JP2011187602A - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 外径10.5mm以下、高さ寸法30mm以上の電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの小型化とともに、外装ケースと陽極リード線の短絡が生じた場合であっても電解コンデンサがショートすることがなく安全性の高い電解コンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】 陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子をアルミニウムからなる有底外装ケースに収納した電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの外径と高さ寸法の比が1:3〜10であって、コンデンサ素子の最外周に陰極箔が配置されるとともに、片面に接着剤を設けた紙テープで素子を巻き止めることを特徴としている。
【選択図】 なし

Description

この発明は、陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回したコンデンサ素子を、有底円筒状の外装ケースに収納してなる電解コンデンサの構造に関する。
近年の電子機器には小型化、特に薄型化の要請が高まっている。このような薄型化の流れにおいて、電子機器に搭載されるスイッチング電源も薄型化が求められている。スイッチング電源の平滑コンデンサとしては、電解コンデンサが多用されているが、このような平滑コンデンサには、定格電圧200V以上の電解コンデンサが使用され、さらに出力電流に応じた静電容量が求められる。
このような背景のもと、電解コンデンサの薄型化を図るには、電解コンデンサの外径を小さなものとし、このような電解コンデンサを横置きに配置することで、薄型化の要請に対応している。この結果、平滑コンデンサに求められる静電容量を実現するために電解コンデンサの縦寸法が大きなものなる。すななち、電解コンデンサは定格電圧200〜450V、直径6〜10.5mm、縦寸法25〜60mm程度のものが用いられるようになってきている。
このような小径で長い縦寸法の電解コンデンサでは、従来の電解コンデンサでは、問題視されなかった課題が顕在化してきた。すなわち、電解コンデンサを単純な円筒形の部品と仮定すると、一定の静電容量を確保するためには、外装ケース内に収納するコンデンサ素子の空間容積も、相当の空間容積が必要となる。一定の空間容積を得るためには、通常の平滑用コンデンサとして使用される外径20mm〜35mm程度の電解コンデンサでは、長さ寸法には大きな影響は無く、必要とされる静電容量に応じて、外径と長さ寸法の比は、外径:長さ寸法外径=1:1〜2程度で実現することができる。しかしながら、外径10.5mm以下となると外装ケース内に一定の空間容積を得るためには、高さ寸法は指数関数的に増大していく。このため、外径10.5mm以下の電解コンデンサでは、外径:長さ寸法外径=1:3〜10程度となり、極めて細長い外観形状の電解コンデンサとなる。
したがって、小径で長い縦寸法の電解コンデンサで、大きな静電容量を実現するには、外装ケース内の収納空間をより効率的に利用する必要が発生する。電解コンデンサの静電容量を決定する最大の要素は陽極箔であり、この陽極箔の有する静電容量を最大に引き出すために、陽極箔には対向する陰極箔が必須であり、陰極箔が陽極箔の外周を覆う構造となる。
通常の平滑用コンデンサでも、上記の構造を採用しているが、通常の平滑用コンデンサでは、上記の構造に加え、陰極箔の外周にセパレータを周回させ、ポリプロピレンやポリスチレンサルファイド等の樹脂テープによって巻き止めを行う構造を採用している。
一方で、小径で長い縦寸法の電解コンデンサでは、通常の平滑用コンデンサと同様の構造を採用することはできない。前述したように、直径10.5mm以下となると外装ケース内に一定の空間容積を得るためには、高さ寸法は指数関数的に増大していくため、コンデンサ素子の外周部にセパレータと巻き止めテープの両方を介在させることは、収納空間を効率的に利用することにはならず、長さ寸法の著しい増加を引き起こしてしまうためである。
