JP2015184407A - 照明装置および映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投写映像における色むらを低減可能な照明装置を提供する。【解決手段】レーザモジュールと、回転可能に設けられたアルミ基板104の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはレーザモジュールから入射する光を受けて蛍光を発する蛍光体領域を有する蛍光体ホイール16と、入射面72aに入射する蛍光体ホイール16からの光を出射面72b内においてより均一な光として出射するロッドインテグレータ72と、蛍光体ホイール16と同期して回転可能に設けられた基板84の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはロッドインテグレータ72から入射する光の波長を制限して出射するカラーフィルタを有し、カラーフィルタを有するセグメントの両端の境界位置が蛍光体ホイール16における同じ特性のセグメントに対応する位置に配置されるフィルターホイール80と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、蛍光体を用いた照明装置およびそれを備えた映像表示装置に関する。
特許文献1は、2つのホイールを備えた照明装置を開示する。この照明装置は、光源から出射された励起光によって励起されて蛍光を発する蛍光体層が設けられた第1ホイールと、入射する蛍光および励起光のそれぞれについて所望の波長成分の光を出射するフィルターが設けられた第2ホイールとを備える。これにより、小型で明るく効率のよい照明装置を実現できる。
特開2012−212129号公報
本開示は、投写映像における色むらを低減可能な照明装置およびそれを用いた映像表示装置を提供する。
本開示の照明装置は、光源と、回転可能に設けられた基材の回転方向に複数の第1セグメントを有し、複数の第1セグメントのうち少なくとも1つは光源から入射する光を受けて蛍光を発する蛍光体を有する蛍光体ホイールと、入射面に入射する蛍光体ホイールからの光を出射面内においてより均一な光として出射するロッドインテグレータと、蛍光体ホイールと同期して回転可能に設けられた基材の回転方向に複数の第2セグメントを有し、複数の第2セグメントのうち少なくとも1つはロッドインテグレータから入射する光の波長を制限して出射するカラーフィルタを有し、カラーフィルタを有する第2セグメントの両端の境界位置が蛍光体ホイールにおける同じ特性の第1セグメントに対応する位置に配置されるフィルターホイールと、を備える。
本開示における照明装置は、投写映像における色むらを低減するのに有効である。
実施の形態1における映像表示装置の構成を示す図 実施の形態1における蛍光体ホイールの構成を示す図 実施の形態1におけるフィルターホイールの構成を示す図 実施の形態1における蛍光体ホイールとフィルターホイールとの関係を示す模式図 実施の形態2におけるフィルターホイールから出射する光の色の変化を示す図 実施の形態2における蛍光体ホイールの構成を示す図 実施の形態2におけるフィルターホイールの構成を示す図 実施の形態2における蛍光体ホイールとフィルターホイールとの関係を示す模式図 実施の形態2におけるフィルターホイールから出射する光の色の変化を示す図
以下では、本開示に係る実施形態について、図面を参照しつつ説明を行う。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下の実施形態の説明では、映像表示装置の一例としてプロジェクタを挙げて説明するが、実施形態はそれに限定されず、映像表示装置はテレビや他の表示装置などであってもよい。
(実施の形態1)
以下、図1〜5を参照して、実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
[1−1−1.全体構成]
図1は、本実施の形態に係る映像表示装置100の構成を示す図である。この例では、映像表示装置100はプロジェクタである。
映像表示装置100は、照明装置10と、映像生成部90と、映像生成部90によって生成された映像光をスクリーン(図示せず)へ投写する投写レンズ98とを備える。
照明装置10は、映像生成部90に、均一で略平行光化した光を照射する。照明装置10の詳細については後述する。
映像生成部90は、レンズ92と、全反射プリズム94と、1枚のDMD(Digital Mirror Device)96とを備える。レンズ92は、ロッドインテグレータ72の出射面の光をDMD96に結像させる機能を有している。レンズ92を介して全反射プリズム94に入射した光は、面94aによって反射され、DMD96へ導かれる。DMD96は、制御部(図示せず)によって、複数のミラーそれぞれに入射する各色光のタイミングに合わせ、かつ、入力される映像信号に応じて、制御される。DMD96によって変調されて出射された光(映像光)は、全反射プリズム94を透過して投写レンズ98へ導かれる。本実施形態では、DMD96として、対角サイズが例えば0.67インチのDMDを使用する。DMD96は、光変調素子の一例である。
投写レンズ98は、時間的に合成された映像光を、装置外部のスクリーン(図示せず)へ投写する。投写レンズ98のFナンバーは例えば1.7である。投写レンズ98は、投写光学系の一例である。
[1−1−2.照明装置の構成]
図1に示すように、照明装置10は、光源装置12と、光源装置12からの出射光を映像生成部90へと導光する導光光学系70と、フィルターホイール80とを備える。
第1のレーザモジュール20および第2のレーザモジュール26は、5×5のマトリクス状に配置された、波長450nmの青色レーザ光を出力する半導体レーザ素子22および半導体レーザ素子28と、半導体レーザ素子の一つ一つに設けられたレンズ24およびレンズ30とを備える。レンズ24およびレンズ30は、半導体レーザ素子から広がり角を持って出射した光を平行な光束に集光する機能を有している。第1のレーザモジュール20および第2のレーザモジュール26は、光源の一例である。
各レーザモジュールからの出射光は、ミラー32によって空間的に合成される。第1および第2のレーザモジュールの各半導体レーザ素子は、いずれも等間隔に配置されているが、第1のレーザモジュール20からの出射光と第2のレーザモジュール26からの出射光は、ミラー32上で異なる位置に入射されるように、各レーザモジュールの位置が調整されている。そこで、ミラー32は、第1のレーザモジュール20からの出射光が入射される領域ではレーザ光に対して高透過となるAR(Anti‐Reflection:反射防止)コーティング、第2のレーザモジュール26からの出射光が入射される領域ではレーザ光に対して高反射となるミラーコーティングが施されている。
