JP2011191033A - 熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温流体の温度が高いことに起因して熱交換効率が低下することを抑制することのできる熱回収装置を提供する。
【解決手段】この熱回収装置60は、作動媒体と排気との間で熱交換を行う蒸発部70と、同蒸発部70から供給された作動媒体の蒸気と冷却水との間で熱交換を行う凝縮部80とを含み、蒸発部70と凝縮部80との間で作動媒体を循環させる。蒸発部70で生じた作動媒体の蒸気を蒸発部70内に閉じこめる蒸気保持部74が設けられ、この蒸気保持部74には作動媒体が流れ込む開口部74Kが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、作動媒体と高温流体との間で熱交換を行う蒸発部と、同蒸発部から供給された作動媒体の蒸気と低温流体との間で熱交換を行う凝縮部とを含み、前記蒸発部と前記凝縮部との間で作動媒体を循環させる熱回収装置に関する。
上記熱回収装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
従来の熱回収装置は、作動媒体が流れる第1の媒体流路、およびこの第1の媒体流路と隣り合うところに設けられて内部に高温流体が流れる高温流路を含む蒸発部と、同蒸発部から供給された作動媒体の蒸気が流れる第2の媒体流路、およびこの媒体流路と隣り合うところに設けられて内部に低温流体が流れる低温流路を含む凝縮部とを備えている。
そして、蒸発部において液状の作動媒体と高温流体との熱交換により生じた蒸気が凝縮部に供給され、凝縮部において作動媒体の蒸気と低温流体との間で熱交換が行われる。すなわち、高温流体の熱が作動媒体を介して低温流体に伝達される。
特開2008−051479号公報
ところで、高温流体の温度が高いときには作動媒体の蒸発量が多くなるため、蒸発部の作動媒体の液位が低くなるとともに同媒体と高温流路との接触面積が小さくなる。このため、高温流体の温度が低いときと比較して作動媒体と高温流体との間での熱交換効率が低下する。特許文献1の熱回収装置をはじめとする従来の熱回収装置においては、上記の問題点についての対策が行われていないため、この点において改善の余地が残されている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温流体の温度が高いことに起因して熱交換効率が低下することを抑制することのできる熱回収装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、作動媒体と高温流体との間で熱交換を行う蒸発部と、同蒸発部から供給された作動媒体の蒸気と低温流体との間で熱交換を行う凝縮部とを含み、前記蒸発部と前記凝縮部との間で作動媒体を循環させる熱回収装置において、前記蒸発部で生じた作動媒体の蒸気を前記蒸発部内に閉じこめる蒸気保持部が設けられ、この蒸気保持部には作動媒体が流れ込む開口部が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、作動媒体の蒸気が蒸発部内に閉じこめられたとき、蒸発部内に滞留している作動媒体に蒸気保持部内の蒸気圧が加えられる。これにより、蒸発部内の作動媒体のうち蒸気保持部に対応する部分の液位が押し下げられるため、蒸発部内の他の部分においては作動媒体の液位が押し上げられる。これにより、高温流体が流れる高温流路と作動媒体との接触面積が大きくなるため、高温流体の温度が高いことに起因して熱交換効率が低下することを抑制することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱回収装置において、前記蒸発部の壁部のうち前記高温流体が流れる高温流路と接する部分を高温壁部として、この高温壁部と隣り合うところに前記蒸気保持部が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、蒸発部の高温壁部と隣り合うところに蒸気保持部が設けられているため、同蒸気保持部に閉じこめられた蒸気により蒸発部の高温壁部が冷却される。従って、同壁部の変形を抑制することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の熱回収装置において、前記蒸発部には前記凝縮部から供給された作動媒体を貯留する側部貯留部が設けられ、前記蒸発部の壁部のうち前記高温流体が流れる高温流路と接する部分を高温壁部として、この高温壁部と隣り合うところに前記側部貯留部が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、蒸発部の高温壁部と隣り合うところに側部貯留部が設けられているため、同貯留部内の作動媒体により蒸発部の高温壁部が冷却される。