JP2011197617A - 偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線吸収剤の添加により紫外線カット性能が付与されたポリプロピレン系樹脂フィルムが接着剤層を介して偏光フィルムの少なくとも片面に積層された偏光板であって、該ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度が十分に高い偏光板を提供する。
【解決手段】ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの両面にそれぞれ接着剤を介して透明樹脂フィルムが貼合されている偏光板であって、両面に貼合される透明樹脂フィルムは、40℃における水蒸気透過率が50g/m2・日以下であり、両面に貼合される透明樹脂フィルムの少なくとも一方は、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムである偏光板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの少なくとも一方の面にポリプロピレン系樹脂フィルムが積層されている偏光板に関する。
偏光板は、液晶テレビ、液晶モニタ、パーソナルコンピュータなどの液晶表示装置を構成する重要な構成部材の1つである。偏光板は通常、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの片面または両面に接着剤層を介して、保護フィルム、たとえばトリアセチルセルロースに代表される酢酸セルロース系の保護フィルムを積層した構成となっている。偏光フィルムの片面には、接着剤層を介してノルボルネン系樹脂などからなる位相差フィルムが積層される場合もある。
しかし、トリアセチルセルロースフィルムなどのような親水性の保護フィルムを使用すると、高温多湿の条件では、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの水分量に影響を与え、偏光板としての性能が多少なりとも変化することがあり、そのため、親水性樹脂からなる保護フィルムの代わりに、ポリプロピレン系樹脂などの疎水性樹脂からなる保護フィルムを使用し、環境による影響を極力抑制できる構成の偏光板が検討されるようになった(特許文献1など)。
一方、偏光板は、液晶表示装置内の液晶セルを光から保護する役目も担っており、偏光フィルムに積層される保護フィルムなどに、紫外線吸収剤を添加し、400nm以下の紫外線をカットする機能を付与することが多い。しかしながら、上記特許文献1に示されるようなポリプロピレン系樹脂からなる保護フィルムに紫外線吸収剤を添加すると、紫外線吸収剤が接着剤層との界面にブリードして溜まり、保護フィルムと偏光フィルムとの接着強度が低下してしまう可能性があった。
特開2009−258588号公報
本発明の目的は、紫外線吸収剤の添加により紫外線カット性能が付与されたポリプロピレン系樹脂フィルムが接着剤層を介して偏光フィルムの少なくとも片面に積層された偏光板であって、該ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度が十分に高い偏光板を提供することである。
本発明は、上記課題を解決すべく、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの両面にそれぞれ接着剤を介して透明樹脂フィルムが貼合されている偏光板であって、両面に貼合される透明樹脂フィルムは、40℃における水蒸気透過率が50g/m2・日以下であり、両面に貼合される透明樹脂フィルムの少なくとも一方は、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムであることを特徴とする偏光板を提供するものである。
本発明によれば、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度が非常に高く、紫外線カット性能に優れており、また、使用環境による偏光フィルムへの影響が少ない偏光板が提供される。かかる本発明の偏光板を適用した液晶表示装置は、耐久性に優れるとともに、表示性能の安定性に優れている。
<偏光板>
本発明の偏光板は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムと、該偏光フィルムの両面に接着剤層を介して貼合された所定の水蒸気透過率を示す透明樹脂フィルムを備えるものである。両面に貼合される透明樹脂フィルムの少なくとも一方には、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムが用いられる。
(偏光フィルム)
本発明の偏光板に用いられる偏光フィルムは、具体的には、一軸延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものである。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルと、これに共重合可能な他の単量体との共重合体、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、たとえば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、たとえばアルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用し得る。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1000〜10000の範囲内、好ましくは1500〜5000の範囲内である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光フィルムの原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の適宜の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムの膜厚は特に限定されるものではないが、たとえば10〜150μm程度である。
偏光フィルムは、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程(染色処理工程)、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程(ホウ酸処理工程)、ならびに、このホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程(水洗処理工程)を経て、製造される。
また、偏光フィルムの製造に際し、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは一軸延伸されるが、この一軸延伸は、染色処理工程の前に行なってもよいし、染色処理工程中に行なってもよいし、染色処理工程の後に行なってもよい。一軸延伸を染色処理工程の後に行なう場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理工程の前に行なってもよいし、ホウ酸処理工程中に行なってもよい。勿論、これらの複数の段階で一軸延伸を行なうことも可能である。一軸延伸は、周速の異なるロール間で一軸に延伸するようにしてもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸するようにしてもよい。また、大気中で延伸を行なう乾式延伸であってもよいし、溶剤にて膨潤させた状態で延伸を行なう湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常3〜8倍程度である。
染色処理工程におけるポリビニルアルコール系樹脂フィルムの二色性色素による染色は、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性色素を含有する水溶液に浸漬することによって行なわれる。二色性色素としては、たとえばヨウ素、二色性染料などが用いられる。二色性染料には、たとえば、C.I.DIRECT RED 39などのジスアゾ化合物からなる二色性直接染料、トリスアゾ化合物、テトラキスアゾ化合物などの二色性直接染料が包含される。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素およびヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水100重量部あたり0.01〜1重量部であり、ヨウ化カリウムの含有量は通常、水100重量部あたり0.5〜20重量部である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、染色に用いる水溶液の温度は、通常20〜40℃であり、また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常20〜1800秒である。
