摩擦力が発生するという作用を有する。
このような構造のピトー管取付具においては、ネジを回転させて前進又は後退させることで、スペーサによるピトー管の保持力が調節されるという作用を有する。
このような構造のピトー管取付具においては、マーキングと凸状部の位置合わせを行うことにより、ガイド部が設けられていない箇所に凸状部が容易に配置されるという作用を有する。
図1は本発明の実施の形態に係るピトー管取付具の実施例1の外観斜視図である。図2(a)は実施例1のピトー管取付具の平面図であり、図2(b)は図2(a)のX−X線矢視断面図である。また、図3(a)乃至(c)はそれぞれ実施例1の固定フランジ、分岐管及びスペーサの外観斜視図である。なお、これらの図ではダクトの図示を省略している。また、図8及び図9に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
また、挿入部2aの側面2か所に穿設されたネジ穴(図示せず)に螺入されるネジ5,5は、挿入部2aの内部へ出没し、スペーサ4の外面を押圧可能な構造となっている。
図4(a)及び(b)は実施例1のピトー管取付具1aによりピトー管50を設置した場合の取付角度を示す平面図である。なお、図4では、ガイド部3bを除いて固定フランジ部2の図示を省略している。また、図1乃至図3で示した構成要素については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4(a)及び(b)に示すように、平面部2e(図2(b)参照)を平面部54b(図2(b)参照)に当接させた場合、フランジ部54の外周面54aを略全周にわたって覆うガイド部3bによりフランジ部54に対する固定フランジ2の並進方向の位置ずれが規制される。また、ガイド部3bが凸状部3aに係止することによりフランジ部54に対する固定フランジ2の回転が制限される。これにより、排ガスの流れ(矢印A)に対するピトー管50の取付角度が規定される。
図5は本発明の実施の形態に係るピトー管取付具の実施例2の外観斜視図である。なお、図1で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5に示すように、本実施例のピトー管取付具1bは実施例1のピトー管取付具1aに対し、周縁部2bにおいてガイド部3bが設けられていない箇所を示すマーキング6aを固定フランジ2の平面部2dと挿入部2aの側面に施したものである。
固定フランジ2を分岐管53aのフランジ部54に装着する際、平面部2d側から固定フランジ2を平面視すると、ガイド部3bの有無が見え難いため、ガイド部3bが設けられていない箇所と凸状部3aとの位置合わせに手間取ることがある。これに対し、上記構造においては、マーキング6aと凸状部3aの位置合わせを行うだけで、ガイド部3bが設けられていない箇所に凸状部3aが容易に配置される。従って、本実施例のピトー管取付具1bによれば、固定フランジ2のフランジ部54に対する装着作業を効率よく行うことができる。
図6(a)は本発明の実施の形態に係るピトー管取付具の実施例3の平面図であり、(b)は同図(a)のX−X線矢視断面図である。また、図7(a)及び(b)はそれぞれ実施例3の固定フランジ及び分岐管の外観斜視図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6及び図7に示すように、本実施例のピトー管取付具1cは実施例1のピトー管取付具1aにおいて、凸状部3aが固定フランジ2に設けられ、ガイド部3bがフランジ部54に形成されるとともに、ネジ5及びこのネジ5の端部によって外面を押圧されるスペーサ4に代えてスペーサ7を備えたことを特徴とする。
すなわち、固定フランジ2の外周面上に凸状部3aが設けられるとともに、固定フランジ2の平面部2eとフランジ部54の平面部54b同士が当接された状態で凸状部3aが設けられた箇所を除く固定フランジ2の外周面を略全周にわたって覆い,かつ凸状部3aに係止してフランジ部54に対する固定フランジ2の取付角度を規制するように、ガイド部3bがフランジ部54の周縁部に形成されている。そして、ガイド部3bが設けられていない箇所の周縁部に対応する円弧の中点とフランジ部54の中心を結んだ直線は、ダクト53の軸方向と一致している。なお、固定フランジ2に対してピトー管50は、固定フランジ2を平面視した場合に、開口部51aを凸状部3aに向けて取り付けられる。
Claims (6)
- ダクトの側面に形成された分岐管のフランジ部に装着され,前記分岐管から前記ダクト内に挿入されるピトー管を固定するピトー管取付具において、
前記フランジ部の外周面上に設けられる凸状部と、
前記ピトー管の挿入孔が設けられた円板状部材とを備え、
この円板状部材と前記フランジ部の平面部同士が当接された状態で前記フランジ部の前記外周面を覆うように前記円板状部材の周縁部に沿ってガイド部が形成されるとともに、
このガイド部は前記凸状部に係止して、前記フランジ部に対する前記円板状部材の取付角度を規制することを特徴とするピトー管取付具。 - ダクトの側面に形成された分岐管のフランジ部に装着され,前記分岐管から前記ダクト内に挿入されるピトー管を固定するピトー管取付具において、
前記ピトー管の挿入孔を有するとともに,外周面上に凸状部が設けられた円板状部材とを備え、
この円板状部材と前記フランジ部の平面部同士が当接された状態で前記外周面を覆うように前記フランジ部の周縁部に沿ってガイド部が形成されるとともに、
このガイド部は前記凸状部に係止して、前記フランジ部に対する前記円板状部材の取付角度を規制することを特徴とするピトー管取付具。 - 前記ピトー管が挿入される筒状の挿入部が前記挿入孔に連通するように前記円板状部材に立設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピトー管取付具。
- 円錐台状の外形を有し,中心軸を含む平面で分割される筒体からなるスペーサを備え、
このスペーサは、前記ピトー管を挟持可能に前記挿入部に設置されることを特徴とする請求項3に記載のピトー管取付具。 - 中心軸を含む平面で分割される円筒体であって,前記ピトー管を挟持可能に前記挿入部に設置されるスペーサと、
このスペーサの外面を先端部で押圧可能に,前記挿入部内の側面に穿設されたネジ穴に螺入されるネジとを備えたことを特徴とする請求項3に記載のピトー管取付具。 - 前記フランジ部に当接しない側の前記円板状部材の平面部に,前記周縁部においてガイド部が設けられていない箇所を示すマーキングが施されたことを特徴とする請求項1記載のピトー管取付具。
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