JP2011185148A - エンジン始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンのピストンの前回停止位置の違いによって防振装置の自励振動が発生する期間が長くなることを抑制することが可能なエンジン始動制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン始動制御装置100は、エンジンのピストンの前回停止位置を取得する前回停止位置取得部101と、エンジンの始動トルクを決定する始動トルク決定部104と、決定された始動トルクに基づいて、エンジンを始動させるための始動用モータ110の駆動を制御する始動用モータ制御部105と、を備え、始動トルク決定部104は、取得された前回停止位置が上死点に近いほど、始動トルクが大きくなるように始動トルクを決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、エンジン始動制御装置に関する。
エンジン(内燃機関)の駆動力と駆動用モータ(電動機)の駆動力とを組み合わせて走行するハイブリッド車両において、エンジンの始動時に発生するエンジンの振動(ロール振動)を抑制することが行われている(特許文献1参照)。
特開2009−208746号公報
かかるハイブリッド車両において、エンジンは、エンジンから車体への振動の伝達を抑制する防振装置(マウント)を介して支持されるが、かかる防振装置において、エンジンの始動時に自励振動が発生してしまう。
かかる自励振動は、エンジンの回転速度が所定の範囲内にある場合に発生するが、エンジンの回転速度の上昇率は、エンジン始動時のピストンの停止位置、すなわち、前回停止位置によって違いが生じるため、場合によっては、自励振動が発生する期間が長くなってしまう。
ここで、特許文献1に記載された技術を適用して、自励振動が発生する期間が短くなるクランク角度でエンジンを停止させることが考えられるが、その場合には、目標停止クランク角度でエンジンを停止させるために、クランク角度、クランク角速度及びクランク角加速度に基づいてエンジンへのトルク指令値を算出してエンジンを制御するのに加え、モータへのトルク指令値を算出してモータを制御しなければならず、複雑な制御が必要となる。
本発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであり、エンジンのピストンの前回停止位置の違いによって防振装置の自励振動が発生する期間が長くなることを抑制することが可能なエンジン始動制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明のエンジン始動制御装置は、車体への振動の伝達を抑制する防振装置によって前記車体に支持されたエンジンを始動させる際に前記エンジンの始動トルクを制御するエンジン始動制御装置であって、前記エンジンのピストンの前回停止位置を取得する前回停止位置取得部と、前記エンジンの前記始動トルクを決定する始動トルク決定部と、決定された前記始動トルクに基づいて、前記エンジンを始動させるための始動用モータの駆動を制御する始動用モータ制御部と、を備え、前記始動トルク決定部は、取得された前記前回停止位置に応じて前記始動トルクを変動させることを特徴とする。
かかる構成によると、エンジンのピストンの前回停止位置の違いによって防振装置の自励振動が発生する期間が長くなることを抑制することができる。
また、前記始動トルク決定部は、取得された前記前回停止位置が上死点に近いほど、前記始動トルクが大きくなるように前記始動トルクを決定する構成であってもよい。
また、前記防振装置は、能動型防振装置であり、前記車両は、前記エンジンの振動状態を推定し、推定された前記振動状態に基づいて前記能動型防振装置の駆動を制御する制御装置をさらに備えており、前記制御装置は、予め定められた、前記エンジンの始動から当該エンジンの始動に伴う前記能動型防振装置の自励振動が終了するまでの時間である規定自励振動帯通過時間に基づいて、前記能動型防振装置の自励振動を抑制するように当該能動型防振装置の駆動を制御し、取得された前記前回停止位置に基づいて、規定始動トルクによる前記自励振動帯通過時間を算出する自励振動帯通過時間算出部をさらに備え、前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間、及び、予め定められた前記規定自励振動帯通過時間に基づいて、前記始動トルクを決定する構成であってもよい。
また、前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間が前記規定自励振動帯通過時間よりも長い場合には、前記規定始動トルクよりも大きくなるように前記始動トルクを決定する構成であってもよい。さらに、前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間が前記規定自励振動帯通過時間よりも短い場合には、前記規定始動トルクよりも小さくなるように前記始動トルクを決定する構成であってもよい。
また、前記エンジン始動装置は、前記規定始動トルクにおける、前記前回停止位置と前記自励振動帯通過時間との関係が記憶される記憶部をさらに備え、前記自励振動帯通過時間算出部は、前記記憶部に記憶された前記前回停止位置と前記自励振動帯通過時間との関係を参照することによって、前記規定始動トルクによる前記自励振動帯通過時間を算出する構成であってもよい。
