JP2011177396A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 X線CT装置の公知である画像再構成において,回転計測における一部の角度のX線しか計測されない不完全な計測領域では,再構成に必要な条件を満足できない為,画像の定量性が低下する課題がある。このまま前記画像を逐次近似再構成手法の初期値として用いると,定量性の低下した画素を含めて投影データの計算および画像の修正を行う為,画質低下の可能性がある。
【解決手段】 本発明はX線CT装置に関し,通常撮影では不完全な計測領域にはみ出す領域を対象として,通常撮影の前/後に完全な計測領域へ移動後,撮影する。次に,補正用に撮影したCT画像を用いて,通常撮影時のCT画像における不完全な計測領域または一部の完全な計測領域を置換することにより,画像の定量性を向上させる。これにより,定量性の低下を伴わず,逐次的に画像の修正を行うため,高画質なCT画像を取得できる。
【選択図】 図4

Description

本発明はX線CT(Computed Tomography)装置に関して,測定した測定投影データとX線吸収率分布画像を順投影処理した計算投影データが等しくなるように,前記X線吸収率分布画像を逐次的に修正する技術である。
X線CT装置は,被写体を多方向から撮影して得たX線投影データから各点のX線吸収率を算出し,被写体の断層像(以下,CT画像とする)を得る画像診断装置の一つである。本装置より取得したCT画像は,医療現場において,正確かつ即時に患者の病状を診断でき,臨床上有用である。しかし,医師の診断に必要な高い画質の画像を取得するためには,一定量の被曝を伴う。一方,低被曝化を実現するために照射する線量を低くするほど,信号に対するノイズの比率が増加し,誤診断の原因になるライン状のアーチファクトや粒状性のノイズが多く発生する。従って,もし低線量撮影時にアーチファクトやノイズを低減できれば,良質な診断と低被曝化を実現できる。この問題を解決するため,特許文献1の技術では,測定投影データと計算投影データが等しくなるように,CT画像を逐次的に修正する逐次近似再構成手法が提案されている。
特開2006−25868
Keesing,Daniel B.,et al.,"Missing data estimation for fully 3D spiral CT image reconstruction",Proceedings of the SPIE,Volume 6510,pp.65105V(2007).
非特許文献1に記述された通り,X線CT装置の画像再構成において,回転計測における一部の角度のX線しか計測されない不完全な計測領域では,再構成に必要な条件を満足できないため,画像の定量性が低下する課題がある。このまま前記画像を逐次近似再構成手法の初期値(以下,初期画像とする)として用いると,定量性の低下した画素を含めて投影データの計算および画像の修正を行う為,画質低下の可能性がある。
この課題を解決するため,通常の撮影(以下,本撮影とする)の前または後において,本撮影時に不完全な計測領域へはみ出す領域を完全な計測領域へ移動し撮影する。この撮影をはみ出し補正用撮影とする。このとき,不完全な計測領域にはみ出す対象として,被写体,テーブル,ファントム固定具,カテーテル等が考えられる。次に,はみ出し補正用撮影で取得したCT画像を用いて,本撮影時のCT画像における不完全な計測領域または一部の完全な計測領域を置換することにより,初期画像の定量性を向上させる。この画像を逐次近似再構成手法に用いることにより,定量性の低下を伴わず,計算投影データの計算および画像の修正を行うことができる。そのため高画質なCT画像を取得できる。
具体的には、以下のようなX線CT装置を提供する。
本発明の第1の態様のX線CT装置は,X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から投影データを生成する投影データ計測部と,前記回転計測において,一周分の回転角度のX線が計測される完全な計測領域または一部の角度のX線が計測される不完全な計測領域に関して,前記投影データからX線吸収率の分布である第1CT画像を計算する画像計算部とを有する。
ここで,前記画像計算部では,被写体の撮影前または後に計測した第2CT画像を利用して,前記不完全な計測領域または一部の前記完全な計測領域に位置する前記第1CT画像を補正する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記補正した第1CT画像の積分値として投影データを計算する機能と,前記投影データの計算値が計測値と等しくなるように,前記補正した第1CT画像を逐次的に修正する機能を有する。このように,完全な計測領域に位置する前記第2CT画像を用いて,不完全な計測領域に位置する前記第1CT画像を補正することにより,画像の定量性を低下させることなく前記第1CT画像を逐次的に修正できる。
本発明の第2の態様のX線CT装置において,前記画像計算部は,前記補正した第1CT画像における一部の領域を計算から除外する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記除外処理した第1CT画像の積分値として第1投影データを計算する機能と,前記第1投影データ計算値を計測値から差分して投影データ差分値を作成する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記一部領域の第1CT画像の積分値として第2投影データを計算する機能と,前記第2投影データの計算値が前記投影データ差分値と等しくなるように,前記補正した一部領域の第1CT画像を逐次的に修正する機能を有する。このように,本発明の第2の態様のX線CT装置は,完全な計測領域に位置する前記第2CT画像を用いて,不完全な計測領域に位置する前記第1CT画像を補正することにより,画像の定量性を低下させることなく一部領域のCT画像を逐次的に修正できる。
本発明の第3の態様のX線CT装置において,X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から投影データを生成する投影データ計測部と,前記回転計測において,一周分の回転角度のX線が計測される完全な計測領域または一部の角度のX線が計測される不完全な計測領域に関して,前記投影データからX線吸収率の分布である第1CT画像を計算する画像計算部とを有する。
ここで,前記画像計算部では,前記第1CT画像の一部領域に被写体の撮影前または後に計測した第2CT画像の一部領域の位置を合わせる機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記位置合わせ処理した第2CT画像の積分値として第1投影データを計算する機能と,前記第1投影データ計算値を計測値から差分して第1投影データ差分値を作成する機能と,前記第1投影データ差分値からX線吸収率の分布である第3CT画像を計算する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記第3CT画像の積分値として第2投影データを計算する機能と,前記第2投影データの計算値が前記第1投影データ差分値と等しくなるように,前記第3CT画像を逐次的に修正する機能を有する。このように,本発明の第3の態様のX線CT装置は,投影データ計測値から不完全な計測領域に位置する前記第2CT画像の投影データ計算値を差分することで,画像の定量性を低下させることなくCT画像を逐次的に修正できる。
