JP5326577B2 - エンジンの廃熱利用装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンで発生する廃熱を有効利用する廃熱利用装置に関する。
従来、エンジンの駆動に伴って発生する廃熱のエネルギーを、媒体となる流体を介して回収し、利用する廃熱利用装置が知られている。このような廃熱利用装置には、例えば、エンジンの排気ガスの熱により蒸気化させた作動流体を熱交換器へ供給し、これにより暖機される熱交換器で他の流体を昇温し、廃熱のエネルギーを利用するものがある。
このような廃熱利用装置を改良したものが特許文献1に開示されている。特許文献1の暖房装置では、排気ガスから回収した廃熱のエネルギーを車内の暖房に利用している。
特許文献1の暖房装置では、排気ガスから廃熱のエネルギーを回収した蒸気がコンデンサを暖機し、送風機の運転によりダクト内を流通する空気により、コンデンサと直列に並ぶヒータコアが温められヒータコアを通過する送風により室内の暖房を行う。
実開平4−24805号公報
ところで、特許文献1の暖機装置において、排気ガスから回収した廃熱のエネルギーをエンジン用冷却水の昇温に利用するために、送風機を稼働させる必要がある。したがって、送風機を稼働させるための電力が消費されるため、総合的な廃熱回収効率の点で改善の余地がある。
そこで、本発明は、エンジンの廃熱を利用する装置において、廃熱の回収効率を向上することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のエンジンの廃熱利用装置は、エンジンから排出される排気ガスの廃熱により、作動流体を蒸気化する蒸気発生器と、蒸気化された前記作動流体が循環する作動流体通路と、前記エンジンの冷却に用いられる冷媒が循環する冷媒通路と、前記作動流体通路と前記冷媒通路とが引き込まれ、前記冷媒と前記作動流体とが熱交換する熱交換器と、を備え、前記熱交換器は、車両の室内暖房用送風が前記冷媒及び前記作動流体と熱交換するように送風用通路が形成されたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、蒸気発生器において蒸気化した作動流体は、液相の作動流体と蒸気化した作動流体との比体積の差を利用して、作動流体通路を流通することができる。これにより、本発明のエンジンの廃熱利用装置は、ポンプや送風機を用いることなく、蒸気化した作動流体の流れを生み出すため、電力等のエネルギーロスの無い高効率の廃熱回収を実現することができる。また、このような構成とすることにより、エンジンの暖機完了前であっても、排気ガスから回収した熱エネルギーを用いて、室内暖房用送風を昇温することができる。このため、エンジン始動直後から、室内を暖房することができる。
このようなエンジンの廃熱利用装置において、前記作動流体通路内の作動流体の流量を可変とする制御弁と、前記エンジンの暖機状態を把握する把握手段と、前記把握手段による把握結果に基づいて、前記制御弁の開弁状態を制御する制御手段と、を備えた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、エンジン冷却用冷媒の温度が低い時期、例えば、エンジン始動時の暖機時期に、排気ガスから回収した熱エネルギーをエンジン冷却用冷媒の昇温に用いることができる。これにより、エンジンを早期暖機することができる。
また、このようなエンジンの廃熱利用装置において、前記蒸気発生器は、内部において前記作動流体が蒸気化される蒸気発生室と、当該蒸気発生室の上部に形成され、蒸気化された前記作動流体を前記作動流体通路へ導出する導出口と、前記蒸気発生室の底部に形成され、前記熱交換器における熱交換により液化された前記作動流体を前記蒸気発生室内へ導入する導入口と、を備えた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、蒸気化した作動流体が液相の作動流体と比較して比体積が大きいことを利用して、ポンプレスで作動流体を循環することができる。蒸気化した作動流体は比重が小さいので、蒸気発生室内を上方へ向かって移動する。このため、蒸気化した作動流体は蒸気発生室内部の上側に溜まりやすく、このように溜まる蒸気化した作動流体は、上部に設けた導出口から作動流体通路へ移動できる。また、蒸気化する際に作動流体が膨張するため、蒸気発生室内で行き場を失う蒸気は、導出口から作動流体通路へ導出される。このように、蒸気化した作動流体は、ポンプを用いることなく作動流体通路内を熱交換器へ向かって流れることができる。
