JP2011199944A - 回転電機の永久磁石埋設型回転子及び回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁束短絡を抑制しつつ減磁耐量を向上できる永久磁石埋設型回転子を提供する。
【解決手段】永久磁石収容部19A,19Bには永久磁石17A,17Bが収容されている。空隙20A,20Bを形成する磁極側形成面201A,201Bには凸部22A,22Bが磁極側形成面201A,201Bから反磁極側形成面202A,202Bに向けて突設されている。空隙20A,20Bを形成する反磁極側形成面202A,202Bには凸部23A,23Bが反磁極側形成面202A,202Bから磁極側形成面201A,201Bに向けて突設されている。
【選択図】図2
【解決手段】永久磁石収容部19A,19Bには永久磁石17A,17Bが収容されている。空隙20A,20Bを形成する磁極側形成面201A,201Bには凸部22A,22Bが磁極側形成面201A,201Bから反磁極側形成面202A,202Bに向けて突設されている。空隙20A,20Bを形成する反磁極側形成面202A,202Bには凸部23A,23Bが反磁極側形成面202A,202Bから磁極側形成面201A,201Bに向けて突設されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、回転電機の永久磁石埋設型回転子及び回転電機に関する。
回転子のロータコアに埋設された複数の永久磁石によって複数の磁極を構成する永久磁石埋設型回転子では、隣り合う磁極が互いに異なっている。そのため、隣り合う磁極を構成する隣り合う永久磁石の磁石端部間で磁束の短絡が生じやすい。
特許文献1に開示のロータ(回転子)では、永久磁石の磁石端部に接すると共に、ロータコアの外周面に近接する位置まで延びる磁気的空隙がロータコアに設けられている。磁気的空隙は、隣り合う永久磁石の磁石端部間での磁束の短絡を抑制して短絡磁束を低減する。
回転電機が高負荷状態(ステータコイルへ供給される電流量が大きい状態)では磁石端部周辺のロータコアの部位が磁気飽和状態になり、磁石端部におけるパーミアンス係数が低下する。そのため、磁石端部の減磁耐量が低下する。特許文献1に開示の磁気的空隙は、永久磁石の磁石端部の減磁耐量を更に低下させる。
本発明は、磁束短絡を抑制しつつ減磁耐量を向上できる永久磁石埋設型回転子を提供することを目的とする。
請求項1乃至請求項5の発明は、ロータコアに形成された収容孔に永久磁石が収容されている回転電機の永久磁石埋設型回転子を対象とし、請求項1の発明では、前記収容孔は、少なくとも、前記永久磁石が収容可能な永久磁石収容部及び前記永久磁石収容部のq軸側の空隙からなり、前記空隙の形成面は、少なくとも、前記永久磁石の磁極面と向き合う前記収容孔の磁極側対向面に連なる磁極側形成面と、前記永久磁石の反磁極面と向き合う前記収容孔の反磁極側対向面に連なる反磁極側形成面とから構成されており、前記空隙は、前記磁極側形成面において凸形状となる形状に形成されている。
磁極面からの磁束の一部は、凸形状に形成された磁極側形成面と交差する経路を通る。そのため、磁石端部におけるパーミアンス係数の低下が抑制され、磁石端部における減磁耐量が向上する。
好適な例では、前記空隙は、前記反磁極側形成面において凸形状となる形状に形成されている。
凸形状に形成された反磁極側形成面は、磁極面からの磁束が磁極側形成面と交差する経路を通り易くなることに寄与する。
凸形状に形成された反磁極側形成面は、磁極面からの磁束が磁極側形成面と交差する経路を通り易くなることに寄与する。
好適な例では、前記空隙の前記磁極側形成面は、前記永久磁石のq軸側の磁石端面から離れた位置で前記反磁極側形成面に向けて突出する凸部となる形状に形成されており、前記凸部の根元の幅は、前記ロータコアの外周面から前記空隙の形成面に至る最短距離よりも小さい。
好適な例では、前記回転子の回転軸線を中心として前記ロータコアの外周面に最も近く前記空隙の形成面に接する仮想円と、前記磁極側対向面と同一面の仮想平面との交点に関し、前記凸部の根元は、前記磁石端面と前記交点との間にある。
ここにおける交点とは、ロータコアの断面(回転軸線と直交する平面)における交点である。
