以下、本発明の実施形態に係るランプ及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るランプ110及び当該ランプ110を備える照明装置100について、図1(a)及び図1(b)を用いて説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る照明装置の側面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−B線における同実施形態に係る照明装置の断面図である。
図1(a)に示すように、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100は、ランプ110と照明器具120とを備える。
本実施形態におけるランプ110は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具120に保持される。ランプ110は、長尺状のカバー111と、LED112aを有するLEDモジュール112と、カバー111の一方の端部に設けられた受電用口金113と、カバー111の他方の端部に設けられたアース用口金114と、LED112aが発する熱を放熱させるヒートシンク115とを備える。さらに、本実施形態におけるランプ110は、ヒートシンク115と熱的に結合された第1の熱伝導部材116を備える。
一方、照明器具120は、器具本体121と、器具本体121に設けられた第1のソケット122及び第2のソケット123と、器具本体121に設けられた排熱部材124と、弾性部材125を介して排熱部材124に熱的に結合された第2の熱伝導部材126とを備える。
なお、図示しないが、ランプ110又は照明器具120には、LED112aを点灯させるための点灯回路が設けられている。点灯回路は、例えば商用電源からの交流電力を直流電力に変換する回路であり、ダイオードブリッジ回路等によって構成することができる。本実施形態において、点灯回路は、受電用口金113の内部に設けられている。
以下、本実施形態に係る照明装置100におけるランプ110の各構成要素について詳述する。
まず、カバー111について説明する。カバー111は、LEDモジュール112及びヒートシンク115を覆う透光性を有する筐体(外郭部材)である。本実施形態におけるカバー111は、両端部に開口を有する直管状の外挿管であり、透明樹脂からなる樹脂製筐体である。なお、カバー111の外面又は内面に拡散処理を施すことにより、LEDモジュール112からの光を拡散させるように構成してもよい。
また、本実施形態において、カバー111には、ヒートシンク115の一部を挿通させる挿通孔111aが設けられており、ヒートシンク115は挿通孔111aからカバー111外に導出されている。
次に、LEDモジュール112について説明する。LEDモジュール112は、発光素子であるLED112aと、LED112aが設けられた基板112bとを備え、カバー111内に収納される。
本実施形態におけるLED112aは、表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED112aであり、本実施形態において、基板112bには、複数のLED112aが基板112bの長手方向に沿って直線状に配列されている。
LED112aは、例えば、キャビティを有する樹脂製の容器(パッケージ)と、容器のキャビティ内に収容されるLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを備える。
LEDチップとしては、例えば青色光を発光する青色発光LEDチップが用いられる。また、封止部材としては、蛍光体を含む蛍光体含有樹脂を用いることができ、例えばLEDチップが青色発光LEDである場合は、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。これにより、黄色蛍光体粒子は青色発光LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出するので、LED112aからは、励起された黄色光と青色発光LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。
また、基板112bは、LED112aを実装するための実装基板であり、基板112bには、複数のLED112a同士を電気的に接続して各LED112aに直流電力を供給するための配線パターンが形成されている。基板112bは、ランプ110が照明器具120に取り付けられたときに、LED112aが実装された面を下方に向けた状態でカバー111内に配置される。
基板112bは、長尺矩形状の基板であり、アルミナ又は窒化アルミニウムからなるセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板又は可撓性のフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。
基板112bの材料としては、LED112aの放熱性を高めるために、熱伝導率及び熱放射率が高い材料を用いることが好ましく、ガラス基板又はセラミックス基板等の硬脆材と呼ばれる材料で構成された基板を用いることが好ましい。また、LED112aが発する光を透過させて裏面(LED112aが実装された面とは反対側の面)側にも光を照射させるような場合、例えば全方位に配光させるような場合、基板112bは透過率の高い材料で構成することが好ましい。この場合、例えば、透過率が50%以上の窒化アルミニウム基板又は向こう側が透けて見えるような透明基板を用いることができる。
このように構成されるLEDモジュール112は、基板112bが受電用口金113及びアース用口金114内に設けられた保持部(不図示)によって保持されることにより、カバー111内に中空状態で配置される。なお、LED112aは、受電用口金113から所定の電力が供給されることによって点灯(発光)する。
次に、受電用口金113について説明する。受電用口金113は、受電用口金本体113aと一対の受電ピン113bとを有する受電部材であるとともに、受電ピン113bを介して照明器具120の第1のソケット122に取り付けられる取り付け部材である。
受電用口金本体113aは、有底円筒形状に成形されたポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂からなり、カバー111の一方の端部を蓋するように設けられる。
一対の受電ピン113bは、金属材料で構成されており、受電用口金本体113aの底部から外部に向かって突出するように設けられている。各受電ピン113bの一方の端部は、第1のソケット122のコネクタ部と電気的に接続され、各受電ピン113bの他方の端部は、受電用口金本体113a内に設けられた点灯回路の入力部とリード線等によって電気的に接続されている。
次に、アース用口金114について説明する。アース用口金114は、アース用口金本体114aとアースピン114bとを有し、アースピン114bを介して照明器具120の第2のソケット123に取り付けられる取り付け部材である。アース用口金114は、アースピン114bを介して第2のソケット123とアース接続されている。
アース用口金本体114aは、有底円筒形状に成形されたPBT等の合成樹脂からなり、カバー111の他方の端部を蓋するように設けられる。
アースピン114bは、金属材料で構成されており、アース用口金本体114aの底部から外方に向かって突出するように設けられている。アースピン114bの一方の端部は、第2のソケット123のコネクタ部と電気的に接続され、アースピン114bの他方の端部は、リード線等によって基板112b又はヒートシンク115とアース接続されている。
このように、本実施形態に係るランプ110は、受電用口金113のみの片側から給電を受ける片側給電方式である。なお、片側給電方式ではなく、両側から給電を受ける両側給電方式のLEDランプとしてもよい。また、本実施形態のように片側給電方式のLEDランプであっても、アース用口金114を用いずに口金部分を構成しても構わない。この場合、アース用口金114の箇所には、アース用口金114に換えて、照明器具120の第2のソケット123に取り付けられるような構造を有する取り付け専用口金を設ける。例えば、本実施形態におけるアース用口金114をそのまま用いて、アースピン114bをアース接続させないような構成とすることもできる。
次に、ヒートシンク115について説明する。ヒートシンク115は、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、LED112aの熱を他の部材に伝導させる熱伝導部材として機能する。本実施形態において、ヒートシンク115は、第1の放熱部材115a(第1の放熱部)と第2の放熱部材115b(第2の放熱部)とからなる。
第1の放熱部材115aは、カバー111の長手方向(管軸方向)に沿って延設され、基板112bの裏面と面接触するように設けられた長尺状の金属板である。このように第1の放熱部材115aを基板112bに面接触させることにより、基板112bに伝導したLED112aの熱を、第1の放熱部材115aに効率良く伝導させることができる。なお、本実施形態において、第1の放熱部材115aは、LED112aが設けられた領域を覆うように形成されており、基板112bを挟んで全てのLED112aと対向する部分を含むように形成されている。
