JP2011199055A - 放熱シートおよびこの放熱シートを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】LED等の電子部品で発生した熱を効率良く放熱できる放熱シートおよび電子機器を提供する。
【解決手段】放熱シート5は、無機材料を含有する有機材料からなり、マルテンス硬さが0.01〜0.60N/mm、クリープ率が0.5〜20.0%、弾性率が5.0〜30.0%であり前記有機材料に対して前記無機材料を10〜80wt%の割合で添加したことを特徴とする。照明装置1ではLEDチップ2を実装した基板4と筐体6の間に放熱シート5を介在させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品で発生する熱を放熱する放熱シートおよびこの放熱シートを用いた電子機器に関する。
近年、電子機器の小型化が進み、基板上には、電子部品が高密度に実装されている。このため、電子部品間のすきまが少なくなり、各電子部品で発生した熱の放熱が問題となっている。特に、LEDチップ(発光ダイオード)等の発光素子を用いた照明装置(LEDモジュール)では、発光素子の温度が上昇するに従い、光出力の低下とともに寿命にも影響を与える。このため、LEDチップやEL素子等の固体発光素子を光源とする照明装置では、寿命、発光効率を改善するために、発生した熱を効率良く放熱して発光素子の温度上昇を抑制する必要がある。
従来の電子機器では、電子部品で発生する熱の放熱性を高めるために、電子部品が実装される基板と放熱部材(例えば、放熱板や筺体)との間、もしくは、電子部品と放熱部材との間に、熱伝導性の高いシリコーンゲルを主成分とした放熱シートを介在させることが提案されている(例えば非特許文献1参照)。
富士分子工業株式会社ホームページ、サーコンシリーズ、[online]、[平成22年3月9日検索]、インターネット< URL:http://www.fujipoly.co.jp/products/sarcon_02_03/xr-j/index.htm>
熱を効率良く放熱部材に伝達するためには、熱伝導率だけでなく、基板表面および放熱部材表面への追従性、つまり密着性が重要である。基板表面および放熱部材表面への放熱シートの密着性が低いと、放熱シートの基板表面および放熱部材表面への接触面積が少なくなり効率良く熱を伝達できない。このため、熱伝導率が高くても、密着性が低いと良好な放熱性を得ることができない。
従来の放熱シートは、硬度(硬さ)については規定されているものの、放熱シートの密着性に関する他のパラメータについては規定されておらず、使用方法によっては、十分な密着性を得ることができず、放熱性が低下するという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、電子部品で発生した熱を効率良く放熱できる放熱シートおよび電子機器を提供することを目的とする。
請求項1記載の放熱シートは、無機材料を含有する有機材料からなり、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内であることを特徴とする。
請求項2記載の放熱シートは、有機材料に対して無機材料を10〜80wt%の割合で添加したことを特徴とする。
請求項3記載の電子機器は、電子部品と;電子部品で生じる熱を放熱する放熱手段と;電子部品と放熱手段との間に介在する請求項1または2記載の放熱シートと;を具備することを特徴とする。
上記した請求項1〜請求項3記載の発明において、用語の定義および技術的意味は、特に指定しない限り以下の通りである。
無機材料は、熱伝導性が良好で放熱性に優れた材料、例えば、アルミナ(Al)、酸化シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO)、カーボン(C)などからなる。
有機材料は、シリコーンゲルまたは(メタ)アクリルゲルからなり、形状を保持できる程度の硬さを有していればよい。
放熱シートのマンテルス硬さは、0.01〜0.60N/mmの範囲内であり、より好ましくは、0.01〜0.30N/mm範囲内である。
放熱シートのクリープ率は、0.5〜20.0%の範囲内であり、より好ましくは、5.0〜20.0%の範囲内である。
放熱シートの弾性率は、5.0〜30.0%の範囲内であり、より好ましくは、5.0〜15.0%の範囲内である。
電子部品は、発熱性の電子部品、例えば、CPU(central processing unit)、LEDチップ等の半導体デバイスである。
放熱手段は、放熱性に優れた材料、例えば、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属からなる。
請求項1記載の放熱シートによれば、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率を、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内としたので、放熱板等の放熱部材(放熱手段)表面に存在する凹凸への追従性が向上し、放熱に有効な接触面積が増大する。このため良好な放熱性を得ることができる。
請求項2記載の放熱シートによれば、請求項1記載の効果に加えて、有機材料に対して無機材料を10〜80wt%の割合で添加したので放熱性がより向上する。
請求項3記載の電子機器によれば、電子部品と;電子部品で生じる熱を放熱する放熱手段と;電子部品と放熱手段との間に介在する請求項1または2記載の放熱シートと;を具備するので、放熱手段の表面に存在する凹凸への追従性が向上し、放熱に有効な接触面積が増大する。このため、電子部品で生じる熱を効率良く放熱手段へ伝達することができる。