ミラー32によって合成されたレーザ光は、レンズ34によって集光されながら、重畳される。レンズ34によって集光された光は、ダイクロイックミラー40に入射する前に、レンズ36と拡散板38を透過する。レンズ36は、レンズ34によって集光された光を、再び平行な光束に戻す機能を有し、拡散板38は、レーザ光の干渉性を低減させるとともに、レーザ光の集光性を調整する機能を有する。
ダイクロイックミラー40は、カットオフ波長を約480nmに設定した色合成素子である。従って、レンズ36によって略平行光化した光は、ダイクロイックミラー40によって反射され、蛍光体ホイール16へ照射される。
蛍光体ホイール16へと集光されるレーザ光スポットサイズを小さくして光利用効率を向上させるために、蛍光体ホイール16に照射されるレーザ光は、レンズ42、44によって集光される。
図2は、蛍光体ホイール(蛍光体基板)16の構成を示す図である。図2(a)は、図1と同じ側から見た蛍光体ホイール16の側面図である。図2(b)は、図2(a)の蛍光体ホイール16を右側から見た平面図である。
蛍光体ホイール16は、円板形状のアルミ基板104を備えている。アルミ基板104は、表面に高反射コーティングが施された例えば直径65mmの円板である。蛍光体ホイール16は、照射されるレーザ光の光軸に対してアルミ基板104の円板面が垂直となるように配置される。アルミ基板104はモータ102に取り付けられ、回転方向Rに沿って回転する(例えば、60回転/秒)。アルミ基板104は、基材の一例である。
上述したように、レーザ光はレンズ42、44によって集光されて、円形状のスポット光Sとして蛍光体ホイール16に照射される。蛍光体ホイール16のアルミ基板104は、このスポット光Sが照射される円周上の回転方向(周方向)Rに沿って、複数のセグメント(領域)を有する。具体的には、蛍光体ホイール16は、波長450nmの光によって主波長が570nmの黄色の光を発光する蛍光体が塗布された蛍光体領域114と、波長約450nmの光によって主波長が552nmの黄緑色の光を発光する蛍光体が塗布された蛍光体領域116と、切欠き状になっている切欠き領域118とを有する。いずれの蛍光体も、シリコン樹脂と混合した状態で、例えば、幅4mm、厚み150ミクロンで塗布されている。これらの蛍光体が、アルミ基板104に塗布されることで、蛍光体層を有する各蛍光体領域が構成されている。また、切欠き領域118は、アルミ基板104上に設けられた貫通穴である。切欠き領域118に照射されるレーザ光は、そのまま反対側へ透過する。すなわち、切欠き領域118から出射する光は、青色光となる。蛍光体ホイール16には、回転方向Rに沿って、蛍光体領域114、切欠き領域118、蛍光体領域116が順に配置されている。蛍光体領域114、蛍光体領域116および切欠き領域118は、第1セグメントの一例である。
蛍光体ホイール16における、2つの蛍光体領域114、116と、1つの切欠き領域118とが、投写される画像の1フレームの期間(例えば、1/60秒)に対応している。すなわち、蛍光体ホイール16に照射された光は、1フレーム期間の中で、蛍光体領域114に照射される第1セグメント期間、蛍光体領域116に照射される第2セグメント期間、切欠き領域118に照射される第3セグメント期間、に時間的に分割される。
図1に戻り、第1および第2セグメント期間の間、蛍光体ホイール16に照射された光は、黄色および黄緑色の光に変換されて、蛍光体ホイール16から反射される。これら黄色および黄緑色の蛍光は、レンズ44、42によって平行光化されて、ダイクロイックミラー40に戻り、ダイクロイックミラー40を透過する。この黄緑色光は、波長600nm未満の光(緑色光)と、波長600nm以上の光(黄色光)とを含んだ光である。
一方、第3セグメント期間の間、蛍光体ホイール16に照射された光は、蛍光体ホイール16の切欠き領域118を透過する。蛍光体ホイール16を透過した光(すなわち青色光)を、再びダイクロイックミラー40に戻すために、光路にミラー50、52、58を配置する。また、蛍光体ホイール16を透過した青色光は、レンズ42、44によって集光されているため、レンズ46、48によって平行光化すると共に、延長された光路分をリレーするためのレンズ54と、レーザ光の干渉性を更に低減させるための拡散板56を光路に配置する。
蛍光体ホイール16を透過し、光路をリレーされてダイクロイックミラー40に戻った光は、ダイクロイックミラー40によって反射される。このようにして、蛍光体ホイール16を透過した光(青色光)の光路と反射した光(黄色光および黄緑色光)の光路とは、ダイクロイックミラー40によって空間的に合成される。
ダイクロイックミラー40によって合成された光は、レンズ60によって集光され、光源装置12からの出射光となる。
光源装置12からの出射光(言い換えると、蛍光体ホイール16からの光)は、ロッドインテグレータ72へと入射される。ロッドインテグレータ72は、入射面72aおよび出射面72bを備えている。ロッドインテグレータ72の入射面72aに入射した光源装置12からの光は、ロッドインテグレータ72内で照度がより均一化され、出射面72bから出射した後、フィルターホイール80を通過する。
図3は、フィルターホイール80の構成を示す図である。図3(a)は、図1と同じ側から見たフィルターホイール80の側面図である。図3(b)は、図3(a)のフィルターホイール80を右側から見た平面図である。
フィルターホイール80は、円板形状の基板84を備えている。フィルターホイール80は、ロッドインテグレータ72からの光の光軸に対して基板84の円板面が垂直となるように配置される。基板84はモータ802に取り付けられ、回転方向Rに沿って回転する(例えば、60回転/秒)基板84は、基材の一例である。
フィルターホイール80の基板84は、ロッドインテグレータ72からの出射光Lが照射される円周上の回転方向(周方向)に沿って、複数のセグメント(領域)を有する。具体的には、フィルターホイール80は、可視光透過領域812と、カラーフィルタ領域814と、カラーフィルタ領域816とを有する。可視光透過領域812は、可視光全域にわたって高透過であるガラス基板により構成される領域である。カラーフィルタ領域814は、波長600nm未満の光に対して高反射かつ波長600nm以上の可視域の光に対して高透過であるカラーフィルタ基板により構成される領域である。カラーフィルタ領域816は、波長600nm以上の光に対して高反射かつ波長600nm未満の可視域の光に対して高透過であるカラーフィルタ基板により構成される領域である。可視光透過領域812は、カラーフィルタ領域814とカラーフィルタ領域816との間の2箇所に配置されている。すなわち、フィルターホイール80の基板84上には、回転方向Rに沿って、可視光透過領域812A、カラーフィルタ領域816、可視光透過領域812B、カラーフィルタ領域814が順に配置されている。なお、上記ガラス基板とカラーフィルタ基板とは別々に形成されていてもよいし、一体に形成されていてもよい。可視光透過領域812A、可視光透過領域812B、カラーフィルタ領域814およびカラーフィルタ領域816は、第2セグメントの一例である。