一方、二色性色素として二色性染料を用いる場合は、通常、水溶液二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性染料の含有量は、通常、水100重量部あたり1×10-4〜10重量部、好ましくは1×10-3〜1重量部であり、特に好ましくは1×10-3〜1×10-2重量部である。この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を染色助剤として含有していてもよい。二色性色素として二色性染料を用いる場合、染色に用いる染料水溶液の温度は、通常20〜80℃であり、また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常10〜1800秒である。
ホウ酸処理工程は、二色性色素により染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行なわれる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、水100重量部あたり、通常2〜15重量部、好ましくは5〜12重量部である。上述した染色処理工程における二色性色素としてヨウ素を用いた場合には、このホウ酸処理工程に用いるホウ酸含有水溶液はヨウ化カリウムを含有することが好ましい。この場合、ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの量は、水100重量部あたり、通常0.1〜15重量部、好ましくは5〜12重量部である。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常、60〜1200秒、好ましくは150〜600秒、さらに好ましくは200〜400秒である。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃、より好ましくは60〜80℃である。
続く水洗処理工程では、上述したホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、たとえば水に浸漬することによって水洗処理する。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃であり、浸漬時間は、通常1〜120秒である。水洗処理後は、通常、乾燥処理が施されて、偏光フィルムが得られる。乾燥処理には、たとえば熱風乾燥機、遠赤外線ヒータなどを好適に用いることができる。乾燥処理の温度は、通常30〜100℃、好ましくは50〜80℃である。乾燥処理の時間は、通常60〜600秒、好ましくは120〜600秒である。
こうしてポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色、ホウ酸処理および水洗処理を施して、偏光フィルムが得られる。偏光フィルムの厚みは、通常、5〜40μmの範囲内である。
(透明樹脂フィルム)
上記偏光フィルムの両面に貼合される透明樹脂フィルムは、同種樹脂材料からなるフィルムであってもよいし、異種樹脂材料からなるフィルムであってもよいが、双方の透明樹脂フィルムはいずれも、40℃における水蒸気透過率が50g/m2・日以下である樹脂フィルムが用いられる。水蒸気透過率は、好ましくは10g/m2・日以下である。これにより、使用環境、特には水分による偏光フィルムへの影響を効果的に抑えることができ、得られる偏光板に光学特性の長期安定性を付与することができる。40℃における水蒸気透過率は、JIS Z 0208に準拠し、温度40℃においてサンプルフィルムを境界面とし、一方の側の空気を相対湿度90%、他の側の空気を吸湿剤により乾燥状態に保ったとき、24時間(1日)の間にこの境界面を通過する水蒸気の質量(g)を、そのサンプルフィルム1m2あたりに換算した値として測定される。
透明樹脂フィルムは、偏光フィルムを保護するための保護フィルムであっても、所定の位相差を付与した位相差フィルムであってもよい。
本発明においては、上記透明樹脂フィルムの少なくとも一方に、所定分子量の紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルムが用いられる。他方の透明樹脂フィルムは、40℃における水蒸気透過率が50g/m2・日以下である限り特に制限されず、ポリプロピレン系樹脂フィルムであってもよいし、他の樹脂フィルムであってもよい。他の樹脂フィルムとしては、シクロオレフィンモノマー由来の構成単位を含むノルボルネン系樹脂フィルム;ポリカーボネート系樹脂フィルム;ポリエステル系樹脂フィルム;ポリスチレン系樹脂フィルム;アクリル系樹脂フィルム;4−メチル−1−ペンテン系樹脂フィルムなどのポリプロピレン系樹脂フィルム以外のポリオレフィン系樹脂フィルムが挙げられる。
本発明の偏光板の好ましい実施形態の1つは、偏光フィルムの一方の面に接着剤層を介して、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムである保護フィルムが貼合されており、他方の面に接着剤層を介して、ノルボルネン系樹脂フィルムが貼合されたものである。一方の透明樹脂フィルムにノルボルネン系樹脂フィルムを用いることにより、偏光板に剛性を付与することができる。当該ノルボルネン系樹脂フィルムは、一軸または二軸延伸処理されたものであることが好ましい。
(1)紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルム
偏光フィルムの少なくとも一方の面に貼合される透明樹脂フィルムは、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムである。分子量が450以上の紫外線吸収剤を用いることにより、ポリプロピレン系樹脂フィルムからのブリードが少なく、所定量の紫外線吸収剤をフィルム内に保持することができるため、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度を高くすることができるとともに、偏光板に良好な紫外線カット性能を付与することができる。このポリプロピレン系樹脂フィルムは、保護フィルムや位相差フィルムなどであることができる。
紫外線吸収剤の分子量は、好ましくは480以上、より好ましくは500以上である。また、紫外線吸収剤の分子量は、好ましくは1200以下である。分子量が1200を超えると、ポリプロピレン系樹脂との相溶性が問題となり、透明性を損なう場合があり得る。上記のような問題が生じない場合には、分子量1200を超えるオリゴマーまたはポリマーからなる紫外線吸収剤を用いてもよい。
ポリプロピレン系樹脂フィルムに含有される分子量450以上の紫外線吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン系、ヒドロキシベンゾトリアゾール系、ヒドロキシトリアジン系の紫外線吸収剤が使用できる。これらの中でも、N原子と水酸基との間で水素結合を形成するヒドロキシベンゾトリアゾール系、ヒドロキシトリアジン系の紫外線吸収剤は、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度の点でより有利である。好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例を挙げれば、たとえば、ヒドロキシベンゾトリアゾール系として、2,2’−エチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕、ヒドロキシトリアジン系として、2−[4,6−ジ(2,4−キシリル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−オクチルオキシフェノールなどが挙げられる。
分子量450以上の紫外線吸収剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂フィルム中0.1重量%以上1.5重量%未満である。添加量が0.1重量%を下回る場合、紫外線カット性能が不足し、また、1.5重量%以上の場合、ポリプロピレン系樹脂フィルムからのブリードアウトにより、接着強度が低下するとともに、フィルムの外観を損なう可能性がある。紫外線吸収剤の添加量は、好ましくはポリプロピレン系樹脂フィルム中0.2〜1.2重量%である。
また、偏光板の紫外線カット性能を調整するため、分子量450以上の紫外線吸収剤とともに、分子量450未満の紫外線吸収剤を併用することも可能である。ただしこの場合、分子量450未満の紫外線吸収剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂フィルム中0.3重量%以下とすることが好ましい。添加量が0.3重量%を超えると、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの接着強度が低下する可能性がある。