第1の実施形態に係る照明装置の一部断面図である。 放熱シートの特性を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に参照する複数の図面において、同一または相当部分には同一符号を付している。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る電子機器について図1および図2を参照して説明する。なお、この第1の実施形態では、電子機器としてLEDチップを発光体とした照明装置1を例に、その構成を説明する。
この第1の実施形態に係る照明装置1は、発光体としてのLEDチップ2と、このLEDチップ2からの発光を所望の方向へ反射するリフレクタ3と、LEDチップ2を実装した基板4と、LEDチップ2で生じる熱を、基板4を介して放熱する放熱シート5と、放熱性の筺体6とを備える。LEDチップ2、リフレクタ3および基板4は、発光部を構成する。
LEDチップ2は、チップ・オン・ボード方式で基板4に複数個実装される。LEDチップの実装個数は任意である。白色光を実現するために、青、緑および赤の各色に発光する3つのLEDチップ2を基板4に実装してもよいし、青色光を発するLEDチップ2を基板4に実装してもよい。
基板4のLEDチップ2が実装されている側(以下、表面側と称する)には、白色のポリカーボネートやASA樹脂等によって形成されたリフレクタ3が配設されている。リフレクタ3の各LEDチップ2の配設位置には、反射面3aが形成されており、LEDチップ2から放射される光を所望の方向に配光制御し、効率的に照射する。リフレクタ3の両端には、ねじ7を挿通係止するための切欠き3bが形成されている。
リフレクタ3の反射面3a内には、蛍光体含有樹脂が充填され、封止部を形成している。蛍光体含有樹脂は、1種類以上の蛍光体を、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂のような透明樹脂に加えて混合・分散させて形成される。なお、青色光を発するLEDチップ2を実装する場合には、上述のようにリフレクタ3の反射面3a内に黄色光等を発する蛍光体を混合した樹脂が充填される。
基板4は、金属製、例えば、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れた材料で形成されている。基板4を絶縁材とする場合には、放熱特性が比較的良好で、耐久性に優れたセラミック材料又は合成樹脂材料を適用できる。合成樹脂材料を用いる場合には、例えば、ガラスエポキシ樹脂等で形成できる。基板4の表面側には、配線が形成されており、LEDチップ2は、この表面上に形成された配線を介して図示しない外部の点灯回路から供給される電力により発光する。
放熱シート5は、LEDチップ2で生じる熱を、基板4を介して効率良く後述の筺体6へ伝達する機能を有する。放熱シート5は、無機フィラーを含有する高分子ゲルシートからなる。フィラーは、熱伝導性が良好で放熱性に優れた材料、例えば、アルミナ(Al)、酸化シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO)、カーボン(C)などからなる。これらフィラーは、粉末状(粒子状)に加工したものを高分子ゲルに含有してもよい。高分子ゲルシートは、シリコーンまたはアクリルからなり、形状を保持できる程度の硬さがあればよい。シリコーンゲルは、アクリルゲルに比べて経時変化が少ないため、放熱シート5の母材としてより好適である。また、高分子ゲルシートへ添加するフィラーの割合は、10〜80wt%であることが好ましい。添加量が少ないと、熱伝導性が低くなり、添加量が多すぎると、放熱シート5の密着性が損なわれる虞がある。
次に、この第1の実施形態に係る放熱シート5の特性(マルテンス硬さ、クリープ率、弾性率)について、図2を参照して説明する。
<マルテンス硬さ>
マルテンス硬さは、ISO14577−1 Metallic materials - Instrumented indentation test for hardness and materials parameters Part1:Test method「金属材料―硬さのためのインデンテーション試験テストと材料パラメータ」で規定されている測定方法で得られる物性値である。そして、この物性値は、荷重と、当該押し込み深さとを用いて計算した。
放熱シート5のマルテンス硬さは、0.01〜0.60N/mmの範囲内であり、より好ましくは、0.01〜0.30N/mmの範囲内である。マルテンス硬さが、0.60N/mmを超えると、放熱シート5が硬くなりすぎて、基板4および筺体6の表面の形状に追従できず、基板4および筺体6の表面に存在する微小な凹凸を埋めることができない。このため、放熱シート5と基板4および放熱シート5と筺体6との間に気泡が生じる。この気泡が断熱材となり、基板4から熱を効率良く筺体6へ伝達できない。また、マルテンス硬さが、0.01N/mm未満であると、放熱シート5が液状もしくはジェル状となり、高分子ゲルシートに含まれる液体成分の乾燥等による経時変化が大きく長期の使用に適さない。
<クリープ率>
クリープ率(押し込みクリープ率とも言う)は、ある一定時間荷重を一定にした場合における深度(くぼみ深さ)の変化率であり、クリープ率をCとすると、以下の(1)式で表される。
C=(h2−h1)/h1*100・・・(1)
(1)式のh1は設定試験荷重に達した時(図2のB点)の深度、h2は設定試験荷重を保持している時(図2のC点)の深度である。