第2の放熱部材115bは、図1(b)に示すように、カバー111の挿通孔111aに挿通させて、カバー111の長手方向に略垂直な方向に沿って延設された棒状の金属支柱である。第2の放熱部材115bの一方の端部は、カバー111外に位置し、第1の熱伝導部材116に接触している。一方、第2の放熱部材115bの他方の端部は、カバー111内に位置し、第1の放熱部材115aに接触している。このように、第1の放熱部材115a及び第1の熱伝導部材116に対して、第2の放熱部材115bを接触させることにより、熱伝達性を向上させることができる。
さらに、第2の放熱部材115bは、固定部材117及び118によってカバー111に固定されている。固定部材117及び118は、図1(b)に示すように、第2の放熱部材115bを貫通する貫通孔を有し、カバー111を挟むようにして構成される。また、本実施形態において、第2の放熱部材115bは、第1の放熱部材115aの長手方向における中央部、すなわちカバー111の管軸方向の中央部に設けられている。
本実施形態において、第1の放熱部材115a及び第2の放熱部材115bは、熱伝導率が237[W/m・K]であるアルミニウムによって構成されている。なお、第1の放熱部材115a及び第2の放熱部材115bは別体としたが、一体成形により構成しても構わない。
次に、第1の熱伝導部材116について説明する。第1の熱伝導部材116は、第2の放熱部材115bに接触するように設けられている。また、第1の熱伝導部材116は、照明器具120の第2の熱伝導部材126と面接触するように連結されている。第1の熱伝導部材116と第2の熱伝導部材126とは、例えばネジによって連結固定することができる。なお、第1の熱伝導部材116としては、アルミニウム等からなる金属板を用いることができる。
次に、本実施形態に係る照明装置100における照明器具120の各構成要素について詳述する。
まず、器具本体121について説明する。器具本体121は、ランプ110を覆うように構成されており、例えば天井等に固定具を介して固定されている。なお、器具本体121の内面は、ランプ110からの光を所定方向(例えば下方)に反射させる反射面となっている。
次に、第1のソケット122及び第2のソケット123について説明する。第1のソケット122及び第2のソケット123は、受電用口金113及びアース用口金114と左右に対向するようにして器具本体121の側壁内面に設けられる。
第1のソケット122は、ランプ110の受電用口金113が取り付けられてランプ110を保持する保持部材であるとともに、受電用口金113を介してランプ110に電力を供給する給電部材である。なお、第1のソケット122は、AC100Vの商用電源やその他電源回路等と電気的に接続されている。
第2のソケット123は、ランプ110のアース用口金114が取り付けられてランプ110を保持する保持部材であるとともに、アース用口金114を介してランプ110の所定の部材に接続されたアース接続部材である。なお、第2のソケット123のコネクタ部は、アース(接地)電位となっている。
次に、排熱部材124について説明する。排熱部材124は、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ110から伝導された熱を器具本体121外に排熱する。排熱は、排熱部材124から大気等への放熱により行うことができる。排熱部材124は、器具本体121に、すなわちランプ110外においてカバー111と分離して配置されている。また、排熱部材124は、第1のソケット122及び第2のソケット123とは異なる構成要素であり、照明器具120内において第1のソケット122及び第2のソケット123とは異なる位置に設けられている。
次に、弾性部材125について説明する。弾性部材125は、コイル状のスプリングで構成されており、図1(a)に示すように、ランプ110が照明器具120に取り付けられている状態では伸張している。弾性部材125は、金属等の熱伝導部材によって構成されており、その一方側は排熱部材124に接触しており、他方側は第2の熱伝導部材126に接触している。これにより、弾性部材125を介して第2の熱伝導部材126の熱が排熱部材124に伝導する。
次に、第2の熱伝導部材126について説明する。第2の熱伝導部材126は、弾性部材125に固定されている。また、第2の熱伝導部材126は、上述のとおり、ランプ110の第1の熱伝導部材116と面接触するように連結されている。これにより、第1の熱伝導部材116の熱が第2の熱伝導部材126に効率良く伝導させることができる。なお、第2の熱伝導部材216としては、第1の熱伝導部材116と同様の形状のアルミニウム等からなる金属板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100が構成されている。
次に、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100において、ランプ110と照明器具120との取り付け方法について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る照明装置におけるランプと照明器具との取り付け方法を説明するための図である。
図2に示すように、ランプ110の第1の熱伝導部材116と照明器具120の第2の熱伝導部材126とを対向させて、ランプ110を照明器具120に近づける。そして、受電用口金113を第1のソケット122に取り付けるとともに、アース用口金114を第2のソケット123に取り付ける。
その後、弾性部材125を伸ばして第2の熱伝導部材126を下方に降ろして、第2の熱伝導部材126と第1の熱伝導部材116とをネジによって固定する。
これにより、図1(a)に示すように、LEDモジュール112(基板112b)と排熱部材124とを、ヒートシンク115、第1の熱伝導部材116、第2の熱伝導部材126及び弾性部材125を介して熱的に結合させることができる。
以上、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100によれば、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートシンク115の一部が第1の熱伝導部材116及び第2の熱伝導部材126を介して照明器具120の排熱部材124と熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートシンク115、第1の熱伝導部材116、第2の熱伝導部材126、排熱部材124へと順次伝導し、排熱部材124から照明器具120外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ110は、LEDモジュール112の熱を受電用口金113及びアース用口金114以外の熱伝達経路(放熱経路)を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。さらに、放熱経路に受電用口金113がないので、LEDモジュール112の熱が受電用口金113内の点灯回路の回路素子に影響を及ぼすことも防止することができる。
また、本実施形態において、ヒートシンク115の第2の放熱部材115bは、カバー111の長手方向における中央部に設けられている。カバー111内の中央部は、熱が滞留する等により、カバー111の両端部と比較して管内温度が高いので、第2の放熱部材115bを中央部に設けることにより、LED112aで発生する熱をさらに効率良く放熱させることができる。
なお、本実施形態において、ヒートシンク115から排熱部材124までの間の熱伝達経路における各部材のうち大気中に露出する部材は、排熱部材としても機能する。すなわち、大気中に露出する部材は、当該露出部分からLED112aの熱を排熱することができる。例えば、第1の熱伝導部材116、第2の熱伝導部材126及び弾性部材125は、熱伝導部材であるとともに排熱部材としても機能する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るランプ210及び当該ランプ210を備える照明装置200について、図3(a)〜図3(c)を用いて説明する。図3(a)は、本発明の第2の実施形態に係る照明装置の側面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−B線における同実施形態に係る照明装置の断面図であり、図3(c)は、同実施形態に係る照明装置の要部拡大斜視図である。なお、図3(a)〜図3(c)において、図1(a)及び図1(b)に示す構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略又は簡略化する。
図3(a)に示すように、本発明の第2の実施形態に係る照明装置200は、ランプ210と照明器具120とを備える。
本実施形態に係るランプ210が第1の実施形態に係るランプ110と異なる点は、本実施形態に係るランプ210は、ヒートシンク115に換えて、ヒートパイプ215を備えている点である。
ヒートパイプ215は、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、本実施形態では、第1のヒートパイプ215aと第2のヒートパイプ215bとからなる。
第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bは、作動流体が封入された長尺状の細管であり、本実施形態ではL字状に折り曲げられている。L字状の第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bのそれぞれは、カバー111の長手方向に沿って延設された第1の直線部(第1の放熱部)と、カバー111の長手方向に略垂直な方向に沿って延設された第2の直線部(第2の放熱部)とを有する。