請求項5の発明は、ロータコアに形成された収容孔に永久磁石が収容されている永久磁石埋設型回転子を備えた回転電機において、前記永久磁石埋設型回転子が請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転子である。
請求項5の発明は、ロータコアに形成された収容孔に永久磁石が収容されている永久磁石埋設型回転子を備えた回転電機において、前記永久磁石埋設型回転子が請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転子である。
本発明の永久磁石埋設型回転子は、磁束短絡を抑制しつつ減磁耐量を向上できるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、永久磁石埋設型回転電機Mを構成する固定子11は、環状のステータコア12と、ステータコア12の内周に複数配列されたティース121間のスロット122に施されたコイル13とからなる。スロット122は、環状の固定子11の周方向に等ピッチで配列されている。
図1(a)に示すように、永久磁石埋設型回転電機Mを構成する固定子11は、環状のステータコア12と、ステータコア12の内周に複数配列されたティース121間のスロット122に施されたコイル13とからなる。スロット122は、環状の固定子11の周方向に等ピッチで配列されている。
図1(b)に示すように、ステータコア12は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板14を積層して構成されている。
図1(a)に示すように、永久磁石埋設型回転電機Mを構成する回転子15は、ロータコア16と、ロータコア16内に埋設された平板形状の複数対(本実施形態では8対)の永久磁石17A,17Bとからなる。対となるように隣り合う永久磁石17A,17Bは、全て同形同大である。複数対の永久磁石17A,17Bは、対単位で回転子15の回転軸線Cを中心とした回転対称に配置されている。
図1(a)に示すように、永久磁石埋設型回転電機Mを構成する回転子15は、ロータコア16と、ロータコア16内に埋設された平板形状の複数対(本実施形態では8対)の永久磁石17A,17Bとからなる。対となるように隣り合う永久磁石17A,17Bは、全て同形同大である。複数対の永久磁石17A,17Bは、対単位で回転子15の回転軸線Cを中心とした回転対称に配置されている。
図1(b)に示すように、ロータコア16は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板18を積層して構成されている。ロータコア16の中心部には軸孔161が貫設されている。軸孔161には出力軸(図示略)が通されて固定される。
図2(a)に示すように、対の永久磁石17A,17Bは、回転軸線C〔図1(b)参照〕と平行な方向にロータコア16に貫設された永久磁石収容部19A,19Bに嵌入されている。ロータコア16の外周面162側における永久磁石17Aの面170Aと永久磁石17Bの面170Bとは、同じ磁極の磁極面170A,170Bである。つまり、対の永久磁石17A,17Bが1つの磁極を構成しており、複数対の永久磁石17A,17Bは、対単位で周方向に交互に異なる磁極となるようにロータコア16内に磁極として埋設されている。
永久磁石17Aにおける外周面162に近い方の端面171Aは、対の永久磁石17A,17Bの一方の磁石端面171Aである。永久磁石17Bにおける外周面162に近い方の端面171Bは、対の永久磁石17A,17Bの他方の磁石端面171Bである。磁極面170Aにおける外周面162に近い方の端部172Aは、対の永久磁石17A,17Bの一方の磁極端部172Aである。磁極面170Bにおける外周面162に近い方の端部172Bは、対の永久磁石17A,17Bの他方の磁極端部172Bである。