このようなエンジンの廃熱利用装置において、前記蒸気発生器は、内部において前記作動流体が蒸気化される蒸気発生室と、当該蒸気発生室の上部に形成され、蒸気化された前記作動流体を前記作動流体通路へ導出する導出口と、前記蒸気発生室の底部に形成され、前記熱交換器における熱交換により液化された前記作動流体を前記蒸気発生室内へ導入する導入口と、前記蒸気発生室と連通された前記作動流体のリザーブタンクと、当該リザーブタンクと前記蒸気発生室とを連通する通路に設置した調圧弁と、を備え、前記蒸気発生室内の液相の前記作動流体の液面と前記導出口との間に隙間が設けられているものとすることができる。
このような構成とすることにより、液相の作動流体が作動流体通路内を閉塞し、蒸気の流入を妨げることを抑制する。また、蒸気発生室内を一定の圧力に維持することができる。これにより、熱交換器へ蒸気化した作動流体を安定して供給することができる。
上記のエンジンの廃熱利用装置において、前記蒸気発生器は、前記エンジンの排気管における、排気ガスの熱を利用する排気熱利用部の下流側に配置されている構成とすることができる。
このような構成とすることにより、排気ガスの熱を利用してその機能を発揮する排気熱利用部の機能を維持することができる。仮に、蒸気発生器がこのような排気熱利用部の上流側に配置されていると、蒸気発生器により排気ガスの温度が低下するため、排気熱利用部に必要熱量が供給されない場合が考えられる。したがって、本発明は、蒸気発生器が排気熱利用部の下流側に配置された構成となっている。このような排気熱利用部は、例えば、酸化還元触媒、Oセンサなどが挙げられる。
本発明のエンジンの廃熱利用装置は、ポンプを用いることなく、蒸気化した作動流体の流れを生み出し、電力等のエネルギーロスの無い高効率の廃熱回収を実現することができる。
本発明のエンジンの廃熱利用装置の概略構成を示した説明図である。 図1における作動流体通路、及び蒸気発生器を拡大して示した説明図である。 調圧弁を示した説明図であって、(a)は、蒸気発生室内からリザーブタンク内へ作動流体が移動する場合を示し、(b)は、リザーブタンク内から蒸気発生室内へ作動流体が移動する場合を示した説明図である。 熱交換器を示した説明図であって、(a)は、熱交換器の外観を示し、(b)は(a)中のA−A断面を示し、(c)は(a)及び(b)中のB−B断面を拡大して示した説明図である。 C/Uの処理する早期暖機、早期暖房についての制御のフローである。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の廃熱利用装置1の概略構成を示した説明図である。廃熱利用装置1は、車両に搭載されるエンジン2に組み付けられている。廃熱利用装置1は、作動流体が循環する作動流体通路3と、エンジン2の冷却に用いられる冷媒の循環する冷媒通路4とを備えている。
作動流体通路3は、エンジン2から排出される排気ガスの廃熱により作動流体を蒸気化する蒸気発生器5に接続されている。また、作動流体通路3は、熱交換器6へ引き込まれている。この作動流体通路3は、熱交換器6の上流側の配管31と熱交換器6の下流側の配管32とを備えている。
冷媒通路4は冷媒配管41を備えている。また、エンジン2内には、冷媒通路4の一部を形成するウォータジャケット2aが形成されている。冷媒配管41とウォータジャケット2aとは接続されていて、冷媒が循環するループ状の経路を形成している。また、冷媒配管41は、熱交換器6内へ引き込まれている。熱交換器6内では、内部に引き込まれた作動流体通路3を流通する作動流体蒸気と、内部に引き込まれた冷媒配管41を流通する冷媒とが熱交換する。なお、冷媒通路4には、ウォータポンプ、サーモスタット、ラジエータ等のエンジン2を効率よく冷却するための機能を備えた機器が組み付けられている。
エンジン2は、エンジン2から排出される排気ガスを外部へ排出する排気管7を備えている。排気管7には、還元触媒8が配置されている。還元触媒8は、エンジン2から排出される排気ガスの熱を利用して暖機されて還元機能を発揮する。
次に、蒸気発生器5について説明する。図2は、図1中の作動流体通路3、蒸気発生器5を拡大して示した説明図である。蒸気発生器5は、作動流体を貯留する蒸気発生室50を備えている。蒸気発生室50は、還元触媒8の下流側において、排気管7に組み付けられており、蒸気発生室50の内部を排気管7が貫通するように形成されている。また、蒸気発生室50は、上部51に導出口52が形成され、底部53に導入口54が形成されている。導出口52は、配管31、すなわち、作動流体通路3と接続している。また、導入口54は、配管32、すなわち、作動流体通路3と接続している。また、作動流体の逆流を防止する目的で、作動流体通路3の配管31の径Φaは配管32の径Φbよりも大径となっている。
