JP2011181618A - 半導体装置の製造方法、半導体装置の製造装置及びプログラム - Google Patents

半導体装置の製造方法、半導体装置の製造装置及びプログラム Download PDF

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治之 新海
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Abstract

【課題】極力工数を増やさずに、チップに位置認識用のマークを形成する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、複数の半導体チップ2が形成された半導体ウエハ1の一方の面1aの所定箇所に第1のダイシングにより溝57、58を形成することによって位置認識用のマーク(位置認識用マーク5)を形成する工程と、半導体ウエハ1を第2のダイシングにより個々の半導体チップ2に個片化する工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法、半導体装置の製造装置及びプログラムに関する。
複数の半導体チップ(以下、チップ)が形成された半導体ウエハ(以下、ウエハ)を個々のチップに個片化するには、例えば、ウエハが貼り付けられたダイシングシート(ダイシングテープ)を保持リングによって保持した状態で、ウエハを縦横にダイシングする。
ダイシングによってチップを個片化した後は、例えば、ペレット外観チェック、ソート処理或いはマウント処理等の処理を行う。このうちペレット外観チェックでは、例えば、ペレット外観検査装置を用いて個々のチップの外観を検査し良品チップと不良品チップとの識別を行う。また、ソート処理では、例えば、チップソータを用いて良品チップをトレイ上に移載する。また、マウント処理では、例えば、チップマウンタを用いて良品チップを実装基板上にマウントする。
これらペレット外観チェック、ソート処理或いはマウント処理等の処理の際には、個片化されたチップのうち所定のターゲットチップの位置を認識し、このターゲットチップの位置を基準として、他のチップの位置を判定する。
ターゲットチップを認識するための技術としては、ターゲットチップに位置認識用のマークを形成する技術がある(例えば、特許文献1、2)。
このうち特許文献1には、ウエハ上に形成したフォトレジストを露光及び現像することにより、該ウエハ上にフォトレジストパターンを形成し、このパターンを基準として良品チップの位置を識別することが記載されている。
また、特許文献2には、ウエハ上の所定のチップにアルミニウム蒸着によりアルミニウムパターンを形成し、これを識別マークとすることが記載されている。特許文献2には、他に、所定のチップに穿孔等の機械的処理を施したり、半田付けや樹脂付けの処理を施したり、或いは、印刷やシール貼りといった方法で識別マークを形成することが記載されている。
特開2007−103851号公報 特開平09−050945号公報
しかしながら、特許文献1のように、フォトレジストを露光及び現像することにより形成したフォトレジストパターンを位置認識用のマークとする場合、マークの形成に多くの工数が必要となり手間がかかる。
同様に、特許文献2のように、アルミニウムパターンの形成、穿孔等の機械的処理、半田付けや樹脂付けの処理、或いは、印刷やシール貼りを行うことによって、識別マークを形成する場合にも、マークの形成に余計な手間がかかる。
このように、極力工数を増やさずに、チップに位置認識用のマークを形成することは困難だった。
本発明は、複数の半導体チップが形成された半導体ウエハの一方の面の所定箇所に第1のダイシングにより溝を形成することによって位置認識用のマークを形成する工程と、
前記半導体ウエハを第2のダイシングにより個々の前記半導体チップに個片化する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
この製造方法によれば、ダイシングにより溝を形成することによって位置認識用のマークを形成する。すなわち、個片化のために必須となるダイシングによってマークを形成するので、極力工数を増やさずに、マークを形成することができる。
また、ウエハ表面から盛り上がるマーク(フォトレジストパターン、アルミニウムパターン、印刷、シール等)を形成する場合、ウエハを裏面研磨(バックグラインド)する際にマークを起点としてウエハが割れる場合があるが、本発明では溝の形成によりマークを形成するので、そのような問題を抑制できる。
また、印刷等のマークを形成する場合には、マークによる汚染のためにマークが形成されたチップの周囲のチップが不良チップとなることがあるが、本発明では溝の形成によりマークを形成するので、そのような問題を抑制できる。
更に、穿孔等の機械的処理でマークを形成する場合には、ウエハにクラックが生じたりする可能性があるが、本発明では溝の形成によりマークを形成するので、そのような問題を抑制できる。
また、本発明は、複数の半導体チップが形成された半導体ウエハをダイシングするダイシング部と、
前記ダイシング部により前記半導体ウエハの一方の面の所定箇所に溝を形成することによって位置認識用のマークを形成する制御と、前記ダイシング部により前記半導体ウエハを個々の前記半導体チップに個片化する制御と、を行うダイシング制御部と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造装置を提供する。
また、本発明は、ダイシングを行うダイシング部に第1のダイシングを行わせることによって、複数の半導体チップが形成された半導体ウエハの一方の面の所定箇所に溝を形成し、位置認識用のマークを形成する制御と、
前記ダイシング部に第2のダイシングを行わせることによって、前記半導体ウエハを個々の前記半導体チップに個片化する制御と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを提供する。
本発明によれば、極力工数を増やさずに、チップに位置認識用のマークを形成することができる。
