JP2011191602A - プロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率で投写画像の明るいプロジェクターを実現する。
【解決手段】第1の色光と第2の色光とを含む第1の光(蛍光体光302)を射出する第1光源装置20と、第1の光を時分割で色分離する色順次分離手段(カラーホイール50)と、第3の色光を含む第2の光(青色光304)を射出する第2光源装置120と、色分離された第1の光と第2の光の光線進行方向とを略一致させる光学手段(色合成プリズム62)と、光線進行方向が略一致した第1の光および第2の光を画像情報に応じて変調する光変調装置(DMD素子70)と、変調された光を投写画像として投写する投写光学系(投写レンズ80)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクター特に色順次駆動方法を使用したプロジェクターに関する。
従来、白色光を射出する光源装置と、1つの光源装置からの光を赤色光、緑色光及び青色光に色順次に分離する色分離光学系と、色分離光学系からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えるプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載されているプロジェクターによれば、光源からの白色光はカラーホイールにて時分割に色分割され、変調装置としてのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)に色順次に照射される。DMDにて変調された光は投写光学系にてスクリーンに投写され、所望の画像を表示することができる。
特開2008−116604号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているプロジェクターにおいては、光源から出力された白色光のうち、赤、緑、青色光成分しか使用できないため、光利用効率が1/3程度になってしまう。
また、カラーホイールのフィルターの境界での切り替え部分では、2つのフィルターでの混色が発生するため、光を使用することができない。
従って、プロジェクターとしての光利用効率が悪く、プロジェクターとしては消費電力が大きくなり、明るさが暗くなってしまうという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、第1の色光と第2の色光とを含む第1の光を射出する第1光源装置と、前記第1の光を時分割で色分離する色順次分離手段と、前記第1の色光および第2の色光のうちいずれかとは異なる第3の色光を含む第2の光を射出する第2光源装置と、前記色順次分離手段により色分離された前記第1の光と前記第2の光の光線進行方向とを略一致させる光学手段と、光線進行方向が略一致した前記第1の光および前記第2の光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とする。
本適用例によれば、光変調装置で変調する3つの色光(赤色光、緑色光及び青色光)として、第1光源装置が射出する2つの色光(第1の色光及び第2の色光)及び第2光源装置が射出する1つの色光(第3の色光)を用いるため、1つの光源装置を備えるプロジェクターよりも投写画像を明るくすることが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記色順次分離手段は、複数の異なる波長フィルターを前記第1の光の光路上で時分割に切り替えるフィルター装置であり、前記フィルター装置の前記波長フィルターの切り替わり時に前記第1の光が消灯されることを特徴とする。
本適用例によれば、前記波長フィルターの切り替わり時に前記第1の光が消灯されるため、投写光として使われない波長フィルター切り替え時の光を出射することがなくなり、投入電力が少なくなるため、省エネルギーのプロジェクターを実現できる。
[適用例3]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記波長フィルターの切り替わり時に前記第2の光が点灯されることを特徴とする。
本適用例によれば、前記波長フィルターの切り替わり時には、前記第1の光が消灯されており、そのときに前記第2の光が点灯されるため、時間的に無駄なく変調装置を照明することができ、高効率で明るいプロジェクターを実現できる。