従って、同壁部の変形を抑制することができる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項2を引用する請求項3に記載の熱回収装置において、前記蒸発部の一方の側壁としての高温壁部と隣り合うところに前記蒸気保持部が設けられ、前記蒸発部の一方の側壁と対をなす前記蒸発部の他方の側壁としての高温壁部と隣り合うところに前記側部貯留部が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、蒸発部の高温壁部と隣り合うところに蒸気保持部および側部貯留部が設けられているため、蒸気保持部内および側部貯留部内の作動媒体により蒸発部の高温壁部が冷却される。従って、同壁部の変形を抑制することができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載の熱回収装置において、前記凝縮部は、前記低温流体との熱交換により発生した作動媒体の凝縮液を貯留する凝縮貯留部を含むことを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱回収装置において、前記蒸発部で発生した作動媒体の蒸気を前記凝縮部に供給する第1通路と、前記凝縮部で発生した作動媒体の凝縮液を前記蒸発部に供給する第2通路とを含むことを要旨としている。
この発明によれば、蒸発部で発生した作動媒体の蒸気が第1通路を介して凝縮部に流れ込む。また、凝縮部で発生した作動媒体の凝縮液が第2通路を介して蒸発部に流れ込む。これにより、蒸発部と凝縮部との間で作動媒体が循環する。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の熱回収装置において、前記第2通路を開放および閉鎖する弁を含むことを要旨としている。
この発明によれば、弁により第2通路が閉鎖されたとき、凝縮部から蒸発部への作動媒体の流れが遮断される。第2通路が閉鎖された状態が継続されたとき、作動媒体の全部が蒸発して凝縮部への蒸気の供給が行われなくなる。すなわち、弁により第2通路を閉鎖することにより、作動媒体と低温流体との間の熱交換を停止することができる。
本発明の熱回収装置を具体化した第1実施形態について、同装置を含む内燃機関の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態の熱回収装置について、その平面構造を模式的に示す模式図。 同実施形態の熱回収装置について、図2のA−A線に沿う断面構造を模式的に示す模式図。 同実施形態の熱回収装置について、第2冷却回路の冷却水の水温、蒸発部の蒸気圧、および開閉弁の開閉状態の関係を示すグラフ。 同実施形態の熱回収装置について、仮想の熱回収装置と比較して高温時および低温時における作動媒体の液位変位を模式的に示す模式図。 同実施形態の熱回収装置について、仮想の熱回収装置と比較して第2冷却水路の冷却水の水温変化を示すグラフ。 本発明の熱回収装置を具体化した第2実施形態について、同装置を模式的に示す模式図。
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に、熱回収装置を含む内燃機関の構成を模式的に示す。
内燃機関1は、シリンダブロック11およびシリンダヘッド12を含む機関本体10と、機関本体10からの排気を外部に排出する排気装置50と、冷却水を循環して機関本体10を冷却する熱交換装置20とを含む。
熱交換装置20は、機関本体10を介して冷却水を循環するための冷却水回路30と、外気と冷却水との間で熱交換を行うラジエータ21と、車室内の空気と冷却水との間で熱交換を行うヒータコア22と、排気の熱を回収して冷却水に伝達するための熱回収装置60とを含む。
冷却水回路30は、機関本体10およびラジエータ21を介して冷却水が循環する第1冷却水回路30Aと、機関本体10およびヒータコア22および熱回収装置60を介して冷却水が循環する第2冷却水回路30Bとを含む。
第1冷却水回路30Aは、シリンダブロック11およびシリンダヘッド12内に形成された第1水通路31と、第1水通路31の出口とラジエータ21の入口とを接続する第2水通路32と、ラジエータ21の出口と第1水通路31の入口とを接続する第3水通路33とを含む。
第2冷却水回路30Bは、第1水通路31の入口から第2水通路32の分岐部32Xまでの部分と、分岐部32Xとヒータコア22の入口とを接続する第4水通路34と、ヒータコア22の出口と熱回収装置60の入口とを接続する第5水通路35と、熱回収装置60の出口と第3水通路33の合流部33Xとを接続する第6水通路36と、第3水通路33の合流部33Xよりも下流側の部分とを含む。
第1冷却水回路30Aにおいては次のように冷却水が流れる。すなわち、冷却水は機関本体10から流れ出て第2水通路32を経由してラジエータ21に流れこみ、ラジエータ21内で外気により冷却される。その後、冷却水は第3水通路33を経由して機関本体10に戻り、第1水通路31内を流れて機関本体10を冷却する。
