JP2011183982A - シートクロスメンバ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ、フロアパネルからシートに伝わる振動を抑制する。
【解決手段】車両のシートクッション4の下方において車幅方向に延設され、且つ、長さ方向の全長に亘って扁平な断面形状を有する管状の部材で構成され、両端部がフロアパネル60への被固定部12とされていると共に、中間部が前記両側の被固定部12からの立ち上がり部14を介してフロアパネル60の上方に間隔を空けて位置する浮き上がり部16とされたシートクロスメンバ10の構造において、前記立ち上がり部14を、前記被固定部12の上部が前記浮き上がり部16において前方または後方を向くように捩って形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のシートの下側に配設されるシートクロスメンバ構造に関し、車両の車体構造技術の分野に属する。
特許文献1には、前後方向に3列のシートを備えた車両に関して、3列目シート下方の構造の具体例が開示されている。特許文献1の構造では、3列目シートのシートクッション下方において、スペアタイヤを収納するための収納用凹部がフロアパネルに形成されている。また、3列目シートのシートクッション下方に、該シートを支持すると共にシートベルトアンカを固定するためのシートクロスメンバが、車幅方向に延びるように配設されている。
前記特許文献1に開示されたシートクロスメンバは、金属管で構成されている。このシートクロスメンバは、ブラケットを介してフロアパネルに固定される車幅方向両端部に比べて車幅方向中間部が上側に位置するように屈曲しており、これにより、スペアタイヤとの干渉を防止できるようになっている。
ところで、特許文献2には、金属管を曲げ加工しながら焼入れを行う技術が開示されている。具体的には、塑性変形可能で且つ焼入れ可能な温度で加熱しながら曲げ加工を行い、加熱された部分を加熱直後に急冷することで焼入れを行う。この特許文献2の技術によれば、屈曲した金属管の板厚を薄くしても、この金属管について高い強度を得ることが可能になる。すなわち、屈曲した金属管に関して、高い強度を確保しつつ軽量化を図ることができる。
そこで、特許文献2の技術を用いて上述のシートクロスメンバを製造することで、このシートクロスメンバについて強度を維持しながら軽量化を図り、近年ますます求められている車体の軽量化に貢献することが考えられる。
特開2004−291682号公報 特開2006−240441号公報
しかし、板厚を薄くし、軽量化したシートクロスメンバは、断面形状によっては特定の方向の剛性が低下し、これを用いる場合、フロアパネルから伝わる振動により、主としてフロアパネルの上方に浮いている中間部が共振しやすくなり、これに伴い、シートに伝わる振動が増大して乗り心地が悪化する懸念がある。
そこで、本発明は、この種のメンバは捩ることによって剛性を調整することができ、これによって振動に対する共振特性を変化させることができることに着目し、軽量化を図りつつ、フロアパネルからシートに伝わる振動を抑制することができるシートクロスメンバ構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るシートクロスメンバ構造は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車両のシートクッションの下方において車幅方向に延設され、且つ、長さ方向の全長に亘って扁平な断面形状を有する管状の部材で構成され、両端部がフロアパネルへの被固定部とされていると共に、中間部が前記両側の被固定部からの立ち上がり部を介してフロアパネルの上方に間隔を空けて位置する浮き上がり部とされたシートクロスメンバの構造であって、
前記立ち上がり部は、前記被固定部の上部が前記浮き上がり部において前方または後方を向くように捩られていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記浮き上がり部の後縁が前記被固定部の後縁よりも前側に位置することを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記立ち上がり部が、前記被固定部の上部が前記浮き上がり部において前方を向くように捩られていることを特徴とする。
またさらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記被固定部が、上下方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きく、前記浮き上がり部が、前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が大きいことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の発明において、前記浮き上がり部が、前記扁平な断面形状の長手方向が前記フロアパネルに対して垂直となるように配設されていることを特徴とする。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記浮き上がり部が、シートベルトアンカの取付け部材が固定される略水平な下面を有し、該下面が、車幅方向において前記取付け部材の幅以上の幅を有することを特徴とする。