特に巻き止めテープとして樹脂素材の巻き止めテープを用いると、樹脂素材のテープ基材と接着剤の接着性が良好でない場合が多く、巻き止めテープをコンデンサ素子の外周に1周半から2周程度まで巻回しないと、巻き止めテープがはがれやすく、コンデンサ素子の形状を維持できない。この巻き止めテープを周回させる分、コンデンサ素子の外径は大きなものとなり、外装ケースも径大なものが必要となるという問題がある。
そのため、コンデンサ素子の外周にはセパレータを介在させず、コンデンサ素子の全面を巻き止めテープにてコンデンサ素子を巻き止め、外装ケースに収納する方法(特許文献1)や、セパレータを陰極箔の外周に巻回し、接着剤等で固定し、外装ケースの収納空間の効率的な利用を図ることが行われてきた(特許文献2)。
特開平03−96211号公報 特開昭60−163422号公報
ところで、外径が小さい電解コンデンサでは、陽極リードと陰極リードのリード間距離も狭まる。例えば、直径10.5mmの電解コンデンサでは、リード間距離は5.0mm程度となり、直径8mmの電解コンデンサは、リード間距離は3.5mm程度となる。
また、リード線導出端面における外装ケースと両極端子との距離も狭まってくる。例えば、直径10.5mmの電解コンデンサでは、両極のリードと外装ケースの距離は1.5mm程度となり、直径8mmの電解コンデンサは、両極のリードと外装ケースの距離は0.8mm程度となる。
この結果、外径が10.5mm以下の小径の電解コンデンサでは、陽極リードと陰極リード間のショート、あるいは、陽極リードと外装ケース間のショートが起こりやすい状態となる。そして、この傾向は外径寸法が小さくなれば、さらにショートの可能性はより高まる。なお、これらのショートの原因としては電解コンデンサのプリント基板実装時の半田流れ等によるものである。
このうち、両極リード間のショートは電解コンデンサの封口部材に隔壁を設け、両極のリードが近接しないような構造上の工夫を施すことにより、ショートを引き起こさない対応をしている。
また、陽極リードと外装ケースの絶縁のためには、電解コンデンサの外部に絶縁性の外装スリーブを被覆することで、外装ケースのカーリング部を含め絶縁を図り、リード線と外装ケースの絶縁を図っている。
このような絶縁対策は、外径10.5mmを超えるような大きな径の電解コンデンサでは、極めて有効であるが、外径10.5mm以下の電解コンデンサでは、外装ケースのカーリング加工の精度や、外装スリーブの被覆位置制御の精度の影響が大きくなる。
特に外装スリーブには、熱収縮性の樹脂材料を電解コンデンサの外装ケースに被覆し、加熱することで、電解コンデンサの外装ケースに密着させているが、この外装スリーブの熱収縮率は温度の影響が大きい。小径の電解コンデンサでは、リード線導出面で、外装スリーブで被覆すべき部位のマージンが極めて小さくなるため、外装スリーブの被覆後の寸法精度には、製造過程での温度管理等が厳密なものが必要とされる。
なお、小径の電解コンデンサとしては、従来から、最小で外径が4mm程度のものも用いられてきた。したがって、上記のような外装スリーブの被覆位置の精度にはばらつきはあったものの、問題視されることはなかった。その理由としては、外径が4mm程度の電解コンデンサでは、長さ寸法は5〜7mm程度であり、このような電解コンデンサでは、CV積(電解コンデンサの静電容量と定格電圧の積)、すなわち電解コンデンサに蓄積される電荷量が小さいことにある。例えば外径が4mm、高さ寸法7mmで、定格電圧4〜100Vの電解コンデンサのCV積は、概ね0.0140×10−2C程度である。なお、外径寸法が10.5mm未満の電解コンデンサとしては、定格電圧が100V以下のいわゆる低圧用電解コンデンサである。
このような外径が10.5mm未満の電解コンデンサでは、電解コンデンサに蓄積される電荷量が小さいことと、定格電圧が低いことから、外装スリーブの被覆位置の精度に多少のばらつきがあったとしても、リード線と外装ケースがショートするおそれが低かったためである。
一方で、高圧用電解コンデンサとして利用される定格200V以上の電解コンデンサとしては外径寸法が10.5mm以上のものが実用されている。このような、外径が10.5mm、高さ寸法25mmで、定格電圧4〜100Vの電解コンデンサのCV積は1.5×10−2〜2.5×10−2C程度であり、外径が10.5mm、高さ寸法25mmで、定格電圧200〜450Vの電解コンデンサのCV積は0.7×10−2〜1.0×10−2Cである。