ポリプロピレン系樹脂フィルムを構成するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマー、たとえば、エチレンもしくはα−オレフィンとのランダム共重合体、3元共重合体またはブロック共重合体を包含する各種共重合体、およびプロピレンの単独重合体を挙げることができる。上記α−オレフィンは、炭素数4以上であり、好ましくは、炭素数4〜10のα−オレフィンである。炭素数4〜10のα−オレフィンの具体例を挙げれば、たとえば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖状モノオレフィン類;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどである。
上記の中でも、本発明においては、樹脂透明性の観点から、プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体またはプロピレンの単独重合体が好ましく用いられ、ランダム共重合体の中では、プロピレン/エチレンランダム共重合体、プロピレン/1−ブテンランダム共重合体がより好ましく用いられる。ランダム共重合体およびプロピレンの単独重合体から選択される2種以上のポリプロピレン系樹脂を混合した樹脂組成物を用いることも好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、フィルムへの成形容易性の観点から、JIS K 7210に準拠して、温度230℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレイト(MFR)が1〜20g/10分の範囲内であることが好ましく、2〜18g/10分の範囲内であることがより好ましく、4〜15g/10分であることがさらに好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、公知の重合用触媒を用いて重合された重合体または共重合体であってよく、重合用触媒としては、たとえば、次のようなものを挙げることができる。
〔i〕マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分とする固体触媒成分からなるTi−Mg系触媒、
〔ii〕マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分とする固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物と、必要に応じて電子供与性化合物等の第三成分とを組み合わせた触媒系、
〔iii〕メタロセン系触媒など。
ポリプロピレン系樹脂は、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンのような炭化水素化合物に代表される不活性溶剤を用いる溶液重合法、液状のモノマーを溶剤として用いる塊状重合法、気体のモノマーをそのまま重合させる気相重合法などによって製造することができる。これらの方法による重合は、バッチ式で行なってもよいし、連続式で行なってもよい。
ポリプロピレン系樹脂フィルムには、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記した紫外線吸収剤以外の添加剤が配合されていてもよい。添加剤としては、たとえば、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、中和剤などを挙げることができる。添加剤は、複数種が併用されてもよい。酸化防止剤としては、たとえば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられ、また、1分子中にたとえば、フェノール系の酸化防止機構とリン系の酸化防止機構とを併せ持つユニットを有する複合型の酸化防止剤も用いることができる。帯電防止剤は、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。滑剤としては、エルカ酸アミドやオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ステアリン酸等の高級脂肪酸およびその塩などが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、球状あるいはそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。これらの中で、本発明の効果を阻害することなく、ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造プロセスにおいてポリプロピレン系樹脂の劣化を抑制できるため好ましく用いられる添加剤を例示すると、住友化学社から販売されている「スミライザーGP」やチバ社から販売されている「イルガフォスP168」、「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」等の酸化防止剤、および、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の中和剤などが挙げられる。ポリプロピレン系樹脂フィルム中、酸化防止剤の好ましい添加量は0.01重量%以上2重量%以下であり、中和剤の好ましい添加量は0.001重量%以上0.01重量%以下である。
上記造核剤は、無機系造核剤、有機系造核剤のいずれでもよい。無機系造核剤としては、タルク、クレイ、炭酸カルシウム等が挙げられる。また、有機系造核剤としては、芳香族カルボン酸の金属塩類、芳香族リン酸の金属塩類などの金属塩類、高密度ポリエチレン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリシクロペンテン、ポリビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。これらの中でも有機系造核剤が好ましく、より好ましくは上記の金属塩類および高密度ポリエチレンである。ポリプロピレン系樹脂フィルム中の造核剤の添加量は、0.01〜3重量%であることが好ましく、0.05〜1.5重量%であることがより好ましい。
紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルムは、紫外線吸収剤および必要に応じてその他の添加剤が配合された樹脂を押出機で溶融混練した後、Tダイから押出し、冷却ロールで冷却する溶融押出成形により製造することができる。ここで、ポリプロピレン系樹脂と紫外線吸収剤を押出機へ投入する方法としては、(1)ペレットまたはパウダー状のポリプロピレン系樹脂と紫外線吸収剤を所定の組成比に予め混合したポリプロピレン系樹脂混合物の形で投入する方法、(2)押出機のホッパーに、ペレットまたはパウダー状のポリプロピレン系樹脂と紫外線吸収剤をそれぞれスクリューフィーダーや重量フィーダーなどにより計量しつつ別々に投入する方法、(3)ポリプロピレン系樹脂フィルム中に含有されるべき紫外線吸収剤の量より高い濃度で当該紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂ペレット(マスターバッチ)を別途調製しておき、このマスターバッチとポリプロピレン系樹脂を所望の紫外線吸収剤濃度となるように混合した後、押出機に投入する方法、(4)別途調製されたマスターバッチとポリプロピレン系樹脂ペレットをそれぞれ計量しつつ押出機のホッパーから投入する方法などが採用できる。これらの方法の中では、(3)の方式を用いることが、紫外線吸収剤のポリプロピレン系樹脂フィルム中での分散性に優れ、また生産効率の面でも優れるため、好ましい。
溶融押出成形においては、得られるポリプロピレン系樹脂フィルムのさらなる高品質化のために、押出機とTダイとの間に、押出量の変動を抑制するためのギアポンプやろ過精度が2〜10μmのフィルターユニット(たとえばリーフディスク型フィルター)を設置し、異物を除去してもよい。なお、押出機による溶融混練は、樹脂の酸化劣化を防止するために、不活性ガス雰囲気で行なわれることが好ましい。不活性ガスとしては、窒素(N2)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)などを用いることができるが、ランニングコストの点で窒素(N2)が好ましい。不活性ガスの純度は、好ましくは99.8体積%以上、より好ましくは99.9体積%以上である。また、酸化劣化防止の観点から、押出機に投入されるポリプロピレン系樹脂(通常はペレット)は、あらかじめ不活性ガス雰囲気中で十分保持しておくことが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂フィルムは、透明性に優れていることが好ましく、具体的には、JIS K 7136に準拠して測定されるヘイズ値が、0〜5%であることが好ましい。ヘイズ値が5%を超えると、本発明の偏光板を組み込んだ液晶表示装置のコントラストが悪化することがある。ポリプロピレン系樹脂フィルムのヘイズ値は、より好ましくは0〜3%である。
