JP2011182653A - 脱穀装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】扱胴と扱室の内面との間の処理空間において、処理後の穀稈や脱穀物の移動不良が発生したり、扱ぎ残しが生じたりすることを少なくする。
【解決手段】脱穀装置10は、扱室40に回転自在に支持されて断面多角形に形成されたフレーム体70と、フレーム体70の角部の前後方向に配列された複数の扱歯60とを有する扱胴50とを備え、さらに、フレーム体70の角部間の平面部毎に、フレーム体70の回転方向に対し斜めに位置して外方に突出した状態で、フレーム体70の前後方向に配列された複数の板状部材80を備え、板状部材80は、フレーム体70の回転方向で隣り合う板状部材80同士で連続して螺旋状の案内部81を形成している。螺旋状の案内部81が処理後の穀稈や脱穀物を搬送して穀稈や脱穀物の移動不良、扱ぎ残し等の発生を防止する。
【選択図】図1
【解決手段】脱穀装置10は、扱室40に回転自在に支持されて断面多角形に形成されたフレーム体70と、フレーム体70の角部の前後方向に配列された複数の扱歯60とを有する扱胴50とを備え、さらに、フレーム体70の角部間の平面部毎に、フレーム体70の回転方向に対し斜めに位置して外方に突出した状態で、フレーム体70の前後方向に配列された複数の板状部材80を備え、板状部材80は、フレーム体70の回転方向で隣り合う板状部材80同士で連続して螺旋状の案内部81を形成している。螺旋状の案内部81が処理後の穀稈や脱穀物を搬送して穀稈や脱穀物の移動不良、扱ぎ残し等の発生を防止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、扱室に供給された刈取穀稈を、扱室内で扱胴を回転させて脱穀する脱穀装置に関する発明である。
脱穀装置は、扱室に供給された刈取穀稈を、扱胴を扱室内で回転させて脱穀するようになっている。特許文献1に記載の脱穀装置の扱胴は、前後の側枠を棒状の桟部材で接続し、その桟部材に扱歯を外方に向けて突設した構造になっており、回転軸によって扱室に回転自在に支持されている。この扱胴は、安価に構成されている。しかし、桟部材や回転軸に刈取穀稈が引っ掛かり、扱胴が詰まり円滑に回転できなくなる問題や、穀稈の移送が悪く扱胴負荷が高い問題があった。また、この扱胴は、扱胴内部を処理空間として利用できるメリットがあるが、内部に入った穀稈や脱穀物が処理されず扱ぎ残しが発生する問題があった。
そこで、回転軸に刈取穀稈が引っ掛からないようにした扱胴が、特許文献2に記載されている。そして、この扱胴は、円筒の胴部の曲面に、螺旋状に配列された板状部材としての案内部材を備えている。
しかし、特許文献2に記載の脱穀装置は、螺旋状に配列された案内部材によって、刈取穀稈や処理物の移送は良くなるが、円筒の胴部の外周の曲面に案内部材を螺旋状に取り付けるのが困難であり、製作に手間と時間を要するという問題があった。
本発明は、扱胴に板状部材を取り付け易くした脱穀装置を提供することにある。
本発明は、扱胴と扱室の内面との間の処理空間において、処理後の穀稈や脱穀物の移動不良や扱ぎ残しが発生することの少ない脱穀装置を提供することにある。
本発明の脱穀装置(10)は、扱室(40)に回転自在に支持されて断面多角形に形成されたフレーム体(70)と、前記フレーム体(70)の角部の前後方向に配列された複数の扱歯(60)とを有する扱胴(50,150)とを備え、さらに、前記フレーム体(70)の角部間の平面部(61)毎に、前記フレーム体(70)の回転方向に対し斜めに位置して外方に突出した状態で、前記フレーム体(70)の前後方向に配列された複数の板状部材(80)を備え、前記板状部材(80,180)は、前記フレーム体(70)の回転方向で隣り合う前記板状部材(80,180)同士で連続して螺旋状の案内部(81,181)を形成している。
本発明の脱穀装置(10)における前記フレーム体(70)は、前記扱室(40)に回転自在に支持された回転軸(51)と、前記回転軸(51)に対向して設けられた前後の側枠(52,53)と、軸方向に延びてこれら側枠(52,53)間を接続するとともに、前記側枠(52,53)の周方向に所定間隔を在して設けられて、前記扱歯(60)を有して前記角部を形成する複数の桟部材(54)と、前記桟部材(54)間の少なくとも一部を覆って、前記平面部を形成する遮蔽部材(61)と、を備えている。