前述したとおり、直径10.5mmの電解コンデンサでは、リード間距離は5.0mm程度となり両極のリードと外装ケースの距離は2.0mm程度となっているため、定格電圧が200Vの電解コンデンサであっても、リード線間、およびリード線と外装ケースの絶縁は保たれていた。
ところが、直径10.5mm未満の電解コンデンサで、定格電圧200V以上の電解コンデンサを実現しようとすると、リード線間、およびリード線と外装ケースの絶縁の問題が顕著となる。特にこの発明の対象となる電解コンデンサは、定格電圧200〜450V、直径6〜10.5mm、縦寸法25mm以上であり、このような電解コンデンサでもCV積は、0.7×10−2〜1.0×10−2Cを実現する必要がある。
このような外径10.5mm未満で、定格電圧が200V以上で、かつCV積が0.7×10−2を超えるような電解コンデンサでは、陽極のリード線と外装ケースが接触するおそれが高まる。
そして、陽極リード線と外装ケースが接触した場合の問題について述べる。電解コンデンサの外装ケースは、アルミニウムが用いられており、この外装ケースと陽極リード線が導通した場合には、外装ケースの内面が陽極酸化により酸化皮膜が成長する。すなわち、電解コンデンサに用いられる電解液には化成能力があり、電解液が接触した状態で、金属アルミニウムに正電荷が印加されると、酸化皮膜を形成してしまう。酸化皮膜の成長は印加される電圧に比例して成長するため、定格電圧が200V以上の電解コンデンサでは、酸化皮膜が厚く形成されることになる。そして、この酸化皮膜の形成時には発熱を伴い、特に印加電圧が高い場合には、この発熱状態が長く続くことになる。この発熱によって樹脂製の巻き止めテープを収縮、あるいは融断して、正電位の外装ケースと負電位の陰極箔の間でショートを引き起こしてしまう場合がある。
一方で、このような外装ケースと陰極箔間のショートという問題は、外周にセパレータを巻回し、接着剤で固定した電解コンデンサでは発生するおそれは少ない。
しかしながら、セパレータをコンデンサ素子の外周に周回させ、接着剤で固定する電解コンデンサでは、体積効率の悪化を招くという問題がある。
電解コンデンサのセパレータとしては、クラフト紙、マニラ麻紙等が一般に用いられている。このセパレータに求められる特性としては、陽極箔と陰極箔を絶縁するための十分な厚さ、電解液を保持する保持能力、電解液中でイオンが移動しやすいような密度がある。このような観点から、定格電圧200V以上の電解コンデンサでは、厚さが40μm程度で比較的低密度のセパレータが使用される。
しかし、このようなセパレータを用いてコンデンサ素子の外周を巻き止めた場合には、コンデンサ素子の外径が大きくなる。上述のような厚さ40μmのセパレータを外周に巻回した場合には80μmの径大を引き起こす。
コンデンサ素子の外周に用いられる巻き止めテープに求められる特性としては、高い絶縁性と耐熱性であり、電解液の保持能力は必要とされない。このため、コンデンサ素子のセパレータに求められる特性とコンデンサ素子の巻き止めテープに求められる特性は異なる。
この発明は以上のような背景の下になされたものであり、外径10.5mm以下、高さ寸法30mm以上の小径で高さ寸法の長い電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの小型化とともに、外装ケースと陽極リード線の短絡が生じた場合であっても電解コンデンサがショートすることがなく安全性の高い電解コンデンサを提供することを目的とする。
この出願の請求項1に係る発明は、陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子をアルミニウムからなる有底外装ケースに収納するとともに、外装ケースの開口端部を封口体で封口してなる電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの外径と高さ寸法の比が1:3〜10であって、コンデンサ素子の最外周に陰極箔が配置されるとともに、片面に接着剤を設けた紙テープで素子を巻き止めたことを特徴とする電解コンデンサである。
これによると、小径でかつ高さ寸法が長い(外径が10.5mm以下で、高さ寸法が30mm以上)電解コンデンサにおいて、陽極リード線と外装ケースが接触した場合であっても、外装ケースの陽極酸化皮膜生成時における発熱等において、従来の樹脂製の巻き止めテープでは、該発熱によって溶断し、陰極箔と外装ケースが接触してショートを引き起こす可能性があったが、この発明では、紙テープを用いるため、この紙テープでは、前記発熱等に対しても溶断等の虞がなく、陰極箔と外装ケースとの絶縁を確実に確保でき、安全性の高い電解コンデンサを提供することができる。