ポリプロピレン系樹脂フィルムのヘイズ値を上記範囲内にするためには、溶融押出成形時の加工速度や冷却ロールの径にもよるが、冷却ロールによる冷却過程において、その冷却ロールの温度を30℃以下とし、押出された溶融シート状のポリプロピレン系樹脂を急激に冷却することが好ましい。このとき、押出された溶融シート状のポリプロピレン系樹脂の冷却ロールへの密着方法が、得られるポリプロピレン系樹脂フィルムのヘイズ値に影響を与えることがある。溶融シート状のポリプロピレン系樹脂を冷却ロールに密着させる方法の好ましい形態を挙げると、たとえば、
a)溶融シート状のポリプロピレン系樹脂に静電気を付与し、表面状態が鏡面の冷却ロールに密着させて冷却する方法、
b)溶融シート状のポリプロピレン系樹脂を、表面状態が鏡面の冷却ロールと表面状態が鏡面の弾性変形可能な金属ロールまたは金属ベルトとの間で挟圧し、冷却ロールに密着させて冷却する方法、
c)溶融シート状のポリプロピレン系樹脂を、エアチャンバー法により表面状態がセミマットである冷却ロールに密着させて冷却する方法
などがある。
上記の中でも、c)のエアチャンバー法を用いた密着方法は、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの接着強度の点でも有利である。
なお、上記c)のエアチャンバー法とは、冷却ロールのフィルム接触点に沿って設けられたエアチャンバー内に空気を送り込み、空気静圧を利用してフィルムを冷却ロールに密着させる方法である。エアチャンバー法においては、フィルムの耳部のネックイン防止あるいは耳部の安定性確保のために、エアノズルを用いて、フィルムの耳部を他の部位より先に冷却ロールに密着させることが好ましい。エアノズルの代わりに、空気ではなく、静電気により冷却ロールに密着させる静電ピニング方式のノズルを用いてもよい。
エアチャンバー内の圧力は、300Pa以下が好ましく、200Pa以下であることがより好ましい。300Paを超えると、エアチャンバー外に空気が流出して、押出された溶融シート状のポリプロピレン系樹脂を揺らし、これにより、フィルムの厚み精度が低下する可能性がある。
エアチャンバー法で用いられる冷却ロールは、鏡面ロールではなく、セミマットの冷却ロールであることが好ましい。具体的には、冷却ロールのJIS B 0601に準拠した表面粗さ(最大高さRmax)は、0.5〜2μmであることが好ましく、0.8〜1.5μmであることがより好ましい。表面粗さ(Rmax)が0.5μm未満であると、溶融シート状のポリプロピレン系樹脂と冷却ロールとの間に空気が侵入した場合、その空気が抜けず、これによってポリプロピレン系樹脂フィルム表面に凹凸が発生し、外観不良を起こす可能性がある。また、表面粗さ(Rmax)が2μmを超えると、冷却ロールへの密着により、ポリプロピレン系樹脂フィルム表面に冷却ロール表面の凹凸が転写され、同様に外観不良を起こす可能性がある。また、得られるポリプロピレン系樹脂フィルムの表面粗さおよび透明性の観点から、冷却ロールの表面状態は、梨地であることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂フィルムの厚さは、3〜200μm程度であることが好ましく、10μm〜150μm以下であることがより好ましい。また、その厚み精度は、フィルムの流れ方向および幅方向でそれぞれ中心値±5%以下であることが好ましく、中心値±3%以下であることがより好ましい。
(2)ノルボルネン系樹脂フィルム
上述の好ましい実施形態で用いられるノルボルネン系樹脂フィルムは、ノルボルネン、多環ノルボルネン系モノマーなどのシクロオレフィン(環状オレフィン)由来の構成単位を含む熱可塑性の樹脂からなるフィルムである。ノルボルネン系樹脂フィルムは、上記シクロオレフィンの開環重合体や2種以上のシクロオレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物であることができるほか、シクロオレフィンと鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物などとの付加共重合体であってもよい。また、極性基が導入されているものも有効である。
シクロオレフィンと鎖状オレフィン、ビニル基を有する芳香族化合物との共重合体を用いる場合、鎖状オレフィンとしては、エチレン、プロピレンなどが挙げられ、またビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレンなどが挙げられる。このような共重合体において、シクロオレフィン由来の構成単位の含有量は50モル%以下(好ましくは15〜50モル%)であってもよい。特に、シクロオレフィンと鎖状オレフィンとビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体とする場合、シクロオレフィン由来の構成単位は、上述したように比較的少ない量とすることができる。かかる三元共重合体において、鎖状オレフィン由来の構成単位の含有量は、通常5〜80モル%、ビニル基を有する芳香族化合物由来の構成単位の含有量は、通常5〜80モル%である。
ノルボルネン系樹脂としては、適宜の市販品、たとえばTopas(Topas Advanced Polymers GmbH社製)、アートン(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(ZEONEX)(日本ゼオン(株)製)、アペル(三井化学(株)製)などを好適に用いることができる。このようなノルボルネン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出成形法などの公知の方法が適宜用いられる。また、たとえばエスシーナ(積水化学工業(株)製)、SCA40(積水化学工業(株)製)、ゼオノアフィルム(日本ゼオン(株)製)、アートンフィルム(JSR(株)製)などの製膜されたノルボルネン系樹脂フィルムの市販品を用いてもよい。
ノルボルネン系樹脂フィルムは、少なくとも一方向に延伸することによって液晶の光学補償能(視野角補償能)を付与して位相差フィルムとすることができ、このような延伸ノルボルネン系樹脂フィルムを備えた偏光板を液晶表示装置に適用することにより、液晶表示装置の視野角拡大を図ることができる。位相差フィルムとしてのノルボルネン系樹脂フィルムは、フィルムの面内遅相軸方向の屈折率をnx、面内でそれと直交する方向(進相軸方向)の屈折率をny、および厚み方向の屈折率をnz、フィルムの厚みをdとするとき、下記式(I)で表わされるフィルムの面内位相差値R0が40〜100nm(より好適には40〜80nm)の範囲内であり、かつ、下記式(II)で表わされる厚み方向位相差値Rthが80〜300nm(より好適には100〜250nm)の範囲内であることが好ましい。
0=(nx−ny)×d (I)
th=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (II)。
面内位相差値R0が40nm未満である場合、または100nmを超える場合には、偏光板の視野角補償能が低下する傾向にある。また、厚み方向位相差値Rthが80nm未満である場合、または300nmを超える場合にも、やはり偏光板の視野角補償能が低下する傾向にある。なお、面内位相差値R0および厚み方向位相差値Rthは、たとえばKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて測定することができる。
上記式(I)および(II)に示されるような屈折率特性を有するノルボルネン系樹脂フィルムを得るには、延伸倍率と延伸速度とを適切に調整するほか、延伸時の予熱温度、延伸温度、ヒートセット温度、冷却温度などの各種温度、およびそのパターンを適宜選択すればよい。比較的緩い条件で延伸を行なうことにより、上記のような屈折率特性が得られる。たとえば延伸倍率は、1.05倍以上1.6倍以下の範囲とするのが好ましく、1.1倍以上1.5倍以下とするのがより好ましい。二軸延伸の場合には、最大延伸方向の延伸倍率が上記範囲となるようにすればよい。
延伸が施されたノルボルネン系樹脂フィルムの厚みは、20〜80μmの範囲内であることが好ましく、40〜80μmの範囲内であることがより好ましい。延伸ノルボルネン系樹脂フィルムの厚みが20μm未満である場合には、フィルムの取扱いが難しく、また所定の位相差値を発現し難くなる傾向にあるためであり、一方、ノルボルネン系樹脂フィルムの厚みが80μmを超える場合には、加工性に劣るものとなり、また、透明性が低下したり、得られた偏光板の重量が大きくなったりするなどの虞がある。
(接着剤層)
上記透明樹脂フィルムを偏光フィルムに貼合するための接着剤としては、接着剤層を薄くする観点から、水系接着剤、すなわち、接着剤成分を水に溶解したものまたは水に分散させた接着剤、および、活性エネルギー線の照射により硬化する光硬化性接着剤などが挙げられる。なかでも、透明樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度の観点からは、光硬化性接着剤の使用が好ましい。なお、一方の透明樹脂フィルムを貼合するための接着剤と他方の透明樹脂フィルムを貼合するための接着剤とは同種の接着剤であってもよいし、異種の接着剤であってもよい。