本発明の脱穀装置(10)において、前記板状部材(80,180)は、前記平面部(61)に設けられている。
本発明の脱穀装置(10)において、前記板状部材(180)は、前記扱歯(60)間を接続している。
本発明の脱穀装置(10)は、板状部材(80,180)が、フレーム体(70)の回転方向で隣り合う板状部材(80,180)同士で連続して螺旋状の案内部(81,181)を形成しているので、処理後の穀稈や脱穀物の移動不良、扱ぎ残し等の発生を防止することができる。また、平面部に板状部材を位置させるから、曲面と比較して加工が容易である。
本発明の脱穀装置(10)において、遮蔽部材(61)が桟部材(54)間の少なくとも一部を覆って桟部材(54)間に設けられていると、遮蔽部材(61)を簡単に取り外して、フレーム体(70)或いは扱胴(50,150)のメンテナンスを容易にかつ速やかに行なえる。
本発明の脱穀装置(10)において、板状部材(80,180)が、平面部(61)に設けられていると、板状部材(80,180)と平面部としての遮蔽部材(61)とを一体に取り外すことができて、フレーム体(70)或いは扱胴(50,150)のメンテナンスを容易にかつ速やかに行なえる。
本発明の脱穀装置(10)において、板状部材(180)が扱歯(60)間を接続していると、扱歯(60)が板状部材(180)間の隙間を埋めて案内部(181)の一部分を形成するので、案内部(181)を連続した形状にすることができて、処理後の穀稈や脱穀物の移動不良、扱ぎ残し等の発生を防止することができる。
なお、上述した括弧内の符号は、図面を参照するために付したものであって、なんら特許請求の範囲を限定するものではない。
以下、本発明の実施形態の脱穀装置を図1乃至図15に基づいて説明をする。
図1は、稲や麦などを収穫対象とする全稈投入形のコンバインに搭載される脱穀装置の脱穀処理方向に沿った断面図である。
本実施形態の脱穀装置10は、処理物を扱胴50の軸方向に沿って流しながら処理するようになっており、扱胴50は、所謂、軸流型の扱胴である。このため、以下の説明において、穀稈処理方向とは、図1において左から右の方向である。処理方向前部とは、図1の左側、処理方向後部とは、図1の右側とする。
脱穀装置10は、扱室40の処理方向前部に形成された供給口12に、脱穀装置10外のフィーダ13によって搬送された穀稈を、掻込部29によって扱胴50の扱歯60に案内する。掻込部29は、円錐状の胴部29aに螺旋羽根29bを設けた構造になっており、扱胴50の一部分を構成している。扱胴50は回転しており扱歯60によって穀稈を脱穀処理する。この処理によって得られた処理物は、受網14を介して排塵選別室15に落下する。
脱穀の際に発生する塵埃は、送塵ガイド33を、塵埃を搬送案内し易い位置に調整してあるので、送塵ガイド33によって扱室40の後部の方へ、円滑に案内される。送塵ガイド33は、脱穀装置10の本体27に設けた軸34によって扱胴50に沿って水平回転するようになっている。このため、送塵ガイド33は、操作レバー35を前後方向(図1において左右方向)に移動させると、軸34を中心に水平回転して、塵埃を案内する角度に調整されている。
揺動選別体16は、扱室40から排塵選別室15に落下した処理物を、揺動して順次処理方向後部に送り、揺動移動板17によって搬送し、チャフシーブ18、ラック19、ストローラック20によって濾過する。そして、唐箕ファン21及び横断流ファン22が、選別風によって、処理物を1番物と2番物とに風選する。風選された1番物は1番樋23に収容され、2番物は2番樋24に収容される。
1番ラセン25は、1番樋23に収容された1番物を1番樋23の端部に搬送して、不図示の揚穀筒に受け継がせ、揚穀筒によって不図示の穀粒タンクに排出する。2番ラセン26は、2番樋24に収容された2番物を2番樋24の端部に搬送して、不図示の2番物還元筒に受け継がせ、還元筒内の還元ラセンを介して揺動選別体に還元する。このような脱穀処理時に、脱穀装置10の本体27内で発生する藁屑等の塵芥は、上記選別風によって誘導されて、排塵口28から脱穀装置10の外部に排出される。
図1、図2に示す、扱室40は、扱胴50の上面を覆う天板41や、扱胴50の下面を覆う受網14などによって、本体27内に断面円形に区画形成されている。