この出願の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電解コンデンサにおいて、電解コンデンサが定格電圧200V以上の高圧用電解コンデンサであることを特徴とする。これによると、小径でかつ高さ寸法が長い電解コンデンサであるにも関わらず、定格電圧が200Vと、スイッチング電源の1次平滑コンデンサとして使用できる電解コンデンサが実現できる。
この出願の請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の電解コンデンサにおいて、前記紙テープが、前記セパレータよりも厚さが薄い紙テープであるとともに、紙テープがコンデンサ素子の外周長の1/3以下の長さの部分で重なりあうことを特徴とする。これによると、紙テープの厚さをセパレータの厚みより薄く、かつ紙テープの重なり長さをコンデンサ素子の外周長の1/3以下とすることで、コンデンサ素子の小型化が可能となり、外装ケースへの収納効率を高めることができる。
以上、この発明によると、小径でかつ高さ寸法が長い電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの小型化とともに、外装ケースと陽極リード線の短絡が生じた場合であっても電解コンデンサがショートすることがなく、安全性の高い電解コンデンサを提供することができる。
この発明の電解コンデンサについて以下詳細に説明する。
この発明に用いられる電解コンデンサとしては、弁作用金属、例えばアルミニウムやタンタル等の金属箔に、エッチング処理および陽極酸化処理を施した陽極箔、及びエッチング処理を施した陰極箔を、クラフト紙、マニラ紙等からなるセパレータを間に介して巻回してなるコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウム等の金属製や樹脂製の外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部をゴム等からなる封口体で封口する。陽極箔や陰極箔には、予め引出端子が接続されており、前記封口体に設けられた貫通孔を通じて外部に引き出されている。
このコンデンサ素子は、陰極箔と陽極箔がセパレータを介して積層されて巻回され、コンデンサ素子の最外周には、陰極箔が露出するようになっている。この最外周の陰極箔には、片面に接着剤が塗布された紙テープを貼り付けることでコンデンサ素子を巻き止めている。この紙テープは、最外周の陰極箔の露出部の全面を覆う寸法に設定され、陰極箔と外装ケースとが直接接触しないようになっている。セパレータの厚みは、陽極箔と陰極箔を絶縁するための十分な厚さ、電解液を保持する保持能力、電解液中でイオンが移動しやすいような密度がある。このような観点から、定格電圧200V以上の電解コンデンサでは、厚さが40μm程度で比較的低密度のセパレータが使用される。これに対して、巻き止め用の紙テープでは、前記セパレータに求められる特性とは異なり、高い絶縁性と耐熱性であり、電解液の保持能力は必要とされない。このため、巻き止め用の紙テープの厚みはセパレータの厚みより薄くすることが可能であり、接着剤を除く紙テープの厚さを15〜35μmにすることができ、コンデンサ素子の小型化が可能となる。また、紙テープの幅(コンデンサ素子の上下方向の幅)は、セパレータの幅よりも短くかつ陰極箔の幅よりも長く構成するとよい。これにより紙テープがコンデンサ素子の端面からはみ出ることを防止し、また陰極箔と外装ケースとの接触を防止することができる。
また、この紙テープは、コンデンサ素子の最外周の陰極箔に貼り付けられているが、紙テープをコンデンサ素子の外周に沿って1周以上巻回するように貼り付け、紙テープが部分的に重なるようにするとよい。これは、紙テープを陰極箔に貼り付けるよりも、同材料である紙テープに貼り付ける方が固定強度は高まるからである。しかしながら、この紙テープの重なり部分が多いと、コンデンサ素子の外径が大きくなってしまうため、この重なり部分は、コンデンサ素子の外周長の1/3以下とすることが好ましい。