第2冷却水回路30Bにおいては次のように冷却水が流れる。すなわち、冷却水は機関本体10から流れ出て分岐部32Xで分流し第4水通路34を経由してヒータコア22に流れ込みヒータコア22を暖める。その後、冷却水はヒータコア22から流れ出て第5水通路35を経由して熱回収装置60に流れ込み、排気熱により加熱される。そして、熱回収装置60から流れ出た冷却水は第6水通路36を経由して合流部33Xを通過し機関本体10に戻る。
なお、第2冷却水回路30Bを循環する冷却水は所定温度になるまで熱回収装置60によって加熱される。すなわち、冷却水が所定温度TBよりも低いときに熱回収装置60が動作する一方、冷却水が所定温度TAよりも高温になったときには熱回収装置60の動作が停止して冷却水の加熱が停止される。すなわち、冷却水が所定温度TB以上かつ所定温度TA以下となるように制御されている。
排気装置50は、機関本体10から送り出された排気が流れる排気通路51と、排気を浄化する排気浄化装置52と、排気の音を低減するマフラ53とを含む。また、排気浄化装置52の下流側において排気通路51の一部が熱回収装置60を通過している。
図2に、熱回収装置60およびその周辺の平面構造を示す。
排気通路51は複数の分岐通路54に分岐している。分岐通路54の上部には、第2冷却水回路30Bがこの分岐通路54に交差するように配置されている。熱回収装置60は、分岐通路54と第2冷却水回路30Bとの交差部分に設けられている。
図3に、図2のA−A線に沿う熱回収装置60の断面構造を示す。
図3に示すように、熱回収装置60は、作動媒体を蒸発させる蒸発部70と、作動媒体の蒸気を凝縮させる凝縮部80とを含めて構成されている。蒸発部70は、蒸気を発生させるとともに一部の蒸気を保持する蒸発貯留部71と、発生した蒸気を凝縮部80に供給する供給流路78と、凝縮部80で凝縮された作動媒体を底部貯留部73に還流する排出流路83を含む。なお、作動媒体としては例えば水が用いられる。
蒸発貯留部71は、作動媒体を貯留する底部貯留部73と、作動媒体と分岐通路54を通る排気との間で熱交換を行う熱交換部75と、蒸気を閉じ込める蒸気保持部74と、凝縮部80で凝縮された作動媒体を貯留する側部貯留部72とを備えている。
底部貯留部73は分岐通路54の下側に設けられている。底部貯留部73の端部には側部貯留部72が設けられている。側部貯留部72は蒸発部70の入口側壁部75Aに接して設けられている。作動媒体は側部貯留部72を通じて底部貯留部73に流れ込む。作動媒体が側部貯留部72に滞留しているときに入口側壁部75Aを冷却する。
熱交換部75は、底部貯留部73の上側に設けられている。熱交換部75の本体部76内には分岐通路54が通っている。分岐通路54同士の間には作動媒体が流通する熱交換流路77が形成されている。分岐通路54の内部には、排気熱を分岐通路54の壁面に伝達する熱交換フィン55が設けられている。すなわち、高温流体としての排気が流れる分岐通路54と作動媒体とを接触させることにより排気と作動媒体との間で熱交換が行われる。
蒸発部70の一方の側壁すなわち入口側壁部75Aは、複数の分岐通路54のうちで一方の外側に配置されている同通路の外側壁を兼ねている。また、蒸発部70の他方の側壁すなわち保持側壁部75Bは、複数の分岐通路54のうちで他方の外側に配置されている同通路の外側壁を兼ねている。なお、蒸発部70の側壁は、熱交換部75の本体部76の壁部をも兼ねている。
供給流路78は熱交換部75の上部に設けられて、各熱交換流路77が供給流路78の下流部に接続されている。供給流路78の上流部は凝縮部80に接続されている。すなわち、熱交換流路77からの蒸気が供給流路78に流れ込むとともに供給流路78を通じて凝縮部80に導かれる。
凝縮部80は蒸発部70の上部に設けられている。凝縮部80は、作動媒体の蒸気を冷却する熱交換室81と、凝縮した作動媒体を貯留する凝縮貯留部82とを備えている。熱交換室81には、低温流体としての冷却水が流れる第2冷却水回路30Bが通っている。第2冷却水回路30Bと作動媒体の蒸気とを接触させることにより作動媒体が凝縮する。凝縮貯留部82は熱交換室81の下部に設けられている。凝縮貯留部82の底部には作動媒体を蒸発部70に戻す排出流路83が設けられている。
蒸気保持部74の下部には作動媒体が流通する開口部74Kが設けられて、開口部74Kは底部貯留部73に接続されている。蒸気保持部74の上部は閉塞されて片閉空間を形成している。蒸気保持部74には、開口部74Kを通じて作動媒体が流れ込む。蒸気保持部74は、蒸発部70において側部貯留部72が設けられている入口側壁部75Aとは反対側の保持側壁部75Bに接して設けられている。蒸気保持部74の内部の作動媒体は、保持側壁部75Bを通じて排気熱により加熱される一方で、作動媒体は保持側壁部75Bを冷却する。蒸気保持部74で発生した蒸気は、蒸気保持部74の片閉空間内に蓄えられる。
排出流路83には開閉弁84が設けられている。開閉弁84は供給流路78により熱交換部75と接続されて、熱交換部75の蒸気圧により駆動する。開閉弁84は、熱交換部75の蒸気圧が所定圧力PBのときに開弁することにより、排出流路83を開放する。また開閉弁84は、所定圧力PBよりも大きい所定圧力PAに達したときに閉弁することにより、排出流路83を閉鎖する。排出流路83の閉鎖により、凝縮貯留部82からの底部貯留部73への作動媒体の還流が停止する。
