JP2011190546A - メルトブローン繊維集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】メルトブローン法で得られ、特にフィルターに用いた時に、幅広い濾過性能を有する繊維集合体を提供することを課題とする。
【解決手段】メルトブローン法で得られた繊維からなる繊維集合体を、繊維集合体を構成する単一繊維の平均繊維径が35〜80μmであり、且つ本数基準で90%以上の繊維が平均2〜10本単位で繊維の長さ方向に接着した少なくとも2束以上の繊維束を形成してなるものとする。繊維束の本数のばらつきが2〜6本の範囲であるものが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、メルトブローン法で得られる、フィルターの濾材に適した繊維集合体に関する。
従来より、フィルターの濾材としては、安価で簡易的に生産できることからメルトブローン法で得られた微細繊維が好適に用いられている。メルトブローン法は、極細繊維の製造に特に適した紡糸法であって、極細繊維の製造を目的に一般に採用される方法であるとも言えるものである。このメルトブロー法で得られた微細繊維で構成されてなる濾材は、一般に、捕集可能な粒子径幅が狭く、一定の狭い粒径分布を持つ粒子を選択的に捕集する性能には優れたものである。このため、濾過対象物に含まれる粒子の粒子径に関する情報を予め知っておくことが、この濾材をより良く使いこなすうえでは有効である。言い換えると、メルトブローン法で得られた微細繊維で構成されてなる濾材は、その使用法が、ある意味制限的にならざるを得ないということである。
一方、一般的にメルトブローン法で繊維径の太い不織布を製造しようと思うと、紡糸温度を下げるか単孔あたりの吐出量を上げる必要があるが、どちらの手段を用いても紡糸時の背圧が上がってしまい、装置上限界がある。特に、太い繊維径を有する単糸を得るために、相応に紡糸温度を下げようとすると、紡糸時の熱風流量も下げる必要があり、これにより、予測できない複数の繊維同士が長さ方向に不規則に部分的に接着し合うこととなり、太い繊維径を有する単糸を工業的に得ることは困難であった。
ノズルから吐出される繊維を不規則に且つ局部的に接着させ、ガサガサした風合にすることで、ワイパー用の不織布に活用するものとして、特許文献1及び特許文献2には、ノズルの吐出孔間隔を狭くして、一部が相互に接着した連結を形成している連結繊維を含有する不織布に関するものが記載されている。この方法では、不規則かつ部分的に、見かけ上の繊維径が大きい繊維が得られるが、これらは、部分的に凝集し絡み合い融着接着した塊が突起物として不織布表面上に露出することとなり、この塊によって汚れの掻き取り効果に優れるというものである。しかし、不織布中に繊維が密な部分と疎な部分ができてしまう結果、不織布の外観が損なわれ、また、フィルターとして使用した場合には安定した捕集性能は得られるというものではなかった。
特開2004−36041号公報 特開2004−76248号公報
本発明は、メルトブローン法で得られ、フィルターに用いた時に、幅広い濾過性能を有する繊維集合体を提供することを課題とするものであり、特に、2本以上の繊維束からなり、繊維束の本数のばらつきが小さいメルトブローン繊維からなる、一般的なメルトブローン用紡糸ノズルを用いて簡便に生産することが可能な繊維集合体及びそれを用いたフィルターを提供することを課題とする。
本発明者らは、効率的かつ工業的に、見かけの繊維径が大きい繊維が特定の高率で含まれてなる特殊な不織布を、既存のメルトブロー紡糸装置を用いて製造する方法を見い出し、更に、係る方法で得られた不織布が、予期せず、幅広い粒子径を持つ粒子を含む対象物の濾過性能に優れていることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、メルトブローン法では従来制御し難くかった、太い繊維径で構成された粗い不織布等の繊維集合体を、繊維同士を長さ方向に接着(ローピング)させることで、繊維径100μm以下の繊維束を殆ど含まず、且つ安価で簡易的な方法で安定した性能を得ることができる繊維構造体の提供を可能とする。
本発明において、「繊維集合体」とは、ウェブ、不織布、織物等を言う。
本発明のメルトブローン繊維集合体は、構成する繊維同士が複数本長さ方向に接着(ローピング)され、2本以上接着した繊維が全体の90%以上を占めたものである。
該繊維集合体を構成する単一繊維の平均繊維径は35〜80μmであり、40〜70μmが好ましく、より好ましくは55〜65μm前後である。単繊維の繊維径が細過ぎると、繊維同士を接着させる効果が小さくなり、また太すぎると、生産性が悪くなると同時に、繊維同士を接着させる本数のばらつきが大きくなり、安定した性能が得られない。