図1乃至図3に示すように、扱胴50は、本体27(図1、図2)の前板30と後板31とに支持されて、不図示のエンジンの駆動によって回転する回転軸51を備えている。回転軸51の処理方向前部には、掻込部29が一体に設けられている。回転軸52の処理方向後部には、エンジンからの回転駆動力をベルトによって受けるプーリ55が設けられている。回転軸51の両端近くに円板状の側枠としての前側枠52と後側枠53とが設けられている。前側枠52と後側枠53は、掻込部29とプーリ55との内側に位置している。また、掻込部29と前側枠52は一体的に構成されている。
図1、図5、図6に示すように、前側枠52と後側枠53は、前側枠52と後側枠53との周方向に沿って等間隔に配列された6本の断面正方形のパイプである桟部材54によって接続されている。桟部材54の両端は、板状のブラケット56に溶接されており、そのブラケット56を介してボルト57によって前側枠52と後側枠53とに取り付けられている。前側枠52の外径は、掻込部29の胴部29a外径と同一である。後側枠53は、前側枠52と略同一形状に形成されている。桟部材54は、桟部材54の外側面が前側枠52の外周52aと一致するように前側枠52と後側枠53とを接続している。なお、前側枠52は、円形であるが、多角形(例えば、六角形)であっても良い。その場合、多角形の角に桟部材54が位置するのが好ましい。
図3に示すように、桟部材54の中間部分には、前側枠52と後側枠53とに対向して平行な仕切板58が設けられている。仕切板58は、後述する正6角形に形成されて、桟部材54の長手方向の中間部分に設けられたブラケット59にボルト・ナット71によって取り付けられている。仕切板58の中心は、回転軸51が貫通している。また、仕切板58と回転軸51は溶接されている。
桟部材54の長手方向には、回転軸51から離れる方向(外方)に向いて複数の扱歯60が突設されている。扱歯60は、丸棒であり、桟部材54に貫通して固定されている。図4に示すように、処理方向後部の扱歯60を除いた残りの扱歯60は、隣の桟部材54同士で、扱歯60の配列ピッチPの半分(1/2)Pだけ、互いに位置がずれて配列されている。
図4乃至図6に示すように、桟部材54同士の間には、桟部材54同士の間を塞ぐ、平面部としての長方形の遮蔽板61が設けられている。遮蔽板61の長手方向(穀稈処理方向)に沿った両脇は、回転軸51から離れる方向に折り曲げられた折曲部61a(図6)が形成されている。隣同士の遮蔽板61は、桟部材54の両脇に折曲部61aを位置させて、折曲部61aと桟部材54とを貫通するボルト・ナット62(図4)によって桟部材54に共締めされている。ボルト・ナット62は、穀稈処理方向に複数本、扱歯60を避けて設けられている。
このように、桟部材54の両側に位置する遮蔽部材61が、共通の取り付け部材としてのボルト・ナット62によって桟部材54に取り付けられていると、桟部材54の両側に位置する遮蔽部材61を一度に取り外すことができて、メンテナンスを容易にかつ速やかに行なうことができる。
遮蔽板61の前側枠52と後側枠53とに対向する部分にも、回転軸51から離れる方向に折り曲げられた折曲部61bが形成されている。この折曲部61bは、ボルト・ナット63によって、前側枠52と後側枠53とに取り付けられている。
このように、扱胴50の遮蔽板61は、桟部材54に沿った両側と、前側枠52と後側枠53とに対向する部分とをボルト・ナット62,63によって桟部材54と前側枠52と後側枠53とに取り付けられているので、ボルト・ナット62,63を外すことによって、容易に、桟部材54と遮蔽板61とを前側枠52と後側枠53とから取り外すことができて、扱胴50及び脱穀装置10のメンテナンスを短時間で容易に行なうことができる。また、遮蔽板61の取り付けに、ボルト・ナット62,63を使用しているので、コストを下げることができる。
なお、遮蔽板61は、ボルト・ナット62,63によって、桟部材54と前側枠52と後側枠53とに設けられているが、一方のボルト・ナット(62又は63)だけを使用してもよい。
さらに、遮蔽板61は、桟部材54間を塞いでいるので、刈取穀稈が桟部材54や回転軸51に引っ掛かることがない。
遮蔽板61は、桟部材54間を完全に塞いでいるが、遮蔽板61と桟部材54との間に遮蔽板61を取り付けるための隙間を形成してもよい。この場合、遮蔽板61は、折曲部61bを前側枠52と後側枠53とにボルト・ナット63によって取り付けることによって取り付けられる。この場合においても、隙間を狭くすると、刈取穀稈が桟部材54に引っ掛かるようなことがない。この場合、ボルト・ナット62と、遮蔽板61の長手方向に沿った折曲部60aは不要である。