放熱シート5のクリープ率は、0.5〜20.0%の範囲内であり、より好ましくは、5.0〜20.0%の範囲内である。クリープ率が、0.5%未満であると、放熱シート5が変形しにくいため、基板4および筺体6の表面の形状に追従できず、基板4および筺体6の表面に存在する微小な凹凸を埋めることができない。このため、放熱シート5と基板4および放熱シート5と筺体6との間に気泡が生じる。この気泡が断熱材となり、基板4から熱を効率良く筺体6へ伝達できない。また、クリープ率が20.0%を超えると、放熱シート5が変形しやすく、外部から加えられる力により断絶しやすくなる等の問題がある。
<弾性率>
弾性率は、変形のしにくさを表す物性値であり、弾性変化内での、応力とひずみの間の比例定数である。図2では、C点での深度とD点での深度との比率、すなわちC点とD点とを結ぶ線分の傾きで表わされる。
放熱シート5の弾性率は、5.0〜30.0%の範囲内であり、好ましくは、5.0〜15.0%の範囲内である。弾性率が、30%を超えると、放熱シート5が硬くなりすぎて、基板4および筺体6の表面の形状に追従できず、基板4および筺体6の表面に存在する微小な凹凸を埋めることができない。このため、放熱シート5と基板4および放熱シート5と筺体6との間に気泡が生じる。この気泡が断熱材となり、基板4から熱を効率良く筺体6へ伝達できない。また、弾性率が、5%未満であると、放熱シート5が液状もしくはジェル状となり、高分子ゲルシートに含まれる液体成分の乾燥等による経時変化が大きく長期の使用に適さない。
筺体6は、LEDチップ2、リフレクタ3および基板4から構成される発光部を収容する。この筺体6は、発光部を収容するのみならず、LEDチップ2で生ずる熱の放熱を助ける放熱部材(放熱手段)としても機能する。このため、筺体6は、熱伝導率の高い金属材料又は樹脂材料等で形成されている。金属材料としては、例えば、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等がある。また、筺体6が樹脂材料で形成されている場合、アルマイト処理することが好ましい。アルマイト処理することにより、筺体6の放熱効果を高めることが可能となる。
筺体6には、ねじ穴6aがリフレクタ3の切欠き3bに対応する位置に形成されている。発光部は、リフレクタ3の切欠き3bを挿通し、筺体6のねじ穴6aに螺合係止されたねじ7により筺体6へ向かって押し下げられた状態で、リフレクタ3および放熱シート5と一体的に係止される。
次に、上記のように構成された照明装置1の作用について、図1を参照して説明する。
図示しない点灯回路が動作して基板4に電力が供給されるとLEDチップ2が発光する。LEDチップ2から出射された光は、主としてLEDチップ2ごとにリフレクタ3の反射面3aによって配光制御されて前方に照射される。LEDチップ2が発光する際に生じる熱は、基板4裏面の略全面から放熱シート5へ伝わり、この放熱シート5を介して筺体6へと放熱される。
この第1の実施形態では、放熱シート5のマンテルス硬さ、クリープ率および弾性率を、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内とし、より好ましくは、0.01〜0.30N/mm、5.0〜20.0%および5.0〜15.0%の範囲内としているので、追従性に優れ、基板4および筺体6の表面に存在する微小な凹凸を埋めることができる。このため、基板4および筺体6の表面との接触面積が増大し、基板4を介して伝達されるLEDチップ2で生じる熱を効率良く筺体6へ放熱できる。このため、LEDチップ2の温度上昇を抑制して、光出力の低下を防止することができる。
さらに、放熱シート5は、アクリルやシリコーンなどの有機材料に対して、熱伝導性が良好で放熱性に優れたフィラー、例えば、アルミナ(Al)、酸化シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO)、カーボン(C)などを10〜80wt%の割合で添加しているので、これらフィラーを介して熱が伝達されるため放熱性がさらに向上する。
なお、放熱シート5は、図1に示すように上から押し付けて基板4と筺体6とを接合するタイプだけでなく、基板4もしくは筺体6の一方を回転させながら(ひねりながら)接合するタイプにも好適である。
次に、第1の実施形態に係る放熱シート5の具体的実施例およびその評価結果について記載する。なお、実施例1〜3および比較例1〜5のマルテンス硬さ、クリープ率および弾性率は、一般的な硬度測定機を用いて室温で測定した。
マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率の測定条件を以下に示す。
試験モード :負荷―除荷試験
試験力 :1mN
最小試験力 :0.002mN
負荷速度 :3(0.0500mN/sec)
負荷保持時間:10sec
除荷保持時間:0sec
(実施例1)
実施例1では、Al(フィラー)を30wt%添加したアクリルゲルシートを放熱シートとした。実施例1の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.20N/mm、10.0%、9.0%および0.6℃/Wであった。
(実施例2)
実施例2では、Al(フィラー)を40wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。実施例2の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.30N/mm、6.0%、30.0%および0.7℃/Wであった。
(実施例3)
