JP2011201337A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】排水性能を確保しつつ、制動性能及び耐偏摩耗性を確実に向上できるタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、複数の主溝10によって形成されるセンター陸部20C及びショルダー陸部20Sを備える。ショルダー陸部20Sには、タイヤ径方向TR内側に凹むサイプ30が形成される。サイプ30が形成されたショルダー陸部20Sには、サイプ30よりも広い幅を有し、かつサイプ30よりも浅いスロット40が形成される。スロット40は、サイプ30と異なる位置に形成されるとともに、ショルダー陸部20S内で終端する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の溝によって形成される陸部に、タイヤ径方向内側に凹むサイプが形成されたタイヤに関する。
従来、小型トラック・バスなどの車両に装着されるオールシーズン用の空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、排水性能と制動性能とを両立するために、様々な提案がなされている。例えば、複数の溝によって形成される陸部に、トレッド幅方向に沿ったサイプが形成されたタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このタイヤによれば、路面上の水をサイプ内で吸収でき、排水性能が向上する。また、サイプによりタイヤが路面や路面上の積雪などを引っ掻く効果(いわゆる、エッジ効果)が増大するため、制動性能も向上する。
特開2007−203966号公報(第2〜第4頁、第1及び第2図)
しかしながら、上述した従来のタイヤでは、次のような問題があった。すなわち、サイプが形成されていることによって、陸部の剛性が低下してしまうため、耐偏摩耗性が低下する問題がある。特に、小型トラック・バスなどに装着されるタイヤは、乗用車に装着されるタイヤと比べて、高内圧かつ高荷重が負荷されるとともに、タイヤに生じる横力が大きい。このため、トレッド幅方向外側に位置する陸部(以下、ショルダー陸部)の剛性が低いと、ショルダー陸部の変形が大きく、偏摩耗、いわゆる、ショルダー摩耗が顕著に発生しやすい。
そこで、本発明は、陸部にサイプが形成される場合において、排水性能の低下を抑制しつつ、制動性能及び耐偏摩耗性を確実に向上できるタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、複数の溝(例えば、主溝10)によって形成される陸部(例えば、センター陸部20C及びショルダー陸部20S)に、タイヤ径方向TR内側に凹むサイプ(例えば、サイプ30及びサイプ130)が形成されたタイヤ(例えば、空気入りタイヤ1,100)であって、前記サイプが形成された前記陸部には、前記サイプよりも広い幅を有し、かつ前記サイプよりも浅いスロット(例えば、スロット40及びスロット140)が形成され、前記スロットは、前記サイプと異なる位置に形成されるとともに、前記陸部内で終端することを要旨とする。
かかる特徴によれば、陸部に、サイプ及びスロットが形成される。これによれば、サイプ及びスロットによるエッジ効果が増大し、制動性能(駆動性能)を確実に向上できる。
また、スロットは、サイプよりも広い幅を有する。これによれば、路面上の水をスロット内で吸収することができ、排水性能の低下を抑制できる。このため、ウエット路面での制動性能の低下を抑制できる。
また、スロットは、サイプよりも浅く、サイプと異なる位置に形成されるとともに、ショルダー陸部20S内で終端する。これによれば、全てサイプ30である場合と比べて、陸部の剛性低下を抑制でき、耐偏摩耗性を確実に向上できるとともに、制動性能も確実に向上する。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記複数の溝は、タイヤ周方向に沿って延び、前記陸部は、最もトレッド幅方向外側においてタイヤ周方向に連続するリブ状のショルダー陸部を含み、前記サイプ及び前記スロットは、前記ショルダー陸部に形成されることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記サイプは、トレッド幅方向に沿って延在し、前記スロットは、前記サイプと平行に形成されることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記サイプは、タイヤ周方向に沿って所定間隔置きに設けられ、前記スロットは、タイヤ周方向に隣接する前記サイプ間に設けられることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記スロットは、タイヤ周方向に沿って延在するとともに、タイヤ周方向に沿って所定間隔置きに設けられ、前記サイプは、タイヤ周方向に隣接する前記スロット間に設けられることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第5の特徴に係り、前記スロットは、前記サイプよりもトレッド幅方向内側に位置することを要旨とする。