本発明の第4の態様のX線CT装置において,前記画像計算部は,前記第3CT画像における一部の領域を計算から除外する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記除外処理した第3CT画像の積分値として第3投影データを計算する機能と,前記第3投影データ計算値を前記第1投影データ差分値から差分して第2投影データ差分値を作成する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記一部領域の第3CT画像の積分値として第4投影データを計算する機能と,前記第4投影データの計算値が前記第2投影データ差分値と等しくなるように,前記第3CT画像を逐次的に修正する機能を有する。このように,本発明の第4の態様のX線CT装置は,投影データ計測値から不完全な計測領域に位置する前記第2CT画像の投影データ計算値を差分することで,画像の定量性を低下させることなく一部領域のCT画像を逐次的に修正できる。
本発明の第5の態様のX線CT装置において,被写体を固定するテーブルと,被写体撮影時のテーブル位置を計測する位置計測部を有する。
ここで,前記画像計算部では,前記位置計測部で計測した位置情報を用いて,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を有する。このように,本発明の第5の態様のX線CT装置は,計測したテーブルの位置情報を用いることで,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。
本発明の第6の態様のX線CT装置において,画像計算部では,前記位置計測部で計測した位置情報を用いて,被写体撮影時におけるテーブルの変形量を計算する機能と,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記テーブルの変形量を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を有する。このように,本発明の第6の態様のX線CT装置は,被写体撮影時と同様なテーブルの変形量を前記第2CT画像に反映させることで,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。
本発明の第7の態様のX線CT装置において,被写体に応じたテーブルの変形量を保存する変形量保存部を有する。
ここで,画像計算部では,撮影する被写体に応じて前記変形量保存部から変形量を読み出し,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記テーブルの変形量を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を有する。このように,本発明の第7の態様のX線CT装置は,予め保存した変形量を用いて,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を所得できる。
本発明の第8の態様のX線CT装置において,前記第1CT画像におけるテーブル位置と前記第2CT画像におけるテーブル位置に関して,位置合わせの評価指標である類似度を計算する類似度計算部を有する。
ここで,画像計算部では,前記類似度計算部で計算した中から,高い類似度を示す前記第2CT画像のテーブル位置を算出し,算出したテーブル位置を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を有する。このように,本発明の第8の態様のX線CT装置は,前記第1CT画像と高い類似度をもつ前記第2CT画像のテーブル位置を用いて,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を修正できる。
本発明の第9の態様のX線CT装置において,画像計算部では,前記第2CT画像から第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能と,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,剛体変換または非剛体変換を用いて前記第2CT画像を変形させる機能を有する。このように,本発明の第9の態様のX線CT装置は,前記第1CT画像のテーブル形状に近づくように前記第2CT画像のテーブルを変形させることで,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。
本発明の第10の態様のX線CT装置において,前記X線発生部より複数種類の異なるエネルギースペクトルを有するX線を発生させたとき,前記画像計算部より取得した複数種類の異なるエネルギースペクトルのX線吸収率分布を保存するX線吸収率保存部を有する。
ここで,画像計算部では,被写体撮影時のX線エネルギースペクトルに対応するX線吸収率を前記X線吸収率保存部から読み出し,前記第1CT画像または前記第2CT画像のX線吸収率を補正する機能と,前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を有する。このように,本発明の第10の態様のX線CT装置は,予め保存したX線エネルギースペクトルに対応するX線吸収率を用いることで,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。
本発明の第11の態様のX線CT装置において,画像計算部は,前記第1CT画像の完全な計測領域に位置されるX線吸収率を用いて,前記第2CT画像の不完全な計測領域に位置されるX線吸収率を補正する機能を有する。このように,本発明の第11の態様のX線CT装置は,前記第1CT画像のX線吸収率を前記第2CT画像に用いることで,前記補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。
本発明の第12の態様のX線CT装置において,画像計算部は,前記類似度計算部で計算した類似度が閾値に達しない場合,前記補正または位置合わせ処理を適用できないことを表示する機能を有する。このように,本発明の第12の態様のX線CT装置は,計算した類似度に基づいて補正または位置合わせ処理の可否を通知できる。
本発明はX線CT装置に関し,通常の撮影前または後に撮影した補正用のCT画像を用いて,通常のCT画像の不完全な計測領域または一部の完全な計測領域を補正する。これにより,補正したCT画像を逐次近似再構成手法の初期画像に適用することで,画像の定量性を低下させることなくCT画像を逐次的に修正できる。
本発明における装置各部のハードウェアの構成を説明するための図。(実施例1) 本発明における撮影の流れを説明するための図。(実施例1) 本発明における撮影条件入力部の画面例を説明するための図。(実施例1) 本発明における再構成処理部の各機能を説明するための図。(実施例1) 本発明における逐次近似再構成手法の計算手順を説明するための図。(実施例1) 本発明における回転撮影時のCT画像の撮影範囲を説明するための図。(実施例1) 本発明におけるはみ出し補正を説明するための図。(実施例1) 本発明におけるシミュレーションに使用したファントムと本発明法の効果を説明するための図。(実施例1) 本発明における再構成処理部の各機能を説明するための図。(実施例2) 本発明における局所投影データ作成機能の計算手順を説明するための図。(実施例2) 本発明におけるシミュレーションに使用したファントムと本発明法の効果を説明するための図。(実施例2) 本発明における再構成処理部の各機能を説明するための図。(実施例3) 本発明におけるはみ出し補正機能および投影データ差分機能の計算手順を説明するための図。(実施例3) 本発明における再構成処理部の各機能を説明するための図。(実施例4) 本発明におけるテーブル変化量(x−y方向)の計測方法を説明するための図。(実施例5) 本発明におけるテーブル変化量(z方向)の計測方法を説明するための図。(実施例5) 本発明におけるはみ出し補正機能の計算手順を説明するための図。(実施例6) 本発明における類似度計算をするための構造物を説明するための図。(実施例6) 本発明における位置合わせ処理を説明するための図。(実施例7) 本発明におけるアラート機能を説明するための図。(実施例8)