またさらに、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記両側の立ち上がり部と前記浮き上がり部の後縁が、平面視において、前記フロアパネルに形成された収納用凹部の前縁部に対応するように形成されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、長さ方向の全長に亘って扁平な断面形状を有するシートクロスメンバは、その両端部の被固定部の上部が中間部の浮き上がり部において前方または後方を向くように立ち上がり部が捩られているため、これにより、シートクロスメンバの剛性を調整することができる。そのため、シートクロスメンバが取り付けられる車両に応じて、フロアパネルからの振動に対するシートクロスメンバの共振が防止されるように、シートクロスメンバの共振特性を適宜変化させることができる。したがって、シートクロスメンバの板厚を薄くしても、シートクロスメンバの共振を効果的に防止することができる。よって、シートクロスメンバの軽量化を図りつつ、フロアパネルからシートに伝わる振動を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、浮き上がり部の後縁が被固定部の後縁よりも前側に位置するため、浮き上がり部の後方のスペースを拡大することができる。
さらに、請求項2に記載の発明に請求項3に記載の発明を適用すれば、被固定部の上部が浮き上がり部において前方を向くように立ち上がり部を捩ることで、浮き上がり部の後縁を被固定部の後縁よりも前側に位置させるための捩り加工を、比較的容易に行うことができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、被固定部の前後方向の寸法が上下方向の寸法に比べて大きいため、該被固定部をフロアパネルに対して安定的に取り付けることができる。また、浮き上がり部の上下方向の寸法が前後方向の寸法に比べて大きいため、該浮き上がり部における上下方向の剛性を高めることができる。これにより、特に上下方向の振動に対するシートクロスメンバの共振を効果的に防止することができるため、該シートクロスメンバが取り付けられる車両において上下方向の振動がフロアパネルからシートへ伝わりやすい場合、該振動を効果的に抑制して、乗り心地を向上させることができる。
さらに、請求項4に記載の発明に請求項5に記載の発明を適用すれば、浮き上がり部の断面形状の長手方向が上下方向に沿っているため、浮き上がり部における上下方向の剛性を最大限に高めることができ、フロアパネルからシートへ伝わる上下方向の振動を一層効果的に抑制することができる。
またさらに、請求項6に記載の発明によれば、シートベルトアンカの取付け部材が前記浮き上がり部の略水平な下面に固定されるため、シートベルトが引っ張られることで上方向の外力が前記取付け部材に生じても、該取付け部材を前記浮き上がり部により確実に支持することができる。また、浮き上がり部の下面は、車幅方向において前記取付け部材の幅以上の幅を有するため、浮き上がり部の下面に前記取付け部材を確実に固定することができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、前記両側の立ち上がり部と前記浮き上がり部の後縁が、平面視において、フロアパネルに形成された収納用凹部の前縁部に対応するように形成されているため、該収納用凹部に対する収納物の収納および取り出しに必要な空間を、シートクロスメンバの後方に効率的に確保することができる。
本発明の一実施形態に係るシートクロスメンバ及びその周辺部材を後方から見た斜視図である。 図1に示すシートクロスメンバ及びその周辺部を示す平面図である。 図2のA−A線断面図である。 CAE解析に用いた金属管を示す斜視図である。 CAE解析の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1には、前後方向に3列のシートを有する車両における3列目シート2の下部が示されている。該シート2はシートクッション4とシートバック6とを有し、シートクッション4の下方に配設されたフロアパネル60には、スペアタイヤ70を収納するための収納用凹部62が形成されている(図2参照)。
図1に示すように、シートクッション4の下方には、シート2を支持すると共に後述のシートベルトアンカ90を固定するためのシートクロスメンバ10が、車幅方向に延設されている。