ここで、熱回収装置60内の作動媒体の循環態様について説明する。
作動媒体は排気通路51の熱交換流路77内で分岐通路54の壁面に接触して排気熱により加熱される。作動媒体の一部は蒸気となって供給流路78を通じて凝縮部80に流れ込み、第2冷却水回路30Bの管壁に接触して凝縮する。凝縮液となった作動媒体は第2冷却水回路30Bの管壁から凝縮貯留部82に滴下して凝縮貯留部82に溜まる。凝縮貯留部82の作動媒体は排出流路83および側部貯留部72を通じて底部貯留部73に戻される。このような作動媒体の循環により、作動媒体を媒体として排気と冷却水との間で熱交換が行われる。
次に、開閉弁の動作について説明する。
作動媒体の加熱が持続されると蒸気圧が上昇する。蒸気圧が所定圧力PA以上になると開閉弁84が閉弁する。排出流路83からの作動媒体の底部貯留部73への還流が阻止される。このような状態で熱交換部75での作動媒体の加熱が維持されると、凝縮貯留部82に作動媒体が溜り続ける。この状態は、熱交換部75内の作動媒体がなくなるまで持続する。そして、熱交換部75内の作動媒体がなくなったとき熱交換部75で蒸気が発生しなくなるため、第2冷却水回路30Bの加熱が止まる。すなわち、機関本体10から排気が排出されているときでも、蒸気圧が所定圧力PA以上となったときには、第2冷却水回路30Bの冷却水の加熱が停止される。
次に、作動媒体の蒸気圧と冷却水の温度の関係について説明する。
蒸発部70の蒸気圧は、第2冷却水回路30Bに流れる冷却水の温度の影響を受けている。すなわち、内燃機関1の駆動が開始されると、作動媒体が加熱されて蒸発部70内で蒸気が発生する。蒸気は凝縮部80に流れ込み凝縮部80内で凝縮する。このため、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が所定範囲にあるときは蒸発部70内の蒸気圧は所定範囲の値に維持される。第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が上昇すると、凝縮部80内での蒸気の凝縮量が少なくなるため蒸発部70内の蒸気圧が上昇する。第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が低下すると、凝縮部80での蒸気の凝縮量が多くなるため蒸気圧が低下する。すなわち、蒸発部70の蒸気圧は、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度に相関する。
開閉弁84の開弁するときの所定圧力PBは、第2冷却水回路30Bの冷却水に所定温度TBに対応する値として設定されている。開閉弁84の閉弁するときの所定圧力PAは、第2冷却水回路30Bの冷却水に所定温度TAに対応する値として設定されている。なお、所定温度TAは所定温度TBよりも大きい値をとる。
第2冷却水回路30Bの冷却水が所定温度TA以上のとき、すなわち蒸気圧が所定圧力PA以上のとき、開閉弁84が閉弁して、第2冷却水回路30Bの冷却水の加熱が停止される。第2冷却水回路30Bの冷却水が所定温度TB以下のとき、すなわち蒸気圧が所定圧力PB以下のときに、開閉弁84が開弁して、第2冷却水回路30Bの冷却水が排気熱により加熱される。すなわち、冷却水の温度は所定温度TAと所定温度TBとの間に制御される。
図4を参照して、開閉弁84の動作と第2冷却水回路30Bの冷却水の温度との関係について説明する。
時刻t1すなわち、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が所定温度TB以下のとき、蒸気圧が所定圧力PB以下となるため、開閉弁84が開弁した状態に維持される。すなわち、凝縮部80で凝縮した作動媒体が排出流路83を通じて底部貯留部73に還流して、作動媒体が熱回収装置60内で循環するため、排気熱により第2冷却水回路30Bの冷却水が加熱される。
その後、排気熱により熱交換部75の作動媒体が暖められるため、蒸気圧が上昇するとともに、第2冷却水回路30Bの冷却水は熱交換部75からの蒸気により加熱されるため、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度も上昇する。第2冷却水回路30Bの冷却水は機関本体10によっても暖められる。なお、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が所定温度TA未満である間、すなわち時刻t1〜t2までの間は、蒸気圧が所定圧力PA未満となるため、開閉弁84が開弁状態に維持される。
時刻t2すなわち、第2冷却水回路30Bの冷却水が所定温度TAのとき、蒸気圧が所定圧力PAとなり開閉弁84が閉弁する。すると、作動媒体の循環が停止して、作動媒体の全てが凝縮貯留部82に蓄えられて熱交換部75の作動媒体がなくなる。このため熱交換部75での蒸気の発生が停止する。また、排気熱による第2冷却水回路30Bの加熱が停止する。これにともない、蒸気圧の上昇が止まるとともに第2冷却水回路30Bの冷却水の温度上昇も止まる。
