JP2011198507A - 多層電線 - Google Patents

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【課題】耐熱性および機械特性に優れるとともに、難燃性を有する多層電線を提供する。
【解決手段】金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられ、該内側絶縁層上に外側層が設けられた少なくとも2層からなる多層電線であって、
(a)ポリオレフィン系樹脂15〜95%、(b)スチレン系共重合体3〜45%および(c)パラフィンオイル2〜40%を含有する樹脂成分(A1)100質量部に対し、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物20〜280質量部、炭酸カルシウム0〜100質量部、及び(C)有機過酸化物0.05〜0.6質量部を含有する難燃性樹脂組成物を溶融温度以上に加熱して該有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に該外側層として部分的に架橋した外側層が押出被覆された多層電線。
【選択図】なし

Description

本発明は、ノンハロゲンの難燃性樹脂組成物を用いて被覆され、耐熱性および機械特性に優れた多層電線に関する。
電気・電子機器の内部および外部配線に使用される絶縁電線やケーブルには、耐熱性および機械特性(例えば、引張特性、耐摩耗性)のほか、高い難燃性が要求される。
難燃性を満足するために、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや、分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したポリオレフィンコンパウンドに代わり、ハロゲンを含有しない難燃剤(ノンハロゲン系難燃剤)が配合された樹脂組成物が提案されている。例えばエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン系共重合体に、難燃剤として水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水和物が多量に配合された難燃性樹脂組成物が提案されている。
一方、電気・電子機器の配線材に求められる難燃性、耐熱性、機械特性(例えば引張特性、耐摩耗性)などの規格は、UL、JISなどで要求水準に応じて定められている。例えば、UL1581(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires,Cables and Flexible Cords))では、難燃性、耐熱性、および機械特性について定められている。
しかし上記のエチレン系共重合体に金属水和物を充填した難燃性樹脂組成物を単に用いて導体に被覆した絶縁電線は、エチレン系共重合体の融点が低く耐熱性に問題があるため、UL1581に定められた垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)(VW−1)に合格できても、同規格の耐熱性に合格することは困難である。
そこで耐熱性を確保するために、金属導体に難燃性樹脂組成物を用いて被覆層が形成された絶縁電線に電子線架橋や化学架橋を施すことが行われている(例えば特許文献1)。
一方、金属導体上に絶縁被覆層を設け、さらに該被覆層の外側層として難燃性樹脂組成物を用いた被覆層を形成し、該外側層を放射線架橋や化学架橋で架橋することにより耐熱性を有する難燃性ケーブルを得ることが考えられる。
しかし、外側層を設けた後に該外側層を化学架橋で架橋する場合は、絶縁電線を加熱処理する必要があるため、この熱により内側絶縁層が溶融し、破壊電圧を低下させ、機械特性を損なう。また外側層を設けた後に該外側層を放射線架橋で架橋する場合は、放射線照射後に内側絶縁層に残留した電荷により、内側絶縁層が破壊され、破壊電圧が低下する。
特開2000−129064号公報
本発明は、上記の問題点を解決し、耐熱性および機械特性に優れるとともに、難燃性を有する多層電線を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層を設け、該内側絶縁層上に特定の樹脂成分に対し、金属水和物および有機過酸化物を含有する組成の混合物を溶融温度以上に加熱して該有機過酸化物により、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物層を内側絶縁層上に直接または間接に形成した多層電線が上記課題を解決することを見出した。本発明はこの知見に基づきなされたものである。
すなわち本発明は、
<1>金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられ、該内側絶縁層上に外側層が設けられた少なくとも2層からなる多層電線であって、
(a)ポリオレフィン系樹脂15〜95質量%、(b)スチレン系共重合体3〜45質量%及び(c)パラフィンオイル2〜40質量%を含有する樹脂成分(A1)100質量部に対し、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物20〜280質量部、炭酸カルシウム0〜100質量部、及び(C)有機過酸化物0.05〜0.6質量部を含有する組成の混合物を前記樹脂成分(A1)の溶融温度以上に加熱して、該有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物の外側層を押出被覆したことを特徴とする多層電線、
<2>金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられ、該内側絶縁層上に外側層が設けられた少なくとも2層からなる多層電線であって、