本発明の接着した繊維(ローピング)の平均接着本数は2〜10本であり、3〜6本が好ましい。この繊維同士の接着は、樹脂の溶融によってなされ、少なくとも、単繊維の長さの3/4以上、長さ方法に接着していることが好ましい。より好ましくは、長さ方向に略全体が接着していることである。2本以上の繊維が接着して繊維束を形成していることに本発明の意味があり、繊維束が適度な繊維の本数の範囲で構成されることにより、繊維束が大きな平板(フィルム)状あるいは大きな棒状になることなく繊維集合体が均一になり(不織布にした場合ムラができない)、濾過性能が保たれる。
また、接着した繊維の本数のばらつきは2〜6本が好ましく、2〜4本がより好ましい。繊維束を構成する繊維の本数に加えて、繊維束にばらつきが生じる場合は2本以上であり、ばらつきが6本以内であれば、繊維束の径のばらつきも大きすぎず、濾過性能が保たれる。
本発明のメルトブローン法で得られた繊維構造体は、円筒形カートリッジフィルターに成形することにより、安定して、幅広い粒子径を持つ粒子を効率よく捕集できる、従来になく濾過性能に優れたフィルターを得ることが可能となる。
繊維束径測定方法を示す。 メルトブローン用金型のノズル孔埋めパターンを例示する。 ノズル孔間隔、一定個数おきにピッチを変更した例を示す。 本発明の一例における均一分散した繊維束の模式図である。 本発明に適用できない、疎な部分と密な部分が存在する繊維束の模式図である。 フィルターの濾過性能を示すグラフであり、Aは本発明の一例を示し、Bは従来例を示す。
本発明において、一つの繊維束の繊維径は150〜500μmが好ましい。150μm以上の場合、単一繊維の繊維径が十分であることを意味しており、また、500μm以下の場合は繊維束が大きな平板状あるいは大きな棒状になることなく繊維集合体が均一になるので、この範囲であれば有効な濾過性能が得られる。ここで言う繊維束の「繊維径」とは、図1に示すように、一つの繊維束の長さ方向と直角する断面において、繊維束の外周における最も離れた端部同士を結ぶ直線の長さである。
本発明の接着した繊維は繊維全体の90%以上を占めていることが好ましい。90%以上である場合、繊維径のばらつきが適切な範囲に保たれ、繊維集合体をフィルターに加工した場合、濾過性能が好適なフィルターが得られる。
本発明の繊維は熱可塑性樹脂から成るものであるが、該繊維を構成する樹脂としては、ポリアミド、ポリエステル、低融点共重合ポリエステル、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルアセテート、ポリスチレン、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、共重合ポリプロピレン等の組み合わせまたはこれらの混合物を例示できる。単一の樹脂成分で構成された単一成分繊維であってもよく、二成分以上の樹脂成分で構成された複合繊維であってもよい。また、単一成分繊維および複合繊維からなる群から選ばれた少なくとも2つの繊維が混合された混合繊維であってもよい。複合繊維及び混合繊維を構成する二成分以上の樹脂成分において、融点差は、少なくとも20℃以上であることが好ましい。融点差が20℃未満であると熱接合成形時、高融点成分も軟化ないし溶融しフィルム化してしまう。カートリッジフィルターがフィルム化して孔径が潰れてしまうと、通水性低下など濾過精度に大きい影響が出て好ましくない。繊維の形状は限定されず、円形、非円形などであってもよい。
ここでいう融点とは、一般的には示差走査熱量計(DSC)での測定が可能で、吸熱ピークとして現れる。非晶性の低融点共重合ポリエステル等の場合、融点が必ずしも明確に現れない為、一般的に言われている軟化点で代用され、測定には示差熱分析(DTA)等を利用する。
本発明において、混合繊維及び複合繊維を構成する各々の樹脂成分の組み合わせとしては、融点の異なる二種のポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレン、低融点共重合ポリエステルとポリエステル、ポリエチレンとポリエステル等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
なお、繊維同士の接着性及びフィルター等の成形性という点から、混合繊維の場合、低融点成分の比率は50wt%以上、70wt%未満であるのが好ましく、複合繊維の場合、低融点成分の比率は30wt%以上、70wt%未満であるのが好ましい。複合繊維の形態は限定されず、同心鞘芯、偏心鞘芯、並列構造などのいずれであってもよい。
カートリッジフィルターの熱接合成形は、例えば、複合繊維を使用する場合、メルトブローン法による繊維のウェブを、低融点成分の繊維の融点より高い温度で加熱し、低融点成分が熱接合することにより、円筒状カートリッジフィルターを製造する。ウェブはコンベアー、加熱機及び巻き取り機のある成形装置を用いて、紡糸後ウェブを連続して加熱しながら芯に巻き付けて熱接合成形をする方法、ウェブを芯に巻き取りその後ウェブを繰り出し芯に巻き付けて熱接合成形する方法、ウェブを加熱溶融し、一旦、不織布として巻き取り、その後この不織布を再度加熱溶融状態で芯に巻き付けて熱接合成形する方法がある。なお、金属製の中芯等は成形後抜き取る。