時刻t3すなわち、内燃機関1が停止したとき、機関本体10による第2冷却水回路30Bの冷却水の加熱が停止するため、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が低下し始める。またこれにともない熱交換部75の蒸気圧が低下する。第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が所定温度TB以上である間、すなわち時刻t3〜t4までの間は、蒸気圧が所定圧力PBより大きいため、開閉弁84が閉弁した状態に維持される。
時刻t4すなわち、第2冷却水回路30Bの冷却水が所定温度TBのとき、蒸気圧が所定圧力PBとなり開閉弁84が開弁する。このとき、凝縮部80で凝縮した作動媒体が排出流路83を通じて底部貯留部73に還流して作動媒体が熱回収装置60内で循環するようになる。このため、排気熱により第2冷却水回路30Bの冷却水が加熱されるようになる。以降、上記時刻t1〜時刻t4までのサイクルが繰り返される。
図5(a)を参照して熱回収装置60の熱交換部75の液位の変動について説明する。
内燃機関1が停止しているとき、すなわち作業媒体が低温のときは、熱回収装置60の作動媒体の液位は熱交換部75の上方にある。内燃機関1が駆動し始めたとき、分岐通路54に流れる排気により作動媒体が加熱され、その一部が蒸発する。蒸気は熱交換流路77および供給流路78を通って凝縮部80に導かれ、凝縮部80内の第2冷却水回路30Bに接触して凝縮する。凝縮した作動媒体は排出流路83および凝縮貯留部82を通じて底部貯留部73に戻される。
内燃機関1の駆動が維持されて熱交換部75が高温になると、作動媒体の蒸発により、熱交換部75の液位が低下するとともに、凝縮貯留部82の液位が上昇する。これは、作動媒体は排出流路83を通じて底部貯留部73に還流されるものの、排出流路83が細いため作動媒体の底部貯留部73への戻りが遅くなるためである。
一方、蒸気保持部74では、保持側壁部75Bからの熱によりこの蒸気保持部74内の作動媒体が加熱されて蒸気が発生する。蒸気保持部74の上部は閉塞されているため、この蒸気は蒸気保持部74内に保持される。蒸気保持部74内の蒸気は同蒸気保持部74内の作動媒体の液位を押し下げて、熱交換部75内の液位を上昇させる。
すなわち、熱交換部75内での作動媒体の蒸発は、熱交換部75の液位を低下させるように作用するのに対して、蒸気保持部74内での作動媒体の蒸発は、熱交換部75の液位を上昇させるように作用する。このため、蒸気保持部74がない構造の熱回収装置60と比較して、低温時と高温時との間の熱交換部75の液位の変動量は小さくなる。
図5(a)および図5(b)を参照して、蒸気保持部74を備えることにより奏する効果について説明する。ここでは、熱回収装置60から蒸気保持部74を省略した仮想の熱回収装置を「仮想回収装置」として、この仮想回収装置の熱交換態様と熱回収装置60の熱交換態様とを対比して上記効果の説明をする。なお、仮想熱回収装置100は蒸気保持部74が設けられていない点を除いては内燃機関1と同じ構成を有するものとする。すなわち、熱交換部75の構造は、分岐通路54の数、排気通路51の断面積の大きさ、熱交換フィン55の構造、熱交換流路77の長さおよび断面席の大きさ等について、本実施形態の同様の熱交換部75と同様の構造としている。このため、本実施形態の熱回収装置60の熱交換部75の液位と仮想熱回収装置100の熱交換部75の液位とが同じ高さにあるとすれば、熱交換部75での熱変換効率が同じものとなる。また、熱回収装置60および仮想熱回収装置100が装着される内燃機関1は出力について同一のものとし、排気通路51を通じて熱回収装置60および仮想熱回収装置100に入力される熱量は同等とする。
同図には、熱回収装置60の熱交換部75の液位変動と、仮想熱回収装置100の熱交換部75の液位変動とを示している。すなわち、内燃機関1の始動時すなわち熱交換部75が低温であるときの熱交換部75内の作動媒体の液位(以下、低温時の液位)と、内燃機関1が所定時間駆動した時点すなわち熱交換部75が高温であるときの熱交換部75内の作動媒体の液位(高温時の液位)とが示されている。なお、各図の二点鎖線は低温時の液位を示し、実線は高温時の液位を示す。
低温時の液位は、熱回収装置60と仮想熱回収装置100ともに同じ高さにある。すなわち、低温時において、作動媒体と分岐通路54の壁面とが接触する接触面積は、熱回収装置60と仮想熱回収装置100との間で同じものとなる。これに対して、高温時は、本実施形態の熱回収装置60の作動媒体の液位の方が、仮想熱回収装置100の作動媒体の液位に比べて高い位置にある。すなわち、高温時においては、熱回収装置60の接触面積の方が、仮想熱回収装置100の接触面積よりも大きい。このような接触面積の相違は熱交換効率の相違として現れる。仮想熱回収装置100では、高温時においては熱交換効率が低下するため、第2冷却水回路30Bの冷却水を暖める加熱効率が低下する。これに対し、熱回収装置60では高温時においても接触面積が比較的維持されて熱交換効率の低下が抑制されるため第2冷却水回路30Bの冷却水を暖める加熱効率の低下が抑制される。