本実施例では,図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1では,実施例1の逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現するハードウェア構成について述べる。
図1の装置は,X線照射条件等の撮影条件や画像再構成の条件を入力する入力手段101と,撮影の制御やX線の照射および検出を行う撮影手段102と,検出した信号に対して補正や画像再構成を行い,画像を出力する画像生成手段103より構成される。なお入力手段101および画像生成手段103は,本装置と一体に構成する必要はなく,例えばネットワークを介して遠隔地に設置した装置に構成してもよい。
入力手段101において,撮影条件の入力は例えばキーボード111,マウス112,ペンタブレット,タッチパネル等により実現できる。前記入力手段101により入力したデータは,中央処理装置114,メモリ113,HDD(Hard Disk Drive)装置115等において,所定のプログラムを展開・起動することで撮影手段102に信号として送信される。前記各構成要素はデータバス101aによって接続される。
撮影手段102において,撮影の制御は,X線管1,ガントリー3,テーブル5の動作時にそれぞれX線制御器117,ガントリー制御器116,テーブル制御器118より実現できる。次に,X線の照射および検出は,X線管1とX線検出器2により実現できる。X線管1のX線発生点とX線検出器2のX線入力面との距離の代表例は1000[mm]である。ガントリー3の中央には被写体6およびテーブル5を配置するための円形の開口部7が設けられている。開口部7の直径の代表例は700[mm]である。回転板4の回転の所要時間の代表例は1.0[s]である。X線検出器2にはシンチレータ及びフォトダイオード等から構成される公知のX線検出器2が使用される。X線検出器2はX線管1から等距離である円弧状に図示しない多数の検出素子を有しており,その素子数(以下,チャネル数とする)の代表例は950個である。各検出素子のチャネル方向のサイズの代表例は1[mm]である。撮影手段102の1回転における撮影回数は900回であり,回転板4が0.4度回転する毎に1回の撮影が行われる。なお前記各仕様はこれらの値に限定されるものはなく,X線CT装置の構成に応じて種々変更可能である。
画像生成手段103において,前記撮影手段102の前記X線検出器2で検出した信号は,データ収集システム(DAS;Data Acquisition System)119によって,ディジタル信号に変換する。次に,変換したディジタル信号に対して,補正や画像再構成は,中央処理装置121,メモリ120において,所定のプログラムを展開・起動することで実現でき,HDD装置122等により,データの保存や入出力を実現できる。画像再構成したCT画像の表示は,液晶ディスプレイやCRT等のモニタ123により実現できる。なお前記各構成要素はデータバス103aによって接続される。
図2は,実施例1の逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置の撮影の流れを説明するための図である。図2の本装置において,入力手段101は,撮影条件を入力する撮影条件入力部131で構成される。撮影手段102は,前記撮影条件入力部131で入力した撮影条件に基づき撮影を制御する撮影制御部132,X線の照射および検出を行う撮影部133で構成される。画像生成手段103は,検出した信号をディジタル信号に変換する信号収集部134,前記ディジタル信号に対して補正する補正処理部135,補正した投影データに対して画像再構成する再構成処理部136,再構成したCT画像を出力する画像表示部137で構成される。
次に,図2を用いて撮影の流れを説明する。図3は,図2に示した撮影条件入力部131のモニタ画面141の一例を示す図である。操作者はマウス112やキーボード111等を用いて,撮影領域,X線条件,その他の撮影条件を設定する。本画面は撮影領域を選択するための撮影領域選択リスト142と,本撮影において,照射するX線のエネルギー及び出力量に対応する管電圧及び管電流量を設定するためのX線条件143と,同様にはみ出し補正用の撮影において,管電圧及び管電流量を設定するためのX線条件144から構成される。また本画面は,はみ出し補正用の撮影において,X線の照射領域を決定する項目145と,補正する対象を選択するための補正対象リスト146から構成される。
操作者は,撮影領域選択リスト142から撮影部位,または手動設定モードによる再構成画像の視野[mm](以下,FOVとする)を選択する。例えば部位は胸部,腹部,頭部,頚部,脊椎,股関節,四肢等を選択し,また部位に限らず心臓,冠動脈血管等の組織でもよい。
本実施例における本撮影のX線条件143では,操作者が指定する管電圧値の代表例は120[kV],管電流量200[mAs]である。また,同様にはみ出し補正用撮影のX線条件144では,管電圧値は120[kV],管電流量300[mAs]である。このとき,例えばテーブル等に代表される補正対象が被曝の影響を伴わない場合,管電流量を高く設定しS/Nの良い条件で行うことが望まれる。本実施例では,1種類のエネルギースペクトルを有するX線を想定したが,2種類以上のX線を用いるマルチエネルギーCTでは,管電圧及び管電流量の項目を追加して同様に行うことができる。また,はみ出し補正用撮影の照射領域145に関して,操作者は高画質モード,高速撮影モード,または手動設定モードの中から一つを選択する。例えば,高画質モードでは,補正対象リスト146から選択した撮影対象に対して,照射領域を狭めることで,公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法により生じるコーンビームアーチファクト等を抑制できる。一方,高速撮影モードでは,照射領域を広くすることで,はみ出し補正用撮影に要する撮影時間を短縮できる。手動設定モードにおけるスライス数の数値表記は,数値の入力欄を付加し,数値入力を可能とする。例えば図3は,体軸方向にX線検出器16スライス分のデータを撮影することを示している。また操作者は,はみ出し補正用撮影の補正対象リスト146から選択する。例えば被写体,テーブル,カテーテル等を選択する。このとき被写体に限らず,胸部等の部位や心臓等の組織を選択してもよい。
図3は,撮影領域,X線条件,その他の撮影条件の一例であり,本画面構成に限定することはない。また事前に撮影領域,X線条件,その他の撮影条件の設定をHDD装置115に保存した場合,毎回操作者が入力する必要はない。
次に,撮影条件入力部131で入力した撮影条件に応じて,X線撮影を行う。通常,X線撮影は,本撮影,はみ出し補正用撮影の順に行われる。