実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、ダイシングにより特定の半導体チップに位置認識用マークを形成した状態を示す平面図である。 図1の要部拡大図である。 実施形態に係る半導体装置の製造装置としてのダイシング装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る半導体装置の製造装置を含む半導体装置の製造システムの構成を示すブロック図である。 図4の半導体装置の製造システムが有するピックアップ装置の構成を示すブロック図である。 複数の半導体チップが形成された半導体ウエハを示す平面図である。 半導体ウエハをダイシングシートを介して保持リングにより保持した状態を示す平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 位置認識用マークの一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。 実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、ダイシングにより半導体チップを個片化した状態を示す平面図である。 位置認識用マークが形成された半導体ウエハの変形例を示す要部拡大の平面図である。 ノッチの位置と、位置認識用マークを構成する溝の方向と、の関係を示すウエハの平面図である。 位置認識用マークの変形例を示す平面図である。 位置認識用マークの他の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1は実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、ダイシングにより複数の半導体チップ2(以下、チップ2)のうち特定のチップ2(以下、特定チップ21)に位置認識用マーク5を形成した状態を示す平面図である。図2は図1の要部拡大図である。図3は実施形態に係る半導体装置の製造装置としてのダイシング装置60の構成を示すブロック図である。図4はダイシング装置60を含む半導体装置の製造システム100の構成を示すブロック図である。図5は図4の半導体装置の製造システム100が有するピックアップ装置70の構成を示すブロック図である。図6は複数のチップ2が形成された半導体ウエハ1(以下、ウエハ1)を示す平面図である。図7はウエハ1をダイシングシート3を介して保持リング4により保持した状態を示す平面図である。図8乃至図13は位置認識用マーク5の一連の形成工程を示す要部拡大の平面図である。図14は実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、ダイシングによりチップ2を個片化した状態を示す平面図である。
本実施形態に係る半導体装置の製造装置(ダイシング装置60)は、複数のチップ2が形成されたウエハ1をダイシングするダイシング部10を有している。更に、この製造装置は、ダイシング部10によりウエハ1の一方の面1aの所定箇所に溝57、58を形成することによって位置認識用のマーク(位置認識用マーク5)を形成する制御と、ダイシング部10によりウエハ1を個々のチップ2に個片化する制御と、を行うダイシング制御部41を有している。以下、詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る半導体装置の製造装置としてのダイシング装置60は、例えば、ダイシング部10と、ダイシング制御部41と、撮像部80と、を有している。
ダイシング部10は、例えば、ダイシングを行うダイシングブレード11と、ダイシングブレード11を回転させる回転機構12と、ダイシングブレード11を昇降させる昇降機構13と、を有している。
回転機構12は、ダイシングブレード11を回転可能とさせる機械的機構と、ダイシングブレード11を回転駆動させるモータ等のアクチュエータと、を有している(何れも図示略)。ダイシングブレード11は、該ダイシングブレード11の盤面方向が上下方向となり、且つ、その盤面に直交する軸を回転軸として回転可能となるように、回転機構12の機械的機構により保持されている。
昇降機構13は、ダイシングブレード11を昇降可能とさせる機械的機構と、ダイシングブレード11を昇降させるモータ或いはシリンダ等のアクチュエータと、を有している(何れも図示略)。
更に、ダイシング部10は、例えば、ダイシングの際にウエハ1が載置されるステージ15と、ステージ15を回転させる回転機構16と、ステージ15を移動させる移動機構17と、を有している。
ステージ15は、保持リング4によって保持されたウエハ1(図7)を該ステージ15の上面に載置可能となっている。
回転機構16は、ステージ15を水平面内で回転可能とさせる機械的機構と、ステージ15を回転駆動させるモータ等のアクチュエータと、を有している(何れも図示略)。
移動機構17は、ステージ15を横方向(図1のX方向)に直線移動させる横移動機構と、ステージ15を縦方向(図1のY方向)に直線移動させる縦移動機構と、を有している。横移動機構及び縦移動機構は、それぞれ、ステージ15を移動可能とさせる機械的機構と、ステージ15を移動させるモータ等のアクチュエータと、を有している(何れも図示略)。
ダイシング制御部41は、ダイシング部10の回転機構12、昇降機構13、回転機構16及び移動機構17の動作制御を行う。
このダイシング制御部41は、ノッチ1b(図16)の位置を基準としたウエハ1のマップデータを記憶しているマップデータ記憶部45と、撮像部80による撮像結果に基づいてウエハ1の位置を検出する処理を行うウエハ位置検出部46と、を有している。
図4に示すように、半導体装置の製造システム100は、上述のダイシング装置60と、位置認識用マーク5の位置を基準として、チップ2のピックアップを行うピックアップ装置70と、を有している。
図5に示すように、ピックアップ装置70は、チップ2を撮像する撮像部20と、画像処理部42と、チップ2をピックアップするピックアップ部30と、ピックアップ用のステージ(図示略)と、を有している。
撮像部20は、ダイシング後に、1枚のウエハ1から切り出した複数のチップ2を撮像して画像を取得し、その画像を画像処理部42に送る。
画像処理部42は、撮像部20による撮像結果に基づいて画像処理を行う。