本発明によれば、エンジンのピストンの前回停止位置の違いによって防振装置の自励振動が発生する期間が長くなることを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両全体の概略模式図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両における駆動力特性図である。 本発明の実施形態に係る能動型防振装置を適用した車両におけるエンジン搭載状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 本発明の実施形態に係る能動型防振装置のアクティブ・コントロール・マウントの構造を示す縦断面図である。 図2のA部拡大図である。 本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置を示すブロック図である。 (a)は、エンジンのピストンの前回停止位置と自励振動帯通過時間との関係を示すグラフであり、(b)は、自励振動帯通過時間算出部によって算出された自励振動帯通過時間と自励振動帯通過時間取得部によって取得された自励振動帯通過時間との差と、始動トルクと、の関係を示すグラフである。 (a)は、能動型防振装置による制御のための入力電流値を説明するためのグラフであり、(b)は、自励振動抑制制御における入力電流値と自励振動帯通過時間との関係を示すグラフである。 始動トルク及びエンジンの回転速度の時間変化を示すグラフであり、(a)は従来の制御の場合を示すグラフ、(b)は本発明の実施形態に係る制御の場合を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、本発明のエンジン始動制御装置がハイブリッド車両に適用された場合を例にとり、適宜図面を参照しながら説明する。同様の部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置が適用されたハイブリッド車両について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両全体の概略模式図であり、固定ギアによるエンジン及び駆動用モータの駆動力の伝達経路を示す図である。図2は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両における駆動力特性図である。図2において、横軸は車速を示し、縦軸は駆動力又は走行抵抗を示す。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両Vは、エンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第1の伝達経路と、駆動用モータ8の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第2の伝達経路とを備え、これらの第1の伝達経路と第2の伝達経路を択一的に選択又は併用して走行するように構成されたものである。
(駆動力の伝達経路)
次に、第1の伝達経路を説明する。図1に示すように、多気筒、例えば、6気筒からなるエンジン1のクランク軸2は、フライホイル3を介して始動用モータ(セルモータ)を兼ねる発電機4のロータ軸4aに直結され、さらに、ロータ軸4aはエンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達するためのクラッチ5に接続されている。クラッチ5に接続される被駆動側のエンジン出力軸11aの端部にエンジン出力ギア11が配され、アイドル軸12aの一端側に配されたアイドルギア12と噛み合う。アイドル軸12aの他端側には終減速小歯車であるピニオンギア13Aが配され、これに噛み合うように終減速大歯車であるファイナルギア14Aが図示省略の伝動装置ケースに回転自在に設けられている。ファイナルギア14Aはディファレンシャルギア7と組み合わされており、アイドル軸12aに伝達された駆動力は、ファイナルギア14Aに入力された後に、ディファレンシャルギア7を介して左右のディファレンシャル軸7aから駆動輪(前輪)6に出力される。前記のピニオンギア13A、ファイナルギア14A、ディファレンシャルギア7は、本発明におけるファイナル・ディファレンシャルギアを構成する。
第1の伝達経路は、クランク軸2、ロータ軸4a、クラッチ5、このクラッチ5によってクランク軸2と接続又は切離しされるエンジン出力軸11a、エンジン出力ギア11、このエンジン出力ギア11に噛み合うアイドルギア12、このアイドルギア12とアイドル軸12aにより同軸に駆動されるピニオンギア13A、このピニオンギア13Aに噛み合うファイナルギア14A、及びこのファイナルギア14Aから入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第1の伝達経路によりエンジン1の駆動力が駆動輪6へ伝達される。なお、この第1の伝達経路は、エンジン出力ギア11とアイドルギア12のギア比、及びピニオンギア13Aとファイナルギア14Aのギア比の積で決まる固定の第1の減速比を有している。
次に、第2の伝達経路を説明する。図1に示すように、発電機4又はバッテリ20からインバータ21を介して電力を供給されて駆動される駆動用モータ8は、そのモータ軸8aの一端に直結されたモータギア8bがアイドルギア12と噛み合っている。第2の伝達経路は、モータギア8b、アイドルギア12、このアイドルギア12と同軸にアイドル軸12aによって駆動されるピニオンギア13A、このピニオンギア13Aに噛み合うファイナルギア14A、及びこのファイナルギア14Aから入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第2の伝達経路により駆動用モータ8の駆動力が駆動輪6へ伝達される。なお、この第2の伝達経路はモータギア8bとアイドルギア12のギア比、及びピニオンギア13Aとファイナルギア14Aのギア比の積で決まる固定の第2の減速比を有している。