本発明の特徴によれば、、排水性能の低下を抑制しつつ、制動性能及び耐偏摩耗性を確実に向上できるタイヤを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンの一部を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す展開図である。 図3(a)は、第1実施形態に係るサイプ30近傍を示すトレッド幅方向断面図(図1のA−A断面図)である。図3(b)は、第1実施形態に係るスロット40近傍を示すトレッド幅方向断面図(図1のB−B断面図)である。図3(c)は、第1実施形態に係るサイプ30及びスロット40近傍においてタイヤ周方向TCに沿った断面図(図1のC−C断面図)である。 図4は、比較例1に係る空気入りタイヤ500のトレッドパターンを示す展開図である。 図5は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ100のトレッドパターンを示す展開図である。 図6は、比較例1に係る空気入りタイヤ600のトレッドパターンを示す展開図である。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、第1実施形態、第2実施形態、その他の実施形態の順に説明する。
また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
ここで、本発明に係る空気入りタイヤ1は、小型トラック・バスなどの車両に装着されるものとする。また、本発明に係る空気入りタイヤは、ビード部やカーカス層、ベルト層、トレッド部(不図示)を備える一般的なラジアルタイヤ(スタッドレスタイヤ)である。さらに、本発明に係る空気入りタイヤ1には、空気ではなく、窒素ガスなどの不活性ガスが充填されてもよい。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンについて、図面を参照しながら説明する。(1)トレッドパターンの構成、(2)サイプ及びスロットの詳細構成、(3)比較評価、(4)作用・効果について説明する。
(1)トレッドパターンの構成
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンの一部を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す展開図である。
図1及び図2に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向TCに沿って延びる複数の主溝10によって形成される陸部を備える。具体的には、陸部は、タイヤ周方向に連続するリブ状である。陸部は、センター陸部20Cと、ショルダー陸部20Sとを含む。
センター陸部20Cは、タイヤ赤道線CL近傍に設けられる。センター陸部20Cは、タイヤ赤道線CLに対して線対称に設けられる。なお、第1実施形態では、センター陸部20Cには、溝が形成されていない。
ショルダー陸部20Sは、最もトレッド幅方向TW外側に設けられる。ショルダー陸部20Sには、サイプ30と、スロット40とが形成される。すなわち、スロット40は、サイプ30が形成されたショルダー陸部20Sに設けられる。
(2)サイプ及びスロットの詳細構成
次に、上述したサイプ30及びスロット40の詳細構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、図3(a)は、第1実施形態に係るサイプ30近傍を示すトレッド幅方向断面図(図1のA−A断面図)である。図3(b)は、第1実施形態に係るスロット40近傍を示すトレッド幅方向断面図(図1のB−B断面図)である。図3(c)は、第1実施形態に係るサイプ30及びスロット40近傍においてタイヤ周方向TCに沿った断面図(図1のC−C断面図)である。
図1〜図3に示すように、サイプ30は、ショルダー陸部20Sの踏面においてタイヤ径方向TR内側に凹んでいる。サイプ30は、トレッド幅方向TWに沿って延在する。サイプ30は、タイヤ周方向TCに沿って所定間隔置きに設けられる。サイプ30の両端は、ショルダー陸部20S内で終端する。すなわち、サイプ30は、主溝10に開口していない。