光硬化性接着剤としては、たとえば、光硬化性エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂組成物が好ましく用いられる。かかるエポキシ樹脂組成物は、透明樹脂フィルム、とりわけ上記所定の紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの接着強度を向上させるうえで極めて有効である。
光硬化性エポキシ樹脂としては、たとえば、脂環式エポキシ化合物を好ましく用いることができ、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2−エポキシ−1−メチル−4−(1−メチルエポキシエチル)シクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル メタアクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの4−(1,2−エポキシエチル)−1,2−エポキシシクロヘキサン付加物、エチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、オキシジエチレン ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、1,4−シクロヘキサンジメチル ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、3−(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシカルボニル)プロピル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等が挙げられる。脂環式エポキシ化合物以外の光硬化性エポキシ化合物としては、たとえば、水酸基を有する芳香族化合物または鎖状化合物のグリシジルエーテル化物、アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物、C−C二重結合を有する鎖状化合物のエポキシ化物、およびこれらのオリゴマー等が挙げられる。これらの脂環式エポキシ化合物および脂環式エポキシ化合物以外の光硬化性エポキシ化合物は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、光硬化性接着剤は、光硬化性エポキシ樹脂以外の活性エネルギー線硬化性化合物として、オキセタン化合物を含有することもできる。オキセタン化合物の併用により、光硬化性接着剤の硬化速度を向上させることができる。
光カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、および電子線等の活性エネルギー線の照射によってカチオン種またはルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始させるものである。
活性エネルギー線の照射によりカチオン種またはルイス酸を生じる化合物としては、特に限定されるものではないが、たとえば、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩;および鉄−アレン錯体等を挙げることができる。
芳香族ジアゾニウム塩としては、たとえば、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレート等が挙げられる。
芳香族ヨードニウム塩としては、たとえば、ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
芳香族スルホニウム塩としては、たとえば、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
鉄−アレン錯体としては、たとえば、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート、クメン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)−トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイド等が挙げられる。
これらの光カチオン重合開始剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。中でも、特に芳香族スルホニウム塩は、300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械強度や接着強度を有する接着剤層を与えることができるため、好ましく用いられる。
光カチオン重合開始剤の配合量は、光硬化性接着剤に含まれる光硬化性エポキシ樹脂等の活性エネルギー線硬化性化合物100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部であり、1〜15重量部が好ましい。配合量が0.5重量部を下回ると、硬化が不十分になり、接着剤層の機械強度や接着強度が低下する場合がある。また、配合量が20重量部を超えると、接着剤層中のイオン性物質が増加することで接着剤層の吸湿性が高くなり、得られる偏光板の耐久性能が低下する場合がある。
光硬化性接着剤は、必要に応じて光増感剤を含有することができる。光増感剤を使用することで、反応性が向上し、接着剤層の機械強度や接着強度をさらに向上させることができる。
光増感剤としては、たとえば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾおよびジアゾ化合物、ハロゲン化合物、ならびに光還元性色素等が挙げられる。
具体的な光増感剤の例を挙げると、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、およびα,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、および4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロロアントラキノンおよび2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドンおよびN−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体;キサントン誘導体;フルオレノン誘導体;9,10−ジブトキシアントラセン等のアントラセン化合物;2−クロロチオキサントンおよび2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;ベンジル化合物;ウラニル化合物などがある。
光増感剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。光増感剤の配合量は、光硬化性接着剤に含まれる活性エネルギー線硬化性化合物100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。
一方、上記水系接着剤の好適な例としては、たとえば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂またはウレタン樹脂を含む接着剤組成物が挙げられる。
接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、当該ポリビニルアルコール系樹脂は、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコーなどの変性されたポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水系接着剤は通常、水溶液である。接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、水100重量部に対して、通常1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
また、接着剤の主成分としてウレタン樹脂を用いる場合、適当な接着剤組成物の例として、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物とを含む接着剤組成物を挙げることができる。ここでいうポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とは、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、その中に少量のイオン性成分(親水成分)が導入されたものである。かかるアイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用せずに直接、水中で乳化してエマルジョンとなるため、水系接着剤として好適である。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂それ自体は公知であり、たとえば特開平7−97504号公報には、フェノール系樹脂を水性媒体中に分散させるための高分子分散剤の例として記載されており、特開2005−70140号公報および特開2005−208456号公報には、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物とを含む組成物を接着剤として、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムにシクロオレフィン系樹脂フィルムを接合する形態が示されている。