[適用例4]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記複数の波長フィルターは、前記第1の色光を選択する第1の波長フィルターと前記第2の色光を選択する第2の波長フィルターとを含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第1の波長フィルターと第2の波長フィルターとを含むため、効率よく色分離を行なうことができる。
[適用例5]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記複数の波長フィルターは、前記第1の色光と前記第2の色光とをともに選択する第3の波長フィルターを含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第1の色光と第2の色光とをともに選択する第3の波長フィルターを含むため、第1の色光と第2の色光との一方の光だけを選択することによる光の損失を防ぎ、投写画像の明るさの向上と消費電力のロスの低減を図ることができる。
[適用例6]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記第1の光が前記第3の波長フィルターに照射される時に、前記第2の光が点灯されることを特徴とする。
本適用例によれば、第1の光と第2の光との合成光が得られるため、投写画像の明るさ(輝度)の向上を図ることができる。
[適用例7]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記第1光源装置は、励起光源と蛍光体とを有し、前記第1の光は前記励起光源から射出された励起光により前記蛍光体が励起発光された光であることを特徴とする。
本適用例によれば、前記第1の光は蛍光体から発光する光であるため、蛍光体の種類を選ぶことにより、容易に所望の色の光を高効率で発光させることが可能となる。
[適用例8]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記第1の光は赤色光と緑色光を含む光であり、前記第2の光は、青色光であることを特徴とする。
本適用例によれば、赤色光、緑色光、青色光の3原色光を得ることができ、投写画像としてフルカラー表示が可能となる。また、赤色光と緑色光は青色励起の黄色蛍光体で容易に生成可能であり、簡単な構成で実現できる。
第1実施形態に係るプロジェクターの光学系の平面図。 第1実施形態における第1光源装置及び第2光源装置を説明する図。 第1実施形態における励起光源、蛍光層及び第2光源の相対発光強度を示すグラフ。 第1実施形態におけるカラーホイールを示す図。 第1実施形態におけるカラーホイールと、蛍光体光と青色光の発光状況を示す図。 第1実施形態におけるカラーホイールの回転と、蛍光体光と青色光の発光状況とを示すタイミングチャート。 第2実施形態におけるカラーホイールを示す図。 第2実施形態におけるカラーホイールと、蛍光体光と青色光の発光状況を示す図。 第2実施形態におけるカラーホイールの回転と、蛍光体光と青色光の発光状況とを示すタイミングチャート。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。また、実施形態において同様の構成要素については、同じ符号を付して図示し、その詳細な説明を省略する場合がある。本発明の技術範囲は下記の実施形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能である。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成を説明する。
図1は、第1実施形態に係るプロジェクター1の光学系の平面図である。
図2は、第1実施形態に係るプロジェクター1における第1光源装置20及び第2光源装置120を説明するために示す図である。図2(a)は第1光源装置20の断面図であり、図2(b)は第2光源装置120の断面図である。
図3は、第1実施形態に係るプロジェクター1における励起光源24、蛍光層26及び第2光源124の相対発光強度を示すグラフである。図3(a)は励起光源24の相対発光強度を示すグラフであり、図3(b)は蛍光層26の相対発光強度を示すグラフであり、図3(c)は第2光源124の相対発光強度を示すグラフである。相対発光強度とは、光源であれば電圧を印加したときに、蛍光層であれば励起光が入射したときに、どのような波長の光をどの位の強度で射出するのかという特性のことをいう。グラフの縦軸は相対発光強度を表し、発光強度が最も強い波長における発光強度を1としている。グラフの横軸は、波長を表す。