第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bにおいて、各第1の直線部は、カバー111内において基板112bの裏面と接触するように設けられている。また、各第2の直線部は、図3(b)に示すように、カバー111の挿通孔111aから導出され、カバー111外において第1の熱伝導部材116に接触している。
また、第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bは、固定部材117及び118によってカバー111に固定されている。
以上、本発明の第2の実施形態に係る照明装置200によれば、第1の実施形態と同様に、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートパイプ215の一部が第1の熱伝導部材116及び第2の熱伝導部材126を介して照明器具120の排熱部材124と熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートパイプ215、第1の熱伝導部材116、第2の熱伝導部材126、排熱部材124へと順次伝導し、排熱部材124から照明器具120外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ210でも、LEDモジュール112の熱を受電用口金113及びアース用口金114以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。さらに、本実施形態では、ヒートパイプ215を用いて放熱しているので、第1の実施形態と比べて、LED112aで発生する熱を一層効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を一層抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することをさらに抑制することができる。
なお、本実施形態において、第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bにおける第2の直線部は管軸方向に垂直となるように設けたが、これに限らない。少なくとも第2の直線部が第1の直線部よりも上側に位置するような構成であればよい。また、第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bの形状もL字状に限るものではなく、ヒートパイプとしての機能を果すような構成であれば構わない。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るランプ310及び当該ランプ310を備える照明装置300について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第3の実施形態に係る照明装置の側面図であり、ランプ310を照明器具320に取り付けるときの様子を示している。
図4に示すように、本発明の第3の実施形態に係る照明装置300は、ランプ310と照明器具320とを備える。
本実施形態におけるランプ310は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具320に保持される。ランプ310は、長尺状のカバー311と、LEDモジュール312A及び312Bと、カバー311の一方の端部に設けられた受電用口金313と、カバー311の他方の端部に設けられたアース用口金314と、LEDモジュール312A及び312BのLEDが発する熱を放熱させるヒートシンク315A及び315Bとを備える。さらに、本実施形態におけるランプ310は、ヒートシンク315A及び315Bに接続された熱伝導部材316と、連結部材317とを備える。
一方、照明器具320は、器具本体321と、器具本体321に設けられた第1のソケット322及び第2のソケット323と、器具本体321に設けられた排熱部材324とを備える。
なお、図示しないが、LEDモジュール312A及び312BのLEDを点灯させるための点灯回路が受電用口金313の内部に設けられている。
以下、本実施形態に係る照明装置300におけるランプ310の各構成要素について詳述する。
まず、カバー311について説明する。本実施形態におけるカバー311は、複数のカバー部材で構成されており、本実施形態では、第1のカバー部材311A(第1の筐体部材)と第2のカバー部材311B(第2の筐体部材)とからなる。第1のカバー部材311Aは、LEDモジュール312A及びヒートシンク315Aを覆う透光性を有する外郭部材であり、第2のカバー部材311Bは、LEDモジュール112B及びヒートシンク315Bを覆う透光性を有する外郭部材である。
第1のカバー部材311A及び第2のカバー部材311Bは、両端部に開口を有する直管状の外挿管であり、ガラス管又は透明なプラスチック管である。本実施形態において、第1のカバー部材311A及び第2のカバー部材311Bは、シリカ(SiO2)が70〜72[%]のソーダ石灰ガラスからなり、熱伝導率が約1.0[W/m・K]のガラス管を用いた。
隣り合う第1のカバー部材311Aと第2のカバー部材311Bとは、ヒートシンク315A及び315Bをランプ310外に導出するために、所定の隙間をあけて離間配置される。
次に、LEDモジュール312A及び312Bについて説明する。LEDモジュール312A及び312Bは、第1の実施形態におけるLEDモジュール112と同様に、それぞれ、発光素子であるLEDと、LEDが設けられた基板とを備える。
LEDモジュール312Aは、第1のカバー部材311A内に収納され、受電用口金313から所定の電力の供給を受ける。LEDモジュール312Bは、第2のカバー部材311B内に収納され、アース用口金314とアース接続されている。また、LEDモジュール312Bは、LEDモジュール312Aから電力の供給を受けるように構成されており、対向部分のLED同士は電気的に接続されている。なお、LEDモジュール312A及び312Bは、基板同士が接触するように配置されている。
また、LEDモジュール312Aの基板は受電用口金313内に設けられた保持部(不図示)によって保持され、LEDモジュール312Bの基板はアース用口金314内に設けられた保持部(不図示)によって保持される。
次に、受電用口金313について説明する。受電用口金313は、受電用口金本体313aと受電コネクタ313bとを有する受電部材であるとともに、受電コネクタ313bを介して照明器具320の第1のソケット322に取り付けられる取り付け部材である。
受電用口金本体313aは、有底円筒形状に成形されたPBT等の合成樹脂からなり、第1のカバー部材311Aの一方の端部を蓋するように設けられる。
受電コネクタ313bは、受電用口金本体113aの周部から上方に向かって突出するように設けられている。受電コネクタ313bの一方の端部は、第1のソケット322のコネクタ部と電気的及び物理的に接続され、受電コネクタ313bの他方の端部は、受電用口金本体313a内に設けられた点灯回路の入力部と電気的に接続されている。
次に、アース用口金314について説明する。アース用口金314は、アース用口金本体314aとアースコネクタ314bとを有し、アースコネクタ314bを介して照明器具320の第2のソケット323に取り付けられる取り付け部材であり、当該第2のソケット323とアース接続されている。
アース用口金本体314aは、有底円筒形状に成形されたPBT等の合成樹脂からなり、第2のカバー部材311Bの一方の端部を蓋するように設けられる。
アースコネクタ314bは、アース用口金本体314aの周部から上方に向かって突出するように設けられている。アースコネクタ314bの一方の端部は、第2のソケット323のコネクタ部と電気的及び物理的に接続され、アースコネクタ314bの他方の端部は、LEDモジュール312Bの基板又はヒートシンク315Bとアース接続されている。
このように、本実施形態に係るランプ310も、第1の実施形態と同様に、受電用口金313のみの片側から給電を受ける片側給電方式である。
次に、ヒートシンク315A及び315Bについて説明する。ヒートシンク315Aは、LEDモジュール312AのLEDが発する熱を放熱させる放熱部材であり、L字状に形成されている。また、ヒートシンク315Bは、LEDモジュール312BのLEDが発する熱を放熱させる放熱部材であり、ヒートシンク315Aと同様に、L字状に形成されている。本実施形態において、ヒートシンク315A及び315Bは、熱伝導率が237[W/m・K]であるアルミニウムによって構成されている。
L字状のヒートシンク315A及び315Bのそれぞれは、カバー311の長手方向に沿って延設された第1の直線部(第1の放熱部)と、カバー311の長手方向に略垂直な方向に沿って延設された第2の直線部(第2の放熱部)とを有する。各第1の直線部は、カバー111内においてLEDモジュール312A及び312Bの基板の裏面と接触するように設けられている。また、各第2の直線部は、隣り合う第1のカバー部材311Aと第2のカバー部材311Bとの間の隙間からランプ310外に導出され、カバー311外において熱伝導部材316に接触している。
次に、熱伝導部材316について説明する。熱伝導部材316は、ヒートシンク315A及び315Bに接触するように設けられている。また、熱伝導部材316は、照明器具320の排熱部材324のコネクタ部と熱的及び物理的に接続されている。熱伝導部材316は、例えば金属等の熱伝導率が高い材料で構成されている。