偏光フィルムに接着剤を用いて上述した透明樹脂フィルムを貼合する方法としては、通常一般に知られているものでもよく、たとえば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、カンマコーター法、ドクターブレード法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などによって偏光フィルムおよび/または透明樹脂フィルムの接着面に接着剤を塗布し、両者を重ね合わせる方法が挙げられる。流延法とは、被塗布物であるフィルムを、概ね垂直方向、概ね水平方向、または両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。接着剤を塗布した後、偏光フィルムと透明樹脂フィルムをニップロールなどにより挟んで、貼り合わせる。また、偏光フィルムと透明樹脂フィルムとの間に接着剤を滴下した後、ロールなどで加圧して均一に押し広げてフィルムの貼り合わせを行なってもよく、この場合、ロールの材質としては金属やゴムなどを用いることができる。また、偏光フィルムと透明樹脂フィルムとの間に接着剤を滴下したものをロールとロールとの間に通し、加圧して均一に押し広げてフィルムの貼り合わせを行なってもよく、この場合、これらロールは同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。
なお、透明樹脂フィルムの接着剤塗布面または接着剤層の表面には、接着性を上げるため、偏光フィルムとの貼合に先立ってプラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
偏光フィルムの両面に透明樹脂フィルムを接着剤層を介して積層させた後、加熱処理を実施してもよい。加熱処理は、たとえば熱風を吹き付けることにより行なわれ、その温度は、通常40〜100℃の範囲内であり、好ましくは60〜100℃の範囲内である。また、乾燥時間は通常、20〜1200秒である。
水系接着剤を乾燥して得られる接着剤層の厚みは、通常0.01〜5μm程度であり、好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。接着剤層の厚みが0.01μm未満である場合には、接着が不十分になる虞があり、また、接着剤層の厚みが5μmを超えると、偏光板の外観不良を生じる虞がある。
接着剤として光硬化性接着剤を用いた場合には、偏光フィルムの両面に透明樹脂フィルムを接着剤層を介して積層させた後、活性エネルギー線を照射することによって接着剤層を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが好ましい。
活性エネルギー線の光照射強度は、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定され、特に限定されないが、光カチオン重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜6000mW/cm2であることが好ましい。光照射強度が0.1mW/cm2以上であることで、反応時間が長くなりすぎず、6000mW/cm2以下であることで、光源から輻射される熱および光硬化性接着剤の硬化時の発熱によるエポキシ樹脂の黄変や偏光フィルムの劣化を生じる虞が少ない。光硬化性接着剤への光照射時間は、光硬化性接着剤ごとに制御されるものであって特に制限されないが、上記光照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜10000mJ/m2となるように設定されることが好ましい。積算光量が10mJ/m2以上であることで、光カチオン重合開始剤由来の活性種を十分量発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、また、10000mJ/m2以下であることで、照射時間が長くなりすぎず、良好な生産性を維持できる。
偏光フィルムの偏光度、透過率および色相、ならびに透明樹脂フィルムの透明性といった偏光板の諸機能が低下しない条件で活性エネルギー線の照射を行なうことが好ましい。光硬化性接着剤を用いた場合、硬化後の接着剤層の厚みは、通常0.01〜10μm程度であり、好ましくは0.1μm以上、また好ましくは5μm以下である。
(その他の部材)
本発明の偏光板は、一方の透明樹脂フィルム上に積層された粘着剤層を有していてもよい。この粘着剤層は、偏光板を液晶表示装置に適用する場合において、たとえば液晶セルとの貼合に好適に用いることができる。偏光フィルムの一方の面に紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルムが貼合され、他方の面にノルボルネン系樹脂フィルムが貼合される場合、特にノルボルネン系樹脂フィルムが位相差フィルムである場合においては、通常、粘着剤層は、ノルボルネン系樹脂フィルム上に積層される。粘着剤層に用いられる粘着剤としては、従来公知の適宜の粘着剤を特に制限なく用いることができ、たとえばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。中でも、透明性、粘着力、信頼性、リワーク性などの観点から、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。粘着剤層は、粘着剤を含む溶液を透明樹脂フィルム上にダイコータやグラビアコータなどによって塗布し、乾燥させる方法によって設けることができる他、離型処理が施されたプラスチックフィルム(セパレートフィルムと呼ばれる)上に形成された粘着剤層を透明樹脂フィルムに転写する方法によっても設けることができる。粘着剤層の厚みは、一般に2〜40μmの範囲内であることが好ましい。
本発明の偏光板は、透明樹脂フィルム(たとえば、ノルボルネン系樹脂フィルム、またはポリプロピレン系樹脂フィルム)上に、粘着剤層を介して他の光学機能性フィルムを備えてもよい。液晶セル側となる透明樹脂フィルム上に好適に貼着され得る光学機能性フィルムの例を挙げると、基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルム、ポリカーボネート系樹脂その他の透明樹脂からなる位相差フィルムなどがある。背面側偏光板の液晶セルから遠い側(すなわちバックライト側)となる透明樹脂フィルム上に好適に貼着され得る光学機能性フィルムの例を挙げると、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルムなどがある。基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、WVフィルム(富士フイルム(株)製)、NHフィルム(新日本石油(株)製)、LCフィルム(新日本石油(株)製)などが挙げられる。ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルムに相当する市販品としては、たとえばDBEF(3M社製、日本では住友スリーエム(株)から入手できる)などが挙げられる。
<液晶表示装置>
本発明の偏光板は、液晶表示装置に好適に適用することができる。液晶表示装置において、本発明の偏光板は、粘着剤層を介して液晶パネルの背面側に配置される。この際、本発明の偏光板は、その紫外線吸収剤を含有するポリプロピレン系樹脂フィルムが液晶セルから遠い側となるように、すなわちバックライトに対向するように配置される。かかる液晶表示装置は、本発明の偏光板を用いているため、耐久性に優れるとともに、表示性能の安定性に優れている。液晶表示装置において、上述した特徴以外の部分については、従来公知の液晶表示装置の適宜の構成を採用することができ、液晶表示装置が液晶パネル以外に通常備える構成部材(光拡散板、バックライトなど)を適宜備えることができる。なお、液晶パネルの「背面側」とは、液晶パネルを液晶表示装置に搭載した際のバックライト側を意味し、一方、液晶パネルの「前面側」とは、液晶パネルを液晶表示装置に搭載した際の視認側を意味する。