サイプ30のタイヤ周方向TCに沿った幅W30は、主溝10のトレッド幅方向TWに沿った幅W10及びスロット40のタイヤ周方向TCに沿った幅W40よりも狭い。サイプ30のタイヤ径方向TRに沿った深さD30は、主溝10のタイヤ径方向TRに沿った深さD10よりも浅い。
スロット40は、トレッド踏面視においてタイヤ径方向TR内側に凹んでいる。スロット40は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ30間に設けられる。スロット40は、サイプ30と平行に形成される。
スロット40は、サイプ30と異なる位置(すなわち、サイプ30から離れた位置)に形成されるとともに、両端がショルダー陸部20S内で終端する。すなわち、スロット40は、主溝10に開口していない。スロット40の両端は、トレッド踏面視において半円弧状で形成される。
スロット40の幅W40は、サイプ30の幅W30よりも広い。特に、スロット40の幅W40は、サイプ30の幅W30に対して250〜350%であることが好ましい。
スロット40のタイヤ径方向TRに沿った深さD40は、主溝10の深さD10及びサイプ30の深さD30よりも浅い。特に、スロット40の深さD40は、サイプ30の深さD30に対して70〜80%であることが好ましい。
(3)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例1及び実施例1に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3.1)各空気入りタイヤの構成、(3.2)評価結果について、表1を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
Figure 2011201337
(3.1)各空気入りタイヤの構成
各空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ : 107/105L
・ リム・ホイールサイズ : 6J×15
・ 車種 : 商用バン
・ 荷重条件 : 200kg+ドライバー
・ 内圧条件 : フロント300kPa/リア350kPa
比較例1に係る空気入りタイヤ500のショルダー陸部20Sには、図4に示すように、トレッド幅方向TWに沿って延在し、一端が主溝10に連なるサイプ510が形成されている。一方、実施例1に係る空気入りタイヤ1は、上述した第1実施形態で説明したものである(図1〜図3参照)。なお、各空気入りタイヤのその他の構成については、表1に示す通りである。
(3.2)評価結果
(3.2.1)ウエット路面での制動性能
各空気入りタイヤが装着された車両でテストコース(水深2mm)を走行し、速度80km/hの状態でフルブレーキを欠けてから停止するまでに要した制動距離をそれぞれ測定した。比較例1に係る空気入りタイヤ500が装着された車両の制動距離を‘100’として、実施例1に係る空気入りタイヤ1が装着された車両の制動距離の比較値で示す。なお、制動距離(比較値)が大きいほど、制動性能に優れている。
表1に示すように、実施例1に係る空気入りタイヤ1が装着された車両は、比較例1に係る空気入りタイヤ500が装着された車両と比べ、ウエット路面での制動性能に優れていることが判った。つまり、実施例1に係る空気入りタイヤ1によれば、ウエット路面での制動性能に優れていることに伴い、排水性能の低下を抑制することが判明した。
(3.2.2)偏摩耗試験
各空気入りタイヤが装着された車両が平均速度約60km/hで10,000km走行後、タイヤ赤道線CL上に位置する主溝10と、トレッド幅方向TW外側に位置する主溝10との残溝を測定し、各主溝10の摩耗量を算出した。なお、指数が大きいほど、耐偏摩耗性に優れている。
この結果、表1に示すように、実施例1に係る空気入りタイヤ1は、比較例1に係る空気入りタイヤ500と比べて、ショルダー摩耗が発生しにくく、耐偏摩耗性が向上することが判った。
(4)作用・効果
以上説明した第1実施形態では、陸部(本実施形態ではショルダー陸部20S)に、サイプ30及びスロット40が形成される。これによれば、サイプ30及びスロット40によるエッジ効果が増大し、制動性能(駆動性能)を確実に向上できる。
また、スロット40は、サイプ30よりも広い幅を有する。これによれば、路面上の水をスロット40内で吸収することができ、排水性能の低下を抑制できる。このため、ウエット路面での制動性能の低下を抑制できる。
また、スロット40は、サイプ30よりも浅く、サイプ30と異なる位置に形成されるとともに、ショルダー陸部20S内で終端する。これによれば、全てサイプ30である場合と比べて、陸部(本実施形態ではショルダー陸部20S)の剛性低下を抑制でき、耐偏摩耗性を確実に向上できるとともに、制動性能も確実に向上する。