蛍光体ホイール16とフィルターホイール80とは、同じ回転数で同期して回転制御される。すなわち、フィルターホイール80における、可視光透過領域812とカラーフィルタ領域814、816とが、投写される画像の1フレームの期間(例えば、1/60秒)に対応している。
フィルターホイール80を出射した光は、レンズ74、76にリレーされ、照明装置10からの出力光となって、映像生成部90に入射する。以上のように、照明装置10は、各種のレンズ、ミラーなどの光学部品を備える。
[1−1−3.蛍光体ホイールとフィルターホイールの構成]
本実施の形態では、照明装置10は、時間的に切り替わる、赤色光、緑色光、黄緑色光、青色光、黄色光の5色の光を出力する。これらの光は、各レーザモジュールから出射するレーザ光から、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80との作用によって生成される。以下、5色の光を生成するための各ホイールの構成について説明する。
上述したように、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80とは、同じ回転数で同期して回転制御される。つまり、蛍光体ホイール16上の各セグメント上の位置と、フィルターホイール80上の各セグメント上の位置とが、互いに対応している。このため、スポット光Sが蛍光体ホイール16上のあるセグメント上のある位置に照射されて生成される蛍光、または透過光は、基本的にフィルターホイール80上の特定セグメント上の特定位置に照射される。
照明装置10が発する赤色光は、赤色蛍光体から生成されるのではなく、蛍光体ホイール16にて生成される黄色蛍光体からの黄色光に対し、フィルターホイール80にて短波長成分を除去することにより生成される。すなわち、照明装置10は、赤色光と黄色光とを同一の黄色蛍光体から生成している。本実施の形態では、黄色光を生成する蛍光体として、セリウム付活ガーネット構造蛍光体(Y3Al5O12:Ce3+)を使用した。また、緑色光は、蛍光体ホイール16にて生成される黄緑色蛍光体からの黄緑色蛍光に対し、フィルターホイール80にて長波長成分を除去することにより生成される。すなわち、照明装置10は、黄緑色光と緑色光とを同一の黄緑色蛍光体から生成している。黄緑色光を生成する蛍光体としては、組成の異なる別のセリウム付活ガーネット構造蛍光体(Lu3Al5O12:Ce3+)を使用した。
図4は、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80との関係を示す模式図である。図4は説明の便宜上、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80とを同一平面上に同心に配置した様子を示している。図において、蛍光体ホイール16の外周側にフィルターホイール80が配置されている。また、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80との対応する位置が同じ角度になるように配置されている。
蛍光体ホイール16の切欠き領域118と蛍光体領域114との境界位置の前後の一定角度の領域を領域A1とする。蛍光体ホイール16に照射されるスポット光Sは、一定の口径を有する。したがって、スポット光Sが切欠き領域118と蛍光体領域114とにまたがって照射されると、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域114が発する黄色光と、切欠き領域118を透過する青色光との混合光となる。このような混合光が出射する領域を領域A1とする。この混合光は、蛍光体ホイール16が回転方向Rに回転するにつれて、青色から黄色へと徐々に変化していく。この混合光は、フィルターホイール80の可視光透過領域812Aに入射してそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域A1に光が照射されるとき、照明装置10は青色光と黄色光との混合光を出力する。
蛍光体領域114と蛍光体領域116との境界位置の前後の一定角度の領域を領域E1とする。領域E1は、領域A1と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール16から出射する光が、蛍光体領域114が発する黄色光と、蛍光体領域116が発する黄緑色光との混合光となる領域を領域E1とする。この混合光は、フィルターホイール80の可視光透過領域812Bに入射してそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域E1に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光と黄緑色光との混合光を出力する。
蛍光体領域116と切欠き領域118との境界位置の前後の一定角度の領域を領域I1とする。領域I1は、領域A1と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール16から出射する光が、蛍光体領域116が発する黄緑色光と、切欠き領域118を透過する青色光との混合光となる領域を領域I1とする。この混合光は、フィルターホイール80の可視光透過領域812Aに入射してそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域I1に光が照射されるとき、照明装置10は黄緑色光と青色光との混合光を出力する。
領域A1における蛍光体領域114側の境界位置から、フィルターホイール80の可視光透過領域812Aとカラーフィルタ領域814との境界位置までの角度の領域を領域B1とする。領域B1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域114が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール80の可視光透過領域812Aを透過する。したがって、各ホイールの領域B1に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光を出力する。
フィルターホイール80の可視光透過領域812Aとカラーフィルタ領域814との境界位置から、フィルターホイール80のカラーフィルタ領域814と可視光透過領域812Bとの境界位置までの角度の領域を領域C1とする。領域C1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域114が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール80のカラーフィルタ領域814によって波長600nm未満の光を除去され、赤色光となって出射する。したがって、各ホイールの領域C1に光が照射されるとき、照明装置10は赤色光を出力する。