シートクロスメンバ10は、長さ方向の全長に亘って扁平な断面形状を有する金属管で構成されている。具体的に、シートクロスメンバ10の断面形状は略長方形であるが、本発明において、シートクロスメンバ10の具体的な断面形状は、扁平であれば特に限定されるものでなく、例えば楕円形または長円形であってもよい。
シートクロスメンバ10は、長さ方向両端部がフロアパネル60への被固定部12(12a,12b)とされていると共に、中間部が両側の被固定部12a,12bからの立ち上がり部14(14a,14b)を介してフロアパネル60の上方に間隔を空けて位置する浮き上がり部16とされている。
被固定部12は、断面形状の長辺方向がフロアパネル60に平行となるように形成されている。すなわち、被固定部12では、上下方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きい。そのため、フロアパネル60に対して被固定部12を安定的に取り付けることができる。
該被固定部12には、シートクロスメンバ10の前方において該シートクロスメンバ10をフロアパネル60に固定するための固定部材20(20a,20b)が取り付けられている。該固定部材20は、シートクロスメンバ10の長さ方向に対して垂直になるように該シートクロスメンバ10の外周面に例えば溶接により固定された左右一対のプレート部22,24と、該一対のプレート部22,24の前端部同士を結合すると共に該結合部から前方へ延びるアーム部26とを有し、該アーム部26の前端部28がボルト等によりフロアパネル60に固定されている。車幅方向外側のプレート部22には、被固定部12をフロアパネル60に固定すると共にシート2を支持する支持部材42(42a,42b)が例えば溶接により固定されている。該支持部材42は、フロアパネル60とシートクッション4とに跨って設けられている。なお、図1において図示を省略しているが、前記支持部材42の他にも、シート2を支持する支持部材は複数設けられている。
立ち上がり部14は、前記被固定部12の車幅方向一端から斜め上方へ立ち上がるように形成されている。この立ち上がり部14は、被固定部12の上面が浮き上がり部16において前方を向くように捩られており、これにより、後述のようにシートクロスメンバ10の剛性が調整されている。
浮き上がり部16では、被固定部12と異なり、断面形状の長辺方向がフロアパネル60に対して垂直となっている。すなわち、浮き上がり部16では、前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が大きい。そのため、浮き上がり部16、ひいてはシートクロスメンバ10全体における上下方向の剛性が高められている。したがって、シートクロスメンバ10の板厚を薄くしても、シートクロスメンバ10の上下方向の剛性を高めることができ、フロアパネル60から伝わる上下方向の振動に対して、シートクロスメンバ10の共振を効果的に抑制できる。よって、シートクロスメンバ10が取り付けられる車両の構造が、フロアパネル60からの上下方向の振動がシート2に伝わりやすいものであっても、シートクロスメンバ10の軽量化を図りつつ、フロアパネル60からシート2への振動伝達を効果的に抑制することができ、乗り心地の向上を図ることができる。
なお、本実施形態に係るシートクロスメンバ10は、上下方向の振動伝達を抑制可能な構造を有するが、本発明では、車両の振動特性に応じてシートクロスメンバの具体的構造を適宜変更することができ、これにより、上下方向以外の方向の振動伝達を抑制することも可能である。
また、浮き上がり部16の前面および後面は略上下方向に沿って配置され、浮き上がり部16の上面および下面は略水平方向に沿って配置されている。浮き上がり部16の下面は、車幅方向において後述のシートベルトアンカ90の取付け部材50の幅以上の幅を有する。
この浮き上がり部16には、シートクロスメンバ10の前方において該シートクロスメンバ10をフロアパネル60に固定するための固定部材30が取り付けられている。該固定部材30は、浮き上がり部16の後面に例えば取付プレート40を介して固定されるベース部32と、該ベース部32の上端から前下方へ延びるアーム部36とを有し、該アーム部36の前端部38がボルト等によりフロアパネル60に固定されている。
また、浮き上がり部16には、シートベルトアンカ90の取付け部材50が固定されている。
図3に示すように、シートベルトアンカ90は、取付け部材50に固定されるベース部92と、一端が該ベース部92に取り付けられると共に他端が図示しないバックルに取り付けられたベルト部材94とを有する。
取付け部材50は、シートクロスメンバ10の浮き上がり部16の下面80に固定される下面固定部52と、該下面固定部52の後端から後上方へ延設されてシートベルトアンカ90を支持する支持部54と、該支持部54の車幅方向両端部から浮き上がり部16の後面82に向かって前方へ延設された一対のリブプレート部56と、該一対のリブプレート部56の前端からそれぞれ車幅方向外側へ延設されて浮き上がり部16の後面82に固定される一対の後面固定部58とを有する。