この一旦不織布とする方法は、ウェブのメルトブローン法の繊維を熱接合することで面状の不織布とし、その後この不織布を再度加熱し、溶融状態で芯に巻き付け、巻かれた不織布と巻かれた不織布を熱接合成形し、円筒状カートリッジフィルターとする方法である。
ウェブの加熱方法としては、熱エンボス法、熱カレンダー法、熱風法、超音波接合法、遠赤外加熱法等がある。
本発明のメルトブローン繊維構造体を得る方法として、紡糸ノズルの孔を2個以上間隔で埋めたものを使用する。埋める孔の間隔は、繊維を接合させる本数に応じて決定され、図2に示すように、3個おきに1個若しくは4個おきに2個等、意図的に接合させる繊維の本数を制御することができる。但し、孔埋めの個数がノズル全体の1/3以上になると、紡糸時の背圧が上がり過ぎる為、1/4前後になるようにすることが最も好ましい。紡糸ノズルの孔を埋めるために使用する材料は、ノズルと同一材料を使用することが好ましく、例えば、SUS630を挙げることができる。また、孔を埋める方法としては、ピン状の成形体を孔に充填した後に溶接する方法などが例示できる。充填された孔は、使用後、改めて開孔することによって、復元することが可能であり、必要によって、別の孔間隔で孔埋めが行われる。
紡糸ノズルの吐出孔間隔を、図3に示すように、所望の間隔に変えることで本発明の繊維構造体は得られるが、この方法では、繊維を接着させたい本数毎に、ノズルを製作する必要があり非常に費用がかかる。しかし、前述の如く、適当な間隔で孔埋めする方法(図2参照)であれば、既存のノズルを用いて、あまり費用をかけずに、繊維を設計通りの本数に接着させることが可能となる。
紡糸ノズルの吐出孔径は、0.5mm以上が好ましい。0.5mm以上であれば、単繊維の繊維径を十分な太さに保つのが容易である。繊維を太くする方法としては、紡糸温度を下げることが挙げられるが、紡糸温度を下げることで紡糸時の背圧が上昇することから、吐出量を下げる必要がある。しかしながら、吐出孔径が0.5mm以上であれば、単孔当たりの吐出量は十分であり、繊維径が十分な太さに保つための調整も容易である。また、吐出孔径が0.8mm以内であれば吐出孔数を少なくする必要もないので好ましい。
本発明のメルトブローン法は、繊維を接着させる為に、複合ノズルを使用することが好ましいが、混繊ノズルであってもよい。
本発明の繊維構造体を構成する繊維束は、図4のように均一に分散しており、カートリッジフィルターに成形すると、良好な濾過性能を示すが、紡糸後にクエンチ等を使用することにより、その分散性をより向上させることができる。これに対して、繊維が長さ方向に接着していない部分が生じたり、単一繊維の太さが太すぎて全本数が減少するなどすると、図5のように繊維束の分散が悪く、性能にばらつきを生じる。特にカートリッジフィルターに成形した場合、部分的に繊維が集中した箇所があると、濾過性能にばらつきを生じ易い。
カートリッジフィルターは、通常、内径25mm〜160mm、外径55mm〜200mmで、厚さ15mm〜20mm程度の中空円筒状に成形されるのが、本発明では、繊維束の本数のばらつきを抑え、且つ束にすることで繊維の表面積が大きくなる為、図6のAのように、比較的広い範囲で濾過性能を発揮することができるものとなる。これに対して、従来のフィルターでは、図6のBのように、粒子径が特定の範囲である固有の粒子しか捕獲できなかった。
本発明では、カートリッジフィルターに成形した時の濾過性能として、70μmの粒子の濾過精度は40%以上、110μmの粒子の濾過精度は60%以上であるのが好ましく、濾過精度がこの範囲内であるほど、フィルターの機能が発揮され易い。なお、70μmと110μmの粒子での濾過精度の差が10〜25%であることが好ましい。
以下、本発明のメルトブローン不織布及びこれを用いたフィルターの実施例及び比較例を説明する。なお、実施例等の結果を示す表1のデータは、下記の方法で評価したものである。
濾過精度:
循環式濾過性能試験機のハウジングに、カートリッジフィルター1本を取り付け、50リットル用水槽からポンプで通水循環する。流量を毎分30リットルに調節後、水槽の試験粉体として基礎物性用標準粉体であるJIS粉体7種を毎分0.2gで連続添加し、添加開始から5分後に原液と濾液を採取し、原液に含まれる粒子の個数(A)を光散乱式粒子検出器を用いて計測し、フィルターが捕集した粒子の個数(B)と比較して、式=(B/A×100%)により算出した値を濾過精度とした。
単一繊維の平均繊維径:
電子顕微鏡で撮影した繊維の断面より、1本当たりの繊維の長さ方向と直角方向の長さ(直径)を100本計測し、算術平均値を平均繊維径とした。この計算は、Scion Corporation社の画像処理ソフト「Scion Image」を使用して行った。
平均接着本数及びばらつき:
繊維断面を電子顕微鏡で撮影し、その画像より50束の繊維を無作為に選び、接着本数を計測し、算術平均値を平均接着本数、標準偏差をばらつきとした。この計算は、Scion Corporation社の画像処理ソフト「Scion Image」を使用して行った。
接着比率:
不織布を任意の場所10箇所で5cm×5cmにカットしサンプリングする。サンプリングした不織布の繊維を電子顕微鏡で観察する。各場所で撮影した顕微鏡写真より長さ方向に接着(ローピング)した繊維の数Aを計測する。長さ方向に接着(ローピング)していない繊維の数Bとの比:C%(=A/(A+B)×100)を接着比率として算出した。
フィルターの外観評価:
成形加工したフィルターの表面状態が、比較的良好な場合は:○、表面に凹凸が顕著に出て粗い感じがする場合を:△、繊維に斑があり繊維が集中している部分と疎な部分が見られる場合を:×と判定した。
<実施例1>
孔径0.5mmピッチ間隔3mmの並列型(S/S型)メルトブローン用金型の孔を3個おきに埋めたものを用いて、日本ポリプロ社製で融点165℃、メルトフロ−レ−トが16(g/10min、230℃)のポリプロピレンと、日本ポリプロ社製で融点135℃、メルトフロ−レ−トが16(g/10min、230℃)のポリプロピレンを、温度265/230℃複合比50/50で紡糸し、400℃の高圧空気を導入し金網コンベアー上に吹き付け不織布を得た。得られた不織布の平均繊維径は63μm、目付50.0g/mであった。この不織布を電子顕微鏡で観察したところ、繊維は長さ方向に接着(ローピング)して繊維束を形成しており、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は98%であった。この不織布をコンベアを備えたスルーエアー装置に通し、135℃で加熱溶融して、外径30mmφの金属性中芯に巻き取り成形し、外径62mmφ、内径30mmφ、長さ250mmの円筒形カートリッジフィルターを作製した。このカートリッジフィルターの濾過性能を測定したところ、濾過精度は60μmの粒子で68%、70μmの粒子で75%、110μm粒子で93%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<実施例2>
実施例1と同様のポリプロピレンを用いて、4個おきに穴埋めした並列型メルトブローン用口金を用い、実施例1と同条件で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は64μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は99%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で62%、70μmの粒子で70%、110μmの粒子で85%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<実施例3>
実施例1と同様のポリプロピレンを用いて、孔径0.5mmピッチ間隔3mmの混繊型メルトブローン用金型の孔を3個おきに埋めたものを用いて、実施例1より紡糸温度を−10℃、熱風温度を−15℃で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は67μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は97%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過性能は60μmの粒子で54%、70μmの粒子で58%、110μmの粒子で72%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<比較例1>
実施例1と同様のポリプロピレンを用いて、孔埋めしていない並列型メルトブローン用口金を用い、実施例1より紡糸温度を+15℃、熱風温度を+20℃で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は34μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は88%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で40%、70μmの粒子で67%、110μmの粒子で99%であり、70μmの粒子と110μmの粒子の濾過精度の差が30%を越えるものとなり、幅広い粒子径を持つ粒子の捕獲には問題があるものとなった。
<比較例2>