この画像処理部42は、撮像部20による撮像結果に基づいて位置認識用マーク5の位置を認識するマーク認識部42aを有している。
ピックアップ部30は、個片化されたチップ2をピックアップするピックアップアーム32と、このピックアップアーム32を移動させる移動機構31と、移動機構31の動作制御を行うピックアップ制御部43と、を有している。
このうち移動機構31は、ピックアップアーム32を移動可能とさせる機械的機構と、ピックアップアーム32を移動させるモータ或いはシリンダ等のアクチュエータと、を有している(何れも図示略)。
更に、ピックアップ部30は、予めウエハ1毎に生成されたデータファイルを記憶保持したデータファイル記憶部44を有している。このデータファイルは、各ウエハ1上における良品チップ(良品のチップ2)及び不良品チップ(不良品のチップ2)のそれぞれの位置情報を含んでいる。
ピックアップ制御部43は、所望のチップ(例えば良品チップ)をピックアップアーム32によりピックアップさせる制御を、移動機構31に対して行う。この際、ピックアップ制御部43は、データファイル記憶部44に記憶されているデータファイルを用いる。
なお、ダイシング制御部41、画像処理部42及びピックアップ制御部43は、それぞれ所定のプログラムに従って動作制御或いは画像処理を行う。
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、先ず、複数のチップ2が形成されたウエハ1の一方の面1aの所定箇所に第1のダイシングにより溝57、58を形成することによって位置認識用のマーク(位置認識用マーク5)を形成する。次に、ウエハ1を第2のダイシングにより個々のチップ2に個片化する。
また、本実施形態に係るプログラムは、ダイシングを行うダイシング部10に第1のダイシングを行わせることによって、複数のチップ2が形成されたウエハ1の一方の面1aの所定箇所に溝57、58を形成し、位置認識用のマーク(位置認識用マーク5)を形成する制御と、ダイシング部10に第2のダイシングを行わせることによって、ウエハ1を個々のチップ2に個片化する制御と、をコンピュータに実行させる。以下、詳細に説明する。
先ず、例えば図6に示すようなウエハ1を準備する。このウエハ1には、複数のチップ2がマトリクス状に形成されている。このウエハ1には各チップ2の境界に位置するスクライブライン領域6が格子状に形成されている。また、ウエハ1には、ノッチ1b(図16)が形成されている。
本実施形態の場合、例えば、図2に示すように、各チップ2の一方の面2aの周縁部には、チップ2の外周に沿って複数のボンディングパッド71が配置されている。ただし、面2aにおける周縁部よりも内側にはボンディングパッド71が配置されていない(チップ2の周縁部にのみボンディングパッド71が配置されている)。
次に、図7に示すように、ウエハ1をダイシングシート3の中央部に貼り付け、更に、このダイシングシート3を保持リング4により保持した状態とする。
次に、図1に示すように、複数のチップ2のうち特定のチップ2である特定チップ21に位置認識用マーク5を形成する。すなわち、上述のダイシング装置60のダイシング部10のダイシングブレード11によるダイシングによって、ウエハ1の所定箇所に溝57、58を形成することにより、特定チップ21に位置認識用マーク5を形成する。
なお、ウエハ1の厚さが400μm以上の場合、溝57、58(溝51〜56(図2))の深さは、例えば、160μm以上240μm以下とし、好ましくは200μmとすることが挙げられる。溝51〜56の深さを160μm以上(好ましくは200μm)とすることにより、位置認識用マーク5の高い認識性が得られる。また、溝57、58の深さを240μm以下(好ましくは200μm)とすることにより、溝57、58の形成時におけるウエハ1の損傷(割れ等)を抑制することができる。なお、ウエハ1の厚さが400μm未満の場合には、溝57、58の深さは、例えば、ウエハ1の厚さの40%以上60%以下とし、好ましくは、ウエハ1の厚さの50%とする。これにより、ウエハ1の厚さが400μm以上の場合と同様に、位置認識用マーク5の高い認識性と、ウエハ1の損傷の抑制と、を両立させることができる。
位置認識用マーク5は、例えば、図1及び図2に示すように、互いに交差する複数の溝57、58を形成することによって形成する。位置認識用マーク5は、例えば、十字形のマークであることが好ましい一例である。
ここで、複数の位置認識用マーク5が互いに近接していると位置認識用マーク5の識別性が低下するため、位置認識用マーク5は互いに離間するようにする。例えば、図1に示すように、ウエハ1の中央を中心として約90度間隔の位置にそれぞれ位置認識用マーク5を形成することが挙げられる。位置認識用マーク5は、3つ以上形成することが好ましいが、1つ或いは2つであっても良い。
本実施形態の場合、例えば、ウエハ1の最外周にそれぞれ位置する4つの特定チップ21に位置認識用マーク5を形成する。特定チップ21は、その一部分が欠けているチップ2であることが好ましい。
また、図2に示すように、例えば、溝57は、複数の溝51〜53を互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成することによって形成し、同様に、溝58は、複数の溝54〜56を互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成することによって形成する。すなわち、位置認識用マーク5は、複数の溝51〜53、並びに、複数の溝54〜56を、互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成することによって形成する。
以下、位置認識用マーク5の形成動作をより具体的に説明する。
先ず、ウエハ1をステージ15上に載置する。この際に、ウエハ1のアライメントは行わなくても良いし、或いは、ウエハ1の外周上に等間隔に位置する3点を認識し、これら3点の位置に基づいてウエハ1の中心の位置ずれを補正しても良い。次に、ウエハ1の位置を検出する。このためには、先ず、撮像部80によりウエハ1の画像を撮像する。この撮像により得られた画像データはウエハ位置検出部46に送られる。ウエハ位置検出部46は、その画像データの中から、画像処理によりノッチ1bの位置とウエハ1の外形の位置との検出、すなわちウエハ1の位置の検出を行う。