図4は、第1実施形態に係るプロジェクター1におけるカラーホイール50を示す図である。図4(a)はカラーホイール50の回転面を示す図、図4(b)はその側面図である。
第1実施形態に係るプロジェクター1は、図1に示すように、第1照明装置10と、第2照明装置110と、色順次分離手段としてのカラーホイール50と、照明光学系60と、光変調装置としてのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)素子70と、投写光学系としての投写レンズ80とを備える。
第1照明装置10は、第1光源装置20と、コリメート光学系30と、励起光反射ミラー40と集光レンズ42とを備える。
第1光源装置20は、図2(a)に示すように、基台22、励起光源24、蛍光層26及び封止部材28を有する発光ダイオードであり、赤色光、黄色光及び緑色光を含む光を射出する(後述する図3(b)参照。)。なお、第1光源装置20は、上記した構成要素の他にもリード線等を有するが、図示及び説明を省略する。
基台22は、励起光源24を搭載する基台である。
励起光源24は、励起光として青色光(発光強度のピーク:約460nm、図3(a)参照。)を射出する。図3(a)において、符号Bで示すのは、励起光源24が励起光(青色光)として射出する色光成分である。励起光源24は、窒化ガリウムを主成分とし、pn結合型の構造を有する。なお、励起光源はpn接合型の構造を有していなくてもよく、ダブルヘテロ接合型、量子井戸接合型等の構造を有してもよい。
励起光源24と基台22との間には反射層(図示せず。)が形成されており、励起光源24から基台22側へ射出された青色光は、反射層によって蛍光層26側へ反射される。
蛍光層26は、YAG系蛍光体である(Y,Gd)3(Al,Ga)512:Ceを含有する層からなり、励起光源24の被照明領域側に配置されている。蛍光層26は、波長が約460nmの青色光によって最も効率的に励起され、図3(b)に示すように、励起光源24が射出する青色光を第1の色光としての赤色光(発光強度のピーク:約610nm)、黄色光(発光強度のピーク:約580nm)及び第2の色光としての緑色光(発光強度のピーク:約550nm)を含む光、すなわち蛍光体光に変換して射出する。なお、図3(b)において、符号Rで示すのは、蛍光層26が射出する光のうち赤色光として利用可能な色光成分である。また、符号Gで示すのは、蛍光層26が射出する光のうち緑色光として利用可能な色光成分である。また、符号Yで示すのは、蛍光層26が射出する光のうち黄色光として利用可能な色光成分である。
封止部材28は透明なシリコーン樹脂からなり、励起光源24及び蛍光層26を保護する。
コリメート光学系30は、図1に示すように、第1光源装置20からの光の拡がりを抑える凸メニスカスレンズ32と、凸メニスカスレンズ32からの光を平行化する凸レンズ34とを備え、全体として、第1光源装置20からの光を平行化する機能を有する。
励起光反射ミラー40は、図1に示すように、コリメート光学系30からの光のうち、励起光を反射する。励起光反射ミラー40で反射された励起光は第1光源装置20に戻り、蛍光層26を再び励起する。これによって効率よく蛍光体光を取り出すことができる。
集光レンズ42は、図1に示すように、コリメート光学系30からの光を色順次照明光学系60に集光する機能を有する。
第2照明装置110は、第2光源装置120と、コリメート光学系130と、集光レンズ142とを備える。
第2光源装置120は、図2(b)に示すように、基台122、第2光源124及び封止部材128を有する発光ダイオードであり、第3の色光としての青色光304を射出する(後述する図3(c)参照。)。なお、第2光源装置120は、上記した構成要素の他にもリード線等を有するが、図示及び説明を省略する。
第2光源124は、図3(c)に示すように、青色光(発光強度のピーク:約460nm)を射出する。図3(c)において、符号Bで示すのは、第2光源124が青色光として射出する色光成分である。
基台122は基台22と、第2光源124は励起光源24と、封止部材128は封止部材28と、それぞれ同様の構成を有するため、詳しい説明は省略する。