一般的に、小型トラック・バスなどに装着される空気入りタイヤ1は、乗用車に装着される空気入りタイヤと比べて、高内圧かつ高荷重が負荷されるとともに、タイヤに生じる横力が大きい。このため、ショルダー陸部20Sの剛性が低いと、ショルダー陸部20Sが路面に引きずられやすく、偏摩耗、いわゆる、ショルダー摩耗が顕著に発生しやすい。
そこで、第1実施形態では、サイプ30及びスロット40は、ショルダー陸部20Sに形成される。これによれば、ショルダー陸部20Sの剛性低下を抑制でき、ショルダー陸部20Sの変形を抑制できる。このため、ショルダー摩耗の発生をより確実に抑制できる。
第1実施形態では、スロット40は、サイプ30と平行に形成される。また、第1実施形態では、サイプ30は、タイヤ周方向TCに沿って所定間隔置きに設けられる。さらに、スロット40は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ30間に設けられる。これによれば、タイヤ周方向TCにおける陸部(ショルダー陸部20S)の剛性が不均一になることを抑制できる。このため、陸部内での接地圧差が生じにくく、偏摩耗の発生をより確実に抑制できる。
特に、スロット40は、サイプ30と平行に形成され、かつタイヤ周方向TCに隣接するサイプ30間に設けられることによって、路面上の水をスロット40内で効率的に吸収しやすく、ウエット路面での制動性能を向上できる。
第1実施形態では、サイプ30は、タイヤ周方向TCに沿って所定間隔置きに設けられる。スロット40は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ30間に設けられる。これによれば、タイヤ周方向TCにおける陸部(ショルダー陸部20S)の剛性が不均一になることを抑制できるため、偏摩耗の発生をより確実に抑制できる。
第1実施形態では、スロット40の幅W40は、サイプ30の幅W30に対して250〜350%であることが好ましい。なお、スロット40の幅W40がサイプ30の幅W30に対して250%よりも小さいと、路面上の水をスロット40内が吸収されにくく、排水性能の低下を抑制しにくくなる。一方、スロット40の幅W40がサイプ30の幅W30に対して350%よりも大きいと、陸部の剛性低下を抑制しにくく、耐偏摩耗性を向上させにくくなる。
第1実施形態では、スロット40の深さD40は、サイプ30の深さD30に対して70〜80%であることが好ましい。スロット40の深さD40がサイプ30の深さD30に対して70%よりも小さいと、路面上の水をスロット40内が吸収されにくく、排水性能の低下を抑制しにくくなる。一方、スロット40の深さD40がサイプ30の深さD30に対して80%よりも大きいと、陸部の剛性低下を抑制しにくく、耐偏摩耗性を向上させにくくなる。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態に係る空気入りタイヤ100の構成について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)トレッドパターンの構成、(2)サイプ及びスロットの詳細構成、(3)比較評価、(4)作用・効果について説明する。なお、上述した第1実施形態に係る空気入りタイヤ1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
ここで、第1実施形態では、センター陸部20Cに溝が形成されていない。また、第1実施形態では、サイプ30及びスロット40は、トレッド幅方向TWに沿って延在する。これに対して、第2実施形態では、センター陸部20Cに溝が形成されている。また、第2実施形態では、サイプ30及びスロット40は、トレッド幅方向TWに沿っていない。
(1)トレッドパターンの概略構成
まず、第2実施形態に係る空気入りタイヤ100のトレッドパターンの構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ100のトレッドパターンを示す展開図である。
図5に示すように、空気入りタイヤ100は、タイヤ周方向TCに沿って延びる主溝10によって形成されるセンター陸部20C及びショルダー陸部20Sを備える。
センター陸部20Cには、トレッド踏面視においてセンター陸部20Cの内側に凹む切欠部111と、センター陸部20C内で屈曲する屈曲サイプ112とが複数形成される。切欠部111は、内側切欠部111Aと、外側切欠部111Bとを含む。
内側切欠部111Aは、トレッド踏面視において矩形状に形成される。一方、外側切欠部111Bは、トレッド踏面視において略三角状に形成される。内側切欠部111Aと外側切欠部111Bとは、タイヤ周方向TCに対してずれた位置に設けられる。