次に、連結部材317について説明する。連結部材317は、隣り合うカバー部材間の隙間を覆うように複数のカバー部材を連結するジョイントである。連結部材317には、ヒートシンク315A及び315Bを挿通するための挿通部317aが設けられている。本実施形態における挿通部317aはスリットであり、連結部材317は、断面が略C字状となるように構成されている。
これにより、ヒートシンク315A及び315Bは、隣り合う第1のカバー部材311A及び第2のカバー部材311Bの間と挿通部317aとを挿通して、熱伝導部材316と接続される。
次に、照明器具320の各構成要素について詳述する。
まず、器具本体321について説明する。器具本体321は、ランプ310を覆うように構成されており、例えば天井等に固定具を介して固定されている。
次に、第1のソケット322及び第2のソケット323について説明する。第1のソケット322及び第2のソケット323は、受電用口金113及びアース用口金114と上下に対向するようにして器具本体321の上部内面に設けられる。
第1のソケット322は、ランプ310の受電用口金313が取り付けられてランプ310を保持する保持部材であるとともに、受電用口金313を介してランプ310に電力を供給する給電部材である。なお、第1のソケット322は、AC100Vの商用電源やその他の電源回路等と電気的に接続されている。
第2のソケット323は、ランプ310のアース用口金314が取り付けられてランプ310を保持する保持部材であるとともに、アース用口金314を介してランプ310の所定の部材に接続されたアース接続部材である。なお、第2のソケット323のコネクタ部は、アース(接地)電位となっている。
次に、排熱部材324について説明する。排熱部材324は、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ310から伝導された熱を器具本体321外に排熱する。排熱部材324は、器具本体321に、すなわちランプ310外においてカバー311と分離して配置されている。
さらに、排熱部材324には、熱伝導部材316と熱的及び物理的に接続するためのコネクタ部が設けられている。なお、排熱部材324は、第1のソケット322及び第2のソケット323とは異なる構成要素であり、照明器具320内において第1のソケット322及び第2のソケット323とは異なる位置に設けられている。
以上のようにして、本発明の第3の実施形態に係る照明装置300が構成されている。
次に、本発明の第1の実施形態に係る照明装置300において、ランプ310と照明器具320との取り付け方法について説明する。
図4に示すように、ランプ310の熱伝導部材316と照明器具320の排熱部材324のコネクタ部とを対向させるとともに、受電コネクタ313b及びアースコネクタ314bと第1のソケット322及び第2のソケット323の各コネクタ部とを対向させる。
そして、ランプ310を照明器具320に近づけて上記3箇所のコネクタ部を連結させることにより、ランプ310を照明器具320に取り付けることができる。このとき、熱伝導部材316と排熱部材324とは直接接続される。
これにより、LEDモジュール312A及び312Bと排熱部材324とを、ヒートシンク315A及び315Bと熱伝導部材316とを介して熱的に結合させることができる。
以上、本発明の第3の実施形態に係る照明装置300によれば、LEDモジュール312A及び312Bに接触するヒートシンク315A及び315Bの一部が熱伝導部材316を介して照明器具320の排熱部材324と熱的に結合されている。これにより、LEDモジュール312A及び312BのLEDで発生した熱は、基板から、ヒートシンク315A(315B)、熱伝導部材316へと順次伝導し、排熱部材324から照明器具320外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ310は、LEDモジュール312A及び312Bの熱を受電用口金313及びアース用口金314以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LEDで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LEDの温度上昇を抑制することができるので、LEDの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。さらに、放熱経路に受電用口金313がないので、LEDモジュール312A及び312Bの熱が受電用口金313内の点灯回路の回路素子に影響を及ぼすことも防止することができる。
また、本実施形態において、ヒートシンク315A及び315Bにおける熱伝導部材316との接続部である第2の放熱部は、カバー311の長手方向における中央部に設けられている。これにより、第1の実施形態と同様に、LEDで発生する熱をさらに効率良く放熱させることができる。
また、本実施形態では、連結部材317によって複数のカバー部材を連結することができるので、カバー部材がガラス管であっても、長尺状の筐体を容易に構成することができる。例えば、2m40cmの直管形蛍光灯に代替するLEDランプを容易に実現することができる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、熱伝導部材316は排熱部材としても機能する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係るランプ410及び当該ランプ410を備える照明装置400について、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第4の実施形態に係る照明装置の側面図であり、ランプ410を照明器具420に取り付けるときの様子を示している。なお、図5において、図4に示す構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略又は簡略化する。
図5に示すように、本発明の第4の実施形態に係る照明装置400は、ランプ410と照明器具420とを備える。
本実施形態に係るランプ410が第3の実施形態に係るランプ310と異なる点は、本実施形態に係るランプ410は、ヒートシンク315A及び315Bに換えて、ヒートパイプ415A及び415Bを備えている点である。
ヒートパイプ415A及び415Bは、LEDモジュール312A及び312BのLEDが発する熱を放熱させる放熱部材である。なお、ヒートパイプ415A及び415Bは、第2の実施形態における第1のヒートパイプ215a及び第2のヒートパイプ215bと同様であるので、説明は省略する。
以上、本発明の第4の実施形態に係る照明装置400によれば、第3の実施形態と同様に、LEDモジュール312A及び312Bに接触するヒートパイプ415A及び415Bの一部が熱伝導部材316を介して照明器具320の排熱部材324と熱的に結合されている。これにより、LEDモジュール312A及び312BのLEDで発生した熱は、基板から、ヒートパイプ415A(415B)、熱伝導部材316及び排熱部材324へと順次伝導し、排熱部材324から照明器具320外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ410でも、LEDモジュール312A及び312Bの熱を受電用口金313及びアース用口金314以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LEDで発生する熱を効率良く放熱させることができる。さらに、本実施形態では、ヒートパイプ415A及び415Bを用いて放熱しているので、第3の実施形態と比べて、LEDで発生する熱を一層効率良く放熱させることができる。これにより、LEDの温度上昇を一層抑制することができるので、LEDの光出力特性及び寿命特性が低下することをさらに抑制することができる。
また、本実施形態では、第3の実施形態と同様に、連結部材317によってガラス管を用いた長尺状の筐体を容易に実現することができる。
なお、本実施形態において、ヒートパイプ415A及び415Bの形状等は、第2の実施形態のように、本実施形態の形状等に限定されるものではない。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係るランプ510及び当該ランプ510を備える照明装置500について、図6(a)及び図6(b)を用いて説明する。図6(a)は、本発明の第5の実施形態に係る照明装置の側面図であり、図6(b)は、同実施形態に係る照明装置におけるランプの上面図である。
図6(a)に示すように、本発明の第5の実施形態に係る照明装置500は、ランプ510と照明器具520とを備える。
本実施形態におけるランプ510は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具520に保持される。ランプ510は、長尺状のカバー511と、LEDモジュール112と、カバー511の一方の端部に設けられた受電用口金513と、カバー511の他方の端部に設けられた取り付け部材514と、LEDモジュール112のLED112aが発する熱を放熱させるヒートシンク515と、ヒートシンク515に接続された熱伝導部材516を備える。
一方、照明器具520は、器具本体521と、器具本体521に設けられた第1のソケット522と、器具本体521に設けられた排熱部材524と、ランプ510を保持する保持部材525とを備える。