液晶パネルの前面側に設ける偏光板(以下、前面側偏光板という)は、従来公知の適宜の偏光板を用いることができるが、なかでも、液晶表示装置のコントラストや視野角などの表示特性の点から、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの一方の面にセルロース系樹脂フィルムが貼合され、他方の面にヘイズ値が0.1〜40%のポリエチレンテレフタレートフィルムが貼合された偏光板を用いることが好ましい。この偏光板は、セルロース系樹脂フィルム側が液晶セルに対向するように貼合されることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的性質、耐溶剤性、耐スクラッチ性、コストなど総合的に優れるものである。
前面側偏光板の偏光フィルムは、上記本発明の偏光板について述べたものと同様のものを用いることができる。
前面側偏光板のポリエチレンテレフタレートフィルムを構成するポリエチレンテレフタレートとは、繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートで構成される樹脂である。他の共重合成分としては、イソフタル酸、4,4’−ジカルボキシジフェニール、4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、1,4−ジカルボキシシクロヘキサンなどのジカルボン酸成分;プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのジオール成分が挙げられる。これらのジカルボン酸成分やジオール成分は、必要により2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記ジカルボン酸成分やジオール成分と共に、p−ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、などのヒドロキシカルボン酸を併用することも可能である。このような他の共重合成分は、少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、カーボネート結合などを含有する化合物を含んでいてもよい。
ポリエチレンテレフタレートの製造法としては、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接反応させるいわゆる直接重合法、テレフタル酸のジメチルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるいわゆるエステル交換反応法などの任意の製造法を適用することができる。また、ポリエチレンテレフタレートには、公知の添加剤を必要に応じて含有させることができる。たとえば、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤などを含有させてもよい。ただし、フィルムの透明性の観点から、添加剤の添加量は最小限にとどめておくことが好ましい。
ポリエチレンテレフタレートフィルムは延伸されたものであることが好ましく、これは上記ポリエチレンテレフタレートをフィルム状に成形し、延伸処理を施すことにより作製することができる。延伸は、MD方向(流れ方向)またはTD方向(流れ方向と垂直の方向)に延伸する一軸延伸、MD方向およびTD方向の双方に延伸する二軸延伸、MD方向でもTD方向でもない方向に延伸する斜め延伸など、いずれの方法で行なってもよい。かかる延伸操作を施すことにより、機械的強度の高いポリエチレンテレフタレートフィルムを得ることができる。なかでも、一軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムは、液晶表示装置に干渉ムラが生じ難い傾向にあるため、好ましい。
一軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムの作製方法は任意であり、特に限定されるものではないが、上記ポリエチレンテレフタレートを溶融し、シート状に押出成形された無配向フィルムを、ガラス転移温度以上の温度においてテンターで横延伸(TD方向に延伸)した後、熱固定処理を施す方法を挙げることができる。延伸温度は、好ましくは80〜130℃、より好ましくは90〜120℃であり、延伸倍率は、好ましくは2.5〜6倍、より好ましくは3〜5.5倍である。延伸倍率が低いと、ポリエチレンテレフタレートフィルムが十分な透明性を示さない傾向にある。二軸延伸の場合は、たとえば、シート状に押出成形された無配向フィルムを、ガラス転移温度以上の温度において縦延伸(MD方向に延伸)し、次いで横延伸(TD方向に延伸)する方法や、縦横同時に延伸する方法等が挙げられる。
なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける配向主軸の歪みを低減する観点からは、延伸後に弛緩処理を施すことが好ましい。たとえば、上述した横延伸によって一軸延伸フィルムを作製する場合は、横延伸後であって熱固定処理を行なう前に、フィルムを長手方向に弛緩処理する方法を挙げることができる。弛緩処理する際の温度は90〜200℃、好ましくは120〜180℃である。弛緩量は延伸条件によって異なるが、弛緩処理後のフィルムの150℃における熱収縮率が2%以下になるように弛緩量および温度を設定することが好ましい。
熱固定処理の温度は、通常180〜250℃であり、好ましくは200〜245℃である。熱固定処理は、まず、定長で上記温度での処理を行ない、さらにフィルムの幅方向における弛緩の割合が1〜10%(好適には2〜5%)となるように弛緩処理を行なうようにすることが好ましい。このようにして、配向主軸の歪みが低減され、耐熱性に優れた延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが得られる。ポリエチレンテレフタレートフィルムの配向主軸の歪みの最大値は、好ましくは10度以下、より好ましくは8度以下、さらに好ましくは5度以下である。配向主軸の歪みの最大値が10度を超えるポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた場合には、このようなポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた偏光板を液晶表示装置において、色付不良が大きくなる傾向にある。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムの配向主軸の歪みの最大値は、たとえば位相差フィルム検査装置RETSシステム(大塚電子(株)製)を用いて測定できる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは、フィルムのハンドリング性および偏光板の薄肉化の観点から、好ましくは20〜50μmである。
ポリエチレンテレフタレートフィルムのヘイズ値は、0.1〜40%の範囲内であることが好ましい。ヘイズ値が0.1%未満であると、液晶表示装置の干渉ムラを十分に抑制することができない。また、ヘイズ値が40%を超えると、光拡散が強すぎて液晶表示装置の正面輝度や視認性が低下する傾向にある。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムのヘイズ値は、JIS K 7136に規定されるとおり、全光線透過率に対する拡散透過率の比として定義され、市販のヘイズメータで測定することができる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムにヘイズを付与する方法としては、ポリエチレンテレフタレート中に無機微粒子または有機微粒子を混合する方法、ポリエチレンテレフタレートフィルム表面に無機微粒子または有機微粒子を樹脂バインダーに混合した塗布液をコートする方法などが挙げられる。無機微粒子としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、アルミノシリケート、アルミナ−シリカ複合酸化物、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどが挙げられ、有機微粒子としては、架橋ポリアクリル酸粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリイミド粒子などの耐熱性樹脂粒子が挙げられる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、面内位相差値R0が1000nm以上であることが好ましく、3000nm以上であることがより好ましい。面内位相差値R0が1000nm未満の場合には、液晶表示装置の正面からの干渉ムラが目立つ傾向にある。ポリエチレンテレフタレートフィルムの面内位相差値R0の上限は10000nm程度である。
ポリエチレンテレフタレートフィルムには、易接着層が付与されていてもよい。易接着層が付与されたポリエチレンテレフタレートフィルムは、すべての延伸工程が終了したフィルムに易接着層を形成する方法;ポリエチレンテレフタレートを延伸している工程中、たとえば縦延伸工程と横延伸工程との間に易接着層を形成する方法;偏光フィルムと接着される直前または接着された後に易接着層を形成する方法などにより作製することができる。二軸延伸フィルムとする場合は、生産性の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムを縦延伸した後に易接着層を形成し、引き続き横延伸する方法が好ましく採用される。易接着層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面、または接着剤層を介して偏光フィルムと接着される片面に付与することができる。