(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種30〜80質量%、(a4)ポリプロピレン系樹脂10〜35質量%、(a5)不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン0〜20質量%、(b)スチレン系共重合体5〜30質量%、及び(c)パラフィンオイル0〜30質量%を含有する樹脂成分(A2)100質量部に対して、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物20〜280質量部、炭酸カルシウム0〜100質量部、及び(C)有機過酸化物0.05〜0.6質量部を含有する組成の混合物を、前記樹脂成分(A2)の溶融温度以上に加熱して、該有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物の外側層を押出被覆したことを特徴とする多層電線、
<3>前記金属水和物が水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、及び水酸化カルシウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする<1>又は<2>記載の多層電線、及び
<4>前記内側絶縁層を構成する樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレンゴム、及びエチレン−プロピレン−ジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項記載の多層電線、
を提供するものである。
本発明の多層電線は、柔軟性を有し、耐熱性、機械特性に優れる。また難燃性に優れ、60度難燃性規格に合格するため、絶縁電線のほか、産業用ケーブルや電子機器用ケーブルなどに使用することができる。
本発明の多層電線には、金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられる。この内側絶縁層上に、後述の組成の混合物を樹脂成分の溶融温度以上に加熱して、該組成の混合物中に含まれる有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に該外側層として部分的に架橋した外側層が押出被覆される。外側層を内側絶縁層に直接設けることにより、多層絶縁電線とすることができる。また金属導体上に内側絶縁層を形成し、介在物、テープ巻き層、シールド層などを介して、内側絶縁層に間接的に外側層を設けて多層電線とすることができる。したがって本発明の多層電線には、後者の、いわゆるケーブルをも含むものとする。
本発明の多層電線は、第1の態様の多層電線と第2の態様の多層電線を含むものである。第1の態様の多層電線を構成する外側層の難燃性樹脂組成物中の樹脂成分(A1)は、以下の(a)ポリオレフィン系樹脂、(b)スチレン系共重合体、及び(c)パラフィンオイルを含有する。
(a)ポリオレフィン系樹脂
本発明において、樹脂成分(A1)のうち、(a)ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−α-オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などを挙げることができる。
本発明で用いることのできるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体や、プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体、あるいはプロピレンとエチレン−プロピレンゴムの共重合体等が挙げられる。
本発明の(a)ポリオレフィン系樹脂として使用することのできるエチレン−α-オレフィン共重合体は、好ましくは、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。エチレン−α-オレフィン共重合体としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−ブチレンゴム(EBR)、及びシングルサイト触媒存在下に合成されたエチレン−α-オレフィン共重合体等がある。
ここで、エチレン−プロピレンゴム(EPR)は、広義のエチレン−プロピレンゴムをいい、狭義のエチレンプロピレンゴム(EPM)と、さらに非共役ジエンを少量共重合させた3成分系共重合体のエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)をも含むものとする。
本発明の(a)ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を使用することができる。これらのエチレン系共重合体は、金属水和物などをはじめとする各種フィラーに対する受容性が高いため、フィラーを多量に配合しても機械的強度を維持する効果がある。また、これらのエチレン系共重合体自体が難燃性を有する。
本発明の(a)ポリオレフィン系樹脂として用いられるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体を挙げることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、例えば、エバフレックス(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)、レバプレン(商品名、バイエル社製)を挙げることができる。またエチレン−メタクリル酸共重合体としては、例えば、ニュクレル(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)などを挙げることができる。さらにエチレン−アクリル酸エチル共重合体としては、例えば、エバルロイ(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)などを挙げることができる。
本発明の(a)ポリオレフィン系樹脂としては、上記のポリプロピレン系樹脂、エチレン−α-オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたものを使用することができる。
不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したポリオレフィン系樹脂としては、直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したものを挙げることができる。