なお、図示しないが、LEDモジュール112のLEDを点灯させるための点灯回路が受電用口金513の内部に設けられている。
以下、本実施形態に係る照明装置100におけるランプ110の各構成要素について詳述する。
カバー511は、第1の実施形態におけるカバー111と同様である。但し、本実施形態におけるカバー511は、第1の実施形態のような挿通孔111aが設けられていないので、第3の実施形態におけるカバー311と同様に、ガラス管を用いることができる。
LEDモジュール112は、第1の実施形態におけるLEDモジュール112と同様の構成である。また、LEDモジュール112は、基板112bが受電用口金513及び取り付け部材514内に設けられた保持部(不図示)によって保持されることにより、カバー511内に中空状態で配置される。
受電用口金513は、第1の実施形態における受電用口金113と同様の構成であり、受電用口金本体513aと受電ピン513bを有する。受電用口金本体513aは、カバー511の一方の端部を蓋するように設けられる。なお、本実施形態に係るランプ510は、受電用口金513のみの片側から給電を受ける片側給電方式である。
取り付け部材514は、照明器具520の保持部材525に取り付けられる構造を有する。取り付け部材514は、有底円筒形状に成形されたPBT等の合成樹脂からなり、カバー511の他方の端部を蓋するように設けられる。
また、本実施形態における取り付け部材514の周部には、図6(b)に示すように、熱伝導部材516を挿通させるための挿通部514aが設けられている。挿通部514aは、例えば、取り付け部材514の周部の端部を切り欠いた切り欠き又はスリットとしたり貫通孔としたりすることができる。なお、本実施形態における取り付け部材514においては、アース接続等の電気的な接続はない。
ヒートシンク515は、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、本実施形態では、カバー511の長手方向(管軸方向)に沿って延設され、基板112bの裏面と面接触するように設けられた長尺状の金属板である。また、本実施形態におけるヒートシンク515は、取り付け部材514内において熱伝導部材516と接触している。なお、ヒートシンク515は、第1の実施形態と同様に、アルミニウムによって構成されている。
熱伝導部材516は、ヒートシンク515と排熱部材524とを熱的に結合させる部材であり、挿通部514aを介して取り付け部材514の内側から外側に向かって突出するように、かつ、管軸方向に略垂直な方向に延設されている。熱伝導部材516の一方の端部は、カバー511内において、基板112bと接触するとともに基板112bを貫通するように設けられている。また、熱伝導部材516の他方の端部は、排熱部材524のコネクタ部と熱的及び物理的に接続されるように構成されている。
次に、照明器具520の各構成要素について詳述する。
器具本体521は、ランプ510を覆うように構成されており、例えば天井等に固定具を介して固定されている。また、第1のソケット522は、第1の実施形態における第1のソケット122と同様の構成である。
排熱部材524は、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ510から伝導された熱を器具本体521外に排熱する。排熱部材524は、器具本体521に、すなわちランプ510外においてカバー511と分離して配置されている。
さらに、排熱部材524には、熱伝導部材516と熱的及び物理的に接続するためのコネクタ部が設けられている。なお、排熱部材524は、第1のソケット522及び保持部材525とは異なる構成要素であり、照明器具520内において第1のソケット522及び保持部材525とは異なる位置に設けられている。
保持部材525は、帯状部材で構成されており、ランプ510の取り付け部材514の端部を保持部材525の底面部に載置することによりランプ510が保持される。保持部材525は樹脂によって構成することができる。
以上のようにして、本発明の第5の実施形態に係る照明装置500が構成されている。
次に、本発明の第5の実施形態に係る照明装置500において、ランプ510と照明器具520との取り付け方法について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の第5の実施形態に係る照明装置におけるランプと照明器具との取り付け方法を説明するための図である。
図7に示すように、まず、ランプ510の受電用口金513を第1のソケット522に取り付ける。具体的には、受電用口金513の受電ピン513bを第1のソケット522のコネクタ部に挿入する。
その後、保持部材525を斜めに傾けた状態で、ランプ510の取り付け部材514を持ち上げ、熱伝導部材516の端部を排熱部材524のコネクタ部に接続させる。
これにより、図6に示すように、LEDモジュール112(基板112b)と排熱部材524とを、ヒートシンク515及び熱伝導部材516を介して熱的に結合させることができる。
以上、本発明の第5の実施形態に係る照明装置500によれば、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートシンク515の一部が熱伝導部材516を介して照明器具520の排熱部材524と熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートシンク515、熱伝導部材516へと順次伝導し、排熱部材524から照明器具520外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ510は、LEDモジュール112の熱を受電用口金513以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。
さらに、放熱経路に受電用口金513がないので、LEDモジュール112の熱が受電用口金513内の点灯回路の回路素子に影響を及ぼすことも防止することができる。特に、本実施形態では、熱伝導部材516を受電用口金513とは反対側端部に設けているので、回路素子への影響をほぼなくすことができる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、熱伝導部材516は排熱部材としても機能する。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係るランプ610及び当該ランプ610を備える照明装置600について、図8(a)及び図8(b)を用いて説明する。図8(a)は、本発明の第6の実施形態に係る照明装置において管軸方向に垂直な方向における側面図であり、図8(b)は、同実施形態に係る照明装置の管軸方向の側面図である。なお、図8(a)及び8(b)において、図1(a)、図1(b)及び図6に示す構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略又は簡略化する。
図8(a)に示すように、本発明の第6の実施形態に係る照明装置600は、ランプ610と照明器具620とを備える。
本実施形態におけるランプ610は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具620に保持される。ランプ610は、長尺状のカバー611と、LEDモジュール112と、カバー611の一方の端部に設けられた受電用口金613と、カバー611の他方の端部に設けられたアース用口金614と、LED112aが発する熱を放熱させるヒートシンク615と、ヒートシンク615と熱的に結合された熱伝導部材616A及び616Bとを備える。
一方、照明器具620は、器具本体121と、第1のソケット122及び第2のソケット123と、器具本体121に設けられた排熱部材624A及び624Bとを備える。
なお、図示しないが、LED112aを点灯させるための点灯回路が受電用口金613の内部に設けられている。
以下、本実施形態に係る照明装置600におけるランプ610の各構成要素について詳述する。
カバー511は、第5の実施形態におけるカバー511と同様の構成である。また、LEDモジュール112は、第1の実施形態におけるLEDモジュール112と同様の構成である。
受電用口金613は、受電用口金本体613aと一対の受電ピン613bとを有する受電部材であるとともに、受電ピン613bを介して照明器具620の第1のソケット122に取り付けられる取り付け部材である。受電用口金本体613a及び受電ピン613bは、第1の実施形態における受電用口金本体113a及び受電ピン113bと基本的な構成は同じである。
さらに、本実施形態における受電用口金本体613aには、熱伝導部材616Aを挿通させるための挿通部が設けられている。挿通部は、例えば、受電用口金本体613aの周部の端部を切り欠いた切り欠き又はスリットとしたり貫通孔としたりすることができる。
アース用口金614は、アース用口金本体614aとアースピン614bとを有し、アースピン614bを介して照明器具620の第2のソケット123に取り付けられる取り付け部材である。アース用口金本体614a及びアースピン614bは、第1の実施形態におけるアース用口金本体114a及びアースピン114bと基本的な構成は同じである。
さらに、本実施形態におけるアース用口金本体614aには、熱伝導部材616Bを挿通させるための挿通部614cが設けられている。挿通部614cは、例えば、アース用口金本体614aの周部の端部を切り欠いた切り欠き又はスリットとしたり貫通孔としたりすることができる。