また、蒸気発生器5は、一定の圧力に保たれたリザーブタンク9を備えている。蒸気発生室50とリザーブタンク9とは連通路10により接続されている。リザーブタンク9は、液体状態の作動流体を貯留する。また連通路10には調圧弁11が配設されている。
図3は調圧弁11を示した説明図である。図3(a)は、蒸気発生室50内からリザーブタンク9内へ作動流体が移動する場合を示し、図3(b)は、リザーブタンク9内から蒸気発生室50内へ作動流体が移動する場合を示した説明図である。
調圧弁11は、作動流体の流路が形成された筐体11a、リリーフ弁11b、バキューム弁11c、リリーフ弁11bへ付勢力与えるリリーフ調圧スプリング11d、バキューム弁11cへ付勢力を与えるバキューム調圧スプリング11eを備えている。
調圧弁11は、蒸気発生室50内の圧力により開閉状態が変化する。蒸気発生室50内の圧力が蒸気の発生、流通が障害無く行われる通常の状態では、リリーフ弁11b、バキューム弁11cともに閉弁した状態である。蒸気発生室50内の圧力が上昇し、リリーフ調圧スプリング11dによる付勢力を上回る押圧力がリリーフ弁11bへ加わる場合、図3(a)に示すように、リリーフ弁11bが開弁し、蒸気発生室50内からリザーブタンク9内へ作動流体が流れる。このとき、バキューム弁11cは閉弁した状態である。一方、蒸気発生室50内の圧力が低下し、バキューム調圧スプリング11eによる付勢力を上回る吸引力がバキューム弁11cへ加わる場合、図3(b)に示すように、バキューム弁11cが開弁し、リザーブタンク9内から蒸気発生室50内へ作動流体が流れる。このとき、リリーフ弁11bは閉弁した状態である。この調圧弁11により、蒸気発生室50内に貯留される液相の作動流体は、作動流体の液面と導出口52との間に隙間が設けられるように調整されている。これにより、液相の作動流体が作動流体通路内を閉塞し、蒸気の流入を妨げることを抑制する。また、蒸気発生室50内の冷媒量が保たれ、蒸気発生室50内の圧力が一定に保たれている。
次に、熱交換器6について説明する。図4は、熱交換器6を示した説明図である。図4(a)は、熱交換器6の外観を示し、図4(b)は図4(a)中のA−A断面を示し、図4(c)は図4(a)及び図4(b)中のB−B断面を拡大して示した説明図である。図4(a)に示すとおり、熱交換器6は、アッパタンク61、ロアタンク62と、アッパタンク61内とロアタンク62内とを連通する数本のチューブ63と、チューブ63間に並べて配置したフィン64とを備えている。
図4(b)に示すように、アッパタンク61内は、隔壁61aにより2つの部屋61b、部屋61cに区切られており、部屋61bに配管31が接続し、部屋61cに冷媒配管41が接続している。同様に、ロアタンク62内も、隔壁62aにより部屋62b、62cに区切られており、部屋62bに配管32が接続し、部屋63cに冷媒配管41が接続している。また、図4(b)、図4(c)に示すように、チューブ63内は、隔壁63aにより通路63b、通路63cが形成されており、通路63bは部屋61bと部屋62bとを連通し、通路63cは部屋61cと部屋62cとを連通している。また、チューブ63とフィン64とが形成する隙間は、図1に示した送風機12の運転により送られる送風が通過する送風用通路65である。
次に、廃熱利用装置1における作動流体、冷媒の流れと熱交換について説明する。
蒸気発生室50内には貯留された作動流体は、排気管7を通過する排気ガスの廃熱により蒸気化される。蒸気化した作動流体は、液相の作動流体と比較して比体積が大きいため、蒸気発生室50内で上方に向かって浮上する。さらに、作動流体は液体の状態から蒸気化する際に膨張するため、蒸気発生室50内で行き場を失い、導出口52から作動流体管31内へ導出される。作動流体は連続して蒸気化し、先行する蒸気を押すことになるので、作動流体が配管31内を流れ、作動流体は熱交換器6側へ向かう。このように配管31内を流れる蒸気状態の作動流体は、蒸気配管31からアッパタンク61の部屋61b内へ流入する。アッパタンク61の部屋61b内に流入した作動流体は、複数あるチューブ63の通路63bへ流入する。
一方、冷媒配管41からロアタンク62の部屋62c内へ冷媒が供給される。ロアタンク62の部屋62c内に供給された冷媒は、通路63cへ流入する。通路63bを流れる作動流体と通路63cを流れる冷媒とは隔壁63aを介して熱交換する。また、通路63bを流れる作動流体は、送風用通路65を通過する送風と熱交換をする。これにより、暖められた送風は車両室内を暖気する。