図6に、熱回収装置60と仮想熱回収装置100との間の冷却水の加熱効率の相違を表すグラフを示す。実線が本実施形態の熱回収装置60についての冷却水の温度変化グラフを示し、点線が仮想熱回収装置100についての冷却水の温度変化グラフを示している。
第2冷却水回路30Bの冷却水の温度制御は、仮想熱回収装置100と本実施形態の熱回収装置60との間に相違はなく、いずれの装置とも同様の開閉弁84を備えて図4に示すグラフのように冷却水の温度を制御する。すなわち、両者とも、第2冷却水回路30Bの冷却水を所定温度TAと所定温度TBとの間で制御する。
ここに示されるように両者が相違するのは冷却水の昇温速度にある。上記したように、仮想熱回収装置100では、高温になると作動媒体と分岐通路54との接触面積が小さくなって低温から高温にかけて蒸発量は低下する。このため、低温から高温にかけて第2冷却水回路30Bの加熱度合いが大きく低下して第2冷却水回路30Bの冷却水の温度上昇の程度が小さくなる。
これに対して、熱回収装置60では、高温のときにも作動媒体と分岐通路54との接触面積が大きく変化しないため、低温から高温にかけて蒸発量は大きく低下しない。このため、低温から高温にかけて第2冷却水回路30Bの加熱度合いが大きく低下せずに速やか第2冷却水回路30Bの冷却水の温度が上昇する。
本実施形態の熱回収装置60によれば以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、蒸発部で生じた作動媒体の蒸気を蒸発部内に閉じこめる蒸気保持部が設けられるともに、この蒸気保持部に、作動媒体が流れ込む開口部74Kが設けられている。
この構成によれば、作動媒体の蒸気が蒸発部70内に閉じこめられたとき、蒸発部70内に滞留している作動媒体に蒸気保持部74内の蒸気圧が加えられる。これにより、蒸発部70内の作動媒体のうち蒸気保持部74に対応する部分の液位が押し下げられるため、熱交換部75内においては作動媒体の液位が押し上げられる。これにより、排気が流れる分岐通路54と作動媒体との接触面積が大きくなるため、排気の温度が高いことに起因して熱交換効率が低下することを抑制することができる。
なお、作動媒体の高温状態における熱交換効率を従来の熱回収装置と同じとするならば、熱回収装置60を小型にすることができる。すなわち、熱回収装置は、作動媒体が高温になるときでも分岐通路54と作動媒体との接触面積とが確保する必要がある。従来の熱交換流路77では、作動媒体が高温になるときの熱交換部75内の作動媒体の液位の低下を想定して熱交換流路77の長さが決められていた。一方、上記構成によれば、作動媒体が高温になるときでも熱交換部75内の作動媒体の液位の低下が抑制されるため、熱交換流路77の長さを従来に比べて短くすることができる。すなわち、作動媒体が高温になるときの熱変換効率を従来のものと同じに設定する場合は、熱交換部75ひいては熱回収装置60を小型化することができる。
(2)本実施形態では、蒸発部70の保持側壁部75Bと隣り合うところに蒸気保持部74が設けられる。この構成によれば、蒸気保持部74に閉じこめられた蒸気により保持側壁部75Bが冷却される。従って、保持側壁部75Bの変形を抑制することができる。
(3)本実施形態では、蒸発部70の入口側壁部75Aと隣り合うところに側部貯留部72が設けられる。この構成によれば、側部貯留部72内の作動媒体により入口側壁部75Aが冷却される。従って、同入口側壁部75Aの変形を抑制することができる。
(4)本実施形態では、蒸発部70の保持側壁部75Bと隣り合うところに蒸気保持部74が設けられるとともに、蒸発部70の入口側壁部75Aと隣り合うところに側部貯留部72が設けられている。
この構成によれば、排気により高温となる壁部と隣り合うところに蒸気保持部74および側部貯留部72が設けられているため、蒸気保持部74内および側部貯留部72内の作動媒体により蒸発部70の壁部が冷却される。従って、同壁部の変形を抑制することができる。
(5)本実施形態では、排出流路83を開放および閉鎖する開閉弁84が設けられている。この構成によれば、開閉弁84により排出流路83が閉鎖されたとき、凝縮部80から蒸発部70への作動媒体の流れが遮断される。このため、排出流路83が閉鎖された状態が継続されたとき、作動媒体の全部が蒸発して凝縮部80への蒸気の供給が行われなくなる。すなわち、開閉弁84を駆動して排出流路83を閉鎖することにより作動媒体と冷却水との間の熱交換を停止することができる。
(第2実施形態)
図7を参照して、本発明の熱回収装置を具体化した第2実施形態について説明する。