始めに,本撮影に関して,操作者はマウス112やキーボード111等を用いて,被写体6の撮影位置を指定した後に撮影開始を指示する。撮影開始が指示されると撮影制御部132のテーブル制御器118によって,テーブル5は被写体6を回転板4に対して略垂直な方向に移動する。そして被写体6の撮影位置が前記指定値と一致した時点で移動を停止し,被写体6の配置を終了する。一方,撮影制御部132のガントリー制御器116は,撮影開始が指示されると同時に駆動モーターを介して回転板4の回転を開始する。回転板4の回転が定速状態に入り,かつ被写体6の前記配置が終了した時点でガントリー制御器116は撮影部のX線管1のX線照射タイミング及び撮影部のX線検出器2の撮影タイミングを指示し,撮影を開始する。本実施例では,例えば操作者が設定したX線管1の管電圧および管電流量により,照射するX線のエネルギースペクトルと出力量を決定する。
本実施例では,1種類のエネルギースペクトルを有するX線を使用したが,1回転毎に管電圧を高速に切り替えて2種類以上のエネルギースペクトルを有するX線を照射し,撮影データを取得するマルチエネルギーCTにも適用できる。
次に,撮影部133のX線検出器2では,被写体6を透過したX線光子を検出し,信号収集部134のDAS119によってディジタル信号に変換する。取得したX線検出データは,メモリ120に保存される。このデータに対し,補正処理部135では,公知のオフセット補正や,検出器間の感度を補正する公知のエアキャリブレーション処理等の補正を行い,被写体6の測定投影データを取得する。オフセット補正とは,X線を発生せずに計測したX線の信号値を差分し,X線が検出されない時の信号値をゼロに較正する方法である。
次に,再構成処理部136は図4に示す機能を構成し,図5の処理フローを用いて説明する。前記補正処理部135で補正した測定投影データR(i)に対して,解析的再構成機能151は,ステップ161において,公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて被写体のX線吸収率を表すCT画像λk=0(j)を計算する。i,jはそれぞれ検出器番号,画素番号を示す。このとき公知である逐次近似再構成手法を用いて,CT画像λk=0(j)を繰り返し修正してもよい。
次に本撮影後,はみ出し補正用撮影に関して,操作者はマウス112やキーボード111等を用いて,撮影開始を指示する。
まず,はみ出し補正機能152では,ステップ162において,本撮影で取得したCT画像に基づいて,不完全な計測領域に位置される補正対象のはみ出し有無を判定する。図6(a)は,断層方向において,X線の計測領域を区別するための図である。図6(a)のX線管1,およびX線検出器2の対は,体軸方向z181を軸として被写体を回転撮影する。このとき,X線管1と任意のCT画像の画素jを結ぶ経路上において,一周分の回転角度のX線が検出される領域を完全な計測領域182(図6では斜線表示),また一部回転角度のX線が検出されない領域を不完全な計測領域183(図6では点表示)として定義する。本実施例において,矢印184で示すテーブル5が不完全な計測領域にはみ出したことを意味する。図6(b)は,体軸方向z185を表しており,図6(a)と同様に計測領域を定義する。このとき,X線源1と比較して検出器2は体軸方向に厚みをもつ為,X線源1から3次元に広がるビーム(以下,コーンビームとする)を検出する。この影響により,X線源1の位置する中心スライス186から離れるほど,不完全な計測領域183は増加する。
ステップ162において,はみ出しの判定は,モニタ123による操作者の視覚的判断,公知であるレーザや位置センサによる計測手段,領域抽出等の画像処理技術を利用する。
例えば,レーザによる計測手段では,任意の回転角度を想定したX線管の位置にレーザを設置し,対向するCT検出器両端の位置にレーザ検出器を設置する。次に,両端のレーザ検出器にレーザを照射し,レーザを検出可能な場合をはみ出し無し,検出不可能な場合をはみ出し有りとする。このとき回転角度は,例えばガントリー上部のX線管,かつ下部に検出器を想定した場合が考えられるが,他の角度または複数の角度の情報を取得してもよい。
例えば,画像処理技術を利用した手段では,本撮影で取得したCT画像を利用する。CT画像の一部または全ての画素を走査し,画像端部において,撮影対象の有無を判定する。このとき,閾値処理を利用して,例えば画素値−900[HU]以下を空気と判定しても構わない。他の方法として,既存の画像処理技術を利用して,CT画像から被写体,テーブル等領域抽出を行ってもよい。これにより,抽出した領域に対して,過去のデータベース等を利用して形状等を比較し,はみ出し有無を判定する。
はみ出し有の判定の場合,テーブル制御器118は,完全な計測領域182に補正対象を満たすように補正対象の位置を手動または自動で制御し撮影する。例えば,本実施例では補正対象をテーブル5とする。このとき,完全な計測領域182にテーブル5を満たすことができない場合,はみ出し補正不可の結果をモニタ123に表示する。はみ出し補正用撮影は本撮影と同様に,図2の撮影条件入力部131,撮影制御部132,撮影部133,信号収集部134,補正処理部135,再構成処理部136の構成の順番に行われ,CT画像を取得する。
次に,ステップ163において,本撮影で取得したCT画像の不完全な計測領域183または一部の完全な計測領域182に対して,はみ出し補正用撮影で取得したCT画像を用いて補正する。図7(a)に示すCT画像は,テーブル5に被写体6を載せて本撮影した結果であり,テーブル5の端部が完全な計測領域182に満たされず,一部欠損している。次に図7(b)は,本撮影後,完全な計測領域182にテーブル5を満たすように上方向に移動し,はみ出し補正用撮影を行った結果である。図7(c)は,図7(b)に示すテーブル位置を図7(a)のテーブル位置に一致させ,不完全な計測領域183のテーブル5を置換した画像である。本実施例では,不完全な計測領域183のみ置換したが,不完全な計測領域183に加えて完全な計測領域182のテーブル5を置換してもよい。
本実施例では,テーブル5のはみ出し補正を想定したが,被写体6,ファントム固定具,カテーテル等のはみ出しに補正を適用してもよい。なおテーブル5は枕,ヘッドレスト等を含めて考えても構わない。
本実施例では,本撮影の後にはみ出し補正用撮影を行ったが,本撮影の前に行っても同様である。その場合,前述したレーザによる計測手段や画像処理技術を用いて,まず不完全な計測領域183に位置される補正対象のはみ出しを判定する。その判定結果に応じて,テーブル制御器118は,完全な計測領域182に補正対象を満たすように位置を手動または自動で制御し撮影する。
次に,補正したCT画像を逐次近似再構成手法の初期画像とし,逐次的に修正する。ステップ164において,計算中の更新回数kが設定した更新回数Kより小さいならば,ステップ165〜168の回転撮影による測定投影データR(i)を用いて画像を修正する。
画像を修正するアルゴリズムとして,例えば逐次近似再構成手法の一つであるASIRT(Additional simultaneous reconstruction technique)は,式1で表される。
λ(j)は,計算中の更新回数kにおけるCT画像の画素jの画素値を表し,J個の画素で構成されているものとする。CT画像は,一般的な2次元(x,y方向)の断層像だけでなく,1次元データ(x方向),体軸方向zに像を重ね合わせた3次元データ(x,y,z方向),または3次元に時間方向tを考慮した4次元データ(x,y,z,t)にも適用可能である。R(i)は測定投影データ,RC(i)は計算中の更新回数kにおけるCT画像に対して,順投影処理した計算投影データを表す。また検出器は投影方向の区別をつけずに全部でI個あるとし,p(i,j)は,画素jを通過するX線がi番目の検出器に検出される確率を表す。また緩和係数αは,更新回数kの画素値λ(j)に対して修正する割合を表す。