このように、本実施形態に係るランプ610は、第1の実施形態と同様に、受電用口金613のみの片側から給電を受ける片側給電方式である。
ヒートシンク615は、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、本実施形態では、カバー511の長手方向(管軸方向)に沿って延設され、基板112bの裏面と面接触するように設けられた長尺状の金属板である。
また、本実施形態におけるヒートシンク615は、一端部が受電用口金613内において熱伝導部材616Aと接触しており、他端部がアース用口金614内において熱伝導部材616Bと接触している。なお、ヒートシンク615は、第1の実施形態と同様に、アルミニウムによって構成されている。
熱伝導部材616A及び616Bは、ヒートシンク615と排熱部材624A及び624Bとを熱的に結合させる部材であり、挿通部を介して受電用口金本体613a及びアース用口金本体614aの内側から外側に向かって突出するように、かつ、管軸方向に略垂直な方向に延設されている。
熱伝導部材616Aの一方の端部は、基板112bと接触するとともに基板112bを貫通するようにねじ込まれている。また、図6(b)に示すように、熱伝導部材616Aの他方の端部は排熱部材624Aと面接触する平面部であり、熱伝導部材616Aと排熱部材624Aとは面接触させた状態でネジによって固定されている。
熱伝導部材616Aも同様に、一方の端部は、基板112bと接触するとともに基板112bを貫通するようにねじ込まれている。また、熱伝導部材616Bの他方の端部は排熱部材624Bと面接触する平面部であり、熱伝導部材616Bと排熱部材624Bとは面接触させた状態でネジによって固定されている。
次に、照明器具620の各構成要素について詳述する。
照明器具620は、基本的には第1の実施形態における照明器具120と同じであるが、排熱部材の構成が異なる。すなわち、本実施形態において、排熱部材は、熱伝導部材に対応させて2つ設けられている。
2つの排熱部材624A及び624Bは、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ610から伝導された熱を器具本体621外に排熱する。排熱部材624A及び624Bは、器具本体621に、すなわちランプ610外においてカバー611と分離して配置されている。
そして、排熱部材624A及び624Bは、金属平板によって構成されており、熱伝導部材616A及び616Bと面接触により熱的に接続している。なお、排熱部材624A及び624Bは、第1のソケット122及び第2のソケット123とは異なる構成要素であり、照明器具620内において第1のソケット122及び第2のソケット123とは異なる位置に設けられている。
以上のようにして、本発明の第6の実施形態に係る照明装置600が構成されている。
次に、本発明の第6の実施形態に係る照明装置600において、ランプ610と照明器具620との取り付け方法について、図9(a)及び図9(b)を用いて説明する。図9(a)及び図9(b)は、本発明の第6の実施形態に係る照明装置におけるランプと照明器具との取り付け方法を説明するための図であって、図9(a)は、ランプ回転前の状態を示しており、図9(b)はランプ回転後の状態を示している。
図9(a)に示すような状態で、受電ピン613bを第1のソケット122のコネクタ部に挿入するとともに、アースピン614bを第2のソケット123のコネクタ部に挿入する。その後、ランプ610を90度回転させることにより、熱伝導部材616A及び616Bと排熱部材624A及び624Bとを面接触させる。これにより、ランプ610が第1のソケット122及び第2のソケット123に保持される。
次に、図9(b)に示すように、熱伝導部材616Aと排熱部材624Aとを、また、熱伝導部材616Bと排熱部材624Bとを、それぞれネジによって固定する。これにより、LEDモジュール112(基板112b)と排熱部材624A及び624Bとを、ヒートシンク615、熱伝導部材616A及び616Bを介して熱的に結合させることができる。
以上、本発明の第6の実施形態に係る照明装置600によれば、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートシンク615の一部が熱伝導部材616A及び616Bを介して照明器具620の排熱部材624A及び624Bと熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートシンク615、熱伝導部材616A及び616Bへと順次伝導し、排熱部材624A及び624Bから照明器具620外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ610は、LEDモジュール112の熱を受電ピン613b以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、2つの熱伝導部材616A及び616Bによる2つの放熱経路を有するので、LED112aで発生する熱を一層効率良く放熱させることができる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、熱伝導部材616A及び616Bは排熱部材としても機能する。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係るランプ710及び当該ランプ710を備える照明装置700について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第7の実施形態に係る照明装置の側面図である。なお、図10において、図1(a)、図1(b)及び図6に示す構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略又は簡略化する。
図10に示すように、本発明の第7の実施形態に係る照明装置700は、ランプ710と照明器具720とを備える。
本実施形態におけるランプ710は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具720に保持される。ランプ710は、長尺状のカバー511と、LEDモジュール112と、受電用口金113と、アース用口金114と、LED112aが発する熱を放熱させるヒートシンク715A及び715Bとを備える。
一方、照明器具720は、器具本体721と、第1のソケット722及び第2のソケット723と、器具本体721に設けられた排熱部材724A及び724Bとを備える。
なお、図示しないが、LED112aを点灯させるための点灯回路が受電用口金113の内部に設けられている。
以下、本実施形態に係る照明装置700におけるランプ710の各構成要素について詳述する。
カバー511は、第5の実施形態におけるカバー511と同様の構成である。また、LEDモジュール112、受電用口金113及びアース用口金114は、第1の実施形態におけるLEDモジュール112、受電用口金113及びアース用口金114と同様の構成である。
ヒートシンク715A及び715Bは、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、アルミニウム等の金属等を用いることができる。
ヒートシンク715Aは、カバー511外において、受電用口金本体113aの周部の外面及び排熱部材724Aの下面とそれぞれ接触するように設けられている。また、ヒートシンク715Bは、カバー511外において、アース用口金本体114aの周部の外面及び排熱部材724Bの下面とそれぞれ接触するように設けられている。
次に、照明器具720の各構成要素について詳述する。
器具本体721は、ランプ710を覆うように構成されており、例えば天井等に固定具を介して固定されている。
第1のソケット722及び第2のソケット723は、受電用口金113及びアース用口金114と上下に対向するようにして器具本体721に設けられる。
第1のソケット722は、受電用口金113が取り付けられてランプ710を保持する保持部材であるとともに、受電用口金113を介してランプ710に電力を供給する給電部材である。さらに、第1のソケット722は、排熱部材724Aと昇降機構によって固定されており、当該昇降機構によって上下に可動できるように構成されている。
第2のソケット723は、ランプ710のアース用口金114が取り付けられてランプ710を保持する保持部材であるとともに、アース用口金114を介してランプ710の所定の部材に接続されたアース接続部材である。さらに、第2のソケット723は、排熱部材724Bと昇降機構によって固定されており、当該昇降機構によって上下に可動できるように構成されている。
排熱部材724A及び724Bは、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ710から伝導された熱を器具本体721外に排熱する。排熱部材724A及び724Bは、器具本体721に、すなわちランプ710外においてカバー511と分離して配置されている。また、排熱部材724A及び724Bは、第1のソケット722及び第2のソケット723とは異なる構成要素であり、照明器具720内において第1のソケット722及び第2のソケット723とは異なる位置に設けられている。
以上のようにして、本発明の第7の実施形態に係る照明装置700が構成されている。
次に、本発明の第7の実施形態に係る照明装置700において、ランプ710と照明器具720との取り付け方法について、図11(a)及び図11(b)を用いて説明する。図11(a)及び図11(b)は、本発明の第7の実施形態に係る照明装置におけるランプと照明器具との取り付け方法を説明するための図であって、図11(a)は、ランプ回転前の状態を示しており、図11(b)はランプ回転後の状態を示している。