ここで、クラッチ5、エンジン出力ギア11、アイドルギア12、ピニオンギア13A、ファイナルギア14A、ディファレンシャルギア7、モータギア8b及び各ギア軸は、伝動装置9Aを構成している。
(ハイブリッド車両の制御装置の説明)
次にハイブリッド車両Vの運転状態を制御するハイブリッド車両の制御装置について説明する。図1に示すように本ハイブリッド車両Vの運転状態の制御のために、ハイブリッド用ECU(ECU:Electric Control Unit)23が設けられている。ハイブリッド用ECU23には、イグニッション・スイッチ35からのイグニッション・スイッチ信号、図示しないシフトレバーに設けられたシフトレバー・ポジションセンサ36からのシフトポジション信号、図示しないアクセルペダルに設けられたアクセルペダル・ポジションセンサ37からのアクセルペダル踏み込み量信号、図示しないブレーキペダルに設けられたブレーキペダル・ポジションセンサ38からのブレーキペダル踏み込み量信号、車輪に設けられた車速センサ39からの車速信号が入力される。また、バッテリ20には、出力電圧、出力電流、バッテリ温度を検知する図示しない各種センサが設けられており、その各種センサ信号がハイブリッド用ECU23に入力される。ハイブリッド用ECU23は、車速信号にもとづきアクセルペダル踏み込み量及びブレーキペダル踏み込み量に反応して、クラッチ5を接続又は切離し状態にするアクチュエータ33を制御する。
また、ハイブリッド用ECU23は、セルモータ兼用の発電機4及び発電可能な駆動用モータ8を、インバータ21を介して制御し、出力特性可変機構31などを制御するエンジンECU25を介してエンジン1の運転を制御する。なお、ハイブリッド用ECU23とエンジンECU25とは通信回線で結ばれており、エンジンECU25にはハイブリッド用ECU23からの制御信号のほかに、シフトポジション信号、アクセルペダル踏み込み量信号、ブレーキペダル踏み込み量信号、車速信号などが入力される。逆に、エンジンECU25は、エンジン1の回転速度などを検出し、通信回線でハイブリッド用ECU23に出力する。
出力特性可変機構31は、例えば、エンジン1のシリンダ1aに設けられた図示しないバルブのリフト量、開閉タイミングを可変制御する機構、一部のシリンダ1aのバルブを駆動しないようにして気筒休止させる可変シリンダ制御(気筒休止運転)をする機構、点火時期のタイミング制御をする電子回路、燃料噴射制御をする機構及び電子回路を含んで構成されている。
(減速比の設定)
ここで、伝動装置9Aの第1の減速比は、以下の様に設定されている。本ハイブリッド車両Vの定常走行時におけるエンジン1のほぼ最大出力時の駆動力特性は、図2の特性曲線aに示すものであり、前記第1の減速比は、高車速におけるエンジン回転速度とエンジントルクの関係から、最高速度Vmax近傍において、走行抵抗特性曲線bよりも駆動力が下回り、車速V3までしか出せない駆動力のレベルに設定されている。つまり、エンジン1の駆動力だけでは最高速度Vmaxが出せないようにエンジン出力ギア11、アイドルギア12、ピニオンギア13A、ファイナルギア14Aの全体の減速比が、高速クルージング又は低負荷を前提にハイレシオに設定されている。なお、図2の走行抵抗特性曲線bは、駆動輪6の転がり抵抗と、空気抵抗など車速に応じて増加する抵抗とを加算したものである。図2の特性曲線dは、出力特性可変機構31の動作により6気筒のエンジン1の片側のバンクの3気筒を休止して、残りの3気筒だけ運転している気筒休止運転の場合のエンジン1のほぼ最大出力状態の駆動力特性を示している。このような気筒休止運転状態により低出力化されたエンジン駆動力のみでは、前記第1の減速比では車速V2までしか出ない。
駆動用モータ8の最大出力特性を図2の最大出力特性曲線cに示す。モータの最大出力特性曲線cは、ハイブリッド車両Vのスタート時から所定の低車速までは最大駆動力となり、その後は、車速が上昇するに従って、つまり、駆動用モータ8の回転速度が上昇するに従って、駆動力は急激に減少して行く。しかし、ハイブリッド車両Vの最高速度Vmax近傍(低速側)においては、駆動用モータ8の最大出力特性は走行抵抗特性曲線bよりも上回っており、駆動用モータ8のみで最高速度Vmaxまで駆動可能なように駆動用モータ8の駆動力特性は設定されている。このとき、モータギア8b、アイドルギア12、ピニオンギア13A、ファイナルギア14Aの全体の減速比が、高負荷を前提にローレシオに設定されている。なお、第1の伝達経路及び第2の伝達経路のそれぞれの第1及び第2の減速比は、エンジン1のクランク軸2又は駆動用モータ8のモータ軸8aから駆動輪6までの伝達経路全体の減速比であり、伝達経路中の個々のギア間の減速比の配分は、柔軟に設定可能である。
(伝達経路の切替制御)
以上の構成において、ハイブリッド用ECU23は、以下のように車速に応じて第1の伝達経路と第2の伝達経路とを切り替えてハイブリッド車両Vを走行させる。図2に示す車速0から車速V1未満までのスタート時を含む低車速範囲、登坂走行時などにおいては、アクチュエータ33を制御して、クラッチ5にロータ軸4aとエンジン出力軸11aとの間を切り離させ、インバータ21を制御して駆動用モータ8により第2の伝達経路を経て駆動輪6を駆動させる。このとき、駆動用モータ8は、バッテリ20からの電力により駆動される。もし、バッテリ20の充電状態が少ないときは、ハイブリッド用ECU23は、インバータ21とエンジンECU25を制御し、発電機4をセルモータとして機能させてエンジン1を起動する。そして、インバータ21を制御し、エンジン1により発電機4に発電させ、その電力により駆動用モータ8が駆動される(シリーズ運転モード)。駆動用モータ8の最大出力特性は、図2の最大出力特性曲線cで示す通りであり、最高速度Vmaxまでは走行抵抗特性曲線bを上回る駆動力を有しており、駆動用モータ8の駆動力によりハイブリッド車両Vは前記の低車速範囲で走行可能である。