取付け部材50の支持部54の外側の面には、シートベルトアンカ90のベース部92が例えばボルト96とナット98により固定されており、これにより、取付け部材50にシートベルトアンカ90が取り付けられている。
取付け部材50の下面固定部52は、例えば溶接により浮き上がり部16の略水平な下面80に固定されている。一方、取付け部材50の後面固定部58は、例えば溶接により浮き上がり部16の略鉛直な後面82に固定されている。そのため、図示しないシートベルトが引っ張られることで前側斜め上方向の外力が取付け部材50に生じても、該取付け部材50を浮き上がり部16により確実に支持することができる。
また、浮き上がり部16の下面80は、車幅方向において取付け部材50の幅以上の幅を有するため、浮き上がり部16の下面80に取付け部材50を確実に固定することができる。
さらに、浮き上がり部16は、断面形状の長辺方向が上下方向に沿って配置されているため、浮き上がり部16の後面の上下方向の寸法が大きく確保される。よって、浮き上がり部16の後面82と取付け部材50の後面固定部58との接着面積を大きく確保することができ、これにより、浮き上がり部16に対する取付け部材50の取付け強度を高めることができる。
図2は、シートクロスメンバ10及びフロアパネル60の収納用凹部62を示す平面図である。
収納用凹部62は、3列目シート2の後下方に設けられており、該収納用凹部62に対するスペアタイヤ70の収納および取り出しを3列目シート2の後方から行えるようになっている。収納用凹部62は、後端部よりも前端部が深くなるように形成されており、これにより、スペアタイヤ70は、前端部よりも後端部が高くなるように傾斜した状態で収納用凹部62に収納されるようになっている。また、平面視において、収納用凹部62の前縁部は例えば半楕円状に前方へ膨出して形成され、収納用凹部62の後縁部は例えば半楕円状に後方へ膨出して形成されている。
シートクロスメンバ10は、収納用凹部62の前縁部を跨ぐように配設されている。具体的に、シートクロスメンバ10は、被固定部12a,12bが収納用凹部62の外側近傍においてフロアパネル60に固定され、立ち上がり部14a,14bが平面視において収納用凹部62の前縁部の一部に沿うように配置され、浮き上がり部16が、収納用凹部62に収納されたスペアタイヤ70の前端部の上方に配置されるようになっている。
浮き上がり部16の後縁は被固定部12の後縁よりも前側に位置している。また、シートクロスメンバ10の両側の立ち上がり部14a,14bの後縁と浮き上がり部16の後縁とは、平面視において、収納用凹部62の前縁部に対応するように形成されている。すなわち、両側の立ち上がり部14a,14b及び浮き上がり部16の後縁全体が、収納用凹部62の前縁部と同様、前方へ膨出した平面形状となっている。そのため、浮き上がり部16及び立ち上がり部14a,14bの後方の空間を拡大することができる。したがって、シートクロスメンバ10の後方に、シートクロスメンバ10とスペアタイヤ70との干渉を回避しつつ収納用凹部62に対するスペアタイヤ70の収納および取り出しを行うための空間を十分に確保することができる。
上記のシートクロスメンバ10は、金属管を熱間曲げ加工または冷間曲げ加工することにより製造される。好ましくは、金属管を塑性変形可能で且つ焼入れ可能な温度で加熱しながら曲げ加工を行い、この加熱された部分を加熱直後に急冷することで焼入れを行うことにより、シートクロスメンバ10が製造される。この製造方法によれば、シートクロスメンバ10を板厚の薄い金属管で構成しても、このシートクロスメンバ10について高い強度を得ることが可能になる。すなわち、シートクロスメンバ10に関して、高い強度を確保しつつ軽量化を図ることができる。また、この製造方法により軽量化が図られた場合であっても、シートクロスメンバ10は上述の捩れ構造を有するため、上下方向の剛性が高められている。
なお、本願発明者は、図4に示す金属管を用いて、本実施形態に係るシートクロスメンバ10の上下方向の剛性を確認するためのCAE解析を行い、図5に示す結果を得た。
このCAE解析は、比較例1、比較例2及び実施例1の各金属管について行った。比較例1及び比較例2の各金属管は、図4(a)に示すように長さ方向の中間部が両端部よりも上側に配置されるように屈曲すると共に断面形状が全長に亘って横長の長方形である金属管であり、実施例1の金属管は、図4(b)に示すように本実施形態のシートクロスメンバ10と同様の金属管である。また、比較例1では、断面形状の長辺方向の寸法を50mm、短辺方向の寸法を30mm、板厚を3.2mmとし、比較例2及び実施例1では、断面形状の長辺方向および短辺方向については比較例1と同じ寸法とし、板厚を比較例1の半分の1.6mmとした。