図11(a)に示すように、まず、受電ピン113bを第1のソケット722のコネクタ部に挿入するとともに、アースピン114bを第2のソケット723のコネクタ部に挿入する。その後、ランプ710を90度回転させる。これにより、ヒートシンク715A及び715Bが排熱部材724A及び724Bと対面するとともに、ランプ710が第1のソケット722及び第2のソケット723に保持される。
次に、図11(b)に示すように、昇降機構によって第1のソケット722及び第2のソケット723を上昇させることにより、ヒートシンク715Aと排熱部材724Aとを、また、ヒートシンク715Bと排熱部材724Bとを、それぞれ接触させる。これにより、LEDモジュール112(基板112b)と排熱部材724A及び724Bとを、ヒートシンク715A及び715Bを介して熱的に結合させることができる。
以上、本発明の第7の実施形態に係る照明装置700によれば、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートシンク715A及び715Bが照明器具720の排熱部材724A及び724Bと熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、カバー511内を伝導し、受電用口金本体113a及びアース用口金本体114a)を介してヒートシンク715A及び715Bへと伝導し、排熱部材724A及び724Bから照明器具720外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ710は、LEDモジュール112の熱を受電ピン113b以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、2つのヒートシンク715A及び715Bによる2つの放熱経路を有するので、LED112aで発生する熱を一層効率良く放熱させることができる。
なお、本実施形態では、基板112bの裏面にヒートシンクが設けられていないが、第5の実施形態と同様に、カバー511の内部にさらに第2のヒートシンクとしてヒートシンク515を設けるとともに、このヒートシンク515とヒートシンク715A及び715Bとを接触するように構成することもできる。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートシンク515、ヒートシンク715A及び715Bへと効率良く熱伝導させることができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係るランプ810及び当該ランプ810を備える照明装置800について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の第8の実施形態に係る照明装置の側面図である。なお、図12において、図1(a)及び図1(b)に示す構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略又は簡略化する。
図12に示すように、本発明の第8の実施形態に係る照明装置800は、ランプ810と照明器具820とを備える。
本実施形態におけるランプ810は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具820に保持される。ランプ810は、長尺状のカバー811と、LEDモジュール112と、受電用口金113と、アース用口金114と、LEDが発する熱を放熱させるヒートシンク815と、LEDが発する熱をカバー811外で排熱させる排熱部材816とを備える。
一方、照明器具820は、器具本体121と、第1のソケット122及び第2のソケット123とを備える。なお、本実施形態において、照明器具820には排熱部材が設けられていない。
以下、本実施形態に係る照明装置800におけるランプ810の各構成要素について詳述する。
カバー811は、第1の実施形態におけるカバー111と同様の構成である。但し、本実施形態におけるカバー811は、ヒートシンク815の一部を挿通する挿通孔が2つ設けられている。また、LEDモジュール112、受電用口金113及びアース用口金114は、第1の実施形態におけるLEDモジュール112、受電用口金113及びアース用口金114と同様の構成である。
ヒートシンク815は、LED112aが発する熱を放熱させる放熱部材であり、第1の放熱部材815a(第1の放熱部)と2つの第2の放熱部材815b(第2の放熱部)とからなる。第1の放熱部材815a及び第2の放熱部材815bは、第1の実施形態における第1の放熱部材115a及び第2の放熱部材115bと同様の構成である。但し、第1の放熱部材815a及び第2の放熱部材815bの一方の端部は、カバー811外に位置し、排熱部材816に接触している。なお、第1の放熱部材815a及び第2の放熱部材815bは、いずれもアルミニウム等の金属等によって構成することができる。
排熱部材816は、金属等からなる熱伝導部材であり、LEDから伝導された熱を大気中に排熱する。排熱部材816は、例えば、長尺状の金属棒及び金属板等によって構成することができる。
また、排熱部材816は、第2の放熱部材815bによって、カバー811に対して中空状態で配置されている。これにより、排熱部材816の全周囲から熱を排熱させることができるので、放熱性を向上させることができる。
以上のようにして、本発明の第8の実施形態に係る照明装置800が構成されている。
以上、本発明の第8の実施形態に係る照明装置800によれば、LEDモジュール112(基板112b)に接触するヒートシンク815は、排熱部材816と接触して熱的に結合されている。これにより、LED112aで発生した熱は、基板112bから、ヒートシンク815及び排熱部材816へと順次伝導し、排熱部材816から大気中に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ810は、LEDモジュール112の熱を受電用口金113及びアース用口金114以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LED112aで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LED112aの温度上昇を抑制することができるので、LED112aの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。さらに、放熱経路に受電用口金113がないので、LEDモジュール112の熱が受電用口金113内の点灯回路の回路素子に影響を及ぼすことも防止することができる。
また、本実施形態において、ヒートシンク815の第2の放熱部材815bは、複数設けられているので、排熱部材816への熱伝導性を向上させることができる。これにより、LED112aで発生する熱をさらに効率良く放熱させることができる。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態に係るランプ910及び当該ランプ910を備える照明装置900について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第9の実施形態に係る照明装置における管軸に垂直な面で切断した断面図である。
図13に示すように、本発明の第9の実施形態に係る照明装置900は、ランプ910と照明器具920とを備える。
本実施形態におけるランプ910は、従来の直管形蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、照明器具920に保持される。ランプ910は、ランプ外囲器(筐体)が2つに分離可能な構造の直管形LEDランプであって、カバー911と、LEDモジュール912と、ヒートシンク915とを備える。照明器具920は、器具本体921と、器具本体921に設けられた排熱部材924とを備える。
ランプ910において、カバー911は、長尺状で略半円筒形状の透光性を有するカバーであって、プラスチック等の合成樹脂からなる。
LEDモジュール912は、COB型(Chip On Board)の発光モジュールであって、ライン状に光を発するライン状光源である。LEDモジュール912は、基板と、基板上に配列された複数のLEDチップと、LEDチップを封止するとともにLEDの光を蛍光発光させる蛍光体含有樹脂とを備える。基板、LEDチップ及び蛍光体含有樹脂は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
ヒートシンク915は、カバー911と同じ長さの略半円筒形状の第1の放熱部材915Aと、第1の放熱部材915Aと排熱部材924とに接触する第2の放熱部材915Bとを有する。第1の放熱部材915Aは、LEDモジュール912を保持する基台であり、カバー911とともにLEDモジュール912に基板の幅方向の端部を挟むように構成されている。これにより、LEDモジュール912は、ランプ910内において中空状態で保持される。このように、本実施形態では、カバー911と第1の放熱部材915Aとによって管状のランプ外囲器が構成される。また、第2の放熱部材915Bは、第1の放熱部材915Aの長手方向に沿って形成された棒状部材である。
第1の放熱部材915A及び第2の放熱部材915Bは、アルミニウム等の金属等によって構成することができる。また、第1の放熱部材915A及び第2の放熱部材915Bは、別体ではなく、アルミニウムの引き抜きによって一体成形としてもよい。