コリメート光学系130は、図1に示すように、第2光源装置120からの光の拡がりを抑える凸メニスカスレンズ132と、凸メニスカスレンズ132からの光を平行化する凸レンズ134とを備え、全体として、第2光源装置120からの光を平行化する機能を有する。
集光レンズ142は、図1に示すように、コリメート光学系130からの光を色順次照明光学系60に集光する機能を有する。
第1照明装置10から出射した第1の光としての蛍光体光302は、蛍光体光302の光路上に配置されたカラーホイール50を通過して、時分割に色分離される。
カラーホイール50は、図4に示すように、赤色光が透過する波長フィルターである第1の波長フィルターとしての赤色透過フィルター53と、緑色光が透過する波長フィルターである第2の波長フィルターとしての緑色透過フィルター52とが並べられて円盤状に組み合わされたフィルター装置である。
波長フィルターはガラス基板に所望の色光を透過するように誘電体多層膜の層が蒸着されている。カラーホイール50は、略扇方形状の複数の波長フィルターが円盤状になるように張り合わされて形成されたり、円盤形状の基材を複数の領域に分けてそれぞれの領域に異なった誘電体多層膜が蒸着されたりして形成されている。図示しない金属や樹脂で形成された枠に略扇方形状の複数の波長フィルターがはめ込まれて形成されていても良い。赤色透過フィルター53と緑色透過フィルター52との間には境界54が形成されている。境界54は、具体的には、複数の波長フィルターが張り合わされている箇所だったり、異なる誘電体多層膜が蒸着される領域の境目だったり、複数の波長フィルターの間の枠であったりする。
カラーホイール50は、軸57を中心に、モーター51により回転される。本実施形態では画像の1フレームでカラーホイール50が1回転するように構成されている。カラーホイール50が回転することにより、蛍光体光302の光路上の波長フィルターが切り替わり、透過する光が色分離される。即ち、緑色透過フィルター52又は赤色透過フィルター53の面に照射された蛍光体光302は、透過光が赤色光又は緑色光に限定され、モーター51の回転に応じて時分割で切り替えられる。なお、カラーホイール50は入射する蛍光体光302のうち、赤色光または緑色光を選択して反射するものであってもよい。
照明光学系60は、光学手段としての色合成プリズム62、ロッドレンズ64、凸レンズ66、反射ミラー68を備える。色合成プリズム62は2つの三角プリズムの斜面を張り合わせた構成となっており、張り合わせ面には赤色光と緑色光とを透過させ青色光を反射させるダイクロイックフイルムが配置されている。ここで、第1光源装置20から射出され、カラーホイール50を通過した赤色光と緑色光とは色合成プリズムの一つの入射面に入射し、ダイクロイックフイルムを透過し、光線進行方向は変わらず射出面から射出する。一方、第2光源装置120から射出された青色光は色合成プリズム62の別の入射面に入射し、ダイクロイックフイルムで反射され、光線進行方向を90度変えられ、赤色光と緑色光とが射出する面と同じ射出面から射出する。即ち、色合成プリズム62は、第1光源装置20から射出され、カラーホイール50で色分離された光と、第2光源装置120から射出された光との光線進行方向とを一致させ、合成光306として射出する。ロッドレンズ64には色合成プリズム62からの合成光306が入射し、合成光306の光の空間分布を均一化させる。ロッドレンズ64から射出された合成光306は、凸レンズ66および反射ミラー68を介してDMD素子70に入射する。凸レンズ66はロッドレンズ64の射出面の像をDMD素子70に結像させる。
DMD素子70は画素を形成する複数の小ミラーから構成され、画像の各画素の輝度に合わせて入射する各色の色光を変調する。
投写レンズ80はDMD素子70で変調された光をスクリーンSCRに投写する。
制御部90は第1光源装置20、第2光源装置120、カラーホイール50、DMD素子70などと電気的に接続され、接続されている各部の制御を行なう。たとえば、各光源装置(第1光源装置20,第2光源装置120)の点灯消灯とカラーホイール50の回転との同期をとったり、画像に合わせたDMD素子70の各小ミラーの駆動を行なったりする。
次に、カラーホイール50の回転と第1光源装置20、第2光源装置120の点灯との関係について説明する。
図5は、第1実施形態におけるカラーホイール50と、蛍光体光302と青色光304の発光状況を示す図である。
図6は、第1実施形態におけるカラーホイール50の回転と、蛍光体光302と青色光304の発光状況とを示すタイミングチャートである。