図5の解析結果に示すように、板厚が比較例1の半分である比較例2では、比較例1に比べて上下方向の剛性が約41%低下した。これに対して、実施例1では、比較例2と同じ板厚であるにも拘わらず、比較例1に比べて上下方向の剛性が約7%上昇した。このことから、シートクロスメンバに上記実施形態に係る捩り構造を採用すれば、板厚を薄くすることで軽量化を図りつつ、上下方向の剛性を高めることが可能であることを確認できた。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、被固定部12の上部が浮き上がり部16において前方を向くように立ち上がり部14が捩られている構成について説明したが、本発明は、被固定部12の上部が浮き上がり部16において後方を向くように立ち上がり部14が捩られた構成も含むものとし、この場合も、シートクロスメンバ10の共振特性を適宜変更することができ、フロアパネル60からシート2への振動伝達の抑制に貢献可能である。
また、上述の実施形態では、被固定部12において上下方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きく、浮き上がり部16において前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が大きい場合について説明したが、本発明は、被固定部12において前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が大きく、浮き上がり部16において上下方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きい構成も含むものとする。この場合は、シートクロスメンバの水平方向の剛性を高めることができ、特に水平方向の振動伝達の抑制を課題とする車両において、フロアパネル60からシート2に伝わる振動を効果的に抑制することができる。
さらに、上述の実施形態では、フロアパネル60の収納用凹部62にスペアタイヤ70を収納する場合について説明したが、本発明において、収納用凹部62に収納される部材はスペアタイヤ70に限定されるものでない。
以上のように、本発明によれば、シートクロスメンバの軽量化を図りつつ、シートクロスメンバを介してフロアパネルからシートに伝わる振動を抑制することが可能となるから、シートクロスメンバを搭載した車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
2 シート
4 シートクッション
6 シートバック
10 シートクロスメンバ
12 シートクロスメンバの被固定部
14 シートクロスメンバの立ち上がり部
16 シートクロスメンバの浮き上がり部
50 シートベルトアンカの取付け部材
60 フロアパネル
62 フロアパネルの収納用凹部
70 スペアタイヤ
90 シートベルトアンカ

Claims (7)

  1. 車両のシートクッションの下方において車幅方向に延設され、且つ、長さ方向の全長に亘って扁平な断面形状を有する管状の部材で構成され、両端部がフロアパネルへの被固定部とされていると共に、中間部が前記両側の被固定部からの立ち上がり部を介してフロアパネルの上方に間隔を空けて位置する浮き上がり部とされたシートクロスメンバの構造であって、
    前記立ち上がり部は、前記被固定部の上部が前記浮き上がり部において前方または後方を向くように捩られていることを特徴とするシートクロスメンバ構造。
  2. 前記浮き上がり部の後縁は前記被固定部の後縁よりも前側に位置することを特徴とする請求項1に記載のシートクロスメンバ構造。
  3. 前記立ち上がり部は、前記被固定部の上部が前記浮き上がり部において前方を向くように捩られていることを特徴とする請求項2に記載のシートクロスメンバ構造。
  4. 前記被固定部は、上下方向の寸法に比べて前後方向の寸法が大きく、
    前記浮き上がり部は、前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が大きいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシートクロスメンバ構造。
  5. 前記浮き上がり部は、前記扁平な断面形状の長手方向が前記フロアパネルに対して垂直となるように配設されていることを特徴とする請求項4に記載のシートクロスメンバ構造。
  6. 前記浮き上がり部は、シートベルトアンカの取付け部材が固定される略水平な下面を有し、該下面は、車幅方向において前記取付け部材の幅以上の幅を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシートクロスメンバ構造。
  7. 前記両側の立ち上がり部と前記浮き上がり部の後縁は、平面視において、前記フロアパネルに形成された収納用凹部の前縁部に対応するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシートクロスメンバ構造。
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