照明器具920において、器具本体921は、ランプ910を覆うように構成されており、例えば天井等に固定具を介して固定されている。
排熱部材924は、金属等からなる熱伝導部材であり、ランプ910から伝導された熱を器具本体921外に排熱する。
なお、図示しないが、ランプ910は、受電用口金、アース用口金及び点灯回路等を備える。また、照明器具は、第1のソケット及び第2のソケット等を備える。
以上のようにして、本発明の第9の実施形態に係る照明装置900が構成されている。
以上、本発明の第9の実施形態に係る照明装置900によれば、LEDモジュール912(基板)に接触するヒートシンク915は、排熱部材924と接触して熱的に結合されている。これにより、LEDモジュール912のLEDで発生した熱は、ヒートシンク915から排熱部材924へと伝導し、排熱部材924から照明器具920外に排熱される。
このように、本実施形態に係るランプ910は、LEDモジュール912の熱を受電用口金及びアース用口金以外の熱伝達経路を通じて排熱させることができるので、LEDで発生する熱を効率良く放熱させることができる。これにより、LEDの温度上昇を抑制することができるので、LEDの光出力特性及び寿命特性が低下することを抑制することができる。
(第9の実施形態の変形例1)
次に、本発明の第9の実施形態の変形例1に係るランプ910A及び当該ランプ910Aを備える照明装置900Aについて、図14Aを用いて説明する。図14Aは、本発明の第9の実施形態の変形例1に係る照明装置における管軸に垂直な面で切断した断面図である。
図14Aに示すように、本変形例における照明装置900Aは、ランプ910Aと照明器具920とを備える。
本変形例におけるランプ910Aは、図13に示すランプ910と同様に、ランプ外囲器(筐体)を複数に分離可能な構造の直管形LEDランプであって、カバー911と、LEDモジュール912と、ヒートシンク915とを備える。
本変形例では、ヒートシンク915の第1の放熱部材915Aに凹凸部916が設けられている。凹凸部916は、ヒートシンク915の露出する部分に形成されており、放熱フィンとして機能する。第1の放熱部材915Aは、例えばアルミニウムの引き抜き材で形成することができるので、凹凸部916の凸部又は凹部は、カバー911の長手方向の一方の端部から他方の端部にわたって連続して形成されている。
このように、第1の放熱部材915Aに凹凸部916を形成することによって、第1の放熱部材915Aの表面積を大きくすることができる。これにより、第1の放熱部材915Aの放熱性を向上させることができる。
第2の放熱部材915Bは、照明器具920の排熱部材924に接続されるとともに支持されている。また、第2の放熱部材915Bは、例えば第1の放熱部材915Aに設けられた貫通孔等を利用して第1の放熱部材915Aに接続される。これにより、第1の放熱部材915Aは第2の放熱部材915Bに支持される。また、このように構成することで、ランプ910が照明器具920に保持される。
以上、本変形例によれば、上記第9の実施形態と同様に、LEDモジュール912のLEDで発生した熱をヒートシンク915から排熱部材924へと伝導させて排熱部材924から排熱させることができる。これにより、LEDで発生する熱を効率良く放熱させることができる。
さらに、本変形例では、第1の放熱部材915Aに凹凸部916が設けられているので、凹凸部916から大気中に効率良く放熱させることができる。これにより、LEDで発生する熱をさらに効率良く放熱させることができる。
なお、本変形例において、凹凸部916(フィン)を樹脂によって構成してもよい。つまり、第1の放熱部材915Aを樹脂によって構成してもよい。
(第9の実施形態の変形例2)
次に、本発明の第9の実施形態の変形例2に係るランプ910B及び当該ランプ910Bを備える照明装置900Bについて、図14Bを用いて説明する。図14Bは、本発明の第9の実施形態の変形例2に係る照明装置における管軸に垂直な面で切断した断面図である。
図14Bに示すように、本変形例における照明装置900Bは、ランプ910Bと照明器具920とを備える。
本変形例におけるランプ910Bは、図14Aに示すランプ910Aと同様に、ランプ外囲器(筐体)を複数に分離可能な構造の直管形LEDランプであって、カバー911と、LEDモジュール912と、ヒートシンク915とを備える。
本変形例では、ヒートシンク915の第1の放熱部材915Aには、凹凸部917が設けられている。凹凸部917は、第1の放熱部材915Aの外側部分(LEDモジュール912を載置する面とは反対側の部分)に設けられており、放熱フィンとしてとして機能する。凹凸部917は、LEDモジュール912を載置する平板部の主面に対して垂直な方向に突出するように形成された複数の平板によって構成されている。凹凸部917は、ランプ外部に露出しており、ランプ外方に突出するように設けられている。
第1の放熱部材915Aは、例えばアルミニウムの引き抜き材で形成することができるので、凹凸部917は、カバー911の長手方向の一方の端部から他方の端部にわたって連続して形成されている。
このように、第1の放熱部材915Aに凹凸部917を形成することによって、第1の放熱部材915Aの表面積を大きくすることができる。これにより、第1の放熱部材915Aの放熱性を向上させることができる。
第2の放熱部材915Bは、照明器具920の排熱部材924に接続されるとともに支持されている。また、第2の放熱部材915Bは、変形例1と同様に、例えば第1の放熱部材915Aに設けられた貫通孔等を利用して第1の放熱部材915Aに接続される。これにより、第1の放熱部材915Aは第2の放熱部材915Bに支持される。また、このように構成することで、ランプ910が照明器具920に保持される。
以上、本変形例によれば、上記第9の実施形態と同様に、LEDモジュール912のLEDで発生した熱をヒートシンク915から排熱部材924へと伝導させて排熱部材924から排熱させることができる。これにより、LEDで発生する熱を効率良く放熱させることができる。
さらに、本変形例では、変形例1と同様に、第1の放熱部材915Aに凹凸部917が設けられているので、凹凸部917から大気中に効率良く放熱させることができる。これにより、LEDで発生する熱をさらに効率良く放熱させることができる。
なお、本変形例において、凹凸部917(フィン)を樹脂によって構成してもよい。つまり、第1の放熱部材915Aを樹脂によって構成してもよい。
(その他)
以上、本発明に係るランプ及び照明装置について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、LEDモジュール及び放熱部材の構成は、上記の実施形態に限定されるものではない。図15の(a)〜(c)は、本発明の変形例に係る照明装置におけるLEDモジュール及び放熱部材の構成を示す図である。
図15(a)に示すように、基板1012bの表面上において2列のLEDチップを覆うように形成された2本の蛍光体含有樹脂1012cを有するCOB型のLEDモジュール1012Aを用いた場合は、2本の蛍光体含有樹脂1012cの間であって基板1012bの裏面に放熱部材1015Aを設けることができる。
また、図15(b)に示すように、基板1012bの表面上において1列のLEDチップを覆うように形成された1本の蛍光体含有樹脂1012cを有するCOB型のLEDモジュール1012Bを用いた場合は、1本の蛍光体含有樹脂1012cを挟むように、かつ、基板1012bの裏面に、2本の放熱部材1015Bを設けることができる。
あるいは、上記のLEDモジュール1012Bを用いた場合、図15(c)に示すように、波型の放熱部材1015Cを用いても構わない。
なお、図15の(a)〜(c)において、放熱部材1015A、1015B及び1015Cは、ヒートシンク又はヒートパイプのいずれであっても構わない。
また、上記の第1〜第8の実施形態において、LEDモジュールは、SMD型のLEDを用いたLEDモジュールとしたが、第9の実施形態のように、COB型のLEDモジュールを適用しても構わない。また、第9の実施形態におけるLEDモジュールをSMD型のLEDを用いたLEDモジュールとしても構わない。
また、上記の実施形態では、排熱部材を別途設けてLEDの熱を排熱させたが、これに限らない。例えば、照明器具の器具本体そのものを排熱部材として用いても構わない。すなわち、ランプの熱伝導部材又はヒートシンクを照明器具の器具本体に接触させるように構成することができる。
また、上記の実施形態において、特に説明がない場合、各部材同士は、シリコーン樹脂等の接着剤又はねじ止め等によって適宜固定することができる。接着剤を用いる場合は、接着剤の熱伝導率を高めるために、接着剤に無機粒子を適宜混入することもできる。このような無機粒子としては、銀、銅あるいはアルミニウム等の金属粒子、又はアルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素あるいはグラファイト等の非金属粒子が用いられる。接着剤の熱伝導率を高めることにより、各部材間の熱伝導の効率を向上させることができる。
また、上記の実施形態において、発光素子としてLEDを例示したが、半導体レーザ、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等のその他の発光素子を用いても構わない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。