フィルターホイール80のカラーフィルタ領域814と可視光透過領域812Bとの境界位置から、領域E1における蛍光体領域114側の境界位置までの角度の領域を領域D1とする。領域D1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域114が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール80の可視光透過領域812Bを透過する。したがって、各ホイールの領域D1に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光を出力する。
領域E1における蛍光体領域116側の境界位置から、フィルターホイール80の可視光透過領域812Bとカラーフィルタ領域816との境界位置までの角度の領域を領域F1とする。領域F1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域116が発する黄緑色光となる。この黄緑色光がフィルターホイール80の可視光透過領域812Bを透過する。したがって、各ホイールの領域F1に光が照射されるとき、照明装置10は黄緑色光を出力する。
フィルターホイール80の可視光透過領域812Bとカラーフィルタ領域816との境界位置から、フィルターホイール80のカラーフィルタ領域816と可視光透過領域812Aとの境界位置までの角度の領域を領域G1とする。領域G1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域116が発する黄緑色光となる。この黄緑色光がフィルターホイール80のカラーフィルタ領域816によって波長600nm以上の光を除去され、緑色光となって出射する。したがって、各ホイールの領域G1に光が照射されるとき、照明装置10は緑色光を出力する。
フィルターホイール80のカラーフィルタ領域816と可視光透過領域812Aとの境界位置から、領域I1における蛍光体領域116側の境界位置までの角度の領域を領域H1とする。領域H1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、蛍光体領域116が発する黄緑色光となる。この黄緑色光がフィルターホイール80の可視光透過領域812Aを透過する。したがって、各ホイールの領域H1に光が照射されるとき、照明装置10は黄緑色光を出力する。
領域I1における切欠き領域118側の境界位置から、領域A1における切欠き領域118側の境界位置までの角度の領域を領域J1とする。領域J1において、蛍光体ホイール16から出射する光は、切欠き領域118を透過する青色光となる。この青色光がフィルターホイール80の可視光透過領域812Aを透過する。したがって、各ホイールの領域J1に光が照射されるとき、照明装置10は青色光を出力する。
図4に示すように、フィルターホイール80におけるカラーフィルタ領域814の回転方向における両端の境界位置は、共に、蛍光体ホイール16における蛍光体領域114内に対応する位置に配置される。上記のような位置関係となっているため、蛍光体ホイール16における蛍光体領域114にレーザ光が照射され、蛍光体領域114から放たれる黄色光は、フィルターホイール80における可視光透過領域812Aの一部とカラーフィルタ領域814と可視光透過領域812Bの一部とに入射される。可視光透過領域812は、蛍光体領域114から放たれる黄色光をそのまま透過する。また、カラーフィルタ領域814は600nm未満の光を除去するため、蛍光体領域114から放たれる黄色光は、短波長成分が除去され、赤色光となってフィルターホイール80から出射される。このようにして、黄色光と赤色光とが生成される。
また、フィルターホイール80におけるカラーフィルタ領域816の回転方向における両端の境界位置は、共に、蛍光体ホイール16における蛍光体領域116内に対応する位置に配置される。上記のような位置関係となっているため、蛍光体ホイール16における蛍光体領域116にレーザ光が照射され、蛍光体領域116から放たれる黄緑色光は、フィルターホイール80における可視光透過領域812の一部とカラーフィルタ領域816とに入射される。可視光透過領域812は、蛍光体領域116から放たれる黄緑色光をそのまま透過する。また、カラーフィルタ領域816は600nm以上の光を除去するため、蛍光体領域116から放たれる黄緑色光は、長波長成分が除去され、緑色光となってフィルターホイール80から出射される。このようにして、黄緑色光と緑色光とが生成される。
[1−2.動作]
[1−2−1.照明装置の動作]
以上のように構成された映像表示装置100について、その動作を以下説明する。
映像表示装置100において、照明装置10は、時間的に切り替わる、赤色光、緑色光、黄緑色光、青色光、黄色光の5色の光を出力する。映像生成部90は、照明装置10からの光から映像光を生成する。投写レンズ98は、生成された映像光をスクリーンへ投写する。制御部(図示せず)は、映像生成部90のDMD96と、照明装置10の各ホイールとを同期して制御する。制御部は、入力される映像信号に基づいて、各色光に対応した映像光を生成するように、DMD96を制御する。これにより、スクリーンへは、時分割に各色の映像光が投写される。ユーザは、スクリーンに投写される映像光を連続的に見ることで、映像として視認する。
図5は、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80の回転に伴って変化する、フィルターホイール80から出射する光の色の変化を示す模式図である。
図5に示す矩形の縦方向は、スクリーンに投写される映像の縦方向に対応する。矢印で示される方向Hは、映像の上から下へ向かう方向を示している。この方向Hは、図3(b)に示す方向Hと等しい。図3(b)において、ロッドインテグレータ72からの出射光Lにおける方向Hが、スクリーンに投写される映像の上下方向と対応する。言い換えると、図3(b)の出射光Lは、紙面の右から左へ向かう方向が投写映像の上から下へ向かう方向と対応する。矩形の横方向は、蛍光体ホイール16とフィルターホイール80の回転方向の角度(位相)を表す。領域A1〜J1は、図4の領域A1〜J1に対応している。矩形内の各エリアは、照明装置10から出力される光の色を示している。矩形の左右方向におけるある位置に着目したときにその位置が含まれるエリアは、各ホイールの、その位置に対応する角度(位相)の位置に光が入射するときに、照明装置10が出力する光の色を示している。各ホイールが回転方向Rに沿って回転すると、図5における出力光に対応する位置は左から右へと移動する。以下、図5を参照して、各ホイールが回転するときに本実施の形態の照明装置10が出力する光の変化の様子について説明する。