本実施形態の熱回収装置60は、第1実施形態の構成に対して次の変更を加えたものとなっている。すなわち、第1実施形態の熱回収装置60では蒸発部70に対して一方の保持側壁部75Bに蒸気保持部74を設けるとともに他方の入口側壁部75Aに側部貯留部72を設けた構成としている。これに対して、本実施形態の熱回収装置60では蒸発部70の入口側壁部75Aおよび保持側壁部75Bにそれぞれ蒸気保持部74を設ける構成としている。以下、この変更にともない生じる前記第1実施形態の構成からの詳細な変更について説明する。なお、前記第1実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
本実施形態の熱回収装置60には、2つの蒸気保持部すなわち第1蒸気保持部74Aおよび第2蒸気保持部74Bが蒸発部70の両側壁に設けられている。すなわち、第1蒸気保持部74Aは、蒸発部70の入口側壁部75Aに設けられている。第2蒸気保持部74Bは、入口側壁部75Aとは反対側の保持側壁部75Bに設けられている。第1蒸気保持部74Aおよび第2蒸気保持部74Bは、その下部において底部貯留部73に接続される一方でその上部は閉塞されて片閉空間を形成している。また、第2蒸気保持部74Bの底部には排出流路83が接続されている。
本実施形態の熱回収装置60によれば、先の第1実施形態による前記(1)の効果、すなわち排気の温度が高いことに起因して熱交換効率が低下することを抑制することができる旨の効果、ならびに(2)および(5)の効果に加えて、さらに以下に示す効果を奏することができる。
(6)本実施形態では、第1蒸気保持部74Aが蒸発部70の一方の入口側壁部75Aに設けられるとともに、第2蒸気保持部74Bが蒸発部70の他方の保持側壁部75Bに接して設けられている。この構成によれば、蒸気保持部74が蒸発部70の両壁に設けられているため、蒸気保持部74が1つ設けられたものと比較して、熱交換部75の液位を上昇させる効果が大きくなる。これにより、熱交換効率の低下の抑制効果を大きくすることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記各実施形態にて例示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記第2実施形態では蒸気保持部74を2つ備え、上記第1実施態では蒸気保持部74を1つ備えたものとして熱回収装置60を構成しているが、蒸気保持部74の個数は1または2に限定されるものではない。
・上記第1実施形態では、蒸発部70の一部として蒸気保持部74を設けているが、次の(A)〜(C)に変更もできる。
(A)蒸気保持部74を蒸発部70とは別体に形成し、これを蒸発部70に取り付ける。
(B)蒸気保持部74を蒸発部70とは別体に形成し、熱交換部75の本体部76に取り付ける。
(C)蒸気保持部74を熱交換部75の本体部76の一部として形成する。
・上記第1実施形態では、蒸発部70の入口側壁部75Aに側部貯留部72を設ける構成としているが、このような側部貯留部72を省略してもよい。このような場合であっても、上記(1)および(2)の効果を奏する。
・上記第1実施形態では、開閉弁84は熱交換部75の蒸気圧に連動して駆動するように構成されているが、これに代えて、第2冷却水回路30Bの冷却水の温度に基づいて駆動するように構成してもよい。
・上記第1実施形態では、排出流路83に開閉弁84を設ける構成としているが、これらの構成を省略してもよい。この場合は、排出流路83を通じて底部貯留部73に還流する作動媒体の流れを停止することができないため、開閉弁84の閉鎖による第2冷却水回路30Bの加熱の停止を行うことはできなくなるものの、このような構成であっても上記(1)〜(4)の効果を奏する。
・上記第1実施形態では、蒸発部70の保持側壁部75Bに隣り合うように蒸気保持部74を設けているが、これに代えて、蒸気保持部74を保持側壁部75Bから離して設けてもよい。この場合は、蒸気保持部74が分岐通路54により加熱されないためその当該部分で保持される蒸気量が少なくなる。しかし、分岐通路54に流通する排気温度の急激な上昇にともなう蒸気保持部74の作動媒体の過熱が抑制されるため、液位の急激な変動が抑制される。
・上記第1実施形態では、蒸気保持部74を蒸発部70の壁部に設けているが、蒸気保持部74を熱交換部75の内部に設けてもよい。例えば、熱交換流路77の一つ選び出しその上端を閉塞することにより、これを蒸気保持部74としてもよい。このような蒸気保持部74の場合は、蒸気保持部74がその両側の分岐通路54から加熱されるため、蒸気の発生量が増大する。これにより、高温時と低温時との液位の差をさらに小さくすることができる。
・上記第1実施形態では、排気通路51を分岐して各分岐通路54の間を熱交換流路77に作動媒体を通過させる構造としているが、排気通路51に熱交換流路77を設けない構成としてよい。この場合は、例えば、排気通路51の側壁に作動媒体を接触させて同作動媒体を加熱することができる。また、熱交換流路77の代わりに、排気通路51の側壁に溝を設けてもよい。
