JP2011196240A - ロッカアーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジンに設けられたカムに当接するローラ2と、ローラ2を回転可能に軸支するアーム本体3とからなるロッカアーム1。アーム本体3は、エンジンに設けた揺動支点部材に摺動可能に係合する係合部31と、エンジンバルブのステム先端部と摺動する摺動部32と、係合部31と摺動部32との間に形成されると共にローラ2を互いの内側において回動可能に軸支する一対の側壁部33と、係合部31から摺動部32にわたって係合部31及び摺動部32の両側端縁から屈曲した一対のリブ34とを一体形成してなる。リブ34は、係合部31側の端部である前端部341が、前端から後方へ向かうに従って徐々に係合部31に対して隆起するようなテーパ形状を有している。
【選択図】図1
Description
アーム本体93は、エンジンに設けたピボット、ラッシュアジャスタ等の揺動支点部材に摺動可能に係合する凹面937を備えた係合部931と、エンジンバルブのステム先端部と摺動する摺動部932と、係合部931と摺動部932との間に形成されると共にローラ92を互いの内側において回転可能に軸支する一対の側壁部933とを有する。
すなわち、図10、図12に示すごとく、上記リブ934の前端部935は、ローラ92の回転軸方向から見たとき、アーム本体93における係合部931の平板部936から略直角に立ち上がる輪郭を有する。かかる形状は、図13に示すごとく、アーム本体93をプレス成形する前の展開形状、すなわち曲げ加工する前の金属板930の外形939において、主に係合部931となる前方連結部931aの輪郭と、主にリブ934となる外方突出部934aの輪郭とが滑らかな直線や曲線で繋がらない、断続的な形状となってしまう。しかも、前方連結部931aの輪郭と外方突出部934aの輪郭との交わる部分は、金属板930の内側に凸の内向角部99となってしまう。
上記アーム本体は、上記エンジンに設けた揺動支点部材に摺動可能に係合する係合部と、エンジンバルブのステム先端部と摺動する摺動部と、上記係合部と上記摺動部との間に形成されると共に上記ローラを互いの内側において回動可能に軸支する一対の側壁部と、上記係合部から上記摺動部にわたって上記係合部及び上記摺動部の両側端縁から屈曲した一対のリブとを一体形成してなり、
上記リブは、上記係合部側の端部である前端部が、前端から後方へ向かうに従って徐々に上記係合部に対して隆起するようなテーパ形状を有していることを特徴とするロッカアームにある(請求項1)。
この場合には、上記リブをプレス成形等によって形成する前のアーム本体の展開形状において、リブの輪郭を、係合部の輪郭との繋ぎ目において、滑らかな直線や曲線で繋がれる連続的な形状とすることが一層容易となる。その結果、上記繋ぎ目における応力の集中を一層抑制することができ、アーム本体の割れの発生を一層効果的に防ぐことができる。
この場合には、リブの輪郭を、係合部の輪郭との繋ぎ目において、一層滑らかな直線や曲線で繋がれる連続的な形状とすることができ、上記繋ぎ目を起点とする割れの発生を一層効果的に防ぐことができる。
上記テーパ角度が20°未満の場合には、上記リブによる上記係合部の補強の効果を充分に得られないおそれがある。一方、上記テーパ角度が50°を超える場合には、上記繋ぎ目における応力の集中を充分に防ぐことが困難となるおそれがある。
この場合には、上記ロッカアームが上記揺動支点部材及び上記ステム先端部から受ける反力に対する上記アーム本体の強度を効果的に向上させることができる。
この場合には、上記揺動支点部材から受ける反力に対する上記係合部の強度を、上記リブによって効果的に向上させることができる。
本例のロッカアーム1は、図1、図2、図4に示すごとく、エンジン60に設けられたカム6に当接するローラ2と、該ローラ2を回転可能に軸支するアーム本体3とからなる。
アーム本体3は、エンジン60に設けた揺動支点部材4に摺動可能に係合する係合部31と、エンジンバルブ5のステム先端部51と摺動する摺動部32と、係合部31と摺動部32との間に形成されると共にローラ2を互いの内側において回動可能に軸支する一対の側壁部33と、係合部31から摺動部32にわたって係合部31及び摺動部32の両側端縁から屈曲した一対のリブ34とを一体形成してなる。
図1、図4に示すごとく、一対のリブ34は、係合部31及び摺動部32から、これらが揺動支点部材4及びステム先端部51と当接する側に屈曲している。一方、一対の側壁部33は、係合部31及び摺動部32よりも、揺動支点部材4及びステム先端部51と反対側、すなわちリブ34と反対側に向って立設している。
図2に示すごとく、リブ34における後端部342以外の部分は、その両主面を、側壁部33の両主面と同一平面上に形成している。また、リブ34は、後端部342をこれよりも前方の部分よりも内側に配置している。
また、係合部31は、凹面311の裏側において、平板部312から側壁部33の立設方向に突出する凸部313を有する。
リブ34のテーパ形状のテーパ角度αは、20〜50°である。このテーパ角度αは、ローラ2の回転軸方向から見たとき、係合部31における平板部312の下面314と、リブ34の前端部341の輪郭とが交わる位置において、両者がなす角度である。
また、リブ34は、係合部31の凹面311の中心Pよりも前方かつ凹面311の前端よりも後方の位置から、摺動部32の後端までにわたって連続形成されている。
ロッカアーム1のアーム本体2は、一枚の金属板をプレス加工することによって成形する。
まず、図5に示すごとく、打抜き工程として、金属板30を図示しない打抜き型により打ち抜き、アーム本体3の外形300を形成する。この外形300は、金属板30の成形後において、係合部31の外形の一部と、摺動部32の外形の一部と、リブ34の外形となる部分を構成する。
外形300は、線対称形状を有し、対称軸L1の左右両側(図においては上下)において外側に凸状の曲線の輪郭を有する。突出した外方突出部340が、主にリブ34(図1、図2参照)となる部分である。外方突出部340は凸状の曲線の輪郭を有する。