実施例1と同様のポリプロピレンを用いて、孔埋めしていない並列型メルトブローン用口金を用い、実施例1より紡糸温度を−20℃、熱風温度を−30℃で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は97μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は99%以上であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で25%、70μmの粒子で40%、110μmの粒子で49%であり、濾過精度に欠けるものであった。
<実施例4>
実施例1と同様のポリプロピレンを用いて、孔径0.5mmピッチ間隔1.5mmの並列型メルトブローン用金型で、実施例1と同条件で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は62μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は99%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で60%、70μmの粒子で70%、110μmの粒子で80%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<実施例5>
孔径0.8mmピッチ間隔4mmの並列型メルトブローン用金型の孔を3個おきに埋めたものを用いて、実施例1と同様のポリプロピレンを用い、実施例1と同条件で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は67μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は99%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で58%、70μmの粒子で66%、110μmの粒子で80%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<実施例6>
実施例1と同様のポリプロピレン及び並列型メルトブローン用金型を用い、複合比30/70で、実施例1と同条件で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は58μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は99%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で65%、70μmの粒子で73%、110μmの粒子で90%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
<実施例7>
日本PP製で融点165℃、メルトフロ−レ−トが16(g/10min、230℃)のポリプロピレンと、京葉ポリエチレン製で融点130℃、メルトインデックスが17(g/10min、180℃)のポリエチレンを、実施例1と同様の並列型メルトブローン用口金を用いて、実施例1と同条件で不織布を得た。この不織布の平均繊維径は55μm、電子顕微鏡で観察すると、繊維が2本以上長さ方向に接着している割合は98%であった。この不織布を実施例1と同様にスルーエアー装置に通し、カートリッジフィルターを得た。得られたフィルターの濾過精度は60μmの粒子で60%、70μmの粒子で71%、110μmの粒子で90%と、幅広い粒子径を持つ粒子を非常に効率よく捕集できるものであった。
Figure 2011190546

Claims (6)

  1. メルトブローン法で得られた繊維からなる繊維集合体であって、繊維集合体を構成する単一繊維の平均繊維径が35〜80μmであり、且つ本数基準で90%以上の繊維が平均2〜10本単位で繊維の長さ方向に接着した少なくとも2本の繊維束を形成してなる、繊維集合体。
  2. 繊維束の本数のばらつきが2〜6本の範囲である請求項1記載の繊維集合体。
  3. メルトブローン法により得られた高融点成分と低融点成分の熱可塑性樹脂からなる複合若しくは混合繊維で形成された請求項1に記載の繊維集合体。
  4. 高融点成分と低融点成分の融点差が20℃以上であり、該低融点成分の比率が50%以上である請求項3記載の繊維集合体。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の繊維集合体を用いて得られた円筒状カートリッジフィルター。
  6. 外径55〜200mm、厚さ15〜20mmであり、70μmの粒子の濾過精度が40〜90%、110μmの粒子の濾過精度が60〜98%である請求項5の円筒状カーリッジフィルター。
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