カラーホイール50には、図5に示すような大きさの蛍光体光302が照射されるとする。すると、カラーホイール50の回転に伴い、蛍光体光302の全てが緑色透過フィルター52に照射される場合と、蛍光体光302の全てが赤色透過フィルター53に照射される場合と、の他に、蛍光体光302が2箇所の境界54をまたいで、一部が緑色透過フィルター52に照射され、残りの部分が赤色透過フィルター53に照射される場合がある。
そこで、入射する蛍光体光302の全てが緑色透過フィルター52または赤色透過フィルター53に照射される場合に、蛍光体光302の中心が通過する範囲を、カラーホイール50の蛍光体発光領域とする。また、入射する蛍光体光302が境界54をまたいで、一部が緑色透過フィルター52に照射され、残りの部分が赤色透過フィルター53に照射される場合に、蛍光体光302の中心が通過する範囲を、カラーホイール50の青色光発光領域とする。この青色光発光領域は蛍光体光302の光路上における波長フィルターの切り替わりに相当する領域ということができる。
カラーホイール50が回転することによる蛍光体光302の光路上の波長フィルターの状態に対する、蛍光体光302や青色光304の発光状態は図6のようになっている。厳密には、カラーホイール50の状態は、例えば蛍光体光302の中心の位置に対応する波長フィルターの状態で示されている。蛍光体光302の光路上に赤色透過フィルター53がくる期間のうち、上述のように蛍光体光302の全体が赤色透過フィルター53に照射される期間、即ち、蛍光体光302の中心がカラーホイール50の蛍光体発光領域を通過する期間には、励起光源24が点灯し、第1光源装置20からの光である蛍光体光302が発光する。同様に、蛍光体光302の光路上に緑色透過フィルター52がくる期間のうち、蛍光体光302の中心が蛍光体発光領域を通過する期間にも、第1光源装置20からの蛍光体光302が発光する。これらの期間では、第2光源装置120は消灯しており、青色光304は非発光となる。
一方、蛍光体光302の中心が青色光発光領域を通過する期間には、励起光源24は消灯し、蛍光体光302は非発光となる。この期間では、第2光源装置120が点灯しており、青色光304が発光状態となる。
これにより、合成光306の色は、第1光源装置20から射出されカラーホイール50を通過する赤色光と緑色光との期間の間に、第2光源装置120からの青色光304が入り、赤色、青色、緑色、青色の繰り返しとなる。
上記のカラーホイール50の回転とそれに同期した第1光源装置20や第2光源装置120の点灯消灯の制御は、制御部90が行なう。
DMD素子70は合成光306がそれぞれの色を呈している期間をサブフレームとして、それぞれのサブフレーム内で各色の光の変調を行う。
上記のような第1実施形態によれば、光変調装置で変調する3つの色光(赤色光、緑色光及び青色光)として、第1光源装置20が射出する2つの色光(赤色光及び緑色光)及び第2光源装置120が射出する1つの色光(青色光)を用いるため、1つの光源装置を備えるプロジェクターよりも投写画像を明るくすることが可能となる。
また、波長フィルターの切り替わり時に第1光源装置20が消灯されるため、投写光として使われない波長フィルター切り替え時の光を出射することがなくなり、投入電力が少なくなるため、省エネルギーのプロジェクターを実現できる。その上、複数の色の光の混色がなくなり、投写画像の画質の向上が図れる。
さらに、波長フィルターの切り替わり時の第1光源装置20が消灯される期間に第2光源装置120が点灯されるため、時間的に無駄なく変調装置を照明することができ、高効率で明るいプロジェクターを実現できる。
また、カラーホイール50の波長フィルターは緑色透過フィルターと赤色透過フィルターとを含むため、効率よく色分離を行なうことができる。
また、第1光源装置20からの光は蛍光体から発光する光であるため、蛍光体の種類を選ぶことにより、容易に所望の色の光を高効率で発光させることが可能となる。
さらに、第1光源装置20は赤色光と緑色光とを含む光を発光するものであり、第2光源装置120は青色光を発光するものであるため、赤色光、緑色光、青色光の3原色光を得ることができ、投写画像としてフルカラー表示が可能となる。
その上、赤色光と緑色光は青色励起の黄色蛍光体から得る構成であるため、赤色光と緑色光を容易に生成可能であり、簡単な構成で実現できる。