永久磁石収容部19Aにおける外周面162に近い方の端には空隙20Aが設けられており、永久磁石収容部19Bにおける外周面162に近い方の端には空隙20Bが設けられている。永久磁石収容部19A,19Bに永久磁石17A,17Bが収容された状態では、永久磁石17A,17Bの両端側に磁束短絡防止用の空隙20A,20Bが残される。永久磁石17Aを収容可能な永久磁石収容部19Aと、永久磁石17Aの磁極端部172A側の空隙20Aとは、ロータコア16に形成された収容孔を構成する。永久磁石17Bを収容可能な永久磁石収容部19Bと、永久磁石17Bの磁極端部172B側の空隙20Bとは、ロータコア16に形成された収容孔を構成する。
図1(a)に示すd軸は、磁極がつくる磁束の方向(同磁極の永久磁石間の中心軸)を表し、q軸は、d軸と電気的、磁気的に直交する軸(異磁極の永久磁石間の軸)を表す。永久磁石17Aを収容する収容孔は、永久磁石収容部19A及び永久磁石収容部19Aのq軸側の空隙20Aからなる。永久磁石17Bを収容する収容孔は、永久磁石収容部19B及び永久磁石収容部19Bのq軸側の空隙20Bからなる。空隙20A,20Bは、フラックスバリア(磁束障壁)として磁石磁束を効果的にトルクに作用するものである。
図2(a)に示すように、一磁極当たりの永久磁石の個数は2個であり、磁極端部172A,172Bは、永久磁石17A,17Bのq軸側の磁極端部である。
永久磁石収容部19Aの形成面は、少なくとも、永久磁石17Aの磁極面170Aと向き合う磁極側対向面191Aと、永久磁石17Aの反磁極面173Aと向き合う反磁極側対向面192Aとから構成されている。永久磁石収容部19Bの形成面は、少なくとも、永久磁石17Bの磁極面170Bと向き合う磁極側対向面191Bと、永久磁石17Bの反磁極面173Bと向き合う反磁極側対向面192Bとから構成されている。
永久磁石収容部19Aの形成面は、少なくとも、永久磁石17Aの磁極面170Aと向き合う磁極側対向面191Aと、永久磁石17Aの反磁極面173Aと向き合う反磁極側対向面192Aとから構成されている。永久磁石収容部19Bの形成面は、少なくとも、永久磁石17Bの磁極面170Bと向き合う磁極側対向面191Bと、永久磁石17Bの反磁極面173Bと向き合う反磁極側対向面192Bとから構成されている。
空隙20Aの形成面は、少なくとも、磁極側対向面191Aに連なる磁極側形成面201Aと、反磁極側対向面192Aに連なる反磁極側形成面202Aとから構成されている。空隙20Bの形成面は、少なくとも、磁極側対向面191Bに連なる磁極側形成面201Bと、反磁極側対向面192Bに連なる反磁極側形成面202Bとから構成されている。
磁極側形成面201Aには凸部22Aが回転軸線C〔図1(b)参照〕と平行な方向へロータコア16を貫通するように設けられている。凸部22Aは、磁極側形成面201Aから反磁極側形成面202Aに向けて突設されている。凸部22Aは、空隙20A側(永久磁石17Aのq軸側)の磁石端面171Aから離れた位置に設けられている。つまり、空隙20Aは、磁極側形成面201Aにおいて凸形状となる形状に形成されている。
反磁極側形成面202Aには凸部23Aが回転軸線Cと平行な方向へロータコア16を貫通するように設けられている。凸部23Aは、反磁極側形成面202Aから磁極側形成面201Aに向けて突設されている。凸部23Aは、空隙20A側の磁石端面171Aから離れた位置に設けられている。つまり、空隙20Aは、反磁極側形成面202Aにおいて凸形状となる形状に形成されている。
図2(b)に示すように、凸部22Aの断面形状(回転子15の回転軸線C〔図1(a),(b)参照〕と直交する仮想平面上での形状)は、矩形である。凸部23Aの断面形状(回転子15の回転軸線Cと直交する仮想平面上での形状)は、矩形である。
凸部22Aの幅W1と凸部23Aの幅W2とは、同一であり、凸部22Aの先端面221と凸部23Aの先端面231とは、対向している。
鎖線曲線の仮想円Eは、回転子15の回転軸線Cが中心である。仮想円Eは、点Pで空隙20Aの形成面に接する。つまり、仮想円Eは、回転軸線Cを中心としてロータコア16の外周面162に最も近く空隙20Aの形成面に接する。幅W1は、外周面162から空隙20Aの形成面に至る最短距離(以下においてはブリッジ幅Brと記す)よりも小さい。鎖線直線の仮想平面Lは、磁極側対向面191Aと同一面である。凸部22Aは、仮想平面Lと仮想円Eとの交点Q〔ロータコア16の断面(回転軸線Cと直交する平面)における交点〕と磁石端面171Aとの間にある。