次に、ダイシング制御部41は、ウエハ位置検出部46により検出されたウエハ1の位置に対し、マップデータ記憶部45に記憶されているマップデータを対応付ける。すなわち、マップデータにおけるノッチ1b及びウエハ1の外形の位置を、画像データ中のノッチ1b及びウエハ1の外形に位置合わせする。
次に、ダイシング制御部41は、回転機構12、昇降機構13、回転機構16及び移動機構17を制御することにより、マップデータが示すマップ上でのウエハ1の所定箇所に、ダイシング部10によって溝57、58を形成することによって、位置認識用マーク5を形成する。
例えば、先ず、図8乃至図10に示すように溝51、52、53を順次に形成することによって溝57を形成した後で、図11乃至図13に示すように、溝57と交差する溝54、55、56を順次に形成することによって溝58を形成するものとする。
ここでは、例えば、最初に図1の左上の溝57を構成する溝51を形成するものとする。
この場合、先ず、溝51の方向とダイシングブレード11の板面の向きとが一致するように、回転機構16によってステージ15の回転位相を調整する。また、図1の左上の溝57を構成する溝51の一端部51a(図8上半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。
次に、回転機構12によってダイシングブレード11を回転させながら、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印A方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印A方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝51を形成する(図8上半部)。溝51を他端部51bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝51の延長上に位置し、図1の左下の溝57を構成する溝51を形成する。
すなわち、図1の左下の溝57を構成する溝51の一端部51a(図8下半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印A方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印A方向の反対方向に移動させる。これにより、特定チップ21に溝51を形成する(図8下半部)。溝51を他端部51bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝51と並列に、且つ、当該溝51と幅方向において一部重複するように、溝52を形成する。ここでは、例えば、図1の左下の溝57を構成する溝52を形成した後で、図1の左上の溝57を構成する溝52を形成するものとする。
すなわち、先ず、図1の左下の溝57を構成する溝52の一端部52a(図9下半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印B方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印B方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝52を形成する(図9下半部)。溝52を他端部52bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝52の延長上に位置し、図1の左上の溝57を構成する溝52を形成する。
すなわち、図1の左上の溝57を構成する溝52の一端部52a(図9上半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印B方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印B方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝52を形成する(図9上半部)。溝52を他端部52bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、図10に示すように、先に形成した溝52と並列に、且つ、当該溝52と幅方向において一部重複するように、溝53を形成する。ここでは、例えば、図1の左上の溝57を構成する溝53を形成した後で、図1の左下の溝57を構成する溝53を形成するものとする。
すなわち、先ず、図1の左上の溝57を構成する溝53の一端部53a(図10上半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印A方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印A方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝53を形成する(図10上半部)。溝53を他端部53bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝53の延長上に位置し、図1の左下の溝57を構成する溝53を形成する。
すなわち、図1の左下の溝57を構成する溝53の一端部53a(図10下半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印A方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印A方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝53を形成する(図10下半部)。溝53を他端部53bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
こうして、溝51〜53によって構成される溝57を図1の左上及び左下の特定チップ21にそれぞれ形成することができる。
その後、図1の右上及び右下の特定チップ21にも、同様に、溝51〜53によって構成される溝57を形成する。