(能動型防振装置)
続いて、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両Vに搭載された能動型防振装置について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施形態に係る能動型防振装置を適用した車両におけるエンジン搭載状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
本実施形態に係る能動型防振装置60は、エンジン1を車体に対して支持するとともに、エンジン1において発生した振動が車体へ伝達することを抑制するために、後記するACMECU61による制御によって伸縮駆動する装置である。かかる能動型防振装置60は、図3の(a)、(b)において、上下方向に伸縮駆動することが可能で、車両Vのエンジン1を車体フレームに弾性的に支承するために用いられるアクティブ・コントロール・マウント(以下、単にアクティブ・マウントと略称する)M(図3では、符号MF,MRで示す)を、エンジン1の前後方向に2つ配置してなる。
なお、以下ではアクティブ・マウントMF,MRを特に区別する必要がない場合は、単にアクティブ・マウントMと記載する。
ここで、エンジン1は、クランク軸2(図1参照)の一端に伝動装置9Aが結合されるとともに、クランク軸2が車両Vの本体に横向きに配置される、いわゆる横置きのV型6気筒エンジンである。従って、エンジン1はクランク軸方向が車両Vの左右方向に配置され、エンジン1によるロール方向の振動(ロール共振)を抑制するため、エンジン1を挟んで、車両Vの前方側にアクティブ・マウントMFが、車両Vの後方側にアクティブ・マウントMRが対にして備えられている。
アクティブ・マウントMF,MRは、エンジン1の重心の高さより低い位置に取り付けられ、エンジン1の前後方向のロール振動を抑制するとともに、エンジン1を車両Vの車体に弾性支持(支承)する。
能動型防振装置60のアクティブ・マウントM,Mは、アクティブ・コントロール・マウント制御ECU(Electric Control Unit)61(図4参照)によって制御される。以下では、アクティブ・コントロール・マウント制御ECU(制御装置)61は、ACM(Active Control Mount)ECU61と称する。
ACMECU61はエンジン回転速度Neや出力トルク等を制御するエンジンECU25と通信回線、例えば、CAN(Controller Area Network)通信で接続されている。
なお、ACMECU61は、エンジンECU25から、通信回線を介してエンジン回転速度Ne信号、クランクパルス信号、各気筒の上死点のタイミングを示すTDC(Top Dead Center)信号、V型6気筒のエンジン1を全筒運転しているのか、休筒運転をしているのかを示すシリンダ・オフ信号、イグニッション・スイッチのエンジン始動を示すイグニッション・スイッチ信号(以下、IG−SW信号と称する)が入力される。
ちなみに、クランクパルスは、6気筒エンジンの場合、クランクシャフトの1回転につき24回、つまりクランクアングルの15°毎に1回出力される。
(ACMの構成)
図4に示すように、アクティブ・マウントMは、軸線Lに関して実質的に軸対称な構造を有するもので、略円筒状の上部ハウジング211と、その下側に配置された略円筒状の下部ハウジング212と、下部ハウジング212内に収容されて上面が開放した略カップ状のアクチュエータケース213と、上部ハウジング211の上側に接続したダイヤフラム222と、上部ハウジング211内に格納された環状の第1弾性体支持リング14と、第1弾性体支持リング214の上側に接続した第1弾性体219と、アクチュエータケース213に収容された環状の第2弾性体支持リング215と、第2弾性体支持リング215の内周側に接続した第2弾性体227と、アクチュエータケース213に収容され第2弾性体支持リング215及び第2弾性体227の下方に配置された駆動部(アクチュエータ)241等から構成されている。
上部ハウジング211下端のフランジ部211aと、下部ハウジング212の上端のフランジ部212aとの間に、アクチュエータケース213の外周のフランジ部213aと、第1弾性体支持リング214の外周部214aと、アクチュエータケース213内の上部側に配置された環状断面が略コの字型で上下に外周部を有する第2弾性体支持リング215の上面外周部215aとが重ね合わされてカシメにより結合される。このとき、フランジ部212aとフランジ部213aとの間に環状の第1フローティングラバー216を介在させ、かつフランジ部213aの上面と第2弾性体支持リング215の上面外周部215a下面との間に環状の第2フローティングラバー217を介在させることで、アクチュエータケース213は、上部ハウジング211及び下部ハウジング212に対して上下方向に相対移動可能にフローティング支持される。