なお、青色光発光領域を、入射する蛍光体光302が境界54をまたいで、一部が緑色透過フィルター52に照射され、残りの部分が赤色透過フィルター53に照射される場合に、蛍光体光302の中心が通過する範囲としたが、この範囲を含んで、入射する蛍光体光302の全てが緑色透過フィルター52または赤色透過フィルター53に照射される範囲を含むように広がっていてもよい。
このような構成では、青色光304の発光が少なくとも波長フィルターの切り替わり時を含むので混色を防ぐことができ、さらに合成光における各色光の時間を調整できるため、投写画像の色再現性の向上も図れる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図面において上記の第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、カラーホイール50における波長フィルターの配置と、それに伴う光源装置の点灯タイミングである。
図7は、第2実施形態におけるカラーホイール50の回転面を示す図である。
図8は、第2実施形態におけるカラーホイール50と、蛍光体光302と青色光304の発光状況を示す図である。
図9は、第2実施形態におけるカラーホイール50の回転と、蛍光体光302と青色光304の発光状況とを示すタイミングチャートである。
第2実施形態におけるカラーホイール50は、図7に示すように、波長フィルターとして、緑色透過フィルター52と赤色透過フィルター53とを含むとともに、第3の波長フィルターとしての透明部55を含む。透明部55は入射する蛍光体光302をそのまま透過させる。即ち、透明部55は赤色光と緑色光とをともに選択して透過させる。
第2実施形態におけるカラーホイール50の蛍光体発光領域と青色光発光領域とは、図8に示すように配置されている。第1実施形態と同様に、緑色透過フィルター52と赤色透過フィルター53の一部分が蛍光体発光領域とされ、緑色透過フィルター52と赤色透過フィルター53との間の境界54をまたぐ領域が青色光発光領域とされている。
一方、透明部55およびその周辺については、まず、入射する蛍光体光302の全てが透明部55に照射される場合に、蛍光体光302の中心が通過する範囲を、蛍光体発光領域としている。
また、入射する蛍光体光302が、境界54をまたいで一部が緑色透過フィルター52に照射され、残りの部分が透明部55に照射される場合、境界54をまたいで一部が赤色透過フィルター53に照射され、残りの部分が透明部55に照射される場合、蛍光体光302の中心が通過する範囲を、青色光発光領域とする。さらに、入射する蛍光体光302の全てが透明部55に照射される場合に、蛍光体光302の中心が通過する範囲も、青色光発光領域としている。
第2実施形態における、カラーホイール50が回転することによる蛍光体光302の光路上の波長フィルターの状態に対する、蛍光体光302や青色光304の発光状態は図9のようになっている。厳密には、カラーホイール50の状態は、例えば蛍光体光302の中心の位置に対応する波長フィルターの状態で示されている。蛍光体光302の光路上に赤色透過フィルター53がくる期間のうち、上述のように蛍光体光302の全体が赤色透過フィルター53に照射される期間、即ち、蛍光体光302の中心がカラーホイール50の蛍光体発光領域を通過する期間には、励起光源24が点灯し、第1光源装置20からの光である蛍光体光302が発光する。同様に、カラーホイール50の状態が蛍光体光302の光路上に緑色透過フィルター52がくる期間のうちの蛍光体発光領域に相当する期間にも、第1光源装置20からの蛍光体光302が発光する。さらに、カラーホイール50の状態が蛍光体光302の光路上に透明部55がくる期間のうちの蛍光体発光領域に相当する期間にも、第1光源装置20からの蛍光体光302が発光する。
一方、カラーホイール50の状態が青色光発光領域に相当する期間には、励起光源24は消灯し、蛍光体光302は非発光となる。この期間では、第2光源装置120が点灯しており、青色光304が発光状態となる。
これにより、合成光306の色は、第1光源装置20から射出されカラーホイール50を通過する赤色光と緑色光との期間の間に、第2光源装置120からの青色光が入る。また、蛍光体光302の光路上のカラーホイール50が透明の状態では、蛍光体光302の赤色及び緑色(黄色)と青色光304の両方が合成された白色の期間が存在し、その両側ではカラーホイールの切り替わり時の青色の期間が存在する。即ち、合成光306の色は、赤色、青色、緑色、青色、白色、青色、の繰り返しとなる。