次に順投影機能153は,ステップ165において,式2に示すλ(j)を順投影処理し,計算投影データRC(i)を取得する。
次にデータ比較機能154は,ステップ166において,式3に示す計算投影データと測定投影データを比較計算し,更新投影データΔR(i)を取得する。
次に逆投影処理機能155は,ステップ167において,式4に示す更新投影データを式5に示すように逆投影処理し,更新画像Δλ(j)を取得する。
次に画像更新機能156は,ステップ168において,式4に示す更新画像を用い,式5に示すように修正したCT画像λk+1(j)を取得する。例として,α=1.0を設定することとし,早く収束させるならば1.0以上,遅く収束させるならば1.0未満の緩和係数αを用いる。
以上のように,ステップ165〜168を終了後,ステップ169において,更新回数kはk+1にインクリメントされ,ステップ164に戻ることによりループ処理が行われる。このとき,インクリメント後の更新回数kは,設定した更新回数Kより大きければ更新終了となり,ステップ170において,画像表示部137はCT画像を出力する。
以上,ステップ164〜170では,逐次近似再構成手法の計算手順を示した。
実施例1の式1で示した逐次近似再構成手法は一例であり,公知であるSPS,OS−SPS,PWLS,OS−PWLS,MSIRT,GRADY,CONGR,ART,SART,ML−EM,OS−EM,FIRA,RAMLA,DRAMA等,他の手法に適用しても構わない。
最後に,画像表示部137では,計算したCT画像をモニタ123に表示し,操作者に情報を提供する。なおネットワークアダプタを用いて,ローカルエリアネットワーク,電話回線,インターネット等のネットワークを介して外部の端末と接続し,前記端末との間でCT画像を送受信することも可能である。
本実施例では,一周分の回転から取得した測定投影データを用いて,CT画像を再構成したが,一周に限定することはなく,公知であるハーフ再構成にも適用可能である。このとき完全な計測領域は,ハーフ再構成において完全収集条件を満たす回転角度を取得した領域とする。
本実施例では,テーブル5を動かさないノーマルスキャン方式を想定したが,テーブル5の動作,停止の順番に一定間隔で繰り返し,ノーマルスキャンを行うステップアンドシュート方式や,テーブル動かしながら撮影する螺旋スキャン方式に対しても,完全な計測領域182,不完全な撮影領域183の定義は同様であり,本発明を適用しても良いことは言うまでも無い。
本実施例では,一例として生体用のX線CT装置を示したが,爆発物検査や製品検査等の非破壊検査を目的としたX線CT装置に本発明を適用しても良いことは言うまでもない。また本実施例は一例として公知の第3世代のマルチスライスX線CT装置を示したが,公知の第1,第2,第4世代のX線CT装置にも適用でき,公知のシングルスライスX線CT装置やエレクトロンビームCTにも適用できる。
本発明の有効性を検証するため,量子ノイズおよび回路等のシステムノイズを考慮したシミュレーション実験を行った。撮影するファントムは楕円形状の人体腹部とテーブルを想定しており,テーブルは一部不完全な計測領域183に位置するように下方向へ設定した。人体腹部のファントムは,生体組織に近いX線吸収率を有する構造を成している。
シミュレーションの結果,図8(a)は従来の初期画像を逐次的に修正したCT画像,図8(b)は本発明によるはみ出し補正後の初期画像を逐次的に修正したCT画像を示す。本実施例では,公知であるサブセット法を用いたASIRTによる画像再構成を行い,更新回数=10回,サブセット数=40,回転撮影の緩和係数α=1.0の画像を表示する。
評価の結果,図8(a)の従来法では,テーブルの端部に関してCT値の増減が見られるが,図8(b)の本発明により,CT値増減の影響を抑制できた。これにより,本発明は従来の逐次近似再構成手法と比較して,CT画像の定量性を向上できる。
本実施例では実施例1に加えて,局所領域のみを対象とする逐次再構成(以下,ROI逐次近似再構成手法とする)に関して,はみ出し補正を適用したときのハードウェア構成について述べる。以下,図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下,図9は再構成処理部136を構成する各機能を示し,図10の処理フローを用いて説明する。図9の解析的再構成機能191およびはみ出し補正機能192では,実施例1と同様な処理が行われる。次に,局所投影データ作成機能193は,図10のステップ201において,撮影領域選択リスト142から選択した撮影部位や画像FOVに含まれる領域をCT画像から除外する。次に,ステップ202において,一部の領域を除外してCT画像を順投影処理する。このとき除外とは,順投影処理を計算する対象に含めないことを意味する。また本実施例では除外処理を用いたが,本方法に限定されることはなく,領域内の画素値を0に置換後,除外せずに順投影処理しても同等な意味である。
次にステップ203では,測定投影データから計算投影データを差分し,式6に示す局所投影データを作成する。
ステップ203以降は,測定投影データを局所投影データに置換し,順投影機能194,データ比較機能195,逆投影機能196,画像更新機能197の順番に通常の逐次近似再構成手法の計算が行われ,CT画像を出力する。
本発明の有効性を検証するため,実施例1と同様のシミュレーション条件を用いて検証した。画像のFOVは画像中心を基準とした正方形とし,通常の再構成手法を512mm,ROI逐次近似再構成手法を128mmとした。
シミュレーションの結果,図11(a)は従来の初期画像を逐次的に修正したCT画像,図11(b)は本発明によるはみ出し補正後の初期画像を逐次的に修正したCT画像を示す。
本実施例では,公知であるサブセット法を用いたASIRTによる画像再構成を行い,更新回数=10回,サブセット数=40,回転撮影の緩和係数α=1.0の画像を表示する。
定量性を評価する為,図11(b)に示す関心領域211を設置し,CT値の誤差を測定した。誤差の評価には,|関心領域内の平均値−真値|を用いた。その結果,従来法の4.7[HU]と比較して,本発明より0.7[HU]まで誤差を低減できた。また図11(a)に示す従来法では,矢印212に示すCT値増減が見られるのに対し,図11(b)に示す本発明により,CT値増減の影響を抑制できる。以上より,本発明は従来のROI逐次近似再構成手法と比較して,CT画像の定量性を向上できる。
本実施例では,測定投影データから不完全な計測領域に位置する補正対象の計算投影データを差分することで,画像の定量性を低下させることなくCT画像を逐次的に修正する方法を挙げる。本実施例では,実施例1と同様に逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現するハードウェア構成である。以下,図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下,図12は再構成処理部136を構成する各機能を示す。図12の解析的再構成機能221では,実施例1と同様な処理が行われる。次に,はみ出し補正機能222,投影データ差分機能223に関して,図13の処理フローを用いて説明する。
始めに,はみ出し補正機能222では,ステップ231において,実施例1と同様にはみ出し有無の判定を行う。