第1弾性体支持リング214と、第1弾性体219の上面側に設けられた凹部内に配置された第1弾性体支持ボス218とは、厚肉のラバーで形成された第1弾性体219の下端及び上端で、加硫接着によって接合されている。更に、第1弾性体支持ボス18の上面にダイヤフラム支持ボス220がボルト221で固定されており、ダイヤフラム支持ボス220に内周部を加硫接着によって接合されたダイヤフラム222の外周部が、上部ハウジング211に加硫接着により接合されている。
ダイヤフラム支持ボス220の上面にはエンジン取付部(作用点)220aが一体に形成され、エンジン1(図3参照)に固定される(詳細な固定方法は、図示省略してある)。また、下部ハウジング212の下端の車体取付部212bが図示しない車体フレームに固定される。
上部ハウジング211の上端のフランジ部211bには、ストッパ部材223の下端のフランジ部223aがボルト224及びナット225で結合されており、ストッパ部材223の上部内面に取り付けたストッパラバー226に、ダイヤフラム支持ボス220の上面に突設したエンジン取付部220aが当接可能に対向する。
このような構造によって、アクティブ・マウントMにエンジン1(図3参照)から大きな荷重が入力したとき、エンジン取付部220aがストッパラバー226に当接することで、エンジン1の過大な変位が抑制される。
第2弾性体支持リング215の内周面には、膜状のラバーで形成された第2弾性体227の外周部が加硫接着により接合されており、第2弾性体227の中央部にその上部が埋め込まれるように可動部材228が加硫接着により接合される。
そして、第2弾性体支持リング215の上面と第1弾性体支持リング214の下部との間に円板状の隔壁部材229が固定されており、第1弾性体支持リング214、第1弾性体219及び隔壁部材229により区画された第1液室230と、隔壁部材229及び第2弾性体227により区画された第2液室231とが、隔壁部材229の中央に開口している連通孔229aを介して相互に連通する。
第2弾性体227の外周部227aは、第2弾性体支持リング215の下面外周部215b(図5参照)と後記するヨーク244との間に挟持され、シール機能を有するようになっている。
また、第1弾性体支持リング214と上部ハウジング211との間に環状の連通路232が形成されている。連通路232は連通孔233を介して第1液室230に連通するとともに、環状の連通間隙234を介して、第1弾性体219とダイヤフラム222により区画された第3液室235に連通する。
次に、図5を参照しながらアクチュエータケース213内に格納された破線枠内で示した駆動部241の詳細構造を説明する。
図5に示すように駆動部241は、主に透磁率が高い金属又は合金からなる固定コア242、コイル組立体243、ヨーク244、可動コア254等から構成されている。
固定コア242は、下端部に受け座面のフランジ部を有する略円筒状で、円筒部の外周は円錐の周面形状をしている。可動コア254は略円筒状で上端が内周方向に突き出てばね座254aを形成し、ばね座254aより下部の円筒部の内周は円錐の周面形状をしている。
コイル組立体243は、固定コア242及びヨーク244間に配置され、コイル246とコイル246の周囲を覆うコイルカバー247とで構成される。コイルカバー247には、下部ハウジング212及びアクチュエータケース213に形成された開口部212c,213bを貫通して外部に延出するコネクタ248が一体に形成され、そこにコイル246に給電する給電線が接続される。
ヨーク244は、コイルカバー247の上面側に環状の鍔部を持ち、その鍔部の内周から下方に伸びる円筒部244aを有する、謂わば、フランジ付き円筒の形状である。コイルカバー247の上面とヨーク244の鍔部の下面との間にシール部材249が配置され、コイルカバー247の下面と固定コア242の上面との間にシール部材250が配置される。これらのシール部材249,250によって下部ハウジング212及びアクチュエータケース213に形成した開口部212c,213bから駆動部241の内部空間に水や塵が入り込むのを阻止することができる。
ヨーク244の円筒部の内周面には、薄肉円筒状の軸受け部材251が上下方向に摺動自在に嵌合しており、この軸受け部材251の上端には径方向内向きに折り曲げられた上部フランジ251aが形成されるとともに、下端には径方向外向きに折り曲げられた下部フランジ251bが形成されている。
下部フランジ251bとヨーク244の円筒部244aの下端との間には、セットばね252が圧縮状態で配置されており、このセットばね252の弾性力で軸受け部材251の下部フランジ251bを下方に付勢して、下部フランジ251bの下面と固定コア242との間に配された弾性体253を介して、固定コア242の上面に押し付けることで、軸受け部材251がヨーク244にて支持される。
軸受け部材251の内周面には、略円筒状の可動コア254が上下方向に摺動自在に嵌合する。更に、固定コア242及び可動コア254はそれぞれ軸線L上の中心部が中空になっており、そこに前記した可動部材228の中心部(軸線L上)に接続して下方に伸びる略円柱状のロッド255が挿通されている。ロッド255の下端部にはナット256が締結される。ナット256は、中心部に上端が開口した中空部を有し、その中空部にロッド255の下端側を収容している。ナット256の上端部256aは、その下方よりもやや外径が大きく、上端部256aの上面が可動コア254のばね座254aの下面と当接するようになっている。
また、可動コア254のばね座254aと可動部材228の下面との間には、圧縮状態のセットばね258が配置され、このセットばね258の弾性力で可動コア254は下方に付勢され、可動コア254の前記ばね座254aの下面がナット256の上端部256aの上面に押し付けられて固定される。この状態で、可動コア254の円筒部の円錐の周面形状の内周面と固定コア242の円錐の周面形状の外周面とが、円錐の周面状のギャップgを介して対向している。