DMD素子70は合成光306がそれぞれの色を呈している期間をサブフレームとして、それぞれのサブフレーム内で各色の光の変調を行う。合成光306が白色の期間では、画像信号の赤色、緑色、青色を組み合わせて検出された明るさ信号によって変調が行われる。
上記のような第2実施形態によれば、入射する赤色と緑色との両方を選択する透明部を含むため、一方の光だけを選択することによる光の損失を防ぎ、投写画像の明るさの向上と消費電力のロスの低減を図ることができる。
また、蛍光体光302が透明部55を通過する際には、青色光304も発光しているため、白色光を得ることができ、この白色光を使用することにより、投写画像の明るさ(輝度)の向上を図ることができる。
上記の実施形態では、励起光源をLEDとしたが、レーザー光源としてもよい。
上記の実施形態では、励起光源を青色としたが、紫外光としてもよく、蛍光体光の色や波長フィルターで選択される色が赤色と青色であり、第2の光が緑色であってもよい。また、蛍光体光の色や波長フィルターで選択される色が緑色と青色であり、第2の光が赤色であってもよい。
1…プロジェクター、10…第1照明装置、20…第1光源装置、22…基台、24…励起光源、26…蛍光層、28…封止部材、30…コリメート光学系、32…凸メニスカスレンズ、34…凸レンズ、40…励起光反射ミラー、42…集光レンズ、50…カラーホイール、51…モーター、52…緑色透過フィルター、53…赤色透過フィルター、54…境界、55…透明部、57…軸、60…照明光学系、62…色合成プリズム、64…ロッドレンズ、66…凸レンズ、68…反射ミラー、70…DMD素子、80…投写レンズ、110…第2照明装置、120…第2光源装置、122…基台、124…第2光源、128…封止部材、130…コリメート光学系、132…凸メニスカスレンズ、134…凸レンズ、142…集光レンズ、302…蛍光体光、304…青色光、306…合成光、SCR…スクリーン。

Claims (8)

  1. 第1の色光と第2の色光とを含む第1の光を射出する第1光源装置と、
    前記第1の光を時分割で色分離する色順次分離手段と、
    前記第1の色光および第2の色光のうちいずれかとは異なる第3の色光を含む第2の光を射出する第2光源装置と、
    前記色順次分離手段により色分離された前記第1の光と前記第2の光の光線進行方向とを略一致させる光学手段と、
    光線進行方向が略一致した前記第1の光および前記第2の光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記色順次分離手段は、複数の異なる波長フィルターを前記第1の光の光路上で時分割に切り替えるフィルター装置であり、
    前記フィルター装置の前記波長フィルターの切り替わり時に前記第1の光が消灯されることを特徴とする、
    請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記波長フィルターの切り替わり時に前記第2の光が点灯されることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のプロジェクター。
  4. 前記複数の波長フィルターは、前記第1の色光を選択する第1の波長フィルターと前記第2の色光を選択する第2の波長フィルターとを含むことを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  5. 前記複数の波長フィルターは、前記第1の色光と前記第2の色光とをともに選択する第3の波長フィルターを含むことを特徴とする、
    請求項4に記載のプロジェクター。
  6. 前記第1の光が前記第3の波長フィルターに照射される時に、前記第2の光が点灯されることを特徴とする、
    請求項5に記載のプロジェクター。
  7. 前記第1光源装置は、励起光源と蛍光体とを有し、
    前記第1の光は前記励起光源から射出された励起光により前記蛍光体が励起発光された光であることを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  8. 前記第1の光は赤色光と緑色光を含む光であり、
    前記第2の光は、青色光であることを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロジェクター。
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