不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。また不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などを挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂の変性は、例えば、ポリオレフィン系樹脂と不飽和カルボン酸などを有機過酸化物の存在下に加熱、混練することにより行うことができる。マレイン酸による変性量は通常、ポリオレフィン系樹脂に対し0.1〜7質量%程度である。
(a)成分のポリオレフィン系樹脂の中でも、密度が915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体やこれらの樹脂を不飽和カルボン酸で変性した樹脂が好ましい。
これらの樹脂を使用することにより、柔軟性、耐熱性、ヒートショック特性を両立する材料を得ることができる。不飽和カルボン酸で変性された樹脂はマレイン酸で変性されたポリプロピレンや、密度が915kg/m以下の直鎖状ポリエチレンが好ましい。
(a)ポリオレフィン系樹脂は、樹脂組成物の樹脂成分(A1)中、15〜95%である。(a)ポリオレフィン系樹脂の配合量が少なすぎる場合は、力学的強度が大幅に低下するとともに、高温巻き付け特性が大幅に低下し、多すぎる場合は耐熱性が著しく低下し、硬くて加工しにくくなる。(a)ポリオレフィン系樹脂は、樹脂組成物(A1)中の樹脂成分中、好ましくは30〜85%であり、さらに好ましくは40〜80%である。
(b)スチレン系共重合体
本発明の第1の多層電線の外側層を構成する樹脂組成物におけるスチレン系共重合体は、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とする共重合体の水素添加物であり、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのブロック構造を主体とする共重合体又はランダム構造を主体とする共重合体の水素添加物である。
(b)スチレン系共重合体の含有量は、樹脂成分(A1)中、3〜45%、好ましくは5〜35%、さらに好ましくは10〜30%である。この量が少なすぎると耐熱性が著しく低下し、多すぎると押出成型時に外観異常が発生したり、引き回し加工が困難であったり、高温での巻き付けが困難となる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどがあり、中でもスチレンが好ましい。
共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどがあり、この中の1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。
また、水素添加量として共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
芳香族ビニル化合物の含有量は、スチレン系共重合体成分中、5〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がさらに好ましい。この量が少なすぎると耐熱性が低くなったり、耐コールタール性や耐油性が大幅に低下し、この量が多すぎると柔軟性が低下したり、伸びが低下する。
スチレン系共重合体の数平均分子量は5,000〜1,000,000程度が好ましく、多分散度(Mw/Mn)の値は10以下が好ましい。また、230℃、荷重21.18Nでのメルトフローレート(以下、MFRと記す)(ASTMD1238準拠)は、12g/10分以下が好ましく、さらに好ましくは6g/10分以下である。この値が小さすぎると耐熱性や強度が低下し、大きすぎると押し出し成形が困難となる。
このような材料として、セプトン(商品名、クラレ株式会社製)、ダイナロン(商品名、JSR株式会社製)を使用することができる。
またスチレン系共重合体の一部として、不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系共重合体を使用することができる。
(c)パラフィンオイル
本発明の多層電線の外側層を構成する樹脂組成物における(c)パラフィンオイルとしては、非芳香族系の鉱物油または液状もしくは低分子量の合成軟化剤を用いることができる。
一般にゴム用として用いられる鉱物油軟化剤は、芳香族環、ナフテン環およびパラフィン鎖の三者の組み合わさった混合物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものをパラフィン系とよび、ナフテン環炭素数が30〜40%のものはナフテン系、芳香族炭素数が30%以上のものは芳香族系と呼ばれて区別されている。
本発明では上記区分のうち、パラフィン系オイルを使用することができる。
(c)パラフィンオイルの樹脂成分(A1)中の配合量は、2〜40質量%である。好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。この量が少なすぎると押し出し成形性が困難となり、多すぎるとブリードしたり、強度が著しく低下する。
本発明の第2の態様の多層電線を構成する外側層の難燃性樹脂組成物中の樹脂成分(A2)は、以下の成分(1)〜(5)を含有する。
(1)(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種、
(2)(a4)ポリプロピレン系樹脂、
(3)(a5)不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン、
(4)(b)スチレン系共重合体、
(5)(c)パラフィンオイル
(1)(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種
樹脂成分(A2)中、(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種を30〜80質量%を含有する。
(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン
(a1)成分として、密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレンを使用することができる。例えば、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)やシングルサイト触媒存在下で合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体を使用することができる。その中でもシングルサイト触媒存在下で合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体は、強度を維持するため、好ましい。本発明において使用されるシングルサイト触媒存在下で合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体としては、その一例として、「カーネル」(商品名、日本ポリエチレン(株)製)、「エボリュー」(商品名、三井化学(株)製)、「タフマー」(商品名、三井化学(株)製)、「ユメリット」(商品名、宇部丸善石油化学(株)製)を挙げることができる。
(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
本発明の(a2)成分および(a3)成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を使用することができる。これらのエチレン系共重合体は、金属水和物などをはじめとする各種フィラーに対する受容性が高いため、フィラーを多量に配合しても機械的強度を維持する効果がある。また、これらのエチレン系共重合体自体が難燃性を有する。
本発明の(a3)成分として用いられるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体を挙げることができる。具体的には、例えば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体として、エバルロイ(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)などを挙げることができる。
また(a2)成分として用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体としては、エバフレックス(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)、レバプレン(商品名、バイエル社製)を挙げることができる。
(a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種は樹脂成分(A2)中、30〜80質量%である。この量が少なすぎると力学的強度が大幅に低下し、多すぎると耐熱性が大きく低下する。好ましくは樹脂成分(A2)中、35〜70%、さらに好ましくは40〜65%である。
(2)(a4)ポリプロピレン系樹脂
本発明で用いることのできるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体や、プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体、またプロピレンとエチレン−プロピレンゴムの共重合体等が挙げられる。
(a4)成分として用いられるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(本明細書において、MFRは、ASTM‐D‐1238で規定されている値をいうものとする。)は、十分な耐熱老化特性と耐低温性を確保するため、1〜50g/10分のものが好ましい。さらに好ましくは、1〜25g/10分、さらに好ましくは1〜10g/10分である。
(a4)成分として、結晶性の高いプロピレン単独重合体を使用することが好ましい。この場合には、耐外傷性や耐摩耗性、機械強度が向上する。
本発明において、(a4)ポリプロピレン系樹脂は、樹脂成分(A2)中、10〜35質量%、好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは10〜20質量%である。この量が少なすぎると、耐熱性に問題が生じ、これが多すぎると柔軟性や敷設時の加工性が低下する。
(3)(a5)不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂
不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂としては、直鎖状ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂が挙げられる。
不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。また不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などを挙げることができる。ポリオレフィンの変性は、例えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸等を有機過酸化物の存在下に加熱、混練することにより行うことができる。変性量は通常、樹脂に対して0.1〜7質量%程度である。不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したポリオレフィン樹脂を加えることにより、機械強度が増大する。
(a5)成分の配合量は、樹脂成分(A2)中、0〜20質量%、好ましくは2〜15質量%、より好ましくは5〜15質量%である。(a5)成分の配合量が多すぎると、本発明の多層電線を製造する際に粘度が高く、押出負荷が著しく高くなるため、成形性に問題が発生する。
(4)(b)スチレン系共重合体
(b)スチレン系共重合体としては、本発明の第1の多層電線の外側層に用いられる(b)スチレン系共重合体と同様なものを適宜使用することができる。
すなわち、(b)スチレン系共重合体としては、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とする共重合体の水素添加物であり、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのブロック構造を主体とする共重合体又はランダム構造を主体とする共重合体の水素添加物である。