ロッド255に対し、ナット256は固定コア242の中心に形成された開口242a内で上下位置を調整されて締結されており、この開口242aは、ゴム製のキャップ260で閉塞される。
ここで、第2弾性体227及び可動部材228は加振板を構成し、固定コア242、コイル246及び可動コア254はリニアソレノイドを構成する。
以上のように構成されるアクティブ・マウントMの作用について説明する(以下、適宜図3から図5参照)。
ACMECU61は、エンジン1(図1参照)の図示しないクランクシャフトの1回転につき24回、つまり、クランクアングルの15°毎に1回出力されるクランクパルスを検出するクランクパルスセンサSa(図4参照)と、クランクシャフトの1回転につき3回、つまり、各気筒の上死点毎に1回、TDC信号を出力するカム角センサSb(図4参照)に接続されている。ACMECU61は、クランクパルスセンサSaからクランクパルス信号及びカム角センサSbからのTDC信号に基づいてエンジンの振動状態を推定し、能動型防振装置60(図3参照)を構成するアクティブ・マウントMF,MRの駆動部241に対する通電を制御する。
駆動部241のコイル246は、ACMECU61からの通電制御により励磁され、可動コア254を吸引して可動部材228を下方側に移動させる。この可動部材228の移動に伴い、第2液室231を区画する第2弾性体227が下方に変形して第2液室231の容積が増加する。逆に、コイル246を消磁すると、第2弾性体227が自己の弾性により上方に変形し、可動部材228及び可動コア254が上昇し、第2液室231の容積が減少する。
しかして、車両Vの走行中に低周波数(例えば、7〜20Hz)のエンジン1、車体、サスペンションの連成系において車体の剛体振動とエンジン系の共振により発生する低周波振動であるエンジンシェイク振動が発生したとき、エンジン1からダイヤフラム支持ボス220及び第1弾性体支持ボス218を介して入力される荷重で第1弾性体219が変形して第1液室230の容積が変化すると、連通路232を介して接続された第1液室230及び第3液室235の間で液体が流通する。この状態で、第1液室230の容積が拡大・縮小すると、それに応じて第3液室235の容積は縮小・拡大するが、この第3液室235の容積変化はダイヤフラム222の弾性変形により吸収される。このとき、連通路232の形状及び寸法、並びに第1弾性体219のばね定数は、前記エンジンシェイク振動の周波数領域で低ばね定数及び高減衰力を示すように設定されているため、エンジン1から車体フレームに伝達される振動を効果的に低減することができる。
なお、前記エンジンシェイク振動の周波数領域では、エンジン1が定常回転の場合は、駆動部241は駆動しない非作動状態に保たれる。
前記エンジンシェイク振動よりも周波数の高い振動、すなわちエンジン1の図示しないクランクシャフトの回転に起因するアイドル時の振動や、エンジン1の気筒の一部を休止してエンジン1を駆動する気筒休止運転時の振動が発生した場合、第1液室230及び第3液室235を接続する連通路232内の液体はスティック状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アクティブ・マウントMF,MRの駆動部241,241を駆動して防振機能を発揮させる。
ちなみに、アイドル振動は、アイドル回転状態でフロア、シート及びステアリング・ホイールが低周波振動を起こすもので、ブルブル振動は4気筒エンジンで、例えば、20〜35Hz、6気筒エンジンで、例えば30〜50Hzであり、ユサユサ振動は5〜10Hzで燃焼不均一にて発生し、エンジン1のロール振動が主な要因である。
そこで、駆動部241,241を駆動するため、図4に示すアクティブ・マウントMF,MRを含む能動型防振装置60(図3参照)では、クランクパルスセンサSa、カム角センサSb、エンジンECU25からの信号に基づいて、コイル246,246に対する通電を制御する。
(エンジン始動制御装置)
続いて、本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置について、図6〜図9を参照して説明する。図6は、本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置を示すブロック図である。図7(a)は、エンジンのピストンの前回停止位置と自励振動帯通過時間との関係を示すグラフであり、図7(b)は、自励振動帯通過時間算出部によって算出された自励振動帯通過時間と規定自励振動帯通過時間との差と、始動トルクと、の関係を示すグラフである。図8(a)は、能動型防振装置による制御のための入力電流値を説明するためのグラフであり、図8(b)は、自励振動抑制制御における入力電流値と規定自励振動帯通過時間との関係を示すグラフである。図9は、始動トルク及びエンジンの回転速度の時間変化を示すグラフであり、図9(a)は従来の制御の場合を示すグラフ、図9(b)は本発明の実施形態に係る制御の場合を示すグラフである。
本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置100は、車体への振動の伝達を抑制する能動型防振装置60によって車体に支持されたエンジン1を始動させる際にエンジン1の始動トルクを制御する装置であって、図1のエンジンECU25内に設けられており、図6に示すように、機能ブロックとして、前回停止位置取得部101と、記憶部102と、自励振動帯通過時間算出部103と、始動トルク決定部104と、始動用モータ制御部105と、点火制御部106と、を備える。