紙テープには、その片面(陰極箔への貼り付け側)に接着剤が塗布されている。この接着剤としては、耐熱性の高いものが好適であり、例えば、アクリル系接着剤やゴム系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。これらの接着剤は、紙テープの片面に公知の塗布等の公知の手法で形成される。紙テープは、その材料や抄紙条件等により、紙テープの表裏面が異なる表面状態となる場合がある。接着剤は、紙テープの表裏のうち、平坦側の面に接着剤を形成することで、少ない塗布量にて所望の貼り付け強度を得ることができる。これは、セパレータの凹凸側の面は、塗布された接着剤が前記凹凸内に入り込むため、接着剤の塗布量が多くなってしまうのに対し、セパレータの平坦側の面では、接着剤は、平坦面上に最小限の接着剤の塗布量にて薄く形成することができるためである。またセパレータとして、複数のセパレータからなる2重紙を用いる場合があるが、この場合は、高密度のセパレータの表面に接着剤を形成し、陰極箔に貼り付けることがよい。高密度のセパレータの表面は、低密度のセパレータの表面に比べて平坦状であり、最小限の接着剤の塗布量にて薄く形成することができるからである。なお、接着剤の厚みは10〜30μmが好ましい。また接着剤は、セパレータの片面の全面に形成してもよく、また部分的(ドット状等)に形成してもよい。
次にこの発明の電解コンデンサの仕様について述べると、
この発明の電解コンデンサは、電子機器に搭載されるスイッチング電源に搭載される平滑コンデンサとして主に使用され、したがって定格電圧200V以上、そして薄型化の観点から、外装ケースの外径が10.5mm以下となり、外装ケース内に一定の空間容積を得るためには、高さ寸法を外径:長さ寸法外径=1:3〜10程度、つまり、30mm以上の電解コンデンサとなる。
このように、この発明は、平滑用のコンデンサとして用いられ、かつスイッチング電源の薄型化に伴い、電解コンデンサの小型化を成す上で、電解コンデンサにおいて新たに生じた課題(陰極箔とケースとの短絡によるショート不良)を解決するためになされたものである。
以下、実施例を用いてさらに詳述する。
(実施例1)
陽極箔としてエッチング処理および陽極酸化処理を施した厚さ110μmの陽極箔を用い、陰極箔としてエッチング処理を施した厚さ20μmの陰極箔を用いた。セパレータとしては厚さ60μmのクラフト紙を主体とする電解紙を用いて、これらを巻回してコンデンサ素子を作成した。コンデンサ素子の巻き終わり部は陽極箔に対向するようにセパレータと陰極箔を配置し、陰極箔が最外周となるようにした。この際のセパレータと陰極箔の巻き終わり位置は同一となるようにした。
そして、厚さ30μmのクラフト紙を30mmに切断して紙テープを用意し、紙テープの片面の先端部にアクリル系の接着剤を塗布した。そしてコンデンサの外周に周回させ、紙テープが7mm重なりあうようにして紙テープ同士を接着し、コンデンサ素子を巻き止めた。なおコンデンサ素子の外周は、23mmとなっている。
以上のように形成したコンデンサ素子を、封口ゴムとともに、外径8mm、長さ寸法50mmのアルミニウムの有底筒状ケースに収納し、外装ケースの開口端部をカーリング加工して、電解コンデンサの封口を行った。さらにポリエチレンテレフタレートからなる外装スリーブを、外装ケースに被覆して熱収縮を行い電解コンデンサの外装ケースの絶縁を行った。
(従来例1)
陽極箔としてエッチング処理および陽極酸化処理を施した厚さ110μmの陽極箔を用い、陰極箔としてエッチング処理を施した厚さ20μmの陰極箔を用いた。セパレータとしては厚さ60μmのクラフト紙を主体とする電解紙を用いて、これらを巻回してコンデンサ素子を作成した。コンデンサ素子の巻き終わり部は陽極箔に対向するようにセパレータと陰極箔を配置し、陰極箔が最外周となるようにした。この際のセパレータと陰極箔の巻き終わり位置は同一となるようにした。
そして、厚さ30μmのポリフェニレンサルファイドテープを30mmに切断して紙テープを用意し、紙テープの片面の先端部にアクリル系の接着剤を塗布した。そしてコンデンサの外周に周回させ、紙テープが7mm重なりあうようにして紙テープ同士を接着し、コンデンサ素子を巻き止めた。なおコンデンサ素子の外周は、23mmとなっている。
以上のように形成したコンデンサ素子を、封口ゴムとともに、外径8mm、長さ寸法50mmのアルミニウムの有底筒状ケースに収納し、外装ケースの開口端部をカーリング加工して、電解コンデンサの封口を行った。さらにポリエチレンテレフタレートからなる外装スリーブを、外装ケースに被覆して熱収縮を行い電解コンデンサの外装ケースの絶縁を行った。