次に、溝57と直交するように溝54、55、56を順次に形成する。
ここでは、例えば、先ず、図1の左上の溝58を構成する溝54を形成するものとする。
この場合、先ず、溝54の方向とダイシングブレード11の板面の向きとが一致するように、回転機構16によってステージ15の回転位相を調整する。また、図1の左上の溝58を構成する溝54の一端部54a(図11左半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。
次に、回転機構12によってダイシングブレード11を回転させながら、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印C方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印C方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝54を形成する(図11左半部)。溝54を他端部54bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝54の延長上に位置し、図1の右上の溝58を構成する溝54を形成する。
すなわち、図1の右上の溝58を構成する溝54の一端部54a(図11右半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印C方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印C方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝54を形成する(図11右半部)。溝54を他端部54bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝54と並列に、且つ、当該溝54と幅方向において一部重複するように、溝55を形成する。ここでは、例えば、図1の右上の溝58を構成する溝55を形成した後で、図1の左上の溝58を構成する溝55を形成するものとする。
すなわち、先ず、図1の右上の溝58を構成する溝55の一端部55a(図12右半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印D方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印D方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝55を形成する(図12右半部)。溝55を他端部55bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝55の延長上に位置し、図1の左上の溝58を構成する溝55を形成する。
すなわち、図1の左上の溝58を構成する溝55の一端部55a(図12左半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印D方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印D方向の反対方向に移動させる。これにより、特定チップ21に溝55を形成する(図12左半部)。溝55を他端部55bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、図13に示すように、先に形成した溝55と並列に、且つ、当該溝55と幅方向において一部重複するように、溝56を形成する。ここでは、例えば、図1の左上の溝58を構成する溝56を形成した後で、図1の右上の溝58を構成する溝56を形成するものとする。
すなわち、先ず、図1の左上の溝58を構成する溝56の一端部56a(図13左半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印C方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印C方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝56を形成する(図13左半部)。溝56を他端部56bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
次に、先に形成した溝56の延長上に位置し、図1の右上の溝58を構成する溝56を形成する。
すなわち、図1の右上の溝58を構成する溝56の一端部56a(図13右半部)の上方にダイシングブレード11が位置するように、移動機構17によってステージ15の位置調整を行う。次に、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1のハーフカットが可能な高さに下降させた後で、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的に矢印C方向に移動するように、移動機構17によってステージ15を矢印C方向の反対方向に移動させる。これにより、ウエハ1の特定チップ21に溝56を形成する(図13右半部)。溝56を他端部56bまで形成すると、一旦、昇降機構13によってダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させる。
こうして、溝54〜56によって構成される溝58を図1の左上及び右上の特定チップ21にそれぞれ形成し、これら2つの特定チップ21に、溝57及び溝58により構成される位置認識用マーク5を形成することができる。
その後、図1の左下及び右下の特定チップ21にも、同様に、溝54〜56によって構成される溝58を形成し、これら2つの特定チップ21に、溝57及び溝58により構成される位置認識用マーク5を形成する。
こうして、4つの特定チップ21にそれぞれ位置認識用マーク5が形成され、図1に示す状態となる。