上述したように、蛍光体ホイール16に対してスポット光Sが、切欠き領域118と蛍光体領域114とにまたがって照射される領域A1においては、照明装置10は、青色光および黄色光の混合光を出力する(図中のエリアBY)。ここで、蛍光体ホイール16の切欠き領域118からの青色光と、蛍光体領域114からの黄色光とは、共にロッドインテグレータ72で均一化されたあと出射してフィルターホイール80の可視光透過領域812に入射する。したがって、照明装置10から出力される光は上下方向においても均一な混合光となる。これは、黄色光と黄緑色光との混合光が出力される領域E1(エリアYLG)および黄緑色光と青色光との混合光が出力される領域I1(エリアLGB)についても同様である。
領域A1に光が照射される期間の初期は、スポット光Sのほとんどが切欠き領域118に照射されるため、混合光はほぼ青色光である。その後、蛍光体ホイール16(およびフィルターホイール80)の回転に伴い、スポット光Sが蛍光体領域114に照射される割合が増加する。このため、混合光は黄色光の割合が高くなり、領域B1の直前においては、混合光はほぼ黄色光となる。すなわち、領域A1においては、各ホイールの回転に伴い、出力光が青色光から黄色光へと徐々に変化していく。
各ホイールが回転することにより、光が照射される領域が領域B1になると、照明装置10は、黄色光を出力する(図中のエリアY)。さらに各ホイールが回転することにより、光が照射される領域が領域C1になると、照明装置10は、赤色光を出力する(図中のエリアR)。ここで、蛍光体ホイール16およびフィルターホイール80の回転に伴って、図3(b)の出射光Lは下側から次の領域(領域C1)に入っていく。このため、照明装置10からの出力光は、H方向における下側から上側に向かって黄色光が赤色光に変化していく。したがって、図5において領域B1と領域C1との境界は、右上がりの斜線となる。これは、領域C1と領域D1との境界、領域F1と領域G1との境界、および領域G1と領域H1との境界においても同様である。
以下同様に、さらに各ホイールが回転することにより、照明装置10は、領域D1において黄色光(エリアY)、領域E1において黄色光から黄緑色光へ変化していく混合光(エリアYLG)、領域F1において黄緑色光(エリアLG)、領域G1において緑色光(エリアG)、領域H1において黄緑色光(エリアLG)、領域I1において黄緑色光から青色光へ変化していく混合光(エリアLGB)、領域J1において青色光(エリアB)を、順次出力する。そしてさらに各ホイールが回転することにより、照明装置10は、再び領域A1において青色光と黄色光の混合光を出力し、以下、回転に伴ってこれを繰り返す。
図5において、方向H(上下方向)におけるどの位置をとっても、横方向に各色が出力される期間は等しくなる。これは、各ホイールが1周すると、上下方向におけるどの位置をとっても、同じ色の光が出力される時間の合計が等しくなることを意味する。このため、スクリーンに投写される映像の上下方向の色むらが抑制される。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、映像表示装置100は、レーザモジュールと、回転可能に設けられたアルミ基板104の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはレーザモジュールから入射する光を受けて蛍光を発する蛍光体領域を有する蛍光体ホイール16と、入射面72aに入射する蛍光体ホイール16からの光を出射面72b内においてより均一な光として出射するロッドインテグレータ72と、蛍光体ホイール16と同期して回転可能に設けられた基板84の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはロッドインテグレータ72から入射する光の波長を制限して出射するカラーフィルタを有し、カラーフィルタを有するセグメントの両端の境界位置が蛍光体ホイール16における同じ特性のセグメントに対応する位置に配置されるフィルターホイール80と、を備える。
このように、フィルターホイール80のカラーフィルタを有するセグメントの両端の境界位置が、蛍光体ホイール16における同じ特性のセグメントに対応する位置に配置される。これにより、蛍光体ホイール16のセグメント境界に対応する領域(領域A1、領域E1および領域I1)と、フィルターホイール80のカラーフィルタを有するセグメントの境界(領域B1と領域C1との境界、領域C1と領域D1との境界、領域F1と領域G1との境界、および領域G1と領域H1との境界)とが重複しない。そのため、スクリーンに投写される映像の色むらが抑制される。
(実施の形態2)
図6〜9を参照して、実施の形態2を説明する。実施の形態2の映像表示装置100および照明装置10が実施の形態1と異なるところは、蛍光体ホイールおよびフィルターホイールのセグメント構成であり、他の構成は基本的に同じである。したがって、以下ではこれらのホイールのセグメント構成と、照明装置10から出力される光の様子についてのみ説明する。
[2−1.蛍光体ホイールとフィルターホイールの構成]
本実施の形態の映像表示装置100における照明装置10は、蛍光体ホイール17およびフィルターホイール82を備える。照明装置10は、時間的に切り替わる、赤色光、緑色光、青色光、黄色光の4色の光を出力する。これらの光は、各レーザモジュールから出射するレーザ光から、蛍光体ホイール17とフィルターホイール82との作用によって生成される。以下、4色の光を生成するための各ホイールのセグメント構成について説明する。
図6は、蛍光体ホイール16の構成を示す図である。図6(a)は、図1と同じ側から見た蛍光体ホイール17の側面図である。図6(b)は、図6(a)の蛍光体ホイール17を右側から見た平面図である。
蛍光体ホイール17は、波長450nmの光によって主波長が570nmの黄色の光を発光する蛍光体が塗布された蛍光体領域214と、波長約450nmの光によって主波長が552nmの黄緑色の光を発光する蛍光体が塗布された蛍光体領域216と、切欠き状になっている2つの切欠き領域218とを有する。切欠き領域218は、蛍光体領域214と蛍光体領域216との間の2箇所に配置されている。すなわち、蛍光体ホイール17には、回転方向Rに沿って、蛍光体領域214、切欠き領域218A、蛍光体領域216、切欠き領域218Bが順に配置されている。蛍光体領域214、蛍光体領域216、切欠き領域218Aおよび切欠き領域218Bは、第1セグメントの一例である。黄緑色光は、波長600nm未満の光(緑色光)と、波長600nm以上の光(黄色光)とを含んだ光である。
図7は、フィルターホイール82の構成を示す図である。図7(a)は、図1と同じ側から見たフィルターホイール82の側面図である。図7(b)は、図7(a)のフィルターホイール82を右側から見た平面図である。