次に,ステップ232において,本撮影で取得したCT画像の補正対象に対して,はみ出し補正用撮影で取得したCT画像の補正対象を位置合わせする。例えば,本実施例では補正対象をテーブル5とする。このとき位置合わせとは,本撮影で取得したCT画像のテーブル位置に一致するように,はみ出し補正用撮影で取得したCT画像のテーブル位置を移動させたものであり,実施例1とは異なって置換処理をしない。
次に,投影データ差分機能223は,ステップ233において,ステップ232で位置合わせしたCT画像を順投影処理し,テーブル5に限定した計測投影データを取得する。次に,ステップ234において,測定投影データからテーブル5に限定した計算投影データを差分し,測定投影データからテーブル5を除外した投影データを取得する。ステップ235以降は,測定投影データをテーブル除外後の投影データに置換し,ステップ235において,テーブル除外後の投影データを再構成し,CT画像を取得する。
次に,順投影機能224以降は,データ比較機能225,逆投影機能226,画像更新機能227の順番で,実施例1と同様に通常の逐次近似再構成手法の計算が行われ,CT画像を出力する。
このように,測定投影データから補正対象の計算投影データを差分することで,不完全な計測領域183に存在する誤差の影響を除外でき,画像の定量性を低下させることなくCT画像を逐次的に修正できる。
本実施例では実施例3に加えて,局所領域のみを対象とするROI逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現するハードウェア構成について述べる。以下,図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下,図14は再構成処理部136を構成する各機能を示す。図14の解析的再構成機能241,はみ出し補正機能242,投影データ差分機能243は,実施例3と同様な処理である。次に,局所データ作成機能244は,実施例2と同様な処理である。順投影機能245以降は,データ比較機能246,逆投影機能247,画像更新機能248の順番で,実施例1と同様に通常の逐次近似再構成手法の計算が行われ,CT画像を出力する。
このように,測定投影データから補正対象の計算投影データを差分することで,不完全な計測領域183に存在する誤差の影響を除外でき,画像の定量性を低下させることなくCT画像を逐次的に修正できる。
本実施例では,実施例1または実施例3に加えて,本撮影時の被写体6やテーブル5等の位置を計測することにより,はみ出し補正の誤差または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得する方法を挙げる。本実施例では,実施例1または実施例3と同様に逐次近似再構成ソフトウェアを搭載したX線CT装置を実現するハードウェア構成に加えて,本撮影時の被写体6やテーブル5等の位置を計測するためのセンサを付属する。このとき付属するセンサの位置は,本装置と一体に構成する必要はない。
例えば,センサは公知である光,レーザ,カメラを利用して,センサからテーブル5までの距離またはテーブル位置を計測する。
またセンサを用いて,被写体6の荷重によるテーブル5等の変形量を計測できる。例えば,図15は断面方向を示しており,被写体6の荷重前後では,レーザ251を用いて計測した距離が異なることを利用して,テーブル5の変形量を推定する。例えば,図15では,荷重前の距離Lと荷重後の距離Lの差を利用する。次に,推定した変形量を用いて,CT画像のテーブル5の形状を線形または非線形に変換することにより,補正または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。図16は同様に体軸方向z252を示しており,テーブル5の変形量によって,断面方向のテーブル断面の厚みdが異なる。図15と同様に,荷重前の距離をL,荷重後の距離をLとすると,式7よりテーブル5の支点253と計測点254の距離lから荷重によるテーブル5の撓み角θ255を計算できる。
例えば,テーブル断面の厚みd,荷重によるテーブル5の撓み角θを5度に仮定した場合,式8より変形後のテーブル断面の厚みd’は,変形前と比較して約0.4%増加する。
本実施例では,レーザ251等による距離や位置より変形量を計算したが,本方法に限定することはなく,ひずみゲージや圧力センサ等によるテーブル5の変位を計測して変形量を計算してもよい。
本実施例では,本撮影またははみ出し補正用撮影において,X線の照射前後に限ることなく,撮影中にリアルタイム計測することが可能である。
本実施例では,事前にファントムや臨床データ等で計測した結果を計算テーブルとして保存し,補正または位置合わせの処理に用いることが可能である。例えば,計算テーブルは,ファントムの大きさおよび荷重に対応して,断面方向および体軸方向のテーブル変形量[mm]が保存されている。まず,本撮影の前または後に計測した被写体の大きさや荷重に対応して,保存された計算テーブルからテーブル変形量を読み出す。次に,読み出したテーブル変形量を補正または位置合わせ処理に用いることで,補正または位置合わせの誤差の小さいCT画像を取得できる。本方法を用いることにより,毎回本撮影時にテーブル変形量を計測する作業を省略できるため,計算時間の短縮および計算量の低減に繋がる。
本実施例では,実施例1または実施例3に加えて,本撮影におけるCT画像の補正対象に対して,はみ出し補正用CT画像の位置を合わせる指標となる類似度を計算し,高い類似度を示す補正対象の位置にはみ出し補正用のCT画像を移動させ,本撮影のCT画像を補正または位置合わせ処理する。
以下,例えば図17はテーブル5を補正対象とする場合,図4のはみ出し補正機能152の処理フローを示す。始めに,はみ出し補正用のCT画像からテーブル情報だけを抽出するため,ステップ261において,閾値処理より,テーブル5のCT値周辺以外を全て空気とする。例えば本実施例では,テーブル5のCT値を0[HU]と想定したため,ノイズ成分を含めて−200[HU]以下の全画素を空気−1000[HU]とした。次に,ステップ262において,空気以外の領域をテーブル5と仮定し,テーブルの位置する座標と,x方向の範囲Aおよびy方向の範囲Bを算出する。次に,ステップ263において,本撮影のCT画像とはみ出し補正用のCT画像の類似度を計算する。例えば,本実施例では,式9に示す2つの画像間の差分を用いて類似度を計算する。
このとき,本撮影のCT画像λorgの開始点を(x,y)とし,はみ出し補正用におけるCT画像λestの開始点の座標を(x’,y’)とする。開始点とは,はみ出し補正用撮影のCT画像から抽出したテーブル内で左上に位置する座標を指す。x方向の範囲Aおよびy方向の範囲Bの画素に関して,画素毎の差分値を積分する。
次に,ステップ264では,本撮影で取得したCT画像の範囲X,Yにおける各座標(x,y)に関して,式9に示す差分値Δλを計算し,式10に示す最小の差分値Δλ(x’’,y’’)を類似度最大のテーブル位置とする。
例えば,画像の範囲X,Yは,完全な計測領域182のみで類似度を計算する場合や,それに加えて不完全な計測領域183を計算しても構わない。
次に,ステップ265では,CT画像λorg(x’’+a,y’’+b)に対して,公知のアフィン変換等を用いてCT画像λest(x’+a,y’+b)を平行移動し,置換する。
本実施例では,類似度の評価に差分値の積分を用いたが,差分値の絶対値を積分する方法や,自乗誤差を計算する方法,最小二乗法,相関係数を計算する方法等を用いても構わない。