前回停止位置取得部101は、クランクパルスセンサSaから出力されたクランクパルス信号に基づいて、エンジン1のピストンの前回停止位置を取得し、自励振動帯通過時間算出部103へ出力する。
記憶部102には、図7(a)に示すように、規定始動トルクにおける、ピストンの前回停止位置と自励振動帯通過時間との関係が記憶される。ピストンの前回停止位置が上死点(0[deg]、120[deg])に近いほど、ピストンを回転させるためには大きい初期トルクが必要となるため、エンジンの回転速度の上昇率が低下し、自励振動帯通過時間が長くなってしまう。また、記憶部102には、後記する規定自励振動帯通過時間が記憶されている。
自励振動帯通過時間算出部103は、前回停止位置取得部101によって取得されたピストンの前回停止位置に基づいて、規定始動トルクによる自励振動帯通過時間を算出するものであって、本実施形態においては、記憶部102に記憶されたピストンの前回停止位置と自励振動帯通過時間との関係を参照することによって、規定始動トルクによる自励振動帯通過時間を算出し、始動トルク決定部104へ出力する。
ここで、自励振動帯通過時間の決定手法について、図8を参照して説明する。ACMECU61は、予め設定された、図8(a)に示す防振制御のための電流を能動型防振装置60のコイル246(図5参照)に通電させる。防振制御に関する入力電流の波形のうち、最初の波形が、能動型防振装置60の自励振動を抑制するためのものであり、その後の波形が、通常のロール共振を抑制するためのものである。かかる電流がコイル246に通電されると、能動型防振装置60の可動部材は、自励振動及びロール共振を抑制するように作動する。ここで、自励振動を抑制するための入力電流値Iaと、エンジン1を始動してからエンジン1の始動に伴う自励振動が終了するまでの時間(規定自励振動帯通過時間)と、は、図8(b)に示すような関係を有する。能動型防振装置60における自励振動は、エンジン1の回転速度が所定の範囲内である場合に発生する。また、自励振動を抑制するための入力電流値Iaは、能動型防振装置60によって支持されるエンジン1等の重量、能動型防振装置60のバネ定数等によって決まる。エンジン1の前回停止位置ごとの、かつ、エンジン1に規定始動トルクを付与した場合における規定自励振動帯通過時間と、自励振動を抑制するための入力電流値Iaとは、実験等によって予め求められる。すなわち、ACMECU61は、能動型防振装置60の自励振動を抑制するように当該能動型防振装置60の駆動を制御する。なお、ACMECU61には、エンジン1の前回停止位置と、規定自励振動帯通過時間及び入力電流値Iaとの関係が予め記憶されている構成であってもよい。
始動トルク決定部104は、前回停止位置取得部101によって取得された前回停止位置が上死点に近いほど、始動トルクが大きくなるように始動トルクを決定し、始動用モータ制御部106へ出力する。
始動用モータ制御部105は、始動トルク決定部104によって決定された始動トルクに基づいて、エンジン1の始動用モータ110(本実施形態においては、図1に示す発電機4が始動用モータとして用いられる)の駆動を制御し、エンジン1を始動させる。点火制御部106は、エンジンECU25(図1参照)から出力されたエンジンの回転速度等に基づいて、エンジン1の点火タイミングを決定し、エンジン1に点火する。なお、本実施形態において、点火制御部106は、図1に示す出力特性可変機構31を介してエンジン1を制御する。なお、エンジン1の始動用モータ110は、図1に示す発電機4をモータとして使用するものに限定されず、別途設けられたスタータ用モータであってもよい。
ここで、始動トルク決定部104による始動トルクの決定手法について、図9を参照して説明する。例えば、エンジン1のピストンの前回停止位置が上死点に近い場合には、エンジンの回転速度の上昇率が低下するので、図9(a)に示すように、能動型防振装置60の自励振動が発生する期間が長くなるとともに、エンジンの始動(始動トルクの入力開始)から能動型防振装置60の自励振動が終了するまでの時間である自励振動帯通過時間が長くなってしまう。そのため、始動トルク決定部105は、エンジン1のピストンの前回停止位置が上死点に近い場合には、図9(b)に示すように、始動トルクを大きくすることによって、能動型防振装置60の自励振動が発生する期間を短くし、自励振動帯通過時間を短くすることによって、自励振動帯通過時間を規定自励振動帯通過時間に合わせる。
本実施形態においては、始動トルク決定部104は、自励振動帯通過時間算出部101によって算出された自励振動帯通過時間が記憶部102に記憶された規定自励振動帯通過時間よりも長い場合には、規定始動トルクよりも大きくなるように始動トルクを決定することによって、自励振動帯通過時間を規定自励振動帯通過時間に合わせ、自励振動帯通過時間算出部101によって算出された自励振動帯通過時間が記憶部102に記憶された規定自励振動帯通過時間よりも短い場合には、規定始動トルクよりも小さくなるように始動トルクを決定することによって、自励振動帯通過時間を規定自励振動帯通過時間に合わせ、始動用モータ制御部105へ出力する。例えば、図7(a)に示すように、ピストンの前回停止位置がX1である場合には、自励振動帯通過時間算出部101によって算出された自励振動帯通過時間が規定自励振動帯通過時間よりも長いので、始動トルク決定部104は、図7(b)に示すように、規定始動トルクよりも大きくなるように始動トルクを決定する。一方、図7(a)に示すように、ピストンの前回停止位置がX2である場合には、自励振動帯通過時間算出部101によって算出された自励振動帯通過時間が規定自励振動帯通過時間よりも短いので、始動トルク決定部104は、図7(b)に示すように、規定始動トルクよりも小さくなるように始動トルクを決定する。