スチレン系共重合体の含有量は、樹脂成分(A2)中、5〜30%、好ましくは10〜30%、さらに好ましくは10〜25%である。この量が少なすぎると耐熱性が低下し、多すぎると力学的強度が低下する。
(5)(c)パラフィンオイル
(b)スチレン系共重合体としては、本発明の第1の多層電線の外側層に用いられる(b)スチレン系共重合体と同様なものを適宜使用することができる。(c)パラフィンオイルとしては、非芳香族系の鉱物油または液状もしくは低分子量の合成軟化剤を用いることができる。
(c)パラフィンオイルの樹脂成分(A2)中の配合量は、0〜30質量%である。好ましくは3〜25質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。この量が少なすぎると成形が困難であったり、多すぎるとパラフィンオイルがブリードする。
(C)有機過酸化物
本発明の第1の多層電線及び第2の多層電線において、外側層を構成するための組成の混合物には、有機過酸化物を配合する。
本発明で用いられる(C)有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert‐ブチルクミルパーオキサイドなどを挙げることができる。
これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3が最も好ましい。
有機過酸化物(C)の配合量は、樹脂成分100質量部に対して、0.05〜0.6質量部の範囲であり、好ましくは0.03〜0.5質量部である。有機過酸化物をこの範囲内に選定することにより、架橋が進みすぎることがないので、ブツも発生することなく押し出し性に優れた部分的に架橋した外側層を形成することができる。
(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物および炭酸カルシウム
本発明の第1の多層電線及び第2の多層電線において、外側層を構成するための組成の混合物には、難燃剤として、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物、場合により炭酸カルシウムを併用する。
金属水和物としては、シランカップリング剤で表面処理されているものを使用することが必要である。シランカップリング剤で表面処理されていない金属水和物や脂肪酸等の他の表面処理剤で処理された金属水和物を適宜併用することができる。
金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種を使用することができる。その中でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシムが好ましく、さらに好ましくは、水酸化マグネシウムである。
上記金属水和物の表面処理に用いられるシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のビニル基またはエポキシ基を末端に有するシランカップリング剤、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基を末端に有するシランカップリング剤、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤などの架橋性のシランカップリング剤が好ましい。またこれらのシランカップリング剤は2種以上併用してもよい。
このような架橋性のシランカップリング剤の中でも、末端にエポキシ基および/またはビニル基/メタクロキシ基を有するシランカップリング剤がさらに好ましく、これらは1種単独でも、2種以上併用して使用してもよい。
本発明で用いることができるシランカップリング剤で表面処理した金属水和物としては、予め表面処理するのに十分な量のシランカップリング剤を適宜金属水和物に対してブレンドして行うことができる。シランカップリング剤の量は、具体的には金属水和物に対し0.2〜2質量%加えることが好ましい。シランカップリング剤は原液でもよいし、溶剤で希釈されたものを使用してもよい。
そのほか、シランカップリング剤によりすでに表面処理された金属水和物のうち、水酸化マグネシウムの市販品として、キスマ5L、キスマ5P(いずれも商品名、協和化学社製)やマグシーズS−3、S−4(いずれも神島化学工業社製)などを使用することができる。
また、上記以外にも、予め脂肪酸やリン酸エステルなどで表面の一部が前処理された金属水和物に、さらにビニル基やエポキシ基等の官能基を末端に有するシランカップリング剤を用い表面処理を行った金属水和物なども用いることができる。
上記のシランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムのほかに、表面処理を行っていない水酸化マグネシウム(例えば、市販品として、キスマ5(商品名、協和化学社製)など)、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウム(キスマ5A(商品名、協和化学社製)など)、リン酸エステル処理された水酸化マグネシウムなどを上記シランカップリング剤により表面処理した金属水和物と併用することができる。
本発明において、表面処理された金属水和物に加えて、炭酸カルシムを使用することができる。
炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムが挙げられる。本発明においては、重質炭酸カルシウムを好ましく使用することができる。重質炭酸カルシウムを加えることにより、難燃性を維持しつつ耐酸性を大幅に向上させることが可能となる。同時に炭酸カルシウムの添加により耐水性を向上させることが可能となる。
特にこの効果は樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのエチレン系共重合を使用した場合において効果がある。また金属水和物として、シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムを使用した場合にその効果は大きい。
本発明において使用される炭酸カルシウムの量は好ましくは樹脂成分(A1)又は(A2)100質量部に対して0〜100質量部が好ましい。この量が多すぎると強度、伸びが著しく低下する。樹脂成分(A1)又は(A2)100質量部に対して、炭酸カルシウムを20質量部以上とすることで、廉価で本発明の多層電線を製造することができる。