通路63bを通過する作動流体は、冷媒若しくは送風との熱交換により熱を放出して凝縮し、液相の状態へ戻る。この液体状態となった作動流体は、蒸気の状態の作動流体よりも比重が大きいため、重力によりロアタンク62の部屋62bへ流入する。ロアタンク62の部屋62b内の作動流体は、重力により配管32を通じて蒸気発生室50側へ送られ、導入口54により蒸気発生室50内へ導入される。
一方、通路63cを流れる冷媒は、冷間始動時の低温時には、作動流体から熱を回収し昇温する。また、暖気完了後の高温時には、送風へ熱を放出し、送風を暖めるとともに自らは冷却される。このとき、暖められた送風は、車両室内を暖気する。
また、図1に示すように、廃熱利用装置1は、エンジン2内の冷媒の温度を測定する温度センサ13、ユーザが室内の暖房要求するための空調スイッチ14を備えている。温度センサ13は、エンジン2内の冷媒の温度からエンジン2の暖機状態を把握する本発明の把握手段に相当する。これらの温度センサ13、空調スイッチ14は、C/U(Control Unit)15と電気的に接続されている。さらに、廃熱利用装置1は、第1制御弁16、第2制御弁17を備えている。第1制御弁16は、配管31上に配設されており、開閉状態を変化することにより、配管31内の作動流体の流量を変化させる。第2制御弁17は、冷媒配管41上のエンジン2と熱交換器6との間に配設されて、開閉状態を変化することにより、熱交換器6へ流入する冷媒配管41内の冷媒の流量を変化させる。これらの第1制御弁16、第2制御弁17のそれぞれは、C/U15と電気的に接続されている。C/U15は、温度センサ13から取得する冷媒の温度情報、及び空調スイッチ14のON/OFFの情報に基づいて、第1制御弁16、第2制御弁17それぞれの開弁状態を決定し、指令信号を送り、各弁を制御する。また、C/U15と送風機12とは、電気的に接続されており、送風機12はC/U15の指令信号に基づいて、運転される。
次に、本発明の早期暖機、早期暖房についての制御処理を説明する。この制御処理は、C/U15により行われる。図5は、早期暖機、早期暖房についての制御処理のフローである。以下、図5のフローを参照して本発明の制御処理について説明する。
C/U15はステップS1で、冷媒温度を取得する。ここでは、C/U15は、温度センサ13が測定するエンジン2内の温度を取得する。C/U15はステップS1の処理を終えるとステップS2へ進む。
C/U15はステップS2で、ステップS1において取得した冷媒温度が所定値Thw以下であるか否かを判断する。ここで、所定値Thwはエンジン2が暖機完了をした際の冷媒の温度である。
C/U15はステップS2でYESと判断する場合、すなわち、ステップS1において取得した冷媒温度が所定値Thw以下である場合、ステップS3へ進む。
C/U15はステップS3で、室内の暖房要求があるか否かを判断する。ここでは、C/U15は、空調スイッチ14のONの情報により、暖房要求があると判断する。C/U15はステップS3でYESと判断する場合、すなわち、空調スイッチ14のONの情報を取得すると、ステップS4へ進む。
C/U15はステップS4で、第1制御弁16を開弁し、第2制御弁17を閉弁すると決定する。さらに、C/U15は第1制御弁16、第2制御弁17のそれぞれへ決定した弁状態とする信号を送信する。また、送風機12へ運転開始の信号を送り、室内への送風を開始する。
C/U15がステップS2でYESと判断する場合、すなわち、エンジン2の暖機が完了していない冷間運転時では、冷媒の温度が低いため、冷媒を熱交換器6へ供給しても、室内暖房用送風を暖めるための熱量が得られない。この場合であっても、排気ガスから熱量を回収した作動流体は、冷媒よりも高温の状態であり、室内暖房用送風を暖める熱量を有するため、熱交換器6へ作動流体を供給し、作動流体の熱により室内暖房用送風を暖め、室内を暖房する。これにより、従来よりも早期に室内を暖房することが可能となった。
ところで、C/U15はステップS2でNOと判断する場合、すなわち、ステップS1において取得した冷媒温度が所定値Thwよりも高温である場合、ステップS5へ進む。
C/U15はステップS5で、第1制御弁16を閉弁し、第2制御弁17を開弁すると決定する。さらに、C/U15は第1制御弁16、第2制御弁17のそれぞれへ決定した弁状態とする信号を送信する。
C/U15がステップS2でNOと判断する場合、すなわち、エンジン2の暖機が完了している場合、冷媒は、温度が高く、室内暖房用送風を暖めることができる。したがって、この場合に暖房要求があるとき、室内暖房用送風は冷媒との熱交換のみで、室内を暖気するのに十分な温度に昇温する。このため、冷媒のみを熱交換器6へ供給する構成とする。