フィルターホイール82は、2つの可視光透過領域822と、波長600nm未満の光に対して高反射かつ波長600nm以上の可視域の光に対して高透過であるカラーフィルタ基板により構成される領域であるカラーフィルタ領域824と、波長600nm以上の光に対して高反射かつ波長600nm未満の可視域の光に対して高透過であるカラーフィルタ基板により構成される領域であるカラーフィルタ領域826とを有する。可視光透過領域822は、カラーフィルタ領域824とカラーフィルタ領域826との間の2箇所に配置されている。すなわち、フィルターホイール82には、回転方向Rに沿って、可視光透過領域822A、カラーフィルタ領域826、可視光透過領域822B、カラーフィルタ領域824が順に配置されている。可視光透過領域822A、可視光透過領域822B、カラーフィルタ領域824およびカラーフィルタ領域826は、第2セグメントの一例である。
図8は、蛍光体ホイール17とフィルターホイール82との関係を示す模式図である。図8の見方は図4と同様である。
蛍光体ホイール17の切欠き領域218Aと蛍光体領域214との境界位置の前後の一定角度の領域を領域A2とする。領域A2は、実施の形態1における領域A1と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール17から出射する光が、蛍光体領域214が発する黄色光と、切欠き領域218Aを透過する青色光との混合光となる領域を領域A2とする。この混合光は、フィルターホイール82の可視光透過領域822Aに入射してそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域A2に光が照射されるとき、照明装置10は青色光と黄色光との混合光を出力する。
蛍光体領域214と切欠き領域218Bとの境界位置の前後の一定角度の領域を領域E2とする。領域E2は、領域A2と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール17から出射する光が、蛍光体領域214が発する黄色光と、切欠き領域218Bを透過する青色光との混合光となる領域を領域E2とする。この混合光は、フィルターホイール82の可視光透過領域822Bに入射してそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域E2に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光と青色光との混合光を出力する。
蛍光体ホイール17の切欠き領域218Bと蛍光体領域216との境界位置の前後の一定角度の領域を領域G2とする。領域G2は、領域A2と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール17から出射する光が、蛍光体領域216が発する黄緑色光と、切欠き領域218Bを透過する青色光との混合光となる領域を領域G2とする。この混合光は、フィルターホイール82のカラーフィルタ領域826に入射する。ここでカラーフィルタ領域826は、波長600nm以上の光に対して高反射かつ波長600nm未満の可視域の光に対して高透過である。また、青色光は、含まれる光の波長がすべて600nm未満である。すなわち、カラーフィルタ領域826は、青色光はすべて透過する一方、黄緑色光については600nm以上の光を除去し、緑色光を出射する。したがって、各ホイールの領域G2に光が照射されるとき、照明装置10は青色光と緑色光との混合光を出力する。
蛍光体領域216と切欠き領域218Aとの境界位置の前後の一定角度の領域を領域I2とする。領域I2は、領域A2と同様に定義される。すなわち、蛍光体ホイール17から出射する光が、蛍光体領域216が発する黄緑色光と、切欠き領域218Aを透過する青色光との混合光となる領域を領域I2とする。そしてこの混合光は、フィルターホイール82のカラーフィルタ領域826に入射し、領域G2と同様に緑色光と青色光との混合光を出射する。したがって、各ホイールの領域I2に光が照射されるとき、照明装置10は緑色光と青色光との混合光を出力する。
領域A2における蛍光体領域214側の境界位置から、フィルターホイール82の可視光透過領域822Aとカラーフィルタ領域824との境界位置までの角度の領域を領域B2とする。領域B2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、蛍光体領域214が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール82の可視光透過領域822Aを透過する。したがって、各ホイールの領域B2に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光を出力する。
フィルターホイール82の可視光透過領域822Aとカラーフィルタ領域824との境界位置から、フィルターホイール82のカラーフィルタ領域824と可視光透過領域822Bとの境界位置までの角度の領域を領域C2とする。領域C2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、蛍光体領域214が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール82のカラーフィルタ領域824によって波長600nm未満の光を除去され、赤色光となって出射する。したがって、各ホイールの領域C2に光が照射されるとき、照明装置10は赤色光を出力する。
フィルターホイール82のカラーフィルタ領域824と可視光透過領域822Bとの境界位置から、領域E2における蛍光体領域214側の境界位置までの角度の領域を領域D2とする。領域D2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、蛍光体領域214が発する黄色光となる。この黄色光がフィルターホイール82の可視光透過領域822Bを透過する。したがって、各ホイールの領域D2に光が照射されるとき、照明装置10は黄色光を出力する。
領域E2における切欠き領域218B側の境界位置から、領域G2における切欠き領域218B側の境界位置までの角度の領域を領域F2とする。領域F2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、切欠き領域218Bを透過する青色光となる。この青色光は、フィルターホイール82の可視光透過領域822Bおよびカラーフィルタ領域826のいずれかに入射する。ここで、青色光が可視光透過領域822Bに入射すると、青色光がそのまま透過する。一方、カラーフィルタ領域826は、波長600nm以上の光に対して高反射かつ波長600nm未満の可視域の光に対して高透過である。したがって、青色光がカラーフィルタ領域826に入射すると、青色光がそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域F2に光が照射されるとき、照明装置10は青色光を出力する。