鎖線曲線の仮想円Eは、回転子15の回転軸線Cが中心である。仮想円Eは、点Pで空隙20Aの形成面に接する。つまり、仮想円Eは、回転軸線Cを中心としてロータコア16の外周面162に最も近く空隙20Aの形成面に接する。幅W1は、外周面162から空隙20Aの形成面に至る最短距離(以下においてはブリッジ幅Brと記す)よりも小さい。鎖線直線の仮想平面Lは、磁極側対向面191Aと同一面である。凸部22Aは、仮想平面Lと仮想円Eとの交点Q〔ロータコア16の断面(回転軸線Cと直交する平面)における交点〕と磁石端面171Aとの間にある。
図2(a)に示すように、空隙20B側にも凸部22A及び凸部23Aと同様の凸部22B及び凸部23Bが形成されている。
コイル13への通電によって回転子15が図1(a)に矢印Rで示す方向に回転するとする。固定子11に生じる回転磁界による磁束及び永久磁石17Aの磁極面170Aの中央部からの磁束が永久磁石17Aの磁極端部172Aとロータコア16の外周面162との間に集中する。コイル13への通電量が大きくなって空隙20Aとロータコア16の外周面162との間で磁気飽和状態になったとする。このような場合にも、永久磁石17Aの磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位から出る磁束の一部が凸部22Aへ流れる。凸部22Aへ流れた磁束の一部は、永久磁石17Aの磁石端面171Aへ向かう。つまり、凸部22Aは、永久磁石17Aの磁石端部(磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位)におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Aの磁石端部における減磁耐量が向上する。
コイル13への通電によって回転子15が図1(a)に矢印Rで示す方向に回転するとする。固定子11に生じる回転磁界による磁束及び永久磁石17Aの磁極面170Aの中央部からの磁束が永久磁石17Aの磁極端部172Aとロータコア16の外周面162との間に集中する。コイル13への通電量が大きくなって空隙20Aとロータコア16の外周面162との間で磁気飽和状態になったとする。このような場合にも、永久磁石17Aの磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位から出る磁束の一部が凸部22Aへ流れる。凸部22Aへ流れた磁束の一部は、永久磁石17Aの磁石端面171Aへ向かう。つまり、凸部22Aは、永久磁石17Aの磁石端部(磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位)におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Aの磁石端部における減磁耐量が向上する。
凸部22Aへ流れた磁束の一部は、凸部23Aへ向かう。凸部23Aは、永久磁石17Aの磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位から出る磁束を凸部22Aへ流れ易くする。つまり、凸部23Aは、永久磁石17Aの磁石端部(磁極面170Aにおける磁極端部172A付近の部位)におけるパーミアンス係数の低下の抑制に寄与する。つまり、凸部23Aは、永久磁石17Aの磁石端部における減磁耐量の向上に寄与する。
コイル13への通電によって回転子15が図1(a)に矢印Rで示す方向とは逆方向に回転するとする。この場合には、固定子11に生じる回転磁界による磁束及び永久磁石17Bの磁極面170Bの中央部からの磁束が永久磁石17Bの磁極端部172Bとロータコア16の外周面162との間に集中する。コイル13への通電量が大きくなって磁極端部172Bとロータコア16の外周面162との間で磁気飽和状態になった場合にも、永久磁石17Bの磁極面170Bにおける磁極端部172B付近の部位から出る磁束の一部が凸部22Bへ流れる。凸部22Bへ流れた磁束の一部は、永久磁石17Bの磁石端面171Bへ向かう。つまり、凸部22Bは、永久磁石17Bの磁石端部(磁極面170Bにおける磁極端部172B付近の部位)におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Bの磁石端部における減磁耐量が向上する。