屈曲サイプ112は、周方向サイプ112Aと、傾斜サイプ112Bとを含む。周方向サイプ112Aは、タイヤ周方向TCに沿って延在する。周方向サイプ112Aの一端は、センター陸部20C内で終端し、周方向サイプ112Aの他端は、傾斜サイプ112Bと連なる。一方、傾斜サイプ112Bは、タイヤ赤道線CLに対して傾斜する。傾斜サイプ112Bの一端は、周方向サイプ112Aに連なり、傾斜サイプ112Bの他端は、切欠部111と連なる。
なお、タイヤ赤道線CLの一側に位置するセンター陸部20Cについては、タイヤ赤道線CLの他側に位置するセンター陸部20Cとタイヤ赤道線CL上の任意の点(不図示)に対して点対称に設けられる。
ショルダー陸部20Sには、ラグ溝120と、サイプ130と、スロット140とが形成される。ラグ溝120は、トレッド幅方向TWに沿って延在する。なお、タイヤ赤道線CLの一側に位置するショルダー陸部20Sについても、タイヤ赤道線CLの他側に位置するショルダー陸部20Sとタイヤ赤道線CL上の任意の点(不図示)に対して点対称に設けられる。
(2)サイプ及びスロットの詳細構成
次に、上述したサイプ130及びスロット140の詳細構成について、図5を参照しながら説明する。なお、サイプ130及びスロット140のそれぞれの幅や深さについては、上述した第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
図5に示すように、サイプ130は、幅方向サイプ131と、傾斜サイプ132とを含む。幅方向サイプ131は、トレッド幅方向TWに沿って延在する。幅方向サイプ131の一端は、ショルダー陸部20S内で終端し、幅方向サイプ131の他端は、ラグ溝120と連なる。一方、傾斜サイプ132は、タイヤ赤道線CLに対して傾斜する。傾斜サイプ132の一端は、幅方向サイプ131と連なり、傾斜サイプ132の他端は、ショルダー陸部20S内で終端する。
スロット140は、サイプ130よりもトレッド幅方向TW内側に設けられる。スロット140は、周方向スロット141と、傾斜スロット142とを含む。周方向スロット141は、タイヤ周方向TCに沿って延在するとともに、タイヤ周方向TCに沿って所定間隔置き(断続的)に設けられる。周方向スロット141は、タイヤ周方向TCに隣接するサイプ130間に設けられる。周方向スロット141の両端は、ショルダー陸部20S内で終端する。
一方、傾斜スロット142は、タイヤ赤道線CLに対して傾斜する。傾斜スロット142の両端は、ショルダー陸部20S内で終端する。また、傾斜スロット142は、傾斜サイプ132の延長線上に設けられる。さらに、傾斜スロット142は、周方向スロット141よりもトレッド幅方向TW内側に設けられる。
(3)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例2及び実施例2に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3.1)各空気入りタイヤの構成、(3.2)評価結果について、表2を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
Figure 2011201337
(3.1)各空気入りタイヤの構成
各空気入りタイヤに関するデータ(タイヤサイズ等)は、第1実施形態の比較評価で使用したタイヤと同様である。
比較例2に係る空気入りタイヤ600は、タイヤ周方向TCに沿ってジグザグ状に延びる複数の主溝610によって形成されるセンター陸部20C及びショルダー陸部20Sを備える。センター陸部20Cには、トレッド踏面視においてF字状のサイプ620が形成されている。ショルダー陸部20Sには、タイヤ周方向TCに連続した周方向サイプ630Aと、タイヤ赤道線CLに対して傾斜する傾斜サイプ630Bとが形成されている。
一方、実施例2に係る空気入りタイヤ100は、上述した第2実施形態で説明したものである(図5参照)。なお、各空気入りタイヤのその他の構成については、表2に示す通りである。
(3.2)評価結果
(3.2.1)ウエット路面での制動性能
第1実施形態の比較評価で説明した試験方法と同様に、比較例2に係る空気入りタイヤ600が装着された車両の制動距離を‘100’として、実施例2に係る空気入りタイヤ100が装着された車両の制動距離の比較値で示す。なお、制動距離(比較値)が大きいほど、制動性能に優れている。
表2に示すように、実施例2に係る空気入りタイヤ100が装着された車両は、比較例2に係る空気入りタイヤ600が装着された車両と比べ、ウエット路面での制動性能に優れていることが判った。つまり、実施例2に係る空気入りタイヤ100によれば、ウエット路面での制動性能に優れていることに伴い、排水性能の低下を抑制できることが判明した。
(3.2.2)偏摩耗試験
第1実施形態の比較評価で説明した試験方法と同様に、各空気入りタイヤにおける各主溝の摩耗量を算出した。なお、指数が大きいほど、耐偏摩耗性に優れている。