領域G2における蛍光体領域216側の境界位置から、領域I2における蛍光体領域216側の境界位置までの角度の領域を領域H2とする。領域H2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、蛍光体領域216が発する黄緑色光となる。この黄緑色光がフィルターホイール82のカラーフィルタ領域826によって波長600nm以上の光を除去され、緑色光となって出射する。したがって、各ホイールの領域H2に光が照射されるとき、照明装置10は緑色光を出力する。
領域I2における切欠き領域218A側の境界位置から、領域A2における切欠き領域218A側の境界位置までの角度の領域を領域J2とする。領域J2において、蛍光体ホイール17から出射する光は、切欠き領域218Aを透過する青色光となる。この青色光は、フィルターホイール82の可視光透過領域822Aおよびカラーフィルタ領域826のいずれかに入射する。ここで、領域F2と同じ理由により、青色光が可視光透過領域822Aおよびカラーフィルタ領域826のいずれに入射しても、青色光がそのまま透過する。したがって、各ホイールの領域J2に光が照射されるとき、照明装置10は青色光を出力する。
図8に示すように、フィルターホイール82におけるカラーフィルタ領域824の回転方向における両端の境界位置は、共に、蛍光体ホイール17における蛍光体領域214内に対応する位置に配置される。上記のような位置関係となっているため、蛍光体ホイール17における蛍光体領域214にレーザ光が照射され、蛍光体領域214から放たれる黄色光は、フィルターホイール82における可視光透過領域822Aの一部とカラーフィルタ領域824と可視光透過領域822Bの一部とに入射される。可視光透過領域822は、蛍光体領域214から放たれる黄色光をそのまま透過する。また、カラーフィルタ領域824は600nm未満の光を除去するため、蛍光体領域114から放たれる黄色光は、短波長成分が除去され、赤色光となってフィルターホイール80から出射される。このようにして、黄色光と赤色光とが生成される。
また、フィルターホイール82におけるカラーフィルタ領域826の回転方向における両端の境界位置は、蛍光体ホイール17における切欠き領域218A内および切欠き領域218B内に対応する位置に、各々配置される。切欠き領域218Aおよび切欠き領域218Bは、連続した領域ではないが、同じ特性を持った領域である。つまり、フィルターホイール82におけるカラーフィルタ領域826の回転方向における両端の境界位置は、共に、蛍光体ホイール17における同じ特性の領域である切欠き領域218内に対応する位置に配置されると言える。
上記のような位置関係となっているため、蛍光体ホイール17における蛍光体領域216にレーザ光が照射され、蛍光体領域216から放たれる黄緑色光は、フィルターホイール82におけるカラーフィルタ領域826に入射される。カラーフィルタ領域826は600nm以上の光を除去するため、蛍光体領域216から放たれる黄緑色光は、長波長成分が除去され、緑色光となってフィルターホイール82から出射される。このようにして、緑色光が生成される。
[2−2.動作]
以下、本実施の形態の映像表示装置100の照明装置10が各色光を出力する動作について説明する。
図9は、蛍光体ホイール17とフィルターホイール82の回転に伴って変化する、フィルターホイール82から出射する光の色の変化を示す模式図である。図9の見方は、図5と同様である。以下、図9を参照して、各ホイールが回転するときに本実施の形態の照明装置10が出力する光の変化の様子について説明する。
蛍光体ホイール17に対してスポット光Sが、切欠き領域218Aと蛍光体領域214とにまたがって照射される領域A2においては、照明装置10は、青色光および黄色光の混合光を出力する(図中のエリアBY)。ここで、蛍光体ホイール17の切欠き領域218Aからの青色光と、蛍光体領域214からの黄色光とは、共にロッドインテグレータ72で均一化されたあと出射してフィルターホイール82の可視光透過領域822Aに入射する。したがって、照明装置10から出力される光は上下方向においても均一な混合光となる。これは、黄色光と青色光との混合光が出力される領域E2(エリアYB)、青色光と緑色光との混合光が出力される領域G2(エリアBG)および緑色と青色光との混合光が出力される領域I2(エリアGB)についても同様である。領域A2においては、各ホイールの回転に伴い、出力光が青色光から黄色光へと徐々に変化していく。
各ホイールが回転することにより、光が照射される領域が領域B2になると、照明装置10は、黄色光を出力する(図中のエリアY)。さらに各ホイールが回転することにより、光が照射される領域が領域C2になると、照明装置10は、赤色光を出力する(図中のエリアR)。ここで、実施の形態1と同様の理由により、照明装置10からの出力光は、下側から上側に向かって黄色光が赤色光に変化していく。したがって、図9において領域B2と領域C2との境界は、右上がりの斜線となる。これは、領域C2と領域D2との境界においても同様である。
以下同様に、さらに各ホイールが回転することにより、照明装置10は、領域D2において黄色光(エリアY)、領域E2において黄色光から青色光へ変化していく混合光(エリアYB)、領域F2において青色光(エリアB)、領域G2において青色光から緑色光へ変化していく混合光(エリアBG)、領域H2において緑色光(エリアG)、領域I2において緑色光から青色光へ変化していく混合光(エリアGB)、領域J2において青色光(エリアB)を、順次出力する。そしてさらに各ホイールが回転することにより、照明装置10は、再び領域A2において青色光と黄色光の混合光を出力し、以下、回転に伴ってこれを繰り返す。
図9に示すように、本実施の形態の照明装置10においても、各ホイールが1周すると、上下方向におけるどの位置をとっても、同じ色の光が出力される時間の合計が等しくなる。このため、スクリーンに投写される映像の上下方向の色むらが抑制される。
[2−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、映像表示装置100は、レーザモジュールと、回転可能に設けられたアルミ基板104の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはレーザモジュールから入射する光を受けて蛍光を発する蛍光体領域を有する蛍光体ホイール17と、入射面72aに入射する蛍光体ホイール16からの光を出射面72b内においてより均一な光として出射するロッドインテグレータ72と、蛍光体ホイール17と同期して回転可能に設けられた基板84の回転方向に複数のセグメントを有し、複数のセグメントのうち少なくとも1つはロッドインテグレータ72から入射する光の波長を制限して出射するカラーフィルタを有し、カラーフィルタを有するセグメントの両端の境界位置が蛍光体ホイール17における同じ特性のセグメントに対応する位置に配置されるフィルターホイール82と、を備える。