以上の構成において、扱室40に回転自在に支持された回転軸51と、回転軸51に対向して配置された前側枠52と後側枠53と、軸方向に延びて前側枠52と後側枠53との間を接続するとともに、前側枠52と後側枠53の周方向に所定間隔を在して設けられて、扱歯60を有した複数の桟部材54と、桟部材54間の少なくとも一部を覆っている遮蔽板61とは、フレーム体70を形成している。
遮蔽板61は、桟部材54間で、桟部材54の外周面よりも内径側(回転軸51側)の位置でフレーム体70に落とし込むようにして取り付けられている。このため、遮蔽板61と扱室40の内壁40aとの距離L1(図2)が長くなり、扱胴50と扱室40との間の処理空間Sを広くすることができて、刈取穀稈を処理する量を多くすることができて、脱穀装置10としての、刈取穀稈の処理能力を向上させることができる。
フレーム体70は、扱室40に回転自在に支持されて断面多角形(正六角形)に形成されている。そして、桟部材54が、フレーム体70の角部になっている。また、桟部材54間の遮蔽板61が、フレーム体70における角部間の平面部を形成している。
フレーム体70の平面部としての遮蔽板61には、フレーム体70の回転方向(図2の矢印D方向)に対し斜めに位置して外方に突出した状態で、フレーム体の前後方向(穀稈処理方向)に配列された複数の板状部材80が設けられている。
本発明の特徴部分である、板状部材80の両端は、扱歯60に対向している。この場合、図2において、板状部材80の右側端部が対向する扱歯60は、板状部材の左側端部が対向する扱歯60よりも、図3に示すように処理方向後部側に位置している。これによって、板状部材80は、扱胴50の回転方向(図2、矢印D方向)に対して斜めになっている。
板状部材80は、フレーム体70の回転方向で隣り合う板状部材同士で連続して螺旋状の案内部81を形成している。案内部81は、穀稈処理方向にフレーム体70の外周を連続して螺旋状に形成されているので、扱胴50の回転に伴って、処理後の穀稈や脱穀物を穀稈処理方向に移動させることができる。
図1に示すように、板状部材80は、断面L字状の部材であり水平部80aが遮蔽板61に固定され、縦部80bが遮蔽板61に対して直角に立ち上がっている。案内部81は、板状部材80の縦部80bで刈取穀稈や脱穀物を穀稈処理方向に移動させるようになっている。
板状部材80は、図1、図5に示すボルト・ナット82によって、遮蔽板61に着脱自在に設けられている。また、板状部材80は、刈取穀稈や脱穀物を穀稈処理方向に移動させるため、摩耗しやすい。このため、処理方向前部側の2列目位までの板状部材80は、耐摩耗性に優れた高硬度の部材を使用するか、或いは表面を耐摩耗性のコーティングをした部材を使用するのが好ましい。
さらに、図5に示すように、板状部材80の外周端80cは、前側枠52の外周52a(図1)と後側枠53の外周53cとより外方に突出している。このため、板状部材80は、刈取穀稈や脱穀物を穀稈処理方向に容易に移動させることができる。
図7に示すように、螺旋状の案内部81の処理方向前部側のピッチP3を、処理方向後部側のピッチP4よりも狭くすると、供給口12に供給された刈取穀稈を容易に扱室40内に引き込むことができる。
図8、図9に示すように、板状部材80が対向している扱歯60の間にさらに扱歯60を設けると刈取穀稈の扱ぎ残しを少なくすることができる。この場合、脱穀処理の大部分が行われる扱室前部側の処理能力を向上できると共に、扱室後部側で脱穀済みの穀稈を速やかに後方へ移送して排出することができる。また、板状部材80が対向している扱歯60の間に、追加する扱歯60の本数は、図8、図9に示す場合は、1本であるが、図示しないが、本数は複数本であってもよい。
以上、説明した板状部材80は、遮蔽板61にボルト・ナット82によって着脱自在に設けられているが、図10乃至図13に示すように、両端をブラケット83によって扱歯60に設けても良い。ブラケット83は、扱歯60を前後から挟む1対の部材で構成されており、一対の部材で扱歯を挟むとき、板状部材180も共に挟み、ボルト・ナット84によって、扱歯60と板状部材180とを共締めするようになっている。ブラケット83は、扱歯の両側の板状部材180を共締めするようになっている。このため、扱歯60は、遮蔽板61の取り付け部材の役目もしていることになる。扱歯60は、中実の角棒状の桟部材154にねじ込まれている。桟部材154は、両端がブラケット56、ボルト・ナット57によって、前側枠52、後側枠53に取り付けられている。