本発明において、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物の配合量は、樹脂成分(A1)又は(A2)100質量部に対して、20〜280質量部である。好ましくは30〜150質量部、さらに好ましくは40〜120質量部である。この量が少なすぎると難燃性を発揮することができない。また配合量が多すぎると力学的強度が低下する。
その他難燃性を向上させるためにメラミンシアヌレート化合物を加えることもできる。メラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かい物が好ましい。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。ここで平均粒径とは、レーザー回折法による粒度分布測定によって得られた値をいう。
また、分散性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物が好ましく用いられる。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、MC6000(商品名、日産化学(株)製)、メラプアMF15(商品名、(株)チバ製)、スタビエースMC15(商品名、堺化学製)などがある。
本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構造のメラミンシアヌレートがある。
Figure 2011198507
本発明の多層電線において、外側層を構成する組成の混合物には、必要に応じスズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛及びホウ酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種を配合することができる。さらに難燃性を向上させることができる。これらの化合物を用いることにより、燃焼時の殻形成の速度が増大し、殻形成をより強固にすることができる。従って、燃焼時に内部よりガスを発生するメラミンシアヌレート化合物とともに、難燃性を飛躍的に向上させることができる。
本発明で用いるホウ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒径が5μm以下が好ましく、3μm以下がさらに好ましい。ここで、ここで平均粒径とは、レーザー回折法による粒度分布測定によって得られた値をいう。
本発明で用いることのできるホウ酸亜鉛として、具体的には例えば、アルカネックスFRC−500(2ZnO/3B
・3.5HO)、アルカネックスFRC−600(いずれも商品名、水澤化学(株)製)などがある。また、スズ酸亜鉛(ZnSnO)、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH))として、アルカネックスZS、アルカネックスZHS(いずれも商品名、水澤化学(株)製)などがある。
上記以外の難燃(助)剤、充填剤としては、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボンなどがあげられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などがあげられ、なかでも、ワックスE、ワックスOP(いずれも商品名、Hoechst社製)などの内部滑性と外部滑性を同時に示すエステル系滑剤が好ましい。
本発明の多層電線は、金属導体上に内側絶縁層を構成する樹脂組成物を用いて内側絶縁層を形成し、その後、該内側絶縁層に放射線架橋及び/又は化学架橋が施される。放射線架橋や化学架橋は従来の方法で施される。放射線架橋としては、電子線架橋のほか、γ線架橋を挙げることができる。その中でも電子線架橋が好ましい。電子線架橋を行う場合、電子線の照射線量は1〜30Mradとすることが好ましい。効率よく架橋を行うために、内側絶縁層を構成する樹脂組成物には、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの(メタ)アクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。化学架橋法の場合は、内側絶縁層を構成する樹脂組成物に、有機過酸化物を架橋剤として配合し、押出成形した後に常法により加熱処理して架橋を行う。またビニルシラン化合物をグラフトした樹脂をベースとした樹脂組成物を押出成形した後に、温水等に浸漬することにより、シラン架橋を行ってもよい。なお本発明においては、シラン架橋も化学架橋に含まれるものとする。
本発明の内側絶縁層を構成する樹脂組成物としては、ポリオレフィン系樹脂、狭義のエチレン−プロピレンゴム(EPM)、及びエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、本発明における(a)成分のポリオレフィン系樹脂に限られることなく、使用することができる。例えば、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物を主体とするスチレン系共重合体、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン(エチレン−エチレン/プロピレン)−スチレンブロック共重合体(SEEPS)、水添スチレンーブチレン共重合体(HSB)等が挙げられる。
金属導体上に内側絶縁層を設けた後に、該絶縁層に放射線架橋及び/又は化学架橋を施した後に、前記の難燃性樹脂組成物を溶融温度以上に加熱して、該難燃性樹脂組成物中に含まれる有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に該外側絶縁層として部分的に架橋した外側層を押出被覆することで、本発明の多層電線を製造することができる。内側絶縁層と外側層の間には、介在やテープ、シールド層等を含有してもよく、また絶縁層は1層又は2層以上からなるものでもよい。