凸部22Bへ流れた磁束の一部は、凸部23Bへ向かう。凸部23Bは、永久磁石17Bの磁極面170Bにおける磁極端部172B付近の部位から出る磁束を凸部22Bへ流れ易くする。つまり、凸部23Bは、永久磁石17Bの磁石端部(磁極面170Bにおける磁極端部172B付近の部位)におけるパーミアンス係数の低下の抑制に寄与する。つまり、凸部23Bは、永久磁石17Bの磁石端部における減磁耐量の向上に寄与する。
本実施形態では以下の効果が得られる。
(1)磁石端面171Aから離れた位置で空隙20Aの磁極側形成面201Aから反磁極側形成面202Aに向けて突設した凸部22Aは、永久磁石17Aの磁石端部におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Aの空隙20A側の磁石端部における減磁耐量が向上する。
(1)磁石端面171Aから離れた位置で空隙20Aの磁極側形成面201Aから反磁極側形成面202Aに向けて突設した凸部22Aは、永久磁石17Aの磁石端部におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Aの空隙20A側の磁石端部における減磁耐量が向上する。
同様に、磁石端面171Bから離れた位置で空隙20Bの磁極側形成面201Bから反磁極側形成面202Bに向けて突設した凸部22Bは、永久磁石17Bの磁石端部におけるパーミアンス係数の低下を抑制する。その結果、永久磁石17Bの空隙20B側の磁石端部における減磁耐量が向上する。
(2)磁石端面171Aから離れた位置で空隙20Aの反磁極側形成面202Aから磁極側形成面201Aに向けて突設した凸部23Aは、永久磁石17Aの磁石端部におけるパーミアンス係数の低下の抑制に寄与する。その結果、凸部23Aは、永久磁石17Aの磁石端部における減磁耐量の向上に寄与する。
同様に、磁石端面171Bから離れた位置で空隙20Bの反磁極側形成面202Bから磁極側形成面201Bに向けて突設した凸部23Bは、永久磁石17Bの磁石端部におけるパーミアンス係数の低下の抑制に寄与する。その結果、凸部23Bは、永久磁石17Bの磁石端部における減磁耐量の向上に寄与する。
(3)空隙20A,20Bのいずれの側にも凸部22A,22B及び凸部23A,23Bを設ける構成は、回転子15の回転方向側の空隙に近い磁石端部における減磁耐量を向上する。従って、空隙20A,20Bのいずれの側にも凸部22A,22B及び凸部23A,23Bを設ける構成は、回転子15を両方に回転して使用する場合に好適である。
(4)平板形状の永久磁石17A,17Bの厚みを増せば減磁耐量を向上することもできるが、減磁耐量の向上をもたらす凸部22A,22B及び凸部23A,23Bを設ける構成は、平板形状の永久磁石17A,17Bの厚みの低減化に寄与する。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○図3に示すように、磁極側形成面201A,201B側から反磁極側形成面202A,202B側に向かうにつれて凸部22A,22Bが磁石端面171A,171Bに近づいてゆくようにしてもよい。又、反磁極側形成面202A,202B側から磁極側形成面201A,201B側に向かうにつれて凸部23A,23Bが磁石端面171A,171Bに近づいてゆくようにしてもよい。
○図3に示すように、磁極側形成面201A,201B側から反磁極側形成面202A,202B側に向かうにつれて凸部22A,22Bが磁石端面171A,171Bに近づいてゆくようにしてもよい。又、反磁極側形成面202A,202B側から磁極側形成面201A,201B側に向かうにつれて凸部23A,23Bが磁石端面171A,171Bに近づいてゆくようにしてもよい。
○図4に示すように、磁極側形成面201A,201B側から反磁極側形成面202A,202B側に向かうにつれて凸部22A,22Bが磁石端面171A,171Bから遠ざかるようにしてもよい。又、反磁極側形成面202A,202B側から磁極側形成面201A,201B側に向かうにつれて凸部23A,23Bが磁石端面171A,171Bから遠ざかるようにしてもよい。