上記外形300を有する金属板30は、前方連結部310の輪郭と、一対の外方突出部340の輪郭とが滑らかな曲線によって繋がる形状を有する。
次に、図7に示すごとく、前方連結部310に、係合部31の凹面311を形成する。このとき、凹面311の裏側に凸部313が形成される。
こうして、平板状の金属板30から、立体的な中間体305を成形する。
このとき、内方突出部330や外方突出部340の板厚が変化しないよう制御しながら、加圧変形を行う。
また、一対の側壁部33には軸孔331を穿設する。
以上により、図9に示すアーム本体3を得る。
なお、アーム本体3のプレス加工方法のさらなる詳細については、上記特許文献1を参照されたい。
本例のロッカアーム1は、リブ34の前端部341が、前端から後方へ向かうに従って徐々に係合部31(平板部312)に対して隆起するようなテーパ形状を有している。そのため、ローラ2の回転軸方向から見たとき、リブ34の前端部341は、係合部31(平板部312)から斜めに立ち上がる輪郭を有する。かかる形状は、リブ34をプレス成形によって形成する前のアーム本体3の展開形状、係合部31の輪郭との繋ぎ目を、滑らかな直線や曲線で繋がれる連続的な形状としやすい。すなわち、図5〜図7に示す金属板30の外形300において、外方突出部340の輪郭と、前方連結部310の輪郭との繋ぎ目を滑らかな直線や曲線で繋がれる連続的な形状としやすい。
そのため、金属板30の板厚を薄くすることができる。その結果、材料コストを低減することができると共に生産性を向上させることができる。
2 ローラ
3 アーム本体
31 係合部
311 凹面
32 摺動部
33 側壁部
34 リブ
341 前端部
Claims (5)
- エンジンに設けられたカムに当接するローラと、該ローラを回転可能に軸支するアーム本体とからなるロッカアームであって、
上記アーム本体は、上記エンジンに設けた揺動支点部材に摺動可能に係合する係合部と、エンジンバルブのステム先端部と摺動する摺動部と、上記係合部と上記摺動部との間に形成されると共に上記ローラを互いの内側において回動可能に軸支する一対の側壁部と、上記係合部から上記摺動部にわたって上記係合部及び上記摺動部の両側端縁から屈曲した一対のリブとを一体形成してなり、
上記リブは、上記係合部側の端部である前端部が、前端から後方へ向かうに従って徐々に上記係合部に対して隆起するようなテーパ形状を有していることを特徴とするロッカアーム。 - 請求項1に記載のロッカアームにおいて、上記係合部は、上記一対のリブの上記前端部との接続部分から前方へ行くに従って内側に向うテーパ形状を有することを特徴とするロッカアーム。
- 請求項1又は2に記載のロッカアームにおいて、上記リブのテーパ形状のテーパ角度は、20〜50°であることを特徴とするロッカアーム。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のロッカアームにおいて、上記一対のリブは、上記係合部及び上記摺動部から、これらが上記揺動支点部材及び上記ステム先端部と当接する側に屈曲していることを特徴とするロッカアーム。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のロッカアームにおいて、上記係合部は、上記揺動支点部材に摺動可能に係合する凹面を有し、上記リブの上記前端部は、上記凹面の中心よりも前方に形成されていることを特徴とするロッカアーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010063558A JP2011196240A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ロッカアーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010063558A JP2011196240A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ロッカアーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011196240A true JP2011196240A (ja) | 2011-10-06 |
Family
ID=44874779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010063558A Pending JP2011196240A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ロッカアーム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011196240A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017002516A1 (de) | 2016-03-29 | 2017-10-05 | Otics Corporation | Kipphebel und Verfahren zur Herstellung desselben |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0679383A (ja) * | 1992-05-29 | 1994-03-22 | Toshiomi Hayashi | ロッカーアームの製造方法 |
JP2000110522A (ja) * | 1998-08-07 | 2000-04-18 | Nsk Ltd | 板金製ロッカ―ア―ム |
-
2010
- 2010-03-19 JP JP2010063558A patent/JP2011196240A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11143060B2 (en) | 2016-03-29 | 2021-10-12 | Otics Corporation | Rocker arm and method of manufacturing the same |
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