このように、ダイシング制御部41は、ダイシングにより形成される一連の溝51がウエハ1の外周に2回以上は達しないように(ウエハ1の外周に達するとしても最大で1回しか達しないように)ダイシング部10を制御する。より具体的には、ダイシング制御部41は、溝51がウエハ1の外周に2回以上は達しない範囲でダイシングブレード11により溝51を形成させた段階でダイシングブレード11をウエハ1から離間させる。そして、再度、ダイシングブレード11をウエハ1に接触させて、先に形成した溝51の延長上に溝51を形成する。このように延長上に溝51を形成する際にも、ダイシング制御部41は、溝51がウエハ1の外周に2回以上は達しない範囲でダイシングブレード11により溝51を形成させた段階でダイシングブレード11をウエハ1から離間させる。ダイシング制御部41は、溝52〜56の形成に関しても、同様の制御を行う。
次に、ウエハ1をダイシングにより個々のチップ2に個片化する。この個片化は、上述のダイシング装置60のダイシング部10のダイシングブレード11によって、スクライブライン領域6(図6参照)に沿ってウエハ1を縦横に切断することにより行う。
例えば、先ず、図1の左端においてY方向に延在するスクライブライン領域6yaに沿ってダイシングを行うには、ダイシングブレード11の向きがスクライブライン領域6yaに沿った向きとなるようにステージ15を回転させ、且つ、ダイシングブレード11がスクライブライン領域6yaの一端部の上方に位置するようにステージ15を移動させる。その後、ダイシングブレード11を回転させながらウエハ1の切断が可能な高さに下降させ、更に、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的にスクライブライン領域6yaに沿ってY方向に移動するように、ステージ15をY方向に移動させる。
次に、図1においてスクライブライン領域6yaの右隣でY方向に延在するスクライブライン領域6ybに沿ってダイシングを行うには、先ず、一旦ダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させた後、ダイシングブレード11がスクライブライン領域6ybの一端部の上方に位置するようにステージ15を移動させる。その後、ダイシングブレード11を回転させながらウエハ1の切断が可能な高さに下降させ、更に、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的にスクライブライン領域6ybに沿ってY方向に移動するように、ステージ15をY方向に移動させる。
以下、同様に、順次、右隣のスクライブライン領域6を切断する。また、右端のスクライブライン領域6ynまで切断し終えたら、今度は、X方向に延在するスクライブライン領域6の切断を順次に行う。
例えば、先ず、図1の上端においてX方向に延在するスクライブライン領域6xaに沿ってダイシングを行うには、一旦ダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させた後、ダイシングブレード11の向きがスクライブライン領域6xaに沿った向きとなるようにステージ15を回転させ、且つ、ダイシングブレード11がスクライブライン領域6xaの一端部の上方に位置するようにステージ15を移動させる。その後、ダイシングブレード11を回転させながらウエハ1の切断が可能な高さに下降させ、更に、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的にスクライブライン領域6xaに沿ってX方向に移動するように、ステージ15をX方向に移動させる。
次に、図1においてスクライブライン領域6xaの下隣でX方向に延在するスクライブライン領域6xbに沿ってダイシングを行うには、先ず、一旦ダイシングブレード11をウエハ1よりも上に上昇させた後、ダイシングブレード11がスクライブライン領域6xbの一端部の上方に位置するようにステージ15を移動させる。その後、ダイシングブレード11を回転させながらウエハ1の切断が可能な位置に下降させ、更に、ダイシングブレード11がウエハ1に対して相対的にスクライブライン領域6xbに沿ってX方向に移動するように、ステージ15をX方向に移動させる。
以下、同様に、順次、下隣のスクライブライン領域6を切断する。下端のスクライブライン領域6xnまで切断し終えることにより、ダイシングが終了する。このようにダイシングを行うことにより、図14に示す状態となる。
次に、ピックアップ装置70(図5)の動作について説明する。
まず、上述のようにダイシングにより位置認識用マーク5の形成と個片化とを終えた後で、ダイシングシート3と該ダイシングシート3上のチップ2とを、ピックアップ用のステージ(図示略)上に載置する。
次に、位置認識用マーク5の認識を行う。このためには、先ず、ダイシングシート3上の、個片化されたチップ2の各々を撮像部20により撮像する。この撮像により得られた画像は撮像部20から画像処理部42に送られる。画像処理部42のマーク認識部42aは、この画像の中から、画像認識により十字形のマーク、すなわち位置認識用マーク5を探索し、その位置を認識する。具体的には、例えば、4つの位置認識用マーク5のうち、3つの位置認識用マーク5の位置を認識し、ピックアップ用のステージの向きが合っているかどうか等を確認する。次に、マーク認識部42aは、3つの位置認識用マーク5の位置データをピックアップ制御部43に送る。
次に、ピックアップ部30のピックアップアーム32により、良品のチップ2を順次にピックアップする。このピックアップ動作の制御は、ピックアップ制御部43が、データファイル記憶部44に記憶されているデータファイルのうちピックアップ対象のウエハ1と対応するデータファイルを用いて行う。すなわち、ピックアップ制御部43は、マーク認識部42aから取得した位置認識用マーク5の位置データ、すなわちターゲットチップの位置情報と、このデータファイルに含まれる良品チップの位置情報と、を用いて、移動機構31の動作制御を行う。この制御により、ピックアップアーム32は、良品のチップ2を順次にピックアップする。すなわち、ピックアップ制御部43は、ピックアップアーム32に所望のチップ2をピックアップさせる制御を、ターゲットチップの位置を基準として行う。この際に、ピックアップ制御部43は、位置認識用マーク5の位置に基づいて所望の(つまり良品の)チップ2の位置を判定する処理を行う。なお、ピックアップアーム32は、例えば、チップトレイ50(図4)にチップ2を収納したり、或いは、チップ2を実装基板(図示略)に搭載したり(組み込んだり)する。