○図5に示すように、凸部は設けないで凸部22A,22Bのみを設けるようにしてもよい。
○図6に示すように、永久磁石位置決め用の小さな突起24を反磁極側形成面202Aに設けてもよい。
○図6に示すように、永久磁石位置決め用の小さな突起24を反磁極側形成面202Aに設けてもよい。
○第1の実施形態において、凸部22A,22Bの幅W1と凸部23A,23Bの幅W2とを異ならせてもよい。
○凸部22A,22Bの先端面221の幅が凸部22A,22Bの根元の幅よりも小さくなるようにしてもよい。又、凸部23A,23Bの先端面231の幅が凸部23A,23Bの根元の幅よりも小さくなるようにしてもよい。
○凸部22A,22Bの先端面221の幅が凸部22A,22Bの根元の幅よりも小さくなるようにしてもよい。又、凸部23A,23Bの先端面231の幅が凸部23A,23Bの根元の幅よりも小さくなるようにしてもよい。
○回転子15が一方向にのみ回転される場合には、回転子15の回転方向側の空隙側にのみ凸部を設けてもよい。
○回転子15が一方向にのみ回転される場合には、回転子15の回転方向側の空隙側にのみ凸部及び凸部を設けてもよい。
○回転子15が一方向にのみ回転される場合には、回転子15の回転方向側の空隙側にのみ凸部及び凸部を設けてもよい。
○同じ磁極面を有する永久磁石の組み合わせは、1個であってもよいし、3個以上で一組であってもよい。
○単一の平板形状の永久磁石によって磁極を構成するようにした回転子に本発明を適用してもよい。この場合にも、(1)〜(4)項と同様の効果が得られる。
○単一の平板形状の永久磁石によって磁極を構成するようにした回転子に本発明を適用してもよい。この場合にも、(1)〜(4)項と同様の効果が得られる。
15…回転子。16…ロータコア。17A,17B…対の永久磁石。170A,170B…磁極面。171A,171B…磁石端面。172A,172B…磁極端部。19A,19B…収容孔を構成する永久磁石収容部。191A,191B…磁極側対向面。192A,192B…反磁極側対向面。20A,20B…収容孔を構成する空隙。201A,201B…磁極側形成面。202A,202B…反磁極側形成面。22A,22B…凸部。23A,23B…凸部。M…永久磁石埋設型回転電機。
Claims (5)
- ロータコアに形成された収容孔に永久磁石が収容されている回転電機の永久磁石埋設型回転子において、
前記収容孔は、少なくとも、前記永久磁石が収容可能な永久磁石収容部及び前記永久磁石収容部のq軸側の空隙からなり、
前記空隙の形成面は、少なくとも、前記永久磁石の磁極面と向き合う前記収容孔の磁極側対向面に連なる磁極側形成面と、前記永久磁石の反磁極面と向き合う前記収容孔の反磁極側対向面に連なる反磁極側形成面とから構成されており、
前記空隙は、前記磁極側形成面において凸形状となる形状に形成されている回転電機の永久磁石埋設型回転子。 - 前記空隙は、前記反磁極側形成面において凸形状となる形状に形成されている請求項1に記載の回転電機の永久磁石埋設型回転子。
- 前記空隙の前記磁極側形成面は、前記永久磁石のq軸側の磁石端面から離れた位置で前記反磁極側形成面に向けて突出する凸部となる形状に形成されており、前記凸部の根元の幅は、前記ロータコアの外周面から前記空隙の形成面に至る最短距離よりも小さい請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の回転電機の永久磁石埋設型回転子。
- 前記回転子の回転軸線を中心として前記ロータコアの外周面に最も近く前記空隙の形成面に接する仮想円と、前記磁極側対向面と同一面の仮想平面との交点に関し、前記凸部の根元は、前記磁石端面と前記交点との間にある請求項3に記載の回転電機の永久磁石埋設型回転子。
- ロータコアに形成された収容孔に永久磁石が収容されている永久磁石埋設型回転子を備えた回転電機において、
前記永久磁石埋設型回転子は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転子である回転電機。
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