実施例3では、Al(フィラー)を70wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。実施例3の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.05N/mm、13.0%、2.0%および0.3℃/Wであった。
(比較例1)
比較例1では、Al(フィラー)を30wt%添加したアクリルゲルシートを放熱シートとした。比較例1の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.40N/mm、3.0%、50.0%および1.2℃/Wであった。
(比較例2)
比較例2では、Al(フィラー)を40wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。比較例2の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.00N/mm、0.0%、0.0%および0.3℃/Wであった。
(比較例3)
比較例3では、Al(フィラー)を40wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。比較例3の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.70N/mm、1.0%、20.0%および1.5℃/Wであった。
(比較例4)
比較例4では、Al(フィラー)を40wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。比較例4の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.55N/mm、0.3%、30.0%および1.8℃/Wであった。
(比較例5)
比較例5では、Al(フィラー)を40wt%添加したシリコーンゲルシートを放熱シートとした。比較例5の放熱シートのマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗は、それぞれ0.02N/mm、25.0%、5.0%および1.2℃/Wであった。
表1は、実施例1〜3および比較例1〜5のマルテンス硬さ、クリープ率、弾性率および熱抵抗の測定結果を示した表である。
Figure 2011199055
表1から明らかなように、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内である実施例1〜3の試料については、熱抵抗がそれぞれ0.6℃/W、0.7℃/W、0.3℃/W(1℃/W未満)であり、良好な熱伝導性が得られることがわかる。
一方、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内にない比較例1、3〜5の試料については、熱抵抗がそれぞれ1.2℃/W、1.5℃/W、1.8℃/W、1.2℃/W(1℃/W以上)であり、実施例1〜3に比較して熱伝導性が劣ることがわかる。
なお、比較例5の試料は、クリープ率が25%であることから、放熱シートが変形しやすいことから密着性が向上し、熱抵抗が低くなるようにも思われるが、実際には、熱抵抗は高い値となっている。これは、クリープ率が高いと、放熱シートが容易に変形するために、放熱シートの取付時における一時的な荷重の影響で放熱シートが大きく変形し、基板および筺体との間に隙間が生じ、却って密着性が損なわれたことに起因する。
また、比較例2の試料は、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内にないにもかかわらず、熱抵抗が0.3℃/W(1℃/W未満)であり、一見熱伝導性が良好であるように思われる。しかし、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.0N/mm、0.0.%および0.0%であるため、放熱シートが液状もしくはジェル状となり、この放熱シートに含まれる液体成分の乾燥等による経時変化が大きく実用に耐えない。
以上のように、実施例1〜3の放熱シートによれば、熱抵抗を低くできるため、基板を介して伝達されるLEDチップで生じる熱を効率良く筺体へ放熱できる。このため、LEDチップの温度上昇を抑制して、光出力の低下を防止することができる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態では、電子機器として照明装置を例に説明したが、電子機器は照明装置だけに限られない。例えば、CPUとCPUクーラー(放熱手段)との間に放熱シート5を挟み、CPUで生じる熱を、放熱シート5を介してCPUクーラーへ放熱するようにしてもよい。
1…照明装置、2…LEDチップ、3…リフレクタ、4…基板、5…放熱シート、6…筺体(放熱手段)。

Claims (3)

  1. 無機材料を含有する有機材料からなり、マルテンス硬さ、クリープ率および弾性率が、それぞれ0.01〜0.60N/mm、0.5〜20.0%および5.0〜30.0%の範囲内であることを特徴とする放熱シート。
  2. 前記有機材料に対して前記無機材料を10〜80wt%の割合で添加したことを特徴とする請求項1記載の放熱シート。
  3. 電子部品と;
    前記電子部品で生じる熱を放熱する放熱手段と;
    前記電子部品と前記放熱手段との間に介在する請求項1または2記載の放熱シートと;
    を具備することを特徴とする電子機器。
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