この結果、表2に示すように、実施例2に係る空気入りタイヤ100は、比較例1に係る空気入りタイヤ600と比べて、ショルダー摩耗が発生しにくく、耐偏摩耗性が向上することが判った。
(4)作用・効果
以上説明した第2実施形態では、第1実施形態で説明した空気入りタイヤ1と異なる構成であっても、第1実施形態で説明した作用・効果と同様に、排水性能の低下を抑制しつつ、制動性能及び耐偏摩耗性を確実に向上できる。
第2実施形態では、スロット140は、タイヤ周方向TCに沿って延在するとともに、タイヤ周方向TCに沿って所定間隔置きに設けられる。サイプ130は、タイヤ周方向TCに隣接するスロット140間に設けられる。つまり、サイプ130とスロット140とがタイヤ周方向TCにおいてずれた位置に設けられる。これによれば、タイヤ周方向TCにおけるショルダー陸部20Sの剛性低下を効率的に抑制でき、偏摩耗の発生をより確実に抑制できる。
第2実施形態では、スロット140は、サイプ130よりもトレッド幅方向TW内側に位置する。つまり、スロット140は、サイプ130よりも路面に接地しやすい位置に設けられる。これによれば、路面上の水をスロット40内で確実に吸収することができ、排水性能の低下を確実に抑制できる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、タイヤとして、空気や窒素ガスなどが充填される空気入りタイヤ1であってもよく、空気や窒素ガスなどが充填されないソリッドタイヤでもあってもよい。また、空気入りタイヤ1は、必ずしも小型トラック・バスなどの車両に装着されるものに限らず、乗用車などのその他の車両に装着されるものであってもよい。
また、空気入りタイヤ1,100のトレッドパターンは、実施形態で説明したものに限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定できることは勿論である。
例えば、陸部は、必ずしも複数の主溝10によってリブ状に形成される必要はなく、例えば、主溝10及びラグ溝によってブロック状に形成されていてもよい。
また、サイプ30及びスロット40は、必ずしもショルダー陸部20Sに形成される必要はなく、センター陸部20Cに形成されていてもよい。
さらに、スロット40の両端は、必ずしもショルダー陸部20S内で終端する必要はなく、スロット40の少なくとも一端(トレッド幅方向内側端)がショルダー陸部20S内で終端していればよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1,100…空気入りタイヤ、10…主溝、20C…センター陸部、20S…ショルダー陸部、30…サイプ、40…スロット、111…切欠部、111A…内側切欠部、111B…外側切欠部、112…屈曲サイプ、112A…周方向サイプ、112B…傾斜サイプ、120…ラグ溝、130…サイプ、131…幅方向サイプ、132…傾斜サイプ、140…スロット、141…周方向スロット、142…傾斜スロット

Claims (6)

  1. 複数の溝によって形成される陸部に、タイヤ径方向内側に凹むサイプが形成されたタイヤであって、
    前記サイプが形成された前記陸部には、前記サイプよりも広い幅を有し、かつ前記サイプよりも浅いスロットが形成され、
    前記スロットは、前記サイプと異なる位置に形成されるとともに、前記陸部内で終端するタイヤ。
  2. 前記複数の溝は、タイヤ周方向に沿って延び、
    前記陸部は、最もトレッド幅方向外側においてタイヤ周方向に連続するリブ状のショルダー陸部を含み、
    前記サイプ及び前記スロットは、前記ショルダー陸部に形成される請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記サイプは、トレッド幅方向に沿って延在し、
    前記スロットは、前記サイプと平行に形成される請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 前記サイプは、タイヤ周方向に沿って所定間隔置きに設けられ、
    前記スロットは、タイヤ周方向に隣接する前記サイプ間に設けられる請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記スロットは、タイヤ周方向に沿って延在するとともに、タイヤ周方向に沿って所定間隔置きに設けられ、
    前記サイプは、タイヤ周方向に隣接する前記スロット間に設けられる請求項1または2に記載のタイヤ。
  6. 前記スロットは、前記サイプよりもトレッド幅方向内側に位置する請求項5に記載のタイヤ。
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