易接着層を構成する成分は、特に限定されるものではないが、たとえば、極性基を骨格に有し、比較的低分子量でガラス転移温度も比較的低いポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂またはアクリル系樹脂等が挙げられる。また、必要に応じて架橋剤、有機または無機フィラー、界面活性剤、滑剤等を含有することもできる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける偏光フィルムと貼着する面と反対の面には、防眩処理、ハードコート処理、帯電防止処理などの表面処理が施されていてもよい。また、液晶性化合物やその高分子量化合物などからなるコート層が形成されていてもよい。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、ポリエチレンナフタレートフィルムを用いても、ほぼ同様の効果が得られる。
前面側偏光板に用いることができるセルロース系樹脂フィルムは、セルロースの部分エステル化物または完全エステル化物からなるフィルムであり、たとえば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、それらの混合エステルなどからなるフィルムを挙げることができる。より具体的には、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルムなどが挙げられる。このようなセルロースエステルフィルムとしては、適宜の市販品、たとえば、フジタックTD80(富士フイルム(株)製)、フジタックTD80UF(富士フイルム(株)製)、フジタックTD80UZ(富士フイルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC8UY(コニカミノルタオプト(株)製)などを用いることができる。
ポリエチレンテレフタレートフィルム、セルロース系樹脂フィルムを偏光フィルムに貼合するための接着剤は、上述した光硬化性接着剤または水系接着剤であってよい。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。フィルムの位相差値、40℃における水蒸気透過率、光透過率の測定、偏光板の接着強度の評価は、次に示す方法で行なった。
[位相差値の測定]
位相差測定装置KOBRA−WR(王子計測機器(株)製)を用いて、測定波長590nmで測定した。
[水蒸気透過率の測定]
JIS Z 0208に従い、温度40℃、相対湿度90%の条件で測定し、フィルムの面積1m2あたり24時間でそのフィルムを通過する水分量として算出した。
[光透過率の測定]
(株)島津製作所製の紫外・可視分光光度計UV−2450を用い、ポリプロピレン系樹脂フィルムについて、波長220〜700nmの範囲で1nm毎に光の透過率を測定した後、波長300〜340nmの間の各波長における透過率のうち、最も高い値をもって光透過率とした。この値が小さいほど、波長300〜340nmの光を遮断する、すなわち紫外線カット性能に優れることを意味する。
[接着強度の評価]
ポリプロピレン系樹脂フィルムへの接着剤の塗布領域を調整することで、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間であって、端部から長さ方向20mmの領域が接着剤が塗布されていない領域となっている偏光板を作製し、これを幅方向25mm×長さ方向150mm(この150mmのうち端部から20mmの領域は接着剤を有しない)の短冊状に切り出し、合計5個の試験片を作製した。これらの5個の試験片について、接着剤を有しない端部から手で剥離を行なうハンドピール試験を行ない、下記の評価基準に従って、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度を評価した。
○:5mm以上剥離が可能な試験片の数が0個であり、良好な接着強度を有する、
△:5mm以上剥離が可能な試験片の数が1〜3個であり、接着強度が若干低い、
×:5mm以上剥離が可能な試験片の数が4〜5個であり、接着強度が低い。
<実施例1>
ポリプロピレン系樹脂であるプロピレン/エチレン共重合体(エチレン含量=0.4重量%、MFR=9g/10分)99重量部と、紫外線吸収剤である「アデカスタブLA−31」(ADEKA社製、分子量664、ヒドロキシベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)1重量部とからなる樹脂組成物を275℃に加熱した50mmφ押出機にて溶融混練し、ついで600mm巾Tダイより溶融状態で押出し、25℃に温調した冷却ロールにて冷却し、厚み80μmのフィルムを得た。このポリプロピレン系樹脂フィルム(紫外線吸収剤の含有量1.0重量%)のJIS K 7136に準拠して測定したヘイズ値は0.9%であり、40℃における水蒸気透過率は4g/m2・日であった。
次に、上記ポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にコロナ処理を施した後、コロナ処理面に光硬化性エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを含む光硬化性接着剤を厚み4μmで塗工した。一方、二軸延伸されたノルボルネン系樹脂フィルム(厚さ=60μm、面内位相差値R0=63nm、厚み方向位相差値Rth=225nm、40℃における水蒸気透過率=1g/m2・日)の片面にコロナ処理を施した後、コロナ処理面に上記と同じ光硬化性接着剤を厚み4μmで塗工した。ついで、偏光フィルムの一方の面に上記ポリプロピレン系樹脂フィルムを接着剤層を介して積層するとともに、他方の面に上記ノルボルネン系樹脂フィルムを接着剤層を介して積層し、100mmφの一対のニップロールで挟圧した。その後、ノルボルネン系樹脂フィルム側から紫外線を照射し、両方の接着剤層を硬化させて偏光板を得た。
<実施例2>
ポリプロピレン系樹脂フィルム中の紫外線吸収剤の含有量を0.3重量%としたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を得た。
<実施例3>
紫外線吸収剤として「サイアソーブUV1164」(サイアテック社製、分子量509、ヒドロキシトリアジン系紫外線吸収剤)を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を得た。
<比較例1>
ポリプロピレン系樹脂フィルムが紫外線吸収剤を含まないこと以外は実施例1と同様にして偏光板を得た。
<比較例2>
ポリプロピレン系樹脂フィルム中の紫外線吸収剤の含有量を1.5重量%としたこと以外は実施例3と同様にして偏光板を得た。
<比較例3>
紫外線吸収剤として「スミソーブ200」(住友化学社製、分子量225、ヒドロキシベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)を用い、ポリプロピレン系樹脂フィルム中の紫外線吸収剤の含有量を0.5重量%としたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を得た。
<比較例4>
紫外線吸収剤として「スミソーブ130」(住友化学社製、分子量326、ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤)を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を得た。
<比較例5>
ポリプロピレン系樹脂フィルム中の紫外線吸収剤の含有量を0.05重量%としたこと以外は実施例3と同様にして偏光板を得た。
用いた紫外線吸収剤の種類、分子量およびその含有量、ポリプロピレン系樹脂フィルムのヘイズ値および光透過率、ならびに、ポリプロピレン系樹脂フィルムと偏光フィルムとの間の接着強度の評価結果を表1にまとめた。
Figure 2011197617

Claims (1)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの両面にそれぞれ接着剤を介して透明樹脂フィルムが貼合されている偏光板であって、
    前記両面に貼合される透明樹脂フィルムは、40℃における水蒸気透過率が50g/m2・日以下であり、
    前記両面に貼合される透明樹脂フィルムの少なくとも一方は、分子量が450以上の紫外線吸収剤を0.1重量%以上1.5重量%未満の量で含むポリプロピレン系樹脂フィルムであることを特徴とする偏光板。
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