また計算する画像範囲X,Yを大きくするほど,計算時間を要する。事前に本撮影のテーブル位置を特定することで画像範囲X,Yを限定できるため,計算時間の短縮に繋がる。
また本実施例では,ステップ262において,抽出したテーブル5の全領域を範囲A,Bとして扱ったが,テーブルの表面等の一部領域だけに限定し,類似度を計算しても構わない。例えば,図18(a)に示すように,テーブル5の一部領域に特徴的な形状の構造物271を埋め込む。本方法を用いることにより,一部領域の構造物271だけ撮影することで補正または位置合わせを適用可能なため,はみ出す領域が大きい場合に対しても有効である。
また図18(b)の断面方向では,三角272と円273の構造物に限定して類似度を計算できる。また体軸方向zに対して,丸272と四角273の幅wが異なる構造物271を埋め込むことにより,本撮影で取得したCT画像の幅wからはみ出し補正用撮影のCT画像のz位置を特定でき,補正または位置合わせの誤差を低減できる。
本実施例では,実施例6に加えて,はみ出し補正用撮影のCT画像を位置合わせした結果からテーブルの変形量を計算し,それに応じてはみ出し補正用撮影のCT画像を修正する方法を挙げる。
以下,図19を用いて本実施例を説明する。図19(a)は,本実施例における本撮影のCT画像である。始めに,実施例6と同様に公知のアフィン変換281等による平行移動を行い,本撮影のCT画像に対してはみ出し補正用撮影におけるCT画像のテーブル位置を合わせる。次に,公知である剛体変換および非剛体変換282を用いて,図19(a)の本撮影のCT画像に一致させるように,図19(b)に示すはみ出し補正用撮影のCT画像におけるテーブル5を変形させる。このとき図19(a)に示すCT画像は,変形後のテーブル5を置換することで不完全な計測領域183を補正できる。本方法を用いることにより,テーブル5の変形による補正誤差または位置合わせの誤差を低減でき,画質を向上できる。
本実施例では,実施例6に加えて,補正対象に対する類似度が小さい場合,はみ出し補正不可のアラートを表示する。図20は,撮影条件入力部131のモニタ画面141の一例を示す図である。始めに補正対象リスト291から選択した補正対象に対して,類似度を計算する。このとき計算した類似度が指定する閾値に達しない場合,はみ出し補正を適用不可と判定し,画像表示画面292に画像出力と共にアラートを表示する。また閾値は任意に設定可能であり,補正対象に応じて変更してもよい。
本実施例では,実施例5に加えて,照射または透過したX線エネルギースペクトルに応じて,はみ出し補正用CT画像における補正対象のCT値を修正する方法を挙げる。
始めに,はみ出し補正用撮影のCT画像におけるテーブル位置を合わせた後,本撮影のCT画像におけるテーブル領域のCT値を平均し,十分にノイズを低減させたテーブルの代表的なCT値を取得する。次に,はみ出し補正用撮影おけるテーブルのCT値に対して,取得したCT値を置換することで,S/Nの高い本撮影のCT画像を取得できる。
また通常,照射および透過したX線エネルギースペクトルに応じて,テーブル5のCT値が変化する。このため事前に複数種類のエネルギースペクトルを有するX線によりテーブル5を撮影し,テーブル5のCT値を保存した計算テーブルを作成する。これにより,X線エネルギースペクトル毎にテーブル5の撮影を省略でき,撮影時間を短縮できる。このときテーブル5に加えて,撮影部位等を模擬したファントムや臨床データ等を用いることで,被写体6を透過したX線のエネルギースペクトルを考慮でき,CT値の誤差をより低減できる。
また,撮影した1種類のX線エネルギースペクトルのテーブルCT値に対して,比例係数を乗算することで,他のX線エネルギースペクトルによるCT値に換算できる。本方法を用いることにより,1種類のX線エネルギースペクトルによる計算テーブルと,他のX線エネルギースペクトルにおける比例係数を予め求めておけば,計算テーブルを作成する時間を短縮できる。
1…X線管,2…X線検出器,3…ガントリー,4…回転板,5…テーブル,6…被写体,7…円形の開口部,101…入力手段,102…撮影手段,103…画像生成手段,111…キーボード,112…マウス,113…メモリ,114…中央処理装置,115…HDD装置,116…ガントリー制御器,117…X線制御部,118…テーブル制御器,119…DAS,120…メモリ,121…中央処理装置,122…HDD装置,123…モニタ,131…撮影条件入力部,132…撮影制御部,133…撮影部,134…信号収集部,135…補正処理部,136…再構成処理部,137…画像表示部,141…モニタ画面,142…撮影領域選択リスト,143…本撮影のX線条件,144…はみ出し補正用撮影のX線条件,145…はみ出し補正用撮影のX線照射領域,146…はみ出し補正用撮影の補正対象リスト,151…解析的再構成機能,152…はみ出し補正機能,153…順投影機能,154…データ比較機能,155…逆投影機能,156…画像更新機能,161〜170…本発明による逐次近似再構成手法の計算ステップ,181…体軸方向z(断面方向),182…完全な計測領域,183…不完全な計測領域,184…不完全な計測領域内のテーブル,185…体軸方向z(体軸方向),186…中心スライス,191…解析的再構成機能,192…はみ出し補正機能,193…局所投影データ作成機能,194…順投影機能,195…データ比較機能,196…逆投影機能,197…画像更新機能,201〜203…本発明による局所投影データ作成機能の計算ステップ,211…関心領域,212…CT値増減の表示,221…解析的再構成機能,222…はみ出し補正機能,223…投影データ差分機能,224…順投影機能,225…データ比較機能,226…逆投影機能,227…画像更新機能,231〜235…本発明によるはみ出し補正機能および投影データ差分機能の計算ステップ,241…解析的再構成機能,242…はみ出し補正機能,243…投影データ差分機能,244…局所投影データ作成機能,245…順投影機能,246…データ比較機能,247…逆投影機能,248…画像更新機能,251…レーザ,252…体軸方向z,253…テーブルの支点,254…テーブルの計測点,255…テーブル5の撓み角θ,261〜265…本発明によるはみ出し補正機能の計算ステップ,271…構造物,272…構造物(三角),273…構造物(円),281…アフィン変換による平行移動,282…剛体変換または非剛体変換による移動,291…はみ出し補正用撮影の補正対象リスト,292…画像表示画面

Claims (13)

  1. X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から計測投影データを生成する投影データ計測部と,前記回転計測において、一周分の回転角度のX線が計測される完全な計測領域または一部の角度のX線が計測される不完全な計測領域に関して,前記計測投影データからX線吸収率の分布である第1CT画像を計算する画像計算部とを有し,