本発明においては、樹脂成分(A1)又は(A2)成分に、(B)成分の難燃剤と(C)成分の有機過酸化物が配合された組成の混合物を、樹脂成分(A1)又は(A2)の溶融温度以上に加熱して、該有機過酸化物により、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物の外側層を内側絶縁層上に押出被覆して、多層電線を製造する。
本発明の多層電線における外側層を構成する組成の混合物は、加熱・混練されると有機過酸化物の存在下、(A1)又は(A2)中の樹脂成分が部分的に架橋される。それとともに(C)成分の有機過酸化物の作用で、一部の樹脂成分が適度に低分子量化することにより樹脂組成物の溶融粘度を適度に調整することができる。この結果、樹脂の混合物全体としては押出性に優れた架橋組成物となる。本発明の組成物の架橋は、少量の有機過酸化物の存在下で、通常の架橋と比較して架橋点が少ないことから、部分的に架橋した外側層を形成することができる。この外側層を設けることにより、特段の手法で架橋することなく、高い耐熱性を有する多層電線を得ることが可能となる。
本発明における外側層は、架橋密度が低く樹脂成分同士が部分架橋状態になっているので、フィラー受容性に優れ、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物を多量に配合することが可能になる。シランカップリング剤を介して樹脂成分と金属水和物が相互作用を有し、耐熱性に優れた多層電線を得ることができる。
本発明の多層電線の導体径や導体の材質などは特に制限はなく、用途に応じて適宜定められる。導体の周りに形成される絶縁樹脂組成物の被覆層の肉厚も特に制限はない。絶縁層は一般に0.15〜30mm、外側層の厚さは0.1〜50mmが好ましい。また、被覆層は2層に限らず、さらに多層構造であってもよく、本発明の難燃性の絶縁樹脂組成物で形成した被覆層のほかに下層、中間層などを有するものでもよい。本発明の多層電線には各種の彩色を施してもよい。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例
1.内側絶縁層の絶縁性樹脂組成物Aの作製
表1に示された各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて130℃で溶融混練して、絶縁性樹脂組成物Aを製造した。使用した材料は以下の通りである。
(1)エチレン−プロピレンゴム(EPM)
商品名:EP51P(JSR社製)
(2)有機過酸化物
ジクミルパーオキサイド(日本化薬社製)
(3)老化防止剤
商品名:ノクラックCD(大内新興化学社製)
(4)架橋剤
商品名:亜鉛華1号(三井金属社製)
(酸化亜鉛)
(5)老化防止剤
商品名:ノクラックMMB(大内新興化学社製)
(6)滑剤
ステアリン酸カルシウム(日油社製)
Figure 2011198507
2.内側絶縁層が形成された架橋電線の作製
(1)内側絶縁層が形成された架橋電線Aの作製
1.で作製した内側絶縁層の絶縁性樹脂組成物Aを用いて、押出温度120℃で導体(50/0.18)(導体径1.47mm)の外側に絶縁厚1mmで被覆し、外径3.47mmの電線を得た後に、150℃の蒸気により連続的に架橋を行うことにより、化学架橋を行い、内側絶縁層が形成された架橋電線Aを得た。
(2)内側絶縁層が形成された架橋電線Bの作製
絶縁材料としてNUCG9301(商品名、日本ユニカー社製ポリエチレン)を押出温度180℃で導体(50/0.18)(導体径1.47mm)の外側に絶縁厚1mmで被覆し、外径3.47mmの電線を得た後に、30MRad電子線照射を行うことにより、内側絶縁層が形成された絶縁電線Bを得た。
(3)内側絶縁層が形成された架橋電線Cの作製
絶縁材料としてリンクロンXCF710N(LZ013を5%含有) を押出温度200℃で導体(50/0.18)(導体径1.47mm)の外側に絶縁厚1mmで被覆し、外径3.47mmの電線を得た後に、50℃の温水に24時間浸せきを行うことにより、内側絶縁層が形成された絶縁電線Bを得た。
3.多層電線の作製
表2に示される材料を表2に記載の温度で溶融・混練し、架橋電線A又はB上に外側層を形成して、外径5.47mmの多層電線を得た。
また表3の比較例1及び4においては、150℃の蒸気により連続的に架橋を行うことにより多層電線を得た。また表3の比較例2及び5においては、30MRadの電子線を照射することにより多層電線を得た。
表2及び3に記載の材料は以下の通りである。
(1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン((a)及び(a1)に該当)
商品名:カーネルKF360T(日本ポリエチレン社製)
密度898kg/m
(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体((a)及び(a2)に該当)
商品名:V−5274(三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル含有量17%
(3)エチレンとプロピレンのブロック共重合体((a)及び(a4)に該当)
商品名:PB170A(サンアロマー社製)
(4)マレイン酸変性ポリエチレン((a)及び(a5)に該当)
商品名:アドマーXE070(三井化学社製)
(5)スチレン系共重合体((b)に該当)
商品名:セプトン4077(クラレ社製)
(6)パラフィンオイル((c)に該当))
商品名:ダイアナプロセスPW−90(出光社製)
(7)シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウム((B)に該当)
商品名:キスマ5L(協和化学社製)
(8)炭酸カルシウム((B)に該当)
商品名:ソフトン1200(備北粉化社製)
(9)老化防止剤(ヒンダートフェノール系老化防止剤)
商品名:イルガノックス1010(BASF社製)
(10)有機過酸化物((C)に該当))
商品名:パ−ヘキサ25B(日本化薬社製)
(11)架橋助剤(多官能性アクリル樹脂)
商品名:NKエステルAPG200(新中村化学社製)
(12)ポリエチレンワックス
商品名:ACポリエチレンNO.6(ハネウェル社製)
(13)エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:EV360(三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル含有量25%