このように、フィルターホイール82のカラーフィルタを有するセグメントの両端の境界位置が、蛍光体ホイール17における同じ特性のセグメントに対応する位置に配置される。これにより、蛍光体ホイール17のセグメント境界に対応する領域(領域A2、領域E2、領域G2および領域I2)と、フィルターホイール82のカラーフィルタを有するセグメントの境界(領域B2と領域C2との境界、領域C2と領域D2との境界、領域F2における可視光透過領域822Bとカラーフィルタ領域826との境界、および領域J2における可視光透過領域822Aとカラーフィルタ領域826との境界)とが重複しない。そのため、スクリーンに投写される映像の色むらが抑制される。
さらに本実施の形態においては、蛍光体ホイール17の蛍光体領域216が発する黄緑色光のすべてが、フィルターホイール82のカラーフィルタ領域826によって緑色光として出力される。すなわち、照明装置10の出力は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光の4色である。このため、出力光に黄緑色を含む実施の形態1の映像表示装置100と比較して、より映像の色再現性を高めやすくなる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1〜2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
上記実施の形態1では、照明装置10は、蛍光体ホイール16の蛍光体領域116が発する黄緑色光を、フィルターホイール80のカラーフィルタ領域816によって緑色光として出射する構成を説明した。照明装置10は、ある期間において緑色光を出射可能であればよい。したがって、蛍光体ホイールが緑色光を出射する蛍光体領域を備え、フィルターホイールはこの緑色光をすべて透過するように構成されていてもよい。例えば実施の形態1の構成において、蛍光体ホイール16が蛍光体領域116に代えて緑色光を出射する蛍光体領域を備え、フィルターホイール80がカラーフィルタ領域816に代えて可視光全域にわたって高透過である可視光透過領域を備える構成であってもよい。このような構成とすることで、フィルターホイールにより除去される光の量が減少し、光源からの光の利用効率が向上するため、映像表示装置が投写する映像の輝度が向上する。
上記実施の形態では、光変調素子の一例としてDMD96を説明した。光変調素子は、照明装置から出射された光を変調して映像光を出力する素子であればよい。したがって、光変調素子は、DMD96に限定されない。例えば、光変調素子は、反射型液晶パネルや、透過型液晶パネルで構成されていてもよい。
上記実施の形態では、5×5のマトリクス状に配置された半導体レーザ素子により構成されるレーザモジュールを例示したが、半導体レーザ素子の数および配置はこれに限定されるものではなく、半導体レーザ素子1つあたりの光強度や、光源装置に所望される出力などに応じて適宜設定すればよい。また、レーザ光の波長も450nmに限定されるものではなく、例えば、405nmの光を出力する紫色半導体レーザ素子や、400nm以下の紫外線光を出力する半導体レーザ素子などを用いてもよい。
上記実施の形態では、青色のレーザ光によって、セリウム付活ガーネット構造蛍光体を励起し、黄色および緑色を主波長とする光を発光する構成を例示したが、赤色や青緑色を主波長とする光を発光させる蛍光体を用いてもよい。
光変調素子サイズ、光学系のFナンバー、蛍光体の種類、蛍光体に入射されるレーザ光強度に応じて、蛍光体上のレーザ光スポット径の最適値は多少変動するため、映像表示装置の仕様に応じて、上記の実施形態で示したパラメータの最適化手法に基づき、適宜最適な値を設定することができる。
本技術は、蛍光体を用いた照明装置およびそれを備えた映像表示装置に適用可能である。具体的には、プロジェクタのほか、テレビなどに、本技術は適用可能である。
10 照明装置
12 光源装置
16、17 蛍光体ホイール
20、26 レーザモジュール
22、28 半導体レーザ素子
24、30、34、36、42、44、46、48、54、60、74、76、92 レンズ
32、50、52、58 ミラー
38、56 拡散板
40 ダイクロイックミラー
70 導光光学系
72 ロッドインテグレータ
80、82 フィルターホイール
90 映像生成部
94 全反射プリズム
94a 面
96 DMD
98 投写レンズ
102 モータ
104 アルミ基板
114、116、214、216 蛍光体領域
118、218 切欠き領域
218A、218B 切欠き領域
802 モータ
812、822 可視光透過領域
812A、812B、822A、822B 可視光透過領域
814、816、824、826 カラーフィルタ領域
100 映像表示装置

Claims (3)

  1. 光源と、
    回転可能に設けられた基材の回転方向に複数の第1セグメントを有し、前記複数の第1セグメントのうち少なくとも1つは前記光源から入射する光を受けて蛍光を発する蛍光体層を有する蛍光体ホイールと、
    入射面に入射する前記蛍光体ホイールからの光を出射面内においてより均一な光として出射するロッドインテグレータと、
    前記蛍光体ホイールと同期して回転可能に設けられた基材の回転方向に複数の第2セグメントを有し、前記複数の第2セグメントのうち少なくとも1つは前記ロッドインテグレータから入射する光の波長を制限して出射するカラーフィルタを有し、前記カラーフィルタを有する第2セグメントの両端の境界位置が前記蛍光体ホイールにおける同じ特性の第1セグメントに対応する位置に配置されるフィルターホイールと、
    を備える照明装置。
  2. 前記光源は青色光を出射し、
    前記複数の第1セグメントのうちの1つは入射する青色光を緑色光に変換して出射するGセグメントであり、
    前記複数の第1セグメントのうちの他の2つの各々は前記Gセグメントの両端に隣接して配置され、入射する青色光をそのまま出射するBセグメントであり、
    前記複数の第2セグメントのうちの1つは両端の境界位置が前記2つのBセグメントの各々に対応する位置に配置され、前記Bセグメントからの光を全て透過する、
    請求項1記載の照明装置。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の照明装置と、
    前記照明装置から出射された光を変調する光変調素子と、
    前記光変調素子から出射された画像をスクリーンに投写する投写光学系と、
    を備えた、映像表示装置。
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