・上記第1実施形態では、凝縮部80は熱交換部75の上部に設けられているが、凝縮部80の配置は同位置に限定されない。例えば、熱交換部75の横側に配置してもよい。すなわち、熱交換部75で発生した蒸気が凝縮しないで届く範囲の場所であれば、凝縮部80の配置場所は限定されない。
・上記第1実施形態では、排気通路51が熱交換部75内を通っているが、これに代えて排気通路51の一部が熱交換部75を通るように構成してもよい。すなわち、排気通路51に、蒸発部70を迂回するバイパス通路を設けてもよい。
・上記第1実施形態では、作動媒体を加熱する手段として内燃機関1の排気通路51の排気熱を用いているが、本発明の加熱手段はこのような手段に限定されない。
・上記各実施形態では、第2冷却水回路30Bは凝縮部80を通る構成としているが、これに代えて、第2冷却水回路30Bの一部が凝縮部80を通過する構成としてもよい。すなわち第2冷却水回路30Bに、凝縮部80を迂回するバイパス通路を設けてもよい。
・上記各実施形態では、作動媒体により加熱する対象を内燃機関1の第2冷却水回路30Bとしているが、本発明における加熱対象物は当該第2冷却水回路30Bに限定されるものではなく、蒸気温度よりも温度が低くなるものであって加熱を要するものであれば、これを対象物とすることができる。
1…内燃機関、10…機関本体、11…シリンダブロック、12…シリンダヘッド、20…熱交換装置、21…ラジエータ、22…ヒータコア、30…冷却水回路、30A…第1冷却水回路、30B…第2冷却水回路、31…第1水通路、32…第2水通路、32X…分岐部、33…第3水通路、33X…合流部、34…第4水通路、35…第5水通路、36…第6水通路、50…排気装置、51…排気通路、52…排気浄化装置、53…マフラ、54…分岐通路(高温流路)、55…熱交換フィン、60…熱回収装置、70…蒸発部、71…蒸発貯留部、72…側部貯留部、73…底部貯留部、74…蒸気保持部、74A…第1蒸気保持部、74B…第2蒸気保持部、74K…開口部、75…熱交換部、75A…入口側壁部(高温壁部)、75B…保持側壁部(高温壁部)、76…本体部、77…熱交換流路、78…供給流路(第1通路)、80…凝縮部、81…熱交換室、82…凝縮貯留部、83…排出流路(第2通路)、84…開閉弁、100…仮想熱回収装置。

Claims (7)

  1. 作動媒体と高温流体との間で熱交換を行う蒸発部と、同蒸発部から供給された作動媒体の蒸気と低温流体との間で熱交換を行う凝縮部とを含み、前記蒸発部と前記凝縮部との間で作動媒体を循環させる熱回収装置において、
    前記蒸発部で生じた作動媒体の蒸気を前記蒸発部内に閉じこめる蒸気保持部が設けられ、この蒸気保持部には作動媒体が流れ込む開口部が設けられる
    ことを特徴とする熱回収装置。
  2. 請求項1に記載の熱回収装置において、
    前記蒸発部の壁部のうち前記高温流体が流れる高温流路と接する部分を高温壁部として、この高温壁部と隣り合うところに前記蒸気保持部が設けられる
    ことを特徴とする熱回収装置。
  3. 請求項1または2に記載の熱回収装置において、
    前記蒸発部には前記凝縮部から供給された作動媒体を貯留する側部貯留部が設けられ、前記蒸発部の壁部のうち前記高温流体が流れる高温流路と接する部分を高温壁部として、この高温壁部と隣り合うところに前記側部貯留部が設けられる
    ことを特徴とする熱回収装置。
  4. 請求項2を引用する請求項3に記載の熱回収装置において、
    前記蒸発部の一方の側壁としての高温壁部と隣り合うところに前記蒸気保持部が設けられ、前記蒸発部の一方の側壁と対をなす前記蒸発部の他方の側壁としての高温壁部と隣り合うところに前記側部貯留部が設けられる
    ことを特徴とする熱回収装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱回収装置において、
    前記凝縮部は、前記低温流体との熱交換により発生した作動媒体の凝縮液を貯留する凝縮貯留部を含む
    ことを特徴とする熱回収装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱回収装置において、
    前記蒸発部で発生した作動媒体の蒸気を前記凝縮部に供給する第1通路と、前記凝縮部で発生した作動媒体の凝縮液を前記蒸発部に供給する第2通路とを含む
    ことを特徴とする熱回収装置。
  7. 請求項6に記載の熱回収装置において、
    前記第2通路を開放および閉鎖する弁を含む
    ことを特徴とする熱回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019146262A1 (ja) * 2018-01-29 2019-08-01 株式会社デンソー 車両用サーモサイフォン式冷却装置

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