(14)有機過酸化物
ジクミルパーオキサイド(DCP)(日本化薬社製)
(15)老化防止剤
商品名:ノクラックCD(大内新興化学社製)
(16)架橋剤
商品名:亜鉛華1号(三井金属社製)
(酸化亜鉛)
(17)老化防止剤
商品名:ノクラックMMB(大内新興化学社製)
(18)滑剤
ステアリン酸カルシウム(日油社製)
4.多層電線についての試験及び評価
3.で得られた多層電線について、以下の試験を行い、評価した。
(1)内側絶縁層の溶融性
得られた多層電線を解体し、内側絶縁層が溶融していないかどうか確認を行った。溶融していなかったものを○とし、合格とした。一方、少しでも内側絶縁層に溶融が生じていたものは×とし、不合格とした。
(2)内側絶縁層の耐電圧
得られた多層電線を解体し、内部絶縁層の耐電圧を測定した。測定条件は、60cmで1kV/sで昇圧し、破壊する電圧を測定した。耐電圧が30kV以上を合格、30kV未満を不合格とした。
(3)内側絶縁層と導体との密着性
得られた多層電線を解体し、内側絶縁層と導体との密着性の測定を行った。密着性の測定は被覆長を30mmとし、200mm/分の速度で測定を行った。引き剥がし力が90N以上を超えるものを不合格、90N未満のものを合格とした。
(4)難燃性
得られた多層電線の60度傾斜難燃試験をJIS C 3005の方法で試験を行い、60秒以内に消火したものを合格、それ以外の結果となったものを不合格とした。
(5)伸び
外側層の伸びをJIS C 3005に基づき測定した。伸びが100%以上のものを合格、100%未満のものを不合格とした。
(6)引張強度
外側層の引張強度をJIS C 3005に基づき測定した。引張強度が8MPa以上のものを合格、8MPa未満のものを不合格とした。
(7)加熱変形
JIS C 3005に基づき外側層の加熱変形を120℃で測定した。40%以下を合格とし、40%以上を越えるものを不合格とした。
Figure 2011198507
Figure 2011198507
表3からわかるように外側層を化学架橋した場合には、内側絶縁層と導体との密着性に問題が生じた(比較例1及び4)。また外側層を電子線架橋した場合には、内側絶縁層と導体との密着性及び耐電圧がともに不合格であった。それに対して、外側層を架橋しなかった場合には、加熱変形が不合格で、耐熱性に問題があることがわかった(比較例3)。
一方外側層の組成物において、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物が少ない場合は、難燃性が不合格となり(比較例6)、逆にシランカップリング剤で表面処理された金属水和物が多い場合は、耐電圧や伸びが不合格となった(比較例7)。
また有機過酸化物が多く配合された組成の混合物を用いて押出被覆した場合は、外側層を押出すことができなかった(比較例8)。さらに有機過酸化物を含有しない組成の混合物を用いて押出被覆した場合は、外側層の加熱変形が不合格で耐熱性が不足していた(比較例9)。
これに対して表2からわかるように、本発明の実施例1〜10は、内側絶縁層が溶融して耐電圧が低下することがなく、内側絶縁層と導体との密着性も合格であった。またいずれの実施例も難燃性、機械特性及び加熱変形も合格であり、優れた効果を示した。

Claims (4)

  1. 金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられ、該内側絶縁層上に外側層が設けられた少なくとも2層からなる多層電線であって、
    (a)ポリオレフィン系樹脂15〜95%、(b)スチレン系共重合体3〜45%および(c)パラフィンオイル2〜40%を含有する樹脂成分(A1)100質量部に対し、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物20〜280質量部、炭酸カルシウム0〜100質量部、及び(C)有機過酸化物0.05〜0.6質量部を含有する組成の混合物を前記樹脂成分(A1)の溶融温度以上に加熱して、該有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物の外側層を押出被覆したことを特徴とする多層電線。
  2. 金属導体上に放射線架橋及び/又は化学架橋された内側絶縁層が設けられ、該内側絶縁層上に外側層が設けられた少なくとも2層からなる多層電線であって、
    (a1)密度915kg/m以下の直鎖状ポリエチレン、(a2)エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び(a3)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種30〜80質量%、(a4)ポリプロピレン系樹脂10〜35質量%、(a5)不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂0〜20質量%、(b)スチレン系共重合体5〜30質量%、及び(c)パラフィンオイル0〜30質量%を含有する樹脂成分(A2)100質量部に対して、(B)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物20〜280質量部、炭酸カルシウム0〜100質量部、及び(C)有機過酸化物0.05〜0.6質量部を含有する組成の混合物を、前記樹脂成分(A1)の溶融温度以上に加熱して、該有機過酸化物により、該内側絶縁層上に直接又は間接に、部分的に架橋した難燃性樹脂組成物の外側層を押出被覆したことを特徴とする多層電線。
  3. 前記金属水和物が水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、及び水酸化カルシウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の多層電線。
  4. 前記内側絶縁層を構成する樹脂組成物が、ポリオレフィン樹脂、エチレン−プロピレンゴム、及びエチレン−プロピレン−ジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の多層電線。
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