    前記画像計算部では,被写体の撮影前または後に計測した第2CT画像を利用して,不完全な計測領域または一部の完全な計測領域に位置する前記第1CT画像を補正する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記補正した第1CT補正画像の積分値として計算投影データを取得する機能と,前記計算投影データの値が計測値と等しくなるように,前記第1CT補正画像を逐次的に修正することを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1のX線CT装置において,前記画像計算部は,前記第1補正CT画像における一部の領域を計算から除外する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記除外処理した第1CT除外画像の積分値として第1計算投影データを取得する機能と,前記第1計算投影データの値を計測値から差分して投影データ差分値を作成する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記一部領域の第1CT補正画像の積分値として第2計算投影データを取得する機能と,前記第2計算投影データの値が前記投影データ差分値と等しくなるように,前記一部領域の第1CT補正画像を逐次的に修正する機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  3. X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から計測投影データを生成する投影データ計測部と,前記回転計測において,一周分の回転角度のX線が計測される完全な計測領域または一部の角度のX線が計測される不完全な計測領域に関して,前記計測投影データからX線吸収率の分布である第1CT画像を計算する画像計算部とを有し,
    前記画像計算部では,前記第1CT画像の一部領域に被写体の撮影前または後に計測した第2CT画像の一部領域の位置を合わせる機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記位置合わせ処理した第2CT位置合わせ画像の積分値として第1計算投影データを取得する機能と,前記第1計算投影データの値を計測値から差分して第1投影データ差分値を作成する機能と,前記第1投影データ差分値からX線吸収率の分布である第3CT画像を計算する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記第3CT画像の積分値として第2計算投影データを取得する機能と,前記第2計算投影データの値が前記第1投影データ差分値と等しくなるように,前記第3CT画像を逐次的に修正する機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項3のX線CT装置において,前記画像計算部は,前記第3CT画像における一部の領域を計算から除外する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記除外処理した第3CT除外画像の積分値として第3計算投影データを取得する機能と,前記第3計算投影データの値を前記第1投影データ差分値から差分して第2投影データ差分値を作成する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記一部領域の第3CT画像の積分値として第4計算投影データを取得する機能と,前記第4計算投影データの計算値が前記第2投影データ差分値と等しくなるように,前記第3CT画像を逐次的に修正する機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項1または3のX線CT装置において,被写体を固定するテーブルと,被写体撮影時のテーブル位置を計測する位置計測部を有し,
    前記画像計算部では,前記位置計測部で計測した位置情報を用いて,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項5のX線CT装置において,画像計算部では,前記位置計測部で計測した位置情報を用いて,被写体撮影時におけるテーブルの変形量を計算する機能と,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記テーブルの変形量を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項6のX線CT装置において,被写体に応じたテーブルの変形量を保存する変形量保存部を有し,
    画像計算部では,撮影する被写体に応じて前記変形量保存部から変形量を読み出し,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,前記テーブルの変形量を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項5のX線CT装置において,前記第1CT画像におけるテーブル位置と前記第2CT画像におけるテーブル位置に関して,位置合わせの評価指標である類似度を計算する類似度計算部を有し,
    画像計算部では,前記類似度計算部で計算した中から,高い類似度を示す前記第2CT画像のテーブル位置を算出し,算出したテーブル位置を利用して前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項5のX線CT装置において,画像計算部では,前記第2CT画像から前記第1CT画像を補正する機能または前記第2CT画像の位置を合わせる機能と,前記第1CT画像のテーブル位置に一致するように,剛体変換または非剛体変換を利用して前記補正した第2CT補正画像または前記位置合わせした第2CT位置合わせ画像を変形させる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項5のX線CT装置において,前記X線発生部より複数種類の異なるエネルギースペクトルを有するX線を発生させたとき,前記画像計算部より取得した複数種類の異なるエネルギースペクトルのX線吸収率分布を保存するX線吸収率保存部を有し,
    画像計算部では,被写体撮影時のX線エネルギースペクトルに対応するX線吸収率を前記X線吸収率保存部から読み出し,前記第1CT画像または2CT画像のX線吸収率を修正する機能と,前記第2CT修正画像から前記第1CT修正画像を補正する機能または前記第2CT修正画像の位置を合わせる機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項5のX線CT装置において,画像計算部は,前記第1CT画像の完全な計測領域に位置されるX線吸収率を用いて,前記補正した第2CT補正画像の不完全な計測領域に位置されるX線吸収率を修正する機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  12. 請求項8のX線CT装置において,画像計算部は,前記類似度計算部で計算した類似度が閾値に達しない場合,前記補正または位置合わせ処理を適用できないことを表示する機能を具備することを特徴とするX線CT装置。
  13. X線を発生するX線発生部と,被写体透過後の前記X線を検出するX線検出部と,前記X線発生部と前記X線検出部を回転させて計測した前記X線検出部の検出信号から計測投影データを生成する投影データ計測部と,CT画像を計算する画像計算部とを有するX線CT装置を用いたCT画像修整方法において、
    前記、画像計算部において、,被写体の撮影前または後に計測した第2CT画像を利用して,不完全な計測領域または一部の完全な計測領域に位置する前記第1CT画像を補正する機能と,前記X線発生部と前記X線検出部を結ぶ経路上における前記補正した第1CT補正画像の積分値として計算投影データを取得する機能と,前記計算投影データの値が計測値と等しくなるように,前記第1CT補正画像を逐次的に修正することを特徴とするCT画像修整方法。
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