以上のような実施形態によれば、ダイシングにより溝51〜56を形成することによって位置認識用マーク5を形成する。すなわち、個片化のために必須となるダイシングによって位置認識用マーク5を形成するので、極力工数を増やさずに、位置認識用マーク5を形成することができる。
また、容易に高い位置精度の加工を実施可能なダイシング装置60を用いて位置認識用マーク5を形成し、その位置認識用マーク5を用いてその後の移載処理(マウント処理等)を行うことにより、チップ2を高い位置精度で移載することができる。
なお、ウエハ表面から盛り上がるマーク(フォトレジストパターン、アルミニウムパターン、印刷、シール等)を形成する場合、ウエハを裏面研磨(バックグラインド)する際にマークを起点としてウエハが割れる場合があるが、本実施形態では溝51〜56の形成により位置認識用マーク5を形成するので、そのような問題を抑制できる。
また、印刷等のマークを形成する場合には、マークによる汚染のためにマークが形成されたチップの周囲のチップが不良チップとなることがあるが、本実施形態では溝51〜56の形成により位置認識用マーク5を形成するので、そのような問題を抑制できる。
更に、穿孔等の機械的処理でマークを形成する場合には、ウエハにクラックが生じたりする可能性があるが、本実施形態では溝51〜56の形成により位置認識用マーク5を形成するので、そのような問題を抑制できる。
また、ウエハ1を各チップ2に個片化するダイシングを行うダイシング装置60によって位置認識用マーク5を形成するので、位置認識用マーク5の形成用の装置を追加することなく、位置認識用マーク5を形成することができる。
また、互いに交差する複数の溝57、58を形成することによって位置認識用マーク5を形成するので、位置認識用マーク5の識別性を高め、その誤認識の可能性を低減させることができる。
また、ダイシングブレード11は、一般に、幅が太くても50〜60μm程度であるため、単体の溝(例えば、溝51、54)では、オペレータによる認識が困難である。そこで、複数の溝51〜53を互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成することによって溝57を形成し、同様に、複数の溝54〜56を互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成することによって溝58を形成することにより、溝57及び58の太さを一度のダイシングにより形成される溝51、54と比べて太くでき、位置認識用マーク5の認識性を高めることができ、その誤認識の可能性を低減させることができる。
また、チップ2の一方の面2aの周縁部には、チップ2の外周に沿って複数のボンディングパッド71が配置され、面2aにおける周縁部よりも内側にはボンディングパッド71が配置されていない。このため、面2aの全面に亘って複数のバンプ72がマトリクス状に万遍なく配置されている場合(図15)と比べて、溝51〜56の形成時のダイシングブレード11の負荷を抑制できるとともに、位置認識用マーク5の認識性を高めることができる。
<ウエハ1の変形例>
図15は位置認識用マーク5が形成されたウエハ1の変形例を示す要部拡大の平面図である。上記の実施形態では、チップ2の周縁部にボンディングパッド71が配置されている例を説明したが、この例に限らない。図15に示すように、面2aの全面に亘って複数のバンプ72がマトリクス状に万遍なく配置されていても良い。
ここで、バンプ72は、例えば、電解メッキにより形成することができるが、この変形例では、位置認識用マーク5を形成する特定チップ21にも他のチップ2と同様にバンプ72を形成するので、ウエハ1の面内の各箇所において電流密度を均一化することができる。その結果、各チップ2上にバンプ72を均一に成長させることができる。なお、特許文献1、2のように例えばフォトレジストパターンやアルミニウム蒸着により位置認識用のマークを形成した後で、バンプを形成する場合、マークが形成されたチップにはバンプが設けられないため、マークが形成されたチップの周囲においては、他の部分とは異なる電流密度となる。その結果、マークが形成されたチップの周囲のチップのバンプにはメッキが正常に成長しない場合がある。
<位置認識用マーク5を構成する溝57、58の方向について>
図16はノッチ1bと溝57、58の方向との関係を示すウエハ1の平面図である。
ウエハ1には、ノッチ1bとウエハ1の中心とを通過する縦ライン81に沿って割れやすく、この縦ライン81に対して45°の方向のライン82に沿っては割れにくいウエハ1がある。この場合に、図16(a)に示すように、溝57を縦ライン81に対して平行に形成し、溝58を縦ライン81に対して直交するように形成することができる。或いは、図16(b)に示すように、溝57を縦ライン81に対して交差(例えば45°の角度で交差)し且つライン82に対して直交するように形成し、溝58をライン82に対して平行に形成しても良い。溝57(溝51〜53)、溝58(溝54〜56)の形成により、チップ2の表層の拡散層(図示略)に亀裂が及ぶ可能性があるが、図16(b)に示すように、溝57、58の双方ともに、割れやすい縦ライン81に対して交差させることにより、その可能性を低減することができる。
また、ウエハ1には、縦ライン81に沿って割れにくく、ライン82に沿って割れやすいウエハ1もある。この場合にも、溝57、58を図16(a)に示す方向に形成しても良いし、図16(b)に示す方向に形成しても良い。この場合に、図16(a)に示すように、溝57、58の双方ともに、割れやすいライン82に対して交差させることにより、チップ2の表層の拡散層に亀裂が及ぶ可能性を低減することができる。
<位置認識用マーク5の変形例>
図17は位置認識用マーク5の変形例を示す平面図である。図17に示すように、位置認識用マーク5は、L字型のマークであっても良い。この場合にも、図17(a)に示すように、溝57を縦ライン81に対して平行に形成し、溝58を縦ライン81に対して直交するように形成することができる。或いは、図17(b)に示すように、溝57を縦ライン81に対して交差(例えば45°の角度で交差)し且つライン82に対して直交するように形成し、溝58をライン82に対して平行に形成しても良い。