このように、ブラケット83によって、扱歯60に板状部材180を取り付けると、桟部材54に対する扱歯60の取り付け補強、取り付け位置精度の向上、案内部181の補強になり、長期間使用しても、扱歯60が刈取穀稈によって傾くことが少なくなり、刈取穀稈を長期間、円滑に搬送することができる。また、板状部材180の両端を扱歯に支持してあるので板状部材180の強度が増し、板状部材180を高くすることができる。さらに、ブラケット83が板状部材180間の隙間を埋めて案内部181の一部分を形成するので、案内部181を連続した形状にすることができて、処理後の穀稈や脱穀物の移動不良、扱ぎ残し等の発生を防止することができる。
なお、板状部材180がブラケット83によって扱歯に取り付けられている場合、板状部材180は、遮蔽板61に必ずしも取り付ける必要が無い。この場合には、主に、ブラケット83が板状部材180間の隙間を埋めて案内部181の一部分を形成するので、案内部181を連続した形状にすることができる。
図14に示すように、板状部材180は、扱胴50の後部の約(2/3)だけに設けてもよい。その場合、扱胴50の前部約(1/3)に位置する扱歯60のピッチは、後部約(2/3)に位置する扱歯60のピッチより狭くしてある。このため、扱室の入口における穀稈処理時間が長くなり、ササリや扱残しが少なくなる。
さらに、図15に示す扱胴150のように、図3に示す仕切板58を処理方向前部側に設けて、その仕切板58より処理方向前部側の遮蔽板61、板状部材80を省略して、処理方向前部側をスケルトン構造にしてもよい。このようにすると、扱室の入口部分においての穀稈処理時間が長くなり、ササリや扱残しが少なくなる。
また、以上の桟部材54は、断面正方形のパイプであるが、断面円形のパイプ、楕円形のパイプであってもよい。桟部材54,154の断面形状は、限定されるものではない。
さらに、扱胴は、回転軸51に対して直交する断面形状が正6角形の筒状に形成されているが、正六角形に限定されない。多角形であれば、何角形であってもよい。
また、以上の扱胴は、いずれも、桟部材54,154を有しているが、図1乃至図14に示す扱胴は、桟部材54,154を必ずしも必要としない。すなわち、桟部材54,154を設けないで、遮蔽板61同士を接続して断面多角形に形成し、その多角形の角部に扱歯を設けても良い。図15に示す扱胴の場合、前側枠52と仕切板58との間には、桟部材が必要であるが、仕切板58と後側枠53との間は、遮蔽板61同士を接続して、断面多角形に形成してもよい。従って、フレーム体は、必ずしも、桟部材を必要としていない。
S‥処理空間、10‥脱穀装置、40‥扱室、40a‥扱室の内壁、50‥扱胴、51‥回転軸、52‥前側枠(側枠)、52a‥前側枠の外周、53‥後側枠(側枠)、53a‥後側枠の外周、54‥桟部材、60‥扱歯、61‥遮蔽板(平面部、遮蔽部材)、62‥ボルト・ナット(取り付け部材)、70‥フレーム体、80‥板状部材、80a‥水平部、80b‥縦部、80c‥外周端、81‥案内部、150‥扱胴、154‥桟部材、180‥板状部材、181‥案内部
Claims (4)
- 扱室に回転自在に支持されて断面多角形に形成されたフレーム体と、前記フレーム体の角部の前後方向に配列された複数の扱歯とを有する扱胴とを備えた脱穀装置において、
前記フレーム体の角部間の平面部毎に、前記フレーム体の回転方向に対し斜めに位置して外方に突出した状態で、前記フレーム体の前後方向に配列された複数の板状部材を備え、
前記板状部材は、前記フレーム体の回転方向で隣り合う前記板状部材同士で連続して螺旋状の案内部を形成している、
ことを特徴とする脱穀装置。 - 前記フレーム体は、
前記扱室に回転自在に支持された回転軸と、
前記回転軸に対向して設けられた前後の側枠と、
軸方向に延びてこれら側枠間を接続するとともに、前記側枠の周方向に所定間隔を在して設けられて、前記扱歯を有して前記角部を形成する複数の桟部材と、
前記桟部材間の少なくとも一部を覆って、前記平面部を形成する遮蔽部材と、を備えた、
請求項1に記載の脱穀装置。 - 前記板状部材は、前記平面部に設けられている、
請求項1又は2に記載の脱穀装置。 - 前記板状部材は、前記扱歯間を接続している、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の脱穀装置。
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