(従来例2)
陽極箔としてエッチング処理および陽極酸化処理を施した厚さ110μmの陽極箔を用い、陰極箔としてエッチング処理を施した厚さ20μmの陰極箔を用いた。セパレータとしては厚さ60μmのクラフト紙を主体とする電解紙を用いて、これらを巻回してコンデンサ素子を作成した。コンデンサ素子の巻き終わり部は陽極箔に対向するようにセパレータと陰極箔を配置し、陰極箔が最外周となるようにした。この際のセパレータと陰極箔の巻き終わり位置は同一となるようにした。
そして、厚さ30μmのポリプロピレンテープを30mmに切断して紙テープを用意し、紙テープの片面の先端部にアクリル系の接着剤を塗布した。そしてコンデンサの外周に周回させ、紙テープが7mm重なりあうようにして紙テープ同士を接着し、コンデンサ素子を巻き止めた。なおコンデンサ素子の外周は、23mmとなっている。
以上のように形成したコンデンサ素子を、封口ゴムとともに、外径8mm、長さ寸法50mmのアルミニウムの有底筒状ケースに収納し、外装ケースの開口端部をカーリング加工して、電解コンデンサの封口を行った。さらにポリエチレンテレフタレートからなる外装スリーブを、外装ケースに被覆して熱収縮を行い電解コンデンサの外装ケースの絶縁を行った。
(従来例3)
実施例と同様に、陽極箔としてエッチング処理および陽極酸化処理を施した厚さ110μmの陽極箔を用い、陰極箔としてエッチング処理を施した厚さ20μmの陰極箔を用いた。これらの陽極箔、陰極箔は実施例と同一に幅と長さのものを用いた。そして、実施例と同様、セパレータとしては厚さ60μmのクラフト紙を主体とする電解紙を用いて、これらを巻回してコンデンサ素子を作成した。コンデンサ素子の巻き終わり部は陽極箔に対向するように陰極箔を配置した。さらに、セパレータのみをコンデンサ素子の外周に周回させて、セパレータ同士をアクリル系接着剤で接着し、コンデンサ素子を巻き止めた。なおコンデンサ素子の外周は、25mmとなっている。
以上のように形成したコンデンサ素子を、封口ゴムとともに、外径8mm、長さ寸法50mmのアルミニウムの有底筒状の外装ケースに収納し外装ケースの開口端部をカーリング加工して、電解コンデンサの封口を行った。さらにポリエチレンテレフタレートからなる外装スリーブを、外装ケースに被覆して熱収縮を行い電解コンデンサの外装ケースの絶縁を行った。
この完成した実施例1及び従来例1〜3の電解コンデンサにおいて、外装ケースと陽極端子とを接触させた状態で、所定電圧を陰極端子と陽極端子に印加して陰極箔と外装ケースとがショートにいたった電解コンデンサの個数を確認した。なお、各電解コンデンサの定格は、定格電圧450wv、静電容量21μFである。また、各3個での評価とした。
(表1)
評価結果(表1)で示すとおり、従来例1及び2では、495vの電圧を印加するとショートが発生することがわかった。これに対してこの発明の実施例1では、585vを印加してもショートは生じていないことが分かる。また、従来例3では、セパレータにて巻き止めを行っているため、実施例1と同様に540vを印加してもショートは生じていないものの、コンデンサ素子の大きさが、実施例1のコンデンサ素子に比べて大きいため、各電圧印加後、数10分程度で外装ケースが膨れてしまう不具合が生じてしまった。


Claims (3)

  1. 陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子をアルミニウムからなる有底外装ケースに収納するとともに、外装ケースの開口端部を封口体で封口してなる電解コンデンサにおいて、電解コンデンサの外径と高さ寸法の比が1:3〜10であって、コンデンサ素子の最外周に陰極箔が配置されるとともに、片面に接着剤を設けた紙テープで素子を巻き止めた電解コンデンサ。
  2. 電解コンデンサが定格電圧200V以上の高圧用電解コンデンサである請求項1記載の電解コンデンサ。
  3. 前記紙テープが、前記セパレータよりも厚さが薄い紙テープであるとともに、紙テープがコンデンサ素子の外周長の1/3以下の長さの部分で重なりあうことを特徴とする請求項1又は2に記載の電解コンデンサ。






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