<位置認識用マーク5の他の変形例>
図18は位置認識用マーク5の他の変形例を示す平面図である。図18に示すように、複数の溝51〜53を互いに並列に且つ近接させて形成しても良く、同様に、複数の溝54〜56を互いに並列に且つ近接させて形成しても良い。すなわち、位置認識用マーク5は、複数の溝51〜53、並びに、複数の溝54〜56を、互いに並列に且つ近接させて形成することによって形成することができる。
また、上記の実施形態では、ブレードダイシングによって、位置認識用マーク5の形成、並びに、ウエハ1の個片化を行う例を説明したが、レーザダイシングによって、位置認識用マーク5の形成、並びに、ウエハ1の個片化を行うようにしても良い。この場合、ダイシング装置60のダイシング部10は、回転機構12、昇降機構13及びダイシングブレード11の代わりに、レーザ照射によりダイシングを行うダイシング用レーザ照射部(図示略)を有している。そして、ダイシング制御部41は、位置認識用マーク5の形成に際し、溝51〜56がウエハ1の外周に2回以上は達しない(ウエハ1の外周に達するとしても最大で1回しか達しない)範囲でダイシング用レーザ照射部から照射されるレーザにより溝51〜56をそれぞれ形成させた段階でレーザの照射を停止させる制御を行う。レーザダイシングにより位置認識用マーク5の形成、並びに、ウエハ1の個片化を行うことによって、一層位置精度良く位置認識用マーク5の形成並びにウエハ1の個片化が可能である。
1 半導体ウエハ
1a 面
1b ノッチ
2 半導体チップ
2a 面
3 ダイシングシート
4 保持リング
5 位置認識用マーク
6 スクライブライン領域
6xa スクライブライン領域
6xb スクライブライン領域
6xn スクライブライン領域
6ya スクライブライン領域
6yb スクライブライン領域
6yn スクライブライン領域
10 ダイシング部
11 ダイシングブレード
12 回転機構
13 昇降機構
15 ステージ
16 回転機構
17 移動機構
20 撮像部
21 特定チップ
30 ピックアップ部
31 移動機構
32 ピックアップアーム
41 ダイシング制御部
42 画像処理部
42a マーク認識部
43 ピックアップ制御部
44 データファイル記憶部
45 マップデータ記憶部
46 ウエハ位置検出部
50 チップトレイ
51、52、53、54、55、56 溝
51a、52a、53a、54a、55a、56a 一端部
51b、52b、53b、54b、55b、56b 他端部
57、58 溝
60 ダイシング装置
70 ピックアップ装置
71 ボンディングパッド
72 バンプ
80 撮像部
81 縦ライン
82 ライン
100 半導体装置の製造システム

Claims (11)

  1. 複数の半導体チップが形成された半導体ウエハの一方の面の所定箇所に第1のダイシングにより溝を形成することによって位置認識用のマークを形成する工程と、
    前記半導体ウエハを第2のダイシングにより個々の前記半導体チップに個片化する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 互いに交差する複数の前記溝を形成することによって前記マークを形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 複数の前記溝を、互いに並列に且つ幅方向に一部重複させて形成するか、又は、互いに並列に且つ近接させて形成することによって、前記マークを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記半導体チップの前記一方の面の周縁部には、前記半導体チップの外周に沿って複数のボンディングパッドが配置され、前記一方の面における前記周縁部よりも内側には前記ボンディングパッドが配置されていないことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1及び第2のダイシングはブレードダイシングであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1及び第2のダイシングはレーザダイシングであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記マークを形成する工程を、前記個片化する工程の前に行うことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記マークを前記半導体ウエハの最外周に位置しその一部分が欠けた形状の前記半導体チップに形成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記マークの位置を認識する工程と、
    前記マークの位置に基づいて所望の前記半導体チップの位置を判定する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 複数の半導体チップが形成された半導体ウエハをダイシングするダイシング部と、
    前記ダイシング部により前記半導体ウエハの一方の面の所定箇所に溝を形成することによって位置認識用のマークを形成する制御と、前記ダイシング部により前記半導体ウエハを個々の前記半導体チップに個片化する制御と、を行うダイシング制御部と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  11. ダイシングを行うダイシング部に第1のダイシングを行わせることによって、複数の半導体チップが形成された半導体ウエハの一方の面の所定箇所に溝を形成し、位置認識用のマークを形成する制御と、
    前記ダイシング部に第2のダイシングを行わせることによって、前記半導体ウエハを個々の前記半導体チップに個片化する制御と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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