また、C/U15がステップS3でNOと判断する場合、すなわち、空調スイッチ14のONの情報を取得しない場合、ステップS6へ進む。
C/U15はステップS6で、第1制御弁16を開弁し、第2制御弁17を開弁すると決定する。さらに、C/U15は第1制御弁16、第2制御弁17のそれぞれへ決定した弁状態とする信号を送信する。
C/U15がステップS3でNOと判断する場合、すなわち、暖機完了前の冷間運転時であり、暖房要求がない場合、廃熱利用装置1は、排気ガスから回収した熱量を冷媒の昇温に用いて、エンジン2の暖機に利用する。これにより、暖機が促進されて、燃費向上等の効果が得られる。
また、本発明のように、作動流体を介して排気ガスの熱エネルギーを室内暖気に回収することは、排気ガスと室内暖房用送風とを直接熱交換する場合に考えられる排気ガス漏洩による車室内への有毒ガスの侵入、排気ガスの温度変化による空調温度の変動を抑制する効果がある。
なお、本実施例では、ウォータジャケット2a内の冷媒温度を取得してエンジン2の暖機完了の有無を判断しているが、ウォータジャケット2a内の冷媒温度に相関関係のある温度情報に基づいて判断することができる。また、エンジン2の暖機完了の有無を判断できる情報であれば、他の情報に基づいて判断する構成とすることができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 廃熱利用装置
2 エンジン
3 作動流体通路
31、32 配管
4 冷媒通路
41 冷媒配管
5 蒸気発生器
50 蒸気発生室
52 導出口
54 導入口
6 熱交換器
65 送風用通路
7 排気管
8 還元触媒
9 リザーブタンク
11 調圧弁
13 温度センサ
14 空調スイッチ
15 C/U(コントロールユニット)
16 第1制御弁
17 第2制御弁

Claims (5)

  1. エンジンから排出される排気ガスの廃熱により、作動流体を蒸気化する蒸気発生器と、
    蒸気化された前記作動流体が循環する作動流体通路と、
    前記エンジンの冷却に用いられる冷媒が循環する冷媒通路と、
    前記作動流体通路と前記冷媒通路とが引き込まれ、前記冷媒と前記作動流体とが熱交換する熱交換器と、
    を備え
    前記熱交換器は、車両の室内暖房用送風が前記冷媒及び前記作動流体と熱交換するように送風用通路が形成されたことを特徴としたエンジンの廃熱利用装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの廃熱利用装置において、
    前記作動流体通路内の作動流体の流量を可変とする制御弁と、
    前記エンジンの暖機状態を把握する把握手段と、
    前記把握手段の把握結果に基づいて、前記制御弁の開弁状態を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするエンジンの廃熱利用装置。
  3. 請求項1または2記載のエンジンの廃熱利用装置において、
    前記蒸気発生器は、
    内部において前記作動流体が蒸気化される蒸気発生室と、
    当該蒸気発生室の上部に形成され、蒸気化された前記作動流体を前記作動流体通路へ導出する導出口と、
    前記蒸気発生室の底部に形成され、前記熱交換器における熱交換により液化された前記作動流体を前記蒸気発生室内へ導入する導入口と、
    を備えたことを特徴とするエンジンの廃熱利用装置。
  4. 請求項1または2記載のエンジンの廃熱利用装置において、
    前記蒸気発生器は、
    内部において前記作動流体が蒸気化される蒸気発生室と、
    当該蒸気発生室の上部に形成され、蒸気化された前記作動流体を前記作動流体通路へ導出する導出口と、
    前記蒸気発生室の底部に形成され、前記熱交換器における熱交換により液化された前記作動流体を前記蒸気発生室内へ導入する導入口と、
    前記蒸気発生室と連通された前記作動流体のリザーブタンクと、
    当該リザーブタンクと前記蒸気発生室とを連通する通路に設置した調圧弁と、
    を備え、
    前記蒸気発生室内の液相の前記作動流体の液面と前記導出口との間に隙間が設けられたことを特徴とするエンジンの廃熱利用装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項記載のエンジンの廃熱利用装置において、
    前記蒸気発生器は、前記エンジンの排気管における、排気ガスの熱を利用する排気熱利用部の下流側に配置されていることを特徴とするエンジンの廃熱利用装置。
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