本発明の実施形態に係るエンジン始動制御装置100は、エンジン1のピストンの前回停止位置が上死点に近いほど、始動トルクが大きくなるように始動トルクを決定するので、エンジン1のピストンの前回停止位置を一定にすることなく、エンジン1のピストンの前回停止位置の違いによって能動型防振装置60の自励振動が発生する期間が長くなることを抑制することができる。また、エンジン始動制御装置100は、自励振動帯通過時間にばらつきが生じることを抑制することによって、能動型防振装置60による自励振動抑制制御と実際の自励振動とにずれが生じることを抑制し、好適な自励振動抑制制御を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。例えば、記憶部102及び自励振動帯通過時間算出部103を省略し、始動トルク決定部104が、前回停止位置取得部101によって取得されたピストンの前回停止位置に基づいて、停止位置が上死点に近いほど、始動トルクが大きくなるように始動トルクを決定する構成であってもよい。また、本発明のエンジン始動制御装置100は、能動型防振装置に代えて、ACMECU61による制御によらず受動的に振動を減衰させる液封型の受動型防振装置を採用したハイブリッド車両Vにも適用可能である。また、本発明のエンジン始動用制御装置100は、本願出願人が開発したIMA(Integrated Motor Assist)システムを採用したハイブリッド車両にも適用可能である。
60 能動型防振装置(防振装置)
61 ACMECU(制御装置)
100 エンジン始動制御装置
101 前回停止位置取得部
102 記憶部
103 自励振動点通過時間算出部
104 始動トルク決定部
105 始動用モータ制御部
110 始動用モータ

Claims (6)

  1. 車体への振動の伝達を抑制する防振装置によって前記車体に支持されたエンジンを始動させる際に前記エンジンの始動トルクを制御するエンジン始動制御装置であって、
    前記エンジンのピストンの前回停止位置を取得する前回停止位置取得部と、
    前記エンジンの前記始動トルクを決定する始動トルク決定部と、
    決定された前記始動トルクに基づいて、前記エンジンを始動させるための始動用モータの駆動を制御する始動用モータ制御部と、
    を備え、
    前記始動トルク決定部は、取得された前記前回停止位置に応じて前記始動トルクを変動させる
    ことを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. 前記始動トルク決定部は、取得された前記前回停止位置が上死点に近いほど、前記始動トルクが大きくなるように前記始動トルクを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  3. 前記防振装置は、能動型防振装置であり、
    前記車両は、前記エンジンの振動状態を推定し、推定された前記振動状態に基づいて前記能動型防振装置の駆動を制御する制御装置をさらに備えており、
    前記制御装置は、予め定められた、前記エンジンの始動から当該エンジンの始動に伴う前記能動型防振装置の自励振動が終了するまでの時間である規定自励振動帯通過時間に基づいて、前記能動型防振装置の自励振動を抑制するように当該能動型防振装置の駆動を制御し、
    取得された前記前回停止位置に基づいて、規定始動トルクによる前記自励振動帯通過時間を算出する自励振動帯通過時間算出部をさらに備え、
    前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間、及び、予め定められた前記規定自励振動帯通過時間に基づいて、前記始動トルクを決定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン始動制御装置。
  4. 前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間が前記規定自励振動帯通過時間よりも長い場合には、前記規定始動トルクよりも大きくなるように前記始動トルクを決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載のエンジン始動制御装置。
  5. 前記始動トルク決定部は、算出された前記自励振動帯通過時間が取得された前記規定自励振動帯通過時間よりも短い場合には、前記規定始動トルクよりも小さくなるように前記始動トルクを決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のエンジン始動制御装置。
  6. 前記規定始動トルクにおける、前記前回停止位置と前記自励振動帯通過時間との関係が記憶される記憶部をさらに備え、
    前記自励振動帯通過時間算出部は、前記記憶部に記憶された前記前回停止位置と前記自励振動帯通過時間との関係を参照することによって、前記規定始動トルクによる前記自励振動帯通過時間を算出する
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のエンジン始動装置。
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